JPH0330054Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 この考案は座部と背部、座部と肘掛け部が互い
に回動可能であるソフアーとベツド、マツトレス
との相互変換、座クツシヨンと座椅子との相互変
換が可能な家具に関する。

〔考案の技術的背景とその問題点〕

従来よりソフアーとベツドとの相互変換が可能
なソフアーベツドがある。このソフアーベツドは
上面側にクツシヨン材が設けられこのクツシヨン
材が外装地によつて被覆された座部フレームに背
部フレームをヒンジ機構によつて所定の回動角度
で保持可能に連結されている。

ところで、このソフアーベツドをソフアーとベ
ツドとを相互変換する際、長手方向全長に亘つて
回動させているから大きい労力を必要とした。と
ころがソフアー状態にした場合に背部全長を使用
することはないので不必要な労力があつた。又、
ソフアーベツドは利用者の横臥する寸法であるか
ら、常時長手方向の寸法が大きく室内のスペース
をとる欠点があつた。

〔考案の目的〕

この考案はベツドからソフアーに変換する際部
分的な背上げをすることができ、さらに肘掛け部
を設けることも可能であつて、背部、肘掛け部を
水平に倒伏させたとき一般ベツド、マツトレス座
クツシヨンと同様な形態を維持する便利な家具を
提供することを目的とする。

〔考案の概要〕

この考案は座部フレームと、この座部フレーム
の一側に所定の回動角度で保持可能に連結された
背部フレームと、上記座部フレームの少なくとも
上面側に設けられたクツシヨン材と、このクツシ
ヨン材を被覆した外装地ととで座部、背部、肘掛
け部が形成されており、各々を水平に展開したと
き背部と肘掛け部は隣接する折曲個所で上面から
見て切り込み部を形成してあるソフアーベツド、
座椅子、マツトレス等の家具である。

〔考案の実施例〕

以下、この考案の一実施例を図面を参照して説
明する。第１図乃至第８図この考案をソフアーベ
ツドに適用した場合であつて、このソフアーベツ
ドは座部１と背部２と、左右の肘掛け部３，４と
で構成されており、各々は円筒状のパイプを短形
枠状に形成した座部フレーム１ｆ、背部フレーム
２ｆ、肘掛け部フレーム３ｆ，４ｆを有し、背部
フレーム２ｆは一対の第１のヒンジ機構５によつ
て座部フレーム１ｆに連結されており、肘掛け部
フレーム３ｆは一対の第２のヒンジ機構６によつ
て座部フレーム１ｆの一端側に連結され肘掛け部
フレーム４ｆは一対の第３のヒンジ機構７によつ
て座部フレーム１ｆの他端側に連結されている。
肘掛け部フレーム３ｆ，４ｆは座部フレーム１ｆ
と連結されているが背部フレーム２ｆとは連結さ
れていない。

上記各フレームの上下面側にはウレタンフオー
ム等の弾性体８，９が配置され、上下弾性体８，
９の接合面１０を接着剤によつて接着固定し上記
円筒状パイプフレームを挾持している。下面弾性
体９の底部には支持板１１が接着されており、弾
性体８，９を被覆する外装地１２の一端をこの支
持板１１に止着し、所望によつて脚を取着する。

背部、肘掛け部３，４を倒して座部１と水平状
態にしたとき、このソフアーベツドの短手方向に
おいて背部２と肘掛け部３，４との隣接する折曲
個所には切り込み部１３が設けられる。背部２と
肘掛け部３，４の外側輪郭線はほぼ一致して連続
状態にある。

上記第１、第２、第３のヒンジ機構５，６，７
は第８図に示すように支軸１４によつて一端が枢
着された第１のアーム１５と第２のアーム１６と
を有する。第１のアーム１５の一端には歯１７が
形成され、第２のアーム１６の一端には上記歯１
７に歯合するストツパ１８がピン１９によつて枢
着され、ばね２０によつて上記歯１７に歯合する
方向に付勢されている。上記支軸１４にはカム板
２１が回動自在に取付けられている。このカム板
２１の外周面には周方向に所定の角度で凹部２２
と凸部２３とが形成されている。上記凸部２３の
上記支軸１４からの半径寸法は上記歯１７の半径
寸法よりも大きく形成されている。また、上記第
１のアーム１５の一端には、上記歯１７に上記ス
トツパ１８が係合した状態において、上記凹部２
２に対向位置する係合体２４が設けられている。
このような構造によれば、上記歯１７とストツパ
１８との係合により第１のアーム１５を第２のア
ーム１６に対して所定の回動角度で保持すること
ができる。

また、第１のアームを第８図に矢印Ａで示す方
向に回動させ、この回動にカム板２１の凸部２３
に上記ストツパ１８が乗り上げても歯１７との係
合が外れるから、上記第１のアーム１５を矢印と
逆方向へ自由に回動させることができる。この方
向への回動は上記係合体２４が凹部２２の他端に
当接してカム板２１を回動させ、上記ストツパ１
８がカム板２１の凸部２３から外れて歯１７に係
合するまで、すなわち第１のアーム１５が第２の
アーム１６に対してほぼ水平な状態になるまで回
動させることができる。

