JPH0653906B2 - 切削用超硬合金 - Google Patents

切削用超硬合金

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JPH0653906B2
JPH0653906B2 JP15112883A JP15112883A JPH0653906B2 JP H0653906 B2 JPH0653906 B2 JP H0653906B2 JP 15112883 A JP15112883 A JP 15112883A JP 15112883 A JP15112883 A JP 15112883A JP H0653906 B2 JPH0653906 B2 JP H0653906B2
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carbide
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裕介 井寄
紀雄 高橋
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はフライス加工や旋削加工等に使用する切削用超
硬合金に関するものである。
従来、フライス切削等に使用されている超硬合金には炭
化タングステン基および炭化チタン基超硬合金がある。
前者の炭化タングステン基超硬合金においては、炭化チ
タン基超硬合金に比較してクレータ摩耗が大きい欠点が
ある。
他方、炭化チタン基超硬合金は炭化タングステン基超硬
合金よりも硬度が高く、耐熱性が優れているので、高速
切削用に広く用いられているが、炭化タングステン基超
硬合金よりも靭性に乏しく、機械的衝撃,熱衝撃に弱い
欠点がある。またこの炭化チタン基超硬合金は熱伝導性
が炭化タングステン基超硬合金より悪く、切削中に刃先
の部分が局部的に熱せられることによって、刃先にクラ
ックを生じ急冷させると破損することがある。
このように炭化タングステン基超硬合金および炭化チタ
ン基超硬合金はそれぞれの欠点により切削条件の適合範
囲がかなり制限されている。
本発明は、上記従来のような炭化タングステン基および
炭化チタン基超硬合金の欠点を改良し、フライス切削等
において低速切削から高速切削まで適用でき、また乾式
切削および湿式切削のいずれの切削条件にも適合でき、
従来の切削用超硬合金よりもより使い易い切削用超硬合
金を得ることを目的とするものである。
本発明は、重量比で炭化タングステン40〜63%、炭
化チタン5〜30%、炭化タンタル5〜30%、ハフニ
ウム、タンタル、ニオブ、ジルコニウムの窒化物のうち
1種又は2種以上の合計量が3%以上20%未満、モリ
ブデンまたは炭化モリブデン0.5%以上5%未満、コ
バルト、ニッケル、鉄等の鉄族金属5〜20%の成分か
らなることを特徴とする。
この組成によって、従来の炭化チタン基超硬合金よりも
耐熱性に優れ、抗折力の大幅な低下を起さずに硬度が高
められ、かつ広範囲な切削条件に適合することができ
る。
ところで、鋼或いは高級鋳鉄の切削では二番摩耗および
すくい面摩耗を軽減する要素として炭化チタンに及ぶも
のはない。従ってできる限り炭化チタンの比率を大きく
する方が摩耗に関する限り有利であり、5%未満の添加
では摩耗を軽減する効果は得られない。また、炭化チタ
ンは熱伝導率が非常に低く、30%を越えて添加すると
著しい熱伝導率の低下を引き起こし、それに起因して種
々の問題が生ずる場合がある。したがって炭化チタンは
5〜30%とする。
炭化チタンを効率良く使用するために炭化タングステ
ン、炭化タンタル、炭化ニオブ等を固溶させて使用する
ことが考えられるが、この場合焼結時に固溶耐同志が接
触した部分から互いに融合して大きな粒子に成長しやす
い。この粒子の大きさは工具摩耗の大きな影響因子であ
る。
しかして窒化物を適量添加すると、この粒成長を妨げる
ことができる。即ち、窒化物は炭化チタン基超硬合金に
特有な炭化チタンを核に持つ有核組織を保ったまま、そ
の炭化チタンに多く見られる固溶体粒子の粒成長を抑制
し、結晶粒を微細にすることができる。また窒化物は概
して炭化チタンに比べ熱衝撃抵抗も大きく、鋼との間の
摩擦係数が小さいため発熱量目体も小さくなり、従来の
炭化チタン基超硬合金よりも、耐熱衝撃性が改善され
る。このように窒化物の添加によって粒の微細化が行な
われるために硬度が高く、耐摩耗性が著しく向上し、一
般の乾式フライス切削等だけでなく、湿式のフライス切
削等においても、カケやチップングを起すことが少な
く、また比較的低チタンで高い切削性能を示す超硬合金
が得られる。
硬質窒化物の含有量は3%以上20%未満の範囲が好ま
しく、20%以上になると靭性が乏しくなり、また3%
未満では充分な耐熱性耐摩耗性が得られない。
ここで硬質窒化物としてはHf N,Ta N,Nb N,Z
r Nから選ばれることが特に必須条件である。その理由
は次に由る。
すなわち、本発明合金の主要構成成分はTi CおよびW
Cであが、WC中には一般には窒化物が固溶せず、窒化
物は主としてTi Cと固溶体をつくることになる。この
場合、Ti 金属とは異なるHf ,Ta ,Nb ,Zr 等の
窒化物と固溶体を形成させると、Ti CとTi Nの固溶
体よりも硬さが急激に向上し、切削性能上好ましい結果
となる。
本発明は、炭化タングステンを基とする合金であり、硬
度、靭性を得るためにその添加量を40〜63%とす
る。
次に炭化タンタルは、前述のように炭化チタンを効率よ
く含有させるために用いられるものであり、5〜30%
の範囲で添加する。5%未満では炭化チタンを効率よく
含有できず靭性が低下する。また、30%を越えて添加
しても効果が飽和するとともに靭性が低下する。したが
って、炭化タンタルは5〜30%の範囲で添加する。ま
た、タンタルとニオブの分離は製錬上困難であって、タ
ンタルには多くの場合ニオブを随伴し、それらの固溶体
