JPH06507302A - 多重ブレード形マルチング芝刈機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 多重ブレード形マルチング芝刈機 （技術分野） 本発明は、切断デツキ内に複数の切断ブレードを収納した芝刈機に関するもので ある。特に、本発明は、刈り取られた芝を切断芝経路内へマルチング（根覆い） することができ、切断芝経路に芝の条痕（すじ）を残さないような芝刈機に関す るものである。

（背景技術） 複数の車輪で地面上を移動できるように支持されたハウジングを設けた後押し形 芝刈機は公知である。切断ブレードが、ハウジング内に設けられた切断室内で水 平に回転する。ユーザは、芝刈機ハウジングに連結して上方に延出したハンドル アセンブリを掴んで芝刈機を押すか、案内する。芝刈機が地面上を移動する時、 切断ブレードが芝を切断する。一般的に、刈り取られた芝は、芝刈機ハウジング に設けられた側部または後部吐き出し開口から排出される。

ハウジングからの通常の吐き出し開口を閉鎖するか、最初から設けていないマル チング芝刈機が知られている。そのようなマルチング芝刈機は、刈り取られた芝 を根覆いとして利用すること、すなわち刈り取られた芝を下向きに切断芝経路内 へ送り込み、そこで腐敗させて肥料として利用できるようにすることを目的とし ている。

一部のマルチング芝刈機は、切断室内において芝刈機ハウジングの下側にディフ レクタまたはキツカ一部材を設けている。これらのディフレクタは、刈り取られ た芝の下向き移動及び分散を助ける形状になっていた。ソラッド（Ｔｈｏｒｕｄ ｌの米国特許第４，２０５．５１２号がこの形式の従来形マルチング芝刈機を開 示している。

従来形のマルチング芝刈機は、広い面積の芝生を刈るには適していなかった。そ のような芝刈機は幅が限られており、単一の切断ブレードを使用していた０例え ば、この形式のほとんどの芝刈機は、幅が２１インチ（５３ｃｍ）を越えない。

このため、この形式の芝刈機をゴルフコースや公園等の広い面積の芝生を刈るた めに使用するには、時間及び労力がかかりすぎる。

この形式で特に比較的広い面積の芝刈用に設計された芝刈機が知られている。こ れらの機械では、通常は自動航行式である牽引装置に切断デツキを取り付けて、 切断デツキを地面上で移動させることができるようにしている。切断デツキは非 常に幅広であって、切断デツキの幅方向に複数のブレードを並べて配置すること によって、芝刈機の各芝刈移動で広い範囲の芝が切断されるようにしている。し かし、この形式の公知の芝刈機はいずれも効果的なマルチング装置ではなかった 。

（発明の開示） 本発明の１つの特徴は、刈り取られた芝を切断芝経路内へ効果的に送り込むこと ができる一方で、比較的広い面積の芝を切断するために使用できる多重ブレード 形マルチング芝刈機を提供することである。本発明の別の特徴は、切断芝経路に 芝の条痕を残さないようにして切断室を隣接配置する芝刈機を提供することであ る。

本発明による芝刈機は、牽引装置に作動連結して地面上を移動できるようにした 、広い意味での切断デツキを有している。はぼ水平の複数の切断ブレードが、切 断デツキの下側に回転可能に支持されている。ブレードはさらに、覆い部材内に 収容されている。覆い部材は、切断デツキから下向きに延出して、刈り取られた 芝の循環を切断デツキの切断ブレードに近接した領域に閉じこめることができる 形状になっている。覆い部材内において切断ブレードの上方にディフレクタ手段 が設けられて、刈り取られた芝を下向きに逸らせてブレードの経路へ導入して再 度切断し、最終的に切断芝経路内に排出できるようにしている。

本発明のさらなる特徴を以下に説明する。

（図面の簡単な説明） 添付の図面を参照した以下の詳細な説明で本発明をさらに詳細に説明する。各図 面では同一部分には同一の参照番号が付けられている。

図１は、本発明による改良式多重ブレード形切断デツキの底面図であり、特にマ ルチングに使用される覆い部材及び芝ディフレクタ手段を示している。

図２は、図１の２−２線に沿った、図１の切断デツキの横断面図である。

図３は、図１の切断デツキの前面図であり、前方トリミングブレードからデツキ の主切断ブレードを包囲している覆い部材内へ切断芝片を導入するために前方ト リミングブレードと組み合わせて用いられている傾斜部分を示すために切断デツ キの前方外周壁が省略されている。

