JPH0650890Y2 - スポットライト式照明器具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の目的］ （産業上の利用分野） この考案はスポットライト式の照明器具に関する。

（従来の技術） この種の照明器具は、前面に開口部を有する筒状のセー
ドの内部にランプを設け、前記セードの開口部の内側に
筒状の前面カバーを設け、前記ランプの光を前記前面カ
バを通してセードの前方に放射させるようになってい
る。そして前面カバーの開口部には、前記ランプに対向
するようにランプキャップが配設されている。このラン
プキャップは帯板状のサポートに取り付けられ、このサ
ポートの両端部がセードの開口部に支持されている。

さらに詳しく述べると、サポートはセードの開口部の内
径よりもやや長い寸法に形成され、このサポートをセー
ドの開口部の内側に挿入するとともに、その両端部をセ
ードの開口部の内面に係止して仮止めし、この状態でセ
ードの開口部の内側に前面カバーを挿入し、この前面カ
バーの周縁部でサポートの両端部を押し付けてサポート
をセードに固定している。

（考案が解決しようとする課題） ところで、ランプの交換時には、これに対向しているラ
ンプキャップをセードから取り外す必要があるが、この
際、従来においては、ランプキャップを支持したサポー
トが前面カバーを介してセードに固定されているから、
まずセードから前面カバーを取り外し、こののちサポー
トをセードから取り外さなければならず、このため手間
が二重にかかり、作業が面倒となる。

また、ランプキャップのサポートをセードに取り付ける
際には、まずサポートをセードの開口部に挿入するわけ
であるが、この際、サポートの長さがセードの開口部の
内径とほぼ同一の寸法であるため、その挿入がしにくい
ばかりでなく、サポートの端部がセードの開口部の内面
に不用意に接触してその内面を傷付けてしまう恐れがあ
る。

この考案はこのような点に着目してなされたもので、そ
の目的とするところは、ランプキャップのサポートをセ
ードから容易に能率よく取り外すことができるととも
に、サポートを取り付ける際の作業も容易でかつその取
付対象部に傷を付けるようなことがないスポットライト
式照明器具を提供することにある。

［考案の構成］ （課題を解決するための手段） この考案はこのような目的を達成するために、前面に開
口部を有する筒状のセードの内部にランプを設け、前記
セードの開口部の内側に筒状の前面カバーを設け、前記
ランプの光を前記前面カバーを通してセードの前方に放
射させるものにおいて、前記前面カバーの開口部に前記
ランプに対向するランプキャップを配設し、このランプ
キャップは、弾性的に伸縮可能な伸縮部を有するサポー
トを介して支持し、このサポートの両端部に係止片を形
成し、前記伸縮部を介してサポートをその長手方向に弾
性的に伸長させることにより前記係止片を前面カバーの
周面に係合させてサポートを前面カバーに取り付けるよ
うにしたものである。

（作用） ランプの交換に当たってランプキャップを取り外す場合
には、セードの開口部に設けられている前面カバーをそ
の開口部から取り外す。ランプキャップを支持したサポ
ートはその端部の係止片が前面カバーの周面に係合して
前面カバーに取り付けられているものであり、したがっ
て前面カバーをセードから取り外すだけで、ランプキャ
ップのサポートを別個にセードから離脱させることな
く、容易に能率よくを取り外すことができ、これにより
ランプの交換作業を容易に行なうことができる。

ランプキャップのサポートを前面カバーに取り付ける際
には、まずサポートを前面カバーの内側に挿入する。そ
してサポートの一端側の係止片を前面カバーの周面に係
合させ、次に伸縮部の弾性力に抗してサポートを長手方
向に引張って伸長させながら他端側の係止片を前面カバ
ーの周面の反対側に係合させる。これによりサポートの
取り付けが完了する。

サポートは伸縮部を介して伸縮可能に構成されていて、
通常時にはその長さが前面カバーの内径よりも短い寸法
にあり、したがってこのサポートを前面カバーの内側に
挿入する際に、その挿入作業を容易に行なうことができ
るとともに、その端部が前面カバーの内面に不用意に接
触するようなことがなく、これにより前面カバーの内面
に対する傷付きを防止することができる。

（実施例） 以下、この考案の一実施例について図面を参照して説明
する。

図中１は室内の天井に取り付けられた支持盤で、この支
持盤１の下面の中央部に金属製の吊下げパイプ２が固定
され、この吊下げパイプ２の下端部にジョイント３を介
して照明器具の本体４が取り付けられ、前記ジョイント
３により本体４を水平および上下の方向に適宜回動して
その姿勢を種々変更することができるようになってい
る。

