JPH065123B2 - 原子力発電所のタ−ビン系統 - Google Patents

原子力発電所のタ−ビン系統

Info

Publication number
JPH065123B2
JPH065123B2 JP61255394A JP25539486A JPH065123B2 JP H065123 B2 JPH065123 B2 JP H065123B2 JP 61255394 A JP61255394 A JP 61255394A JP 25539486 A JP25539486 A JP 25539486A JP H065123 B2 JPH065123 B2 JP H065123B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heater
nuclear power
moisture separation
feed water
power plant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP61255394A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63113204A (ja
Inventor
小林  実
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Shibaura Electric Co Ltd filed Critical Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
Priority to JP61255394A priority Critical patent/JPH065123B2/ja
Publication of JPS63113204A publication Critical patent/JPS63113204A/ja
Publication of JPH065123B2 publication Critical patent/JPH065123B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Turbines (AREA)
  • Breeding Of Plants And Reproduction By Means Of Culturing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は原子力発電所において、一次系給水中へのコバ
ルト持込み量を低減させて放射能漏洩を抑制した原子力
発電所のタービン系統に関する。
(従来の技術) 一般に、沸騰水型原子力発電プラントにおいては、給水
系から原子炉内へ持込まれた金属不純物が炉内を流過す
る際に放射化され、これが給水系へ流れ出るため、炉外
の放射能が増大し、被曝量の増加につながる恐れがあ
る。
このため、最近の沸騰水型原子力発電プラントにおいて
は、給水系の金属不純物低減対策として、復水浄化系の
二重化による復水系金属不純物の除去や、給水酸素ガス
注入による給水系配管の腐蝕抑制、あるいは給水ヒータ
のチューブ材にオーステナイト系ステンレス鋼を採用す
ることによる腐蝕抑制等を実施し、給水中の金属不純物
濃度、なかでも被曝量に大きく影響を与える鉄、コバル
ト、ニッケルを低減させるようにしている。その結果、
我が国の沸騰水型原子力発電プラントにおける定期点検
時の被曝量は通常、100人・レム以下と、世界的に見
ても低い値に保たれている。
一方、沸騰水型原子力発電プラントの出力向上のため、
高圧タービンと低圧タービンの間に湿分分離加熱器(M
SH)を設置し、高圧タービンで仕事をした主蒸気を湿
分分離加熱器で再加熱した後、低圧タービンへ供給する
ことにより、タービン効率を向上させる方法の採用や、
ヒータドレンを高圧ヒータから低圧ヒーターへ順次戻し
て最終的に主復水器へ常温回収する従来のカスケード方
式に替え、高圧ヒータドレンを給水ポンプの吸込み側へ
戻す高圧ヒータドレンポンプアップ方式(HPPD方
式)および低圧ヒータドレンを復水浄化系の出口側へ戻
す低圧ヒータドレンポンプアップ方式(LPPD方式)
により、ヒータドレンを高温にて給水中へ回収して損失
を低下させる方式の採用によりプラントの出力上昇を図
ることが検討されている。
また、最近の沸騰水型原子力発電プラントにおいては、
耐エロージョン対策として、抽気管、給水ヒータ、ヒー
タドレン管等に耐食材を採用することにより、ヒータド
レン系の金属不純物、特に鉄の濃度が低くなっているた
め、上述の高圧ヒータドレンポンプアップ方式や低圧ヒ
ータドレンポンプアップ方式等のフォワードドレンポン
プアップ方式を採用する場合には、鉄に関しては、系統
に浄化装置を設置しなくともヒータドレンを給水系へ回
収できる可能性が出てきた。
上述のように沸騰水型原子力発電プラントのタービン系
統に湿分分離加熱器を設置し、かつ高圧ヒータドレンポ
ンプアップ方式および低圧ヒータドレンポンプアップ方
式を採用する場合には、湿分分離加熱器からのドレンは
高圧ヒータのシェルに流入し、高圧ヒータドレンポンプ
でポンプアップされた後、給水系へ回収されるので、鉄
量流入抑制のため、湿分分離加熱器のチューブ材にはス
テンレス鋼を用いることが望ましい。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、湿分分離加熱器のチューブ材としてステ
ンレス鋼を用いた場合、給水系の鉄量は抑制されるが、
ステンレス鋼特有の酸化被膜から溶出するニッケルおよ
びコバルトが、従来から多用されているオーステナイト
系ステンレス鋼製の給水ヒータチューブからの溶出ニッ
ケルおよびコバルト成分と共に給水を通して原子炉内へ
持込まれる。
その結果、従来のカスケードタイプの沸騰水型原子力発
電プラントにおけるよりも多くのニッケルやコバルトが
給水を通して原子炉内へ持込まれることになり、被曝量
の増大を惹起するおそれがあった。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段) 本発明は、高圧タービンで仕事した蒸気を湿分分離加熱
器により高圧タービン上流側の主蒸気を加熱源に用いて
加熱して低圧タービンに導入し、低圧タービンで仕事し
た蒸気を復水して脱塩処理し給水加熱器により加熱する
原子力発電所のタービン系統において、湿分分離加熱器
のヒータドレンを給水加熱器の加熱源として使用しその
ヒータドレンを該給水加熱器の入口給水配管に戻すフォ