図４は、図１と同様であるが、覆い部材内に用いられている芝ディフレクタ手段 の取り付は向きが異なっている変更形切断デツキの底面図である。

図５は、本発明による切断デツキの変更実施例の底面図であり、特にマルチング に使用される切断ブレード、覆い部材及び芝ディフレクタ手段の変更構造を示し ている。

図６は、図５の切断デツキの覆い部材の一部分の底面図であり、特にその切断デ ツキに用いられている芝ディフレクタ手段の形状を示している。

図７は、図６の覆い部材の前面図であり、特に覆い部材の側部の高さの変化を示 している。

図８は、本発明による切断デツキの第３実施例の底面図であり、特にマルチング に使用される切断ブレード、覆い部材及び芝ディフレクタ手段の変更構造を示し ている。

図９は、図８の切断デツキの一部破断側面図であり、特に隣接切断室間の条痕を 無くすための前方芝ディフレクタ棚部を示している。

（発明を実施するための最良の形態） 本発明は、図１〜３に２で示されている多重ブレード形芝刈機に関するものであ る。芝刈機２には、適当な方法で牽引装置（図示せず）に連結された、切断幅が 比較的広い形式の切断デツキ４が設けられている。

このため、切断デツキ４は、牽引装置としてトラクタ形車両を備えた乗り込み式 芝刈機に懸架または他の方法で取り付けられている形式のデツキにすることがで きる。あるいは、広い面積用の芝刈機として現在知られている形式の自航式の後 押し形芝刈機すなわちワム［ＡＭ　’　Ｓ）に切断デツキ４を懸架または他の方 法で取り付けることもできる。

これらの芝刈機は、乗り込み式ではないが、芝刈機フレームを、従って切断デツ キを地面上で推進するための牽引手段を設けている。しかし、いずれの場合でも 比較的広い面積の芝を刈るために横に並べた複数の切断ブレード６を取り付けて いる。

特に、図１〜図３に示されている本発明の第１実施例を説明すると、切断デツキ ４は、比較的平坦状の上壁８を有しており、その周縁部に沿って側壁ＩＯが下向 きに延出している。図１に示されているように、切断デツキ４の下側に２つの主 切断ブレード６が横に並べて設けられている。

切断ブレード６は重合しておらず、また互い違いになっておらず、図１のブレー ド回転方向の矢印Ａ及びＢで示されているように、互いに反対方向に回転する。

通常はこれでは２つのブレード間に芝生の未切断部分が残るであろう。これを防 止するため、小型のトリミングブレード１２をデツキの中心点に沿って２つの切 断ブレード６の前方に配置して、通常はブレード６で刈残される芝を切断できる ようにしている。切断ブレード６及びトリミングブレード１２のこの構造は従来 形芝刈機から公知である。ブレード６はデツキ４に支持されて、公知のように適 当な方法で駆動される。

従来技術の形式の芝刈機では、ブレード６は一般的に側壁１０及び上壁８に囲ま れた芝刈機デツキ４の包囲されない空間内に収容されていた。芝吐き出しシュー トまたは開口が、一般的に側壁１０に設けられて、刈り取られた芝をデツキ４か ら吐き出すことができるようになっていた。

また、多くの場合にデツキ４の前部にブレード回転経路に隣接させて円弧形バッ フル板を設けて、一般的に後方または側部に吐き出されてデツキ４の前コーナー に芝が堆積しないようにしていた。多くの場合、それ以外にはデツキ４の内部空 間を遮るものは無かった。

図１に示されている本発明の切断デツキ４は、特にマルチング装置として機能す る構造になっている。各切断ブレード６は、切断デツキ４の下側に適当な方法で 固定された個別の円形覆い板１４で包囲されている。覆い板１４の下縁部１６は 、デツキ４の側壁１０よりもわずかに下方まで延出している。図２を参照された い。

また、図１に円弧部分Ｃで示されているように覆い板１４の前部分に沿って約１ １０°に渡って設けられている前方切り欠き部分１８を除いて、覆い板１４はほ ぼ一定の深さになっている。

図２に示されているように、ブレード６は、前方切り欠き部分１８の領域を除い て覆い板１４の下縁部１６よりもわずかに上方に位置する切断エツジ２０を有し ており、その前方切り欠き部分１８の領域で切断エツジ２０が未切断の芝に当た る。ブレード６には、刈り取られた芝を搬送する周方向空気流を発生する一般的 な上向きの翼板（図示せず）が設けられている。翼板の先端は、覆い板１４の前 方切り欠き部分１８を含む全長に渡る包囲部分内に位置している平面２２上で回 転する。

