JPH065028A - 浮上型磁気ヘッド装置 - Google Patents

浮上型磁気ヘッド装置

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JPH065028A
JPH065028A JP4161503A JP16150392A JPH065028A JP H065028 A JPH065028 A JP H065028A JP 4161503 A JP4161503 A JP 4161503A JP 16150392 A JP16150392 A JP 16150392A JP H065028 A JPH065028 A JP H065028A
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slider
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magnetic disk
head device
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 荷重印加手段を有するロードビームの先端に
支持されるスライダーに磁気ヘッド素子を形成し、上記
スライダーを磁気ディスクに対して非接触で起動停止さ
せ、荷重印加手段によって起動停止時の負荷荷重が定常
浮上状態の負荷荷重よりも小さくなるようにする。この
時、上記荷重印加手段が、屈曲の度合いに応じてバネ圧
が変化してロードビームに負荷荷重をかける板バネと、
該板バネの曲げ角度を変化させてロードビームにかかる
負荷荷重を変化させるアクチュエータによって構成され
ても良い。 【効果】 起動動作直後におけるスライダーと磁気ディ
スクの接触によるこれらの損傷を防止し、磁気ヘッド素
子,スライダー及び磁気ディスクの製品寿命を向上させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハードディスクドライ
ブ装置等に用いられる浮上型磁気ヘッド装置に係わるも
のであり、詳細には、磁気ヘッドが磁気ディスクに対し
て非接触で起動及び停止するノン・コンタクト・スター
ト・ストップ型の浮上型磁気ヘッド装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】ハードディスク等に対して情報の記録或
いは再生を行うハードディスクドライブ装置において
は、磁気ヘッドと磁気ディスクの表面の接触による摩耗
損傷を避けるために、起動停止時には磁気ヘッドが磁気
ディスクに接し、情報の記録再生時には高速回転する磁
気ディスク表面に発生する空気流によって磁気ヘッドを
磁気ディスク表面より微小間隙をもって浮上走行させる
ように構成した、いわゆるコンタクト・スタート・スト
ップ型の浮上型磁気ヘッド装置が用いられている。
【0003】上記コンタクト・スタート・ストップ型の
浮上型磁気ヘッド装置は、磁気ディスク表面に発生する
空気流を受ける面であるエア・ベアリング・サーフェス
を有するスライダーに磁気ヘッド素子が形成され、スラ
イダーに板バネによって構成されるサスペンションを支
持体として取りつけたものであり、該サスペンションを
アクチュエータアームに取付け、これを磁気ディスク表
面に平行な面内を移動させ、磁気ディスクの所定の記録
トラックへの情報の記録再生を行うものである。
【0004】よって、上記コンタクト・スタート・スト
ップ型の浮上型磁気ヘッド装置においては、磁気ヘッド
素子の形成されたスライダーは、磁気ディスクの回転が
停止している時は磁気ディスク表面に接し、磁気ディス
クが回転すると、その回転によって発生する空気流をエ
ア・ベアリング・サーフェスに受け浮上し、サスペンシ
ョン及びアクチュエータアームによって磁気ディスクに
平行な面内を移動して情報の記録再生を行い、記録再生
の終了後、再び磁気ディスク表面に接するため、起動動
作直後あるいは停止動作直後にはスライダーが磁気ディ
スク表面に摺動することとなる。
【0005】ところが、この時、スライダー,磁気ディ
スク表面が非常に平滑な面であるため、両面間に密着が