ワードドレンポンプアップ手段を備え、湿分分離加熱器
の加熱用主蒸気が通るチューブおよび給水加熱器の給水
が通るチューブがフェライト系ステンレス鋼からなるこ
とを特徴とするものである。
(作用) 上述のように構成した本発明の原子力発電所のタービン
系統においては、湿分分離加熱器とフォワードドレンポ
ンプアップ方式の採用によりタービン効率を高めかつ熱
量損失を低減することができる上、湿分分離加熱器のチ
ューブとしてフェライト系ステンレス鋼を使用したの
で、給水系への金属不純物の混入量を従来と同程度に低
減させることができる。
(実施例) 以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
第1図において、原子炉1で発生した蒸気は主蒸気ライ
ン2を通して高圧タービン3に導かれ、ここで仕事をし
た後、湿分分離加熱器4に流入する。
この湿分分離加熱器を流過する蒸気は、主蒸気ライン2
からバイパスされ、湿分分離加熱器チューブ4a内を流
れる高圧蒸気との熱交換によってスーパヒートされ、低
圧タービン5に流入して再び仕事をし、発電機(図示せ
ず)を駆動した後、主復水器6に導入され、復水とな
る。この復水は復水ポンプ7で加圧され、復水浄化系8
にて浄化され、給水加熱器である低圧ヒータ9および高
圧ヒータ10で順次加熱された後、原子炉1へ再供給さ
れる。
一方、湿分分離加熱器チューブ4aへ加熱源として供給
された主蒸気は湿分分離加熱器4内での熱交換によって
冷却され、高温凝縮水となって高圧ヒータ10のシェル
側へ流水し、高圧ヒータチューブ10a内を流れる給水
を加熱した後、高圧ヒータドレンポンプ11でポンプア
ップされて高圧ヒータ10の吸込み側へ給水される。
また、低圧ヒータ9のシェル側へは低圧タービン5から
の抽気蒸気が導入され、低圧ヒータチューブ9a内を流
れる給水との熱交換により冷却されて凝縮水となった
後、低圧ヒータドレンポンプ12でポンプアップされ、
復水浄化系8の出口側へ流入し、給水として回収され
る。
湿分分離加熱器4は第2図に示すように、シェル40内
に湿分分離器41、第1段加熱器42および第2段加熱
器43を収納してなるもので、第3図に示すようにサイ
クル蒸気入口座44からシェル40内に流入したサイク
ル蒸気は多数の多孔板45からなる湿分分離器41を流
通する間に湿分を除去され、第1段加熱ヘッダ46およ
び第2段加熱ヘッダ47から湿分分離加熱器チューブ4
8,49へ流入する高圧蒸気との熱交換によって加熱さ
れた後、サイクル蒸気出口座50より、低圧タービン5
へ向けて流出する。第3図中、4bは湿分分離加熱器シ
ェル41内に溜ったドレンを排出するドレン座を示す。
上記において、湿分分離加熱器チューブ4aとしてはフ
ェライト系ステンレス鋼が用いられており、また好まし
くは低圧ヒータチューブ9aおよび高圧ヒータチューブ
10aにもフェライト系ステンレス鋼が用いられる。
なお、フェライト系ステンレス鋼としてはニッケルが不
純物程度しか含まれておらず、そのためニッケル不純物
中のコバルト含有量が極微量であり、かつクロム含有率
が13%以上であるフェライト系ステンレス鋼が好まし
い。
上述の構成により、湿分分離加熱器チューブ4a、低圧
ヒータチューブ9aおよび高圧ヒータチューブ10aに
従来のオーステナイト系ステンレス鋼を用いたヒータド
レンカスケードタイプの原子力発電プラントにおける給
水中の鉄、コバルト、ニッケルの濃度と同程度とするこ
とができる。
第4図は材料の相違によるエロージョン、コロージョン
減量の経時変化の様子をフェライト系ステンレス鋼およ
びオーステナイト系ステンレス鋼につき示すもので、試
験条件は、温度:200℃、湿り度:11%蒸気、酸素濃
度:20ppm、流速:27.5m/秒である。
この図から明らかなように、フェライト系ステンレス鋼
の腐蝕速度はオーステナイト系ステンレス鋼の3〜4倍
も高いが、材料中の鉄、コバルト、ニッケルの材料元素
組成比M(=フェライト系ステンレス鋼/オーステナイ
ト系ステンレス鋼)は第5図中に示すように、鉄が1.
1,コバルトが1/5,ニッケルが1/30であるから、これと
腐蝕速度比Sによって定まる腐蝕量比Cはコバルトが0.
6〜0.8,ニッケルが1/10以下となる。なお、鉄の腐蝕速
度比Sは3〜4倍となるが、元来、鉄の腐蝕率は極めて
小さいため問題とならない。
次表は本発明と従来のオーステナイト系ステンレス鋼を
用いたカスケード方式における給水中の金属濃度を示
す。
この表からも明らかなように、湿分分離加熱器チューブ
としてフェライト系ステンレス鋼を用いることにより、
湿分分離加熱器の設置によるタービン効率の向上と、高
圧ヒータドレンポンプアップ方式および低圧ヒータドレ
ンポンプアップ方式による熱回収により出力上昇を可能
とした原子力発電所タービン系統においても、給水中の
金属不純物の濃度を従来並に低下させることができる。
なお、以上の説明では低圧ヒータと高圧ヒータの双方に
フォワードドレンポンプアップ方式を採用した例につき
述べたが、本発明はこれに限定されるものではなく低圧
ヒータと高圧ヒータのいずれか一方のみにフォワードド
レンポンプアップ方式を採用してもよい。
[発明の効果] 本発明によれば、湿分分離加熱器およびフォワードドレ
ンポンプアップ方式の採用によりタービン出力を向上さ
せた沸騰水型原子力発電プラントにおいても、給水中の
金属不純物を、従来のオーステナイト系ステンレス鋼を
用いたカスケードタイプの沸騰水型原子力発電プラント
におけると同程度に抑制することができ、定期点検時等
における被曝量を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の原子力発電所のタービン系統を例示す
る系統図、第2図と第3図は第1図における湿分分離加
熱器の具体的構成を示す横断面図と一部縦断面図、第4
図はフェライト系ステンレス鋼とオーステナイト系ステ
ンレス鋼のエロージョン、コロージョン減量の経時変化
を示すグラフ第5図はフェライト系ステンレス鋼とオー
ステナイト系ステンレス鋼の腐蝕量比を示す説明図であ
る。 1……原子炉 3……高圧タービン 4……湿分分離加熱器 5……低圧タービン 6……主復水器 7……復水ポンプ 8……復水浄化系 9……低圧ヒータ 10……高圧ヒータ 11……高圧ヒータドレンポンプ 12……低圧ヒータドレンポンプ 40……湿分分離加熱器シェル 41……湿分分離器 42……第1段加熱器 43……第2段加熱器

