JPH0655892B2 - 抗菌性シリコーン組成物 - Google Patents

抗菌性シリコーン組成物

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JPH0655892B2
JPH0655892B2 JP63169750A JP16975088A JPH0655892B2 JP H0655892 B2 JPH0655892 B2 JP H0655892B2 JP 63169750 A JP63169750 A JP 63169750A JP 16975088 A JP16975088 A JP 16975088A JP H0655892 B2 JPH0655892 B2 JP H0655892B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は,抗菌性シリコーン組成物に関するものであ
り,さらに詳しくは,黒色等極端に着色することがな
く,生体内における刺激が少なくかつ持続的な抗菌活性
を有する医療用具,衛生用品,食品製造機器又は備品な
どの製造,加工に好適な抗菌性シリコーン組成物に関す
るものである。
(従来の技術) 医療用具,衛生用品などの無菌性が要求される製品は,
ディスポーザブル製品を除き,その使用に先立ち何らか
の方法で消毒あるいは滅菌がなされ,一応所期の目的は
達成される。しかしながら,いずれの医療用具なども長
期にわたり使用する場合には,用具自体の無菌性が保た
れないことは我々が日常しばしば経験するところであ
り,その改善が望まれている。
その最も有効な対策として,医療用具などの使用過程で
上記用具の表面に一定濃度以上の抗菌剤が常に存在する
システムが考えられる。このようなシステムを実現する
ための一つの方法として,抗菌剤が均一かつ安定に配合
された懸濁液を得,この懸濁液を医療用具などに成形す
る方法がある。
ところで,殺菌作用を有する物質として,金,銀,銅,
亜鉛などの重金属ならびにこれらの金属化合物が知られ
ている。これらは,各々金属イオンの状態において極め
て微量の濃度で種々雑多な細菌,真菌などの巾広い範囲
の微生物に対して強い殺菌効果を持つことが知られてお
り,かかる殺菌作用は,オリゴダイナミーあるいはオリ
ゴダイナミック作用と呼ばれている。
上記のような重金属が持つオリゴダイナミーを利用し,
これら金属あるいは金属化合物を基材マトリックス中に
分散して用具を得ることが提案されている。例えば,特
開昭59−218517号公報には,抗微生物性金属化
合物を30μ以内の粒子に粉砕後,カテーテルを形成し
得る懸濁剤中に分散し,硬化させて抗微生物活性を有す
るカテーテルを形成する方法が記載されている。
(発明が解決しようとする課題) 一般に重金属化合物,特に銀化合物の水及び有機溶剤に
対する溶解度は低く,溶液状態でこの銀化合物をラテツ
クスなどに配合したとき,このラテツクス組成物から成
形された基材中の銀濃度は非常に低くなり,望むところ
の抗菌性を保持しえない。
一方,基材中の銀濃度を高くするために,あらかじめ,
水及び有機溶剤に対する溶解度が低い銀化合物の懸濁液
を調製しようとする場合には,例えば,ボールミルある
いは超音波発振器などの特別な装置が必要となり,手間
と費用がかかるという問題点がある。
また,上記のような懸濁液をラテツクスに添加して得ら
れる抗菌性ラテツクス組成物から成形される成形体の基
材中における銀化合物の濃度分布は主として重力方向に
対して不均一となる傾向がある。
また,上記特開昭59−218517号公報に記載の方
法では,金属化合物を30μ以内の粒子にする工程を必
要とするものであった。
このように,ラテツクス中に銀化合物を高濃度で均一に
分散,配合させ,さらに,上記のようなラテツクス組成
物を用いて成形される成形体の基材中の銀化合物の濃度
分布を均一にするためにはなんらかの工夫が必要であ
る。
本発明者らは,先に銀化合物として,日本薬局方にも記
載されている水に可溶性のプロテイン銀を用いて調製す
ることができる抗菌性ラテツクス組成物を提案した(特
願昭62−297108号)。かかる提案によると,上
記のような特別な装置を用いることもなく,銀を多量に
かつ均一に含有する抗菌性ラテツクス組成物が簡便に調
製でき,かかる組成物を用いると,持続的な抗菌活性を
