JPH0651566B2 - ゼオライト細孔入口径の精密制御法 - Google Patents

ゼオライト細孔入口径の精密制御法

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JPH0651566B2
JPH0651566B2 JP1788086A JP1788086A JPH0651566B2 JP H0651566 B2 JPH0651566 B2 JP H0651566B2 JP 1788086 A JP1788086 A JP 1788086A JP 1788086 A JP1788086 A JP 1788086A JP H0651566 B2 JPH0651566 B2 JP H0651566B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はゼオライト細孔入口径の精密制御法に関し、詳
しくはシラン化剤を用い化学蒸着(CVD)法によって
ゼオライトにシリカ(SiO)を担持させるに際し
て、化学蒸着反応温度を一定範囲内に制御することによ
りシリカの担持量を調整し、このことによりゼオライト
の細孔入口径を制御するゼオライト細孔入口径の精密制
御法に関する。
[発明が解決しようとする問題点] ゼオライトは多孔性のシリカアルミニウムの結晶であ
り、1)水や有機物をよく吸着する、2)カチオン交換
体である、3)均一な細孔を有し、分子篩性能をもつ、
という物理化学的に特徴を有することから、固体触媒や
吸着剤として多くの工業的な用途が知られている。
固体触媒としての最大の用途は石油のクラッキング触媒
であり、これはカチオン交換性の利用であり、ナトリウ
ムカチオンをプロトンやカルシウム等のアルカリ土類金
属、ランタン等の希土類元素に置き換え、酸性質を出す
ようにしてやると、非常に強い固体酸特性を示す。
また、ある種のゼオライトを用いてメタノールからガソ
リンを製造するプロセス、メタノールとトルエンからp
−キシレンの生成、トルエンの不均化によるp−キシレ
ンの生成に用いられているが、これは分子の大きさによ
り反応性が異なるというゼオライトの形状選択性に特徴
がある。この形状選択性は、1)細孔に入らない分子は
反応しない(反応分子形状選択性)、2)細孔から出ら
れない分子は生成しない(生成分子形状選択性)、3)
遷移状態がとれない生成物は生成しない(遷移状態形状
選択性)の3つに分けられるが、これらの形状選択性を
支配するのはゼオライトの細孔径である。
このように、ゼオライトを触媒または吸着剤としたとき
に、重要な性質は酸性質と細孔径である。そこでゼオラ
イトをそのまま用いるのではなく、何らかの処理を施
し、ゼオライトの性質を変化させることが考えられてお
り、一番よく用いられているのはイオン交換と脱アルミ
ニウムであり、このような処理はゼオライトの酸性質に
大きな影響を与える。
これに対して、細孔径については、アルカリ金属カチオ
ン、アルカリ土類金属カチオンの大きさの違いを利用し
て細孔径を変える方法が知られているが、この方法は酸
特性を著しく変えてしまうという欠点がある。このよう
な観点から、酸性質をそのままに維持し、細孔径の大き
さを制御する方法が望まれている。
このため、ゼオライトにケイ素を含む有機化合物を担持
したり、担持後に焼成してシリカとしたものが提案され
ているが、いずれも細孔入口径を精密に制御するもので
はなかった。
さらに、特定のシラン化剤を固定状態で用い、真空条件
下で化学蒸着法によってゼオライトにシリカを担持さ
せ、ゼオライト細孔入口径を制御することも提案されて
いるが、真空下で行なうことは工業的な規模では適さ
ず、また多量のゼオライトに担持させる際、シリカの担
持量にバラツキが生じ、ゼオライト細孔入口径を精密に
かつ均一に制御することは出来なかった。
このように、ゼオライトはシリカの担持量のごく僅かな
差によって大幅に性能が変わることから、ゼオライトに
シリカを担持させる試みは種々なされているものの、工
業的規模でゼオライトに所定量のシリカを均一に担持さ
せ、ゼオライト細孔入口径を精密に制御する方法は未だ
得られていない。
本発明者等は、上記の問題点を解決すべく、先に4件の
発明(特開昭60-149991,特開昭60-187317〜187319)に
ついて特許出願をした。これらの発明は、CVD温度
制御、アンモニアによる前処理、Na,K,Ca,
Ba等によるイオン交換処理、シラン化剤の選択、に
よりゼオライト細孔入口径を精密に制御する方法であ
る。これらの〜を単独あるいは組合せて実施し、所
