JPH0652914U - 池水槽浄化装置 - Google Patents

池水槽浄化装置

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JPH0652914U
JPH0652914U JP8878292U JP8878292U JPH0652914U JP H0652914 U JPH0652914 U JP H0652914U JP 8878292 U JP8878292 U JP 8878292U JP 8878292 U JP8878292 U JP 8878292U JP H0652914 U JPH0652914 U JP H0652914U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 収納したゴミを逆流させることなく確実に収
納でき、しかも収納したゴミを容易に除去でき、簡単な
機構で安価である。 【構成】 池水槽11の底面に排水口17を設け、該排
水口17に排水ダクト12を介して集水タンク15に連
通し、集水タンク15内の水を排水する排水ポンプ16
を設ける。13は網状体で成るダストバスケットで、排
水ダクト12内に発生する水流により沈下し且つ排水ダ
クト12内の水流の停止により上縁を水面上へ浮上させ
る浮力を有するフロート14を備える。排水ポンプ16
で池水槽11内の水を排水ダクト12から排水すると、
排水流がフロート14の浮力に抗してダストバスケット
13を該部13の上周縁が排水口17の周縁に係止する
まで沈下させ、池水槽11内のゴミや浮遊物はダストバ
スケット13内に収納される。排水ポンプ16を停止し
て排水流が停止すると、ダストバスケット13は上昇し
上縁が水面上へ浮上するので、収納されたゴミや浮遊物
がダストバスケット13の上面開口から池水槽11へ逆
流しない。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、人工池や水槽(以下、「池水槽」という)内の水中のゴミあるいは 水面に浮遊する浮遊物を収集して除去する池水槽浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来は、池水槽内の水中のゴミあるいは水面に浮いた浮遊物を除去するために 、池水槽内の水を池水槽の底面の排水口より全て排水した後、池水槽内を清掃し 、この池水槽内に新たな水を流入していた。
【0003】 あるいは、従来の池水槽浄化装置においては、前記排水口又は該排水口に連通 した排水ダクトの一端にゴミや浮遊物を捕集可能な網や布袋でなる捕集部を着脱 自在に設けていた。そして前記捕集部を取り外して捕集部内に収納されたゴミや 浮遊物を除去し、その後再び前記捕集部を排水口又は排水ダクトの一端に装着し ていた。
【0004】 例えば、実公平4−15291号や実開昭62−174615号は浴槽内のゴ ミ取り用の浄化装置を示すものであるが、実公平4−15291号においては、 開口を有するリング状の保持板の前記開口の周縁に、弾性を有し且つ湾曲状を成 す3本の足部を120度間隔で配設し、これらの足部を浴槽釜の吐出口内に挿脱 自在に設け、さらに前記保持板の開口を開閉自在に被蓋する逆止弁を設けると共 に、前記開口を覆うような状態で金属又は樹脂等からなる100〜200メッシュ程度 の網又は布袋等からなる捕集部を設けていた。前記逆止弁は捕集部内に収納され たゴミを逆流させないためのものである。
【0005】 また、実開昭62−174615号においては、浴槽と風呂釜とを連通する循 環パイプ内に網でなる捕集部を設け、前記循環パイプと浴槽との連結部に、捕集 部内に収納されたゴミを逆流させないために逆止弁を設けていた。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
池水槽内のゴミや浮遊物を浄化処理をせずに下水や河川に流すことは環境汚染 につながるものであった。 また、従来の池水槽浄化装置においては、前記捕集部内に収納されたゴミ等を 除去する手間を容易にするためには、排水口や排水ダクト(前述の従来実施例の 浴槽においては吐出口や循環パイプ)に捕集部を着脱自在に設ける必要があるの で、装置が複雑になり高価になるという問題点があった。特に、大きな人工池な どの大型の池水槽になると排水口や排水ダクトから流出する排水の流速は大きく なるために、前述した浴槽の従来例で示すような比較的簡単な捕集部の装着機構 では強度的に不十分であるので、排水の流速に充分耐えられるような強度を有す る装着機構を設ける必要があり、そのために装置が複雑になり高価になるという 問題点があった。
