JPH0656049U - 用紙供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 用紙供給装置のセットエリアに並列して分割
セットした連続用紙を高速プリンタに連続して給紙する
際、用紙の雪崩現象および送り孔の孔がれ現象を確実に
防止して生産性を高めることを目的とする。 【構成】 複数のセットエリア１４ａ，１４ｂ，１４ｃ
に区画する仕切り板１５の上縁に可倒式サポートピン３
２を備えた治具３０を設置して、連続用紙２０の送り孔
２１内にこの可倒式サポートピン３２を挿通させて、セ
ットエリア１４ａ，１４ｂ，１４ｃが移行するときにこ
の可倒式サポートピン３２を倒すことにより連続用紙２
０の孔がれを防止する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、ノンインパクトプリンタ（ＮＩＰ）等の高速プリンタに連続用紙 を供給する用紙供給装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、ノンインパクトプリンタのような高速プリンタに連続用紙を供給す る用紙供給装置としては、例えば、図４に示す供給装置が知られている。

【０００３】 このものは、用紙をセットする台座本体１の下面にキャスター２が取付けられ 、台座本体１は移動自在であり、台座本体１に連続用紙３を収容するスペースを 形成するように側壁パネル４が取付けられ、収容スペース内で複数のエリア毎に 仕切り板５により区画されている。

【０００４】 そして、従来では、仕切り板５により区画される各エリア毎に１万セット／冊 の連続用紙３を分割セットし、それぞれプリンタに給紙しているが、最近の傾向 として、３万セットを連続して給紙することにより、プリンタによるプリント加 工の生産性を高めることが提案されている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、従来の用紙供給装置を使用して３万セットの連続用紙をプリン タに連続して給紙した場合、図５に示すように、連続用紙３の自重，風の影響に より雪崩現象が発生し、プリンタ側に連続用紙３を円滑に供給することができな いという不具合が指摘されている。

【０００６】 また、図６に示すように、連続用紙３の雪崩現象を防止するために、仕切り板 ５上縁にサポートピン６を取付けておき、連続用紙３の送り孔にピンを挿通させ て、連続用紙３の雪崩現象を防止する対策も行なわれているが、この場合、第１ のセットエリアから第２のセットエリアの連続用紙３に移行する際、サポートピ ン６が連続用紙３の送り孔から抜けづらく、孔がれが発生するという不具合があ る。

【０００７】 この考案は、このような事情に鑑みてなされたもので、ＮＩＰ等の高速プリン タに連続用紙を供給する用紙供給装置において、用紙の雪崩現象および送り孔の 孔がれが確実に防止でき、高速プリンタに用紙を円滑に供給することを可能にし た用紙供給装置を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案は、仕切り板により区画された各セットエ リア毎に経本状に折り畳まれた連続用紙を並列に分割セットし、隣接する高速プ リンタにこの連続用紙を給紙する用紙供給装置において、前記仕切り板の上縁に 、連続用紙の送り孔内に挿通する可倒式サポートピンを備えた治具が設置されて いることを特徴とする。

【０００９】

【作用】

以上の構成から明らかなように、仕切り板の上縁に治具が設置されており、こ の治具には、可倒式サポートピンが備わっているため、例えば、３万セット連続 して給紙する場合には、各仕切り板により区画された各セットエリア毎に連続用 紙をセットするとともに、治具に備わった可倒式サポートピンを連続用紙の送り 孔に挿通させておけば、用紙が崩れ落ちる雪崩現象が確実に防止できる。

【００１０】 また、連続用紙を高速プリンタに給紙する場合には、セットエリアが変わる際 、用紙に引張り力が作用するが、そのとき可倒式サポートピンが倒れることによ り、送り孔の孔がれが生じることがなく、隣接するセットエリアの連続用紙が高 速プリンタ側に供給されることになり、移行がスムーズに行なわれる。

【００１１】

【実施例】 以下、本考案による用紙供給装置の実施例について、添付図面を参照しながら 詳細に説明する。

【００１２】 図１は本考案に係る用紙供給装置の全体構成を示す断面図、図２は同用紙供給 装置に使用する治具を示す斜視図、図３は本考案による用紙供給装置の作用を示 す断面図である。

【００１３】 図１において、本考案による用紙供給装置１０は、連続用紙２０をセットする 台座本体１１にキャスター１２が取付けられており、図示しない高速プリンタの 隣接位置に自在に移動可能なようになっている。また、台座本体１１には連続用 紙２０の収容スペースを形成するために周囲に側壁パネル１３が取付けられてお り、さらに、連続用紙２０の収容スペース内で複数のセットエリア１４ａ，１４ ｂ，１４ｃを画成するように２つの仕切り板１５が設けられている。

【００１４】 そして、本考案による用紙供給装置１０は、例えば、１万セット／冊を３万セ ット収容して、これをプリンタ側に連続して円滑に給紙できるようにしたことが 特徴であり、そのために仕切り板１５上縁に治具３０が設置されている。

