JPH0655845B2 - 成形品用プリプレグ材 - Google Patents

成形品用プリプレグ材

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JPH0655845B2
JPH0655845B2 JP29189187A JP29189187A JPH0655845B2 JP H0655845 B2 JPH0655845 B2 JP H0655845B2 JP 29189187 A JP29189187 A JP 29189187A JP 29189187 A JP29189187 A JP 29189187A JP H0655845 B2 JPH0655845 B2 JP H0655845B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、インターリーフ含有繊維強化エポキシ樹脂プ
リプレグ材に関し、更に詳細には、ポリイミドフィルム
テープをインターリーフとして含有し、高靭性を有する
複雑形状の積層複合材料を製造することができる繊維強
化エポキシ樹脂プリプレグ材に関する。
(従来技術およびその問題点) 繊維強化エポキシ樹脂複合材料は、比強度、比弾性率が
大きいことから、スポース用品から航空機用構造材料ま
で幅広く使用されている。特に航空機用炭素繊維強化樹
脂(CFRP)に関しては、テトラグリシジルアミノジフェニ
ルメタン(TGDDM) /ジアミノジフェニルスルホン(DDS)
を主成分とするエポキシ樹脂マトリックス複合材料がよ
く用いられている。
これらの複合材料は、特に航空機用構造材料として要求
される耐湿熱(ホット・ウエット)特性に優れているた
めに広く用いられているが、一般に靭性に乏しく耐衝撃
性に問題がある。
これらの欠点を克服するために種々の改良がなされてい
る。
例えば、繊維の表面処理やエポキシ樹脂の変性改質(タ
フニング等)が行われているが、耐湿熱性とのバランス
がとりにくいことが知られている。
又、プリプレグ積層物の縫合(スティッチング)も試み
られているが、複雑大型品には不向き実用性に乏しい。
このような中で、特開昭60−63229号公報及び同
60−231738号公報に開示されているインターリ
ーフ(Infterleaf) 層を有するプリプレグの考え方は、
上記のような欠点を克服した新しい技術の一つである。
しかし、これらの発明もインターリーフ層を耐湿熱特性
の不充分さや塗工により均一樹脂薄層の成形が難しい等
の問題点をかかえている。
更に特開昭60−231738号公報には、熱可塑性樹
脂のインターリーフについても記載されており、その中
でポリイミドフィルムをインターリーフとして用いるこ
とが言及されている。これらは、均一厚みを有する薄い
フィルムが耐湿熱性に優れているので、インターリーフ
として適している。
上記インターリーフを有するプリプレグ材は、一般に、
B−ステージ(液状の熱硬化性樹脂を乾燥させある程度
重合させた状態)にある繊維強化エポキシ樹脂プリプレ
グとインターリーフとを圧着して製造されるであるが、
上記インターリーフを使用した場合は、上記エポキシ樹
脂プリプレグとインターリーフとの接着力が不十分であ
る。従って、このようなインターリーフを有するプリプ
レグ材から、またはプリプレグ材を積層して得られた複
合材料は、靭性は改良されてはいるものの、そのレベル
は低く、かつ引張強度、曲げ強度、層間剪断強度等の機
械的強度は向上せず不満足なものである。
このようなことから、本発明者らは鋭意研究を重ねた結
果、コロナ放電処理および/またはマット加工をしたポ
リイミドフイルムをインターリーフとして用いることに
よって、上記の問題点を解決できることを提案した(特
願昭62-43072号公報)。
しかしながら、このようなプリプレグはインターリーフ
