JPH0651288U - 装飾用テープ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 細幅の織物からなる。織物の内部には長手方
向に沿って組織と一体的になるように製織された折曲自
在な針金状の線材を配置する。 【効果】 折曲自在な線材が配置されているので、任意
な形状にでき、かつ保形性にすぐれる。織物からなるの
で、耐久性や品質すぐれ、ファッション性に富む。織物
の製織と同時に線材が配置されるので、能率的かつ低コ
ストにできる。従って、合理的かつ低コストに、ファッ
ション性に富み、付加価値を任意に提供し得る。また、
素材を選ばずあらゆるもので商品化できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、任意な形状に折曲形成できる装飾用テープに関し、なかでもアク セサリー、小物、ラッピング用などに使用されるものである。

【０００２】

【従来の技術】

上記装飾用テープとしては、例えば、実開昭５７−１３３５９５号公報に、２ 枚のテープの間に屈曲自在な針金を埋設した、折曲げ自在な手芸テープが提案さ れている。この手芸テープは、紙やフィルムの片面に熱可塑性フィルムをラミネ ートし、これを内側にして２枚のシートで針金を等間隔に多数挟着し、加熱ロー ルで溶着して貼合し、各々針金を中心にしてテープ状にカットしたものである。 そして、この手芸テープは、折曲げが自由で曲げたままの形を保持し、折曲げ、 切断、継合せ等の取扱いが非常に簡単であり、しかも安全性にすぐれカラフルで 任意な模様も施せるものであり、幼児の手芸用教材として使用される。

【０００３】 また、実開昭６１−４３２９３号公報に、細幅の布からなる本体と、この本体 に長手方向に通っている少なくとも１本の合成樹脂モノフィラメントからなり、 前記本体に前記モノフィラメントが一体的に保持された、布テープが提案されて いる。この布テープは、適度の硬さを有し、軽く、変形しにくく、耐久性に優れ ており、各種衣料品や雑用品の芯材等として使用される。

【０００４】 さらに、実開平２−１１５５９２号公報に、長さ方向に連続する細長袋状部を 具えるリボン生地の全体を一括に製織し、該細長袋状部内に、屈曲可能かつ該屈 曲形態が保持されうる線材を遊挿し、該線材が細長袋状部内において動きの融通 性を有するようになした、屈曲自在の装飾用リボンが提案されている。この装飾 用リボンは、線材の屈曲部が細長袋状部に無理なく納まり、装飾体を容易に製作 し、その形態の安定的保持を可能にし、しかも能率よく低コストで製造されうる 。そして、この装飾用リボンを単独あるいは組合せて、クリスマス用装飾体等の 大型ディスプレー用装飾体等のデコレーション用途に利用される。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記手芸テープは、熱ロールにて溶着して作製されるため素材 が限られるという欠点があった。また、予め模様が決められた素材からなるシー トをを貼合せた単商品となり、風合いや趣味感に欠けファッション性に乏しいと いう欠点があった。さらに、針金を２枚のシートに挟着したり、熱ロールで溶着 したり、さらには細幅にカットしたり等、商品ができるまで多工程を要し生産時 間が長く、コスト高になるという欠点があった。さらにまた、２枚のテープを溶 着したものであるため、何度も折曲げて使用しているうちに溶着が剥がれる場合 があるという欠点があった。また、シートを織物等にした場合では、上記欠点に 加えて、細幅状にカットされるためテープの長手方向の両端部である耳から組織 がほぐれてくるという欠点があった。

【０００６】 上記布テープは、衣料品等の芯材として使用するため変形しにくいように形成 されているので、ある程度の強度は有するものの屈曲させた場合にその形状が保 持されないという欠点があった。 上記装飾用リボンは、線材が細長袋状部に遊挿されているので、使用時等にお いて線材が抜け出るおそれがあるという欠点があった。また、細幅テープにして 包装袋の口を閉じるために使用した場合、線材からリボン生地がずれたり、引き 上がってきたり等して良好に口を閉じておくことが困難であるという欠点があっ た。

【０００７】 そこで、この考案の目的は、ファッション性、耐久性、品質等にすぐれ、しか も効率よく低コストに製造できる装飾用テープを提供することである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するための、この考案の装飾用テープは、細幅の織物または編 物からなり、その内部には長手方向に沿って組織と一体的になるように製織また は製編された折曲自在な細い針金状の線材が配置してあることを特徴とするもの である。

【０００９】

【作用】

上記構成による、この考案の装飾用テープによれば、テープが細幅の織物また は編物からなるので、織り方、編み方によって任意な組織を施すことができると ともに、テープの硬さや強さ等の調整も容易に行うことができる。 また、内部に折曲自在な細い針金状の線材が配置してあるので、テープ自体も 折曲自在となりその形状を確実に保持することができる。

【００１０】 さらに、針金状の線材は、織物または編物の組織と一体的になるように製織ま たは製編されているので、折曲使用しても線材が抜け出るおそれがない。 さらにまた、細幅の織物または編物を製織または製編すると同時に線材が一体 性を強化して配置されるので、製造時の手間をはぶくことができる。

【００１１】

【実施例】

この考案の実施例について、添付図面を参照しながら以下に説明する。 図１は、この考案の一実施例の装飾用テープの平面図を示し、図２は、図１の II−II断面図を示す。 図１および図２に示すように、装飾用テープ１は、細幅の織物３からなり、そ の内部には長手方向に沿って組織と一体的になるように製織された折曲自在な細 長い針金状の線材２が配置してある。

