JPH0650942A - フエライト系鉄鋼材料の表面き裂長さ計測方法 - Google Patents

フエライト系鉄鋼材料の表面き裂長さ計測方法

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Publication number
JPH0650942A
JPH0650942A JP22090592A JP22090592A JPH0650942A JP H0650942 A JPH0650942 A JP H0650942A JP 22090592 A JP22090592 A JP 22090592A JP 22090592 A JP22090592 A JP 22090592A JP H0650942 A JPH0650942 A JP H0650942A
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JP
Japan
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crack
length
adhesive tape
steel material
magnetic particles
Prior art date
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Pending
Application number
JP22090592A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuhiko Nishimura
宣彦 西村
Fujimitsu Masuyama
不二光 増山
Toki Kaneko
晨 金子
Toshiyuki Imazato
敏幸 今里
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 機械部品として使われているフエライト系鉄
鋼材料に生ずるき裂の長さを計る表面き裂長さ計測方法
で、従来と同じ程度の簡便さで、供試材表面を前処置し
ないでレプリカ法と同じ精度でき裂の長さを測れる。 【構成】 供試材の軸方向に磁界をかけ、磁粉を塗って
そのままの状態で粘着テープを供試材に貼り付け、磁粉
を抽出し、供試材から採取した粘着テープを顕微鏡に装
着して磁粉の長さを測る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、機械部品として使用さ
れているフエライト系鉄鋼材料に生成するき裂状の欠陥
を定量的に評価する、機械部品の非破壊検査法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から機械部品のき裂状の欠陥の非破
壊検査法としては、磁粉探傷法、染色浸透探傷法、超音
波探傷法等の非破壊検査法が専ら用いられていた。ま
た、微小なき裂の長さを計測する方法としては、レプリ
カ法が多用されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】磁粉探傷法、染色浸透
探傷法、超音波探傷法等の非破壊検査法は、簡便である
が、このうち磁粉探傷法、染色浸透探傷法は検出感度は
高いが、そのままでは微小なき裂長さの計測は困難であ
った。また、超音波探傷法は定量的にき裂の検出が可能
であるが、1mm以下のき裂に関しては検出感度が低かっ
た。
【0004】また、レプリカ法は微小なき裂の長さを精
度良く検出できるが、検出するためには供試材の表面を
鏡面になるまで研磨する必要があることから、工程に時
間を要するとともに該供試材の表面状態が悪い場合は鏡
面研磨するまでに供試材表面を研磨、除去することから
微小なき裂を除去してしまう可能性があった。
【0005】上記に鑑み本発明は、上述した非破壊検査
法と同等な程度の簡便さで、供試材表面を前処理するこ
となく、レプリカ法と同様の精度で機械部品表面に生成
するき裂の長さを検出できる方法を提供しようとするも
のである。
【0006】例えば、火力発電プラントにおいては、近
年の原子力発電プラントの伸長によって基底負荷運用か
ら中間負荷運用化されており、起動停止及び負荷変化が
頻繁に行なわれるようになって、その際発生する温度変
動時に生ずる熱応力の繰り返しによって、疲労損傷の蓄
積が問題となっている。
【0007】このような、疲労損傷においては、表面に
き裂が生じて、これが進展して、遂には破断に至るが、
薄肉部品においては、き裂を如何に早期に検出するかが
問題となる。この問題に対して現時点では、従来の非破
壊検査技術による欠陥検出が試みられているが、この方