覆い板１４の１つによって形成された各切断室には、刈り取られた芝を下向きか つほぼ内向きにそらせ手段が設けられている。このそらせ手段は、図１に示され た角度間隔で覆い板の円周に沿って離設された４つの三角形のディフレクタまた はキツカー２４ａ〜２４ｄを有している。

各キツカー２４は同一形状であって、ブレード６の回転方向に対して三角形の上 流側前面２６及び下流側後面２７を設けている。前面２６は、刈り取られた芝に ぶつかってそれを内向きかつ下向きにそらせることができるように成形され、位 置決めされている。切断ブレードとの間に適当な隙間を維持する必要性を考えて 、キツカ〜２４の三角形の前面２６を最も低い部分２８で切り取って、その面の 表面積を増大させている。区２では、キツカー２４は翼板の先端の平面２２かも 適当な距離、例えば０．６２５インチ（１，６ａｗｌ上方に位置している。

キツカー２４は、覆い板１４から半径方向内向きに、切断ブレード６の上方位置 でデツキ４の下側に固定されている同心状の内側リング３０の位置またはその付 近まで延出していることが望ましい。リング３０は、覆い板１４によって形成さ れた切断室を環状のドーナッツ形に変形させている。これによって、マルチング 性能が幾分向上するが、必要に応じてリングをなくしてもよい。キツカー２４自 体は適当な方法で、例えば溶接やボルト付けでデツキ４の下側に固定されている 。

図１に示されているように、キツカー２４ａ〜２４ｄは、図１にａ　−ｄで示さ れているブレードの回転の４つの１７４円弧部分の１つの中にそれぞれ配置され ている。芝の切断は、一般的に最初の２つのｌ／４円弧部分ａ及びｂ内で実施さ れ、刈り取られた芝の搬送は、主に１７４円弧部分Ｃ及びｄで行われる。最初の ３つのキツカー２４ａ〜２４ｃは、それぞれの１／４円弧部分ａ　−Ｃの始点よ りもわずかに後方に位置している。第４キツカー２４ｄは、第４の１７４円弧部 分ｄのほぼ始点に位置している。このキツカー配置は、以下に詳細に説明するよ うに特に効果的であることがわかっている。

前方トリミングブレード１２で切断された芝を切断ブレード６の包囲切断室内へ 導入するガイド手段が設けられている。図１及び図３に示されているように、こ のガイド手段は、覆い板１４とデツキ４の前側壁１０との間においてトリミング ブレード１２の両側で切断デツキ４の裏側に固着した２つの傾斜部分３２を有し ている。傾斜部分３２は、切断デツキ４に対して下向きに延出して、前方切り欠 き部分１８と同じ垂直方向高さに位置している吐き出し端部３４まで続いている 。

このため、前方トリミングブレード１２が芝を切断すると、刈り取られた芝は傾 斜部分３２によって案内され、覆い板１４の前方切り欠き部分１８を通って切断 室に入る。後壁またはバッフル板３６が、隣接した覆い板１４の切り欠き部分１ ８間に延在して、前方トリミングブレード１２で刈り取られた芝が覆い板の間を 通って後方へ移動しないようにしている。

本出願人は、図１〜図３に示されている構造の切断デツキ４がマルチング芝刈機 として非常に良好に機能することがわかっている。デツキ４が地面上を移動する 時、未切断芝が最初の２つの１７４円弧部分ａ及びｂ内で、特にブレード６の切 断エツジが露出している前方切り欠き部分１８の全長でブレード６と接触して、 それによって切断される。

しかし、刈り取られた芝は覆い板１４内で循環して、最終的にブレード及びキツ カー２４の作用によって下向きに芝生の中へ送り込まれる。このように、切断デ ツキ４は、広い面積の芝を切断して、その刈り取られた芝を切断二経路に排出し て見えなくするために使用できる。

本説明で用いる切断二経路とは、芝刈機によって立った状態にされた芝のことで あり、芝刈機の移動経路の前方の未切断芝のことではない。切断２片が送り込ま れるのは、この切断二経路である。従来では小型の後押し形芝刈機だけに知られ ているマルチングの利点が、本発明によって大型の切断デツキにも広げられる。

切断デツキ４は様々な幅にすることができる。ここに示されているブレード６は 、２３インチ（５８ｃａｌ直径であることが望ましい。この場合、ブレード６間 にわずかに隙間があり、その間の芝を切断するためにトリミングブレード１２が 用いられていることを考えると、芝刈機２の切断幅全体は４８インチ（１２２ｃ ｍ１になる。しかし、ブレードの直径をそれ以外にしたり、切断ブレード６の数 を増やすこともできる。

