JPH0657261A - 石炭急速熱分解方法 - Google Patents
石炭急速熱分解方法Info
- Publication number
- JPH0657261A JPH0657261A JP23756992A JP23756992A JPH0657261A JP H0657261 A JPH0657261 A JP H0657261A JP 23756992 A JP23756992 A JP 23756992A JP 23756992 A JP23756992 A JP 23756992A JP H0657261 A JPH0657261 A JP H0657261A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coal
- gas
- tar
- pyrolysis
- char
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
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- Working-Up Tar And Pitch (AREA)
- Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は石炭を急速熱分解しガス・タール・
チャーを得るプロセスにおいて、多量のＢＴＸおよび良
質タール成分を得ることを目的とする。 【構成】 石炭を急速熱分解させてガス・タール・チャ
ーを製造するプロセスにおいて、含水素物質を酸素で部
分燃焼させ、雰囲気ガス中水素濃度を２０％以上とした
ガス雰囲気中に石炭を吹き込むことを特徴とする。 【効果】 生成するタールは簡単な方法で、生成物の中
でも価値の高いＢＴＸの収率を約２倍に向上させること
が可能になる。
チャーを得るプロセスにおいて、多量のＢＴＸおよび良
質タール成分を得ることを目的とする。 【構成】 石炭を急速熱分解させてガス・タール・チャ
ーを製造するプロセスにおいて、含水素物質を酸素で部
分燃焼させ、雰囲気ガス中水素濃度を２０％以上とした
ガス雰囲気中に石炭を吹き込むことを特徴とする。 【効果】 生成するタールは簡単な方法で、生成物の中
でも価値の高いＢＴＸの収率を約２倍に向上させること
が可能になる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】石炭を急速熱分解させることによ
り、ガス・タール・チャーを製造する方法に関する。
り、ガス・タール・チャーを製造する方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来の石炭急速熱分解法においては、た
とえば特開平１―１１３４９１号公報には、石炭を気相
中で間接的に昇温された熱分解発生ガスと混合させるこ
とによって、石炭を短時間で熱分解し石炭中の揮発分の
多くをタール・ガスとして回収する技術が開示されてい
る。
とえば特開平１―１１３４９１号公報には、石炭を気相
中で間接的に昇温された熱分解発生ガスと混合させるこ
とによって、石炭を短時間で熱分解し石炭中の揮発分の
多くをタール・ガスとして回収する技術が開示されてい
る。
【０００３】また、もうひとつの例として、特許出願中
の石炭急速熱分解方法（特願平０４―１２２８９７号）
では、石炭を急速熱分解して得られたチャーの一部を酸
素でガス化し、その高温ガス中に微粉炭を吹き込むこと
によって石炭の熱分解を行っている。
の石炭急速熱分解方法（特願平０４―１２２８９７号）
では、石炭を急速熱分解して得られたチャーの一部を酸
素でガス化し、その高温ガス中に微粉炭を吹き込むこと
によって石炭の熱分解を行っている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】前記の方法では、前者
のプロセスにおいては大量の熱分解発生ガスを循環加熱
して使用するため設備が大がかりなものになり、後者の
プロセスでは石炭の熱分解反応の行われる雰囲気が大部
分ＣＯで水素が少ないために生成されるＢＴＸ（ベンゼ
ン・トルエン・キシレン）の収率が低下する。
のプロセスにおいては大量の熱分解発生ガスを循環加熱
して使用するため設備が大がかりなものになり、後者の
プロセスでは石炭の熱分解反応の行われる雰囲気が大部
分ＣＯで水素が少ないために生成されるＢＴＸ（ベンゼ
ン・トルエン・キシレン）の収率が低下する。
【０００５】ＢＴＸは主に化学原料として利用され、石
炭からの生成物の中では最も価値の高いものである。
炭からの生成物の中では最も価値の高いものである。
【０００６】本発明は石炭急速熱分解方法において、Ｂ
ＴＸ収率を高度に安定して製造する方法を提供すること
にある。