有し,銀が基材中に均一に分散されたラテツクス成形品
を製造することができる。
しかしながら,上記の提案による組成物においては,組
成物中のラテツクスがラテツクスゾルから湿潤ゾルを経
て乾燥ゴムに至るためには,あらかじめラテツクスエマ
ルジヨン中に配合剤として加硫剤を添加する必要があ
る。特に,天然ゴム,合成高分子系ラテツクスにおいて
一般的に用いられている遊離硫黄を加硫剤として,上記
プロテイン銀とラテツクスとを配合した組成物を加硫成
形すると,プロテイン銀の濃度によっては,得られる成
形体が著しく黒色に着色し,また,熱加硫工程(70〜12
0 ℃)においてプロテイン銀の構成成分である蛋白質の
三次元構造が変化し,これによって一層黒色化が進むも
のであった。したがって,上記のようなラテツクスから
得られる成形体は黒色を呈していて視覚的な外観が悪い
ものであった。また,天然ゴムラテツクスを加硫して得
られる成形体を生体内に使用留置すると,粘膜等に対す
る刺激が比較的大きいという課題も残されていた。
本発明は,かかる課題を解決するものであって,その目
的は,黒色に着色されない成形体を得ることができ,し
かも,生体内において粘膜等に対する刺激を低く抑える
ことができる成形体を得ることかでき,また,成形体に
持続的な抗菌活性を与えることができる抗菌性シリコー
ン組成物を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは,上記のごとき課題を解決すべく鋭意研究
を重ねた結果,銀化合物を容易に配合,分散させること
ができる懸濁剤としてシリコーンが好適であることを見
い出し,本発明に到達した。
すなわち,本発明は,シリコーンとプロテイン銀とを配
合してなり,プロテイン銀の配合量が銀として0.01〜10
重量%である抗菌性シリコーン組成物を要旨とするもの
である。
以下,本発明を詳細に説明する。
まず,本発明の抗菌性シリコーン組成物におけるシリコ
ーンは,珪素−酸素結合(シロキサン結合)を骨格とす
る高分子の珪素化合物であって,特に珪素原子にメチル
基やフエニル基等の有機基が結合していて,無機性と有
機性とを併せ持つ有機珪素高分子化合物(オルガノポリ
シロキサン)である。
かかるオルガノポリシロキサンは,例えばオルガノクロ
ロシランやアルコキシシランを単独又は適当な割合で混
合し,水による加水分解を受けて生成するシラノールが
脱水縮合することによって合成されるオルガノポリシロ
キサンを重合したものである。代表的なオルガノポリシ
ロキサンとしては,例えばジメチルジクロロシランから
合成される4重体の環状物(オクタメチルシクロテトラ
シロキサン〔 (CH3)2SiO〕4 )であって,一般にD4と呼
ばれているものである。
シリコーンを大別すると,オイル,ゴム,レジンの3つ
の形態に分けられるが,本発明においては,これらのい
ずれを用いてもよい。
シリコーンオイルは,一般的には R3SiO(R2SiO )nSiR3で表され,通常常温で直鎖状構造を
もつポリシロキサンである。例えばジメチルシリコーン
オイルは,上記のD4とヘキサメチルジシロキサン〔(C
H3)3SiOSi(CH3)2 〕を混合し,アルカリないし濃硫酸を
触媒として加え,平衡化反応によって合成されるもの
で, (CH3)3SiO((CH3)2SiO)nSi(CH3)3なる構造を有する。そ
の他メチルフエニルシリコーンオイルやメチル水素シリ
コーンオイルが挙げられれ。また,これらシリコーンオ
イルのメチル基の一部をポリオキシアルキレン,長鎖ア
ルキルアミノ基やエポキシ基等に置換した変性オイルで
もよい。シリコーンオイルの二次製品としては,グリー
ス,オイルコンパウンド,シリコーン離型剤,剥離紙用
シリコーン,繊維処理剤等が知られているが,かかる二
次製品を用いることもできる。
次に,シリコーンゴムは,原料ポリマーの重合度によっ
て,ミラブル型シリコーンゴムと液状ゴムに大別され
る。
ミラブル型シリコーンゴムは,その主原料であるいわゆ
る生ゴムがポリオルガノシロキサンからなるものであ
る。かかるポリオルガノシロキサンは,例えば上記のD4
に重合触媒を加え,約120 ℃〜160 ℃に加熱し,D4を開
環重合させて得られ,直鎖状で重合度約6000〜約10000