起こりやすく、スライダー表面及び磁気ディスク表面が
摩耗し、製品寿命が短くなるとともに、摺動によって発
生する摩耗粉がスライダー表面に付着し、スライダーの
浮上性能が低下してしまうといった問題が発生してい
る。そこで、磁気ディスク表面にテクスチャ処理によっ
てある程度の粗さ(通常、突起高さ数十nm前後)の粗
さを与え、スライダーと磁気ディスクの実質的な接触面
積を抑え、上述のような現象を防いでいる。
【0006】一方、高密度記録の要求に伴い、ハードデ
ィスクドライブ装置の小型化や高密度大容量化が求めら
れており、これに伴い、特に浮上型磁気ヘッド装置のス
ライダーの低浮上量化が進められ、サブミクロン浮上を
目指した研究も盛んに行われている。このようなスライ
ダーの低浮上量化を実現するためには、スライダー,磁
気ディスクの表面性が大きな問題となり、更に高度な平
滑性が要求されることとなる。
【0007】しかしながら、前述のようなコンタクト・
スタート・ストップ型の浮上型磁気ヘッド装置において
は、起動及び停止時のスライダー,磁気ディスク表面間
の密着,摩耗を防ぐためにテクスチャ処理を施して磁気
ディスク表面にある程度の粗さを与えており、スライダ
ー,磁気ディスク表面に高度な平滑性を要求することは
不可能である。よって、コンタクト・スタート・ストッ
プ型の浮上型磁気ヘッド装置における低浮上量化は非常
に困難なものと思われる。
【0008】さらには、ハードディスクドライブ装置の
小型化や高密度大容量化に伴って、これらハードディス
クドライブ装置のラップトップ,ノートサイズパソコン
等への搭載の要求が高まっており、可能起動停止回数の
増加や耐衝撃性の向上等の対策が必要とされている。し
かし、上述のようなコンタクト・スタート・ストップ型
の浮上型磁気ヘッド装置を用いたハードディスクドライ
ブ装置においては、起動停止動作直後、スライダーが磁
気ディスクに摺動するため、可能起動停止回数の増加や
耐衝撃性の向上等の対策にも限界があると思われる。
【0009】そこで、磁気ヘッド素子の形成されたスラ
イダーが磁気ディスクに対して非接触で起動停止する、
いわゆるノン・コンタクト・スタート・ストップ型の浮
上型磁気ヘッド装置が提案されている。これは、スライ
ダーのロード/アンロード速度やスライダー初期姿勢な
どを適切に選択することにより、スライダーを非接触で
磁気ディスク上に浮上、或いは離脱させるものである。
その手法としては、情報の記録再生を行わない時はスラ
イダーを支持するサスペンションを棒状又は板状(傾斜
を有する場合もある。)の支持体にて、磁気ディスクか
ら所定の距離をもたせて支持しておき、起動時には所定
のスライダーのロード速度やスライダー初期姿勢などを
与えて支持体からスライダーを離脱させ、停止時にはス
ライダーを支持するサスペンションを再び支持体上に戻
して支持するものが主流である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上に述
べたノン・コンタクト・スタート・ストップ型の浮上型
磁気ヘッド装置の起動動作直後においては、スライダー
と磁気ディスク間の距離が所定のスライダー浮上距離と
比較してかなり離れており、起動動作直後のスライダー
は支持体から離脱した後、磁気ディスク上の所定の浮上
位置に向かって落下するような状態となる。その上、起
動動作直後においては、磁気ディスクの回転による空気
流がまだ十分に発生していないため、浮上状態のスライ
ダーは空気流による浮力によって十分に支えられておら
ず、非常に振動しやすく不安定となっている。従って、
ノン・コンタクト・スタート・ストップ型の浮上型磁気
ヘッド装置を用いて、前述のようなサブミクロンレベル
での浮上を行う場合、起動動作直後においてスライダー
と磁気ディスクが接触する確率があり、磁気ディスク或
いはスライダーが損傷する可能性がある。
【0011】そこで本発明は、かかる実情に鑑みて提案
されたものであって、磁気ヘッド素子の形成されたスラ
イダーが磁気ディスクに対して非接触で起動及び停止す
る、いわゆるノン・コンタクト・スタート・ストップ型
