JP3148869B2 - 産業プラントの検査評価方法及び装置 - Google Patents

産業プラントの検査評価方法及び装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、産業プラントの機器材
料の損傷あるいは材質劣化の状態を検出する手法及び装
置に係り、特に、非破壊的な材料検査装置を併用し、そ
の結果を基に、微小試料をサンプリング採取して直接的
に材料の化学成分や機械的特性を検査し、機器材料の損
傷度及び材質の劣化度を評価する手法及び装置並びに機
器材料からの試料採取方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術としては、特開昭57−179
746号公報に記載のような、プラント機器材料の疲労
度の監視装置等の例がある。この装置は、超音波探傷子
と音速計測器で構成され、機器材料中を伝播する超音波
の音速変化を測定し、き裂発生以前の段階で非破壊的に
異常を検出するものである。
【0003】特開昭56−130696号公報には、原
子炉の炉水やオフガスを監視して破損燃料棒を内蔵する
燃料集合体を検出する技術が開示されているが、これは
破損燃料棒が核分裂によって生成された放射性物質を放
出するという単一の特性を利用したもので、そのような
性質を示さない機器材料については適用できないし、プ
ラント全体を対象としたものでもない。また、特開平2
−17511号公報に記載されたプラント監視装置は、
プラントの運転状態データのみから、プラント状態に異
常がないかどうかを判定しようとするものであって、プ
ラントを構成する機器材料自体に内在する損傷や材料劣
化の有無や程度を判断の対象にしているものではない。
さらに、特開昭60−257356号公報には、探傷欠
陥の等級分類方法が開示されているが、この技術は超音
波によるエコーデータの分析に関するものであって、そ
れによって得られたデータをどのように活用するのかに
ついては触れられていない。
【0004】また、機器材料の機械強度試験を行う場合
は、該機器材料から試料を採取し、該試料からさらに試
験片を加工して必要な試験を行っていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記特開昭57−17
9746号公報記載の技術は、機器材料中を伝播する超
音波の音速変化から間接的に材質異常を推定しているの
みであり、材料の材質劣化等の複合損傷や定量的な機器
材料の状態を評価するまでの方法及び装置については触
れられていない。また、機械強度試験を行う場合、試料
の採取と試験片の加工という2段階の手順を経ることに
なり、時間を要した。
【0006】本発明の課題は、プラントを構成する機器
材料の損傷及び材質劣化をそれらの内容に対応させて整
合性を持たせながら定量的に評価し、かつそのための時
間を短縮するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題は、まず、各々
の構成部材に生じやすい材料損傷の検出に適した非破壊
的検査装置を用いて機器の損傷を受けている箇所の特定
と損傷度の第1次評価を行い、さらに、その結果を基に
実施するべき検査の内容を予め設定された検査工程グル
ープの中から選定し、選定された検査工程の検査結果及
び前記非破壊検査結果に基づいて機器材料の損傷及びま
たは劣化の程度を定量的に判定し残存寿命の推定を行う
第2次評価を行うことにより達成される。
【0008】非破壊検査を行う代わりに、予め設定され
た運転パラメータを用いてプラント機器材料各部の劣化
の程度を判定し、判定された劣化の程度に応じて次段の
検査工程を選定するようにしてもよい。
【0009】なお、機器材料から試料を採取する際に、
試料の一部が機器材料につながった状態で該試料に外力
を負荷して機器材料から破断させて切り離し、該破断に
要した外力の大きさ及びまたは負荷回数を測定し、試料
採取と強度試験を兼ねた試料採取方法とする。
【0010】
【作用】機器材料の損傷及び劣化位置を特定するために
は、非破壊的な検査装置により異常箇所を検出できる。
例えば、非破壊検査装置としては、超音波法や磁気的手
法等を応用した装置がある。この非破壊検査結果を基に
損傷や材料劣化の程度が判定され、判定結果に応じて当
該損傷及びまたは材料劣化個所の以後の検査工程が選定
される。また、例えば中性子照射を受ける原子炉構成部
材などのように特定の運転パラメータによってその劣化
が進行するものについては、非破壊検査装置による検査
に変えて前記特定の運転パラメータを用いることによ
り、該運転パラメータの値に基づく材料の脆化の度合い
が判定される。特に、材料の劣化度が大きいと判断され