,分子量約40万〜約80万を有するものである。ミラブ
ル型シリコーンゴムは,かかる生ゴムに各種添加剤を配
合して調製されたものである。かかるシリコーンゴムを
用いるときは,さらに加硫剤として有機過酸化物等を添
加して加熱加硫する。ミラブル型シリコーンゴムは,生
ゴムの種類によって,ジメチルシリコーンゴム,メチル
ビニルシリコーンゴム,メチルフエニルシリコーンゴ
ム,フロロシリコーンゴム等に分けられる。また,配合
設計を工夫して得られる様々な特徴を有するシリコーン
ゴム,例えば高強度シリコーンゴム,放熱用シリコーン
ゴム収縮性シリコーンゴム等が知られているが,かかる
シリコーンゴムを用いてもよい。
次に,液状ゴムは,シリコーンRTV(Room Temperatur
e Vulcanize)ゴムとも呼ばれ,Si−OH,Si−OR,Si=
H,Si−CH=CH2 等の反応基をもつシロキサンが触媒の
存在下に室温において架橋されてゴム弾性体を形成する
ものである。その架橋機構から縮合型と付加型があり,
前者は有機酸金属塩や有機アミン等の触媒により,シラ
ノール間の脱水縮合反応,シラノールとアルコキシシロ
キサンとの脱アルコール反応,SiHとシラノール間の脱
水素縮合反応等によって架橋するタイプであり,後者は
白金化合物を触媒としてビニル基やアリル基等の不飽和
基とSiHとの間の付加反応によって架橋するタイプであ
る。また,液状ゴムの特殊なものとして,ゲル,発泡
剤,ジヤンクシヨンコーテイング剤,複合硬化RTVシ
リコーン等が挙げられる。
次に,シリコーンレンジ(ワニス)は,2官能性単位を
形成するR2Sicl2 (Rはメチル基又はフエニル基) と3官
能単位を形成するRSicl3 の組み合わせ又は3官能単位
のみからなるシランを単独又は数種配合し,加水分解・
重合して得られる低縮合ポリシロキサンである。かかる
シリコーンレジンを使用するに際しては,有機酸金属塩
等の触媒を加えて加熱し,ポリシロキサン中に残ってい
る水酸基同士又は水酸基とアルコキシ基の縮合をさらに
進めて三次元網目構造を形成する。珪素に結合している
有機基としては,メチル基,フエニル基が挙げられる。
その他,アルキツド,ポリエステル,エポキシ,アクリ
ル樹脂等がシリコーンで変性されたもの,純シリコーン
レジンに各種添加剤が配合されたもの等か挙げられる。
本発明においては,これらの中で部分的に橋かけ結合を
有するシリコーンゴム(ミラブル型シリコーンゴム及び
液状ゴム)又は三次元網目構造をもつシリコーンレジン
が好適に用いられる。
また,シリコーンは,一般に疎水性であり,純粋な形で
用いてもよいが,好適にはそれぞれの用途に応じて,乳
化してエマルジヨンとして利用される。シリコーンエマ
ルジヨンは,通常,一旦合成されたシリコーンに,水,
乳化剤,添加剤,有機溶媒等を加え,ホモミキサー,ホ
モジナイザー,コロイドミルなどによって乳化すること
により製造される。
次に,本発明の抗菌性シリコーン組成物における抗菌剤
としては,プロテイン銀が用いられる。プロテイン銀
は,蛋白質と銀の化合物であり,日本薬局方に収載され
ている銀として7.5〜8.5重量%含まれるものが好
ましく用いられる。
プロテイン銀の好ましい配合量は,その目的,用途等に
より異なるが,一般的には,シリコーンに対して,銀と
して0.01〜10重量%,特に0.1〜2重量%であるこ
とが好ましい。配合量が10重量%を超える場合は,そ
れから得られる成形品や皮膜の強度が劣る傾向にあり,
一方,0.01重量%未満の場合は抗菌性能が発揮しにくく
なることがある。
本発明の抗菌性シリコーン組成物を調製する方法は,各
成分が均一に混合される方法であれば特に限定されず,
公知の種々の方法を利用することができる。プロテイン
銀をシリコーン中に添加する際の形態は,水溶液の状
態,粉末の状態等いずれでもよい。例えば,プロテイン
銀の水溶液,とくに好ましくはプロテイン銀濃度の高い
水溶液を直接シリコーン中に添加するなどの方法が好ま
しく採用される。また,プロテイン銀の粉末をシリコー
ン中に添加する方法が用いられる。また,プロテイン銀
をシリコーン乳化液に添加する方法も好ましい調製法の
一つである。
本発明の組成物は,成形体の製造に好適に用いることで
き,また,予め形成された成形体のコーテイング剤とし
て,上記組成物と同一又は異なる素材の成形体のコーテ