ＴＸ収率を高度に安定して製造する方法を提供すること
にある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明の石炭急速熱分解
方法は、石炭を急速熱分解させてガス・タール・チャー
を製造するプロセスにおいて、含水素物質を酸素で部分
燃焼させ、雰囲気ガス中水素濃度を２０％以上としたガ
ス雰囲気中に石炭を吹き込むことを特徴とする。
方法は、石炭を急速熱分解させてガス・タール・チャー
を製造するプロセスにおいて、含水素物質を酸素で部分
燃焼させ、雰囲気ガス中水素濃度を２０％以上としたガ
ス雰囲気中に石炭を吹き込むことを特徴とする。
【０００８】
【作用】以下図１に基づいて本発明を詳細に説明する。
図１は本発明の石炭急速熱分解方法のフローシートであ
る。
図１は本発明の石炭急速熱分解方法のフローシートであ
る。
【０００９】石炭は微粉砕された後、熱分解反応器に導
入される。熱分解反応器では高温ガス発生器からの高温
ガスと石炭が混合され熱分解反応によりガス・タール・
チャーが発生する。
入される。熱分解反応器では高温ガス発生器からの高温
ガスと石炭が混合され熱分解反応によりガス・タール・
チャーが発生する。
【００１０】発生したチャーは熱分解反応器直後に取り
付けられたサイクロンでガス・タール蒸気から分離され
る。
付けられたサイクロンでガス・タール蒸気から分離され
る。
【００１１】ガスおよびタール蒸気はその後の重質ター
ルフラッシングによる熱回収器・水フラッシングによる
タール回収器で分離され、ガスはさらにガス精製により
各種生成物が製造される。
ルフラッシングによる熱回収器・水フラッシングによる
タール回収器で分離され、ガスはさらにガス精製により
各種生成物が製造される。
【００１２】本発明者達が得た知見による熱分解反応温
度８００℃、９００℃、９５０℃における石炭熱分解雰
囲気ガス中の水素濃度とＢＴＸ収率の関係を図２に示
す。
度８００℃、９００℃、９５０℃における石炭熱分解雰
囲気ガス中の水素濃度とＢＴＸ収率の関係を図２に示
す。
【００１３】ＢＴＸ収率は図に示すように石炭熱分解反
応の起こる場の雰囲気中の水素濃度に大きく依存し、水
素濃度の高いほどＢＴＸ収率は増加している。
応の起こる場の雰囲気中の水素濃度に大きく依存し、水
素濃度の高いほどＢＴＸ収率は増加している。
【００１４】従って、ＢＴＸ収率を増加させるためには
熱分解反応雰囲気中の水素濃度を増加させればよい。
熱分解反応雰囲気中の水素濃度を増加させればよい。
【００１５】本発明においては、高温ガス発生器では生
成熱分解ガスを部分燃焼することにより、水素分の多い
ガスを熱分解反応器に供給することが可能となる。
成熱分解ガスを部分燃焼することにより、水素分の多い
ガスを熱分解反応器に供給することが可能となる。
【００１６】生成熱分解ガスの部分燃焼に使用する酸素
比は循環使用される生成熱分解ガスの理論燃焼酸素量η
と供給酸素量αとの比（α／η）で表される。
比は循環使用される生成熱分解ガスの理論燃焼酸素量η
と供給酸素量αとの比（α／η）で表される。
【００１７】酸素比１以上では水素が完全に燃焼してし
まい燃焼ガスに水素が含まれなくなる。また、高温ガス
発生器では発生ガス燃焼のみで炉温が保てない場合には
従来法通りのチャーの部分燃焼を併用する。
まい燃焼ガスに水素が含まれなくなる。また、高温ガス
発生器では発生ガス燃焼のみで炉温が保てない場合には
従来法通りのチャーの部分燃焼を併用する。
【００１８】ガス温度に関しては、５００℃未満では石
炭の温度上昇が不十分なために熱分解反応が進行せず、
１６００℃超では熱分解反応器・高温ガス発生器内の耐
火物が破壊されるため５００〜１６００℃が望ましい。
炭の温度上昇が不十分なために熱分解反応が進行せず、
１６００℃超では熱分解反応器・高温ガス発生器内の耐
火物が破壊されるため５００〜１６００℃が望ましい。
【００１９】なお、本発明において石炭を吹き込むガス
雰囲気としては石炭急速熱分解によって生成したガスに
限らず、ガスとしてはＨ2、ＣＨ4等を含んだガス、液体
としては石油・重油、固体としては石炭等の含水素物質
を用いても同様の効果が得られる。
雰囲気としては石炭急速熱分解によって生成したガスに
限らず、ガスとしてはＨ2、ＣＨ4等を含んだガス、液体
としては石油・重油、固体としては石炭等の含水素物質
を用いても同様の効果が得られる。
【００２０】
【実施例】従来方法では、熱分解生成ガスの高温ガス発
生器での使用はなく、熱分解反応器に必要な熱はすべて
チャーの部分燃焼により与えられている。第１表に従来
法および本発明方法における操業例を示す。
生器での使用はなく、熱分解反応器に必要な熱はすべて
チャーの部分燃焼により与えられている。第１表に従来
法および本発明方法における操業例を示す。
