JPH0651540B2 - シート接合装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、プラスチックフィルム、薄紙、金属箔等のシ
ートを原反ロールから連続的に巻出し処理するに際し、
旧原反ロールのシート終端側部分に新原反ロールのシー
ト始端側部分を接合するシート接合装置に関する。

［従来の技術］ 従来のシート接合装置は、新原反ロールを支持する旋回
装置と、旧原反ロールのシート終端側部分に新原反ロー
ルのシート始端側部分を接合する接合機構を備える接合
ユニットとを有し、接合ユニットに設けた検出器によ
り、旋回装置にて供給されてくる新原反ロールを検出
し、この検出結果により新原反ロールを接合ユニットに
対する適正な接合作業位置に設定するとともに、旋回
装置による新原反ロールの移送経路に設けた検出器を用
いて、新原反ロールがその移送過程で上記検出器を横切
る前後のタイミングにより新原反ロールの直径を求め、
これにより原反ロール駆動部（スタータモータ）を制御
し、新原反ロールの周速度を旧原反ロールのシートの巻
出し速度に同期化させ、接合ユニットの接合機構部を
駆動させてシートの接合を行なうようになっている。

［発明が解決しようとする課題］ しかしながら、上記従来のシート接合装置にあっては、
接合ユニットと原反ロールの相対位置を設定するため
の前述のの検出器と、新原反ロールの周速度制御の
ために新原反ロールの直径を求めるための前述のの検
出器の、２つの検出器が必要であり、検出系統が複雑化
する。

また、新原反ロールの直径を前述のの如く、新原反ロ
ールの移送中に検出するものであるため、ロール振動の
影響等により検出精度が悪い。

本発明は、接合ユニットを新原反ロールに対する適正な
接合作業位置に設定し、かつ新原反ロールの直径を求め
てその周速度を制御した後、新原反ロールと旧原反ロー
ルとをシート接合するに際し、検出系統を単純化すると
ともに検出精度を向上することにより、簡素な装置によ
り確実にシート接合することを目的とする。

［課題を解決するための手段］ 本発明は、シートを原反ロールから連続的に巻出し処理
するに際し、旧原反ロールのシート終端側部分に新原反
ロールのシート始端側部分を接合するシート接合装置に
おいて、新原反ロールを所定の接合作業位置に設定し、
かつ新原反ロールを少なくとも一時的に強制回転させる
原反ロール駆動部を付帯的に備える原反ロール供給装置
と、旧原反ロールのシート終端側部分に新原反ロールの
シート始端側部分を接合する接合機構部を備える接合ユ
ニットと、接合ユニットを所定の待機位置と接合作業位
置との間にて移動する移動装置と、接合ユニットに設置
され、原反ロール供給装置により接合作業位置に設置さ
れた新原反ロールの外縁部を検出する検出装置と、検出
装置による新原反ロールの外縁部検出結果に基づいて、
移動装置を制御し、接合ユニットを新原反ロールの外
縁部に対する適正な接合作業位置に設定するとともに、
新原反ロールの外縁部の位置情報からその直径を求め
て原反ロール駆動部を制御し、新原反ロールの周速度を
旧原反ロールのシート巻出し速度に同期化させ、接合
ユニットの接合機構部を駆動させる制御装置とを有して
なるようにしたものである。

［作用］ 本発明によれば、旧原反ロールが設定直径まで減少した
ことを判別すると、以下の如如く、シート接合がなされ
る。

原反ロール供給装置が新原反ロールを所定の接合作業
位置に設定する。

移動装置が接合ユニットを所定の待機位置（原点）か
ら移動開始する。

上記により移動中の接合ユニットに設置されている
検出装置が、上記の新原反ロールの外縁部を検出する
こととなる（この移動距離より原反径が演算され判別さ
れる）。

検出装置による上記の新原反ロールの外縁部検出結
果により、制御装置が作動し、移動装置が制御されて
接合ユニットが新原反ロールの外縁部に対する適正な接
合作業位置に設定され、新原反ロールの外縁部の位置
情報からその直径が求められて、原反ロール駆動部の制
御により新原反ロールの周速度が旧原反ロールのシート
巻出し速度に同期化され、接合ユニットの接合機構部
を駆され、シート接合がなされる。

したがって、本発明によれば、単一の検出装置により、
接合ユニットと新原反ロールの相対位置設定のための検
出と、新原反ロールの周速度制御のために新原反ロール
の直径を求めるための検出の２つの検出作業を単一の検
出動作にて同時に行なうことができ、検出系統が単純化
する。

