JPH0656815A - α−トコフェリル−10−ウンデシレート - Google Patents
α−トコフェリル−10−ウンデシレートInfo
- Publication number
- JPH0656815A JPH0656815A JP22926992A JP22926992A JPH0656815A JP H0656815 A JPH0656815 A JP H0656815A JP 22926992 A JP22926992 A JP 22926992A JP 22926992 A JP22926992 A JP 22926992A JP H0656815 A JPH0656815 A JP H0656815A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- undecylate
- tocopheryl
- alpha
- tocopherol
- present
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Pyrane Compounds (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 下記一般式で表されるα−トコフェリル−1
0−ウンデシレート 【化1】 【効果】 本発明のα−トコフェリル−10−ウンデシ
レートに、優れた細胞賦活作用と酸化安定性の良好な効
果が認められる。
0−ウンデシレート 【化1】 【効果】 本発明のα−トコフェリル−10−ウンデシ
レートに、優れた細胞賦活作用と酸化安定性の良好な効
果が認められる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、優れた細胞賦活作用を
有し、酸化安定性の良好な新規化合物α−トコフェリル
−10−ウンデシレートに関する。
有し、酸化安定性の良好な新規化合物α−トコフェリル
−10−ウンデシレートに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
α−トコフェロールは酸化防止作用を有することが一般
に知られている。また細胞賦活作用を有することも知ら
れているが、その効果は十分ではない。近年、α−トコ
フェロールをエステル化することにより、その経皮吸収
性が向上することが報告されている(Photoder
matol Photoimmunol Photom
ed 56−62,7,1990)。α−トコフェロー
ルと長鎖不飽和脂肪酸のエステルとして、リノール酸,
リノレン酸,アラキドン酸のα−トコフェロールエステ
ル(特公昭48−14932号公報)、α−リノレン酸
α−トコフェロールエステル(特公平1−53849号
公報)が提案され、抗炎症作用,血小板凝集作用等の薬
理作用が報告されているが、その他の長鎖不飽和脂肪酸
についての記載はない。一方、奇数の炭素鎖長を有する
脂肪酸のエステル類が細胞賦活作用を有することも知ら
れているが(特開昭61−5007号公報)、その中に
はα−トコフェロールとのエステルは記載されておら
ず、特に不飽和の脂肪酸を用いた場合には経日で酸化さ
れ、劣化するという欠点がある。
α−トコフェロールは酸化防止作用を有することが一般
に知られている。また細胞賦活作用を有することも知ら
れているが、その効果は十分ではない。近年、α−トコ
フェロールをエステル化することにより、その経皮吸収
性が向上することが報告されている(Photoder
matol Photoimmunol Photom
ed 56−62,7,1990)。α−トコフェロー
ルと長鎖不飽和脂肪酸のエステルとして、リノール酸,
リノレン酸,アラキドン酸のα−トコフェロールエステ
ル(特公昭48−14932号公報)、α−リノレン酸
α−トコフェロールエステル(特公平1−53849号
公報)が提案され、抗炎症作用,血小板凝集作用等の薬
理作用が報告されているが、その他の長鎖不飽和脂肪酸
についての記載はない。一方、奇数の炭素鎖長を有する
脂肪酸のエステル類が細胞賦活作用を有することも知ら
れているが(特開昭61−5007号公報)、その中に
はα−トコフェロールとのエステルは記載されておら
ず、特に不飽和の脂肪酸を用いた場合には経日で酸化さ
れ、劣化するという欠点がある。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記提案
以外の長鎖不飽和脂肪酸のα−トコフェロールエステル
類について鋭意研究を行った結果、下記一般式で示され
る化合物が、優れた細胞賦活作用を有し、経日による酸
化を受けず安定であることを見出し、本発明を完成し
た。
以外の長鎖不飽和脂肪酸のα−トコフェロールエステル
類について鋭意研究を行った結果、下記一般式で示され
る化合物が、優れた細胞賦活作用を有し、経日による酸
化を受けず安定であることを見出し、本発明を完成し
た。
【0004】即ち、本発明は、下記一般式で示されるα
−トコフェリル−10−ウンデシレートに関する。
−トコフェリル−10−ウンデシレートに関する。
【0005】
【化2】
【0006】以下、本発明の構成の詳細について説明す
る。本発明で得ることのできるα−トコフェリル−10
−ウンデシレートの合成法を反応式で示すと、例えば以
下のように表すことができる。
る。本発明で得ることのできるα−トコフェリル−10
−ウンデシレートの合成法を反応式で示すと、例えば以
下のように表すことができる。
【0007】
【化3】
【0008】式中、Rはα−トコフェリル基、DCCは
N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(以下、D
CCと称する)、DMAPは4−ジメチルアミノピリジ
ン(以下、DMAPと称する)を示す。
N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(以下、D
CCと称する)、DMAPは4−ジメチルアミノピリジ
ン(以下、DMAPと称する)を示す。
【0009】
【実施例】以下、実施例について説明する。尚、実施例
に示すwt%は、重量%を意味する。
に示すwt%は、重量%を意味する。
【0010】実施例1 (1)α−トコフェリル−10−ウンデシレートの製造 100mlのクロロホルムに8.6g(20mmol)
