JPH0655631A - 多層インフレーションフィルムの製造方法 - Google Patents
多層インフレーションフィルムの製造方法Info
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- JPH0655631A JPH0655631A JP22916092A JP22916092A JPH0655631A JP H0655631 A JPH0655631 A JP H0655631A JP 22916092 A JP22916092 A JP 22916092A JP 22916092 A JP22916092 A JP 22916092A JP H0655631 A JPH0655631 A JP H0655631A
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Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物と熱
可塑性ポリウレタンエラストマーからなる多層フィルム
をインフレーション法によって製造する際に見られる皺
の発生及び層間剥離強度不良という問題を解決する。 【構成】 エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物と熱
可塑性ポリウレタンエラストマーからなる多層フィルム
をインフレーション法によって製造するに当たり、メル
トインデックスが「9g/10分」以下の熱可塑性ポリ
ウレタンエラストマーを用い、且つ多層フィルム製造時
のダイ温度を200℃以上にすることを特徴とする多層
インフレーションフィルムの製造方法。
可塑性ポリウレタンエラストマーからなる多層フィルム
をインフレーション法によって製造する際に見られる皺
の発生及び層間剥離強度不良という問題を解決する。 【構成】 エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物と熱
可塑性ポリウレタンエラストマーからなる多層フィルム
をインフレーション法によって製造するに当たり、メル
トインデックスが「9g/10分」以下の熱可塑性ポリ
ウレタンエラストマーを用い、且つ多層フィルム製造時
のダイ温度を200℃以上にすることを特徴とする多層
インフレーションフィルムの製造方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高バリヤー性を有する
多層インフレーションフィルムの製造方法に係わるもの
であり、本発明によって製造された多層インフレーショ
ンフィルムはガスバリヤー性の他に耐寒性、耐屈曲性、
強靱性、ヒートシール性等にも優れているので、産業用
資材用途、医療用途をはじめ種々の用途に有用である。
多層インフレーションフィルムの製造方法に係わるもの
であり、本発明によって製造された多層インフレーショ
ンフィルムはガスバリヤー性の他に耐寒性、耐屈曲性、
強靱性、ヒートシール性等にも優れているので、産業用
資材用途、医療用途をはじめ種々の用途に有用である。
【0002】
【従来の技術】エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物
(以下、EVOHと記す)と熱可塑性ポリウレタンエラ
ストマー(以下、TPUと記す)とを多層化して両者の
特徴であるガスバリヤー性、耐寒性、耐屈曲性、強靱
性、ヒートシール性、柔軟性等を兼備した多層フィルム
を製造しようとする試みは以前から行われている。
(以下、EVOHと記す)と熱可塑性ポリウレタンエラ
ストマー(以下、TPUと記す)とを多層化して両者の
特徴であるガスバリヤー性、耐寒性、耐屈曲性、強靱
性、ヒートシール性、柔軟性等を兼備した多層フィルム
を製造しようとする試みは以前から行われている。
【0003】例えば、特公昭64−12225号公報に
は、ガスバリヤー性の優れた積層物について記載されて
おり、また特開平2−258341号公報には、屈曲疲
労による耐貫通ピンホール性、耐ガスバリヤー層ピンホ
ール性を改善した高ガスバリヤー性多層構造体について
記されている。
は、ガスバリヤー性の優れた積層物について記載されて
おり、また特開平2−258341号公報には、屈曲疲
労による耐貫通ピンホール性、耐ガスバリヤー層ピンホ
ール性を改善した高ガスバリヤー性多層構造体について
記されている。
【0004】一方、特公昭60−22617号公報に
は、EVOHと熱可塑性樹脂からなる多層フィルムをイ
