JPH0651575A - 電子写真画像形成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】紙ジャム処理時及び交換ユニットの取り替え作
業時のいずれでも作業の効率が向上する便利な構造の電
子写真画像形成装置を提供する。 【構成】現像剤供給ユニット３と現像器４とをバネ板製
の係合爪体３０にて着脱自在に連結する。上カバー体下
面のフレーム２９の案内溝４４，４５に、感光ドラム１
５と廃トナーカセット３２とからなる感光体ユニット６
を着脱自在に支持する支持枠３５におけるピン４２，４
３摺動自在に嵌挿する。ピン４２が直線部４４ａに沿
い、ピン４３が案内溝４５に沿って移動するとき、感光
ドラム１５は現像器４に対して直線的に遠近動する。ピ
ン４２が湾曲部４４ｂに沿って移動するときは、感光ド
ラム１５は現像器４から離れた位置で上下回動する。引
きばね４６は支持枠３５を現像器４に接近させる方向に
付勢する。ねじりコイルばね４９は、前記感光ドラム１
５を離れ回動方向に付勢する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、レーザビームプリン
タ、複写機、ファクシミリ装置等の電子写真画像形成装
置の構造に係り、寄り詳しくは、本体ケースと上カバー
体とで囲まれる内部に少なくとも現像剤供給ユニットと
現像器とからなる現像装置ユニットと、感光体ユニット
とが配置された装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年のコンピュータの出力装置としての
レーザビームプリンタや複写機、ファクシミリ装置等の
電子写真画像形成装置内の現像剤供給ユニットや現像器
や感光体ユニットは、それぞれその使用の寿命が相違す
るので、これらを一体的なユニットに構成すると、ユニ
ットの交換時において未だ使用可能な部品をも強制的に
交換することになり、資源の無駄となる。そこで、従来
から、前記各部分を別体にユニット化し、分離して別々
に着脱できるように構成することが提案されている。

【０００３】他方、紙ジャムが発生したとき、その不良
の紙を除去し易いようにするため、上カバー体を本体ケ
ースに対して上向き回動させて開いた時、紙の搬送面が
前記開いた部分に露出するように、前記現像剤供給ユニ
ット、現像器及び感光体ユニットを上カバー体の下面側
に取付けすることも行われている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の電
子写真画像形成装置においては、その基本的原理上、用
紙の搬送方向の上流側に現像剤供給ユニットを、続いて
現像器を、さらに下流側に感光体ユニットというよう
に、３つのユニット部分を順次隣接して配置しているの
が一般的である。その場合、前記各ユニットの交換時に
おいて、隣接する有効なユニットを外すことなく必要な
ユニットのみを交換しようとすると、用紙の搬送方向と
直交する横方向に各ユニットを着脱する方式しかない。

【０００５】この構成によれば、前記各ユニットの着脱
方向に沿って長手のガイドレールが必要となり、構造が
複雑となる一方、本体ケースに対する上カバー体の開き
空間の少ない部分に配置した感光体ユニットの着脱作業
は、この狭い空間内で実行しなければならず、交換作業
が厄介であった。また、前記感光体ユニットにおける感
光ドラムの表面はセレン等の光導電体層の鏡面層に仕上
げられており、セット時には感光ドラムの表面を前記現
像器のシリンダ表面にきわめて接近させて配置する必要
がある。そのため、前述のように感光ドラムをその軸方
向に抜き差しする作業にあっては、感光ドラムの横振れ
等は許されず、感光ドラムの取扱いを慎重にしなければ
ならないという問題もあった。

【０００６】本発明は、これらの事情に鑑み、紙ジャム
発生時の不良紙の除去が容易なものでありながら、各ユ
ニットの交換作業も容易となるような電子写真画像形成
装置を提供することを目的とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明では、本体ケースと、これに対して上下回動
開閉可能に装着された上カバー体とからなり、前記本体
ケースと上カバー体とで囲まれる内部に、少なくとも現
像剤供給ユニットと現像器とからなる現像装置ユニット
と、感光体ユニットとを配置してなる電子写真画像形成
装置において、前記現像装置ユニットにおける現像器を
上カバー体の下面側に固定し、現像剤供給ユニットを現
像器に対して着脱自在に装着する一方、上カバー体に
は、前記感光体ユニットを着脱自在に支持するための支
持枠を、現像器から離間した位置にて上下回動可能に装
着し、且つ上昇位置の支持枠を、感光体ユニットにおけ
る感光体が現像器に近接するように前後移動可能に案内
する手段を設けたものである。