本体４は円板状に形成され、その中央部には嵌合口７が
穿設され、この嵌合口７の相対向する側縁にはそれぞれ
本体４の一側面側に突出して互いに対向するようにガイ
ド壁8,8が一体に形成され、さらにこの嵌合口７の両端
縁間に、本体４の一側面側に突出して嵌合口７を跨ぐよ
うにコ字状のブリッジ９が架設されている。そして嵌合
口７内にソケット取付具10が摺動自在に挿入され、前記
ブリッジ９の端面からこのソケット取付具10の一端面に
亘って調節ねじ11が貫挿され、この調節ねじ11の先端に
その抜止め用ストッパ12が取り付けられている。ソケッ
ト取付具10の他端面にはソケット13が取り付けられ、こ
のソケット13に高輝度のランプ14が装着されている。前
記調節ねじ11はソケット取付具10に対しては螺合してい
るが、ブリッジ９に対しては回転自在でかつ軸方向の移
動が不能の状態に支持されており、したがってこの調節
ねじ11を回すことによりその軸方向に沿ってソケット取
付具10が進退移動するものである。

ソケット取付具10の両側面の外面にはその長手方向に沿
ってリブ17,17が一体に突出形成され、また前記ガイド
壁8,8の内面には前記リブ17,17に対応するガイド溝18,1
8が形成され、これらガイド溝18,18にリブ17,17が摺動
自在に嵌合し、この嵌合によりソケット取付具10の進退
移動がガイドされるようになっている。

本体４にはアルミ合金などで形成された筒状のセード21
が取り付けられ、このセード21により前記ランプ14の外
周側が覆われている。セード21の前端側の端面は開口
し、この開口部22からセード21内に椀形状の反射ミラー
23が挿入され、この反射ミラー23の内側に前記ランプ14
が配置し、この反射ミラー23の前端側の開口部の周縁に
フランジ24が一体に形成されている。またセード21の内
周面にはその周方向に沿って均等的に複数の支持突起25
…が一体に突出形成されている。セード21の開口部22の
内周面には、反射ミラー23のフランジ24に隣接しかつ開
口部22の周方向に沿って連続する装着溝26が形成されて
いる。そして前記各支持突起25…の先端側の端面に反射
ミラー23のフランジ24の背面が当接して支持され、また
前記装着溝26に弾性的に拡開自在の抑えリング27が装着
され、この抑えリング27により反射ミラー23のフランジ
24の前面が押圧されている。この抑えリング27は第５図
および第６図に示すように、円周の一部が切り離された
リング状に形成され、その両端末が摘み28,28として直
角に折曲され、この摘み28,28を手先で摘んで抑えリン
グ27をその弾性力に抗して縮径させて装着溝26に装着す
ることができるようになっている。

さらにセード21の開口部22の内周面には、その周方向に
沿って均等的に複数の突条30…が一体に突出形成され、
これら突条30…の内面にその長手方向つまりセード21の
周方向に沿って係合溝31…が形成されている。そしてセ
ード21の開口部22の内周側に筒状に形成された前面カバ
ー32が設けられ、この前面カバー32の外周面に前記係合
溝31…に対応する半球状の係合突起33…が一体に突出形
成され、これら係合突起33…が前記各係合溝31…に係合
し、これにより前面カバー32がその後端側の開口縁を前
記反射ミラー23のフランジ24の前面に密着させてセード
21に固定されている。

この前面カバー32をセード21に取り付ける際には、まず
各突条30…の相互間の空間部分に係合突起33…が配置す
るようにセード21の開口部22の内側に前面カバー32を挿
入し、こののち前面カバー32を一方向に回動して前記係
合突起33…を突条30…の係合溝31…内に嵌合させ、この
嵌合により前面カバー32をセード21に固定する。

前面カバー32の後端側の開口部分にはサポート36を介し
てランプキャップ37が支持され、このランプキャップ37
によりランプ14の先端部が覆われている。サポート36は
鋼板により帯状に形成され、第３図に示すように中間部
には半円状に曲成された弾性的に伸縮可能な伸縮部35が
設けられ、この伸縮部35がランプキャップ37の内側に配
置し、このランプキャップ37の内周面の一部に伸縮部35
の中間部がスポット溶接され、またこのサポート36の両
端部にその側面側に直角に折曲する係止片38,38が一体
に形成されている。そして前面カバー32の後端側の開口
周縁に切欠溝39,39が形成され、これら切欠溝39,39に前
記サポート36の両端部が挿入され、伸縮部35の弾性力に
より前記係止片38,38の内面が前面カバー32の外周面に
圧接し、これによりサポート36が前面カバー32に固定さ
れている。