また、新原反ロールの直径検出は、所定の接合作業位置
に設定されている新原反ロールの外縁部を検出すること
によりなされるから、ロール振動の影響等がなく、検出
精度を向上できる。

［実施例］ 第１図は本発明が適用されたシート切断処理装置を示す
模式図、第２図は制御系統を示すブロック図、第３図は
原反ロール供給装置を示す模式図、第４図はシート接合
装置の動作を示す模式図である。

シート切断処理装置１０は、シート接合装置１１、カー
ル矯正装置１２、フィードロール１３、切断機１４、リ
ジェクト装置１５を有して構成されている。

シート接合装置１１は、後に詳述する如く、シートを原
反ロール１６から連続的に巻出し処理するに際し、旧原
反ロール１６Ａのシート終端側部分に新原反ロール１６
Ｂのシート始端側部分を接合する。

カール矯正装置１２は、原反ロール１６の巻出直径とシ
ート厚みにより予め定めたパターンモードに適合するよ
うにデカーラーバー１７をシートに押当て、原反ロール
１６の巻出直径の変化に対応したカール矯正を行なって
いる。なお、シート接合時に、カール矯正装置１２は、
シート接合部が通過する直前にバックアップロール１８
を上昇させて、シート接合部の糊等がデカーラーバー１
７に触れるのを回避している。

フィードロール１３は、シートを原反ロール１６から巻
出す張力をシートに付与する。なお、シートの張力は、
上下位置検出器１９が検出するダンサーロール２０の上
下位置の変動に応じて、原反ロール支軸２１を適宜制御
することにて適正状態に制御される。

切断機１４は、カール矯正装置１２にてカール矯正され
て連続走行しているシートを適宜長さに切断する。な
お、切断機１４は、切断された製品シートに前述のシー
ト接合部を含ませないため、シート接合部の前後につい
ては長尺の不良シートとするように以下の如く切断す
る。すなわち、シート接合部が切断機１４に対してどの
位置にあるかを知るため、シート接合装置１１における
後述のナイフ駆動信号が出力されてから、中間ロール２
２の回転検出器２３にて該ロール２２のロール回転数Ｎ
を検出する。シート接合装置１１による接合位置と切断
機１４の切断位置までの距離（シート走行長Ｌ）は略一
定であるので、中間ロール２２が何回転目にシート接合
部が切断機１４に達するのかを知ることができる。した
がって、中間ロール２２の回転数がＮ＝Ｌ／（πＤ）
（Ｄは中間ロール２２の直径）に達した時、切断機１４
のカッティングモードを１カット分だけ変えてシート接
合が切断されないような長尺の不良シートを１枚だけ切
断する。

リジェクト装置１５は上述の不良シートの先端を先端検
出器２４にて検出した後、コンベアロール２５に取付け
た回転検出器２６にてタイミングをとり、これにより不
良ゲートを作動させることにて不良シートを製品ライン
外に排出する。

以下、シート接合装置１１の具体的構成について説明す
る。

シート接合装置１１は、原反ロール供給装置３１、接合
ユニット３２、移動装置３３、検出装置３４、制御装置
３５を有して構成される。

原反ロール供給装置３１は、架台３６に旋回アーム３７
の中間部を回転自在に支持するとともに、この旋回アー
ム３７を旋回モータ３８により適宜旋回動可能とし、旋
回アーム３７の両端のそれぞれに設けた原反ロール支軸
２１Ａ，２１Ｂのそれぞれにて原反ロール１６を支持可
能としている。原反ロール供給装置３１は、旋回アーム
３７の旋回停止位置の制御により、両原反ロール支軸２
１Ａ，２１Ｂのそれぞれを、それらに新原反ロール１６
Ｂを支持させた状態下で交互に接合作業位置に設定可能
とする。また、原反ロール供給装置３１は、旋回アーム
３７の両端部にテープ位置検出器３９（近接スイッチ）
を設けるとともに、原反ロール支軸２１（２１Ａ，２１
Ｂ）にテープ位置表示円板４０を設けている（第３図参
照）。すなわち、新原反ロール１６Ｂのシート始端側部
分には予めシート接合のための両面テープ４１が貼り付
けられており、上記テープ位置表示円板４０の両面テー
プ４１に合致する角度位置にはテープ位置検出器を作動
させる例えば鉄片４２が取着される。