【０００８】

【実施例】次に、本発明を、電子写真方法にて用紙に文
字、図形等の画像を記録することのできる電子写真画像
形成装置に対して具体化した実施例について説明する。
図１は、電子写真画像形成装置としてのレーザビームプ
リンタの本体ケース１に対して、上カバー体２を開いた
状態を示す斜視図、図２はレーザビームプリンタの断面
図を示す。

【０００９】前記本体ケース１と上カバー体２とで囲ま
れる内部には、少なくとも現像剤供給ユニット３と、現
像器４とからなる現像装置ユニット５と、感光体ユニッ
ト６とが配置されている。本体ケース１の下部側には、
紙カセット７が引き出し可能に装着されており、本体ケ
ース１の前面には手差しトレイ１０が設けられ、これら
いずれかから供給された用紙８は、後述する画像形成部
１１に送り出される。

【００１０】紙カセット７上の用紙８は給紙ローラ９に
よって一枚ずつ分離され、搬送路１２を通ってレジスト
ローラ対１３に向かって送りこまれる。搬送路１２中の
紙検出センサ１４にて用紙８の始端を検出した後、その
検出信号により所定時間をおいてレジストローラ対１３
の回転を開始し、レジストローラ対１３の転接位置で用
紙７の斜行を矯正した後、搬送下流側の感光体ユニット
６における感光ドラム１５と転写器１６との間に送りこ
まれ、図示しないコンピュータの出力信号に基づき、後
述するように現像剤が用紙８の表面に転写される。その
後、用紙８は本体ケース１側に設けた定着器１７に送ら
れ、そこで熱と圧力により現像剤が定着された後、排出
口１８から排出されて、上カバー体２上面の載置部１９
に重ねられる。

【００１１】現像装置ユニット５における現像器４はケ
ース２２と、シリンダ２３とトリマーブレード２５とか
ら構成されている。シリンダ２３は、ケース２２内の攪
拌部２４に隣接し、且つケース２２の開口部に周面の一
部を露出させて回転駆動する。前記ケース２２に隣接し
て着脱自在な現像剤供給ユニット４は、現像剤（トナ
ー）２６を収容した補給トナー収容室２７と廃トナーを
収容する廃トナー収容室２８とを一体的に形成したカー
トリッジ状に構成されている。

【００１２】前記ケース２２は上カバー体２下面に取付
く左右一対のフレーム２９，２９に図示しない手段によ
り取り外し可能に装着され、また、ケース２２の左右両
側面に基部が取付くバネ板製の左右一対の係合爪体３０
（一方のみ図示）の各先端突起部が補給トナー収容室２
７または廃トナー収容室２８の左右両側面に凹み形成し
た係止部３１に嵌まり係止することにより着脱自在とな
るように構成されている（図５参照）。

【００１３】図４に示すように、感光体ユニット６は、
感光ドラム１５と、該感光ドラム１５の周面一側に開口
する断面略コ字状の廃トナー収容カセット３２とから構
成され、廃トナー収容カセット３２の内面には、帯電器
３３とクリーニングブレード３４とが前記感光ドラム１
５の周面（表面）に軽く当接するように設けられてい
る。そして、前記左右一対のフレーム２９，２９の間に
配置された支持枠３５の左右側板３６，３６に形成した
開口溝３７，３７（図８参照）に対して、感光ドラム１
５の支軸１５ａの両端を着脱自在に支持させる一方、廃
トナー収容カセット３２の背面を支持枠３５における断
面Ｌ字状の支持部材３８に支持させ、廃トナー収容カセ
ット３２の背面左右両側から後向きに突出する係止爪３
９，３９を、支持部材３８に設けた係止部４０，４０に
係脱するように構成する。また、廃トナー収容カセット
３２を支持部材３８から外すとき、ばね４１の力にて抜
け出し易くするように構成されている（図６、図７参
照）。

【００１４】図４、図６〜図８に示すように、前記支持
枠３５における左右両側板３６，３６から外向きに突出
する左右１組のピン４２，４３は、前記左右両側のフレ
ーム２９，２９に穿設された一組の案内溝４４，４５に
摺動自在に嵌挿されている。一方の案内溝４５は前記現
像装置ユニット５に対して遠近方向に延びる直線状であ
って、他方の案内溝４４は前記案内溝４５に対して平行
状の直線部４４ａと、該直線部４４ａのうち前記現像装
置ユニット５から離れた端部に連通した円弧状の湾曲部
４４ｂとからなる。