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高圧タービンで仕事した蒸気を湿分分離加
    熱器により高圧タービン上流側の主蒸気を加熱源に用い
    て加熱して低圧タービンに導入し、低圧タービンで仕事
    した蒸気を復水して脱塩処理し給水加熱器により加熱す
    る原子力発電所のタービン系統において、前記湿分分離
    加熱器のヒータドレンを前記給水加熱器の加熱源として
    使用しそのヒータドレンを該給水加熱器の入口給水配管
    に戻すフォワードドレンポンプアップ手段を備え、前記
    湿分分離加熱器の加熱用主蒸気が通るチューブおよび前
    記給水加熱器の給水が通るチューブがフェライト系ステ
    ンレス鋼からなることを特徴とする原子力発電所のター
    ビン系統。
JP61255394A 1986-10-27 1986-10-27 原子力発電所のタ−ビン系統 Expired - Lifetime JPH065123B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61255394A JPH065123B2 (ja) 1986-10-27 1986-10-27 原子力発電所のタ−ビン系統

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61255394A JPH065123B2 (ja) 1986-10-27 1986-10-27 原子力発電所のタ−ビン系統

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63113204A JPS63113204A (ja) 1988-05-18
JPH065123B2 true JPH065123B2 (ja) 1994-01-19

Family

ID=17278153

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61255394A Expired - Lifetime JPH065123B2 (ja) 1986-10-27 1986-10-27 原子力発電所のタ−ビン系統

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH065123B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02298464A (ja) * 1989-05-12 1990-12-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd スピンドル装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61147002A (ja) * 1984-12-19 1986-07-04 株式会社東芝 湿分分離加熱器

Also Published As

Publication number Publication date
JPS63113204A (ja) 1988-05-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TW540069B (en) Method for controlling water quality in nuclear reactor and nuclear power generation equipment
JP3667525B2 (ja) 蒸気発生器附帯型原子力発電用タービン設備
JPH065123B2 (ja) 原子力発電所のタ−ビン系統
US4237691A (en) Process of removing water-soluble impurities from the working medium of a steam power plant
JP2543905B2 (ja) 原子力発電所のタ―ビン系統
JPH11236689A (ja) 発電プラントの水処理装置および水処理方法
JPS63307393A (ja) 原子力発電所のタ−ビン系統
JP2519306B2 (ja) ドレン回収システムの浄化装置
JPS6398597A (ja) 復水系統
JPH0493796A (ja) 原子力発電プラント
JPH11304993A (ja) 発電用タービン設備
JPH04270996A (ja) 原子力発電プラント
JPH0221312B2 (ja)
JPS61256104A (ja) 複合発電プラントの水処理方法
JPH0468525B2 (ja)
JPS61132897A (ja) 原子力発電プラントの運転方法
RU2211929C1 (ru) Тепловая электрическая станция
JPH0447103A (ja) 火力発電プラント
JPH0148519B2 (ja)
JPS6318158B2 (ja)
JPS6333680B2 (ja)
JPS628602B2 (ja)
JPH06221510A (ja) 給水加熱器ドレン系統のクリーンアップ方法及びその装置
JPS5929980A (ja) 原子力発電プラント用復水系システム
JPS58222905A (ja) 給復水系再循環システム