【0007】 また、捕集部内に収納されたゴミを逆流させないために逆止弁を設けている装 置においては、高価になると共に、逆止弁は捕集部内に収納されたゴミを除去す るときに邪魔になるという問題点があった。
【0008】 本考案は叙上の問題点を解決するために開発されたもので、簡単な機構で安価 であり、収納したゴミを逆流させることなく確実に収納でき、しかも収納したゴ ミを容易に除去可能であり排水ダクトに着脱自在な池水槽浄化装置を提供するこ とを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本考案の池水槽浄化装置10においては、池水槽 11の水面下方に排水口17を備えた排水ダクト12を連通すると共に、前記排 水ダクト12内に発生する水流により沈下し且つ排水ダクト12内の水流の停止 により上縁を水面上へ浮上させる浮力を有するフロート14を備えるダストバス ケット13を設け、且つダストバスケット13の上周縁を排水口17の周縁に係 止可能に設けたものである。
【0010】 また、前記排水ダクト12を池水槽11内の水面下に設け、排水ダクトの排水 口を水面付近に位置させることができる。
【0011】 さらに、前記池水槽11内の一側壁面側に堰21を設け、該堰21と前記一側 壁面間で排水ダクト12を形成することができる。
【0012】 また、前記池水槽11の底面に排水口17を設け、該排水口17に排水ダクト 12を連通してもよい。
【0013】 なお、前記排水ダクト12の排水口17下方に略垂直方向の直線部121を設 けることが後述する理由により好ましい。
【0014】 また、本考案の池水槽浄化装置10の排水ダクト12の一端を密閉し、あるい は排水ダクト12の一端を密閉式の集水タンク24に連通し、前記排水ダクト1 2内の水又は密閉式の集水タンク24内の水を排水する排水ポンプ16を設ける ことができる。
【0015】 また、本考案の池水槽浄化装置10の排水ダクト12の一端を、前記池水槽1 1内の最高水位以上の高さを有し且つ池水槽11内の水を流入可能な深さを有す る集水タンク15に連通し、該集水タンク15の上面を外気と連通すると共に、 開放式の前記集水タンク15内の水を排水する排水ポンプ16を設けることがで きる。
【0016】 また、本考案の池水槽浄化装置10の排水ダクト12の一端を密閉し或いは開 放式又は密閉式の集水タンク15、24に連通し、該排水ダクト12内の水、開 放式又は密閉式の集水タンク15、24内の水を排水する排水用バルブ18を設 けることができる。
【0017】
【作用】
上記のように構成された池水槽浄化装置10の池水槽11内の水を排水ダクト 12から排水していない状態では、ダストバスケット13はフロート14の浮力 によりダストバスケット13の上縁が水面上に浮上している。池水槽11内の水 が排水ダクト12から排水されて排水ダクト12内に水流が発生すると、池水槽 11からの流水はダストバスケット13の網状体を通過してダストバスケット1 3を下方へ押圧して排水ダクト12へ流入する。この水流による押圧力はフロー ト14の浮力に抗してダストバスケット13を沈下させ、ダストバスケット13 の上周縁が排水口17の周縁に係止してダストバスケット13は停止する。池水 槽11内のゴミや水面の浮遊物は流水に流されてダストバスケット13の上面開 口からダストバスケット13内に収納される。
【0018】 次いで、排水を停止して排水ダクト12内の水流がなくなると、ダストバスケ ット13はフロート14の浮力により上昇しダストバスケット13の上縁が水面 上へ浮上するので、ダストバスケット13内に収納されたゴミや浮遊物はダスト バスケット13の上面開口から池水槽11へ逆流しない。
【0019】 ダストバスケット13内に収納されたゴミや浮遊物は池水槽11内からダスト バスケット13を容易に引き揚げて廃棄物処理場へ運び、廃棄される。このとき ダストバスケット13は障害となる逆止弁などの付属物を設けてないのでダスト バスケット13内のゴミは容易に廃棄される。
【0020】 また、前記池水槽11内の一側壁面側に堰21を設け、該堰21と前記一側壁 面間で排水ダクト12を形成し、該排水ダクト12の上端の排水口22を池水槽 11内の水面下付近に設けると、池水槽11内の水面付近の水が排水ダクト12 内に流入するので、多くの水面の浮遊物がダストバスケット13内に収納され易 くなる。
【0021】 また、排水ダクト12の一端を密閉した池水槽浄化装置10、又は密閉式の集 水タンク24に連通した池水槽浄化装置10は、排水ポンプ16の運転を開始又 は停止したり、排水用バルブ18を開閉することにより排水ダクト12内に水流 を発生又は停止し、そのためダストバスケット13が前述したように上下動する 。