【００１５】そして、ピン４２が案内溝４４における直
線部４４ａに沿い、且つピン４３が案内溝４５に沿って
移動するとき、支持枠３５に載置された感光ドラム１５
が、シリンダ２３に対して接近し、または離れるように
移動でき、ピン４３が現像装置ユニット５から最も離れ
た位置にある状態では、支持枠３５、ひいては感光ドラ
ム１５がピン４３を中心に回動できるように、ピン４２
が湾曲部４４ｂに沿って移動する。側板３６とフレーム
２９に装架した引きばね４６は、ピン４２が直線部４４
ａに位置するとき、支持枠３５、ひいては感光ドラム１
５の周面をシリンダ２３の周面に近接させるように付勢
するものである。なお、感光ドラム１５の周面とシリン
ダ２３の周面との隙間を規制するため、感光ドラム１５
とシリンダ２３の端部に互いに当接する規制輪４７，４
８が取付けられている（図７参照）。

【００１６】また、前記ピン４３に遊嵌したねじりコイ
ルばね４９の一端は、支持枠３５の側板３６に固定し、
他端はフレーム２９に設けたガイド板５０に摺動可能に
支持させ、ピン４２が案内溝４４における湾曲部４４ｂ
に位置するとき、支持枠３５ひいては感光ドラム１５が
上カバー体２の下面から離れる方向（図８の矢印Ｂと反
対方向）に回動するように付勢するものである。前記左
右両ピン４２の先端側にはそれぞれ操作レバー５１，５
１を取付けし、作業者が当該ピン４２を案内溝４４の直
線部４４ａ及び湾曲部４４ｂに沿って移動させることが
できるように構成している。

【００１７】なお、廃トナー収容室２８内に一端開口部
を臨ませるように固定した筒体５２の他端開口部を廃ト
ナー収容カセット３２の一側部の挿入口５４に嵌挿する
ように臨ませ、該筒体５２内に設けたスクリューオーガ
５３を介して廃トナー収容カセット３２に溜まった廃ト
ナーを廃トナー収容室２８に送り込むように構成する。
この場合、支持枠３５を案内溝４４のうちの直線部４４
ａに沿って移動させつつ感光ドラム１５がシリンダ２３
に接近するときに、筒体５２の他端開口部が前記挿入口
５４に対して嵌合し、反対に感光ドラム１５がシリンダ
２３から離れる方向に移動するとき、筒体５２の他端開
口部が前記挿入口５４から抜け出るように位置決めして
ある。

【００１８】この構成において、補給トナー収容室２７
内の現像剤２６はケース２２に連通する開口部５５より
現像器４側に供給され、攪拌部２４にて攪拌及び帯電さ
れた後、シリンダ２３を介して感光体ユニット６におけ
る感光ドラム１５表面に供給される。図示しないモータ
にて回転駆動される感光ドラム１５の表面は、帯電器３
３にて帯電された後、前記コンピュータからの画像形成
用の出力信号に基づきレーザスキャナー５６による画像
の露光、前記シリンダ２３による現像、転写器１６によ
る画像の転写の各工程を経て、用紙８の表面に現像剤２
６が転写されるのである。用紙８に転写しきれず感光ド
ラム１５表面に残った現像剤２６は、クリーニングブレ
ード３４により掻き落とされ、廃トナー収容カセット３
２に集められ、廃トナーがある程度溜まると、図示しな
いセンサが感知し、図示しない駆動手段を介してオーガ
５３を駆動して、廃トナー収容室２８に移される。

【００１９】次に、紙ジャムが発生時、現像剤供給ユニ
ット３または感光体ユニット６を交換するときの手順に
ついて説明する。図示しないロックレバーを解除して上
カバー体２を本体ケース１の基部の枢軸５７を中心に上
向き回動して開く（図３参照）。なお、図示しないばね
により上カバー体２は上向き付勢されている。これによ
り、搬送路１２は露出し、且つ上カバー体２下方との空
間が充分開くので、搬送路１２中または定着器１７箇所
に詰まった用紙を至極簡単に取り除くことができる。

【００２０】現像剤供給ユニット３を交換するときに
は、現像器４のケース２２の左右側面に基部を固定した
ばね板製の係合爪体３０，３０の先端部を現像剤供給ユ
ニット３の左右側面の係止部３１，３１から外すように
抜きとれば良い（図３及び図５参照）。感光体ユニット
６の交換時に際しては、上カバー体２を上向きに回動す
ると、図４の状態のように、感光体ユニット６は上カバ
ー体２と一体的に上昇する。この状態において、操作レ
バー５１を、引きばね４６の付勢力に抗して図８に示す
矢印Ａ方向に移動させ、続いて、矢印Ｂ方向に移動させ
ると、ピン４２は案内溝４４に沿い、ピン４３は案内溝
４５に沿って移動することになる。