としてポリイミドフイルムを用いているために、成形時
にフイルムのしわ、折り重なり等の発生によって、複雑
な三次元曲面形状成形品を得られにくく、平板のような
二次元形状あるいはパイプなどの比較的簡単な曲面形状
のものにその使用が限定されるという欠点がある。
(発明の目的) 本発明は、高い靭性を有する複雑形状の複合材料を製造
することができる繊維強化エポキシ樹脂プリプレグ材を
提供すること目的とする。
本発明は、さらに、極めて均質かつ均一であり、工業的
に容易に製造することができ、積層することによって大
型で複雑な曲面を有する三次元形状の複合材料も製造す
ることができる繊維強化エポキシ樹脂プリプレグ材を提
供することを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 本発明によれば、ポリイミドフィルムのテープを同一層
内での重ね合せが実質上なく且つ並置関係(サイド・バ
イ・サイド関係)で少なくとも一層のインターリーフと
して含有することを特徴とする繊維強化エポキシ樹脂プ
リプレグ材が提供される。本発明に用いるテープは、コ
ロナ放電処理及び/又はマット加工処理を受けているこ
とが、樹脂との接着性の点で望ましい。
(作 用) 本発明は、繊維強化エポキシ樹脂プリプレグ材のインタ
ーリーフとして、ポリイミドフィルムのテープを同一層
内での重ね合せが実質上なくしかも並置(サイド・バイ
・サイド)関係で用いることに特徴を有するものであ
る。
本発明において、プリプレグ材のインターリーフとして
使用するポリイミドフイルムのテープの一例を示す第1
図において、ポリイミドフイルム1には、フイルムに対
して一定方向に小間隔をおいて平行に多数のスリット2
が形成され、多数のテープ3が形成される。この具体例
では、フイルムのスリット方向と直角方向の端縁部には
スリットが形成されていない小さい巾の部分4a,4b
があり、各多数の端縁部4a,4bで固定されている。
第1図に示すインターリーフでは、多数のテープ3が端
縁部4a,4bで一体化されているため、プリプレグ中
に施こす際に格別な各テープの位置規制等のわずらわし
さなしに一枚のフイルムと同様に取扱い得るという便利
さがある。
テープを、例えばこの状態において、繊維強化エポキシ
樹脂層と交互に積層することにより、各テープを同一層
内での重なり合いなしに、しかも並置乃至並列関係でプ
リプレグ材中に含有せしめ得ることが明らかとなろう。
連続したフイルムを三次元状の複雑形状に変形させた場
合、変形に追従し得ず、しわや折れ重なりを生じる部分
が必らず発生する。ポリイミドフイルムの内、このよう
にしわや折れ重なりを生じた部分では、繊維強化エポキ
シ樹脂との接着が不十分となり、最終成形品は層間剥離
を生じ易いものとなる。
これに対して、本発明に従い、ポリイミドフイルムとし
て並置関係にあるテープを用いると、個々のテープが三
次元方向に著しく自由度の高いものとなって、しわや折
れ重なりを生ずることなしに変形に追随し得るようにな
り、エポキシ樹脂との一様な面接触を保った状態で硬化
が進むことから、最終成形品は、高い靭性を有し且つ耐
層間剥離性にも極めて優れたものとなるのである。
(発明の好適態様) インターリーフ 本発明におけるインターリーフは、イミド骨格を有する
重合体から形成されたポリイミドフイルムから得られ
る。イミド骨格の構造式としては、 などを例示することができる。これらポリイミドフイル
ムは引張破断伸びが大きいことが望ましく、その値が9
0%以上であるものが好適である。このような例として
は、構造式 で表わされるイミド骨格を有するポリイミドのフイルム
(宇部興産株式会社製、ユーピレックスR)が、あげら
れる。このフイルムは、室温で大きい伸びを有すること
に加えて、温度200 〜300 ℃での伸びが200 〜300 %と
大きく、本発明のプリプレグ材のインターリーフとして
