JPH0653208A - 半導体の多層配線用層間絶縁膜及び/又は表面保護膜用組成物並びに半導体装置 - Google Patents

半導体の多層配線用層間絶縁膜及び/又は表面保護膜用組成物並びに半導体装置

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JPH0653208A
JPH0653208A JP3416691A JP3416691A JPH0653208A JP H0653208 A JPH0653208 A JP H0653208A JP 3416691 A JP3416691 A JP 3416691A JP 3416691 A JP3416691 A JP 3416691A JP H0653208 A JPH0653208 A JP H0653208A
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Toshihiko Kato
利彦 加藤
Masami Yusa
正己 湯佐
Nobuo Miyadera
信生 宮寺
Shinji Takeda
信司 武田
Yasuo Miyadera
康夫 宮寺
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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 酸三無水物(a)〔トリメリット酸トリグリ
セライド三無水物等〕3〜35モル%及びアルキレンビ
ス(トリメリット酸無水物)を少なくとも50モル%含
むテトラカルボン酸二無水物(b)97〜65モル%を
含む酸無水物(A)並びに少なくとも一つのアミノ基に
対してオルト位に少なくとも一つの置換基を有する芳香
族ジアミン〔3,3’5,5’−テトラメチル−4,
4’−ジアミノジフェニルメタン等〕を少なくとも0.
5モル%含むジアミン(B)を有機極性溶媒中で反応さ
せて得られるポリイミド系樹脂の前駆体を含有してなる
半導体の多層配線用層間絶縁膜及び/又は表面保護膜用
組成物。 【効果】 低温で硬化させても、湿式エッチングが可能
でかつ耐湿信頼性に優れるポリイミド系樹脂膜となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体の多層配線用層間
絶縁膜及び/又は表面保護膜用組成物並びに導体層間の
層間絶縁膜及び/又は表面保護膜として好適なポリイミ
ド系樹脂膜を用いた多層配線構造の半導体装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリイミド系樹脂は、化学気相成
長法等で形成した二酸化シリコン等の無機絶縁膜と比べ
て高平坦性を有することから、多層配線構造を有する半
導体素子の配線間の層間絶縁膜及び表面保護膜に広く用
いられている。その使用方法は次のようにして行われて
いる。まずウエハー、ガラス板、金属などの上に回路素
子が形成され、その所定部分が露出している半導体基板
上に、ポリイミド系樹脂の前駆体であるポリアミド酸の
溶液を塗布し、熱処理により、ポリアミド酸の一部又は
全部をイミド化する。次にホトレジストを所望のパター
ンに形成し、エッチング液に浸漬して不要部分を溶解除
去し、ホトレジストを剥離する。一部イミド化してエッ
チングした場合には再度熱処理を行い完全に硬化させ
る。従来のポリイミド系樹脂を完全に硬化させるには2
50℃以上の温度が必要である。
【0003】しかしながら、a−Si(アモルファスシ
リコン)で形成したイメージセンサー又は化合物半導体
が内造された半導体基板では、その使用電極材料と半導
体素子間の反応防止又は半導体素子そのものの耐熱性等
から、層間絶縁膜及び表面保護膜に使用する材料の形成
処理温度は約250℃以下とする必要があるため、従来
のポリイミド樹脂膜が完全にイミド化しない250℃以
下の熱処理で使用されている。従って、層間絶縁膜及び
表面保護膜には未反応のポリアミド酸が残存し、導体層
の腐食等が発生し易く耐湿信頼性に劣る問題があった。
【0004】また250℃以下で完全に硬化できる方法
としては、イミド化が完結しているポリイミド、又は一
部イミド化しているポリアミドイミドをN−メチルピロ
リドン、γ−ブチルラクトン等の極性溶媒に溶解させた
溶液を用いる方法が、いずれの場合も硬化後にエッチン
グが不可能であったり、特殊なエッチング液又はエッチ
ング工程を必要とするため実用的でない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
従来技術の問題点を解決し、250℃以下で完全に硬化
でき、かつ湿式エッチング加工が可能なポリイミド系樹
脂膜を生成する半導体の多層配線用層間絶縁膜及び/又
は表面保護膜用組成物並びにこれを用いた耐湿信頼性に
優れた半導体装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明における半導体の
多層配線用層間絶縁膜及び/又は表面保護膜用組成物
は、酸三無水物(a)3〜35モル%及び化2
【化2】 (ただし、化2中、nは2〜16の整数を示す)で表わ
される酸二無水物を少なくとも50モル%含むテトラカ
ルボン酸二無水物(b)97〜65モル%を含む酸無水
物(A)並びに少なくとも一つのアミノ基に対してオル
ト位に少なくとも一つの置換基を有する芳香族ジアミン
(以下、「特定芳香族ジアミン」という)を少なくとも
0.5モル%含むジアミン(B)を有機極性溶媒中で反
応させて得られるポリイミド系樹脂の前駆体を含有して
なるものである。
【0007】前記酸三無水物は、アミノ基を3個もつ化
合物(例えば、3,3’,5−トリアミノベンゾフェノ
ン等)、水酸基を3個もつ化合物と無水トリメリット酸
クロライドをアミド結合又はエステル結合を形成するよ
うに反応させて得ることができ、また、上記のアミノ基
又は水酸基を3個もつ化合物と3,4−ジメチル安息香
酸クロライド等の互いにオルト位関係のメチル基2個と
−CO−Cl基1個を置換基として有するベンゼン(ジ
メチル安息香酸クロライド)をアミド結合又はエステル
結合を形成するように反応させたのち、メチル基を酸化
してカルボキシル基としたのち、脱水して得ることがで
きる。1,3,5−トリクロロベンゼンとジメチルクロ
ロベンゼンをカップリング反応させた後、メチル基を酸
化し、さらに脱水することによって製造することができ
る。さらに、水酸基を3個もつ化合物と1,2−ジメチ
ル−4−クロロベンゼン等のジメチルクロロベンゼンを
エーテル結合を形成するように反応させた後、メチル基
を酸化してカルボキシル基とした後脱水して製造するこ
とができる。このようにして得られる酸三無水物は、例
えば、化3
【化3】 (ただし、化3中、Rは三価の有機基を示す)で表わす
ことができる。
【0008】本発明における酸三無水物は、その製造の
容易なことから、分子内に水酸基を3個もつ化合物と、
無水トリメリット酸クロライドを、3級アミンの存在
下、有機溶媒中で反応させて得るのが好ましい。分子内
に水酸基を3個もつ化合物としては、グリセリン、トリ
メチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,2,
6−ヘキサントリオール、2,4−ジヒドロキシ−3−
ヒドロキシメチルペンタン、2,6−ビス(ヒドロキシ
メチル)ブタン−3−オール、3−メチルペンタン−
1,3,5−トリオール、1,3,5−トリヒドロキシ
ベンゼン、1,2,3−トリヒドロキシベンゼン、1,
2,4−トリヒドロキシベンゼン、2,4,5−トリヒ
ドロキシブチルフェノン、2,3,4−トリヒドロキシ
ベンズアルデヒド、α,α’,α”−(4−ヒドロキシ
フェニル)−1,3,5−トリイソプロピルベンゼン、
2,6−ビス〔(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニ
ル)メチル〕−4−メチルフェノール、2,3,4−ト
リヒドロキシアセトフェノンなどがある。分子内に水酸
基を3個もつ化合物1モルに対して無水トリメリット酸
クロライドが3モルになるような割合で用いるのが好ま
しい。有機溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジエチ
ルエーテル、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼ
ン、ジクロロメタンなどがあり、2種類以上を混合して
用いても良い。上記有機溶媒はモレキュラーシーブスど
で乾燥したものを用いた方が良い。3級アミンとして
は、ピリジン、トリエチルアミン、トリブチルアミンな
どがあり、2種類以上を混合して用いても良い。3級ア
ミンの使用量としては無水トリメリット酸クロライドに
対して、1〜2倍当量用いることが好ましい。反応温
度,反応時間については、特に限定されないが、好まし