は単独のタンタル炭化物との間にきわだった性能の差を
示さないため、特許請求の範囲にいう炭化タンタルには
その一部を炭化ニオブで置き換えた場合も含むものであ
る。
特に本発明において、注目すべき点はモリブデンまたは
炭化モリブデンの添加量である。
すなわち、モリブデンまたは炭化モリブデンは結晶性及
び高温での耐変形性の二点に著しい効果があることを発
明者らは見出した。
Ti C−Ni 合金において、Mo をNi 量に対し約半分
程度添加すると焼結性が著しく向上することは既に周知
であるが、さらにWCが加わった系において、ごく微量
のMo を添加するだけでも焼結性改善効果が顕著である
ことを種々検討を加えた結果、発明者らは見出した。さ
らに本系合金は硬質窒化物が加わっているために硬質粒
子が非常に微細となり、その結果常温における靭性は優
れるものの、Mo を添加しない場合には高温における耐
変形性(耐クリープ性)に劣ることが確めらえる。Mo
はこの高温における耐変形性を激的に改善し、ひいては
切削時の耐摩耗性を向上させることを発明者らは見出し
た。
ここで、モリブデンまたは炭化モリブデンの最適量は
0.5%以上 5%未満で、 0.5%未満では焼結性改善に効
果が少なく、 5%を越えるとこすりに対する耐摩耗性が
減ずる。モリブデンまたは炭化モリブデンの最適添加量
をこの範囲に選ぶことが大きなポイントで、この点で特
公昭58−9137号と峻別せられるべきものである。
以上述べた組成を選ぶことにより、連続切削断続切削共
に優れた効果が得られる。
実施例1 63%WC−10%TiC−5%NbN−7%TaC−
3%MoC−12%Niなる組成に配合し、ボールミ
ルにて72時間混合した後加圧成形し、1400℃で焼
結した。(試料A) また、比較材としてMo Cを添加しない試料Bも同時
に作製し、両者を比較した。試料Aの抗折力値は240kg
/mm2,試料Bのそれは180kg /mm2であり、Mo Cを
添加することにより焼結性が大幅に向上した。
また、1000℃における72kg/mm2の応力下における歪速
度を測定したところ、A試料は 0.002×10-4/分、B試
料は 4.5×10-4/分となり、Mo C添加により耐変形
性が著しく向上することが確かめられた。
次に旋盤を用いて切削テストを実施した。
切削緒元は、切削速度180m/分,切込み2mm ,送り 0.3
mm/回転,被削材SCM440であった。25分切削後、
試料Aのフランク摩耗幅は0.14mm、試料Bのフランク摩
耗幅は0.33mmであった。
以上説明したように、本発明によれば、常温における抗
折強度の向上と共に高温における耐変形性を改善でき、
耐摩耗性,耐熱衝撃性に富む切削溶超硬合金を得ること
ができる。
実施例2 本発明の切削用超硬合金を表1に示す組成に配合し、ボ
ールミルにて72時間混合した後加圧成形し、1400
℃で焼成した。
また、比較例としてMo、MoCの添加量が本発明の
範囲外である試料を同様の方法で作成した。焼結性の評
価は抗析力(TRS:Kg/MM)、耐変形性評価は
歪速度(10-4/分)、耐摩耗性評価はフランク摩耗幅
(VB:mm)をそれぞれ測定し、その結果を表1に示
す。
歪速度は1000℃、72Kg/mmの応力下で測定
した。また、フランク摩耗幅は、切削速度180m/
分、切り込み2mm、送り0.3mm/回転、被削剤S
M440で25分測定後の結果である。
表1より、MoまたMoCの添加により、窒化物の添
加による焼結性の劣化を補ったため、室温強度を落さず
に窒化物を有効に使用することができる。
実施例3 本発明の切削用超硬合金を表2に示す組成に配合し、実
施例1と同様の方法で作成した。また、比較例として従
来のWC基超硬合金を作成し、抗折力(TRS:Kg/
MM)、硬さ(HRA)、切削試験における耐摩耗性
(VB:mm)を評価した。その結果を表2に示す。
表2より、本発明は、Hf、Ta、Nb、Zr等の窒化
物の添加によりデメリットとなる強度の低下、焼結性の
阻害等の要因をMo2Cの添加により補い、室温におけ
る強度を向上させるとともに、高温特性をも向上させる
ことができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量比で炭化タングステン40〜63%、
    炭化チタン5〜30%、炭化タンタル5〜30%、Hf
    N、TaN、NbN、ZrNのうち1種または2種以上
    を合計量で3%以上20%未満、モリブデンまたは炭化
    モリブデン0.5%以上5%未満、コバルト、ニッケ
    ル、鉄などの鉄族金属5〜20%の成分からなることを
    特徴とする切削用超硬合金。
JP15112883A 1983-08-19 1983-08-19 切削用超硬合金 Expired - Lifetime JPH0653906B2 (ja)

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JP15112883A JPH0653906B2 (ja) 1983-08-19 1983-08-19 切削用超硬合金

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JP15112883A JPH0653906B2 (ja) 1983-08-19 1983-08-19 切削用超硬合金

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JPS6043456A JPS6043456A (ja) 1985-03-08
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JPS6043456A (ja) 1985-03-08

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