定量のシリカを担持したゼオライトをある程度多量にか
つ均一に調製できる目途を得ている。
しかしながら、上記の方法により多量のゼオライトにつ
いて細孔入口径を制御する場合、処理系内の温度分布等
により、細孔入口径の制御に若干の不均一さが生じるこ
とは避けられなかった。
本発明はかかる観点からなされたもので、ゼオライトに
シリカを担持させる際に、処理系内に多少の温度分布の
不均一が生じても常に所定量のシリカを担持でき、工業
的な規模でゼオライト細孔入口径を精密に制御すること
を可能としたゼオライト細孔入口径の精密制御法を提供
することを目的とする。
[問題点を解決するための手段および作用] 本発明者等は上記目的に従って、検討の結果、シラン化
剤を用い化学蒸着法によりゼオライトにシリカを蒸着さ
せるに際して、1回目の処理における化学蒸着反応温度
が10℃〜100℃のときには蒸着の反応量が一定の飽和量
で飽和し、シリカの担持量が均一に調整でき、このこと
によりゼオライト細孔入口径が精密に制御されることを
知見して本発明に到達した。
すなわち本発明は、シラン化剤を用いて化学蒸着法によ
りシリカをゼオライトに担持させ、ゼオライト細孔入口
径を制御するに際し、1回目の蒸着処理における化学蒸
着反応温度を10℃〜100℃にすることによってシリカの
担持量を調整することを特徴とするゼオライト細孔の精
密制御法にある。
本発明においては、化学蒸着法を用いてシラン化剤をゼ
オライトに蒸着させ、ゼオライト表面に所望量のシリカ
を均一に担持させる。化学蒸着法は、熱、プラズマ、光
などのエネルギーを加えて気相のガス分子を分解して固
体薄膜を製造する方法であり、本発明においては反応雰
囲気等の諸条件は適宜定められる。
以下、図面を用いて本発明の構成を詳しく説明する。
CVD温度によってシリカの担持量が決まることは上記
の先に出願した発明において述べた通りである。本発明
者等はさらに、なぜ温度によって担持量が決まるのかに
ついて詳細に解析し、CVD温度100℃を境に担持の機
構が変化することを知見した。
第1図は、室温(20℃)でCVDを行なったときの蒸着
量の経時変化を示すグラフである。
ここで、この実験において触媒(ゼオライト)はプロト
ン型モルデナイトを用いた。真空脱気したゼオライトに
蒸気圧2.5Torrで、シラン化剤としてケイ酸アルコキシ
ドSi(OCHを導入し、反応が停止するまでC
VDを行なった。その後、真空脱気し同様の操作を繰返
した。そして蒸着終了後、ゼオライトを酸素を含むガス
中で焼成した。この間の重量変化を、ゼオライトを大気
中に取出したりせず石英ばねばかりでそのまま測定し
た。第1図のグラフの縦軸は蒸着したSi(OCH
の重量%を示す。
先に出願した発明で示したようにCVD温度320℃で系
内にSi(OCHを導入するとCVD反応により
重量が増加する。そして、重量増加停止後真空脱気し新
たにSi(OCHを導入すると再び重量増加が起
こる。これに対し、第1図に示すように、室温で行なっ
たCVDでは真空脱気して新たにSi(OCH
導入しても反応がほとんど起こらなかった。なお、第1
図において、脱気により蒸着量が低下するのは、物理的
に付着したシラン化剤が脱離したためである。
これを詳しく検討するため0℃から320℃でCVDを行
ない、1回目の重量増加に対する2回目の重量増加の割
合を調べた。第2図は、このときの蒸着温度によるCV
D反応性の変化を示すグラフである。同図により、蒸着
温度を下げることにより、その割合が減少することがわ
かる。100℃以下では2回目の蒸着がほとんど起こって
いない。
すなわち、CVD温度が100℃以下ではゼオライト表面
の−OHまたはHとシラン化剤との反応が起こり、そ
れ以上の反応は起きない。100℃を越えると表面に担持
されたシラン化剤相互の反応により、Si−O−Si結
合の生成が起こり、さらに、気相のシラン化剤と表面に
担持されたシラン化剤との反応も起きるため、担持量が
著しく増加する。なお、蒸着温度が10℃未満では、シラ
ン化剤の所望の担持量は得られない。
以上より、CVD法によるゼオライト細孔入口系の精密
制御において、1回目のCVDを10℃〜100℃の間で行
なうことにより、まずゼオライト表面の反応に関与する
活性点が消費され、それ以上にはシラン化剤の反応は進
まない。従って、一定の担持量でシリカを担持できる。
また、10℃〜100℃で1回目のCVD処理を行なった後
これを空気で焼成し、2回目のCVD処理を行なうと、
2回目の担持量はかなり少なくなるが、焼成しない場合
に比べれば若干量担持するようになる。さらに3回目、