のα−トコフェロール、3.7g(20mmol)の1
0−ウンデシレン酸、150mgのDMAPを溶解し
た。室温撹拌下において16.5gのDCCを50ml
のクロロホルムに溶解した溶液を徐々に加えた後、一昼
夜撹拌を行った。反応終了後、反応液をろ過し、ろ液を
減圧濃縮した。得られた油状物を減圧蒸留後、シリカゲ
ルクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチ
ル=8/1)にて精製することにより、11.1g(収
率93%)の淡黄色油状物を得た。
のα−トコフェロール、3.7g(20mmol)の1
0−ウンデシレン酸、150mgのDMAPを溶解し
た。室温撹拌下において16.5gのDCCを50ml
のクロロホルムに溶解した溶液を徐々に加えた後、一昼
夜撹拌を行った。反応終了後、反応液をろ過し、ろ液を
減圧濃縮した。得られた油状物を減圧蒸留後、シリカゲ
ルクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチ
ル=8/1)にて精製することにより、11.1g(収
率93%)の淡黄色油状物を得た。
【0011】 (2)α−トコフェリル−10−ウンデシレートの特性 得られた油状物の薄層クロマトグラフィー(シリカゲル
プレート,展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=6/1,
254nmUVにて検出)では、α−トコフェロールの
スポット(Rf値0.5)の消失と、新たなスポット
(Rf値0.8)の生成を確認した。また、IRスペク
トル測定においてα−トコフェロールの3490cm-1
のフェノール基の吸収の消失と1760cm-1に強いエ
ステル結合の吸収を確認したことから、本発明のα−ト
コフェリル−10−ウンデシレートの生成を確認した。
プレート,展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=6/1,
254nmUVにて検出)では、α−トコフェロールの
スポット(Rf値0.5)の消失と、新たなスポット
(Rf値0.8)の生成を確認した。また、IRスペク
トル測定においてα−トコフェロールの3490cm-1
のフェノール基の吸収の消失と1760cm-1に強いエ
ステル結合の吸収を確認したことから、本発明のα−ト
コフェリル−10−ウンデシレートの生成を確認した。
【0012】(3)細胞賦活作用 細胞賦活作用の評価として角質層のターンオーバー速度
を測定した。蛍光色素のダンシルクロライドを白色ワセ
リン中に5wt%配合した軟膏を作り、被検者(20
名)の前腕部の皮膚に24時間閉塞貼布し、角質層にダ
ンシルクロライドを浸透結合させる。その後同じ部位に
1日2回(朝・夕)被検試料(1試料当り50mg/c
m2 )を塗布し、毎日ダンシルクロライドの蛍光をしら
べ、その蛍光が消滅するまでの日数を皮膚角質層のター
ンオーバー速度とした。なお、通常の皮膚角質層のター
ンオーバー速度は14−16日であるが、衰えた皮膚に
おいては18日前後にのびる。それに対して細胞賦活効
果が現れると12日前後にまで短縮される。表1に試験
結果を示す。
を測定した。蛍光色素のダンシルクロライドを白色ワセ
リン中に5wt%配合した軟膏を作り、被検者(20
名)の前腕部の皮膚に24時間閉塞貼布し、角質層にダ
ンシルクロライドを浸透結合させる。その後同じ部位に
1日2回(朝・夕)被検試料(1試料当り50mg/c
m2 )を塗布し、毎日ダンシルクロライドの蛍光をしら
べ、その蛍光が消滅するまでの日数を皮膚角質層のター
ンオーバー速度とした。なお、通常の皮膚角質層のター
ンオーバー速度は14−16日であるが、衰えた皮膚に
おいては18日前後にのびる。それに対して細胞賦活効
果が現れると12日前後にまで短縮される。表1に試験
結果を示す。
【0013】
【表1】
【0014】上記の結果から明かなように、本発明のα
−トコフェリル−10−ウンデシレートは優れた細胞賦
活作用を示した。
−トコフェリル−10−ウンデシレートは優れた細胞賦
活作用を示した。
【0015】(4)安定性 グリセリル−10−ウンデシレートおよびα−トコフェ
リル−10−ウンデシレートを透明ガラス瓶(内径60
mm,高さ60mm)に30gを入れ、栓をした後、恒
温恒湿器(40℃,相対湿度75%)にて保存し、1ヶ
月,3ヶ月,6ヶ月経過ごとに10gをサンプリングし
て、過酸化物価(POV)を測定した。表2に結果を示
す。
リル−10−ウンデシレートを透明ガラス瓶(内径60
mm,高さ60mm)に30gを入れ、栓をした後、恒
温恒湿器(40℃,相対湿度75%)にて保存し、1ヶ
月,3ヶ月,6ヶ月経過ごとに10gをサンプリングし
て、過酸化物価(POV)を測定した。表2に結果を示
す。
【0016】
【表2】
【0017】
【発明の効果】以上述べた通り、本発明によれば、優れ
た細胞賦活作用を有し、酸化安定性の良好な、新規な化
合物であるα−トコフェリル−10−ウンデシレートが
得られることは明かである。
た細胞賦活作用を有し、酸化安定性の良好な、新規な化
合物であるα−トコフェリル−10−ウンデシレートが
得られることは明かである。
Claims (1)
- 【請求項1】 下記一般式で表されるα−トコフェリル
−10−ウンデシレート。 【化1】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22926992A JPH0656815A (ja) | 1992-08-04 | 1992-08-04 | α−トコフェリル−10−ウンデシレート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22926992A JPH0656815A (ja) | 1992-08-04 | 1992-08-04 | α−トコフェリル−10−ウンデシレート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0656815A true JPH0656815A (ja) | 1994-03-01 |
Family
ID=16889469