【００２１】例えば、ガス発生器温度１５００℃、熱分
解反応器温度９００℃、反応器内ガス滞留時間３秒の場
合には、従来方法では熱分解雰囲気ガス中の水素濃度は
５ｖｏｌ％でＢＴＸは石炭の３ｗｔ％しか得られていな
かったが、本発明の方法により水素濃度２５ｖｏｌ％で
ＢＴＸ収率は５ｗｔ％に増加している。
解反応器温度９００℃、反応器内ガス滞留時間３秒の場
合には、従来方法では熱分解雰囲気ガス中の水素濃度は
５ｖｏｌ％でＢＴＸは石炭の３ｗｔ％しか得られていな
かったが、本発明の方法により水素濃度２５ｖｏｌ％で
ＢＴＸ収率は５ｗｔ％に増加している。
【００２２】
【表１】
【００２３】
【発明の効果】本発明の石炭の急速熱分解によれば、発
生ガスの部分燃焼により反応に必要な熱を供給し、熱分
解生成ガス中の水素を熱分解雰囲気ガスとして石炭の熱
分解反応を起こさせることにより、多くのＢＴＸを得る
ことが可能となる。
生ガスの部分燃焼により反応に必要な熱を供給し、熱分
解生成ガス中の水素を熱分解雰囲気ガスとして石炭の熱
分解反応を起こさせることにより、多くのＢＴＸを得る
ことが可能となる。
【図１】本発明のフローシートを示す図。
【図２】熱分解雰囲気ガス中の水素濃度とＢＴＸ収率の
関係を示す図。
関係を示す図。
１ 石炭 ２ 酸素ガス ３ 熱分解反応器 ４ 高温ガス発生器 ５ サイクロン ６ チャー熱回収器 ７ ガス熱回収器 ８ 分離器 ９ 重質タールフラッシング １０ 水フラッシング １１ タール回収器 １２ ガス精製工程 １３ メタノール合成 １４ ＢＴＸ １５ Ｓ １６ ＮＨ3 １７ 熱分解生成ガス（燃料ガス） １８ メタノール １９ 軽質タール ２０ チャー ２１ スラグ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋本 茂 富津市新富20―１ 新日本製鐵株式会社技 術開発本部内
Claims (1)
- 【請求項１】 石炭を急速熱分解させてガス・タール・
チャーを製造するプロセスにおいて、含水素物質を酸素
で部分燃焼させ、雰囲気ガス中水素濃度を２０％以上と
したガス雰囲気中に石炭を吹き込むことを特徴とする石
炭急速熱分解方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23756992A JPH0657261A (ja) | 1992-08-14 | 1992-08-14 | 石炭急速熱分解方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23756992A JPH0657261A (ja) | 1992-08-14 | 1992-08-14 | 石炭急速熱分解方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0657261A true JPH0657261A (ja) | 1994-03-01 |
Family
ID=17017261
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP23756992A Withdrawn JPH0657261A (ja) | 1992-08-14 | 1992-08-14 | 石炭急速熱分解方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0657261A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010116537A (ja) * | 2008-10-14 | 2010-05-27 | Jfe Engineering Corp | バイオマス熱分解装置 |
| JP2010247072A (ja) * | 2009-04-16 | 2010-11-04 | Ihi Corp | 廃水処理方法及び廃水処理装置並びにエネルギーガスの精製方法及び精製システム |
-
1992
- 1992-08-14 JP JP23756992A patent/JPH0657261A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010116537A (ja) * | 2008-10-14 | 2010-05-27 | Jfe Engineering Corp | バイオマス熱分解装置 |
| JP2010247072A (ja) * | 2009-04-16 | 2010-11-04 | Ihi Corp | 廃水処理方法及び廃水処理装置並びにエネルギーガスの精製方法及び精製システム |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19991102 |