イングにも好ましく利用することができる。
(作用) 本発明のシリコーン組成物は,シリコーンとプロテイン
銀とを配合してなるので,ラテツクスにプロテイン銀を
配合した組成物のように硫黄のような加硫剤を加えるこ
となく形成することができる。したがって,黒色に着色
されることは殆どないものである。ちなみに,本発明の
組成物によると,プロテイン銀の水溶液そのものの色を
反映して薄茶色ないし茶色を呈するに過ぎない。
しかも,プロテイン銀と配合されるシリコーンは,その
分子構造からくる特性として化学的に不活性であるの
で,本発明の組成物から得られる成形体は,先に提案し
たラテツクス組成物から得られる成形体に比べて,生体
内に使用された場合に粘膜等に対する刺激が少ないもの
である。
また,プロテイン酸は,シリコーンに容易に分散するの
で,プロテイン酸をシリコーン中に均一に分散させるこ
とができ,銀濃度の高い組成物を得ることができる。こ
のように均一に分散することができるので,持続的な抗
菌活性を維持することができるものである。さらに,プ
ロテイン銀はシリコーンへの分散性がよいので,特別な
装置を用いることなく,安定した組成物を得ることがで
きる。また,プロテイン銀は,水に対する溶解度が高い
銀化合物として知られている硝酸銀のようにシリコーン
を凝集(変性又は変色)させる性質を有していないの
で,安定なシリコーン組成物が得られる。
さらに,懸濁剤として液状シリコーンゴムを用いると,
触媒の存在下に室温で反応性の官能基をもつシロキサン
を付加又は縮合させることができるので,ラテツクスに
プロテイン銀を配合した組成物のように成形時に熱を加
える必要がなく,プロテイン銀は構成成分である蛋白質
の構造をほとんど変化させることなく成形体を得ること
ができる。
(実施例) 次に,実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明す
る。
なお,例中の「部」は「重量部」を意味する。
実施例1 市販のシリコーン二液型RTVゴムKE66(信越化学
工業(株)製)20部に対して,プロテイン銀粉末2.5
部を直接添加して撹拌した。得られたシリコーン組成物
(銀0.9重量%)は,プロテイン銀が均一に分散した
安定なものであった。
このシリコーン組成物22.5部に対して硬化剤として
CAT−RC(信越化学工業(株)製)を0.5部添加し
た後,シリコーン組成物をガラス板上に流延し,室温で
1晩乾燥して,皮膜を作成した。得られた皮膜は茶色で
あった。
得られた皮膜について,以下の方法により,抗菌活性テ
ストを行った。
すなわち,得られた皮膜を切断し,その一片を無菌環境
下で70%エタノール水溶液で洗浄し,乾燥してエタノ
ールを除去した後,サンプル瓶の底に表面が上を向くよ
うに置いた。次いで,切片の表面上に,1晩37℃でト
リブチケースソイブロス中で培養した大腸菌の菌液を2
00μl置き,密栓後,37℃で18時間培養した。そ
の後,サンプル瓶に0.1%の界面活性剤(Tween 8
0,山桂産業社製)を含む生理食塩水を加えて菌液を回
収し,コロニーカウント法により,生存菌数を測定し
た。コントロールとして菌液を直接サンプル瓶に置いた
以外は上記の方法と同様の操作を行ったものを採用し
た。
その結果,回収された菌数は,コントロールの0.6%
であった。
実施例1のシリコーン組成物から作成した上記皮膜を室
温の水に1週間浸漬した後,乾燥し,次いで,上記の方
法と同様にしてテストを行ったところ,回収された菌数
は,コントロールの2.6%であった。
実施例2 市販のシリコーン離型剤(一液型RTVゴム)KM20
02T(信越化学工業(株)製,不揮発分40%)13部
に水7部を加えて希釈し,撹拌して得られたエマルジヨ
ンに,水2部に対してプロテイン銀1部を溶解した水溶
液(茶色を呈する)を,上記エマルジヨンに対して3部
添加し,これを撹拌してプロテイン銀が均一に分散した
安定なシリコーン組成物(固形分中の銀0.3重量%)
を得た。
このシリコーン組成物をガラス板上に流延し,室温で1
晩乾燥して皮膜を形成した。得られた皮膜は薄茶色を呈
していた。
得られた皮膜について,実施例1と同じ方法により,抗
菌活性テストを行ったところ,回収された菌数は,コン
トロールの0.1%であった。
