JPH0655457U - ソフアーベット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 特定の形状をした４個のマットレスを回動自
在に接続することにより、使用目的に応じて種々の形態
に変更できるソフアーベットを提供する。 【構成】 頭部マットレス１、胴部マットレス２、脚部
マットレス３および足先部マットレス４が順次回動自在
に接続されている。胴部マットレス２に対して頭部マッ
トレス１、脚部マットレス３、足先部マットレス４を適
宜回動させて折り重ねることにより、ベット、足上げベ
ット、足延ばしラウンジ、足上げラウンジ、ソフアーの
５つの使用目的に適した形態を形成することができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ソフアーベットのマットレスを複数個のピースに分割し、しかもそ れぞれのピースを回動自在に接続することにより、各ピースの回動変位によって ベット、ラウンジ、ソフアー等の各種用途に使用できるソフアーベットに関する ものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、ソフアーベットと称するものは、各種各様のものが開発され、実用に供 されている。最も一般的なものは、ベットが縦に２分割されその一方を立てれば ソフアーの背もたれになるタイプである（実開昭６２−５３０６６号公報参照） 。またマットレスのベットを数段に分割できるように構成して、これを折り畳ん でソフアーにするものもある（実開昭５５−１２２６６９号公報参照）。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、実開昭６２−５３０６６号のものは長椅子とベットとを兼用するもの であって、シングルの椅子としては使用できない。しかも、ソフアー、ベットい ずれの形態においても硬質の材料よりなるソフアー用基台の助けを借りてその形 態のを維持するように構成されているので、必然的に重量が重く、移動や収納に 不便であるばかりでなく、コストが高くつくという欠点がある。さらに、後部マ ットレスを背もたれ部とするためには所望角度に固定可能な傾斜装置を必要とす るので、その構造が複雑になると共に、それが故障の原因ともなる。

【０００４】 実開昭５５−１２２６６９号の考案は、マットレス本体には予め枕押さえ部が 固定されていて、頭部の角度を変えることはできないので、ベットとシングルの ソフアーとの２種類にしか対応できない。しかも枕押さえ部がほぼ垂直状であり 、しかもこの角度が調整できないので、ソフアーにした場合疲れやすくなるとい う欠点がある。

【０００５】 本考案は、上記従来のソフアーベットの欠点を改良して、硬質な器材、器枠、 補強材等一切使用せずに軟質なマットレスのみで平坦なベット、傾斜のついたベ ット、ラウンジ、ソフアー等種々のバリエイションの使用態様を実現できるソフ アーベットを提供することを目的とするものである。 また、本考案は、軽量で、耐久性が高く、製造コストが安く、しかもコンパク トに折り畳むことができ、運搬や収納に便利なソフアー兼用ベットを提供するこ とを目的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案のソフアーベットは、特定の形状をした複数個のマットレスを回動可能 に接続して構成することにより、各マットレスの回動状態を適宜選択することに より、ベット、足上げベット、足延ばしラウンジ、足上げラウンジ、ソフアーの ５種類のの使用目的に応じた形態を形成することができるようにした。

【０００７】

【実施例】

本考案のソフアーベットは、図１〜図４に示すように、頭部最先端に行くに従 って高くなる上部傾斜面１１を持つ変形６面体よりなる頭部マットレス１、前記 頭部マットレス１の上部傾斜面１１の一端部１９に回動自在に接続され、かつ該 頭部マットレス１の上部傾斜面１１と同一角度の傾斜面２１とそれに続く水平面 ２２とを持つ変形７面体よりなる胴部マットレス２、前記胴部マットレス２の上 面一端部３９において回動自在に接続され、かつその接続部３９に対して反対側 の側面が内方に傾斜した傾斜側面３２を持つ６面体よりなる脚部マットレス３お よび、前記脚部マットレス３の上面一端部４９において回動自在に接続され、か つその接続部の側の側面が内方に傾斜した傾斜側面４４を持つ６面体よりなる足 先部マットレス４とより構成されている。

【０００８】 しかも、前記頭部マットレス１の上部傾斜面１１の長さＬ１、前記胴部マット レス２の傾斜面２１の長さＬ２、前記胴部マットレス２の水平面２２の長さＬ３ 、前記脚部マットレス３の長さＬ４、前記足先部マットレス４の長さＬ５、前記 頭部マットレス１の高さＬ６、前記頭部マットレス１の最先端の角度Ａ、前記胴 部マットレス２の傾斜面２１の角度Ｆ、前記脚部マットレス３の傾斜側面３２の 角度Ｍ、前記足先部マットレス４の傾斜側面４４の角度Ｑとした時に、次の式で 示す関係 Ｌ１＝Ｌ２，Ｌ３＝Ｌ４，１８０゜−（Ａ＋Ｆ）＝Ｍ＋Ｑ が成り立つように構成したことを特徴としている。