くは、50℃以下、3時間以内であり、この範囲外にな
ると、オリゴマ状物質が生成し、収率が低下することが
ある。
【0009】このようにして得られる酸三無水物は、化
【化4】 (ただし、化4中R1は三価の有機基である)で表わさ
れる。
【0010】前記酸三無水物の具体例としては、トリメ
リット酸トリグリセライド三無水物、1,1,1−トリ
ス(トリメリット酸メチル)プロパン三無水物、1,
1,1−トリス(トリメリット酸メチル)エタン三無水
物等がある。
【0011】前記酸三無水物は、酸無水物(A)の総量
に対して、3〜35モル%使用され、特に7〜30モル
%用いるのが好ましい。3モル%より少ないと架橋の効
果が少なく、35モル%より多いとポリイミド合成時に
ゲル化がおこり、均一なワニスができない。酸三無水物
は、上記範囲であれば、2種類以上を混合して用いても
よい。
【0012】前記化2で表わされる酸二無水物として
は、エチレングリコールビス(トリメリット酸無水
物)、1,3−プロパンジオールビス(トリメリット酸
無水物)、1,4−ブタンジオールビス(トリメリット
酸無水物)、1,5−ペンタンジオールビス(トリメリ
ット酸無水物)、1,6−ヘキサンジオールビス(トリ
メリット酸無水物)、1,8−オクタンジオールビス
(トリメリット酸無水物)、1,10−デカンジオール
ビス(トリメリット酸無水物)、1,16−ヘキサデカ
ンジオールビス(トリメリット酸無水物)などがあり、
これらの酸無水物は2種以上を併用することもできる。
これらは、テトラカルボン酸二無水物(b)中、少なく
とも50モル%使用され、好ましくは酸無水物(A)
中、少なくとも50モル%使用される。前記化2で表わ
される酸二無水物が少なすぎると硬化温度が高くなる。
【0013】化2で表わされる酸二無水物と併用しても
よいテトラカルボン酸二無水物としては、ピロメリット
酸無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルテトラカル
ボン酸二無水物、1,2,5,6,−ナフタレンテトラ
カルボン酸二無水物、2,3,6,7,−ナフタレンテ
トラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ジフェ
ニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,
4,−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、
3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水
物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二
無水物、ナフタレン−1,2,4,5−テトラカルボン
酸二無水物、ナフタレン−1,4,5,8−テトラカル
ボン酸二無水物、2,6−ジクロルナフタレン−1,
4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、2,7−ジク
ロルナフタレン−1,4,5,8,テトラカルボン酸二
無水物、2,3,6,7−テトラクロルナフタレン−
1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、フェナン
スレン−1,8,9,10−テトラカルボン酸二無水
物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プ
ロパン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシ
フェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジ
カルボキシフェニル)エタン二無水物、ビス(2,3−
ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4
−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,
4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、ベンゼ
ン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、3,
4,3’,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
水物、2,3,2’,3−ベンゾフェノンテトラカルボ
ン酸二無水物、2,3,3’,4’−ベンゾンフェノン
テトラカルボン酸二無水物、ピラジン−2,3,5,6
−テトラカルボン酸二無水物、チオフェン−2,3,
4,5−テトラカルボン酸二無水物、エチレンテトラカ
ルボン酸二無水物、デカヒドロナフタレン−1,4,
5,8−テトラカルボン酸二無水物、4,8−ジメチル
−1,2,3,5,6,7−ヘキサヒドロナフタレン−
1,2,5,6−テトラカルボン酸二無水物、シクロペ
ンタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、
ピロリジン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水
物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水
物、ビシクロー(2,2,2)−オクト(7)−エン−
2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、2,3,
3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、
3,4,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物、2,3,2’,3’−ビフェニルテトラカルボン
酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ジ
メチルシラン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフ
ェニル)メチルフェニルシラン二無水物、ビス(3,4
−ジカルボキシフェニル)ジフェニルシラン二無水物、
ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)ジメチルシラン
二無水物、1,4−ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ルジメチルシリル)ベンゼン二無水物、1,3−ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,3,3−
テトラメチルジシクロキサン二無水物、p−フェニルビ
ス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、4,4’
−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニル
スルフイド二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボ
キシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,
2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフル
オロプロパン二無水物、2,2−ビス〔4−(3,4−
ジカルボキシフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプ
ロパン二無水物、1,4−ビス(2−ヒドロキシヘキサ
フルオロプロピル)ベンゼンビストリメリット酸二無水
物、1,3−ビス(2−ヒドロキシヘキサフルオロプロ
ピル)ベンゼンビストリメリット酸二無水物、(トリフ
ルオロメチル)ピロメリット酸二無水物、ビス(トリフ
ルオロメチル)ピロメリット酸二無水物、5,5’−ビ
ス(トリフルオロメチル)−3,3’,4,4’−ビフ
ェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,5,5’
−テトラキス(トリフルオロメチル)−3,3’,4,
4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、5,5’
−ビス(トリフルオロメチル)−3,3’,4,4’−
ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、5,
5’−ビス(トリフルオロメチル)−3,3’,4,
4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビス
{(トリフルオロメチル)ジカルボキシフェノキシ}ベ