【００１２】 細幅の織物３は、装飾用テープ１の外形を構成しており、従来同様に製織機に て織られたものである。細幅の織物３は、その織り方によって種々の風合いを有 するように柄模様４が施されている。織物３を織るための糸としては、例えば、 ナイロン、ナイロン以外のポリアミド系、ポリエステル系、ポリ塩化ビニル系、 ポリ塩化ビニリデン系、ポリテトラフルオロエチレン系、ポリアクリル系、ポリ ビニルアルコール系、ポリプロピレン系、ポリ尿素系、ポリエチレン系、ポリウ レタン系等の合成繊維や、絹等の天然繊維などの種々の繊維が使用される。 織物３のサイズとしては、例えば、幅が５〜２０ｍｍ程度、厚みが０．２ 〜 ０．５ｍｍ程度であればよく、長さは任意にすることができる。

【００１３】 針金状の線材２は、細幅の織物３の内部に、長手方向に沿って組織と一体的に なるよう製織される。線材２は、織物３の中央に配置されるようその内部に１本 挿入されている。線材２を織物３の組織と一体的にするには、織物３を製織する 際に、装飾用テープ１の長手方向に直線的に通して織物３を形成する経糸および 緯糸で一体的に包みこまれるように製織することのほか、緯糸に対して経糸的に 使用して製織することもできる。線材２としては、折曲自在で、折り曲げたとき の形状を保持することができる細い針金状のものであれば、種々のものが使用可 能である。具体的には、ワイヤー、銅線、ニクロム線等その他の金属線が使用さ れる。使用される線材２の径としては、装飾用テープ１の主な用途や、織物３の 大きさなどによって所望のサイズのものが使用可能である。具体的には、０．１ 〜０．５ｍｍ程度の径のものであればよい。

【００１４】 上記装飾用テープ１によれば、細幅織物３からなるので、織り方によって種々 の組織を形成して、様々な風合いを有するファッション性に富んだものが得られ る。また、装飾用テープ１を構成する織物３を製織する際に装飾用テープ１の強 さ等も適宜調整可能であるから、耐久性にすぐれたものや、強度の異なった等種 々の品質のものを容易に得られる。さらに、装飾用テープ１内部に配置された線 材２は、折曲自在で、しかも折り曲げた形状を安定保持するので、テープ１も同 様の作用効果を有したものが得られる。そして、この線材２は、細幅織物３の組 織と一体的に製織されるので、折曲使用しているうちに線材２が抜け出たりする おそれもない。しかも、装飾用テープ１は、織物３の製織と同時に線材２が挿入 されるので、製作工程や時間を短くでき、合理的かつ低コストで得られる。

【００１５】 なお、本考案の装飾用テープ１は、上記実施例に限定されず、例えば、細幅の 織物３に代えて、線材２を組織内に一体化させた細幅の編物であっても良い。 また、装飾用テープ１の裏面と表面の色彩が異なるように、色の異なる糸を数 種類用いて製織することも可能であり、また、装飾用テープ１の製作の仕上げと して染色して種々の柄模様や色彩を施すことが可能である。

【００１６】 さらに、溶着可能な繊維等を用いて製織し、装飾用テープ１全体に熱を加えて 織物３等の組織と、この組織と一体的にされた線材２とをより強固に保持される ようにしてあっても良い。 さらにまた、装飾用テープ１内部に配置された線材２は、２本以上配置してあ っても良い等その他、この考案の要旨を変更しない範囲で、種々の設計変更を施 すことが可能である。

【００１７】 次に、図３に上記装飾用テープ１の一使用例の図を示す。 この装飾用テープ１の使用に際し、テープ１を必要な長さにハサミでカットし て使用され、図３では、包装袋Ａの口を閉じるラッピング用に使用されている。 即ち、カットした装飾用テープ１を、袋Ａの口を閉じるように外側から回して、 テープ１同士を互いに捩って使用する。

【００１８】 なお、装飾用テープの使用態様としては、図示したように単に捩って使用して あってもよく、花の形に形成して使用してあってもよく、さらに、他の使用例と して、花束の収束用、衣服類等のアクセサリー、髪飾り等その他の装飾用に使用 することが可能である。

【００１９】

【考案の効果】

以上のように、この考案の装飾用テープによれば、折曲自在な線材が組織内部 に一体的に配置されているので、任意な形に保形よく使用することができるとと もに、耐久性にすぐれたものが得られる。また、織物または編物等からなるので 、種々の組織を有したファッション性にすぐれたものが得られる。さらに、製織 または製編する際に硬さや強さ等を容易に調整できるので、種々の品質を有する ものが得られる。さらにまた、細幅の織物または編物を製織または製編すると同 時に線材が一体性を強化して配置されるので、織物または編物から抜け出るおそ れのない装飾用テープが、容易に製造でき能率的かつ低コストに得られる。

【００２０】 従って、合理的かつ低コストに、商品のデザインを含めたファッション性もす ぐれ、付加価値を任意に提供し得るものが得られる。また、製織等された織物等 からなるので、素材を選ばずあらゆるもので商品化できるという実用価値を有す る。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例の装飾用テープを示す平面
図である。

【図２】図１のII−II断面図である。

【図３】この考案の装飾用テープの一使用状態を示す平
面図である。

【符号の説明】

１ 装飾用テープ ２ 線材 ３ 組織

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】細幅の織物または編物からなり、その内部
   には長手方向に沿って組織と一体的になるように製織ま
   たは製編された折曲自在な細い針金状の線材が配置して
   あることを特徴とする装飾用テープ。