【００１５】 この治具３０は、連続用紙２０の幅方向に沿う両側にフランジ３１が形成され 、このフランジ３１を仕切り板１５に被着することにより取付けられ、さらに幅 方向両側にそれぞれ可倒式サポートピン３２が設置され、この可倒式サポートピ ン３２は、軸支ピン３３により回動自在に支持されている回転体３４にねじ込み 固定され、この回転体３４には切欠き３５が設けられており、可倒式サポートピ ン３２が起立状態にあるときは、切欠き３５はボールプランジャ３６と係合して いる。

【００１６】 したがって、第１のセットエリア１４ａに収容されている連続用紙２０がプリ ンタに給紙されている間は、仕切り板１５上縁に設置される治具３０の可倒式サ ポートピン３２は、図示するようにその先端が上方向に向いて突出しており、こ の可倒式サポートピン３２が、第１のセットエリア１４ａと第２のセットエリア １４ｂの境界に位置する連続用紙２０の送り孔２１内に挿通しており、連続用紙 ２０をこの可倒式サポートピン３２により支持することにより、連続用紙２０の 自重，風の影響等により連続用紙２０に雪崩現象が発生することがなく、確実な セット状態を維持することができる。

【００１７】 次いで、第１のセットエリア１４ａに収容されている連続用紙２０の高速プリ ンタ側への給紙が完了すれば、第２のセットエリア１４ｂにセットされている連 続用紙２０が高速プリンタ側に給紙されるが、このとき、両セットエリア１４ａ ，１４ｂの境界に位置する連続用紙２０が高速プリンタ側へ引き取られる際、そ の引張り力により、回転体３４の切欠き３５とボールプランジャ３６との係合が 解除され、可倒式サポートピン３２が図３に示すように倒れるため、送り孔２１ の孔がれが生じることがなく、第２のセットエリア１４ｂの連続用紙２０が円滑 に給紙されることになり、従来のように孔がれ等の不具合を有効に解決すること ができる。

【００１８】 このように、本考案による用紙供給装置１０は、仕切り板１５の上縁に可倒式 サポートピン３２を備えた治具３０を設置することにより、１万セット／冊を３ 万セット収容した連続用紙２０を高速プリンタに供給する際、可倒式サポートピ ン３２により連続用紙２０の雪崩現象を確実に防止するとともに、連続用紙２０ の引込み力により可倒式サポートピン３２が倒れることにより、連続用紙２０の 送り孔２１の孔がれ現象を確実に防止でき、高速プリンタによる生産性向上に大 きく貢献することができる。

【００１９】

【考案の効果】

以上説明した通り、本考案による用紙供給装置は、以下に記載する格別の作用 効果を有する。

【００２０】 （１）仕切り板上縁に設置した治具には、先端を上方に向け突出する可倒式サポ ートピンが備わっているため、セットエリアの境界に位置する連続用紙の送り孔 にこの可倒式サポートピンを挿通させれば、用紙供給装置から高速プリンタに給 紙する工程において連続用紙の雪崩現象が確実に防止でき、高速プリンタへの円 滑な給紙が可能になるという効果を有する。

【００２１】 （２）第１のセットエリアにセットした連続用紙のプリンタへの給紙が完了すれ ば、第１のセットエリアと第２のセットエリアとの間に位置する連続用紙は高速 プリンタ側へ引張られ、そのときの引張力により可倒式サポートピンが紙送り方 向に倒れ込み、送り孔内から可倒式サポートピンが容易に外れるため、従来の送 り孔の孔がれ現象を確実に防止することができるという効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による用紙供給装置の全体構成を示す断
面図。

【図２】図１に示す用紙供給装置に使用する治具を示す
斜視図。

【図３】図１に示す用紙供給装置の作用を示す断面図。

【図４】従来の用紙供給装置の構成を示す断面図。

【図５】従来の用紙供給装置における雪崩現象を示す説
明図。

【図６】従来の用紙供給装置を示す断面図。

【符号の説明】

１０ 用紙供給装置 １１ 台座本体 １２ キャスター １３ 側壁パネル １４ａ，１４ｂ，１４ｃ セットエリア １５ 仕切り板 ２０ 連続用紙 ２１ 送り孔 ３０ 治具 ３１ サポート用フランジ ３２ 可倒式サポートピン ３４ 回転体 ３５ 切欠き ３６ ボールプランジャ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 仕切り板により区画された各セットエリ
   ア毎に経本状に折り畳まれた連続用紙を並列に分割セッ
   トし、隣接する高速プリンタにこの連続用紙を給紙する
   用紙供給装置において、 前記仕切り板の上縁に、連続用紙の送り孔内に挿通する
   可倒式サポートピンを備えた治具が設置されていること
   を特徴とする用紙供給装置。