ンゼン二無水物、ビス{(トリフルオロメチル)ジカル
ボキシフェノキシ}ビフェニル二無水物、ビス{(トリ
フルオロメチル)ジカルボキシフェノキシ}(トリフル
オロメチル)ベンゼン二無水物、ビス{(トリフルオロ
メチル)ジカルボキシフェノキシ}ビス(トリフルオロ
メチル)ビフェニル二無水物、ビス{(トリフルオロメ
チル)ジカルボキシフェノキシ}ジフェニルエーテル二
無水物、ビス(ジカルボキシフェノキシ)(トリフルオ
ロメチル)ベンゼン二無水物、ビス(ジカルボキシフェ
ノキシ)ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン二無水
物、ビス(ジカルボキシフェノキシ)テトラキス(トリ
フルオロメチル)ベンゼン二無水物、ビス(ジカルボキ
シフェノキシ)ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル
二無水物、ビス(ジカルボキシフェノキシ)テトラキス
(トリフルオロメチル)ビフェニル二無水物などがあ
る。
【0014】前記の特定芳香族ジアミンとしては、下記
化5で示されるジアミンが好ましいものとして使用され
る。
【化5】 ただし、化5中、R1,R2,R3及びR4はそれぞれ独立
に水素、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ブチル
基等のアルキル基、フッ素置換アルキル基、メトキシ
基、エトキシ基、ブトキシ基等のアルコキシ基又はハロ
ゲン(塩素、臭素、フッ素若しくはヨウ素)を示し、R
1,R2,R3及びR4のうち少なくとも一つは水素以外の
基であり、Xは−CH−、−C(CH32−、−C(C
32−、−O−、−C(=O)−、−SO2−若しく
は−S−又は結合を示す。化5中、R1とR2のうち少な
くとも一方及びR3とR4のうち少なくとも一方が水素以
外の基であるものが特に好ましい。
【0015】化5で示されるジアミンとしては、3,
3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタ
ン、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニ
ルメタン、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノ
ジフェニルメタン、3,3’ジエトキシ−4,4’−ジ
アミノジフェニルメタン、3,3’−ジフルオロ−4,
4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジクロロ
−4,4’ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジブ
ロモ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’
−ジ(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノジフ
ェニルメタン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミ
ノジフェニルエーテル、3,3’−ジイソプロピル−
4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジ
メトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、
3,3’−ジエトキシ−4,4’−ジアミノジフェニル
エーテル、3,3’−ジフルオロ−4,4’−ジアミノ
ジフェニルエーテル、3,3’−ジクロロ−4,4’−
ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジブロモ−
4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジ
(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノジフェニ
ルエーテル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノ
ジフェニルスルホン、3,3’−ジメトキシ−4,4’
−ジアミノジフエニルスルホン、3,3’−ジエトキシ
−4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−
ジフルオロ−4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、
3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルス
ルホン、3,3’−ジブロモ−4,4’−ジアミノジフ
ェニルスルホン、3,3’−ジ(トリフルオロメチル)
−4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−
ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、
3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノジフェニル
プロパン、3,3’−ジエトキシ−4,4’−ジアミノ
ジフェニルプロパン、3,3’−ジフルオロ−4,4’
−ジアミノジフェニルプロパン、3,3’−ジクロロ−
4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、3,3’−ジ
ブロモ−4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、3,
3’−ジ(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノ
ジフェニルプロパン、3,3’−ジメチル−4,4’ジ
アミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジメトキシ−
4,4’ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジ
エトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、
3,3’−ジフルオロ−4,4’−ジアミノジフェニル
スルフィド、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノ
ジフェニルスルフィド、3,3’−ジブトモ−4,4’
−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジ(トリ
フルオロメチル)−4,4’−ジアミノジフェニルスル
フィド、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフ
ェニルヘキサフルオロプロパン、3,3’−ジメトキシ
−4,4’−ジアミノジフェニルヘキサフルオロプロパ
ン、3,3’−ジエトキシ−4,4’−ジアミノジフェ
ニルヘキサフルオロプロパン、3,3’−ジフルオロ−
4,4’−ジアミノジフェニルヘキサフルオロプロパ
ン、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニ
ルヘキサフルオロプロパン、3,3’−ジブロモ−4,
4’−ジアミノジフェニルヘキサフルオロプロパン、
3,3’−ジ(トリフルオロメチル)−4,4’−ジア
ミノジフェニルヘキサフルオロプロパン、3,3’−ジ
メチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’
−ジメトキシ−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、
3,3’−ジエトキシ−4,4’−ジアミノベンゾフェ
ノン、3,3’−ジフルオロ−4,4’−ジアミノベン
ゾフェノン、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノ
ベンゾフェノン、3,3’−ジブロモ−4,4’−ジア
ミノベンゾフェノン、3,3’−ジ(トリフルオロメチ
ル)−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−
ジメチルベンジジン、3,3’,5,5’−テトラメチ
ル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,
5,5’−テトライソプロピル−4,4’−ジアミノジ
フェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラメトキシ
−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,
5,5’−テトラエトキシ−4,4’−ジアミノジフェ
ニルメタン、3,3’,5,5’−テトラフルオロ−
4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,
5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメ
タン、3,3’,5,5’−テトラブロモ−4,4’−
ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テト
ラ(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノジフェ
ニルメタン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,
4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’,5,
5’−テトラエチル−4,4’−ジアミノジフェニルエ
ーテル、3,3’,5,5’−テトラメトキシ−4,
4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’,5,
5’−テトラエトキシ−4,4’−ジアミノジフェニル
エーテル、3,3’,5,5’−テトラフルオロ−4,
4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’,5,
5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルエ
ーテル、3,3’,5,5’−テトラブロモ−4,4’
−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’,5,5’−
テトラ(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノジ
フェニルエーテル、3,3’,5,5’−テトラメチル
−4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’,
5,5’−テトラメトキシ−4,4’−ジアミノジフェ
ニルスルホン、3,3’,5,5’−テトラエトキシ−
4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’,
5,5’−テトラフルオロ−4,4’−ジアミノジフェ
ニルスルホン、3,3’,5,5’−テトラクロロ−
4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’,
5,5’−テトラブロモ−4,4’−ジアミノジフェニ
ルスルホン、3,3’,5,5’−テトラ(トリフルオ
ロメチル)−4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、
3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミ
ノジフェニルプロパン、3,3’,5,5’−テトラメ
トキシ−4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、3,
3’,5,5’−テトラエトキシ−4,4’−ジアミノ
ジフェニルプロパン、3,3’,5,5’−テトラフル
オロ−4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、3,
3’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノジ
フェニルプロパン、3,3’,5,5’−テトラブロモ
−4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、3,3’,
5,5’−テトラ(トリフルオロメチル)−4,4’−
ジアミノジフェニルプロパン、3,3’,5,5’−テ
トラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルスルフィ
ド、3,3’,5,5’−テトラメトキシ−4,4’−
ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’,5,5’−
テトラエトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルスルフ
ィド、3,3’,5,5’−テトラフルオロ−4,4’
−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’,5,5’
−テトラクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルスルフ
ィド、3,3’,5,5’−テトラブロモ−4,4’−
ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’,5,5’−
テトラ(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノジ
フェニルスルフィド、3,3’,5,5’−テトラメチ
ル−4,4’−ジアミノジフェニルヘキサフルオロプロ
パン、3,3’,5,5’−テトラメトキシ−4,4’
−ジアミノジフェニルヘキサフルオロプロパン、3,
3’,5,5’−テトラエトキシ−4,4’−ジアミノ
ジフェニルヘキサフルオロプロパン、3,3’,5,
5’−テトラフルオロ−4,4’−ジアミノジフェニル
ヘキサフルオロプロパン、3,3’,5,5’−テトラ
クロロ−4,4’−ジアミノジフェニルヘキサフルオロ
プロパン、3,3’,5,5’−テトラブロモ−4,
4’−ジアミノジフェニルヘキサフルオロプロパン、
3,3’,5,5’−テトラ(トリフルオロメチル)−
4,4’−ジアミノジフェニルヘキサフルオロプロパ
ン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジ
アミノベンゾフェノン、3,3’,5,5’−テトラメ
トキシ−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,
3’,5,5’−テトラエトキシ−4,4’−ジアミノ
ベンゾフェノン、3,3’,5,5’−テトラフルオロ
−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’,5,
5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノベンゾフェノ
ン、3,3’,5,5’−テトラブロモ−4,4’−ジ
アミノベンゾフェノン、3,3’,5,5’−テトラ
(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノベンゾフ
ェノン、3,3’,5,5’−テトライソプロピル−
4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジイ
ソプロピル−5,5’−ジメチル−4,4’−ジアミノ
ジフェニルメタン、3,3’−ジイソプロピル−5,
5’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタ
ン、3,3’−ジイソプロピル−5,5’−ジメチル−
4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジ
イソプロピル−5,5’−ジエチル−4,4’−ジアミ
ノジフェニルエーテル、3,3’−ジイソプロピル−
5,5’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルプ
ロパン、3,3’−ジイソプロピル−5,5’−ジエチ
ル−4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、3,3’
−ジイソプロピル−5,5’−ジメチル−4,4’−ジ
アミノジフェニルスルホン、3,3’−ジイソプロピル
−5,5’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニル
スルホン、3,3’−ビス(トリフルオロメチル)ベン
ジジン、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,
4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ビス
(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノジフェニ
ルエーテル、3,3’,5,5’−テトラキス(トリフ
ルオロメチル)−4,4’−ジアミノジフェニルエーテ
ル、3,3’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’
−ジアミノベンゾフェノンなどがあり、2種類以上併用
しても良い。
【0016】化5で示されるジアミン以外の前記特定芳
香族ジアミンとしてはm−キシレンジアミン、2,4−
ジアミノトルエン、2,6−ジアミノトルエン等があ
る。
【0017】前記の特定芳香族ジアミンの使用量として
はジアミン(B)全量に対して0.5〜100モル%使
用される。0.5モル%未満であるとポリイミド合成時
にゲル化がおこり、均一なワニスができない。
【0018】前記特定の芳香族ジアミンと併用してもよ
いジアミンとしては、4−(4−アミノフェニル)−3
−アミノ安息香酸、2,2−ビス(4−アミノフェニ
ル)プロパン、2,6−ジアミノピリジン、ビス(4−
アミノフェニル)ジエチルシラン、ビス−(4−アミノ
フェニル)ジフェニルシラン、ビス−(4−アミノフェ
ニル)エチルホスフィンオキサイド、ビス−(4−アミ
ノフェニル)−N−ブチルアミン、ビス−(4−アミノ
フェニル)−N−メチルアミン、N−(3−アミノフェ
ニル)−4−アミノベンズアミド、3,3’−ジアミノ
ジフェニルメタン、3,3’−ジアミノジフェニルエー
テル、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、3,
3’−ジアミノジフェニルプロパン、3,3’−ジアミ
ノジフェニルスルフィド、p−フェニレンジアミン、m
−フェニレンジアミン、m−キシレンジアミン、2,4
−ジアミノトルエン、2,6−ジアミノトルエン、4,
4’−ジアミノジフェニルプロパン、4,4’−ジアミ
ノジフェニルメタン、3,3’−ジアミノベンゾフェノ
ン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,
4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミ
ノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニル
エーテル、1,5−ジアミノナフタレン、2,4−ビス
(β−アミノ−t−ブチル)トルエン、ビス(p−β−
アミノ−t−ブチル−フェニル)エーテル、ビス(p−
β−メチル−γ−アミノ−ペンチル)ベンゼン、ビス−
p−(1,1−ジメチル−5−アミノペンチル)ベンゼ
ン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオ
ロプロパン、2,2−ビス{4−(2−アミノフェノキ
シ)フェニル}ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス
{4−(3−アミノフェノキシ)フェニル}ヘキサフル
オロプロパン、2,2−ビス{4−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル}ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビ
ス(3−カルバモイル−4−アミノフェニル)ヘキサフ
ルオロプロパン、2,2−ビス{4−(3−カルバモイ
ル−4−アミノフェノキシ)フェニル}ヘキサフルオロ
プロパン、2,2−ビス(3−スルファモイル−4−ア
ミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス
{4−(3−スルファモイル−4−アミノフェノキシ)
フェニル}ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3
−カルボキシ−4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプ
ロパン、2,2−ビス{4−(3−カルボキシ−4−ア
ミノフェノキシ)フェニル}ヘキサフルオロプロパン、
1,3−ビス〔2−{4−(4−アミノフェノキシ)フ
ェニル}ヘキサフルオロイソプロピル〕ベンゼンなどの
パーフルオロイソプロピル残基を有するジアミンを挙げ
ることができ、p−ビス(3−カルボキシ−4−アミノ
フェノキシ)テトラフルオロベンゼン、4,4’−ビス
(3−カルボキシ−4−アミノフェノキシ)オクタフル
オロビフェニル、4,4’−ジアミノオクタフルオロビ
フェニル、1,2−ビス(3−カルボキシ−4−アミノ
フェニル)テトラフルオロエタン、1,3−ビス(3−
カルボキシ−4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロ
パン、1,5−ビス(3カルボキシ−4−アミノフェニ
ル)デカフルオロペンタン、ジアミノベンゾトリフルオ
ライド、ビス(トリフルオロメチル)フェニレンジアミ
ン、ジアミノテトラ(トリフルオロメチル)ベンゼン、
ジアミノ(ペンタフルオロエチル)ベンゼン、2,2’
−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,2’−
ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノジフ
ェニルエーテル、ビス(アミノフェノキシ)ジ(トリフ
ルオロメチル)ベンゼン、ビス(アミノフェノキシ)テ
トラキス(トリフルオロメチル)ベンゼン、ビス〔(ト
リフルオロメチル)アミノフェノキシ〕ベンゼン、ビス
〔(トリフルオロメチル)アミノフェノキシ〕ビフェニ
ル、ビス{〔(トリフルオロメチル)アミノフェノキ
シ〕フェニル}ヘキサフルオロプロパンヘキサメチレン
ジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジ
アミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミ
ン、テトラメチレンジアミン、プロピレンジアミン、3
−メチルヘプタメチレンジアミン、4,4−ジメチルヘ
プタメチレンジアミン、2,11−ジアミノドデカン、
1,2−ビス(3−アミノプロポキシ)エタン、2,2
−ジメチルプロピレンジアミン、3−メトキシ−ヘキサ
メチレンジアミン、2,5−ジメチルヘキサメチレンジ
アミン、2,5−ジメチルヘプタメチルジアミン、5−
メチルノナメチレンジアミン、2,17−ジアミノアイ
コサデカン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,1
0−ジアミノ−1,10−ジメチルデカン、1,12−
ジアミノオクタデカンなどがあり、2種類以上を併用し
ても良い。これらのジアミンのうち芳香族系ジアミンは
耐熱性の点で好ましい。
【0019】また必要に応じてジアミノアミド化合物
を、前記ジアミンの一部として用いることができる。ジ
アミノアミド化合物としては下記化6、化7、化8、化
9等で表わされるものがある。
【化6】
【化7】
【化8】
【化9】 ただし、化6、化7、化8及び化9において、YはSO
2又はCOを意味し、かつ1個のアミノ基とY−NH2
とは互いにオルト位に位置する。また、化7において、
XはO、CH2、SO2、S又はCOを意味する。
【0020】ジアミノアミド化合物の具体例としては、
4,4’−ジアミノジフェニルエーテル−3−スルホン
アミド、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル−4−
スルホンアミド、3,4’−ジアミノジフェニルエーテ
ル−3’−スルホンアミド、3,3’−ジアミノジフェ
ニルエーテル−4−スルホンアミド、4,4’−ジアミ
ノジフェニルメタン−3−スルホンアミド、3,4’−
ジアミノジフェニルメタン−4−スルホンアミド、3,
4’−ジアミノジフェニルメタン−3’−スルホンアミ
ド、3,3’−ジアミノジフェニルメタン−4−スルホ
ンアミド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン−3
−スルホンアミド、3,4’−ジアミノジフェニルスル
ホン−4−スルホンアミド、3,4’−ジアミノジフェ
ニルスルホン−3’−スルホンアミド、3,3’−ジア
ミノジフェニルスルホン−4−スルホンアミド、4,
4’−ジアミノジフェニルサルファイド−3−スルホン
アミド、3,4’−ジアミノジフェニルサルファイド−
4−スルホンアミド、3,3’−ジアミノジフェニルサ
ルファイド−4−スルホンアミド、3,4’−ジアミノ
ジフェニルサルファイド−3’−スルホンアミド、1,
4−ジアミノベンゼン−2−スルホンアミド、4,4’
−ジアミノジフェニルエーテル−3−カルボンアミド、
3,4’−ジアミノジフェニルエーテル−4−カルボン
アミド、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル−3’
−カルボンアミド、3,3’−ジアミノジフェニルエー
テル−4−カルボンアミド、4,4’−ジアミノジフェ
ニルメタン−3−カルボンアミド、3,4’−ジアミノ
ジフェニルメタン−4−カルボンアミド、3,4’−ジ
アミノジフェニルメタン−3’−カルボンアミド、3,
3’−ジアミノジフェニルメタン−4−カルボンアミ
ド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン−3−カル
ボンアミド、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン−
4−カルボンアミド、3,4’−ジアミノジフェニルス
ルホン−3’−カルボンアミド、3,3’−ジアミノジ
フェニルスルホン−4−カルボンアミド、4,4’−ジ
アミノジフェニルサルファイド−3−カルボンアミド、
3,4’−ジアミノジフェニルサルファイド−4−カル
ボンアミド、3,3’−ジアミノジフェニルサルファイ
ド−4−カルボンアミド、3,4’−ジアミノジフェニ
ルサルファイド−3’−スルホンアミド、1,4−ジア
ミノベンゼン−2−カルボンアミドなどがある。これら
のジアミノアミド化合物は、2種以上を併用することも
できる。
【0021】ジアミノアミド化合物はジアミン(B)
中、30モル%以下で使用される。これが、多すぎると
硬化温度が高くなる。
【0022】また、前記ジアミン(B)の一部としてジ
アミノシロキサンを使用してもよい。ジアミノシロキサ
ンとしては、例えば、下記化10で表わされるものが使
用できる。
【化10】 ただし、化10中、Rは2価の炭化水素基、R’は1価
の炭化水素基を示し、RとR’は同一でも相違してもよ
く、nは1以上の整数である。
【0023】ジアミノシロキサンの具体例としては、下
記化11、化12、化13、化14のものなどがある。
【化11】
【化12】
【化13】
【化14】
【0024】ポリイミド系樹脂の半導体素子表面との接
着性及び耐熱性の点からジアミン成分のうち、ジアミノ
シロキサンを0.1〜50モル%とすることが好まし
い。
【0025】ポリイミド系樹脂の前駆体を得るには、前
記酸無水物(A)とジアミン(B)〔必要により添加さ
れるジアミノアミド化合物及び/又はジアミノシロキサ
ンを含む〕がほぼ等モル又はほぼ等量になるように使用
し、これらを反応させて得られる。
【0026】この反応は有機溶媒中で行われるのが好ま
しく、該有機溶媒としては、N−メチル−2−ピロリド
ン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチル
ホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、ジメチ
ルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド等の有機
極性溶媒が、前記前駆体を溶解しやすいことから好まし
く、トルエン、クレゾール、フェノール等の芳香族系溶
媒は、前記前駆体の溶解を妨げない程度に、上記有機極
性溶媒と併用してもよく、この場合、溶媒の総量に対し
て30重量%以下が好ましい。
【0027】前記反応は、まずジアミン(B)を有機溶
媒に溶解し、次いで酸三無水物(a)及び酸二無水物
(b)を添加して、80℃以下好ましくは0〜50℃で
行うのが望ましい。これにより、ポリアミド酸又は一部
が脱水閉環してイミド化しているポリアミド酸(以上を
総称して、「ポリイミド系樹脂の前駆体」という)が得
られる。
【0028】また、前記の特定芳香族ジアミンがジアミ
ン(B)全量に対して0.5〜50モル%の場合には、
特に0.5〜40モル%の場合には、酸二無水物と前記
特定芳香族ジアミン以外のジアミンを反応させ、その
後、前記の特定芳香族ジアミンを添加して反応させ、さ
らに、この後酸三無水物を反応させるのが好ましい。特
定芳香族ジアミンをジアミン(B)全量に対して0.5
〜50モル%使用するときは、反応中のゲル化防止に細
心の注意を払わなければならないが、上記方法によれば
ゲル化の心配なく容易に反応させることができる。
【0029】本発明におけるポリイミド系樹脂膜は、前
記ポリイミド系樹脂の前駆体を150〜250℃、好ま
しくは180〜230℃の温度で熱処理して溶媒を除去
し、かつ脱水閉環して得られる。
【0030】本発明における半導体装置は、上記のポリ
イミド系樹脂膜を多層配線用層間絶縁膜及び/又は表面
保護膜として用いてなるものである。この半導体装置の
製造工程の一例を以下に説明する。
【0031】図1は、多層配線構造の半導体装置の製造
工程図である。図1において、回路素子を有するSi基
板、ガラス板、金属板などの半導体基板1は、回路素子
の所定部分を除いてシリコン酸化膜等の保護膜2で被覆
され、露出した回路素子上に第1導体層3が形成されて
いる。該半導体基板上に前述したポリアミド酸がスピナ
ー法などで塗布され、熱処理により溶媒の除去及びポリ
アミド酸の脱水閉環が行われ、層間絶縁膜4としてのポ
リイミド樹脂膜が形成される(工程(a))。
【0032】次に環化ゴム系又はフェノールノボラック
系の感光性樹脂層5が前記層間絶縁膜4上にスピナー法
によって形成され、公知の写真食刻技術によって所定部
分の層間絶縁膜4が露出するように窓6Aが設けられる
(工程(b))。
【0033】該窓6Aの層間絶縁膜4は、ヒドラジン、
ヒドラジンとポリアミンの混合液、水酸化テトラメチル
アンモニウム溶液等の有機アルカリ溶液を食刻液とした
化学的エッチング手段によって選択的にエッチングさ
れ、窓6Bがあけられる。次いで窓6Bから露出した第
1導体層3を腐食することなく感光樹脂層5のみを腐食
するようなエッチング溶液を用いて感光樹脂層5が完全
に除去される(工程(c))。
【0034】さらに公知の金属膜形成法及び写真食刻技
術を用いて第2導体層7を形成させ、第1導体層3との
電気的接続が完全に行われる(工程(d))。3層以上
の多層配線構造体を形成する場合は、上記の工程を繰り
返して行い各層を形成する。すなわち導体層の上に絶縁
層となる層間絶縁膜を形成する工程(a)、この被膜の
所定の場所を選択的に除去し窓を開口して下部に存する
導体層を露出させる工程(b)、(c)、及び上記被膜
上に延在し、下部に存する導体層の所定部分と接続され
た上部の導体を形成する工程(d)を繰り返すことにな
る。
【0035】次に表面保護膜8が形成される。該保護膜
8は、前述のポリイミド系樹脂の前駆体を多層配線構造
の半導体装置の最上部の導体層上に、層間絶縁膜4の形
成と同様に塗布し、ポリイミド樹脂液とした後、所定部
分に窓6Cを形成して作製される(工程(e))。この
表面保護膜8によって導体層を外部からの水分、異物な
どから保護することができる。
【0036】なお、本発明の半導体装置においては、前
述のポリイミド系樹脂膜を半導体装置の層間絶縁又は表
面保護のいずれかのみに用いても半導体装置の層間絶縁
及び表面保護の両者に用いてもよい。
【0037】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明の範囲はこれらの実施例によって限定されるもので
はない。
【0038】実施例1 温度計、かくはん装置、乾燥管を備えた4つ口フラスコ
に3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジア
ミノジフェニルメタン254.0g(1.00モル)及
びN,N−ジメチルアセトアミド2500gを入れ均一
溶液になるまでかくはんした。内容物を氷冷し、約5℃
の温度で1,8−オクタンジオールビス(トリメリット
酸無水物)444.6g(0.90モル)とトリメリッ
ト酸トリグリセライド三無水物54.2g(0.10モ
ル)の混合物を徐々に添加した。その後5℃で5時間反
応させポリアミド酸溶液を得た。
【0039】この溶液を、図1の工程(a)においてシ
リコン酸化膜2と第1導体層3としてアルミニウムを用
いたガラス板の半導体基板1上に回転数4000rpm
でスピナー塗布した後、次いで熱風循環式オーブンにて
130〜140℃で30分熱処理を行い層間絶縁膜層4
を形成した。次に該絶縁膜層4の所定部分のみを選択的
に除去するため、該層4上にフェノールボラック樹脂系
の感光性樹脂(ポジ型ホトレジスト、AZ−1350J
ヘキスト社製)層5を回転数3000rpmのスピナー
塗布して形成し、公知の写真食刻技術によって露光した
後、水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液系の現像液
(NMD−3、東京応化工業株式会社製)でレジストを
現像し、さらにこの溶液を食刻液に用いて25℃で2分
エッチング処理し、前記絶縁膜層4を選択的にエッチン
グし、窓6Bをあけ、第1導体層3をこの部分で露出さ
せた。しかるのち第1導体層3を腐食することなく感光
樹脂層5のみを食刻するレジスト剥離液(アセトン)を
用いて室温下で2分間浸漬処理し、感光樹脂層5を完全
に除去した。
【0040】次に層間絶縁層4を後熱処理として230
℃で60分処理して完全に硬化した膜厚約3μmのポリ
イミド系樹脂膜を得た。さらに公知の真空蒸着法、スパ
ッタ法及び写真食刻技術を用いてアルミニウムの第2導
体層7を形成し、第1導体層3との電気的接続を完全に
行った。さらに得られた多層配線構造体上にポリアミド
酸溶液を第2導体層7の上に回転数4000rpmでス
ピナー塗布し、層間絶縁膜層4を形成したと同じ方法で
表面保護膜層8を形成し、半導体装置を作製した。な
お、表面保護層8は、図1の工程(e)に示すような窓
あけ(ポリイミド系樹脂膜の選択的エッチング)処理は
していないため、第2導体層7は露出していない。ま
た、その後に半導体基板の封止(パッケージ)処理も行
っていない。
【0041】実施例2 実施例1において酸二無水物を1,10−デカメチレン
ビス(トリメリット酸無水物)313.2g(0.60
モル)とピロメリット酸二無水物65.4g(0.30
モル)の混合物に変えた以外は実施例1と同様にしてポ
リアミド酸溶液を合成し、これを用いてポリイミド系樹
脂のエッチング処理後の熱処理230℃で60分を25
0℃で60分に変えて行った以外は実施例1と同様にし
て層間絶縁膜及び表面保護膜を形成させ、半導体装置を
作製した。
【0042】比較例1 実施例2において、酸二無水物にピロメリット酸二無水
物196.2g(0.90モル)のみを用いた以外は実
施例2と同様にポリアミド酸溶液を合成し、これを用い
て半導体装置を作製した。
【0043】実施例3 温度計、かくはん装置、乾燥管を備えた4つ口フラスコ
に4,4’−ジアミノジフェニルエーテル180.0g
(0.90モル)及びN−メチル−2−ピロリドン20
00gを入れ均一溶液になるまでかくはんした。内容物
を氷冷し、約5℃の温度でエチレングリコールビス(ト
リメリット酸無水物)369.0g(0.90モル)を
徐々に添加した。5℃で約2時間反応した後に室温で
3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメ
タン22.6g(0.10モル)を加え30分間かくは
んし、さらにその後1,1,1−トリス(トリメリット
酸メチル)エタン三無水物44.9g(0.07モル)
を加え、室温で3時間かくはんしポリアミド酸溶液を得
た。これを用いて実施例1と同様に半導体装置を作製し
た。
【0044】比較例2 温度計、かくはん装置、乾燥管を備えた4つ口フラスコ
に4,4’−ジアミノジフェニルエーテル200.0g
(1.00モル)、及びN−メチル−2−ピロリドン2
000gを入れ均一溶液になるまでかくはんした。内容
物を氷冷し、約5℃の温度でエチレングリコールビス
(トリメリット酸無水物)369.0g(0.90モ
ル)と1,1,1−トリス(トリメリット酸メチル)エ
タン三無水物44.9g(0.07モル)の混合物を徐
々に添加した。添加終了後約10分間でゲル化した。
【0045】実施例4 温度計、かくはん装置、乾燥管を備えた4つ口フラスコ
に4,4’−ジアミノジフェニルメタン79.2g
(0.40モル)、3,3’,5,5’−テトラエチル
−4,4’−ジアミノジフェニルメタン186.0g
(0.60モル)及びN,N−ジメチルアセトアミド2
500gを入れ均一溶液になるまでかくはんした。内容
物を氷冷し、約5℃の温度で1,10−デカメチレング
リコールビス(トリメリット酸無水物)469.8g
(0.90モル)と1,1,1−トリス(トリメリット
酸メチル)プロパン三無水物45.9g(0.07モ
ル)の混合物を徐々に添加した。その後5℃で5時間反
応させ、ポリアミド酸溶液を得た。これを用いて実施例
1と同様に半導体装置を作製した。
【0046】比較例3 実施例4において酸三無水物は用いずに酸二無水物であ
る1,10−デカメチレングリコールビス(トリメリッ
ト酸無水物)522.0g(1.00モル)のみを用い
た以外は実施例4と同様にポリアミド酸溶液を合成し、
これを用いて半導体装置を作製しようとしたところ、感
光樹脂層5の剥離液(アセトン)を用いた時に、層間絶
縁層4にクラックが発生した。
【0047】試験例1 実施例1〜4及び比較例1で作製した半導体装置を試料
として耐湿試験を行った。この試験は、試料を121
℃、蒸気圧2気圧の状態下で放置し、各々の試料につい
て導体層であるアルミニウム配線層の腐食進行状況を時
間を追って顕微鏡で観察して行った。その結果を表1に
示す。
【表1】 表1中、腐食進行状況の評価は次のようにした。 A:半導体装置内でアルミニウム配線の腐食がなかっ
た。 B:腐食が約5〜10%あった。 C:腐食が約30〜50%あった。 D:半導体装置内全域で腐食がみられた。 E:アルミニウム配線層が溶解した。
【0048】これらの結果から、実施例1〜4における
本発明の半導体装置は、比較例1の半導体装置と比較し
て優れた耐湿性を有することが示される。これは実施例
1〜4で用いたポリアミド酸は230〜250℃で完全
にイミド化してポリイミド系樹脂膜が形成されている
が、比較例1で用いたポリアミド酸は250℃の熱処理
では完全にはイミド化せず、未反応のポリアミド酸が残
存していることを示す。
【0049】なお、比較例1で用いたポリイミド樹脂
を、モノリシックICのSiウエハー等の半導体基板に
用いて350℃で熱処理を行った場合には、その半導体
基板の耐湿性は実施例1〜4の結果と同程度であった。
【0050】また、実施例1〜4は均一なポリアミド酸
溶液が得られるのに対し、比較例2(特定芳香族ジアミ
ン不使用)はゲル化してしまい、均一なワニスが得られ
ない。さらに実施例1〜4は比較例3(酸三無水物不使
用)に比べ耐溶剤性に優れる。
【0051】実施例5 温度計、かくはん装置、乾燥管を備えた4つ口フラスコ
に3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジア
ミノジフェニルメタン246,4g(0.97モル),
1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3
−テトラメチルジシロキサン7.5g(0.03モル)
及びN,N−ジメチルアセトアミド2500gを入れ均
一溶液になるまでかくはんした。内容物を氷冷し、約5
℃の温度で1,8−オクタンジオールビス(トリメリッ
ト酸無水物)444.6g(0.90モル)とトリメリ
ット酸トリグリセライド三無水物54.2g(0.10
モル)の混合物を徐々に添加した。その後5℃で5時間
反応させポリアミド酸シリコン型中間体溶液を得た。こ
れを用いて実施例1と同様に半導体装置を作製した。
【0052】実施例6 実施例5において酸二無水物を1,10−デカメチレン
ビス(トリメリット酸無水物)313.2g(0.60
モル)とピロメリット酸二無水物65.4g(0.30
モル)の混合物に変えた以外は実施例1と同様にしてポ
リアミド酸シリコン型中間体溶液を合成し、これを用い
てポリイミド系樹脂のエッチング処理後の熱処理230
℃で60分を250℃で60分に変えて行った以外は実
施例1と同様にして層間絶縁膜及び表面保護膜を形成さ
せ、半導体装置を作製した。
【0053】比較例4 実施例6において、酸二無水物にピロメリット酸二無水
物196.2g(0.90モル)のみを用いた以外は実
施例6と同様にポリアミド酸シリコン型中間体溶液を合
成し、これを用いて実施例1と同様にして半導体装置を
作製した。
【0054】実施例7 実施例5において、ジアミノシロキサンである1,3−
ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラ
メチルジシロキサンを用いないこと以外は実施例5と同
じジアミン及び酸二無水物を使用してポリアミド酸溶液
を合成した。これを用いて実施例1と同様にして層間絶
縁膜及び表面保護膜を形成させ、半導体装置を作製し
た。
【0055】実施例8 温度計、かくはん装置、乾燥管を備えた4つ口フラスコ
に4,4’−ジアミノジフェニルエーテル174.0g
(0.87モル)1,3−ビス(3−アミノプロピル)
−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン7.5g
(0.03モル)及びN−メチル−2−ピロリドン20
00gを入れ均一溶液になるまでかくはんした。内容物
を氷冷し、約5℃の温度でエチレングリコールビス(ト
リメリット酸無水物)369.0g(0.90モル)を
徐々に添加した。5℃で約2時間反応した後に室温で
3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメ
タン22.6g(0.10モル)を加え30分間かくは
んし、さらにその後1,1,1−トリス(トリメリット
酸メチル)エタン三無水物44.9g(0.07モル)
を加え、室温で3時間かくはんしポリアミド酸溶液を得
た。これを用いて実施例1と同様に半導体装置を作製し
た。
【0056】比較例5 温度計、かくはん装置、乾燥管を備えた4つ口フラスコ
に4,4’−ジアミノジフェニルエーテル194.0g
(0.97モル)、1,3−ビス(3−アミノプロピ
ル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン7.
5g(0.03モル)及びN−メチル−2−ピロリドン
2000gを入れ均一溶液になるまでかくはんした。内
容物を氷冷し、約5℃の温度でエチレングリコールビス
(トリメリット酸無水物)369.0g(0.90モ
ル)と1,1,1−トリス(トリメリット酸メチル)エ
タン三無水物44.9g(0.07モル)の混合物を徐
々に添加した。添加終了後約10分間でゲル化した。
【0057】実施例9 温度計、かくはん装置、乾燥管を備えた4つ口フラスコ
に4,4’−ジアミノジフェニルメタン73.3g
(0.37モル)、3,3’5,5’−テトラエチル−
4,4’−ジアミノジフェニルメタン186.0g
(0.60モル)1,3−ビス(3−アミノプロピル)
−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン7.5g
(0.03モル)及びN,N−ジメチルアセトアミド2
500gを入れ均一溶液になるまでかくはんした。内容
物を氷冷し、約5℃の温度で1,10−デカメチレング
リコールビス(トリメリット酸無水物)469.8g
(0.90モル)と1,1,1−トリス(トリメリット
酸メチル)プロパン三無水物45.9g(0.07モ
ル)の混合物を徐々に添加した。その後5℃で5時間反
応させ、ポリアミド酸溶液を得た。これを用いて実施例
1と同様に半導体装置を作製した。
【0058】比較例6 実施例8において酸三無水物は用いずに酸二無水物であ
る1,10−デカメチレングリコールビス(トリメリッ
ト酸無水物)522.0g(1.00モル)のみを用い
た以外は実施例4と同様にポリアミド酸溶液を合成し、
これを用いて半導体装置を作製しようとしたところ、感
光樹脂層5の剥離液(アセトン)を用いた時に、層間絶
縁層4にクラックが発生した。
【0059】試験例2 実施例5〜9及び比較例4で作製した半導体装置を試料
として耐湿試験を2つの方法で行った。1つは碁盤目試
験による耐湿接着力試験で、他の1つは導体層であるア
ルミ配線層の耐湿試験下での耐腐食性試験とした。碁盤
目試験はJIS K 5400にもとづいて行い、ナイ
フでポリイミド系樹脂膜の表面から半導体基板表面まで
の深さ1mm間隔で縦横に傷を付け1mm角で100個
のます目を作った。次にます目を形成したポリイミド系
樹脂膜の表面をセロハンテープ(積水化学工業株式会社
製)を密着させ貼り付けた後一気にセロハンテープを引
きはがし、半導体基板上に残っているます目状のポリイ
ミド系樹脂膜の数を数えた。ポリイミド系樹脂膜と半導
体基板との接着力が弱いと、セロハンテープ側にポリイ
ミド系樹脂膜が付着したまま半導体基板から引きはがさ
れる。試験は初期と耐湿試験(121℃、蒸気圧2気圧
の状態下に放置)後で行った。耐腐食性は作製した半導
体装置を耐湿試験(121℃、蒸気圧2気圧)下に放置
し、各々の半導体装置について導体層であるアルミニウ
ム配線層の腐食進行状況を表2に示す時間ごとに顕微鏡
で観察して行った。
【0060】耐湿接着力及び耐腐食性試験の結果を表2
に示す。
【表2】
【0061】表2中の評価方法は次のとおりである。 耐湿接着力 碁盤目試験での残存数(n/100)を
示す。 耐腐食性 腐食性の程度をA〜Eの段階で表わし
た。 A:半導体装置内でアルミニウム配線の腐食がなかっ
た。 B:腐食が約5〜10%あった。 C:腐食が約30〜50%あった。 D:半導体装置内全域で腐食がみられた。 E:アルミニウム配線層が溶解した。
【0062】これらの結果から、実施5〜9における本
発明の半導体装置は、比較例4の半導体装置と比較して
優れた耐湿信頼性を有することが示される。これは実施
例5〜9で用いたポリアミド酸シリコン型中間体は23
0〜250℃で完全にイミド化してポリイミド系樹脂膜
が形成されているが、比較例4で用いたポリアミドシリ
コン型中間体は250℃の熱処理では完全にはイミド化
せず、未反応のポリアミド酸が残存していることを示
す。なお、比較例4で用いたポリイミド系樹脂を、モノ
リシックICのSiウエハー等の半導体基板に用いて3
50℃で熱処理を行った場合には、その半導体基板の耐
湿性は実施例1の結果と同程度であった。また、実施例
7で用いたポリアミド酸は耐湿接着力が、実施例5〜6
及び8〜9と比べて耐湿試験(121℃、2気圧)下で
100h以上経過すると低下するため耐腐食性もやや劣
ることを示している。
【0063】また、実施例5〜9では均一なポリアミド
酸溶液が得られるのに対し、比較例5(特定芳香族ジア
ミン不使用)はゲル化してしまい、均一なワニスが得ら
れない。さらに実施例5〜9は比較例6(酸三無水物不
使用)に比べ耐溶剤性に優れる。
【0064】なお、以上の実施例では半導体装置の導体
層としてアルミニウムを用いたが、本発明においてはア
ルミニウムに限定されるものではない。
【0065】
【発明の効果】請求項1における組成物は、250℃以
下の熱処理で完全に硬化でき、かつ湿式エッチングがで
きるポリイミド系樹脂が得られる。請求項2における半
導体装置は、耐湿性に優れた高信頼性の多層配線構造を
有することができ、モノリシックIC,LSIのSiや
Ga,As等の化合物半導体等が内造された半導体基板
への適用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 多層配線構造の半導体装置の製造工程図であ
る。
【符号の説明】
1…半導体基板 2…保護膜 3…第1導体層 4…層間絶縁膜層 5…感光樹脂層 6A,6B,6C…窓 7…第2導体層 8…表面保護膜層
フロントページの続き (72)発明者 武田 信司 茨城県つくば市和台48番 日立化成工業株 式会社筑波開発研究所内 (72)発明者 宮寺 康夫 茨城県つくば市和台48番 日立化成工業株 式会社筑波開発研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸三無水物(a)3〜35モル%及び化
    1 【化1】 (ただし、化1中、nは2〜16の整数を示す)で表わ
    される酸二無水物を少なくとも50モル%含むテトラカ
    ルボン酸二無水物(b)97〜65モル%を含む酸無水
    物(A)並びに少なくとも一つのアミノ基に対してオル
    ト位に少なくとも一つの置換基を有する芳香族ジアミン
    を少なくとも0.5モル%含むジアミン(B)を有機極
    性溶媒中で反応させて得られるポリイミド系樹脂の前駆
    体を含有してなる半導体の多層配線用層間絶縁膜及び/
    又は表面保護膜用組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のポリアミド酸を脱水閉
    環して得られるポリイミド系樹脂膜を半導体の多層配線
    用層間絶縁膜及び/又は表面保護膜として用いてなる半
    導体装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011118720A1 (ja) * 2010-03-26 2011-09-29 三洋電機株式会社 リチウム二次電池及びその製造方法
JP2016199678A (ja) * 2015-04-10 2016-12-01 日本化薬株式会社 ポリアミド樹脂及びポリイミド樹脂

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