なお、原反ロール供給装置３１は、新原反ロール１６Ｂ
を始動のために少なくとも一時的に強制回転させるスタ
ータモータ（原反ロール駆動部）４３を付帯的に備え
る。

接合ユニット３２は、原反ロール供給装置３１により接
合作業位置に設定された新原反ロール１６Ｂの下方に配
置され、昇降ねじ４４に螺着される昇降台４５に、押圧
ローラー４６、ナイフ４７を備えている。押圧ローラー
４６は接合機構部を構成し、シリンダ４６Ａにより作動
し、旧原反ロール１６Ａのシート終端側部分を、新原反
ロール１６Ｂのシート始端側部分に貼り付けられた前述
の両面テープ４１に押圧し、両シト部分を接合する。ナ
イフ４７は、シリンダ４７Ａにより作動し、旧原反ロー
ル１６Ａのシート終端側部分で、新原反ロール１６Ｂの
シート始端側部分との接合部よりさらに終端側となる部
分を切断する。

移動装置３３は、前述の昇降台４５の昇降ねじ４４を駆
動する昇降モータ４８にて構成される。昇降モータ４８
は、パルスエンコーダ４９を備え、接合ユニット３２を
所定の待機位置（基準位置）と接合作業位置との間にて
移動する。

検出装置３４は、接合ユニット３２の昇降台４５に設置
され、原反ロール供給装置３１により接合作業位置に設
定された新原反ロール１６Ｂの下半部両側方に位置する
こととなる一対の透過型光電管５０からなる。ただし、
本発明の実施において、検出装置３４は、反射型光電
管、接触センサ等の他の方式によるものであってもよ
い。すなわち、検出装置３４は、移動装置３３の作動に
より接合ユニット３２とともに上昇する最終点で、原反
ロール供給装置３１により接合作業位置に設定されてい
る新原反ロール１６Ｂの外縁部を検出する。

制御装置３５は、第２図に示す如く、検出装置３４の
透過型光電管５０が新原反ロール１６Ｂの外縁部を検出
した検出信号Ｓ１を取入れるとともに、原反ロール供
給装置３１のテープ位置検出器３９がテープ位置表示円
板４０の鉄片４２を検出した検出信号Ｓ２を取入れ、さ
らに、中間ロール２２の回転検出器２３が該ロール２
２の回転数を検出した検出信号Ｓ３を取入れる。制御装
置３５は、上記入力データに基づいて、移動装置３３、
スタータモータ４３、接合ユニット３２の押圧ローラー
４６、ナイフ４７を以下に詳述する如くに駆動する。

すなわち、シート接合装置１１によるシート接合作業は
以下の如くなされる。

（Ａ）前段階 原反ロール供給装置３１の旋回アーム３７における待機
側端に新原反ロール１６Ｂを投入し（第４図（Ａ）参
照）、この新原反ロール１６Ｂのシート基端側部分に両
面テープ４１を貼り付けておく。この時、テープ位置表
示円板４０の鉄片４２が取着されている部分を両面テー
プ４１に合致させる。

（Ｂ）旧原反ロール１６Ａの直径監視 原反ロール供給装置３１の旋回アーム３７における作業
側端に設定されて連続的にシート巻出しされている旧原
反ロール１６Ａの直径Ｄ１の変化を監視する。すなわ
ち、制御装置３５は、旧原反ロール１６Ａの回転数Ｎ１
を前述のテープ位置検出器３９の検出信号にて常時カウ
ントするとともに、前述の中間ロール２２の回転検出器
２３の検出信号にて該ロール２２（直径Ｄ２は既知）の
回転数Ｎ２を常時カウントする。制御装置３５は、シー
ト速度Ｖ＝πＤ１Ｎ１＝πＤ２Ｎ２の関係から、ＣＰＵ
にて常時Ｄ１＝Ｄ２（Ｎ２／Ｎ１）を演算、旧原反ロー
ル１６ＡのＤ１を常時求める。

（Ｃ）シート接合 制御装置３５は、旧原反ロール１６Ａの直径Ｄ１が交
換準備直径Ｅまで減少すると、原反ロール供給装置３１
の旋回モータ３８を制御してその旋回アーム３７を旋回
させ、新原反ロール１６Ｂを不図示のリミットスイッチ
にて接合作業位置に位置決めする（第４図（Ｂ）参
照）。

次に、制御装置３５は、移動装置３３の昇降モータ４
８を制御し、接合ユニット３２を待機位置から上昇せし
め、検出装置３４の光電管５０が新原反ロール１６Ｂの
外縁部を検出したタイミングで接合ユニット３２を停止
せしめて接合作業位置に設定させる（第４図（Ｃ）参
照）。制御装置３５は、この時の接合ユニット３２の待
機位置（基準位置）からの上昇距離Ｚを昇降モータ４８
のパルスエンコーダ４９にてカウントし、記憶する。な
お、接合作業位置にある新原反ロール１６Ｂの軸心が上
記基準位置に対する距離Ｈは一定である。これにより、
制御装置３５は、新原反ロール１６Ｂの直径Ｄ０＝２
（Ｈ−Ｚ）を求める。