ンフレーション法によって成形する際に見られる皺の問
題を解消する方法が記載されている。
は、EVOHと熱可塑性樹脂からなる多層フィルムをイ
ンフレーション法によって成形する際に見られる皺の問
題を解消する方法が記載されている。
【0005】しかしながら、Tダイ法に比べて設備費が
安価であり、また縦方向と横方向の物性バランスが良好
なフィルムを製造し得るインフレーション法によっては
EVOHとTPUからなる実用に供し得る多層フィルム
を製造する方法は未だ見いだされていない。
安価であり、また縦方向と横方向の物性バランスが良好
なフィルムを製造し得るインフレーション法によっては
EVOHとTPUからなる実用に供し得る多層フィルム
を製造する方法は未だ見いだされていない。
【0006】その理由は、EVOH層とTPU層との層
間剥離強度が弱く、また製造時にバブルが揺動するため
に多層フィルムに皺が発生し外観が見苦しくなる等の問
題点があるからである。
間剥離強度が弱く、また製造時にバブルが揺動するため
に多層フィルムに皺が発生し外観が見苦しくなる等の問
題点があるからである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、EVOHと
TPUからなる多層フィルムをインフレーション法によ
って製造しようとする際に見られる皺の発生及び層間剥
離強度不良という問題を解決し、実用に供し得る多層フ
ィルムの製造方法を提供するものである。
TPUからなる多層フィルムをインフレーション法によ
って製造しようとする際に見られる皺の発生及び層間剥
離強度不良という問題を解決し、実用に供し得る多層フ
ィルムの製造方法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前述の皺
の発生及びEVOH層とTPU層との層間剥離強度不良
という問題を解決するために、原料の性状と多層フィル
ムの製造条件の両面から鋭意検討した結果、問題解決の
キーポイントはTPUのメルトインデックスと多層フィ
ルム製造時のダイ温度、換言すればEVOHとTPUが
合流した後のダイ内の樹脂の温度にあることを見出し、
本発明に到達した。
の発生及びEVOH層とTPU層との層間剥離強度不良
という問題を解決するために、原料の性状と多層フィル
ムの製造条件の両面から鋭意検討した結果、問題解決の
キーポイントはTPUのメルトインデックスと多層フィ
ルム製造時のダイ温度、換言すればEVOHとTPUが
合流した後のダイ内の樹脂の温度にあることを見出し、
本発明に到達した。
【0009】即ち、本発明は、EVOHとTPUからな
る多層フィルムをインフレーション法によって製造する
に当たり、TPUとして下記の測定条件におけるメルト
インデックスが「9g/10分」以下であるものを使用
し、且つ多層フィルム製造時のダイ温度が200℃以上
であることを特徴とする多層インフレーションフィルム
の製造方法に係わるものである。 メルトインデックス測定条件 温度:210℃ 荷重:2160g オリフィス径:2.095φ
る多層フィルムをインフレーション法によって製造する
に当たり、TPUとして下記の測定条件におけるメルト
インデックスが「9g/10分」以下であるものを使用
し、且つ多層フィルム製造時のダイ温度が200℃以上
であることを特徴とする多層インフレーションフィルム
の製造方法に係わるものである。 メルトインデックス測定条件 温度:210℃ 荷重:2160g オリフィス径:2.095φ
【0010】EVOHとTPUよりなる多層インフレー
ションフィルムの皺はバブルの揺動、いわゆるバブルの
ユレに起因するものであり、ダイ温度が高くなる程発生
する。一方、EVOH層とTPU層の層間剥離強度には
EVOHとTPUがダイ内で合流した後の樹脂温度が大
きく影響し、樹脂温度が高い程EVOH層とTPU層の
間で起こる水素結合がより進行するので層間剥離強度は
向上する。
ションフィルムの皺はバブルの揺動、いわゆるバブルの
ユレに起因するものであり、ダイ温度が高くなる程発生
する。一方、EVOH層とTPU層の層間剥離強度には
EVOHとTPUがダイ内で合流した後の樹脂温度が大
きく影響し、樹脂温度が高い程EVOH層とTPU層の
間で起こる水素結合がより進行するので層間剥離強度は
向上する。
【0011】以上の如く、多層フィルムの皺の発生と層
間剥離強度は相反する傾向にあるが、本発明の如く、メ
ルトインデックスの低い、即ち溶融粘度の高いTPUを
使用することにより、ダイ温度が高い場合においてもダ
