JPH0688078A - 石炭および重質タールの熱分解方法 - Google Patents
石炭および重質タールの熱分解方法Info
- Publication number
- JPH0688078A JPH0688078A JP4260497A JP26049792A JPH0688078A JP H0688078 A JPH0688078 A JP H0688078A JP 4260497 A JP4260497 A JP 4260497A JP 26049792 A JP26049792 A JP 26049792A JP H0688078 A JPH0688078 A JP H0688078A
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- Japan
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- coal
- gas
- heavy
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- Pending
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- Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は石炭を急速熱分解しガス・タール・
チャーを得るプロセスにおいて、価値の低い重質タール
を有用なガス・軽質タール等に転換することを目的とす
る。 【構成】 石炭を急速熱分解させてガス・タール・チャ
ーを製造するプロセスにおいて、熱分解により生成した
タールのうちの重質分を熱分解反応器にリサイクルし、
石炭と重質タールを同時に熱分解させることを特徴とす
る。 【効果】 軽質タール収率・ガス収率・ＢＴＸ収率を従
来方法よりも増加させることが可能となり、軽質タール
量は従来方法の５７〜７６％増加した。
チャーを得るプロセスにおいて、価値の低い重質タール
を有用なガス・軽質タール等に転換することを目的とす
る。 【構成】 石炭を急速熱分解させてガス・タール・チャ
ーを製造するプロセスにおいて、熱分解により生成した
タールのうちの重質分を熱分解反応器にリサイクルし、
石炭と重質タールを同時に熱分解させることを特徴とす
る。 【効果】 軽質タール収率・ガス収率・ＢＴＸ収率を従
来方法よりも増加させることが可能となり、軽質タール
量は従来方法の５７〜７６％増加した。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、石炭・重質タールを熱
分解させることにより、ガス・タール・チャーを製造す
る方法に関する。
分解させることにより、ガス・タール・チャーを製造す
る方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来の石炭急速熱分解法においては、た
とえば特開平１―１１３４９１号公報には、石炭を気相
中で間接的に昇温された熱分解発生ガスと混合させるこ
とによって、石炭を短時間で昇温・熱分解し石炭中の揮
発分の多くをタール・ガスとして回収する技術が開示さ
れている。
とえば特開平１―１１３４９１号公報には、石炭を気相
中で間接的に昇温された熱分解発生ガスと混合させるこ
とによって、石炭を短時間で昇温・熱分解し石炭中の揮
発分の多くをタール・ガスとして回収する技術が開示さ
れている。
【０００３】また、他の例として、特許出願中の石炭急
速熱分解方法（特願平０４―１２２８９７号）では、石
炭を急速熱分解して得られたチャーの一部を酸素でガス
化し、その高温ガス中に微粉炭を吹き込むことによって
石炭の熱分解を行っている。
速熱分解方法（特願平０４―１２２８９７号）では、石
炭を急速熱分解して得られたチャーの一部を酸素でガス
化し、その高温ガス中に微粉炭を吹き込むことによって
石炭の熱分解を行っている。
【０００４】そのプロセスでは、タールを発生器より得
られるガス・タール蒸気から分離するためにある程度の
温度まで冷却された重質タールのフラッシングを行って
いる。
られるガス・タール蒸気から分離するためにある程度の
温度まで冷却された重質タールのフラッシングを行って
いる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】前記の方法では、石炭
を急速に加熱するために熱分解反応時間・反応管内のガ
ス・石炭粒子の滞在時間は数秒であり、この短い時間で
は石炭から放出され生成されるタールの分解は進まず分
子量の大きい重質タールが多量に生成される。
を急速に加熱するために熱分解反応時間・反応管内のガ
ス・石炭粒子の滞在時間は数秒であり、この短い時間で
は石炭から放出され生成されるタールの分解は進まず分
子量の大きい重質タールが多量に生成される。
【０００６】この重質タールは化学原料として価値の低
いものである。また、タールの分解が十分に進行する程