このサポート36を前面カバー32に取り付ける際には、ま
ずサポート36の一端側の端部を一方の切欠溝39内に挿入
して係止し、この状態で伸縮部35の弾性力に抗してサポ
ート36を他端側に引張って伸長させながらその他端側の
端部を他方の切欠溝39内に挿入して解放する。これに伴
い伸縮部35の弾性力で係止片38,38が前面カバー32の外
周面に自動的に圧接してサポート36が安定して前面カバ
ー32に支持される。

一方、セード21の後端部には蓋カバー42が装着され、こ
の蓋カバー42で本体４が覆い隠されている。そしてこの
蓋カバー42に前記調節ねじ11に対向して操作口43が形成
されている。なお、室内の天井からは電源コード（図示
せず）が導出され、この電源コードが吊下げパイプ２を
通してソケット13に接続されているものである。

また本体４に設けられたソケット13には、室内の天井か
ら引出され、吊下げパイプ２内を通して本体４の配置側
に導入された電源コード（図示せず）が接続されている
ものである。

このようなスポットライト式の照明器具においては、反
射ミラー23の開口部の周縁にフランジ24が一体的に設け
られ、このフランジ24の背面がセードの支持突起25…に
当接して支持されているとともに、前面カバー32の後端
側の開口周縁が前記フランジ24の前面に密着しており、
したがってランプ14の光が前面カバー32と反射ミラー23
との間からその外周側に漏れてセード21の前方側に拡散
するようなことがなく、このため前記前面カバー32によ
り光の放射範囲を整然と規制することができ、これによ
り視覚上の見苦しが排除される。

ランプ14の先端部にはランプキャップ37が対向して配置
しており、したがってランプ14を交換する際には、ラン
プキャップ37を取り外す必要がある。ランプキャップ37
を取り外す場合には、セード21の開口部22に装着されて
いる前面カバー32をその開口部22から取り外す。ランプ
キャップ37を支持したサポート36はその端部の係止片3
8,38が前面カバー32の周面に係合することにより前面カ
バー32に取り付けられているものであり、したがって前
面カバー32をセード21から取り外すだけで、サポート36
を別個にセード21から離脱させることなく、容易に能率
よくサポート36を取り外すことができ、これによりラン
プ14の交換作業が容易となる。

ランプキャップ37のサポート36は、照明器具の組立時に
前面カバー32に取り付けられる。この取り付けの手順に
ついて説明すると、まずサポート36を前面カバー32の内
側に挿入する。そしてサポート36の一端側の端部を一方
の切欠溝39内に挿入して係止片38の内面を前面カバー32
の外面に係合させ、次に伸縮部35の弾性力に抗してサポ
ート36を長手方向に引張って伸長させながら他端側の端
部を他方の切欠溝39内に挿入して係止片38の内面を前面
カバー32の外面に係合させる。これによりサポート36の
取り付けが完了する。

サポート36は伸縮部35を介して伸縮可能に構成されてい
て、通常時にはその長さが前面カバー32の内径よりも短
い寸法にあり、したがってこのサポート36を前面カバー
32の内側に挿入する際に、その挿入作業を容易に行なう
ことができるとともに、その端部が前面カバー32の内面
に不用意に接触するのを防いでその内面に対する傷付き
を防止することができる利点がある。

［考案の効果］ 以上説明したようにこの考案によれば、ランプキャップ
のサポートをセードから容易に能率よく取り外すことで
きるとともに、そのサポートを前面カバーに取り付ける
際に、その作業を容易に能率よく行なうことができ、か
つその前面カバーの内面に対する傷付けを防止すること
ができるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示し、第１図は照明器具の
全体の断面図、第２図はセードを前面から見た正面図、
第３図はランプキャップの支持状態を示す正面図、第４
図はランプキャップのサポートと前面カバーとの係合状
態を示す平面図、第５図は抑えリングの平面図、第６図
は同じく正面図である。 14……ランプ、21……セード、32……前面カバー、36…
…サポート、37……ランプキャップ、38……係止片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】前面に開口部を有する筒状のセードの内部
   にランプを設け、前記セードの開口部の内側に筒状の前
   面カバーを設け、前記ランプの光を前記前面カバーを通
   してセードの前方に放射させるものにおいて、前記前面
   カバーの開口部に前記ランプに対向するランプキャップ
   を配設し、このランプキャップは、弾性的に伸縮可能な
   伸縮部を有するサポートを介して支持し、このサポート
   の両端部に係止片を形成し、前記伸縮部を介してサポー
   トをその長手方向に弾性的に伸長させることにより前記
   係止片を前面カバーの周面に係合させてサポートを前面
   カバーに取り付けてあることを特徴とするスポットライ
   ト式照明器具。