4回目になるほど担持量はより少なくなる。従って、1
回目のCVDのみで担持量が不足する場合には、400℃
〜500℃で空気中で焼成を行ない、再度10℃〜100℃でC
VDを行なうか、100℃以上任意の温度で2回目のCD
Vを行なえば良い。すなわち、1回目でシリカが外表面
に一層担持されていれば、2回目以降のCVDにおい
て、CVD温度に対するシリカ担持量の変化は第2図か
ら明らかなように緩かになり、この場合は温度制御もそ
れ程困難ではなく、より精密な担持量の制御が可能とな
る。
以上のように、CVDを繰返したり、前処理として上記
の条件を選ぶことによりシリカの担持量の制御が容易と
なり、ゼオライトの細孔径の精密な制御が可能である。
なお、1回目のCVDを行なう方法はバッチであっても
また流通法であっても可能である。どちらの方式でも反
応量が飽和し、飽和量が同じになるからである。
本発明に用いられるゼオライトは特に制限はなく、A
型、X型、Y型等のゼオライトが用いられるが、アルカ
リ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、アンモニウム
イオンで置換したゼオライトは酸点を有しないことから
好ましくない。
本発明において用いられるシラン化剤は特に制限はな
い。具体的なシラン化剤としては、 Si(R)x(R)y[R:C〜Cまでのア
ルキル基、R:C〜Cまでのアルコキシド基、0
≦X≦3、1≦Y≦4、ただしX+Y=4]で表わされ
る化合物等からが適宜選択される。しかしながら、塩素
やイオウを含有する化合物は、ゼオライトを触媒として
用いたときに、ゼオライトに付着した塩素やイオウが触
媒毒となったり、ゼオライトの性質を変えてしまうため
好ましくない。また、シラン化剤の分子径は、ゼオライ
ト細孔径よりも大きいことが必要で、ゼオライト細孔径
よりも小さい場合には、シランがゼオライト細孔内に侵
入し、ゼオライト細孔内の性質が変化してしまう。
[実施例] 以下、実施例および比較例に基づき本発明を具体的に説
明する。
実施例1〜3および比較例1〜6 排気設備付の石英バランスにゼオライトとしてモルデナ
イト1gをセットし、真空脱気後、蒸気圧2.5Torrのテ
トラメトキシシランを導入し、重量変化がなくなるまで
反応させた。1回目のCVD処理におけるCVD温度を
変えたときのシリカ担持量は第1表の通りである。第3
図は、この結果をグラフに示したものである。
以上より明らかな通り、10℃〜100℃の間ではシリカの
担持量が略一定であり、それ以外の温度では担持量が大
きく変化することが判る。
参考例 上記の実施例1、すなわちCVD温度を18℃として上記
のように反応させ、得られた試料を500℃で空気中で焼
成した後、同様の方法で2回目のCVDを行なった。2
回目のCVD温度を18℃としたときシリカの担持量は2.
0wt%であり、0.5wt%の重量増加がみられた。
[発明の効果] 以上説明のごとく、ゼオライト細孔を制御するに際し、
化学蒸着反応温度を10〜100℃にすることによってシリ
カの担持量を調整する本発明のゼオライト細孔の精密制
御法は以下のような効果を有する。
1)シリカ担持量の精密制御が厳密な温度コントロールを
しなくとも可能となった。
2)低温であるために、省エネルギー化が可能である。
3)装置材料も特殊なものを必要としない。
4)シラン化剤の熱分解が起きないため、ロスが少ない。
5)運転管理が容易である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、室温でCVDを行なったときの蒸着量の経時
変化を示すグラフ、 第2図は、蒸着温度によるCVDの反応性の変化を示す
グラフ、 第3図は、CVD温度を変えたときのシリカ担持量の変
化を示すグラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シラン化剤を用いて化学蒸着法によりシリ
    カをゼオライトに担持させ、ゼオライト細孔入口径を制
    御するに際し、1回目の蒸着処理における化学蒸着反応
    温度を10℃〜100℃にすることによってシリカの担持量
    を調整することを特徴とするゼオライト細孔の精密制御
    法。
JP1788086A 1986-01-31 1986-01-31 ゼオライト細孔入口径の精密制御法 Expired - Lifetime JPH0651566B2 (ja)

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