【0022】 また、排水ダクト12の一端を開放式の集水タンク15に連通した池水槽浄化 装置10は、排水ポンプ16を運転しない状態或いは排水用バルブ18を閉塞し た状態では、集水タンク15の水位が池水槽11の水位と同じであるために排水 ダクト12内に水流は発生せず、排水ポンプ16を運転開始或いは排水用バルブ 18を開放して集水タンク15内の水を排水すると、集水タンク15の水位が下 がり池水槽11の水位との違いによる圧力差が生じるために池水槽11の水が排 水ダクト12を経て集水タンク15へ流出し、排水ダクト12内に水流が発生す るので、ダストバスケット13が前述したように上下動する。
【0023】
【実施例】
実施例について図面を参照して説明すると、図1において、11は、人工池や 水槽などの池水槽である。この池水槽11の底面に排水口17を設け、この排水 口17に排水ダクト12の一端を連通し、他端は池水槽11の近くに設けた集水 タンク15に連結している。前記集水タンク15は上面が開口して外気と連通し ている開放式の集水タンクで、集水タンク15内の水を外部へ排水する排水ポン プ16を設けている。なお、集水タンク15は上面を図示せざる上面壁で閉塞し 、この上面壁に外気との通気口を設けて集水タンク15内を外気に連通すること もできる。
【0024】 前記集水タンク15は池水槽11の最高水位以上の高さを有しており、且つ池 水槽11内の水を流入可能な深さを有しており、好ましくは池水槽11の底面よ り深くし、池水槽11内の水を全て集水タンク15内に流入できるように設ける とよい。
【0025】 さらに、前記排水口17は、図2において池水槽11の一側壁面に近い位置に 設けているが、排水口17を設ける位置は任意であり限定されず、後述するダス トバスケット13でゴミを捕集しやすい最適な位置に設けることができる。
【0026】 また、前記排水ダクト12は排水口17の直下に略垂直方向の直線部121を 形成しているので、この直線部121内を後述するダストバスケット13がスム ーズに上下動する。
【0027】 13は、水中のゴミを捕集可能な網状体で成るダストバスケットで、図2では 排水口17の平面形状が矩形状を成しているので、ダストバスケット13は排水 口17の形状に対応して矩形状を成す上面開口を形成し、上下方向の各水平断面 形状は排水ダクト12の直線部121内に挿入可能に形成されている。そしてダ ストバスケット13の上周縁は排水口17の周縁に係止可能に設けている。さら に、ダストバスケット13の底面には、前記排水ダクト12内に発生する水流に より沈下し且つ排水ダクト12内の水流の停止によりダストバスケット13の上 縁を水面上へ浮上させる浮力を有するフロート14を設けている。
【0028】 フロート14はダストバスケット13の任意の位置に設けることができるが、 排水ダクト12に発生した水流がダストバスケット13の網状体を通過するとき フロート14が水流に抵抗する壁面の作用をし、水流がダストバスケット13の 底面のフロート14を下方へ押圧するので、好ましくはフロート14をダストバ スケット13の底面に設けるとよい。なお、フロート14の設置位置にかかわら ずダストバスケット13の底面に流水を通過させない壁面を設けることができる 。
【0029】 また、前記排水口17の形状は任意の形状でよく、これに伴ってダストバスケ ット13の上面開口の形状は排水口17に対応して同形状に形成する。例えば、 排水口17を円形にすると、ダストバスケット13は排水口17の形状に対応し て円形に形成し、ダストバスケット13の上周縁を排水口17の上縁に係止可能 に設ける。
【0030】 なお、ダストバスケット13は、図1では、水平断面形状が下方に向けて小さ くなるように形成しているが、ダストバスケット13が排水ダクト12内に挿入 可能であれば同一断面形状であってもよい。すなわち、ダストバスケット13の 外周と排水口17間のすき間をできだけ少なくするよう同一断面形状に形成すれ ば、ダストバスケット13が沈下して排水口17に係止するまでの僅かな時間的 な遅れがあっても、池水槽11内のゴミはダストバスケット13と排水口17間 のすき間から排水ダクト12へ流出しにくくなるという効果が生じる。