特に適している。
このようなフイルムは、たとえば特開昭50−113597号
公報、同55-27326号公報、同55-28822号公報、同55-652
27号公報等に開示されている方法によって製造される。
本発明にのべるポリイミドフイルムテープは上記のポリ
イミドフイルムを細幅にカットすることによって得られ
る。本発明において重要なことはテープ幅であり、0.5m
m 〜20mm、好ましくは1mm〜10mmの範囲内にあるこ
と望ましい。0.5 mm以下はカッティングがむつかしく、
20mm以上では成形時の自由度が低下するため本発明の
効果が充分期待できない。
同一インターリーフ層内において、テープの配列方向
は、第1図に示す通り、一方向であることが一般には望
ましいが、この例に限定されない。例えば半球形、円錐
台形、角錐台形の成形物を製造する場合には、テープの
配列方向が径方向或いは周方向であってもよいことが理
解されるべきである。また、平面状に残る部分を連続フ
イルム部分とし、凹凸変形を受ける部分をテープ状とし
得ることも理解されるべきである。
又、ポリイミドフイルムテープの厚さは、第2図に示す
繊維強化エポキシプリプレグの厚さ以下であり、好まし
くは5〜40μm、特に好ましくは7〜30μmであ
る。5μmより薄い場合、製造が難しく、経済的に不利
である。又40μmより厚いとやはり自由変形性が失わ
れることから、本発明の目的が達成されにくい。
上記ポリイミドフィルムは、コロナ放電処理またはマッ
ト加工あるいはこれら両者の併用処理を受けていること
が好ましい。
倒えば、特公昭31-9411 号公報、同32-10614号公報、同
32-10615号公報等に開示されているそれ自体公知の方法
によって、上記ポリイミドフィルムをコロナ放電処理す
ることができる。本発明において特に好ましいポリイミ
ドフィルムのコロナ放電処理条件は、フィルムの幅およ
び厚さならびに処理速度等によって変わるが、一般に単
位時間、単位面積当りの電力値で示される放電量を30
乃至150W/m2・minの範囲内にすることである。ポリ
イミドフィルムの表面をコロナ放電処理することによっ
て、ポリイミドフィルムの表面に極性基(例えば、-OH
基、-COOH基、-C=0 基など)を形成させ、ポリイミド
フィルムのエポキシ樹脂に対する化学的親和力を大きく
することができ、その結果、ポリイミドフィルムテープ
とエポキシ樹脂プリプレグとの接着性を高めることがで
きる。
また、ポリイミドフィルムをマット加工する方法として
は、それ自体公知の方法、例えば、特公昭38-11838号公
報に開示されている方法を採用することができる。すな
わち、砂、酸化チタン、カーボランダム、炭酸カルシウ
ム等の適当な硬度を有する無機物または金属の微小粒子
を圧搾空気と共にポリイミドフィルム表面に強力に吹き
つけて、該フィルムの表面を物理的に傷付け該フィルム
をマット化し、次いでフィルムを水洗、熱風乾燥してマ
ット加工したポリイミドフィルムを得る。マット加工し
たフィルムの表面粗さが、 0.1乃至0.6 μmの範囲の中
心線平均粗さ(Ra)になるまでマット加工することが
好ましい。マット加工したポリイミドフィルムテープ
は、エポキシ樹脂との間にアンカリング効果が生じ、エ
ポキシ樹脂プリプレグとの接着性が高くなる。
上記コロナ放電処理とマット加工を併用すると、ポリイ
ミドフィルムテープとエポキシ樹脂プリプレグとの接着
性はより一層高くなる。コロナ放電処理とマット加工と
はいずれを先にしてもよい。
また、上記表面処理は、ポリイミドフィルムの片面のみ
に対して行なっても、該フィルムは薄いので処理しない
側の表面にも表面処理効果が現われるので、該フィルム
テープのエポキシ樹脂プリプレグに対する接着性は向上
する。勿論、ポリイミドフィルムの両面を表面処理すれ
ば、接着性はより一層向上する。