【００２１】換言すると、ピン４３が案内溝４５に沿っ
て移動して、その終端部（現像器４から離間した側）に
位置させた状態で、当該ピン４３を中心にして支持枠３
５を下向き（矢印Ｂ方向）に回動させることができるか
ら、支持枠３５に支持された感光ドラム１５をシリンダ
２３から遠くに離した状態で、且つ開いた上カバー体２
と本体ケース１との大きく開いた空間箇所で、感光ドラ
ム１５や廃トナーカセット３２の交換を実行することが
できる。

【００２２】前記部品の交換が終了した後は、前述と逆
の順序に操作レバー５１を動かせば良い。また、本発明
は、ファクシミリ装置や複写機についても適用できるこ
とはいうまでもない。

【００２３】

【発明の作用・効果】以上に説明したように、本発明の
電子写真画像形成装置によれば、本体ケースと、これに
対して上下回動開閉可能に装着された上カバー体とから
なり、前記本体ケースと上カバー体とで囲まれる内部
に、少なくとも現像剤供給ユニットと現像器とからなる
現像装置ユニットと、感光体ユニットとを配置してなる
電子写真画像形成装置において、前記現像装置ユニット
における現像器を上カバー体の下面側に固定し、現像剤
供給ユニットを現像器に対して着脱自在に装着する一
方、上カバー体には、前記感光体ユニットを着脱自在に
支持するための支持枠を、現像器から離間した位置にて
上下回動可能に装着し、且つ上昇位置の支持枠を、感光
体ユニットにおける感光体が現像器に近接するように前
後移動可能に案内する手段を設けたものである。

【００２４】従って、紙ジャム発生時や現像剤供給ユニ
ット、現像器及び感光体ユニットのそれぞれ交換作業と
きには、上カバー体を本体ケースに対して上向きに開く
ことで大きい作業空間を作ることができる。また、感光
体ユニットの交換作業に当たっては、感光体ユニットを
支持させた支持枠を、一旦現像器から離間させ位置まで
後退させてから回動するので、感光体と現像器とを接近
させたままで部品交換をする場合に比べて、部品交換の
作業性を格段に容易にすることができるという効果も奏
する。

【図面の簡単な説明】

【図１】電子写真画像形成装置の斜視図である。

【図２】電子写真画像形成装置の断面図である。

【図３】上カバー体を開いた状態の断面図である。

【図４】現像剤供給ユニットと現像器と感光体ユニット
とのセット状態における要部側面図である。

【図５】図４のＶ−Ｖ矢視断面図である。

【図６】図４のVI−VI矢視図である。

【図７】図６の要部拡大断面図である。

【図８】感光体ユニット交換作業時の側面図である。

【符号の説明】

１ 本体ケース ２ 上カバー体 ３ 現像剤供給ユニット ４ 現像器 ５ 感光体ユニット １２ 搬送路 １５ 感光ドラム ２２ ケース ２３ シリンダ ２７ 補給トナー収容室 ２８ 廃トナー収容室 ２９ フレーム ３０ 係合爪体 ３２ 廃トナー収容カセット ３５ 支持枠 ３６ 側板 ３７ 開口溝 ４２，４３ ピン ４４，４５ 案内溝 ４６ 引きばね ４９ ねじりコイルばね ５１ 操作レバー ５２ 筒体 ５３ オーガ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 本体ケースと、これに対して上下回動開
   閉可能に装着された上カバー体とからなり、前記本体ケ
   ースと上カバー体とで囲まれる内部に、少なくとも現像
   剤供給ユニットと現像器とからなる現像装置ユニット
   と、感光体ユニットとを配置してなる電子写真画像形成
   装置において、前記現像装置ユニットにおける現像器を
   上カバー体の下面側に固定し、現像剤供給ユニットを現
   像器に対して着脱自在に装着する一方、上カバー体に
   は、前記感光体ユニットを着脱自在に支持するための支
   持枠を、現像器から離間した位置にて上下回動可能に装
   着し、且つ上昇位置の支持枠を、感光体ユニットにおけ
   る感光体が現像器に近接するように前後移動可能に案内
   する手段を設けたことを特徴とする電子写真画像形成装
   置。