度に反応管内のガス・石炭粒子の滞留時間をとれば反応
器が大きなものになってしまい設備費が高くなるという
欠点があった。
いものである。また、タールの分解が十分に進行する程
度に反応管内のガス・石炭粒子の滞留時間をとれば反応
器が大きなものになってしまい設備費が高くなるという
欠点があった。
【０００７】本発明の目的は、石炭急速熱分解方法にお
いて石炭からの生成物の中では価値が高く、主に化学原
料として利用されるＢＴＸ（ベンゼン・トルエン・キシ
レン）、軽質タール等の収率を高くする方法を提供する
ことにある。
いて石炭からの生成物の中では価値が高く、主に化学原
料として利用されるＢＴＸ（ベンゼン・トルエン・キシ
レン）、軽質タール等の収率を高くする方法を提供する
ことにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明の石炭および重質
タールの熱分解方法は、石炭を熱分解させてガス・ター
ル・チャーを製造するプロセスにおいて、熱分解によっ
て生成したタールのうちの重質分を熱分解反応器にリサ
イクルし石炭と重質タールを同時に熱分解させることを
特徴とする。
タールの熱分解方法は、石炭を熱分解させてガス・ター
ル・チャーを製造するプロセスにおいて、熱分解によっ
て生成したタールのうちの重質分を熱分解反応器にリサ
イクルし石炭と重質タールを同時に熱分解させることを
特徴とする。
【０００９】
【作用】以下図１に基づいて本発明を詳細に説明する。
図１は本発明の石炭熱分解方法のフローシートである。
図１は本発明の石炭熱分解方法のフローシートである。
【００１０】石炭１は微粉砕された後、熱分解反応器３
に導入される。熱分解反応器３では高温ガス発生器２か
らの高温ガスと石炭が混合され熱分解反応によりガス・
タール・チャーが発生する。
に導入される。熱分解反応器３では高温ガス発生器２か
らの高温ガスと石炭が混合され熱分解反応によりガス・
タール・チャーが発生する。
【００１１】発生したチャーは熱分解反応器直後に取り
付けられたサイクロン５でガス・タール蒸気から分離さ
れる。
付けられたサイクロン５でガス・タール蒸気から分離さ
れる。
【００１２】ガスおよびタール蒸気はその後の重質ター
ルフラッシング７による熱回収器・水フラッシングによ
るタール回収器１０で分離され、ガスはさらにガス精製
１２により各種生成物が製造される。
ルフラッシング７による熱回収器・水フラッシングによ
るタール回収器１０で分離され、ガスはさらにガス精製
１２により各種生成物が製造される。
【００１３】高温ガス発生器２では、チャーの部分燃焼
によるガス化が行われ熱分解反応に必要な熱を供給して
いる。
によるガス化が行われ熱分解反応に必要な熱を供給して
いる。
【００１４】本発明においては、ガス熱回収器後の重質
タール分離器８で得られる重質タール２０を反応器に導
入し石炭粒子とともに熱分解させることにより重質ター
ルの軽質化・ガス化を行うものである。
タール分離器８で得られる重質タール２０を反応器に導
入し石炭粒子とともに熱分解させることにより重質ター
ルの軽質化・ガス化を行うものである。
【００１５】
【実施例】第１表に本発明方法および従来方法を用いた
実施例として製造条件およびガス・軽質タールおよびＢ
ＴＸの各収率を示す。
実施例として製造条件およびガス・軽質タールおよびＢ
ＴＸの各収率を示す。
【００１６】タールの分離温度は３１０℃、この温度以
下での留出成分を軽質タールとした。また、ＢＴＸ収率
はこの表中ではガス収率に含まれている。
下での留出成分を軽質タールとした。また、ＢＴＸ収率
はこの表中ではガス収率に含まれている。
【００１７】熱分解反応器温度９００℃、反応器内ガス
滞留時間３秒の場合、重質タールは１２重量％発生し、
この重質タールを全量熱分解反応器にリサイクルしたと
き、軽質タール収率は３．０重量％から５．４重量％に
増加する。
滞留時間３秒の場合、重質タールは１２重量％発生し、
この重質タールを全量熱分解反応器にリサイクルしたと
き、軽質タール収率は３．０重量％から５．４重量％に
増加する。
【００１８】また、７００℃では重質タールは２１重量
％発生し、この重質タールを全量熱分解反応器にリサイ
クルした場合には軽質タールは９．０重量％から１４．
２重量％に増加した。
％発生し、この重質タールを全量熱分解反応器にリサイ
クルした場合には軽質タールは９．０重量％から１４．
２重量％に増加した。
【００１９】
【表１】
【００２０】
【発明の効果】本発明の石炭およびタールの熱分解方法
によれば、生成タールの重質分を反応器に導入すること
によって、重質タールをさらに熱分解して有用なガス・
軽質タールを増加させることが可能となった。
によれば、生成タールの重質分を反応器に導入すること
によって、重質タールをさらに熱分解して有用なガス・
軽質タールを増加させることが可能となった。
【図１】本発明のフローシートを示す図。