隣接の覆い板１４内でのキツカー２４の相互間の配置が、切断デツキ４の性能に 関連しているように思われる０図４は、キツカー２４の取り付は向きが図１のも のとは異なっている例を示している。図４の構造は本発明の範囲に入るが、この 構造は図１のキツカー２４の配置はどの満足できる結果をもたらすことができな い。

図１及び図４を比較すればわかるように、覆い板内でのキツカー配置は、キツカ ーの数及びキツカー間の角度距離の点では同一であるが、キツカー２４全体が各 覆い板内で図１から図４へブレードの回転方向に約４５°回転している。図４の 取り付は向きでは、第４の１７４円弧部分ｄ内のキツカー２４ｄがその１／４円 弧部分のほぼ中央に位置しており、他方の覆い板１４内の同じキツカー２４ｄと ほぼ向き合っている。また、図４のキツカー２４は図１のキツカー２４よりも幾 分短くなっている。

図４に示されている切断デツキを試した時、それは刈り取られた芝を見えな（す るマルチングデツキとして機能する。しかし、このデツキは覆い板１４間の帯状 部分内にも同様に刈り取られた芝を隠すことができない、すなわち覆い板１４間 の領域に対応した帯状に切断二経路の上部に刈り取られた芝が横たわっている状 態が一般的に見えるであろう。

本出願人が、キツカーの取り付は向きを図４に示されたものから図１に示された ものへ回転移動させた時、すなわち各覆い板１４内で４つのキツカー２４ａ〜２ ４ｄを約４５°後方へ回転させることによって、この刈り取られた芝の帯が消失 し、刈り取られた芝がデツキ２によって芝生の中へより完全に送り込まれている ことがわかる。

この変更によって性能が向上する理由は正確には理解されていないが、図４に示 されているように第４の１７４円弧部分内のキツカー２４を互いに向き合わせた 配置にすることと、図１の取り付は向きではこの部分を開放していることに何か 関係があると考えられる。

本発明による切断デツキの変更実施例が、図５〜図７に４０で示されている。切 断デツキ４０において、切断デツキ４に対して説明した部材と同じ部材には同一 番号を用いる。相違点だけを以下に説明する。

やはり切断デツキ４０は複数の切断ブレード６を支持しているが、この場合には ３つのブレード６が示されており、図５に矢印りで示されているように、それら は同一方向へ回転する。ブレード６は前後にずらせて重合配置されており、別に 小型のトリミングブレード１２を設ける必要はない。

また、覆い板１４が各切断ブレード６を包囲して、円形の切断室を形成している 。しかし、円形覆い板１４は、接合部分４２で、すなわち中央の覆い板１４が２ つの側部覆い板１４の各々と接する位置で開放しているため、それぞれの切断室 間はある程度連通している。しかし、覆い板１４は全体として、全ての切断ブレ ード６をデツキ４内に包囲する単一の覆い板を形成している。

本実施例でも、刈り取られた芝を切断二級路内へ下向きに送り込みやすくするた め、ディフレクタまたはキツカー５０が各切断室内に用いられている６図１の実 施例のように複数のキツカー２４を角度間隔をおいて設ける代わりに、１つの比 較的大きいキツカー５０が、各切断室内の第２１７４円弧部分のほぼ始点に、す なわち切断室の最前部分に設けられている。この場合も、キツカー５０は三角形 であって、その上流側の面５２が刈り取られた芝を各覆い板１４内で内向きかつ 下向きにそらせる。

ブレード６を包囲している覆い板の深さは一定ではない。図５及び図６に示され ているように、覆い板の通常深さＤｌは、ブレード６の切断エツジ２０の高さよ りもわずかに下方の位置まで延びて、ブレード６を包囲して刈り取られた芝を囲 い込むことができるようになっている。

しかし、覆い板の前面には、側部覆い板１４の一方の最外側部の始点に位置して いる第１点りから他方の側部覆い板１４の最外側部の始点に位置している第２点 Ｅまでの覆い板の全長に渡って切り欠き部分１８が設けられている。図５を参照 されたい。この切り欠き部分１８は、図１〜図３の実施例の切り欠き部分１８と 同様に、その下縁部がブレードの切断エツジ２０より上方に位置して、切断エツ ジ２０が切り欠き部分１８の全長に渡って露出するようにしている。これによっ て、未切断芝をさらに容易に切断することができる。

図５〜図７に従って構成された切断デツキ４０は、効果的に芝をマルチングする ことがわかっている。覆い板の前方切り欠き部分１８の高さが低（なっているた め、未切断芝が切断ブレードに容易に到達することができる。覆い板の残りの部 分の高さが高くなっていることによって、切断２片が囲い込まれて、それらが覆 い板の側部を越えて逃げることを防止できる。