繊維強化エポキシ樹脂 本発明における繊維強化エポキシ樹脂マトリックスは、
補強繊維にエポキシ樹脂を含浸させたプリプレグであ
る。
本発明に使用される補強繊維としては、ガラス繊維、ポ
リアクリロニトリル(PAN)系カーボン繊維、ピッチ
系カーボン繊維、アラミド繊維、アルミナ繊維、シリコ
ンカーバイト繊維、及びSi-Ti-C-O 繊維(チラノ繊維、
宇部興産(株)製)、並びにこれらの繊維の二種以上を
併用することができる。
また、これらはステーブル繊維、マルチフィラメントの
形で使用できるが、フィラメントは一方向に引き揃えた
形態或いは交叉するように引き揃えた形態として用いら
れる他に、織物として使用することもできる。そしてこ
れらの繊維は公知の表面処理、サイジング処理が施され
てもよい。
本発明に使用されるエポキシ樹脂は、ポリエポキシド、
硬化剤、硬化触媒等より構成される。
ポリエポキシドとは、分子中に平均して一個よりも多い
エポキシ基を有する化合物であり、このエポキシ基は末
端基として存在するものであってもよく、又、分子内部
にあってもよい。これらは、飽和あるいは不飽和の脂肪
族、環状脂肪族、芳香族又は複素環式化合物であっても
よく、更にハロゲン原子、水酸基、エーテル基等を含む
化合物であってもよい。
例えば、ビスフェノールA,F又はSのグリシジル化合
物、クレゾールノボラックまたはフェノールノボラック
のグリシジル化合物、芳香族アミンのグリシジル化合物
及び環状脂肪族ポリエポキシなどである。
このようなポリエポキシドの具体例としては、1,4-ビス
(2,3-エポキシプロポキシ)ベンゼン、4,4′-ビス(2,
3-エポキシプロポキシ)ジフェニルエーテルが挙げられ
る。
別の例として多価フェノールのグリシジル化合物があ
る。
これに使用される多価フェノールとしては、例えばレゾ
ルシノール、カテコール、ヒドロキノン、2,3-ビス(4
−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノール
A)、2,2-ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン(ビスフェノー
ル−S)、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ト
リス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、3,9-ビス(3
−メトキシ、4−ヒドロキシフェニル)−2,4,8,10- テ
トラオキサスピロ(5,5)ウンデカン、更にハロゲン含
有フェノールとしては2,2−ビス(4−ヒドロキシテト
ラブロモフェニル)プロパンなどが含まれる。
ポリエポキシドの別の例として、多価アルコールのグリ
シジル化合物がある。
この目的に使用し得る多価アルコールとしては、例え
ば、グリセロール、エチレングリコール、ペンタエリス
リトール、2,2-ビス(4−ヒドロキシルシクロヘキシ
ル)プロパンなどが挙げられる。
内部エポキシ基を有するポリエポキシドの例としては、
4−(1,2-エポキシエチル)−1,2-エポキシシクロヘキ
サン、ビス(2,3-エポキシシクロペンチル)エーテル、
3,4-エポキシシクロヘキシルメチル−(3,4-エポキシ)
シクロヘキサンカルボキシレートなどが挙げられる。
ポリエポキシドの別の例として、芳香族アミンのグリシ
ジル化合物がある。
この目的に使用し得る芳香族アミとしては、ジアミノジ
フェニルメタン、メタキシレンジアミン、m−アミノフ
ェノール、p−アミノフェノールなどである。
これらのポリエポキシドの内、ビスフェノールAのジグ
リシジルエーテル、クレゾールノボラックあるいはフェ
ノールノボラックのグリシジル化合物、ジアミノジフェ
ニルメタンのグリシジル化合物及びアミノフェノールの