た場合には、その劣化度が大きい箇所から微小試料が採
取される。微小試料の採取には、マイクロカッターや放
電加工等の手法が適用できる。この試料の分析により化
学成分や金属組織の状態が得られ、得られた結果に基づ
き劣化の種類,程度が判定される。また採取された試料
からマイクロ試験片が加工され、該マイクロ試験片によ
り機械的特性が把握される。前記非破壊検査の結果や化
学成分や金属組織の状態及び機械的特性に基づいて、材
料の残存寿命や強度の安全率が直接かつ、定量的に評価
される。また、微小試料のサンプリング採取時に機械的
試験を同時に実施することにより、微小試料に余分なダ
メージを与える以前に材料の機械的特性を検出できると
ともに、マイクロ試験片の加工に要する時間が短縮され
る。
【0011】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0012】図1は、本発明の実施例の全体構成を示し
たものである。図1に示す装置は、産業プラント等の機
器あるいは配管等を対象に損傷を検出する非破壊検査装
置1と、該非破壊検査装置1に接続され非破壊検査装置
1の測定結果を基に材料劣化の1次評価を行い以降の検
査工程を選定する第1次評価装置2と、劣化箇所から微
小試料のサンプリングを行う試料サンプリング装置3
と、試料が採取された箇所を補修する研磨装置や補修溶
接装置等の表面処理装置4と、採取した微小サンプルを
マイクロ試験片に加工する加工装置5と、加工された試
験片の組織観察、化学成分分析を実施する分析装置6
と、同じく加工された試験片の機械的特性を検査するマ
イクロ試験装置7と、前記非破壊検査装置1の測定デー
タ、前記試料サンプリング装置3の採取時の強度デー
タ、前記分析装置6の組織観察、化学成分分析データ、
及び前記マイクロ試験装置7の強度試験データ等を基に
2次評価を行う第2次評価装置8とを含んで構成されて
いる。
【0013】上記構成の装置の動作を、図3に示すフロ
ーチャートを参照して以下に説明する。まず、検査対象
の機器及び検出しようとする損傷の内容に応じて非破壊
検査装置が選定される(手順31)。選定される非破壊
検査装置は必ずしも1種類に限られない。次に、選定さ
れた非破壊検査装置1により、損傷のスクリーニングを
行い、損傷度の大きい箇所の特定を行う(手順32)。
損傷度の大きい箇所を特定する方法としては、機器の構
造や運転条件などの情報から推定する方法もある。非破
壊検査装置1は、その検査結果を数量化し、正常な状態
における数値に対する比率(例えば%)や、正常な状態
における数値との偏差の値として出力する。出力値が予
め設定された値よりも大きい値を示す個所が、損傷個所
あるいは材料劣化した個所として特定され、以降の検査
の対象個所となる。
【0014】非破壊検査装置1の測定結果が得られた
ら、それを基に第1次評価装置2により材料劣化の1次
評価が行われ、損傷程度のランク付けが行われて以降の
検査工程が選定される(手順33)。
【0015】一次評価装置2の詳細実施例を図2及び図
3に示す。一次評価装置2は各々の非破壊検査装置1に
データ伝送線で接続されており、各々の非破壊検査装置
1により測定したデータが自動的に入力される。該一次
評価装置2は入力されたデータを基に、検査結果の評価
を図2に示すようにAランクからDランクまでに分類
し、該当するランクにしたがって以降の検査工程(手順
34A,34B,34C,34Dのいずれか)を選定す
る。選定結果は一次評価装置2の表示画面に表示される
とともに、ハードコピーとしてプリントアウトされる。
ランク分けの方法としては、非破壊検査装置1の出力値
Sに対して検査装置の種類ごとにそれぞれ三つの判定基
準値α,β,γを設定しておき、S≦αであればAラン
ク、,α<S≦βであればBランク、β<S≦γであれ
ばCランク、γ<SであればDランクのように分類す
る。1ヶ所の被検査点が複数の検査装置によって検査さ
れる場合は、各検査装置の出力値に重み付けを行い、重
み付けを行った値の合計値を用いてランク付けを行う方
法や、各検査装置の出力値にメンバーシップ関数を適用
し、ファジー制御の手法を用いて分類する方法が利用で
きる。
【0016】検査実施者は、一次評価装置2の表示画面
に表示された選定結果もしくはプリントアウトされた選
定結果にしたがって、次の段階の検査を実施する。
【0017】図2は、ランク分けの基準と、各ランクに
対応して設定された検査工程の例を示す。例えば、Aラ
ンクは、殆ど損傷が無い判定された場合であり、検査は
この段階までで終了する(手順34A)。
【0018】Bランクは、損傷程度は極めて小さいが何
らかの損傷が生じていると認められた場合であり、手順
34Bに進み、損傷の判別をするために極微小の試料を
採取し、組織的観察、元素分析及び成分分析を行う。B
ランクの場合の採取試料は極少量であるため、機器の採
取後の補修は無いか、あるいは簡易な研磨程度の処理で
終了する。
【0019】Cランクは、程度は小さいが損傷が生じて
いると認められた場合で、手順34Cに進む。手順34
Cでは、損傷の程度を把握するために微小の試料を採取
し、試料の採取時に強度試験を兼ねるサンプリングを
し、強度の低下(変化)を確認する。また、採取した試
験片の、組織的観察、成分分析を行う。Cランクでは、
採取試料が多少大きくなるため、機器の採取後の補修と
して、補修溶接や研磨を施し、終了する。
【0020】Dランクは、損傷の程度が大きいと認めら
れた場合で、手順34Dに進む。手順34Dでは、損傷
の程度を定量的に把握するため、強度試験用の試料を採
取し、この試料から小型疲労試験片、衝撃試験片やSC
C試験片等を加工し、残存寿命や衝撃値の裕度を評価す
る。この場合の試料の採取量はCランクより比較的大き
くなる。採取後の機器の補修として、補修溶接や研磨を
施し、終了する。
【0021】例えば、第1次評価装置2で劣化や損傷が
大と判定された場合にはDランクが適用され、以下の検
査工程が選択される。まず、劣化箇所から試料サンプリ
ング装置3により微小試料のサンプリングを行う。微小
試料の大きさは、以下の化学分析、金属組織観察及びマ
イクロ試験片での強度試験を賄う量である。この劣化箇
所からの試料サンプリングでは、機器から試料を取る最
終のサンプリング時に、衝撃試験、靭性試験及び疲労試
験等の機械強度試験を兼ねる手法によりサンプリングが
行われる。これにより、試料をサンプリングすると同時
に強度データも採取できる。試料を採取した箇所は、研
磨装置や補修溶接装置等の表面処理装置4により補修さ
れる。
【0022】採取した微小サンプルは、加工装置5によ
り加工層、熱影響部を取り除き、金属組織観察用試験片
及び機械的特性を測定するためのマイクロ試験片に加工
される。
【0023】金属組織観察用試験片は、電磁顕微鏡や光
学顕微鏡、また化学成分分析装置等の分析装置6によ
り、組織観察、化学成分分析が実施される。
【0024】マイクロ試験片では、引張り強度、衝撃強
度、応力腐食割れ(SCC)感受性や硬さ等の機械的特
性が、マイクロ試験装置7により求めれる。例えば、マ
イクロ試験装置7にはスモールパンチ試験装置、マイク
ロ引張試験装置やSCC試験装置等がある。
【0025】一次評価装置2により上述の手順34A,
34B,34C,34Dの中から選定された検査工程が
終了すると、第2次評価装置8に、検査対象点の識別デ
ータ、前記非破壊検査装置1の測定データ、試料サンプ
リング装置3の採取時の強度データ、分析装置6の組織
観察、化学成分分析データ、及びマイクロ試験装置7の
強度試験データ等が入力される。第2次評価装置8は、
入力された検査データを定量的な数値に変換するための
データベース及び判定式を格納したデータベース記憶手
段を備えており、入力されたデータを基に2次評価を行
う(手順35)。第2次評価装置8は、機器材料の損傷
度を定量的に判定すると共に、残存寿命の推定を行い、
さらに、機器の損傷程度に応じて、機器の補修、材質改
質、あるいは取替えの判定をする。第2次評価装置8は
また、プラント運転開始及び方法の判定をする。第2次
評価装置8は画面表示手段及びデータ記憶手段を備え、
入力された前記各データ、推定結果及び判定結果を該デ
ータ記憶手段に格納するとともに、前記画面表示手段に
表示する。
【0026】本実施例では、非破壊検査装置により迅速
に損傷位置を検出でき、かつ損傷の比較的大きい部位に
対しては、試料を採取して機械強度試験を行うことによ
り、直接的に機械的強度の低下を確認できる。これによ
り、機器の損傷度の定量的評価及び残存寿命の推定がで
きる。
【0027】上記実施例においては、非破壊検査によっ
て得られたデータに基づいて以降の検査工程が選定され
たが、非破壊検査を行うことなく材料劣化の程度を判定
し、ランク分けを行うことも可能である。たとえば、運
転中中性子照射を受ける原子炉構成部材の場合、炉心か
らの距離や位置によって異なる中性子照射量を累積算出
し、中性子照射によって生ずる材料の脆化の程度を判定
する。この脆化の程度を前述のようにA〜Dにランク分
けしておき、各ランクごとに検査内容を設定しておけ
ば、脆化程度の判定に連動して以降の検査が自動的に選
定される。
【0028】次に試料サンプリング装置3の詳細実施例
を以下に示す。
【0029】図4は、マイクロカッタ300による微小
サンプル901を採取する方法を示す。保持治具301
に保持されたマイクロカッタ300が、機器部材900
の表面に対して斜めに切り込みを入れ、次いで機器部材
900の表面から採取しようとする微小サンプル試料9
01の輪郭に沿って厚み方向に切り込み、微小サンプル
試料901を切り離す。マイクロカッター300で部材
900に切り込みを施した後の状況を図5に示す。この
マイクロカッタを水中で用いれば、部材を低温のままで
カットできるため、材料の組成を加工熱で損なうことが
少ない。
【0030】図6は、放電加工による微小サンプルを採
取する方法を示す。この方法は、放電加工の電極310
を図のようなバケット形状にし、試料901をほじり取
るものである。放電加工による方法では電極の構造を変
えることにより、色々の形状に試料901を採取でき
る。
【0031】図7〜9に、試料採取の際、同時に強度試
験を行う方法の例を示す。試料採取の際、同時に強度試
験を行うにはマイクロカッターで切り込む際に、試料の
全周を切り離さず一部の部分を残して、カッティングを
行う。衝撃強度試験を行う場合、図7のように、衝撃荷
重を与える治具321でくさび状の治具320を機器部
材に形成された切り込みに嵌合させておき、、該くさび
状の治具320に衝撃治具321を衝突させ、試料90
1が剥がされる際の衝撃治具321による荷重状態から
材料の衝撃強度を推定する。特に試料採取部分を冷却し
た状態で試験を行うことにより、材料の衝撃強度をより
正確に把握できる。
【0032】図8は、電磁石を用いて荷重を印加する手
法を示す。図8のように採取試料901の上部に電磁石
325を配置し、該電磁石325に通電することで電磁
石325の吸引力で試料901に荷重が加わる。電磁石
325に通電する電流のオン−オフを繰り返すことで、
試料901に繰返し荷重が加わり、疲労試験ができる。
また、破断後の試料901は電磁石325に吸着される
ため、破断後の試料901の回収が容易である。
【0033】また、ステンレス鋼のような非磁性材料で
は、図9のように試料901表面にマグネット326を
接着し、この上部に電磁石325を配置し、通電するこ
とで電磁石325の吸引力で試料901に荷重が加わ
る。この方法を用いれば、非磁性材料でも微小サンプル
試料採取時の疲労強度試験が可能である。
【0034】上記実施例によれば、機器部材の検査を行
うに際し、検査対象の損傷の検査に最も適した検査方法
及び検査装置を自動的に選定できる、検査のための試料
採取時に強度試験を同時に行うことより採取した試料か
ら製作するマイクロ試験片の数をへらすことができ、し
たがって採取する試料の大きさを小さくするできるので
プラントに与えるダメージを最小限にできる、試料の採
取と同時に強度試験を行うことができ検査に必要な期間
を短縮できる、損傷の内容程度に応じて検査内容が予め
設定されているので損傷に対応する検査内容の整合性を
維持できるなどの効果がある。
【0035】以上、本発明の実施例について説明した
が、本発明は供用期間中の検査が重要な意味を持つ原子
炉構造物への適用の他、火力発電プラントや化学プラン
トなどにも容易に適用できる。これにより、プラント機
器の損傷度を定量的に評価できるため、プラント機器の
信頼性,安全性の向上が実現できる。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、機器部材の検査を行う
に際し、検査対象の損傷の検査に最も適した検査方法及
び検査装置を自動的に選定できる、検査のための試料採
取によりプラントに与えるダメージを最小限にできる、
試料の採取と同時に強度試験を行うことができ検査に必
要な期間を短縮できる、損傷の内容程度に応じて検査内
容が予め設定されているので検査内容の整合性を維持で
きるなどの効果がある。材料の損傷度を損傷度のレベル
ごとに直接的観察を用いて評価するので、この検査デー
タを基に材料の損傷度を定量的に評価でき、プラント機
器の信頼性,安全性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の要部構成を示すブロック図で
ある。
【図2】非破壊検査手法のデータを基に評価した本発明
における損傷度のランク別評価例である。
【図3】本発明の実施例を示す検査フローチャート図で
ある。
【図4】マイクロカッタによる微小サンプルを採取する
方法を示した斜視図である。
【図5】マイクロカッタによる微小サンプル採取のため
の切り込みした状況を示す斜視図である。
【図6】放電加工によって微小サンプルを採取する方法
を示した斜視図である。
【図7】試料採取の際、一部の部分を残して切り込みを
入れ、試料を剥がす際に機械強度試験を実施した本発明
の実施例を示す断面図である。
【図8】試料採取の際、一部の部分を残して切り込みを
入れ、試料を剥がす際に疲労強度試験を実施した本発明
の実施例を示す断面図である。
【図9】試料採取の際、一部の部分を残して切り込みを
入れ、試料を剥がす際に疲労強度試験を実施した本発明
の他の実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 非破壊検査装置 2 第1次評
価装置 3 試料サンプリング装置 4 表面処理
装置 5 加工装置 6 分析装置 7 マイクロ試験装置 8 第2次評
価装置 300 マイクロカッタ 301 保持
治具 310 放電加工の電極 320 くさ
び状の治具 321 衝撃荷重を与える治具 325 電磁
石 326 マグネット 900 機器
部材 901 微小サンプル試料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒澤 孝一 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (72)発明者 高久 和夫 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (72)発明者 坂田 信二 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社 日立製作所 機械研究所内 (72)発明者 林 真琴 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社 日立製作所 機械研究所内 (72)発明者 菅野 智 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社 日立製作所 機械研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−245960(JP,A) 特開 昭59−95459(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 33/00 G01N 33/20

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 産業プラントの機器材料を検査し、その
    損傷及びまたは劣化の程度を評価する装置において、プ
    ラントの機器,配管等の材料の損傷及びまたは劣化の程
    度を検出する非破壊検査装置と、この非破壊検査装置に
    よる損傷及びまたは材料劣化の検出結果を基に損傷及び
    または材料劣化の程度の1次評価を行い以降の検査工程
    を選定する第1次評価装置と、劣化箇所から微小試料の
    採取を行う試料サンプリング装置と、試料を採取した箇
    所を研磨や補修溶接等で補修する表面処理装置と、採取
    した微小試料から加工層、熱影響部を取り除き金属組織
    観察用試験片及び機械的特性を測定するためのマイクロ
    試験片を加工する加工装置と、金属組織観察用試験片の
    組織観察や化学成分分析をする分析装置と、マイクロ試
    験片の引張り強度、衝撃強度、応力腐食割れ感受性や硬
    さ等の機械的特性のうちの少なくとも一つを求めるマイ
    クロ試験装置と、前記非破壊検査装置の測定データ、分
    析装置の組織観察、化学成分分析データ、及びマイクロ
    試験装置の強度試験データを基に、機器材料の損傷及び
    または劣化の程度を定量的に判定し残存寿命の推定を行
    う第2次評価装置とを含んでなる産業プラントの検査評
    価装置。
  2. 【請求項2】 試料サンプリング装置が、機器の劣化箇
    所から試料を採取する時に、衝撃試験、靭性試験及び疲
    労試験等の機械強度試験のうちの少なくとも一つを兼ね
    る機構を備え、試料を採取すると同時に強度データも採
    取できるものであることを特徴とする請求項1に記載の
    産業プラントの検査評価装置。
  3. 【請求項3】 試料を採取する時に、衝撃試験、靭性試
    験及び疲労試験等の機械強度試験のうちの少なくとも一
    つを兼ねる機構が、機器部材に形成された切り込みに嵌
    合されるくさび状治具と、該くさび状治具に衝撃荷重を
    負荷する衝撃荷重負荷治具を備えてなるものであること
    を特徴とする請求項2に記載の産業プラントの検査評価
    装置。
  4. 【請求項4】 試料を採取する時に、衝撃試験、靭性試
    験及び疲労試験等の機械強度試験のうちの少なくとも一
    つを兼ねる機構が、機器部材の一部をなしているサンプ
    リング試料に負荷荷重を印加する電磁石を含んで構成さ
    れていることを特徴とする請求項2に記載の産業プラン
    トの検査評価装置。
  5. 【請求項5】 第1次評価装置は、非破壊検査装置によ
    る機器部材の測定結果を基に該機器部材の損傷及びまた
    は材料劣化の程度を複数の段階に分類する手段と、分類
    された段階に応じてその後の検査工程を選定、表示する
    手段とを含んでなることを特徴とする請求項1乃至4の
    いずれかの項に記載の産業プラントの検査評価装置。
  6. 【請求項6】 産業プラントの機器材料を検査し、その
    損傷及びまたは劣化の程度を評価する検査評価方法にお
    いて、検査対象となるプラントの機器,配管等の材料の
    損傷及びまたは劣化の程度を予め設定された該プラント
    の運転パラメータを用いて推定する手順と、該推定によ
    る損傷及びまたは材料劣化の検出結果を基に予め設定さ
    れている基準を参照して該損傷及びまたは材料劣化の程
    度の1次評価を行い以降の該損傷及びまたは材料劣化個
    所の検査工程を選定する手順と、選定された検査工程に
    したがって機器部材の劣化箇所から微小試料の採取を行
    う手順と、試料を採取した箇所を研磨や補修溶接等で補
    修する手順と、採取した微小試料から加工層、熱影響部
    を取り除き金属組織観察用試験片及びまたは機械的特性
    を測定するためのマイクロ試験片を加工する手順と、金
    属組織観察用試験片の組織観察や化学成分分析をする手
    順と、マイクロ試験片の引張り強度、衝撃強度、応力腐
    食割れ感受性や硬さ等の機械的特性のうちの少なくとも
    一つを求める手順と、前記非破壊検査装置の測定デー
    タ、分析装置の組織観察、化学成分分析データ、及びマ
    イクロ試験装置の強度試験データを基に、機器材料の損
    傷及びまたは劣化の程度を定量的に判定し残存寿命の推
    定を行う手順と、を含んでなることを特徴とする産業プ
    ラントの検査評価方法。
  7. 【請求項7】 産業プラントの機器材料を検査し、その
    損傷及びまたは劣化の程度を評価する検査評価方法にお
    いて、検査対象となるプラントの機器,配管等の材料の
    損傷及びまたは劣化の程度を検出するのに適した非破壊
    検査装置を選定する手順と、選定された非破壊検査装置
    によってプラントの機器,配管等の材料の損傷及びまた
    は劣化の程度を検出する手順と、該非破壊検査装置によ
    る損傷及びまたは材料劣化の検出結果を基に予め設定さ
    れている基準を参照して該損傷及びまたは材料劣化の程
    度の1次評価を行い以降の該損傷及びまたは材料劣化個
    所の検査工程を選定する手順と、選定された検査工程に
    したがって機器部材の劣化箇所から微小試料の採取を行
    う手順と、試料を採取した箇所を研磨や補修溶接等で補
    修する手順と、採取した微小試料から加工層、熱影響部
    を取り除き金属組織観察用試験片及びまたは機械的特性
    を測定するためのマイクロ試験片を加工する手順と、金
    属組織観察用試験片の組織観察や化学成分分析をする手
    順と、マイクロ試験片の引張り強度、衝撃強度、応力腐
    食割れ感受性や硬さ等の機械的特性のうちの少なくとも
    一つを求める手順と、前記非破壊検査装置の測定デー
    タ、分析装置の組織観察、化学成分分析データ、及びマ
    イクロ試験装置の強度試験データを基に、機器材料の損
    傷及びまたは劣化の程度を定量的に判定し残存寿命の推
    定を行う手順と、を含んでなることを特徴とする産業プ
    ラントの検査評価方法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の産業プラントの検査評
    価方法において、微小試料の採取を行う際に、供用中の
    プラントの機器部材に切り込みを入れ、該試料の一部が
    前記機器部材につながっている状態で該試料に外力を負
    荷し、前記つながっている部分が破断するときの前記外
    力を測定することを特徴とする産業プラントの検査評価
    方法。
  9. 【請求項9】 外力が断続的に繰返し負荷され、つなが
    っている部分が破断するときの外力の大きさ及び繰返し
    回数が測定されることを特徴とする請求項8に記載の
    業プラントの検査評価方法。
  10. 【請求項10】 負荷される外力が磁性力によるもので
    あることを特徴とする請求項8または9に記載の産業プ
    ラントの検査評価方法。
  11. 【請求項11】 負荷される外力が衝撃力によるもので
    あり、破断時の吸収エネルギが測定されることを特徴と
    する請求項8に記載の産業プラントの検査評価方法。
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