【0031】 なお、排水ダクト12内に水流が発生したときダストバスケット13がより速 く沈下するためには、ダストバスケット13の上縁が水面上に浮上しているとき 、ダストバスケット13の下方部分が排水ダクト12内に挿入された状態になっ ていることが望ましい。なぜなら排水ダクト12内で発生する水流の押圧力をダ ストバスケット13の底面で効率よく受けやすくするためである。しかも、ダス トバスケット13の下方部分が排水ダクト12内に常時挿入された状態であれば 、ダストバスケット13の上縁が水面上に浮上しているときでも、ダストバスケ ット13が排水口17の位置から外れて他の位置へ漂うことはない。
【0032】 以下、上記実施例の作用を説明する。
【0033】 排水ポンプ16を運転しない状態では、集水タンク15の水位が池水槽11の 水位と同じであるために池水槽11内には水流がなく、ダストバスケット13は 図1の二点鎖線で示すようにフロート14の浮力によりダストバスケット13の 上縁が水面上に浮上している。排水ポンプ16を運転開始して集水タンク15内 の水を外部へ排水すると、集水タンク15の水位が下り池水槽11の水位との違 いによる圧力差が生じるために池水槽11の水が排水口17から排水ダクト12 を経て集水タンク15へ流出する。このとき池水槽11内に発生した水流はダス トバスケット13の網状体を通過して排水ダクト12へ流入するときダストバス ケット13の底面のフロート14を下方へ押圧する。この押圧力はフロート14 の浮力に抗してダストバスケット13を沈下させ、ダストバスケット13の上周 縁が排水口17の周縁に係止してダストバスケット13は停止する。池水槽11 内の流水と共に流れる池水槽11内のゴミがダストバスケット13の上面開口か ら流れ込みダストバスケット13内に収納される。一方、水面の浮遊物は際立っ た移動ではないが比較的多くダストバスケット13の上方位置に移動してくる。
【0034】 次いで、排水ポンプ16の運転を停止すると、集水タンク15の水位が上昇し 池水槽11の水位と同位置に達したとき排水ダクト12内の水流が停止する。す ると、ダストバスケット13はフロート14の浮力により上昇しダストバスケッ ト13の上縁が水面上へ浮上するので、ダストバスケット13の上方の水面の浮 遊物はダストバスケット13内に収納され、且つダストバスケット13内のゴミ や浮遊物がダストバスケット13の上面開口から池水槽11内へ逆流することが ない。
【0035】 ダストバスケット13内に収納されたゴミや浮遊物を除去するときは、池水槽 11内からダストバスケット13を容易に引き揚げて廃棄物処理場へ運び廃棄す る。
【0036】 なお、ダストバスケット13を引き揚げ易くするためにダストバスケット13 の上縁に把手を設けるとよい。さらにダストバスケット13はゴミを廃棄すると きの障害となる逆止弁などの付属物を設けてないのでダストバスケット13内の ゴミは容易に廃棄される。
【0037】 次に、他の実施例について図3及び図4を参照して上述実施例と同様の部分は 省略して説明する。
【0038】 図4に示すように、池水槽11の一側壁面の一部を水平断面で三方を囲む堰2 1を設けて池水槽11の一部を隔離した排水ダクトを形成し、この排水ダクトに 池水槽11の一側壁に設けた排水ダクト12を連通している。しかも前記堰21 の上端縁と同じ高さで池水槽11の側壁面に段付部23を形成し、この段付部2 3と堰21の上端縁で排水口22を形成し、この排水口22は池水槽11の水面 下にしかも水面付近に位置しており、排水口22の直下には略垂直方向の直線部 121が形成されている。そして、前述実施例と同様に、前記直線部121内を 上下動するダストバスケット13を設ける。
【0039】 したがって、排水ダクト12内に水流が生じていないときは図3の二点鎖線で 示すようにダストバスケット13の上縁が水面上へ浮上しているが、排水ダクト 12内に水流が発生するとダストバスケット13は沈下し、ダストバスケット1 3の上周縁が堰21の上端の排水口22の周縁に係止する。前記排水口22の位 置が水面に近い位置であるので比較的水面に近い水が排水口22内に流入し、前 述実施例と比較すると、はるかに大量の水面上の浮遊物が効率よくダストバスケ ット13内に流れ込み収納される。
【0040】 排水ダクト12内の水流が停止すると、ダストバスケット13はフロート14 の浮力により上昇しダストバスケット13の上縁が水面上へ浮上するのでダスト バスケット13内に収納されたゴミや浮遊物は池水槽11へ逆流せず確実にダス トバスケット13内に収納される。