刈り取られた芝の一部は覆い板の後部を越えて逃げるであろうが、非常にわずか であるため、適切なマルチングに問題を生じるほどではない。覆い板子段の内部 を循環している刈り取られた芝は、ブレード６及びキツカー５０の協働によって 最終的に内向きに送り込まれて再度切断されてから、下向きに切断芝経路内へ送 り込まれる。

本発明による切断デツキの第３実施例が、図８及び図９に６０で示されている。

この場合も、切断デツキ６ｏには、切断デツキ４に対して説明した部材と同じ部 材が用いられており、そのような部材は同一番号を用いて表す。

前述の切断デツキ４及び４０は、芝生状態によってはマルチング装置として十分 に良好に機能するが、背高または濡れている芝生の場合には性能が低下する。こ れらの芝生条件では、切断デツキ４及び４０は刈り取られた芝を切断芝経路内へ 完全に隠すことが必ずしもできない。切断デツキ６０は、背高及び濡れた芝を含 む全ての芝生条件においてこれら３つのデツキのうちで最も性能がよい。

従って、切断デツキ６０を用いることが現時点では好ましい。

切断デツキ６０には、デツキ６０の上壁８から下向きに延出した３つの覆い板包 囲切断室６２．６４及び６６が設けられている。各切断ブレード６は、覆い板６ ２．６４及び６６の１つの中に包囲されている。ブレード６は、図８に矢印Ｅで 示されているように、覆い板内に同一方向に回転するように取り付けられている 。好ましくは、ブレード６は、多重ブレード形切断デツキでは公知の従来形ベル ト駆動装置を用いて非時限的に駆動される。

各覆い板で包囲される切断室６２．６４及び６６の下縁部１６は、ブレード６の 回転面の下方に位置しているので、ブレード６は覆い板内にほぼ完全に包囲され ている。好ましくは、各切断室がわずかに前方にオフラウンド状になっている。

これは、各室が完全な円形ではなく、室の前半円が引き延ばされて、ブレードの 先端が室の後壁からよりも前壁から遠く離れることを意味している。この引き延 ばされた円形はオフラウンド（ｏｂｒｏｕｎｄｌ形として知られている。

その点で覆い板包囲切断室６２．６４及び６６に用いられているオフラウンドの 度合いが妥当であるが、切断室６２．６４及び６６は円形でもよい。しかし、わ ずかにイブラウンド形にした切断室は、室が円形の場合よりもマルチング装置と して幾分良好に作用することがわかっている。

切断デツキ６０では、各ブレード先端が後半円の中心において覆い板径壁から０ ．１５インチ（０，４ｃａｌ　だけ離れているのに対して、前半円の中心におい て覆い板前壁から１゜１５インチ（３ｃｌ１１１）だけ離れている。室は、前半 円全体で徐々にオグラウンドから円形の形状に変化して、後半円はブレード６の 軌道に対して円形になっている。

図８かられかるように、室６２．６４及び６６は長手方向に互い違いに配置され ており、前室６４が２つの側部室６２及び６６の幾分前方に位置している。また 、切断室は横方向にも互いに重合しているため、ブレード先端の軌道がわずかに 、例えば１．５インチ（３，８ｃｍ１　だけ重なっている。

これによってそれぞれの切断室間に未切断芝の帯が残らない。そのようなブレー ド配置は、多重ブレード形切断デツキでは公知である。

切断室を形成している覆い板６２．６４及び６６はほぼ閉鎖されているので、各 室に入っている刈り取られた芝はその室内に配置されているブレード６によって 切断されてその室内に残り、他の切断室のいずれへも移送されず、やがて刈り取 られた芝が切断芝経路内へ下向きに送り込まれる。

このため、各覆い板６２．６４及び６６を構成している壁はほぼ中実であって、 一箇所、すなわち隣接室が当接する部分を除いて円周全体に切れ目がない。図８ に円弧Ｆで示されているこれらの当接領域には、覆い板壁の下縁部１６からブレ ード６よりわずかに上方の位置まで上向きに延びた小さい切り欠き部分または窓 ６８が設けられている。実質的には、室６２．６４及び６６はブレード６の高さ では円弧部分Ｆに覆い板壁を設けていない。

覆い板６２．６４及び６６の窓６８は、ブレード先端が互いに非常に接近できる ようにする、すなわちその間隔を１７４インチ（０，６ｃｍ１以内程度にするた めのものである。各室壁が窓６８の領域まで連続しているとすると、壁の厚さ自 体でかなりの空間を取るので、このように接近させることが不可能となり、従っ てブレード先端を壁からもっと離して隙間を設ける必要があるであろう。しかし 、円弧。