比較例1 実施例2で用いたシリコーンエマルジヨン100部に硝
酸銀水溶液(10重量%)を撹拌下に添加したところ,
シリコーンは急激に粘度を増し,凝集が多数生成し,こ
のものからは均一な皮膜を形成できなかった。
比較例2 固型分濃度が約50重量%の天然ゴムラテツクス(pH
10.2)100部に,ジメチルジチオカルバミン酸亜
鉛0.3部,硫黄1.5部,亜鉛華3部及びステアリン
酸1.2部を均一に分散させて調製した天然ゴムを主成
分とする配合ラテツクス20部に,プロテイン銀1部を
水2部に溶解した水溶液を,2.5部添加して,プロテ
イン銀が均一に分散したラテツクス組成物(銀約0.3
重量%)を得た。得られた組成物をガラス板上に流延
し,1晩乾燥後,80℃で2時間加硫して薄茶色の皮膜
を形成した。得られた皮膜について,実施例1と同じ方
法により,抗菌活性テストを行ったところ,回収された
菌数は,コントロールの3.0%であった。
比較例2の組成物及び皮膜は,実施例1,2のいずれの
皮膜及び組成物と比較して,より黒く着色していた。
着色度合の定量的測定 上記実施例2のシリコーンエマルジョンに異なる量のプ
ロテイン銀を添加して2種の抗菌性組成物を調製し,銀
の含有量が0.25重量%のシリコーン皮膜(皮膜A)と銀
の含有量が0.5重量%のシリコーン皮膜(皮膜B)と
を作成した。また,比較例2の天然ゴムを主成分とする
配合ラテツクスに異なる量のプロテイン銀を添加して2
種の抗菌性組成物を調製し,銀の含有量が0.25重量%の
ラテツクス皮膜(皮膜C)と銀の含有量が0.5重量%
のラテツクス皮膜(皮膜D)を作成した。
得られた皮膜の色相を肉眼で観察したところ,皮膜A,
Bは薄茶色に着色していたが,皮膜C,Dは黒色に着色
していた。
さらに,SMカラーコンピュータSM−4−2(スガ試
験機製)を用い,JIS−Z−8729の表色系に準拠して
上記各皮膜のL*,a*,b*を測定したところ,第1
表に示す結果が得られた。第1表から明らかなように,
皮膜A,Bと皮膜C,Dの間には十分な有意差が認めら
れた。
(発明の効果) 本発明の抗菌性シリコーン組成物は,成形体に黒色など
の極端な着色を与えることがない。しかも,本発明の組
成物によると,人体に使用された場合に粘膜等に対する
刺激の少ない成形体を得ることができる。
また,本発明の組成物は,持続的な抗菌活性を有し,長
期の使用過程に耐え得る成形体とすることができ,さら
に,簡便な操作で調製することができるという利点もあ
る。
かかる抗菌性シリコーン組成物は,医療器用具,衛生用
具,食品製造用機器又は備品等の成形品の製造,加工に
好適に用いられる。そのような成形品の製造,加工の具
体例としては,導尿カテーテルを始めとする各種カテー
テル類,蓄尿バツク等のバツク類,給排液チユーブ,ス
ポンジ,ゴム引布,紙のサイジング剤,不織布のバイン
ダー,塗料,接着剤等が挙げられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61L 31/00 P 7167−4C D04H 1/58 A 7199−3B D21H 19/10 19/32 (C08L 83/04 89:00)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリコーンとプロテイン銀とを配合してな
    り,プロテイン銀の配合量が銀として0.01〜10重量%で
    ある抗菌性シリコーン組成物。
JP63169750A 1988-07-07 1988-07-07 抗菌性シリコーン組成物 Expired - Lifetime JPH0655892B2 (ja)

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EP0781566A2 (en) 1995-12-26 1997-07-02 Toyo Boseki Kabushiki Kaisha Organic solvent-soluble mucopolysaccharide, antibacterial antithrombogenic composition and medical material

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