１ 石炭 ２ 酸素ガス ３ 熱分解反応器 ４ 高温ガス発生器 ５ サイクロン ６ チャー熱回収器 ７ ガス熱回収器 ８ 分離器 ９ 重質タールフラッシング １０ 水フラッシング １１ タール回収器 １２ ガス精製工程 １３ メタノール合成 １４ ＢＴＸ １５ Ｓ １６ ＮＨ3 １７ 熱分解生成ガス（燃料ガス） １８ メタノール １９ 軽質タール ２０ 重質タール ２１ チャー ２２ スラグ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋本 茂 富津市新富20―１ 新日本製鐵株式会社技 術開発本部内
Claims (1)
- 【請求項１】 石炭を熱分解させてガス・タール・チャ
ーを製造するプロセスにおいて、熱分解によって生成し
たタールのうちの重質分を熱分解反応器にリサイクルし
石炭と重質タールを同時に熱分解させることを特徴とす
る石炭および重質タールの熱分解方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4260497A JPH0688078A (ja) | 1992-09-04 | 1992-09-04 | 石炭および重質タールの熱分解方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4260497A JPH0688078A (ja) | 1992-09-04 | 1992-09-04 | 石炭および重質タールの熱分解方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0688078A true JPH0688078A (ja) | 1994-03-29 |
Family
ID=17348793
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4260497A Pending JPH0688078A (ja) | 1992-09-04 | 1992-09-04 | 石炭および重質タールの熱分解方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0688078A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006169309A (ja) * | 2004-12-14 | 2006-06-29 | Hatta Kankyo Gijutsu Jimusho:Kk | 有機物のガス化方法及び装置 |
| JP2008174578A (ja) * | 2007-01-16 | 2008-07-31 | Nippon Steel Engineering Co Ltd | 石炭の水素化熱分解方法 |
| JP2008174583A (ja) * | 2007-01-16 | 2008-07-31 | Nippon Steel Engineering Co Ltd | 石炭の水素化熱分解方法 |
-
1992
- 1992-09-04 JP JP4260497A patent/JPH0688078A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006169309A (ja) * | 2004-12-14 | 2006-06-29 | Hatta Kankyo Gijutsu Jimusho:Kk | 有機物のガス化方法及び装置 |
| JP4547244B2 (ja) * | 2004-12-14 | 2010-09-22 | 有限会社 八太環境技術事務所 | 有機物のガス化装置 |
| JP2008174578A (ja) * | 2007-01-16 | 2008-07-31 | Nippon Steel Engineering Co Ltd | 石炭の水素化熱分解方法 |
| JP2008174583A (ja) * | 2007-01-16 | 2008-07-31 | Nippon Steel Engineering Co Ltd | 石炭の水素化熱分解方法 |
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Legal Events
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|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20050523 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
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| A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050811 |
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