グリシジル化合物が好ましく使用される。
用いるポリエポキシドは、一般に数平均分子量が300
乃至8000、特に350乃至100で、エポキシ当量が1
00乃至1000、特に105乃至400の範囲にあること
が望ましい。成形品の耐熱性が要求される場合には、分
子量が700以下で、1分子当りのエポキシ基の数が3
以上のものが好ましい。
これらのポリエポキシドは1種で用いてもよく、2種以
上混合して用いることもできる。
本発明で用いられる硬化剤としては、具体的には、O−
フェニレジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4′-
メチレンジアニリン、4,4′- ジアミンノジフェニルス
ルホン、3,3′- ジアミノジフェニルスルホン等の芳香
族ポリアミン、m−キシレンジアミン、トリエチレンテ
トラミン、ジエチレントリアミン、イソホロンジアミ
ン、1,3-ジアミノシクロヘキサンメンタンジアミン、シ
アノエチル化ジエチレントリアミン、N−アミノエチル
ピペラジン、メチルイミノビスプロピルアミン、アミノ
エチルエタノールアミノ、ポリエーテルジアミン、ポリ
メチレンジアミン等の脂肪族ポリアミン等のポリアミン
類、無水フタル酸、無水コハク酸、無水マレンン酸、無
水ヘキサヒドロフタル酸、無水ピロメリット酸、無水ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸、無水トリメリット酸、
無水イタコン酸、無水シトラコン酸、無水ドデセニルコ
ハク酸、無水フロレンディック酸、メチルシクロペンタ
ジエンの無水マレイン酸付加物、無水メチルテトラヒド
ロフタル酸、無水マレイン酸のトルイル酸付加物、無水
シクロペンタンテトラカルボン酸、無水アルキル化エン
ドアルキレンテトラヒドロフタル酸、エチレングリコー
ルビストリメリテイト、グリセリントリストリメテイト
等のポリカルボン酸基、ポリカルボン酸無水物基、もし
くは、それらの混合基を有する酸性物質類、イソフタル
酸ジヒドラジド、アビピン酸ジヒドラジド、セバシン酸
ジヒドラジド等のヒドラジド類、ポリアミド、ジシアン
ジアミド、ケチミン等が挙げられる。
又、硬化触媒としては、3フッ化ホウ素モノエチルアミ
ン錯化合物、3フッ化ホウ素ピペリジン錯化合物等の3
フッ化ホウ素錯体、2−エチルイミダゾール、2−エチ
ル4−エチルイミダゾール等のイミダゾール化合物、ト
リフェニルホスファイト、ブタンテトラカルボン酸、1,
8 ジアザービシクロー(5,4,0)-ウンデセン−7、N−
(3−クロロ−4−メトキシフェニル)−N、N′−ジ
メチルウレア、N−(3−クロロ−4−メチルフェニ
ル)−N′、N′−ジメチルウレア、N−(3,4-ジクロ
ロフェニル)−N′、N′−ジメチルウレア、N−(4
−エトキシフェニル)−N′、N′−ジメチルウレア、
N−(4−メチル−3ニトロフェニル)−N′、N′−
ジメチルウレア等の尿素化合物等を挙げることができ
る。
上記のポリエポキシド、硬化剤の組み合せ及び量比は一
般的には、化学量論量近傍で実施すればよく、硬化触媒
を含む場合は更に硬化剤を化学量論量より若干低目で用
いることが望ましい。
又、これらのポリエポキシドに種々の熱可塑性樹脂を添
加することもできる。具体例として、ポリ(ε−カプロ
ラクトン)、ポリブタジエン、任意にアミン、カルボキ
シル、ヒドロキシル、又は、-SH 基を含むポリブタジエ
ン/アクリロニトリル共重合体、ポリ(エチレンテレフ
タレート)、ポリ(ブチレンテレフタレート)等のポリ
エステル、ポリエーテルイミド、アクリロニトリル/ブ
タジエン/スチレン共重合体、ナイロン6、ナイロン
6,6、ナイロン,12等のポリアミド、および、これ
らの共重合体、ポリ(アミドイミド)、ポリオレフィ
ン、ポリエチレンオキシド、ポリブチルメタクリレー
ト、耐衝撃性改良ポリスチレン、スルホン化ポリエチレ
