JPH0657259U - 回転棚 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 各棚に重量差が生じたときに、回転棚の逆回
転防止する。 【構成】 複数の棚７，７，……を吊持したエンドレス
チェーン１，２を、上・下に配設した固定軸３，４にそ
れぞれ回転自在に軸支したスプロケット５，６，５Ａ，
６Ａに巻き掛けて垂直方向に循環させる回転棚におい
て、所定の棚に収容された物品の出し入れに伴う各棚の
重量差に基づく逆回転を軸３に固定の爪車とスプロケッ
トに固定の係止爪との係合によって阻止し、物品の安全
取出しを行うようにした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、商品等の展示・販売に用いられる手動式の多段の回転棚に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来におけるこの種回転棚は、駆動式による循環式のものが多く、多段とされ た棚の内の任意の棚を前方取出口まで回転せしめている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記した駆動式による循環棚は、デパート等の大規模な商品の陳列棚としては 良いが、小規模経営の商品の陳列に不向きであり、このような小規模な商店等に おいては、手動によって回転可能な小型の回転棚が望まれていた。しかしながら 、回転棚を手動とした場合、多段とされた棚の内の一つに商品等の入れ替え作業 のため物品を取り出したとき、各棚の重量にアンバランスを生じ、棚が逆回転し てしまうという問題点がある。そこで、本考案は、手動式の回転棚において各棚 の重量に差が生じても逆回転しないようにした回転棚の提供を目的とするもので ある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案に係る回転棚は、前記の目的を達成するために上・下に配設された大径 のスプロケットをそれぞれ固定軸に回転自在に軸支し、複数の棚を吊持したエン ドレスチェーンを前記の上下に配設したスプロケットに巻き掛けた手動の回転棚 において、前記の複数の棚の重量差に基づく逆転を阻止する一方向クラッチを付 設して構成したことをその特徴とするものである。

【０００５】

【作用】

本考案に係る回転棚は、手動にて多段式の回転棚を回転させて、所望の棚を取 出口まで移動させ、棚内の物品を取出したとき、多段とされた他の棚との間で重 量の差が生じ、その重量差に基づいて棚が逆回転しようとするが、スプロケット 部に付設した一方向クラッチにより前記の逆回転を阻止することができる。

【０００６】

【実施例】

本考案の実施例を図に基づいて説明する。１及び２はエンドレスチェーンで、 該エンドレスチェーン１及び２は、上・下に配設された固定軸３，４に回転自在 に軸支された上下２対のスプロケット５，６及び５Ａ，６Ａに巻き掛けられてい る。７，７，７，……は前記したエンドレスチェーン１及び２の長手方向に所定 の間隔を隔てて次のように取付けられた棚である。すなわちそれぞれの棚７，７ ，７，……の両側方上部が、前記エンドレスチェーン１及び２の相対する内側に それぞれ突設されたピン８，８，８，……によって回動自在に軸支されることに よって、両側のエンドレスチェーン１，２間に取付けられている。

【０００７】 したがって、前記棚７，７，７，……を手動で送ると、棚７，７，７，……は エンドレスチェーン１，２を介してスプロケット５，６及び５Ａ，６Ａとともに 回転し、所要の棚７を所定の位置にまで回転移動し、棚内の商品等を取出し可能 としている。

【０００８】 ９は前記した上部のスプロケット５の外側となる面に揺動自在に取付けられた 係止爪、１０は上方に配設の軸３に軸止された爪車であり、前記した係止爪９は ばね１１によって常時爪車１０に弾接されている。そして、上記した構成の係止 爪９、爪車１０及びばね１１は他方のスプロケット５Ａの外側にも設けられてい る。したがって、前記したスプロケット５，５Ａが逆転せんとすると、係止爪９ が爪車１０の爪に係合してスプロケット５，５Ａの逆転は阻止されるものである 。

【０００９】 本実施例は、前記したように構成されるので、エンドレスチェーン１，２に商 品等を収容した複数の棚７，７，７，……を多段状に取付けスプロケット５，６ ，５Ａ，６Ａを介して前記の複数の棚７，７，７，……を手動によって垂直方向 に循環させ、前記の複数の棚７，７，７，……の内の一つを商品等の取出し位置 に移動させて、前記棚７内の商品の取出し、入れ替えを行うが、このとき、複数 の棚７，７，７，……の重量のアンバランスが生じ、このため、スプロケット５ ，６，５Ａ，６Ａは逆回転しようとするが、本実施例においては、スプロケット ５，５Ａに付設された係止爪９が爪車１０の爪と係合してスプロケット５，５Ａ の逆転を阻止し、棚７，７，……はその位置で停止され、商品の出し入れが安全 に行うことができるものである。

【００１０】 また、本実施例においては、エンドレスチェーン１，２に取付けられた複数の 棚７，７，７，……の隣り合う棚がエンドレスチェーン１，２の回転部で相互に 接触しないようにスプロケット５，６，５Ａ，６Ａの半径と、棚７の奥行との関 係をスプロケットの半径を少なくとも棚の奥行の１／２より大きく形成し、これ によって、棚７，７，７，……の取付けピッチを必要以上に大きくする必要がな く、棚７，７，７，……の取付け数を多くすることができる。

【００１１】

【考案の効果】

本考案に係る回転棚は、上・下に配設した大径のスプロケットをそれぞれ固 定軸に回転自在に軸支し、複数の棚を吊持したエンドレスチェーンを前記の上下 に配設したスプロケットに巻き掛けた手動の回転棚において、前記の複数の棚の 重量差に基づく回転棚の逆転を阻止する一方向クラッチを付設したので、回転棚 を手動で循環させて、所定の棚を物品取出し口に移動させて、該棚内の収容物を 取出して他の棚との間で重量差が生じて、回転棚が逆方向に循環しようとしても 一方向クラッチがスプロケットの逆方向ヘの回転を阻止するので、回転棚は移動 することなく安定した状態で棚内の収容物の取出しができるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の回転棚の側面図

【図２】本考案の回転棚の正面図

【図３】一方向クラッチ部の断面図

【図４】図３の側面図

【符号の説明】

１，２ エンドレスチェーン ３，４ 軸 ５，６，５Ａ，６Ａ スプロケット ７，７，７，…… 棚 ９ 係止爪 １０ 爪車

─────────────────────────────────────────────────────

【手続補正書】

【提出日】平成６年２月４日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】図４

【補正方法】削除

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上・下に配設された大径のスプロケット
   をそれぞれ固定軸に回転自在に軸支し、複数の棚を吊持
   したエンドレスチェーンを前記の上下に配設したスプロ
   ケットに巻き掛けた手動の回転棚において、前記の複数
   の棚の重量差に基づく逆転を阻止する一方向クラッチを
   付設して構成したことを特徴とする回転棚。