部分Ｆに上記窓６８を設けることによって、ブレード先端の軌道を互いに非常に 接近させることができる。

デツキ４及び４０と同様に、各室６２．６４及び６６には、ブレードの回転経路 の上方に配置されて、２片を内向きに、最終的に下向きにそらせ手段が設けられ ている。このそらせ手段は、各室６２．６４及び６６の円周に沿ってほぼ９０° 間隔で配置された４つの三角形キツカー２４ａ〜２４ｄを有しており、デツキ４ の各覆い板内に用いられているキツカー２４と数が同じである。隣接室内のキツ カー２４が互いに直接的に向き合うようにキツカー２４を室内に配置することが 好ましい。例えば、室６２内のキツカー２４ａが室６４内のキツカー２４ｃから 離れている距離は、中央室６４が側部室６２及び６６から前方にずれている距離 とほぼ同じであり、窓６８の長さとほぼ同じである。

各キツカー２４は、デツキ４に用いられているキツカー２４とほぼ同じ形状であ るが、幾分短くなっており、また下側切り取り面２８が設けられていない。しか しながら、各キツカー２４にはブレード６の回転方向に対して三角形の上流側前 面２６及び下流側後面２７が設けられている。前面２６は、刈り取られた芝にぶ つかってそれを内向きかつ下向きにそらせることができるように成形され、位置 決めされている。

このため、ブレード６によって切断された後、ブレード６の回転面の上方で室６ ２．６４または６６内を旋回している刈り取られた芝は、最終的にその面２６に 衝突して内向き及び／または下向きにそれる。

このように、室６２．６４及び６６が閉鎖していることから、刈り取られた芝は 、ブレード６及びキツカー２４の相互作用によって芝生内へ下向きに送り込むこ とができる細かさに切断されるまで、循環することができる。室の窓６８の縁部 がブレード６の回転面よりわずかに上方に位置しているため、窓６８は刈り取ら れた芝の排出にほとんど、またはまったく影響しない、すなわち刈り取られた芝 は、１つの室６２．６４または６６から次に室へ移動しない。このように、各室 ６２．６４及び６６の円周全体に渡って連続した面が、ブレード６の上方を円形 状に移動する刈り取られた芝に面している。

切断デツキ６０のさらなる特徴は、室間の「ストリーキング」をなくすことがで きる構造の水平の前シールドまたは棚部７０を用いていることである０本出願人 は、多数の切断室を横に並べたマルチングデツキは、室の交差部すなわち接合部 に芝の「条痕」を時々残すことがわかっている。条痕は、実際には不均等で他の 芝よりもわずかに長く切断された芝の線であって、芝刈の後に目立つ芝の条痕を 残す、刈り取られた芝が他の点では芝生内へ下向きに送り込まれて芝生の中に適 切に隠れている時でも、このストリーキングが発生することがある。条痕は切断 芝経路の外観を損なうため、そのような「縞模様」は望ましくない。

本出願人は、６０のような切断デツキにそのような条痕が発生する理由を発見し たと考えている。切断デツキが地面上を前方に進む時、それは未切断芝の葉の上 を移動する。この未切断芝が切断室の１つへ入り込むと、空気流及び切断ブレー ド６の回転によって発生する揚力によって芝が立ち上がって切断される。しかし 、図８に７２で示されている切断室間の接合部に位置している芝は、いずれか１ つの切断室に入る前に一方側または他方側へ不規則に曲げられる。この芝は上昇 する直前に横方向に曲げられるため、切断後の長さが室のもつと中央寄りの位置 で切断室に入った芝よりもわずかに長くなる。このようにわずかに長くなること によって、後に残る芝生の「縞模様」が発生する。

このような条痕が切断デツキの一般的な側壁１０によって、すなわちデツキのま さにその側部に一般的に残るのかという疑問が生じるかもしれない。答は「その 通り」であるが、作業員は刈り込み中の面積を横切る時に芝刈機の各連続経路を わずかに重ねることによってこれを補償することができる。

言い換えれば、次の刈り込み作業で作業員は切断デツキで残された側部条痕を再 度切断するように切断デツキを配置するだけでよい。しかし、マルチングデツキ ６０が内部切断室間の接合部７２に沿って多数の芝条痕を残す場合、実際に同じ 領域を何度も繰り返して刈る以外、これらの条痕を取り除くために芝刈機の経路 を重ねても効果がない。これは望ましくなく、労力の無駄であることは明白であ る。