【0041】 また、池水槽11が沈殿池のように大きい場合は、図5に示すように、池水槽 11内に池水槽11の一側壁面に平行に対峙した堰21を設けて池水槽11の一 部を隔離して、池水槽11の一側壁面の横方向全長に及ぶ大きな排水ダクトを形 成することができる。前記堰21の上端縁は池水槽11の水面下付近に位置させ 、堰21の上端縁と同じ高さで池水槽11の側壁面に段付部23を形成し、この 段付部23と前記堰21の上端縁とで前記排水ダクトの排水口22を形成し、排 水口22の直下には略垂直方向の直線部121が形成されている。さらに、堰2 1の下端は図3に示すように池水槽11の底面に連結しており、この大きな排水 ダクトは池水槽11の一側壁又は底面に設けた排水ダクト12に連通している。
【0042】 なお、前記排水ダクトの他の例として池水槽11の側壁面の上方に横方向に長 い排水溝路のような排水ダクトを突設することができる。すなわち、池水槽11 の側壁面から横方向に排水ダクトの底面壁を突設し、この底面壁に堰21の下端 を連結して排水ダクトを形成することができる。
【0043】 そして、前述実施例と同様に、前記直線部121内を上下動するダストバスケ ット13を設ける。ダストバスケット13は、図5に示すように、ダストバスケ ット13の上周縁が大きな排水ダクトの排水口22の周縁に係止するように形成 したものであるので、必然的に大きくなるが、ダストバスケット13をクレーン などのように吊り揚げて移動する装置を用いてダストバスケット13内のゴミや 浮遊物を廃棄すればよい。なお、この廃棄処理を容易にするために、複数の小型 のダストバスケット13を前記排水ダクト内に装着することができ、さらに前記 複数の小型のダストバスケット13を案内するガイド壁を排水ダクト内に設ける ことができる。なお、この実施例の作用は前記実施例と同様であるが、沈殿池な どのように大量の水面の浮遊物を効率よく処理することができる。
【0044】 次に、前述実施例における集水タンク15や排水ポンプ16などの排水装置の 他の例について、図6及び図7を参照して説明する。
【0045】 図6において、集水タンク24は密閉式のタンクであり、この密閉式の集水タ ンク24内の水を排水する排水ポンプ16を設けている。池水槽11の排水ダク ト12と集水タンク24とを管25で水密に連結しており、前述実施例のような タンクの上面が外気と連通する集水タンク15とは異なり、前記密閉式の集水タ ンク24の高さあるいは設置位置は任意に設けることができる。排水ポンプ16 を運転開始して集水タンク24内の水を排水すると、池水槽11の水は排水ダク ト12を経て集水タンク24内へと流出するので、排水ダクト12内の水流によ りダストバスケット13が沈下し、排水ポンプ16の運転を停止すると、排水ダ クト12の水流は停止するのでダストバスケット13が浮上し、前述実施例と同 様の作用をする。
【0046】 また、上記密閉式の集水タンク24を設けた実施例と同様の原理から、集水タ ンク24を設けずに池水槽11の排水ダクト12の一端を密閉し、排水ダクト1 2内の水を排水する排水ポンプ16を設けることができる。
【0047】 図7において、18は排水用バルブで、池水槽11の排水ダクト12の一端を 蓋19で密閉し、この蓋19に連通する管27に前記排水用バルブ18を介設し 、管27の一端から流出する水を排水する排水溝26を設けている。排水用バル ブ18を開放して排水ダクト12内の水を排水すると、池水槽11の水が排水ダ クト12を経て流出し、前述実施例と同様に排水ダクト12内の水流によりダス トバスケット13が上下動して池水槽11内のゴミや浮遊物を捕集する。
【0048】 また、前記排水用バルブ18を、図7の場合と同様に、上述の密閉式の集水タ ンク24や上面が外気と連通している集水タンク15の壁面に設けることもでき る。この場合、排水用バルブ18から水が流出する原理は、上述実施例の排水ポ ンプ16による強制的な揚水作用とは異なり、池水槽11の水位との圧力差によ るので、排水用バルブ18は池水槽11内の水位より下方位置に設け、好ましく は池水槽11の底面より下方位置に設ける。
【0049】
【考案の効果】
本考案は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような 効果を奏する。
【0050】 (1) 池水槽の水面下方に排水口を備えた排水ダクトを連通すると共に、前記排 水ダクト内に発生する水流により沈下し且つ排水ダクト内の水流の停止により上 縁を水面上へ浮上させる浮力を有するフロートを備えるダストバスケットを設け 、且つダストバスケットの上周縁を排水口の周縁に係止可能に設けたので、池水 槽の水を排水すると、排水口をダストバスケットで覆い、排水流と共に流れるゴ ミや浮遊物は確実にダストバスケット内に収納され、排水流が停止すると、ダス トバスケットの上縁は水面上へ浮上するために、収納されたゴミや浮遊物を池水 槽内へ逆流させることなく確実に収納できた。
