JPH0654314U - 表面実装型の圧電振動子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ［目的］ 充分な耐振・耐衝撃性を有し、かつ表面実装
を行うことができる。 ［構成］ 金属容器に気密に封止してベースから端子を
導出した圧電振動子と、矩形の枠状に成形し上記圧電振
動子のベースを載置したモールド材製の台座と、金属板
片をＴ字型に成形して上記台座の中央部に埋め込んで保
持され上記圧電振動子から導出した端子を接続した保持
板とを具備するものにおいて、上記保持板の各腕の台座
に埋め込んだ部分に突片を形成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は表面実装型の圧電振動子に係わり、特に実装構造の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】

近時、種々の電子機器では周波数、時間等の基準として圧電振動子、特に安価 で高性能な水晶振動子が多用されている。 このような水晶振動子は、たとえばベースに一対の端子を植設して端子の先端 部に所定の形状に成形した水晶片を保持するようにしている。 そしてベースに金属カバーをかぶせてベースの外周縁部で半田付け、抵抗溶接 等を行って気密に封止するようにしている。

【０００３】 一方、最近の電子機器では、特に形状が小型で軽量であることが望まれ、また 、組立工程を極力、自動化するための努力がなされている。このためトランジス タ、ＩＣ等の能動素子、抵抗、コンデンサ等の受動素子も表面実装型のものが多 用されている。 この種の表面実装型の素子は、一般に形状も小型にでき、パーツフィーダ等を 用いてプリント基板の所定位置に自動的に配設することができる。そしてプリン ト基板に全ての部品を配設した後にリフロー炉等を通過させて各部品の端子に塗 布した半田を溶融することにより極めて効率よく組み立て作業を行うことができ る。 このようにすれば、電子部品をプリント基板に容易に実装することができるの で、たとえば、ほとんど人手を介在させることなく電子機器の組立を行え著しく 生産性を高めることができる。 このために水晶振動子も従来多用されているような金属容器に収納してリード 端子を導出したものよりも、表面実装を行える表面実装型のものが望まれている 。

【０００４】 しかしながら、このように金属容器に収納した水晶振動子の場合、容器は導電 性を有するために、そのまま表面実装を行うことは極めて困難であり、たとえば ベースから導出した端子を、そのままプリント基板の表面の導電パターンに接続 した場合、容器によって導電パターン同志を短絡させる等の事故を発生する可能 性がある。 このために、たとえば水晶振動子のベースを絶縁材製の台座に載置して、この 台座の底面をプリント基板の導電パターンに半田付けすることにより表面実装を 行うことが考えられている。 図５はこのような表面実装型の水晶振動子の台座の一例を示す平面図である。 図中１はモールド材を矩形の枠型に成形して中央部に空所を設けて図示しない 圧電振動子のベースを載置する台座である。 この台座１は、たとえば金属薄板をＴ字型に成形した保持板２を圧電振動子か ら導出した端子に対応して中央部に埋め込んである。 すなわち上記保持板２の各腕の先端部を台座１の両側部および長手方向の端部 に埋め込んで保持するようにしている。

【０００５】 しかしながら、このような構造のものでは保持板をモールド材に埋め込んだ部 分の強度が低く外部から振動、衝撃等が作用すると損傷を受け、極端な場合は台 座１のモールドが欠けて保持板２がぐらぐらになって使用できなくなる問題があ った。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は上記の事情に鑑みてなされたもので、充分な耐振・耐衝撃性を有し、 かつ容易に表面実装を行うことができる表面実装型の圧電振動子を提供すること を目的とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は、金属容器に気密に封止してベースから端子を導出した圧電振動子と 、矩形の枠状に成形し上記圧電振動子のベースを載置したモールド材製の台座と 、金属板片をＴ字型に成形して上記台座の中央部に埋め込んで保持され上記圧電 振動子から導出した端子を接続した保持板とを具備するものにおいて、上記保持 板の各腕の台座に埋め込んだ部分に突片を形成したことを特徴とするものである 。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図１に示す台座の平面図、図２に示す台座の底面図 、図３に示す台座の側面図を参照して詳細に説明する。 図中１１はモールド材からなる台座で、エポキシ樹脂等を加熱、成形したもの である。この台座１１は、中央部に空所１２を有する矩形の枠状に成形している 。 そして台座１１の空所１２には、金属薄板を概略Ｔ字型に成形した保持板１３ を配設し、この保持板１３の各腕を台座１１の両側および長手方向の端部に埋め 込んで保持するようにしている。なお保持板１３の先端部１４は台座１１の外側 に沿ってその底面へ延在するように折り曲げて成形している。 そして保持板１３の台座１１に埋め込んだ部分に突片１５を設けて台座１１に 埋め込んだ際に確実に保持することができるようにしている。 そして図４に示すように、金属容器に収納した水晶振動子１６のベース１７を 台座１１に載置し、保持板１３の各腕の交差する中央部に透孔１８を穿設して水 晶振動子１６の図示しない端子を上記透孔１８に嵌入して半田付けを行って電気 的な導通を図るとともに機械的に保持するようにしている。

【０００９】 このような構成であれば、保持板１３の台座１１に埋め込む部分に突片１５を 設けているので台座１１に確実に保持することができ振動、衝撃等によって台座 １１を損傷することもない。 なお本考案は上記実施例に限定されるものではなく、たとえば保持板１３の台 座１１に埋め込む部分に、さらに透孔を穿設しておいてもよい。このようにすれ ば保持板１３を台座１１に埋め込む際に、透孔にも台座１１のモールド材が進入 し、より確実に台座１１に保持することができる。

【００１０】

【考案の効果】

以上詳述したように本考案によれば、台座に保持板を確実に保持することがで きるので振動、衝撃等によって台座を損傷し難くできそれによって信頼性を向上 し歩止まりを高めることができる表面実装型の圧電振動子を提供することができ る。

【００１１】

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の台座の平面図である。

【図２】図１に示す実施例の台座の底面図である。

【図３】図１に示す実施例の台座の側面図である。

【図４】図１に示す実施例の表面実装型の水晶振動子の
斜視図である。

【図５】従来の台座の平面図である。

【符号の説明】

１１ 台座 １３ 保持板 １５ 突片 １６ 水晶振動子 １７ ベース

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】金属容器に気密に封止してベースから端子
   を導出した圧電振動子と、 矩形の枠状に成形し上記圧電振動子のベースを載置した
   モールド材製の台座と、 Ｔ字型に成形した金属板片からなり上記台座の中央部に
   配設されて各腕を台座に埋め込んで保持され上記圧電振
   動子から導出した端子を接続して上記腕の先端部を台座
   の底面に延在させた保持板とを具備するものにおいて、 上記保持板の各腕の台座に埋め込んだ部分に突片を形成
   したことを特徴とする表面実装型の圧電振動子。