本出願人は、切断室間に通常残される条痕を取り除く効果的な解決法を発見した 。この解決法は、切断室間の接合部７２間に渡ってデツキ６０の側壁１０まで延 びた前棚部７０を設けることである。接合部によって形成される不連続性を取り 除くため、棚部７０には切断室覆い板の下縁部１６と同じ垂直方向高さに配置さ れた平板状の下面７４が設けられている。平板状の下面７４は、切断室間の接合 部７２から切断デツキ６０の各側壁１０までの全体に延在することか望ましい。

このため、平板状の面７４は、側部切断室６２及び６６の前方において切断デツ キ６０の底部に設けられ、側部室及び中央室間の接合部７２の幅全体に広がって いる。

棚部７０が、切断室間の接合部７２の位置及びデツキの側壁１０に沿った部分を 含むデツキの全幅において、入ってくる未切断芝を横方向ではなく前方へたわま せることがわかっている。この作用は、前棚部７０の前縁部をまっすぐな垂直壁 ７６によって形成し、前縁部７６と棚部７０の底面７４との間に傾斜移行壁７８ を設けることに、よって高められる。このため、芝刈機に出会った芝は前縁部７ ６及び傾斜壁７８によってまっすぐ前方へ曲げられて、底面７４によってその前 方屈曲位置に保持された後、突然に切断室６２．６４または６６の内部に達する 。

次に、芝はブレードによって加えられる空気流によって垂直方向に立ち上がり、 最初に横方向へ曲がることがない。このため、芝は均−高さに切断されて、室間 の接合部７２の位置及びデツキの側壁ｌＯに沿った部分の両方の条痕がなくなる 。隣接室間の接合部に棚部７０を設けることが最も重要であるが、そのような棚 ＠Ｂ？（＋を側壁１（＋まで延在させることによって、側部の条痕がなくなり、 デツキの有効切断幅が増大する。

図８及び図９に示されている切断デツキ６０は、背高及び／または濡れた芝の場 合でも、芝のマルチングという優れた仕事をこなし、刈り取られた芝を切断芝経 路内へ隠すことができる。また、芝刈の後に切断芝経路に芝の条痕が残らない、 従って、芝生はきれいに真新しく刈り取られた外観となり、刈り取られた芝はマ ルチング用に切断芝経路内へうまく送り込まれている。刈り取られた芝を拾い上 げたり、他の方法で廃棄する必要がないので、作業員の労働が少なくなり、切断 デツキは環境的により効果的である。

ここに示した切断デツキ６０は切断幅が４８インチ（１２２ｃ＋ａｌであり、切 断室内に１フインチ（４３ｃａｌのブレードを用いている。しかし、それ以外に もそれ以上または以下の大きさの切断デツキに本発明の原理を適用することがで きる０例えば、切断デツキ６０は、２１インチ（５３ｃａ＋ｌのブレードを３つ 用いた６０インチ（１５２ｃａｌの切断幅にすることもできる。そのような６０ インチデツキに対しては、良好なマルチング結果を得るために各切断室に５つ以 上のキツカー２４を設けることが必要であろう、このように、各室に用いられる キツカーの数は当然ながら変更可能である。

発明の精神の範囲内において様々な変更を加えることができることは当業者には 明らかであろう。

ＦＩＧ、　４ ＦＩＧ、　５ 国際調査報告 フロントページの続き （８１）指定国　ＥＰ（ＡＴ、ＢＥ、ＣＨ，ＤＥ。

ＤＫ、　ＥＳ、　ＦＲ，ＧＢ、　ＧＲ，ＩＴ、　ＬＵ、　ＮＬ、　ＳＥ）、　Ａ Ｕ、　ＣＡ、ＪＰ （７２）発明者　スミス、レイモンド　エッチ、ジュニアアメリカ合衆国　ミネ ソタ　５５１２４　アップル　バレー　１３５ス　ストリート　ウェスト　８４ ４５

Claims (12)

