JPH0655357B2 - 固相接合方法 - Google Patents
固相接合方法Info
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- JPH0655357B2 JPH0655357B2 JP4028887A JP4028887A JPH0655357B2 JP H0655357 B2 JPH0655357 B2 JP H0655357B2 JP 4028887 A JP4028887 A JP 4028887A JP 4028887 A JP4028887 A JP 4028887A JP H0655357 B2 JPH0655357 B2 JP H0655357B2
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- joining
- bonding
- indium
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、金属,セラミツクスを常温付近の温度で、か
つ、接合物に大きな歪みを与えないで接合する方法に係
り、特に電子デバイス,光部品,精密機械部品などで、
材料に歪みや変形,熱を与えずに高精度に接合しなけれ
ばならない部品に対して好適な固相接合方法に関する。
つ、接合物に大きな歪みを与えないで接合する方法に係
り、特に電子デバイス,光部品,精密機械部品などで、
材料に歪みや変形,熱を与えずに高精度に接合しなけれ
ばならない部品に対して好適な固相接合方法に関する。
従来、日刊工業新聞(昭和61年3月27日発行)に記
載のように、接合表面に付着している酸化物,水分,油
脂分などの汚染物をイオンガスで完全に除去し、超高真
空中で材料を重ね合わせて接合する方法が知られており
この方法によれば両接合表面の凹凸を1μm以下に抑え
ておく必要がある。
載のように、接合表面に付着している酸化物,水分,油
脂分などの汚染物をイオンガスで完全に除去し、超高真
空中で材料を重ね合わせて接合する方法が知られており
この方法によれば両接合表面の凹凸を1μm以下に抑え
ておく必要がある。
従来法では次のような工程が必要不可欠である。
(1) 超高真空域(10-8〜10-11Torr )にまで排気す
る必要がある。
る必要がある。
(2) 両接合表面の面粗さを1μm以下にまで加工しなけ
ればならない。
ればならない。
したがつて、超高真空に排気するための高価な設備が必
要となり、また、排気に要する時間もかなり長い。さら
に、接合面の表面粗さを細かくするための加工時間も長
い。以上のことから、経済的にみると、従来法は非常に
高価な接合法であるといえる。一方、接合面同士を重ね
合わせるだけであるから、大面積の接合では未接合部が
生じやすいという問題点もあつた。
要となり、また、排気に要する時間もかなり長い。さら
に、接合面の表面粗さを細かくするための加工時間も長
い。以上のことから、経済的にみると、従来法は非常に
高価な接合法であるといえる。一方、接合面同士を重ね
合わせるだけであるから、大面積の接合では未接合部が
生じやすいという問題点もあつた。
本発明の目的は、経済的に、かつ、大面積の接合が可能
な固相接合方法を提供することにある。
な固相接合方法を提供することにある。
問題点を解決するための手段として、接合面の間に、表
面の汚染層を除去した25〜75重量%の錫(以下、S
nと称する)を含有するインジウム(以下、Inと称す
る)とSnとの合金からなるIn−Sn合金箔をインサ
ート材として挿入する。すなわち、具体的には次のよう
な接合プロセスにすることにより問題点が解決される。
面の汚染層を除去した25〜75重量%の錫(以下、S
nと称する)を含有するインジウム(以下、Inと称す
る)とSnとの合金からなるIn−Sn合金箔をインサ
ート材として挿入する。すなわち、具体的には次のよう
な接合プロセスにすることにより問題点が解決される。
真空中にて被接合材及びSn含有量が25〜75重量%
のIn−Sn合金インサート材表面の汚染層をイオンも
しくは原子の照射により除去し、その後、これらの表面
を再汚染することなく重ね合わせ、固相状態で接合させ
る。
のIn−Sn合金インサート材表面の汚染層をイオンも
しくは原子の照射により除去し、その後、これらの表面
を再汚染することなく重ね合わせ、固相状態で接合させ
る。
本発明で行なわれる技術的手段は次のような働きをして
いる。
いる。
真空中で接合面及びIn−Sn合金箔の両表面にイオン
あるいは原子を照射するのは、それらの表面の汚染物
(酸化皮膜,水分,油脂分など)を除去し、表面を活性
化するためである。また、真空中で照射するのは、照射
後の表面の再汚染を防止するためである。
あるいは原子を照射するのは、それらの表面の汚染物
(酸化皮膜,水分,油脂分など)を除去し、表面を活性
化するためである。また、真空中で照射するのは、照射
後の表面の再汚染を防止するためである。
接合面の間に25〜75重量%のSnを含有するIn−
Sn合金箔を挿入するのは、接合部の密着性向上及び化
学結合性を促進するためである。上記組成のIn−sn
合金は軟質でかつ、安定な酸化皮膜を形成しにくいため
固相接合のインサート材として非常に好適である。した
がつて、従来法のように接合雰囲気を超高真空に維持す
る必要もなく、また、接合面の表面粗さを1μm以下に