法では表面き裂長さ1mm程度以上の欠陥しか検出でき
ず、事故を引き起こす可能性がある。
【0008】一方、レプリカ法ではより微小なき裂から
検出できるが、事業用火力発電プラントでは検査対象部
位の検査範囲が広く、検査に時間を要するとともに、1
点当たりの検査領域が狭いレプリカ法では、代表的な位
置の検査しか行なうことができず、損傷が局在化する傾
向がある疲労損傷の検出においては、最大損傷部を見落
とす可能性が高い。
【0009】上記不具合に鑑み、本発明は、簡便に火力
発電プラントのように類似した使用環境に広い領域が晒
される機械部品の疲労損傷等の結果生ずるき裂を初期か
ら検出する方法を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は課題を解決する
手段として、 (1) 上記非破壊検査法のうち、最も表面き裂の検出感度
が高い磁粉探傷法に着目した。
【0011】(2) 磁粉探傷法では、通常磁粉に蛍光塗料
が含まれており、き裂部に集積した磁粉から発する蛍光
を目視で検出してき裂の有無を評価するのに対して、本
発明者等は、き裂部に集積した磁粉をそのままの状態で
粘着テープに抽出して、テープに抽出された磁粉の長さ
を顕微鏡で観察するようにして、目視で行なっていた調
査を顕微鏡で観察できるようにした。計測方法である。
【0012】即ち、本発明は、機械部品として使用され
ている鉄鋼材料に生成する表面き裂長さを計測する方法
において、 (1) 機械部品の調査対象位置に磁界をかける工程。 (2) 磁界をかけた状態で調査対象部に磁粉を塗布する工
程。 (3) 表面き裂部に集積した磁粉を粘着テープに抽出する
工程。 (4) 磁粉が抽出された粘着テープを顕微鏡に装着し、磁
粉の長さを計測してき裂長さとする工程。 等の工程を具備するフエライト系鉄鋼材料の表面き裂長
さ計測方法である。
【0013】
【作用】本発明によれば、磁粉探傷試験法において、き
裂部に集積した磁粉の状態をそのまま粘着テープに抽出
できることから、従来の非破壊検査法よりき裂の検出感
度を上げることができるようになるとともに、従来法で
はできなかった微小なき裂の長さを計測できるようにな
る。さらに、レプリカ法のように該機械部品の表面の前
処理が不要になったのである。
【0014】
【実施例】本発明における一実施例を図1及び図2を参
照して説明する。本実施例に使用した材料は機械部品と
して多用されている炭素鋼である。
【0015】該供試材から図1に示す形状の疲労試験片
を作製し、該供試材の表面状態を粗悪にするために、5
00℃で100時間の加熱処理を施した。その後、機械
部品の使用状態を模擬するために、室温で総歪み範囲
0.8%の保持なし引張圧縮疲労試験を行ない、表面に
疲労損傷による表面き裂を導入した。
【0016】そこで、任意の繰り返し数で試験を中断し
た試験片において、そのままの状態で試験片の軸方向に
磁界をかけ、磁粉を塗布して、そのままの状態で粘着テ
ープを供試材に貼り付け、磁粉を抽出するとともに、該
供試材の表面にシヨットブラスト処理を行なうことによ
って、表面酸化被膜を除去した状態で試験片の軸方向に
磁界をかけ、磁粉を塗布して、そのままの状態で粘着テ
ープを供試材に貼り付け、磁粉を抽出した。
【0017】さらに、該試験片と同様の試験片を酸化試
験を行なうことなく、表面を鏡面研磨した後、同様の条
件で疲労試験を行ない、同様の条件で疲労試験を中断し
た試験片からレプリカを採取した。
【0018】さらに、該試験片から採取した粘着テープ
およびレプリカを顕微鏡に装着し、粘着テープでは集積
した磁粉の長さを、レプリカ法においては転写されたき
裂の長さをそれぞれ計測した。
【0019】ボイラ部材は高温で使用されることから、
その表面にかなり強固な酸化皮膜が付着する。実機にお
ける計測において最も時間を要する工程は酸化皮膜の除
去となるので、酸化皮膜が付着したままでき裂の計測が
定量的にできれば、調査工期の飛躍的な短縮となる。
【0020】図2は各供試材の各手法による最大き裂長
さ計測結果を、各供試材の中断繰り返し数を破断繰り返
し数で除した値を寿命消費率としてプロットした、最大
き裂長さと寿命消費率との関係を示したもので、酸化皮
膜を除去することなく計測したき裂の長さが、酸化皮膜
を除去した後測定した値とほぼ同等であることを示して
おり、本発明方法によってレプリカ法と同様の精度で、
しかも、レプリカ採取の場合に必要な鏡面研磨、酸化皮
膜除去等の前処理を行なうことなく、き裂長さを計測で
きることが明らかになった。
【0021】一部では上記両者の対応が良くない点もあ
るが、これは酸化皮膜が付着したままで計測すると、母