イから押し出されるTPUの保形性は良好であり、従っ
て揺動の無い安定したバブルを得ることができるので、
皺が無く且つ層間剥離強度の良好な多層インフレーショ
ンフィルムを得ることができる。
間剥離強度は相反する傾向にあるが、本発明の如く、メ
ルトインデックスの低い、即ち溶融粘度の高いTPUを
使用することにより、ダイ温度が高い場合においてもダ
イから押し出されるTPUの保形性は良好であり、従っ
て揺動の無い安定したバブルを得ることができるので、
皺が無く且つ層間剥離強度の良好な多層インフレーショ
ンフィルムを得ることができる。
【0012】ここで、EVOH層とTPU層からなる多
層フィルムを実用に供するためには、層間剥離強度を1
00g/15mm以上にしなければならない。その理由
は、層間剥離強度が100g/15mm未満の場合は多
層フィルムの二次加工時あるいは使用時において層間で
剥離を起こす危険性があるからである。例えば、層間剥
離強度が100g/15mm未満の場合、TPU/EV
OH/TPUの構成の三層フィルムをTPU層をシール
面にして合掌張りでヒートシールし、シール部に張力を
かけるとシール部が破断する前にEVOH層とTPU層
の間で剥離し、多層フィルムとしての用をなさなくな
る。
層フィルムを実用に供するためには、層間剥離強度を1
00g/15mm以上にしなければならない。その理由
は、層間剥離強度が100g/15mm未満の場合は多
層フィルムの二次加工時あるいは使用時において層間で
剥離を起こす危険性があるからである。例えば、層間剥
離強度が100g/15mm未満の場合、TPU/EV
OH/TPUの構成の三層フィルムをTPU層をシール
面にして合掌張りでヒートシールし、シール部に張力を
かけるとシール部が破断する前にEVOH層とTPU層
の間で剥離し、多層フィルムとしての用をなさなくな
る。
【0013】さて、100g/15mm以上の層間剥離
強度を有し且つ皺の無い多層フィルムを得るためには、
TPUとしてメルトインデックスが「9g/10分」以
下のものを使用し、更にダイ温度を200℃以上にしな
ければならない。何故ならば、ダイ温度が200℃未満
の場合は、EVOH層とTPU層の間の水素結合が十分
進行しないために100g/15mm以上の層間剥離強
度を得ることができないからである。一方、TPUとし
てメルトインデックスが「9g/10分」を越えるもの
を使用した場合、前記のようにダイ温度を200℃以上
にするとダイから吐出してきたEVOHとTPUからな
る多層溶融樹脂が軟らかすぎるためにバブルが揺動し、
その結果、多層フィルムに多くの皺が発生し外観不良と
なる。
強度を有し且つ皺の無い多層フィルムを得るためには、
TPUとしてメルトインデックスが「9g/10分」以
下のものを使用し、更にダイ温度を200℃以上にしな
ければならない。何故ならば、ダイ温度が200℃未満
の場合は、EVOH層とTPU層の間の水素結合が十分
進行しないために100g/15mm以上の層間剥離強
度を得ることができないからである。一方、TPUとし
てメルトインデックスが「9g/10分」を越えるもの
を使用した場合、前記のようにダイ温度を200℃以上
にするとダイから吐出してきたEVOHとTPUからな
る多層溶融樹脂が軟らかすぎるためにバブルが揺動し、
その結果、多層フィルムに多くの皺が発生し外観不良と
なる。
【0014】以上の如く、EVOHとTPUからなる外
観が良好で且つ層間剥離強度の大なる多層フィルムをイ
ンフレーション法で製造するためには、TPUのメルト
インデックスが「9g/10分」以下であり、更に多層
フィルム製造時のダイ温度が200℃以上であることが
必須条件なのである。
観が良好で且つ層間剥離強度の大なる多層フィルムをイ
ンフレーション法で製造するためには、TPUのメルト
インデックスが「9g/10分」以下であり、更に多層
フィルム製造時のダイ温度が200℃以上であることが
必須条件なのである。
【0015】本発明において使用するEVOHは、エチ
レン含有量15〜50モル%、けん化度90%以上の範
囲であることが好ましい。上記の範囲を外れるとガスバ
リヤー性あるいは成形性等の面で問題を生ずる。尚、E
VOHにはEVOHの物性を阻害しない範囲でポリオレ
フィン、変性ポリオレフィン、オレフィンを主体とする
共重合体等の樹脂をブレンドすることは可能であるし、
熱安定剤、可塑剤、滑剤、その他の各種添加剤を配合す
ることも可能である。
レン含有量15〜50モル%、けん化度90%以上の範
囲であることが好ましい。上記の範囲を外れるとガスバ
リヤー性あるいは成形性等の面で問題を生ずる。尚、E
VOHにはEVOHの物性を阻害しない範囲でポリオレ
フィン、変性ポリオレフィン、オレフィンを主体とする
共重合体等の樹脂をブレンドすることは可能であるし、
熱安定剤、可塑剤、滑剤、その他の各種添加剤を配合す
ることも可能である。
【0016】一方、本発明において使用するTPUと
は、二官能性ポリオールとジイソシアネート及びグリコ
ールを主原料としてなる分子構造中にウレタン基を含有
するゴム状弾性高分子のうち熱可塑性を有するものを総
称し、具体的には使用される前記ポリオール等の原料の
種類によって区別されるポリエステル系、ポリエーテル
系の熱可塑性ポリウレタンエラストマーの一種又は二種
以上からなるものである。尚、TPUにはTPUの物性
を阻害しない範囲で熱安定剤、滑剤、紫外線吸収剤、酸
化防止剤、充填剤等の各種添加剤を配合することは可能
である。
は、二官能性ポリオールとジイソシアネート及びグリコ
ールを主原料としてなる分子構造中にウレタン基を含有
するゴム状弾性高分子のうち熱可塑性を有するものを総
称し、具体的には使用される前記ポリオール等の原料の
種類によって区別されるポリエステル系、ポリエーテル
系の熱可塑性ポリウレタンエラストマーの一種又は二種
以上からなるものである。尚、TPUにはTPUの物性
を阻害しない範囲で熱安定剤、滑剤、紫外線吸収剤、酸
化防止剤、充填剤等の各種添加剤を配合することは可能
である。
【0017】また、本発明における多層フィルムの構成
としては、EVOHを(A)、TPUを(B)とする場
合、(B)/(A)/(B)、(B)/(A)/(B)
/(A)/(B)、(A)/(B)等が挙げられる。
としては、EVOHを(A)、TPUを(B)とする場
合、(B)/(A)/(B)、(B)/(A)/(B)
/(A)/(B)、(A)/(B)等が挙げられる。
【0018】尚、多層フィルムの各層の厚さについては
特に限定しないが、TPUの有する柔軟性、強靱性等の
特徴を生かす用途に使用する際には、全体厚さに対する
TPU層の厚さの合計を70%以上にするのが好まし
い。
特に限定しないが、TPUの有する柔軟性、強靱性等の
特徴を生かす用途に使用する際には、全体厚さに対する
TPU層の厚さの合計を70%以上にするのが好まし
い。
【0019】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳しく説明
する。尚、本発明において行った物性の測定方法及び評
価方法は次の通りである。
する。尚、本発明において行った物性の測定方法及び評
価方法は次の通りである。
【0020】(1) メルトインデックス 宝工業(株)製のメルトインデクサーを用い、温度:2
10℃、荷重:2160g、オリフィス径:2.095
φの条件でメルトインデックスを測定した。
10℃、荷重:2160g、オリフィス径:2.095
φの条件でメルトインデックスを測定した。
【0021】(2) 層間剥離強度 幅15mmの試料フィルムを、裏面に粘着紙(紙厚さ:
130μ)を貼付して補強した状態で、島津製作所
(株)製のオートグラフにかけ、300mm/分のクロ
スヘッド速度で180度層間剥離強度を測定した。
130μ)を貼付して補強した状態で、島津製作所
(株)製のオートグラフにかけ、300mm/分のクロ
スヘッド速度で180度層間剥離強度を測定した。
【0022】(3) 多層フィルムの外観 多層フィルムの皺の有無を肉眼で観察し、皺が無く外観
の良好なものを(○)、皺があり実用に供し得ないもの
を(×)とした。
の良好なものを(○)、皺があり実用に供し得ないもの
を(×)とした。
【0023】実施例1〜8、比較例1〜7 口径50φの押出機2台、口径40φの押出機1台を用
いて組立てられたインフレーション法三層フィルム製造
装置を用い、口径50φの押出機2台にはJIS A硬
度が85Hsあるいは90Hsのメルトインデックスが
異なる種々のポリエステル系TPU[(株)クラレ製
クラミロンU]を供給して溶融混練し、一方40φの押
出機1台にはEVOH[(株)クラレ製 エバールEP
−F101BO]を供給して溶融混練し、これらを三層
ダイに導いて種々のダイ温度で押出し、ブローアップ比
1.6で外層及び内層が20μのTPU層、中間層が1
0μのEVOH層からなる全体厚さ50μの種々の三層
フィルムを製造した。これらの三層フィルムについて、
TPU原料のメルトインデックス及びダイ温度と三層フ