仕上げる必要もない。さらに、接合面のうねりの影響も
軟質なIn−Sn合金を挿入するために小さく、大面積
の接合が可能である。
Sn合金箔を挿入するのは、接合部の密着性向上及び化
学結合性を促進するためである。上記組成のIn−sn
合金は軟質でかつ、安定な酸化皮膜を形成しにくいため
固相接合のインサート材として非常に好適である。した
がつて、従来法のように接合雰囲気を超高真空に維持す
る必要もなく、また、接合面の表面粗さを1μm以下に
仕上げる必要もない。さらに、接合面のうねりの影響も
軟質なIn−Sn合金を挿入するために小さく、大面積
の接合が可能である。
銅同士の接合例について記述する。
直径10mmの銅同士の突き合わせ接合において、インサ
ート材としてSnの含有量を変えたIn−Sn合金箔,
純In箔及び純Sn箔を用いた。第1図により接合の手
順を説明する。
ート材としてSnの含有量を変えたIn−Sn合金箔,
純In箔及び純Sn箔を用いた。第1図により接合の手
順を説明する。
銅接合材1,2及びインサート材3を接合室4の中に設
置し、室内を10-6Torrまで排気する。なお、銅接合材
の表面粗さは3〜5μmである。厚さ80μmにまで圧
延されたインサート材3は下方に設置された銅接合材2
の接合面上に設置されている。次に超高純度アルゴンガ
ス(Arガス)をアトムソース5,6に流入して、上部
銅接合材1の接合面及びインサート材3表面にAr原子
を照射し、表面上の汚染層を除去する。しかる後、上部
銅接合材1を下降させてインサート材3と重ね合わせて
互いに固相接合させる。なお、この接合では接合面には
約0.5kg/mm2の応力が負荷されていた。そして、次
に上部銅接合材1を所定の位置に上昇させる。なお、こ
の時インサート材3は上部銅接合材1表面に接合されて
いる。ここで再度、アトムソース5,6によりインサー
ト材表面及び下部接合材2の接合面にAr原子を照射し
て、表面を活性化する。しかる後、上部接合材1を下降
させて下部銅接合材2と重ね合わせて固相接合させる。
結果的には、インサート材を介して上部銅接合材1と下
部銅接合材2とは固相接合されたことになる。
置し、室内を10-6Torrまで排気する。なお、銅接合材
の表面粗さは3〜5μmである。厚さ80μmにまで圧
延されたインサート材3は下方に設置された銅接合材2
の接合面上に設置されている。次に超高純度アルゴンガ
ス(Arガス)をアトムソース5,6に流入して、上部
銅接合材1の接合面及びインサート材3表面にAr原子
を照射し、表面上の汚染層を除去する。しかる後、上部
銅接合材1を下降させてインサート材3と重ね合わせて
互いに固相接合させる。なお、この接合では接合面には
約0.5kg/mm2の応力が負荷されていた。そして、次
に上部銅接合材1を所定の位置に上昇させる。なお、こ
の時インサート材3は上部銅接合材1表面に接合されて
いる。ここで再度、アトムソース5,6によりインサー
ト材表面及び下部接合材2の接合面にAr原子を照射し
て、表面を活性化する。しかる後、上部接合材1を下降
させて下部銅接合材2と重ね合わせて固相接合させる。
結果的には、インサート材を介して上部銅接合材1と下
部銅接合材2とは固相接合されたことになる。
以上のような手順でインサート材3の材質をかえて接合
した接合材の引張試験を実施して第2図に示すような結
果が得られた。同図に示すように、Snの含有量が25
〜75重量%のIn−Sn合金をインサート材とした時
に高い接合強度が得られている。そして、接合後、48
時間放置した後の強度は向上している。一方、アトムソ
ースが接合表面の汚染物を除去しないで接合した場合
は、全く接合しなかつた。これらの結果からSn含有量
が25〜75重量パーセントのIn−Sn合金が適正で
あることがわかる。
した接合材の引張試験を実施して第2図に示すような結
果が得られた。同図に示すように、Snの含有量が25
〜75重量%のIn−Sn合金をインサート材とした時
に高い接合強度が得られている。そして、接合後、48
時間放置した後の強度は向上している。一方、アトムソ
ースが接合表面の汚染物を除去しないで接合した場合
は、全く接合しなかつた。これらの結果からSn含有量
が25〜75重量パーセントのIn−Sn合金が適正で
あることがわかる。
上記実施例は、室温で接合した場合であるが、室温以上
で且つIn−Sn合金の固相線以下の温度で接合すれ
ば、さらに高い接合強度が得られる。例えば100℃に
加熱した銅を上記手順で接合すれば、30MPa の引張強
度が得られた。これは、加熱により、In−Sn合金の
軟化による接合面の密着性向上及び原子の拡散のためで
ある。また、加熱によるIn−Sn合金の軟化で接合面
同士を重ね合わせた時に接合面に負荷する荷重をほとん
ど零(接合材の自重程度の荷重)としても接合できる。
で且つIn−Sn合金の固相線以下の温度で接合すれ
ば、さらに高い接合強度が得られる。例えば100℃に
加熱した銅を上記手順で接合すれば、30MPa の引張強
度が得られた。これは、加熱により、In−Sn合金の
軟化による接合面の密着性向上及び原子の拡散のためで
ある。また、加熱によるIn−Sn合金の軟化で接合面
同士を重ね合わせた時に接合面に負荷する荷重をほとん
ど零(接合材の自重程度の荷重)としても接合できる。
一方、接合後、接合材を接合室外に取り出した後、加熱