材の割れによって2次的に生成する酸化皮膜の割れを検
出するものであるから、非常に隣接した2本のき裂が存
在した場合、皮膜が付着したままだと、これらが継がっ
た1本のき裂と認識してしまうことによる。
【0022】しかし、実機の調査においてはまず最初、
対象となる領域をすべて酸化皮膜付着のままで計測し、
そのうち最大のき裂が検出された位置についてのみ酸化
皮膜を除去してき裂の状況を詳細に調査することなると
予想されることから、このようなデータのばらつきは問
題とならないと考えられる。
【0023】さらに、レプリカ法では、酸化皮膜を除去
するだけではなく、その部分をさらに研磨紙及びダイヤ
モンドペーストを用いて詳細に研磨する必要がある。従
って、計測に時間がかかるとともに、特に疲労損傷が発
生し易い溶接止端部等の形状不連続部ではこの研磨過程
で研磨によって除去される金属母材の量が多くなり、表
面のみに発生する微小なき裂は除去されて了う可能性が
ある。
【0024】従って、本実施例でもレプリカ法による計
測結果は酸化皮膜の付着のない研磨のままの供試材のデ
ータを示した。
【0025】
【発明の効果】以上、詳述したように、本発明方法によ
れば、レプリカ法と同様の精度で、機械部品の表面に生
成する微小なき裂の長さを、レプリカ法のように供試材
の表面を研磨することなく検出できることから、機械部
品の非破壊検査法の精度向上ならびに効率化に寄与する
ことができる。
【0026】例えば、火力発電プラントにおいては、疲
労き裂の進展によって耐圧部の蒸気漏れが発生すると、
プラントを計画外に停止して、漏洩部分を検出するとと
もに、その補修を行なわなければならず、予定外のプラ
ントの停止によって、計画発電量に見合う他の発電設備
の起動を余儀なくされるほか、設備に余裕がない場合に
は、大規模な停電に至る可能性があり、本発明によって
非破壊検査技術の精度が上がることにより、このような
事態を避けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例で行なった単軸疲労試験の試
験片の形状、寸法を示すものである。
【図2】本発明の一実施例として行なった、疲労試験片
に生成した表面き裂長さを本発明方法および従来法であ
るレプリカ法によって検出したぐらふである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今里 敏幸 長崎県長崎市深堀町5丁目717番1号 三 菱重工業株式会社長崎研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機械部品として使用されている鉄鋼材料
    に生成する表面き裂長さを計測する方法において、 (1) 該機械部品の調査対象位置に磁界をかける工程。 (2) 磁界をかけた状態で調査対象部に磁粉を塗布する工
    程。 (3) 表面き裂部に集積した磁粉を粘着テープに抽出する
    工程。 (4) 磁粉が抽出された粘着テープを顕微鏡に装着し、磁
    粉の長さを計測してき裂長さとする工程。 等の工程を具備することを特徴とするフエライト系鉄鋼
    材料の表面き裂長さ計測方法。
JP22090592A 1992-07-29 1992-07-29 フエライト系鉄鋼材料の表面き裂長さ計測方法 Pending JPH0650942A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5703419A (en) * 1995-04-27 1997-12-30 Nippondenso Co., Ltd. Stepper motor with shortened axial length
US6076421A (en) * 1997-03-26 2000-06-20 Fuji Kiko Co., Ltd. Shift-lever devices with support for plate spring
JP2014092527A (ja) * 2012-11-07 2014-05-19 Ihi Inspection & Instrumentation Co Ltd 渦流探傷試験用の試験片とこれを用いた渦流探傷試験方法及びその製作方法
CN112881517A (zh) * 2021-01-14 2021-06-01 楷钛工业零部件江苏有限公司 一种合金壳体密封性测试装置

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A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20000328