【0051】 (2) しかも、ダストバスケットは池水槽から引き揚げるだけでよく、逆止弁な どの障害となる付属物が無いので、ダストバスケット内のゴミや浮遊物を容易に 廃棄できた。
【0052】 (3) 排水ダクトを池水槽内の水面下に設け、排水ダクトの排水口を水面付近に 設けたので、比較的水面付近の水が排水ダクト内に流れ込むため、多くの水面の 浮遊物を効率よくダストバスケット内に収納できた。
【0053】 (4) 前記池水槽内の一側壁面側に堰を設け、該堰と前記一側壁面間で排水ダク トを形成したので、沈殿池などの大きな池水槽にも適用でき、大量の浮遊物を容 易に収納し、且つ容易に廃棄できた。
【0054】 (5) 前記池水槽の底面に排水口を設け、該排水口に排水ダクトを連通したので 、排水口は任意の位置に設けることができるため、ゴミを捕集しやすい最適な位 置に本考案の装置を設けることができた。
【0055】 (6) 前記排水ダクトの排水口下方に略垂直方向の直線部を設けたので、ダスト バスケットが排水ダクトの直線部内をスムーズに上昇及び下降できる池水槽浄化 装置を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例の全体を示す概略断面図
【図2】本考案の全体を示す図1の平面図
【図3】本考案の他の実施例の全体を示す概略断面図
【図4】本考案の他の実施例の全体を示す図3の平面図
【図5】本考案のさらに他の実施例の全体を示す平面図
【図6】本考案の排水装置の他の実施例を示す概略断面
【図7】本考案の排水装置のさらに他の実施例を示す概
略断面図
【符号の説明】
10 池水槽浄化装置 11 池水槽 12 排水ダクト 13 ダストバスケット 14 フロート 15 集水タンク(開放式の) 16 排水ポンプ 17 排水口 18 排水用バルブ 19 蓋 21 堰 22 排水口 23 段付部 24 集水タンク(密閉式の) 25 管 26 排水溝 27 管 121 直線部(排水ダクトの)

Claims (8)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 池水槽の水面下方に排水口を備えた排水
    ダクトを連通すると共に、前記排水ダクト内に発生する
    水流により沈下し且つ排水ダクト内の水流の停止により
    上縁を水面上へ浮上させる浮力を有するフロートを備え
    るダストバスケットを設け、且つダストバスケットの上
    周縁を排水口の周縁に係止可能に設けたことを特徴とす
    る池水槽浄化装置。
  2. 【請求項2】 前記排水ダクトを池水槽内の水面下に設
    け、排水ダクトの排水口を水面付近に位置させた請求項
    1記載の池水槽浄化装置。
  3. 【請求項3】 前記池水槽内の一側壁面側に堰を設け、
    該堰と前記一側壁面間で排水ダクトを形成した請求項1
    又は2記載の池水槽浄化装置。
  4. 【請求項4】 前記池水槽の底面に排水口を設け、該排
    水口に排水ダクトを連通した請求項1記載の池水槽浄化
    装置。
  5. 【請求項5】 前記排水ダクトの排水口下方に略垂直方
    向の直線部を設けた請求項1、2、3又は4記載の池水
    槽浄化装置。
  6. 【請求項6】 池水槽浄化装置の排水ダクトの一端を密
    閉し、あるいは排水ダクトの一端を密閉式集水タンクに
    連通し、前記排水ダクト内の水又は密閉式集水タンク内
    の水を排水する排水ポンプを設けたことを特徴とする請
    求項1〜5いづれか一つに記載の池水槽浄化装置。
  7. 【請求項7】 池水槽浄化装置の排水ダクトの一端を、
    前記池水槽内の最高水位以上の高さを有し且つ池水槽内
    の水を流入可能な深さを有する集水タンクに連通し、該
    集水タンクの上面を外気と連通すると共に、開放式の前
    記集水タンク内の水を排水する排水ポンプを設けたこと
    を特徴とする請求項1〜5いづれか一つに記載の池水槽
    浄化装置。
  8. 【請求項8】 池水槽浄化装置の排水ダクトの一端を密
    閉し、或いは排水ダクトの一端を開放式又は密閉式の集
    水タンクに連通し、前記排水ダクト内の水、あるいは開
    放式又は密閉式の集水タンク内の水を排水する排水用バ
    ルブを設けたことを特徴とする請求項1〜5いづれか一
    つに記載の池水槽浄化装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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