処理を施しても接合強度は向上する。これは、加熱によ
り拡散が促進し、接合部に存在した欠陥(ボイド)が消
滅したためである。
処理を施しても接合強度は向上する。これは、加熱によ
り拡散が促進し、接合部に存在した欠陥(ボイド)が消
滅したためである。
以上、銅同士の接合例について説明したが、銅とアルミ
ナとの接合、銅とSiとの接合でも良好な結果が得られ
た。
ナとの接合、銅とSiとの接合でも良好な結果が得られ
た。
本発明によれば、In−Sn合金をインサート材として
用いているので、超高真空にまで排気する必要がなくこ
のため、活性化が容易となる。
用いているので、超高真空にまで排気する必要がなくこ
のため、活性化が容易となる。
また、柔軟であるため密着化が容易となり、接合面の表
面仕上げに特別の配慮は不要となる。更に、大面積の接
合が可能となる。
面仕上げに特別の配慮は不要となる。更に、大面積の接
合が可能となる。
第1図は本発明の固相接合方法を説明するための模式
図、第2図は接合実験結果を示すグラフである。 1……上部銅接合材、2……下部銅接合材、3……イン
サート材、4……接合室、5,6……アトムソース。
図、第2図は接合実験結果を示すグラフである。 1……上部銅接合材、2……下部銅接合材、3……イン
サート材、4……接合室、5,6……アトムソース。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 日置 進 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (56)参考文献 特開 昭58−74291(JP,A) 特開 昭59−137377(JP,A) 特公 昭52−31824(JP,B1)
Claims (2)
- 【請求項1】接合面上の汚染層を除去した後、接合面同
士を接触させて固相接合する方法において、接合面の間
に25〜75重量%の錫を含有するインジウム−錫合金
箔を挿入し、真空中にて両接合面及びインジウム−錫合
金箔の両表面にイオンあるいは原子を照射し、それらの
表面上の汚染層を除去した後、真空雰囲気内で、直ちに
インジウム−錫合金箔を介して接合面同士を重ね合わせ
ることを特徴とする固相接合方法。 - 【請求項2】特許請求の範囲第1項の方法において、接
合中もしくは接合後、接合部をインジウム−錫合金の固
相線以下の温度にまで加熱し、所定時間保持することを
特徴とする固相接合方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4028887A JPH0655357B2 (ja) | 1987-02-25 | 1987-02-25 | 固相接合方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4028887A JPH0655357B2 (ja) | 1987-02-25 | 1987-02-25 | 固相接合方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63212077A JPS63212077A (ja) | 1988-09-05 |
JPH0655357B2 true JPH0655357B2 (ja) | 1994-07-27 |
Family
ID=12576416
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4028887A Expired - Fee Related JPH0655357B2 (ja) | 1987-02-25 | 1987-02-25 | 固相接合方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0655357B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0851899A (ja) * | 1994-08-10 | 1996-02-27 | Ogura Masako | 釣り竿への仕掛け糸止め具 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5188280A (en) * | 1989-04-28 | 1993-02-23 | Hitachi Ltd. | Method of bonding metals, and method and apparatus for producing semiconductor integrated circuit device using said method of bonding metals |
-
1987
- 1987-02-25 JP JP4028887A patent/JPH0655357B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0851899A (ja) * | 1994-08-10 | 1996-02-27 | Ogura Masako | 釣り竿への仕掛け糸止め具 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63212077A (ja) | 1988-09-05 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |