JPH0654235B2 - 振動式角速度計 - Google Patents

振動式角速度計

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JPH0654235B2
JPH0654235B2 JP559285A JP559285A JPH0654235B2 JP H0654235 B2 JPH0654235 B2 JP H0654235B2 JP 559285 A JP559285 A JP 559285A JP 559285 A JP559285 A JP 559285A JP H0654235 B2 JPH0654235 B2 JP H0654235B2
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敏嗣 植田
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博文 東野
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は航空機等の移動体の姿勢制御信号を得るのに用
いられる振動式角速度計に関する。
<従来の技術> 従来、振動式の角速度計としては、例えば特公昭32−
8797号公報に開示されているように、片持ち梁形式
の振動子を一次元の曲げ固有振動をさせている状態で、
外部より角速度入力があると振動面が相対的に回転する
ので、この回転角を測定することで間接的に入力された
回転角を検出するという測定原理のものが知られてい
る。
また、同じく振動式の角速度計ではあるが、面内振動ω
で振動する音叉の軸Zに角速度入力Ωを与えることによ
り、軸Zに発生するねじりトルクを検出するという他の
測定原理に基づく、音叉型振動式角速度計も知られてい
る。この音叉型の振動子を用いたコリオリ力を利用する
振動式角速度計は、例えば特公昭35−3692号公報
に開示されている。このように音叉型にしているのは、
上述の単一の片持ち梁形式の振動子を一次元の曲げ固有
振動をさせる場合に比較して、共振尖鋭度Qが高くとれ
て駆動エネルギを小さくできること、及び検出感度を高
くできるためとされている。ここで、共振尖鋭度Qと
は、電子情報通信ハンドブック第1分冊574頁に掲載
されているように、ある共振モードに対する共振の鋭さ
を表したものである。一般に自励振振動を振動子にさせ
る場合には、振動数の安定性が共振尖鋭度Qを指標とし
て表せる。
第8図は、特公昭35−3692号公報で公知の音叉型
振動式角速度計の構成図である。図において、1a,1
bは角速度Ωの入力軸Zに対向した一対のフォークであ
る。2a,2bはこれらフォークに接着された圧電素子
で、外部の交流駆動電源により励振され、フォーク1
a,1bを軸Zに対し接近または離反する面内振動ωを
与える。この振動の周波数をフォーク1a,1bの固有
振動数に一致させると、フォークは小さい駆動エネルギ
で大きな振幅を発生させる、いわゆる共振状態となる。
軸Zに角速度入力Ωが与えられると、図中A,B又は
A′,B′で示すように固有振動ωの振動方向とは直角方
向に、駆動周波数ωと等しく振幅が角速度Ωに比例した
コリオリ力が発生し、フォークに対してねじりトルクと
して作用する。シャフト3はこのねじりトルクを検出す
るもので、一端が音叉の底部に対して振動の吸収材4を
介して結合しており、他端がベース部材5に固定されて
いる。トルク伝達レバー3aはベース部材5に設けた柱
5aに振動するねじりトルクを伝達するものである。圧
電素子6は柱5aに接着されており、柱5aに伝達され
たねじりトルクを電気信号に変換し、然して外部に伝達
する。ここでシャフト3,ベース部材5を含む部分のね
じりの一次モード固定振動数は、音叉の面内一次モード
の固有振動数ωに等しく選定され、共振により微弱なコ
リオリ力を増幅して取り出す構成になっている。
<発明が解決しようとする課題> 本発明は、上述した測定原理とは全く異なり、片持ち梁
形式の振動子を首振り運動させると、外部により加わる
角速度若しくは回転角度により自励振振動数が変化する
という測定原理に基づく新規な構成の振動式角速度計を
提供することを目的とする。
<課題を解決するための手段> このような目的を達成する第1の発明は、一端が筺体に
固定されると共に、他端に取り付けられた質量部材を弾
性的に支持する断面円形の支持部を有する振動子と、こ
の振動子の第1の曲げ振動方向に設けられた第1振動手
段と、当該振動子の第1の曲げ振動方向と略直交する位
置にある第2の曲げ振動方向に設けられた第2励振手段
と、当該振動子の当該第1及び第2の曲げ振動より定ま
る平面内の移動を検出する振動数検出手段と、当該振動
数検出手段の検出する信号を入力し、第1励振手段と第
2励振手段との間で位相を遷移させて駆動信号を出力す
る自励振回路と、当該振動子の自励振振動数と当該振動
子の曲げ固有振動数との差から、当該筺体の当該振動子
の支持部方向の角速度を求める演算部とを具備する。
そして、前記自励振回路が前記第1及び第2の励振手段
に駆動信号を送り、前記振動子の質量部材が略円軌道を
描く状態の首振り運動をさせることを特徴としている。
第2の発明では、振動子を複数として、一方の振動子を
時計方向(反時計方向)に首振り運動させ、他方の振動
子をこれと逆方向に首振り運動させている。そして、両
者の振動数の差から角速度を求めている。
第3の発明では、振動子を複数として、一方の振動子を
首振り運動させ、他方の振動子を曲げ振動させている。
そして、両者の振動数の差から角速度を求めている。
<作 用> 第1の発明の各構成要素は次の作用をする。振動子は、
曲げ固有振動数で自励振振動し、質量部材の描く軌道は
略円形の首振り運動となる。首振り運動を制御するた
め、振動数検出手段で振動子の変位を検出し、自励振回
路で首振り運動を維持するに必要なゲインと位相の調節
をして、第1及び第2の励磁手段で振動子を駆動してい
る。角速度が加わると、自励振周波数が変化するので、
この変化を基準振動数との差により検出して、筺体に加
わった角速度を求める。
第2の発明では、振動子を複数として首振り運動の方向
を互いに逆方向とする。そして両者の自励振周波数の差
を取ることにより、角速度以外の原因で生ずる振動子の
曲げ固有振動数の変化を補償すると共に、感度を二倍に
している。
第3の発明では、振動子を複数として首振り運動するも
のと曲げ固有振動数ω0 の基準振動数を発生するものと
に分けている。そして両者の自励振周波数の差を取るこ
とにより、角速度以外の原因で生ずる振動子の曲げ固有
振動数の変化を補償する。
<実施例> 以下図面を用いて、本発明を説明する。
第1図は本発明の一実施例を示す要部構成斜視図で、
(a)は振動子単体、(b)は演算部を除く全体図で一
部を破断して示してある。図において振動子20は、首
振り運動する質量部材21と、質量部材21を支持する
支持部22とにより構成され、振動子20を片持ち梁形
式で保持する筺体23を有している。振動子20を構成
する材料として、振動子の曲げ固有振動数の温度依存性
を低減させるために、恒弾性材料が使用されている。質
量部材21は円筒形であり、支持部22は断面円形の棒
状であって、支持部22の他端を筺体23に固定して、
片持ち梁を構成している。材料力学の基本式より、片持
ち梁の第1次の曲げ固有振動数ωは次式で与えられ
る。
ここで、lは支持部22の長さ、Iは梁の断面二次モー
メント、Aは梁の断面積、gは重力加速度、γは梁材料
の単位体積当り重量、Eは梁材料の縦弾性係数である。
質量部材21を重くすると、振動子20の曲げ固有振動
数ωが低下する。
次に首振り運動とは、質量部材21が支持部22の中立
点を中心に円運動若しくは楕円運動をすることを言う。
このような運動を実現させるには、支持部22の二つの
独立したモードに対する曲げ固有振動数を大略一致させ
て、この両方のモードを位相を90度程度ずらせて振動
させる必要がある。第1図(a)に示すように、この振
動子の曲げ固有振動のモードは、元来低い固有振動数を
有する線分B−Bと、高い固有振動数を有する線分C
−C方向の二つあり、両者はほぼ90度振動方向がず
れている。支持部22は正確な円柱形状で製作している
が、製造上の加工誤差や材料の不均一性のため僅かに固
有振動数の相違する二つの独立した曲げ固有振動モード
を有している。そこで、支持部22の一部を削るなどし
て両固有振動数の合わせ込みを行なうと、非常に近接し
た状態では引き込み現象が生じて見掛上この両モードは
単一になる。この状態で、駆動振動数を同一にすると、
両方のモードはその共振条件に応じた振幅と位相で独立
に曲げ振動を行ない、首振り運動が可能になる。一般
に、曲げ固有振動数ωが低いと振動子20の首振り運
動振動数も低くなるから、角速度Ωに対する首振り運動
振動数の周波数変化の感度が相対的に増大し、安定な測
定をする上で有利となる。
電極支持体31は、中央に貫通穴が設けてあり、この貫
通穴内に質量部材21が僅かの間隙を隔てて配置される
ようになっている。電極支持体31はガラスやセラミッ
クなどの絶縁材で構成されると良く、電極34a,34b,35a,
35b がスパッタ、メッキなどにより形成されている。ス
ペーサ32は筺体23と電極支持体31の間に介在し、
電極支持体31貫通穴の質量部材21と対向する対向面
33の位置を調整する。電極支持体31には4個の電極
が形成されているが、第1図(b) では検出電極35b を除
いて表している。電極は駆動電極34a,34b 2個と検出電
極35a,35b 2個が、この順序で形成され、振動子20の
二つの固有振動モードを検出できるようになっている。
4個の電極形状は、対向面33と外円筒面36に設けた
端子を接続するようになっており、この端子は例えばハ
ーメチック端子を用いて励振回路や検出回路(図示せ
ず)と接続される。
第2図は励振手段と振動数検出手段の構成を示す構成ブ
ロック図である。励振手段と振動数検出手段は振動子と
共に自励振回路を構成している。検出電極35a,35b と質
量部材21とは静電容量を構成しているので、容量検出
回路36により質量部材21の移動を容量変化として取
り出す。この容量検出回路36には、例えば公知のブリ
ッジ回路を用いる。フィルタ37は容量検出回路36か
らの信号から曲げ固有振動数ωに相当する振動数のみ
を濾過している。位相器38は質量部材21の振動と駆
動電極34a に供給するAGC(自動利得制御増幅)回路
39との位相差を定める。この位相差は、振動子20の
描く軌道の形状と角速度に対する自励振振動数変化の感
度を定める。
AGC回路39は基準電圧供給装置42で定められた一
定の電圧Esで発振する。AGC回路39の交流電圧は
整流器40を通り直流電圧Evに変換され、積分器41
で基準電圧Esとの比較をして、直流電圧Evが小さけ
ればAGC回路39の発振が大きくなり、直流電圧Ev
が大きればAGC回路39の発振が小さくなって、AG
C回路39の発振振幅を一定に保持する。
AGC回路39の交流電圧は、直流電源44からの直流
電圧Ebと重ね合わされて駆動電極34a に供給される。
直流電圧Ebは、例えば交流電圧と重ね合わせたときに
正の電圧領域でのみ変化するように定められている。他
方の駆動電極34b には、移相器43で概ね90度位相を
遷移させて、直流電源44の直流電圧Ebを加えた交流
電圧が供給されている。90度の位相遷移が進んでいる
か遅れているかによって、振動子20の首振り運動が時
計回り(CW)となるか、反時計回り(CCW)となる
か定まる。
一方AGC回路39の交流電圧は、振動子20に加わる
角速度Ωの大きさと方向を演算する位相差検出回路46
にも送られる。基準振動数供給手段45は振動子20の
角速度Ωがゼロの場合の首振り運動の振動数、すなわち
曲げ固有振動数ωを発生するもので、例えば基準振動
子やシンセサイザが用いられる。位相差検出回路46は
基準振動数供給手段45の基準信号とAGC回路39の
測定信号との位相差を検出する。この位相出力は360
度毎に不連続を生じ、また振動子20の感度は以下に詳
述する理論感度と若干相違するので、これらの補正をし
て回転角Ψや角速度Ωを表示する計算機47を設けてあ
る。
このように構成された装置の動作原理を次に説明する。
第3図は振動子20を単純化したモデル図である。振動
子20は理想的にはいずれの方向の曲げ固有振動数も同
一になるように調整されるので、第3図に示すバネ定数
k、質量M、回動振動数は振動子20の曲げ固有振動数
ωと等しい運動系で記述される。ここで回動の形状が
円運動であるとすれば、質量Mは中心を点Oとする半径
rの円軌道上を動く。このとき遠心力とバネkによる求
心力とは釣り合うので、次式が成立する。
Mrω 2=rk (2) ここで、回動の角振動数ωは次の関係にある。
次に第3図で示した系に、点Oを通る質量Mの円軌道と
直角を成すZ軸回りに角速度Ωが作用している場合を考
える。角速度Ωで回転する系で、観測する質量Mの角速
度Ωと、質量Mの移動速度vと、求心力の釣り合いを取
ると次式が成り立つ。
rk=Mrω2+MrΩ2+2MvΩ (4) ここで、v=rωに注意して、式(2) と式(4) を比較す
ると次式が得られる。
Mrω 2=Mr(ω+Ω) (5) 又は、 Ω=ω−ω (6) 従って、曲げ固有振動数ωと同一の振動数を基準とし
て回動振動数ωとの偏差を観測すれば、振動子20に作
用する角速度Ωが判明する。ここでの回動は、振動子2
0の首振り運動に対応するものである。
また積分ジャイロとしての動作は、式(6) を時間Tにつ
いて積分することで容易に得られる。即ち振動子20の
回転角Ψは次式により演算できる。
Ψ=∫tΩ(t) dt =∫t(ω−ω)dt (7) そこで、位相差検出回路46に基準振動数供給手段45
の基準振動数ωと回動振動数ωとを入れて偏差を検出
すると、角速度Ωがゼロなるときに位相差検出回路46
の指示値は一定であるが、角速度Ωが作用するときは指
示値が変化して回転角Ψに対応する分だけ変化する。
第4図は上記実施例で説明した振動式角速度計で角速度
を測定した測定例で、縦軸は位相差検出回路46で表示
された位相差(単位は度)、横軸は時間である。振動子
20の曲げ固有振動数ωは348.881 Hzなので、基準
振動数ωも348.881 Hzになっている。振動子20の
回転角Ψは30±2度毎に加えられ、その角速度は5度
/秒である。そのとき位相差出力は、回転角Ψの0.98倍
になっている。
感度が式(6) に示す1.00倍にならない原因は、質量Mの
回動軌道が完全な円形でなく、また振動子20の二つの
曲げ固有振動数ωが完全には一致していないためと考
えられている。
第5図は本発明の他の実施例を示す構成斜視図で、ここ
では振動子単体を示してある。質量部材21は一直線上
に配置された支持部22a,22b を介して筺体23に固定さ
れている。質量部材21は径の大きい円筒型で、支持部
22a,22b は径の小さな円筒型で構成されており、両者の
中心線は一致している。筺体23は、支持部22a,22b を
固定する固定部23a,23b と、この固定部23a,23b を支持
する壁体23c,23d を備えている。壁体23c,23d は支持部
22a,22b の断面積よりも充分大きく構成されているの
で、剛性も大きい。
このように構成された装置の動作を次に説明する。第1
図(a) に示す振動子では、振動子20の姿勢により支持
部22に作用する質量部材21の重さが変化する。そこ
で支持部22の軸力が変化し、振動子20の曲げ固有振
動数ωが変動する性質があった。この原因による曲げ
固有振動数ωの変化は、例えば1ppm以下である
が、角速度計に要求される検出できる角速度の下限は0.
01度/秒なので、曲げ固有振動数ωを約350Hzと
すれば、振動数の安定性として0.08ppmが要請され
る。第5図にかかる振動子では、質量部材21を二個の
支持部22a,22b を用いて支持しているので、振動子の姿
勢により支持部22a,22b に作用する軸力が変化すること
はなく、振動子20の曲げ固有振動数ωにおける姿勢
誤差が補償される。
なお、第1の発明は上記実施例に限定されるものではな
く、首振り運動の軌道形状は円形のほか楕円計でも差し
支えない。また振動子20の二つの曲げ固有振動数ω
が完全に一致した理想状態を示したが、この振動子の二
つの曲げ振動モードについての共振尖鋭度Qによって曲
げ固有振動数ωを割った値Δω(=ω/Q)を基準
として、両者の曲げ固有振動数ωの差がほぼΔωと等
しい範囲内に調整されていてもよい。両者の曲げ固有振
動数が完全に一致していなくても、この範囲内に入れば
同一の振動数で両方のモードを駆動することにより、事
実上振動子20の首振り運動を行なわせることができ
る。
励振手段は、実施例では静電駆動としているが、振動子
に磁性体を用いて電磁駆動をしてもよく、また圧電性物
質を振動子に付着させて振動子を励振してもよい。ま
た、周波数検出手段として、実施例では静電容量の変化
により振動子の振動を検出しているが、振動子に磁性体
を用いてインダクタンス変化として取り出してもよく、
また他の変位検出手段を採用してもよい。更に、振動子
の支持部に生ずる応力を検出して振動子の回動を検出し
てもよい。また演算部では、振動子20の自励振周波数
の変化を取り出すために基準振動数供給手段45を設け
ているが、高い安定度を有する曲げ固有振動数ωに比
べて高い周波数の基準クロックにより自励振周波数の変
化を検出してもよい。
続いて、第2の発明を説明する。第6図は第2の発明の
一実施例を示す構成斜視図で、ここでは振動子単体を表
している。ここでは、筺体23に第1図(a) に係る振動
子が直線Z上に2個設けられている。そして、一方の質
量部材21a はCWに回動し、他方の質量部材21b はCC
Wに回動している。
このように構成された装置の動作原理を次に説明する。
角速度Ωの方向がCWとすると、式(6) はCW回動の振
動子については次式で表される。
ΩCW=ω CW−ωCW (8) 他方CCW回動の振動子については、次式で表される。
ΩCW=−(ω CCW−ωCCW) (9) 従って、これらを差動的に使用すれば、振動子20の角
速度Ωに対する自励振振動数の変化、すなわち感度は2
倍になると共に姿勢誤差や温度変化に起因する曲げ固有
振動数ωの変動が有効に消去される。
第7図は第2の発明の他の実施例を示す構成斜視図であ
る。筺体23に第1図(a) に係る振動子が平行な直線Z
1,Z2 をそれぞれ中心として二個設けられている。そし
て、一方の質量部材21a はCWに回動し、他方の質量部
材21b はCCWに回動している点は、第6図の場合と同
様である。
続いて、第3の発明について説明する。第3の発明で
は、第6図若しくは第7図の振動子の一方を基準振動数
供給手段45として用いている。即ち、一方の振動子を
一次元の曲げ振動(面内運動)させて基準振動数ω
得ると共に、他方の振動子に回動運動させて角速度Ωを
検出する。これにより、姿勢誤差や温度変化に起因する
曲げ固有振動数ωの変化が有効に消去される。この様
な一次元の曲げ振動は、首振り運動が曲げ振動の二つの
モードを所定の位相と振幅で同時に発生させている関係
で、このうちの一つのモードのみを曲げ振動させること
で容易に実現できる。
<発明の効果> 以上説明したように、片持ち梁形式の振動子を第1及び
第2の励振手段により曲げ自励振振動させて首振り運動
させて、角速度入力Ωを自励振振動数の変化として検出
する本発明によれば、少なくとも2%程度の精度で各速
度入力Ωを検出できる。また、自励振振動数の変化を用
いることで、μプロセッサを用いたディジタル処理が容
易になるという効果がある。
また、第2の発明では、時計方向と反時計方向の首振り
運動を同時に発生させているので、姿勢誤差や温度変化
に起因する曲げ固有振動数の変化を有効に除去できると
共に、単位角速度に対する首振り振動数の差動的変化が
大きいので感度が高くなるという効果がある。
更に、第3の発明では、基準振動数供給手段45として
首振り運動する振動子とほぼ同じ形状の基準振動子を用
いているので、姿勢誤差や温度変化に起因する曲げ固有
振動数の変化が補償できて、正確な角速度Ωの測定がで
きる。また基準振動子は首振り運動する振動子に比べ
て、第1及び第2の曲げ固有振動数を合わせ込まなくて
もよいので、曲げ固有振動数の微調整を行なう作業が軽
減されるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
第1図は第1の発明の一実施例を示す要部構成斜視図で
ある。第2図は励振手段と振動数検出手段の構成ブロッ
ク図である。第3図は動作原理を説明するモデル図であ
る。第4図は角速度Ωの測定例を示すグラフである。第
5図は第1の発明の他の実施例を示す構成斜視図であ
る。第6図は第2の発明の一実施例を示す構成斜視図で
ある。第7図は第2の発明の他の実施例を示す構成斜視
図である。第8図は従来装置の構成図である。 20……振動子 21……質量部材 22……支持部 23……筺体 31……電極支持体 34a,34b ……駆動電極 35a,35b ……検出電極 36……容量検出回路 45……基準振動数供給手段 46……位相差検出回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 東野 博文 東京都武蔵野市中町2丁目9番32号 横河 北辰電機株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−61613(JP,A) 特公 昭32−8797(JP,B1) 米国特許2974530(US,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一端が筺体に固定されると共に、他端に取
    り付けられた質量部材を弾性的に支持する断面円形の支
    持部を有する振動子と、 この振動子の第1の曲げ振動方向に設けられた第1励振
    手段と、 当該振動子の第1の曲げ振動方向と略直交する位置にあ
    る第2の曲げ振動方向に設けられた第2励振手段と、 当該振動子の当該第1及び第2の曲げ振動より定まる平
    面内の移動を検出する振動数検出手段と、 当該振動数検出手段の検出する信号を入力し、第1励振
    手段と第2励振手段との間で位相を遷移させて駆動信号
    を出力する自励振回路と、 当該振動子の自励振振動数と当該振動子の曲げ固有振動
    数との差から、当該筺体の当該振動子の支持部方向の角
    速度を求める演算部と、 を具備し、前記自励振回路が前記第1及び第2の励振手
    段に駆動信号を送り、前記振動子の質量部材が略円軌道
    を描く状態の首振り運動をさせることを特徴とする振動
    式角速度計。
  2. 【請求項2】一端が筺体に固定されると共に、他端に取
    り付けられた質量部材を弾性的に支持する断面円形の支
    持部を有する同じ形状の第1及び第2の振動子と、 この第1の振動子の第1の曲げ振動方向と、この第1の
    曲げ振動方向と略直交する位置にある第2の曲げ振動方
    向に設けられた第1の励振手段と、 この第2の振動子の第1の曲げ振動方向と、この第1の
    曲げ振動方向と略直交する位置にある第2の曲げ振動方
    向に設けられた第2の振動手段と、 当該第1及び第2の振動子の当該第1及び第2の曲げ振
    動より定まる平面内の移動をそれぞれ検出する第1及び
    第2の振動数検出手段と、 当該第1の振動数検出手段の検出する信号を入力し、第
    1の励振手段に駆動信号を出力して当該第1の振動子に
    時計回り若しくは反時計回りの首振り運動をさせる第1
    の自励振回路と、 当該第2の振動数検出手段の検出する信号を入力し、第
    2の励振手段に駆動信号を出力して当該第2の振動子に
    当該第1の振動子と逆回りの首振り運動をさせる第2の
    自励振回路と、 当該第1及び第2の振動子の自励振振動数の差から、当
    該筺体の当該第1及び第2の振動子の支持部方向の角速
    度を求める演算部と、 を具備することを特徴とする振動式角速度計。
  3. 【請求項3】一端が筺体に固定されると共に、他端に取
    り付けられた質量部材を弾性的に支持する断面円形の支
    持部を有する同じ形状の第1及び第2の振動子と、 この第1の振動子の第1の曲げ振動方向と、この第1の
    曲げ振動方向と略直交する位置にある第2の曲げ振動方
    向に設けられた第1の励振手段と、 この第2の振動子を、この振動子の支持部を含む平面内
    で曲げ振動させる第2の励振手段と、 当該第1の振動子の当該第1及び第2の曲げ振動より定
    まる平面内の移動を検出する第1の振動数検出手段と、 当該第1の振動数検出手段の検出する信号を入力し、第
    1の励振手段に駆動信号を出力して当該第1の振動子に
    首振り運動をさせる第1の自励振回路と、 当該第2の振動子の単振動を検出して、当該第2の振動
    子に曲げ振動を継続させる第2の自励振回路と、 当該第1及び第2の振動子の自励振振動数の差から、当
    該筺体の当該第1及び第2の振動子の支持部方向の角速
    度を求める演算部と、 を具備するを特徴とする振動式角速度計。
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