ン、ビスフェノールA、イソフタル酸、テレフタル酸か
ら誘導されるポリアリーレート等のポリアリーレート、
ポリ(2,6-ジメチルフェニレンオキシド)、ポリ塩化ビ
ニル及びその共重合体、ポリアセタール、ポリサルフォ
ンポリフェニレンスルフィド等。その他に、ビスマレイ
ミド、ポリイミド等の耐熱性に優れた熱硬化性樹脂を混
合することも可能である。又、ポリエポキシドを変性し
て前記ポリイミドフィルムテープとの接着性を改良する
ことも可能である。
エポキシ樹脂組成物と繊維との配合比は、繊維の比重に
よってもかなり変化するが、一般的に言って、樹脂と繊
維とを、80:20乃至15:85、特に50:50乃
至20:80の重量比で用いることが成形性や成形品の
強度等の見地から好ましい。
プリプレグ材 本発明のインターリーフ含有繊維強化エポキシ樹脂プリ
プレグ材は、例えば、添付図面に示すような構造を有す
る。
第2図は、配置関係にあるテープから成るインターリー
フ1層と繊維強化エポキシ樹脂マトリックス1層とから
なるプリプレグ材の断面図であり、第3図は、テープか
ら成るインターリーフと繊維強化エポキシ樹脂マトリッ
クスとが交互に積層圧着された積層プリプレグ材の1例
の断面図である。第2図及び第3図において、10はイ
ンターリーフであるポリイミドフィルムテープであり、
20は繊維強化エポキシ樹脂マトリックスである。
本発明のプリプレグ材の製造法としては、インターリー
フとしてコロナ放電処理および/またはマット加工した
ポリイミドフィルムテープを使用するほかは、それ自体
公知の方法を採用することができる。
すなわち、例えば、B−ステージの繊維強化エポキシ樹
脂プリプレグとテープ状のインターリーフとを圧着して
本発明のプリプレグ材を製造する方法である。また、別
の方法として、テープ状のインターリーフとB−ステー
ジ化する前の繊維強化エポキシ樹脂とを圧着後加熱して
エポキシ樹脂をB−ステージ化することによりプリプレ
グ材を製造する方法もある。
前者における繊維強化エポキシ樹脂プリプレグの作成方
法としては、前記補強繊維の多数のフィラメント糸を一
方向に引き揃えてプリプレグ化する方法、前記のエポキ
シ樹脂を含浸したフィラメント糸をドラムに巻いてプリ
プレグ化する方法、多数のフィラメント糸を引き揃えた
後、フィルム状樹脂を溶融含浸してプリプレグ化する方
法、織布または不織布を樹脂溜りに導き、含浸、乾燥す
る方法、織布又は不織布にシート状樹脂を溶融含浸して
プリプレグ化する方法など公知の方法が挙げられる。
また、後者の方法における変形として、テープ状のイン
ターリーフとB−ステージ化する前の繊維を含まないエ
ポキシ樹脂とを圧着し、このエポキシ樹脂に補強用繊維
を含浸させ、その後加熱して、エポキシ樹脂をB−ステ
ージ化する方法もある。本発明のプリプレグ材におい
て、インターリーフであるポリイミドフィルムテープの
配列状態について特に制限はないが、一方向に配列され
ているのが最適である。この場合、配列の方向は、何ら
限定はなく、繊維強化エポキシ樹脂マトリクス中の繊維
打と任意の角度を成していてよい。又、配列密度につい
ても特別制限はない。テープ間が隙間なく配列されてい
る他にも、適当な間隙を開けて配列することもできる。
ただし、間隙が余りに広すぎると靭性の向上が期待でき
ない。又、層間剥離は自由端からおこりやすいので、自
由端部にポリイミドフィルムテープをインターリーフと
して使用することは効果がある。
上記方法において、テープ状インターリーフと繊維強化
エポキシ樹脂マトリックスとを各1層ずつ使用するか、
あるいは、これらを交互に積層して使用することによ
り、第2図または第3図に示す如き本発明のプリプレグ
材を製造することができる。
また、第2図に示す如きプリプレグ材を複数個積層し
て、第3図に示すごときプリプレグ材を製造することも
できる。
複数層のテープ状インターリーフ層を備えたプリプレグ
材において、複数のインターリーフ層におけるテープ配
向乃至配列方向は互いに同一であっても、また互いに異
なっていてもよい。例えば、前者の場合、テープの巾方
向のピッチを半分ずつずらせることにより、成形時にし
変形を防止しながら、成形品全面にわたってインターリ
ーフによる靭性改良効果が得られることが明らかであろ
う。また、後者の場合、複数層のテープの配向乃至配列
方向を互いに直交し、或いは一定の角度で交叉するよう
に配置することで、面方向に靭性の改良が一様に行われ
た成形体が得られることが了解されよう。
インターリーフを含有するプリプレグの積層物より複合
材料を成形する方法は、何ら制限されるものではなく、
減圧バック/オートクレーブ硬化法によって成形した
り、ホットプレス成形したり、シートワインデックス法
等で成形してもよい。代表的な硬化温度は130℃〜1
80℃である。また、硬化時間、圧力等は適宜選ばれ、
プレキュア、ポストキュアを行なうこともできる。
(発明の効果) 本発明のインターリーフ含有繊維強化エポキシ樹脂プリ
プレグ材は、インターリーフとして耐熱性および引張り
強度、引張破断伸び等の機械的特性の優れたポリイミド
フィルムテープを使用し、さらにポリイミドフィルムテ
ープの自由変形性により成形時のしわや折り重なりが防
止されるのでポリイミドフィルムテープと繊維強化エポ
キシ樹脂マトリックスとの接着力が強大であり、従っ
て、本発明のプリプレグ材から製造した複合材料は、高
い靭性を有するという顕著な効果を奏するものである。
さらに、本発明のプリプレグ材は、極めて均質かつ均一
であり、工業的に容易に製造することができるものであ
り、これを積層することによって、大型で複雑な形状の
複合材料をも製造することができるという顕著な効果を
奏するものである。即ち、平板やパイプなどのような比
較的単純な形状をもつ成形品ばかりでなく、凹凸面、突
起、溝など複雑な曲面を有する三次元形状の成形品の生
産に適したものであり、産業上の利用価値は高い。
(実施例) 次に本発明の実施例および比較例を示す。各実施例およ
び比較例において、靭性は次の方法により評価した。
衝撃テスト 成形品を台上に置いて固定し、2mの高さから重錘(2
kg、先端:12.7mm径)をその頂点の位置に落下させた
後、損傷状態を観察した。
実施例1 N,N、N′、N′−テトラグラシジルジアミノジフェ
ニルメタン200gと、4,4′−ジアミノジフェニルス
ルホン100gを混合し、これらの樹脂組成物をメチル
エチルケトンに溶解し、60%溶液とした。
この樹脂溶液を、一方向に引き揃えた炭素繊維フィラメ
ント糸(ベスファイトHTA3000 、東邦レーヨン(株)
製)に含浸しつつ、テフロン離型紙を巻きつけたドラム
上に巻き取った。
これらの樹脂含浸繊維をカッターで切り開き、熱封循環
乾燥器内において120℃で5〜15分間加熱し、プリ
プレグを作成した。
得られたプリプレグは厚みが140μmで繊維の体積含
有率が62%であった。このプリプレグを320mm×3
20mmの大きさに裁断した。
一方、ポリイミドフィルム(宇部興産(株)製、ユーピ
レックスR、引張破断のび130%厚み7.5 μm)の両
面を、高周波電源装置(コロナ表面処理機)(春日電気
株式会社製)を使用して放電量50W/m2・minの条件下
でコロナ放電処理した後、320mm×320mmの大きさ
に裁断した。そしてこのフィルムに対して、一方向に1
mm間隔で長さ300mmのスリットを入れ、第1図に示す
テープ状とした。このフィルムと上記プリプレグとを、
第4図に示すように繊維とテープの方向が同一になるよ
うに貼り合わせた。図中30は繊維、10はポリイミド
フィルムテープ、20は樹脂層を示す。そして、300
mm×300mmの大きさに裁断し、インターリーフ含有プ
リプレグを得た。これを16プライ用いて[0゜/+4
5゜/−45゜/90゜]sの対称疑似等方積層を行な
った後、オートクレーブに入れ、最高温度180℃、最
高圧力7kg/cm2で6時間硬化させ、更にオーブン中19
0℃で5時間ポストキュアリングして内径150mmの半
球殻を成形した。この成形品の衝撃テストをしたとこ
ろ、重錘は貫通せず、層間剥離も少なかった。
実施例2 実施例1で用いたポリイミドフィルムテープの幅を1mm
から5mmとし、同様にして450mm×450mmの大きさ
のプリプレグを作成し、これから放物面殻(径330m
m、焦点距離114mm)を成形した。この成形品をテス
トした結果、重錘の貫通はなく、層間距離も僅少であっ
た。
実施例3 実施例1において、対称疑似等方積層に変えて、[0゜
/90゜]sの対称直交積層を行なった以外全く同様に
して得られた成形品の評価をした。結果は、重錘の貫通
がなく、層間剥離も少ないものであった。
比較例1 実施例1において、インターリーフを用いなかった以外
は全く同様にして行なった結果、重錘は成形品を貫通し
た。又、多数の層間剥離が生じていた。
比較例2 実施例1において、インターリーフとしてポリイミドフ
ィルムテープの代りにスリットを設けていない以外は実
施例1と同じポリイミドフィルムを用いた以外は全く同
様にして行なった結果、重錘の貫通はなかったが、層間
剥離個所が多数認められた。又フィルムの折り重なった
部分が生じ、樹脂含浸のない空隙を形成していた。
【図面の簡単な説明】
第1図はインターリーフとして使用するポリイミドフィ
ルムの一例を示す斜視図であり、第2図は、インターリ
ーフ1層と繊維強化エポキシ樹脂マトリックス1層とか
らなるプリプレグ材の断面図であり、第3図は、インタ
ーリーフと繊維強化エポキシ樹脂マトリックスとが交互
に積層圧着された積層プリプレグ材の断面図であり、第
4図は実施例1のインターリーフ含有繊維強化エポキシ
樹脂プリプレグ材の一部断面斜視図である。 1はポリイミドフィルム、2はスリット、3はテープ、
4a,4bは連結用端縁部、10はインターリーフ、2
0は繊維強化エポキシ樹脂層、30は繊維、Xはテープ
配列方向、Yは繊維配列方向を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−87246(JP,A) 特開 昭64−129(JP,A) 特開 昭63−97635(JP,A) 実開 昭59−67232(JP,U)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリイミドフィルムのテープを同一層内で
    の重ね合せが実質上なく且つ並置関係で少なくとも一層
    のインターリーフとして含有することを特徴とする繊維
    強化エポキシ樹脂プリプレグ材。
  2. 【請求項2】該ポリイミドフィルムテープが同一層内で
    一方向に配列されている特許請求の範囲第1項記載の繊
    維強化エポキシ樹脂プリプレグ材。
  3. 【請求項3】該ポリイミドフィルムテープの幅が0.5mm
    〜20mm、好ましくは1mm〜10mmの範囲内にある特許
    請求の範囲第1項記載の繊維強化エポキシ樹脂プリプレ
    グ材。
  4. 【請求項4】該ポリイミドフィルムテープがコロナ放電
    処理及び/又はマット加工されたポリイミドフィルムの
    テープから成る特許請求の範囲第1項記載の繊維強化エ
    ポキシ樹脂プリプレグ材。
  5. 【請求項5】該ポリイミドフィルムテープが室温で90
    %以上の引張り破断伸びを有するものである特許請求の
    範囲第1項記載の繊維強化エポキシ樹脂プリプレグ材。
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