制御装置３５は、旧原反ロール１６Ａの直径Ｄ１が接
合準備直径Ｆまで減少すると、スタータモータ４３を制
御して新原反ロール１６Ｂを回転開始させ、新原反ロー
ル１６Ｂの周速度を旧原反ロール１６Ａのシート巻出速
度Ｖに同期化させる。すなわち、新原反ロール１６Ｂの
直径Ｄ０が上記にて求められているため、Ｎ＝Ｖ／
（πＤ０）となるまでスタータモータ４３を増速制御さ
せる。

制御装置３５は、旧原反ロール１６Ａの直径Ｄ１が接
合必要直径Ｇ（最小直径）に到達すると、テープ位置検
出器３９が両面テープ４１の通過を検出した後、シリン
ダ４６Ａを制御して押圧ローラー４６を新原反ロール１
６Ｂの側にタッチさせる。制御装置３５は、新原反ロー
ル１６Ｂの両面テープ４１が押圧ローラー４６を通過す
ると同時に、シリンダ４７Ａを制御してナイフ４７を駆
動し、旧原反ロール１６Ａの巻出シートを切断し、接合
を完了する。

次に、上記実施例の作用について説明する。

上記実施例によれば、単一の検出装置３４により、接合
ユニット３２と新原反ロール１６Ｂの相対位置設定のた
めの検出と、新原反ロール１６Ｂの周速度制御のために
新原反ロール１６Ｂの直径を求めるための検出の２つの
検出作業を単一の検出動作にて行なうことができ、検出
系統が単純化する。

また、新原反ロール１６Ｂの直径検出は、所定の接合作
業位置に設定されている新原反ロール１６Ｂの外縁部を
検出することによりなされるから、ロール振動の影響が
なく、検出精度を向上できる。

なお、本発明は、シートの切断処理ラインに限らず、シ
ートの各種処理ラインに広く適用できる。

また、本発明の実施において、例えば原反ロール供給装
置は旋回アーム方式によらず直線供給方式による等、原
反ロール供給装置、接合ユニット、移動装置、検出装置
の具体的装置例は適宜変更できる。

また、本発明の実施において、シート接合方式は両面テ
ープによらず、熱圧着方式等いかなる方式によるもので
あってもよい。

［発明の効果］ 以上のように、本発明によれば、接合ユニットを新原反
ロールに対する適正な接合作業位置に設定し、かつ新原
反ロールの直径を求めてその周速度を制御した後、新原
反ロールと旧原反ロールとをシート接合するに際し、検
出系統を単純化するとともに検出精度を向上することに
より、簡素な装置により確実にシート接合することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明が適用されたシート切断処理装置を示す
模式図、第２図は制御系統を示すブロック図、第３図は
原反ロール供給装置を示す模式図、第４図はシート接合
装置の動作を示す模式図である。 １１……シート接合装置、 １６Ａ……旧原反ロール、 １６Ｂ……新原反ロール、 ３１……原反ロール供給装置、 ３２……接合ユニット、 ３３……移動装置、 ３４……検出装置、 ３５……制御装置、 ４３……スタータモータ（原反ロール駆動部）、 ４６……押圧ローラー（接合機構部）。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】シートを原反ロールから連続的に巻出し処
   理するに際し、旧原反ロールのシート終端側部分に新原
   反ロールのシート始端側部分を接合するシート接合装置
   において、新原反ロールを所定の接合作業位置に設定
   し、かつ新原反ロールを少なくとも一時的に強制回転さ
   せる原反ロール駆動部を付帯的に備える原反ロール供給
   装置と、旧原反ロールのシート終端側部分に新原反ロー
   ルのシート始端側部分を接合する接合機構部を備える接
   合ユニットと、接合ユニットを所定の待機位置と接合作
   業位置との間にて移動する移動装置と、接合ユニットに
   設置され、原反ロール供給装置により接合作業位置に設
   置された新原反ロールの外縁部を検出する検出装置と、
   検出装置による新原反ロールの外縁部検出結果に基づい
   て、移動装置を制御し、接合ユニットを新原反ロール
   の外縁部に対する適正な接合作業位置に設定するととも
   に、新原反ロールの外縁部の位置情報からその直径を
   求めて原反ロール駆動部を制御し、新原反ロールの周速
   度を旧原反ロールのシート巻出し速度に同期化させ、
   接合ユニットの接合機構部を駆動させる制御装置とを有
   してなることを特徴とするシート接合装置。