ィルムの層間剥離強度及び外観との関係について評価
し、JIS A硬度が85HsのTPUを用いた場合の
結果を表1に、また90HsのTPUを用いた場合の結
果を表2に示した。なお、表1、2中のMIはメルトイ
ンデックスを意味する。
いて組立てられたインフレーション法三層フィルム製造
装置を用い、口径50φの押出機2台にはJIS A硬
度が85Hsあるいは90Hsのメルトインデックスが
異なる種々のポリエステル系TPU[(株)クラレ製
クラミロンU]を供給して溶融混練し、一方40φの押
出機1台にはEVOH[(株)クラレ製 エバールEP
−F101BO]を供給して溶融混練し、これらを三層
ダイに導いて種々のダイ温度で押出し、ブローアップ比
1.6で外層及び内層が20μのTPU層、中間層が1
0μのEVOH層からなる全体厚さ50μの種々の三層
フィルムを製造した。これらの三層フィルムについて、
TPU原料のメルトインデックス及びダイ温度と三層フ
ィルムの層間剥離強度及び外観との関係について評価
し、JIS A硬度が85HsのTPUを用いた場合の
結果を表1に、また90HsのTPUを用いた場合の結
果を表2に示した。なお、表1、2中のMIはメルトイ
ンデックスを意味する。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】表1及び表2に示す如く、本発明の範囲に
ある三層フィルムは層間剥離強度及び外観共に良好であ
り、充分実用に供し得るものであることが明かである。
ある三層フィルムは層間剥離強度及び外観共に良好であ
り、充分実用に供し得るものであることが明かである。
【0027】
【発明の効果】本発明は、EVOHとTPUからなる多
層フィルムをインフレーション法で製造するに当たり、
TPUとしてメルトインデックスが「9g/10分」以
下のものを使用し、更に多層フィルム製造時のダイ温度
を200℃以上にするので、多層フィルム製造時のバブ
ルの揺動が無く、また層間の水素結合が迅速に進行する
ので、外観が良好で層間剥離強度の大なる多層フィルム
を得ることができる。
層フィルムをインフレーション法で製造するに当たり、
TPUとしてメルトインデックスが「9g/10分」以
下のものを使用し、更に多層フィルム製造時のダイ温度
を200℃以上にするので、多層フィルム製造時のバブ
ルの揺動が無く、また層間の水素結合が迅速に進行する
ので、外観が良好で層間剥離強度の大なる多層フィルム
を得ることができる。
【0028】また、製造された多層フィルムは、EVO
Hの有する特徴、即ち優れたガスバリヤー性とTPUの
有する特徴、即ち優れた耐寒性、耐屈曲性、強靱性、ヒ
ートシール性、柔軟性、風合い等を兼備しているので、
飛行船、気球の素材等の産業用資材、薬物効果を長期間
保持し得る貼付材のベースフィルム等の医療用資材とし
て極めて利用価値の高いものである。
Hの有する特徴、即ち優れたガスバリヤー性とTPUの
有する特徴、即ち優れた耐寒性、耐屈曲性、強靱性、ヒ
ートシール性、柔軟性、風合い等を兼備しているので、
飛行船、気球の素材等の産業用資材、薬物効果を長期間
保持し得る貼付材のベースフィルム等の医療用資材とし
て極めて利用価値の高いものである。
【手続補正書】
【提出日】平成5年6月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】EVOHとTPUよりなる多層インフレー
ションフィルムの皺はバブルの振動、いわゆるバブルの
ユレに起因するものであり、ダイ温度が高くなる程発生
する。一方、EVOH層とTPU層の層間剥離強度には
EVOHとTPUがダイ内で合流した後の樹脂温度が大
きく影響し、樹脂温度が高い程EVOH層とTPU層の
間で起こる化学結合がより進行するので層間剥離強度は
向上する。
ションフィルムの皺はバブルの振動、いわゆるバブルの
ユレに起因するものであり、ダイ温度が高くなる程発生
する。一方、EVOH層とTPU層の層間剥離強度には
EVOHとTPUがダイ内で合流した後の樹脂温度が大
きく影響し、樹脂温度が高い程EVOH層とTPU層の
間で起こる化学結合がより進行するので層間剥離強度は
向上する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】さて、100g/15mm以上の層間剥離
強度を有し且つ皺の無い多層フィルムを得るためには、
TPUとしてメルトインデックスが「9g/10分」以
下のものを使用し、更にダイ温度を200℃以上にしな
ければならない。何故ならば、ダイ温度が200℃未満