【０００９】 さらに好ましい条件としては、５０゜≦Ａ≦７０゜、１０゜≦Ｆ≦３０゜、 ４５゜＜Ｍ（Ｑ）≦６０゜である。（但し、Ａ＋Ｆ＜９０゜） 最も好ましい条件としては、Ａ＝６０゜、Ｆ＝２０゜、Ｍ＝５０゜、 Ｑ＝５０゜である。 角度Ｃは９０゜でもよいが、デザイン上９０゜よりも若干広い角度が好ましい 。従って、その余角である角度ＪはＪ≦９０°となる。 同様に、角度Ｈは９０゜でもよいが、デザイン上９０゜よりも若干広い角度が 好ましい。従ってその余角である角度ＰはＰ≦９０°となる。 角度Ｔも９０゜でもよいが、デザイン上９０゜よりも若干広い角度が好ましい 。

【００１０】 なお、足先部マットレス４は後で述べるように、ラウンジの際は足のせ台にな り、ソフアーの際は背もたれ部になるので、その長さＬ５は脚部マットレス３の 長さＬ４より若干短く、頭部マットレス１の高さＬ６よりも若干長い方が好まし い。

【００１１】 各マットレス１、２、３、４はいずれも厚手の布でできた袋体の中にポリウレ タンフォーム等のスポンジ体１０、２０、３０、４０がそれぞれ収納されている 。また、各マットレス１、２、３、４にはそれぞれの側面に各スポンジ体１０、 ２０、３０、４０を挿入するためのジッパー付き開口１８、２８、３８、４８が 設けられている。

【００１２】 表皮は１枚の厚手の布７１でできていて各マットレスの接続部１９、３９、４ ９において裏布７２、７３、７４と縫合糸８１、８２、８３によって縫合されて いる。裏布７２の一端は開口部１８において表布７１と接続され、裏布７２の他 端は開口部２８において裏布７３の一端と接続される。裏布７３の他端は開口部 ３８において裏布７４の一端と接続され、裏布７４の他端は表布７１の端部と接 続されている。また各マットレス１、２、３、４の両側面はそれぞれ各マットレ ス１、２、３、４の断面形状を１対の横布７６、７７、７８、７９によって構成 され、各横布の周縁部は表布７１、裏布７２、７３、７４の周縁部と縫合されて いる。従って、各マットレス１、２、３、４は隣接するマットレス同士がこの表 布７１によって一体的に接合され、しかも、それぞれが矢印ａ、ｂ、ｃ方向に回 動できる構造となる。

【００１３】 次に、本考案のソフアーベットの使用法について説明する。 図５のようにこのソフアーベットを完全に展開した時は、頭部マットレス１の傾 斜面１１および胴部マットレス２の傾斜面２１によって頭部部分が持ち上がった ベットになる。この状態はごろ寝による休息や寝ながらテレビジョンを見たり、 読書をするに適している。 なお、この状態で、足先部マットレス４を矢印ｃ方向に回転させれば、足乗せ 台となり、足上げベットとして使用できる。

【００１４】 次に、図６のように頭部マットレス１を矢印ａ方向に回転して、頭部マットレ ス１の傾斜面１１と胴部マットレス２の傾斜面２１とを合体すれば、反転した頭 部マットレス１の面１４が枕押さえ部となり、本体は平坦な睡眠用のベットにな る。なお、この状態では背もたれ部となる面１４は胴部マットレス２の水平面２ ２に対して９０°よりも小さい角度になるように設計されているので図示のよう に足延ばしラウンジの背部としても使用される。 反転した頭部マットレス１は胴部マットレス２の傾斜面２１上に載置され、し かも面１４が傾斜面となるので、使用者がこれに寄り掛かっても、応力は斜め下 の方向に働き、特別の支持構造を設けなくとも頭部マットレス１が後方にひっく り返ることがない。

【００１５】 さらに、この状態で足先部マットレス４を矢印ｃ方向に回転させて脚部マット レス３の上に重ねれば、図７に示すように足乗せ台のあるラウンジすなわちテレ ビジョンを鑑賞したり読書をするに適した足上げラウンジとなる。 次に、脚部マットレス３を矢印ｂ方向に回転して胴部マットレス２の水平面２ ２上に折り畳み、さらに足先部マットレス４を矢印ｄ方向に反転させると、すで に回動された頭部マットレス１の面１４の傾斜角度の余角、即ち、１８０°−（ Ａ＋Ｆ）は、脚部マットレス３の角Ｍと足先部マットレス４の角Ｑとの合計、即 ち（Ｍ＋Ｑ）と等しいので、丁度反転された頭部マットレス１の面１４と足先部 マットレス４の上面４１とが合致して図８の状態となる。