【特許請求の範囲】
1. １．（ａ）地面上を移動させるための牽引装置と作動連結することができる、下 側部が地面に面している切断デッキと、 （ｂ）切断デッキの下側部から下方へ難して切断デッキの下側に回転可能に支持 されたほぼ水平の複数の切断ブレードと、 （ｃ）デッキから下向きに延出して、その内部にブレードを収容しており、刈り 取られた芝の循環を切断デッキの切断ブレードに近接した領域に閉じこめること ができる形状をした覆い板手段と、 （ｄ）覆い板手段内において切断ブレードの上方に設けられて、刈り取られた芝 を下向きにそらせてブレードの経路へ導入し、最終的に切断芝経路に排出できる ようにするディフレクタ手段とを有していることを特徴とする多重ブレード形マ ルチング芝刈機。
2. ２．覆い板手段は、各切断ブレードの周囲に配置された個別の覆い板を有してい ることを特徴とする請求項１のマルチング芝刈機。
3. ３．ディフレクタ手段は、切断芝片を下向きにそらせるために各覆い板内に取り 付けられた少なくとも１つのキッカーを有していることを特徴とする請求項２の マルチング芝刈機。
4. ４．切断芝片を下向きにそらせるために各覆い板内に複数のキッカーが取り付け られていることを特徴とする請求項３のマルチング芝刈機。
5. ５．各覆い板内に設けられたキッカーは、ブレードの回転方向において円周沿い に離設されていることを特徴とする請求項４のマルチング芝刈機。
6. ６．覆い板は、デッキの横方向に並べて、隣接覆い板が互いに離れるように非重 合状態で配置されていることを特徴とする請求項２のマルチング芝刈機。
7. ７．覆い板は、デッキの横方向に並べて、隣接覆い板に接触部分が設けられるよ うに重合状態で配置され、接触部分が取り除かれていることを特徴とする請求項 ２のマルチング芝刈機。
8. ８．（ａ）地面上を移動可能な、下側部が地面に面している切断デッキと、 （ｂ）切断デッキの下側部から下方へ、また地面から上方に離して切断デッキに 回転可能に支持されており、切断デッキが地面上を移動する時にはぼ水平な切断 面上で回転して芝や他の植物を切断する複数の切断ブレードと、 （ｃ）切断デッキの下側部から下向きに延出して、各ブレードを包囲する切断室 を形成しており、各切断室を開放下面以外ほぼ閉鎖することによって、切断ブレ ードによって刈り取られた芝が切断室内に閉じこめられて、切断ブレードの作用 によって切断室内を円周経路で循環した後、刈り取られた芝は切断室の開放下面 から下向きに分散されるようにする覆い板手段と、（ｄ）各切断室内においてブ レードの回転面の上方に設けられており、切断室内の刈り取られた芝の周方向流 れに対して刈り取られた芝に当たってそれらを切断室から下向きに分散しやすく する位置にディフレクタ表面を設けた少なくとも１つの芝ディフレクタ部材とを 有していることを特徴とする多重ブレード形マルチング芝刈機。
9. ９．ディフレクタ部材のディフレクタ表面は、切断デッキの下側面から垂直方向 下向きに切断ブレードの平面より上方の最下位置まで延出しており、ディフレク タ部材のディフレクタ表面はさらに、覆い板手段から半径方向内向きに切断ブレ ードの外側先端より内側に位置する最内側点まで延在して、ディフレクタ表面が 切断ブレードの半径方向外側部分に重なるようにしたことを特徴とする請求項８ のマルチング芝刈機。
10. １０．各切断室内に複数のディフレクタ部材が取り付けられており、ディフレク タ部材は切断室内において円周方向に互いに離設されていることを特徴とする請 求項９のマルチング芝刈機。
11. １１．牽引装置に連結することができる切断デッキを設けた形式のマルチング芝 刈機であって、（ａ）下方に複数の切断ブレードを横方向に並べて設けている切 断デッキと、 （ｂ）切断デッキに取り付けられ、下向きに延出して切断ブレードを包囲してお り、前面の縁部をブレードの切断エッジの上方に設けることによって、前部から 入った未切断芝が切断エッジの作用を受けることができるようにしており、残り の部分は切断ブレードの切断エッジの下方まで延出して、切断芝片がその中に閉 じこめられるようにした覆い板手段と、（ｃ）覆い板手段内に設けられて、刈り 取られた芝を下向きにそらせるディフレクタ手段とを有していることを特徴とす るマルチング芝刈機。
12. １２．（ａ）地面上を移動することができ、下方には複数の回転切断ブレードを 地面より上方位置に懸架して、ほぼ水平な切断面上で回転できるように設けてい る切断デッキと、 （ｂ）切断デッキから下向きに延出して、切断ブレードをその回転の少なくとも 前部分を包囲し、下縁部が地面より上方に位置しており、隣接して互いに接触し た交差部分に接合部を形成している複数の覆い板壁と、 （ｃ）隣接した覆い板壁間の接合部に設けられてそれから前方に延出しており、 覆い板壁の下縁部とほぼ同じ高さに位置しているバッフル板とを有していること を特徴とする多重ブレード形芝刈機。