の場合は、EVOH層とTPU層の間の化学結合が十分
進行しないために100g/15mm以上の層間剥離強
度を得ることができないからである。一方、TPUとし
てメルトインデックスが「9g/10分」を越えるもの
を使用した場合、前記のようにダイ温度を200℃以上
にするとダイから吐出してきたEVOHとTPUからな
る多層溶融樹脂が軟らかすぎるためにバブルが振動し、
その結果、多層フィルムに多くの皺が発生し外観不良と
なる。
強度を有し且つ皺の無い多層フィルムを得るためには、
TPUとしてメルトインデックスが「9g/10分」以
下のものを使用し、更にダイ温度を200℃以上にしな
ければならない。何故ならば、ダイ温度が200℃未満
の場合は、EVOH層とTPU層の間の化学結合が十分
進行しないために100g/15mm以上の層間剥離強
度を得ることができないからである。一方、TPUとし
てメルトインデックスが「9g/10分」を越えるもの
を使用した場合、前記のようにダイ温度を200℃以上
にするとダイから吐出してきたEVOHとTPUからな
る多層溶融樹脂が軟らかすぎるためにバブルが振動し、
その結果、多層フィルムに多くの皺が発生し外観不良と
なる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】
【発明の効果】本発明は、EVOHとTPUからなる多
層フィルムをインフレーション法で製造するに当たり、
TPUとしてメルトインデックスが「9g/10分」以
下のものを使用し、更に多層フィルム製造時のダイ温度
を200℃以上にするので、多層フィルム製造時のバブ
ルの振動が無く、また層間の化学結合が迅速に進行する
ので、外観が良好で層間剥離強度の大なる多層フィルム
を得ることができる。
層フィルムをインフレーション法で製造するに当たり、
TPUとしてメルトインデックスが「9g/10分」以
下のものを使用し、更に多層フィルム製造時のダイ温度
を200℃以上にするので、多層フィルム製造時のバブ
ルの振動が無く、また層間の化学結合が迅速に進行する
ので、外観が良好で層間剥離強度の大なる多層フィルム
を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 7:00 4F 9:00 4F
Claims (1)
- 【請求項1】エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物と
熱可塑性ポリウレタンエラストマーからなる多層フィル
ムをインフレーション法によって製造するに当たり、熱
可塑性ポリウレタンエラストマーとして下記の測定条件
におけるメルトインデックスが「9g/10分」以下で
あるものを使用し、且つ多層フィルム製造時のダイ温度
が200℃以上であることを特徴とする多層インフレー
ションフィルムの製造方法。 メルトインデックス測定条件 温度:210℃ 荷重:2160g オリフィス径:2.095φ
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22916092A JPH0655631A (ja) | 1992-08-04 | 1992-08-04 | 多層インフレーションフィルムの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22916092A JPH0655631A (ja) | 1992-08-04 | 1992-08-04 | 多層インフレーションフィルムの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0655631A true JPH0655631A (ja) | 1994-03-01 |
Family
ID=16887729
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22916092A Pending JPH0655631A (ja) | 1992-08-04 | 1992-08-04 | 多層インフレーションフィルムの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0655631A (ja) |
-
1992
- 1992-08-04 JP JP22916092A patent/JPH0655631A/ja active Pending
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