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22926992A Pending JPH0656815A (ja) | 1992-08-04 | 1992-08-04 | α−トコフェリル−10−ウンデシレート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0656815A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2825088A1 (fr) * | 2001-05-25 | 2002-11-29 | Derma Dev | Nouveaux esters de tocopherol, leurs procedes d'obtention et leurs utilisations |
US7754864B2 (en) | 2002-10-10 | 2010-07-13 | National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology | Tyrosinase activity controlling agent, process for producing the same and external preparation containing the same |
-
1992
- 1992-08-04 JP JP22926992A patent/JPH0656815A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2825088A1 (fr) * | 2001-05-25 | 2002-11-29 | Derma Dev | Nouveaux esters de tocopherol, leurs procedes d'obtention et leurs utilisations |
US7754864B2 (en) | 2002-10-10 | 2010-07-13 | National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology | Tyrosinase activity controlling agent, process for producing the same and external preparation containing the same |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Morita et al. | Isosclerone, a new metabolite of Sclerotinia sclerotiorum (Lib.) De Bary | |
FR2565232A1 (fr) | Nouveaux diesters d'acides gras et d'a,a-trehalose, leur procede de preparation et leur application en therapeutique | |
US4304726A (en) | Process for the preparation of cholesterol derivatives | |
JPS6344123B2 (ja) | ||
JPH11504340A (ja) | ニコチン酸エステルおよびそれを含む薬剤組成物 | |
CN103739499A (zh) | 醌基一氧化氮供体化合物 | |
WO2023226102A1 (zh) | 一类新颖大环内酯的设计、制备及其应用 | |
JPH0656815A (ja) | α−トコフェリル−10−ウンデシレート | |
FR2598420A1 (fr) | Nouveaux esters retinoiques d'antibiotiques, leur procede de preparation et compositions pharmaceutiques et cosmetiques les contenant | |
JPS6215057B2 (ja) | ||
HU191824B (en) | Process for producing new pyridine and pyrimidine derivatives utilizable as intermediares producing antiflogistic and immunkregulating compounds | |
JP3264672B2 (ja) | α−トコフェロール−4−アミノ安息香酸エステル化合物及びその製造方法 | |
JPH05320152A (ja) | グラブリジン誘導体 | |
JPH11180929A (ja) | エステル誘導体 | |
JP3171403B2 (ja) | アスタキサンチン中間体 | |
US4103091A (en) | Method for the preparation of prostaglandin intermediates from a mold metabolite | |
JP3057293B2 (ja) | フェノール性化合物の製法 | |
EP0315538B1 (fr) | Esters biaromatiques d'antibiotiques macrolidiques et lincosamidiques, leur procédé de préparation et compositions pharmaceutiques et cosmétiques les contenant | |
JP2844224B2 (ja) | 光学活性モノエステル化合物およびその製造法 | |
JP2652557B2 (ja) | 有機ゲルマニウム化合物及びその製造方法 | |
JP2618759B2 (ja) | グリセロール誘導体 | |
US3652603A (en) | Method for production of 2 3-di(lower alkoxy)-5-methyl-1 4-benzoquinone | |
JP2794317B2 (ja) | テルペン酸α―トコフェロールエステル類 | |
JPH04145036A (ja) | 新規フェノール誘導体 | |
GB2068965A (en) | 16,17-dihydroxypregnen-21-oic acid derivatives |