したがつて、上記背部フレーム２ｆは座部フレ
ーム１ｆに対して所定の回動角度で保持すること
ができ、各肘掛け部フレーム３ｆ，４ｃは座部フ
レーム２ｆに対して所定の回動角度で保持できる
ようになつている。

かくして、この考案によるソフアーベツドは、
第１図乃至第５図の形態に変換することが出来
る。第１図はソフアー状態の斜視図で背部２を切
り込み部１３に沿つて起立させ、背部２の左右端
側に肘掛け部３，４を起立させている。これを第
２図で上方より見ると背部２と肘掛け部３，４は
Ｈ字状を呈する。第３図は背部２のみを起立させ
たもので肘掛け部３，４は物置きとして利用でき
る。肘掛け部３，４は第１図の状態でも第３図の
状態でもソフアーを安定して支持するものであ
る。第４図は、一方の肘掛け部４を傾斜をつけて
起立させ利用者が長手方向に横臥し肘掛け部４に
凭れるようにしたものである。第５図は、背部
２、肘掛け部３，４を水平に倒してマツトレス状
態にしたものである。第７図は第１図のＸ−Ｘ線
断面図であるが、利用者の体重が矢印Ｂ方向に急
激に加わつたとき背部フレーム２ｆと座部フレー
ム１ｆは矢印Ｃ方向に弾性体９を圧しながら移動
する。これはヒンジ機構５，６，７に急激な力が
加わつたときヒンジ機構５，６，７が破壊されな
いようにすることに寄与している。

第９図は他の第２の実施例で背部フレーム２ｆ
を２個に分割して２ｆ，２f′をつくり、背部２と
２′とでは使用態様において起立角度を異なるも
のにすることができる。

第１０図は第３の実施例で三角形状にした座ク
ツシヨンで、第１１図は、背部２、肘掛け部３，
４を起立させて座椅子状態にしたものである。第
１２図は第４の実施例で円形にした座クツシヨン
で背部２肘掛け部３，４を起立させて座椅子状に
している。

〔考案の効果〕

以上述べたようにこの考案は、座部フレーム
と、この座部フレームの一側にヒンジ機構によつ
て所定の回動角度で保持可能に連結された背部フ
レームと、上記座部フレームの少なくとも一側に
所定の回動角度で保持可能に連結されると共に接
曲箇所で長さ寸法を座部フレームと背部フレーム
を合わせた側面寸法に対しほぼ一致させた肘掛け
部フレームと、上記各フレームの少なくとも上面
側に設けられたクツシヨン材と、このクツシヨン
材を被覆した外装地とで、座部、背部、肘掛け部
が形成されており、各々を水平に展開したとき背
部と肘掛け部はその接曲箇所で上面から見て切り
込み部を形成して互いに非協働関係にしたから、
部分的な背上げと、肘掛け部を起立させることが
でき、部分的に起立するから起立させない水平部
分でソフアー状態を安定的に支持するものであ
り、背部、肘掛け部を水平に倒したとき座部と共
にマツトレスになり、座クツシヨンにおいては、
肘掛け椅子に容易に変換できるという便利な家具
を提供できるものである。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示し、、第１図は
背部、肘掛け部を起立させたソフアー状態の斜視
図、第２図は第１図のソフアー状態を上から見た
平面図、第３図は背部のみを起立させたソフアー
状態の斜視図、第４図は一方の肘掛け部をある角
度をもつて起立させた状態の斜視図、第５図は背
部、肘掛け部を水平に倒伏させたマツトレス状態
の斜視図、第６図は一部を断面した平面図、第７
図は第１図のＸ−Ｘ線の断面図、第８図はヒンジ
機構の一部を断面した側面図、第９図は第２の実
施例の一部を断面した平面図、第１０図は第３の
実施例で三角形状をした座クツシヨンの一部を断
面した平面図、第１１図は第１０図の座クツシヨ
ンの背部、肘掛け部を起立させて座椅子状態にし
た斜視図、第１２図は第４の実施例で円形状をし
た座クツシヨンの一部を断面した平面図、第１３
図は第１２図の座クツシヨンの背部、肘掛け部を
起立させた座椅子状態の斜視図である。 １……座部、２……背部、３，４……肘掛け
部、５，６，７……ヒンジ機構、１ｆ……座部フ
レーム、２ｆ……背部フレーム、３ｆ，４ｆ……
肘掛け部フレーム、８，９……通性体、１０……
接合面、１１……支持板、１２……外装地、１３
……切り込み部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 座部フレームと、この座部フレームの一側に所
   定の回動角度で保持可能に連結された背部フレー
   ムと、上記座部フレームの少なくと一側にヒンジ
   機構によつて所定の回動角度で保持可能に連結さ
   れると共に接曲箇所で長さ寸法を座部フレームと
   背部フレームを合わせた側面寸法に対しほぼ一致
   させた肘掛け部フレームと、上記各フレームの少
   なくとも上面側に設けられたクツシヨン材と、こ
   のクツシヨン材を被覆した外装地とで、座部、背
   部、肘掛け部が形成されており、各々を水平に展
   開したとき背部と肘掛け部はその接曲箇所で上面
   から見て切り込み部を形成して互いに非協働関係
   にあることを特徴とするソフアーベツド、座椅
   子、マツトレス等の家具。