【００１６】 この状態では、反転された頭部マットレス１の面１４は足先部マットレス４に より押さえ付けられているので、かなり強くこの背もたれ部を後に押しても頭部 マットレス１が反転することはない。 また、角ＭおよびＱはそれぞれ４５°以上であるのでソフアーの背もたれ部と なるマットレス４の下面４３は脚部マットレス３に対して傾斜面を構成し、ソフ アーとしての使用感を満足させることができる。従って、この状態はシングルの ソフアーとして使用される。

【００１７】

【考案の効果】

特定の形状をした４個のマットレスが回動可能に接続されているので、使用者 が各マットレスの回動状態を適宜選択することにより、ベット、足上げベット、 足延ばしラウンジ、足上げラウンジ、ソフアーの５種類の使用目的に応じた形態 を自由に選択形成することができる。 特に、特別な形状をした頭部マットレス１の傾斜面１１と胴部マットレス２の 傾斜面２１の角度をそれぞれ特定し、両者を回動して組み合わせることにより、 特殊な支持具や固定金具等を使用しなくとも、傾斜した背もたれ部をそれ自体で 自立形成することができる。

【００１８】 さらに、脚部マットレス３の角Ｍと足先部マットレス４の角Ｑを特定すること により、両者を頭部マットレス１と胴部マットレス２の上に折り重ねてソフアー を形成する際、何らの補助具や固定金具を使用しなくても背もたれ部が後方に反 転することがないように固定することができる。 しかも、各マットレスはスポンジ体とそれを包被する布製のカバーのみで形成 されているので、軽量で軟柔性に富み、しかも、強固で耐久性に富むソフアーベ ットを安価に提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のソフアーベットの平面図。

【図２】本考案のソフアーベットの裏面図。

【図３】本考案のソフアーベットの斜面図。

【図４】図１のＸ−Ｘ線による縦断面図。

【図５】本考案のソフアーベットをベットとして使用す
る状態を示す説明図。

【図６】本考案のソフアーベットをラウンジとして使用
する状態を示す説明図。

【図７】本考案のソフアーベットをテレビジョンラウン
ジとして使用する状態を示す説明図。

【図８】本考案のソフアーベットをソフアーとして使用
する状態を示す説明図。

【符号の説明】

１ 頭部マットレス ２ 胴部マットレス ３ 脚部マットレス ４ 足先部マットレス １０、２０、３０、４０ スポンジ体 １８、２８、３８、４８ ジッパー付き開口部 １９、３９、４９ 接続部 ７１ 表布 ７２、７３、７４ 裏布

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 頭部最先端に行くに従って高くなる上部
   傾斜面１１を持つ変形６面体よりなる頭部マットレス
   １、前記頭部マットレス１の上部傾斜面１１の一端部１
   ９に回動自在に接続され、かつ該頭部マットレス１の上
   部傾斜面１１と同一角度の傾斜面２１とそれに続く水平
   面２２とを持つ変形７面体よりなる胴部マットレス２、
   前記胴部マットレス２の上面一端部３９において回動自
   在に接続され、かつその接続部３９に対して反対側の側
   面が内方に傾斜した傾斜側面３２を持つ６面体よりなる
   脚部マットレス３および、前記脚部マットレス３の上面
   一端部４９において回動自在に接続され、かつその接続
   部の側の側面が内方に傾斜した傾斜側面４４を持つ６面
   体よりなる足先部マットレス４とよりなり、しかも、前
   記頭部マットレス１の上部傾斜面１１の長さＬ１、前記
   胴部マットレス２の傾斜面２１の長さＬ２、前記胴部マ
   ットレス２の水平面２２の長さＬ３、前記脚部マットレ
   ス３の長さＬ４、前記頭部マットレス１の最先端の角度
   Ａ、前記胴部マットレス２の傾斜面２１の角度Ｆ、前記
   脚部マットレス３の傾斜側面３２の角度Ｍ、前記足先部
   マットレス４の傾斜側面４４の角度Ｑとした時に、次の
   式で示す関係 Ｌ１＝Ｌ２，Ｌ３＝Ｌ４，１８０゜−（Ａ＋Ｆ）＝Ｍ＋
   Ｑ が成り立つように構成したことを特徴とするソフアーベ
   ット。