の浮上型磁気ヘッド装置において、起動動作直後におけ
るスライダーと磁気ディスクの接触によるこれらの損傷
を防止し、磁気ヘッド素子,スライダー及び磁気ディス
クの製品寿命を向上させることが可能な浮上型磁気ヘッ
ド装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明者等が鋭意検討を重ねた結果、スライダー
を支持するロードビームへの起動停止時の負荷荷重を定
常浮上状態での負荷荷重よりも小さくすることによっ
て、スライダーと磁気ディスクの接触を防止できるとの
知見を得た。
【0013】磁気ヘッド素子の形成されたスライダーが
磁気ディスクに対して非接触で起動及び停止する、いわ
ゆるノン・コンタクト・スタート・ストップ型の浮上型
磁気ヘッド装置においては、磁気ヘッド素子の形成され
たスライダーが可とう性を有する板バネ状のジンバルの
先端に固着され、該ジンバルの他端がやはり板バネであ
るロードビームの下面に固定され、該ジンバルと該ロー
ドビームによってサスペンションを形成している。この
ような浮上型磁気ヘッド装置においては、磁気ディスク
の回転によって発生する空気流による浮力とサスペンシ
ョン(特にロードビーム)による負荷荷重の釣り合う高
さが所定のスライダー浮上距離となるように設定を行っ
ている。よって、サスペンションからの負荷荷重が減少
すると、スライダー浮上距離は増加することとなる。
【0014】そこで、上述のようなノン・コンタクト・
スタート・ストップ型の浮上型磁気ヘッド装置におい
て、起動停止時のロードビームからの負荷荷重を定常浮
上状態の負荷荷重よりも小さくすれば、起動停止時のス
ライダー浮上距離が定常浮上状態のスライダー浮上距離
よりも大きくなるため、起動動作直後のスライダーは段
階的に定常浮上状態のスライダー浮上位置に近づくこと
となり、起動動作直後のスライダー,磁気ディスクの接
触を防止することができる。
【0015】すなわち、本発明においては、磁気ヘッド
素子の形成されたスライダーが、ロードビームの先端に
支持されてなり、上記スライダーが磁気ディスクに対し
て非接触で起動及び停止する浮上型磁気ヘッド装置にお
いて、上記ロードビームに対して負荷荷重をかけるため
の荷重印加手段を有し、起動停止時の負荷荷重が、定常
浮上状態での負荷荷重よりも小さくなるようにしたこと
を特徴とするものである。
【0016】また、本発明においては、磁気ヘッド素子
の形成されたスライダーが、ロードビームの先端に支持
されてなり、上記スライダーが磁気ディスクに対して非
接触で起動及び停止する浮上型磁気ヘッド装置におい
て、屈曲の度合いに応じてバネ圧が変化してロードビー
ムに負荷荷重をかける板バネと、該板バネの曲げ角度を
変化させてロードビームにかかる負荷荷重を変化させる
アクチュエータによって構成される荷重印加手段を有
し、起動停止時の負荷荷重が、定常浮上状態での負荷荷
重よりも小さくなるようにしたことを特徴とするもので
ある。
【0017】
【作用】磁気ヘッド素子が形成されたスライダーが磁気
ディスクに対して非接触で起動及び停止を行うノン・コ
ンタクト・スタート・ストップ型の浮上型磁気ヘッド装
置の起動動作直後においては、スライダーと磁気ディス
ク間の距離が所定のスライダー浮上距離と比較してかな
り離れている上、磁気ディスクの回転による空気流によ
る浮力が十分に発生していないため、スライダーは非常
に振動しやすく不安定である。従って、ノン・コンタク
ト・スタート・ストップ型の浮上型磁気ヘッド装置を用
いて、サブミクロンレベルでの浮上を行う場合、起動動
作直後においてスライダーと磁気ディスクが接触する確
率があり、磁気ディスク或いはスライダーが損傷する可
能性がある。
【0018】本発明においては、磁気ヘッド素子の形成
されたスライダーが、ロードビームの先端に支持されて
なり、上記スライダーが磁気ディスクに対して非接触で
起動及び停止する浮上型磁気ヘッド装置において、上記
ロードビームに対して負荷荷重をかけるための荷重印加
手段を有し、起動停止時の負荷荷重が、定常浮上状態で
の負荷荷重よりも小さくなるようにしているため、起動
停止時のスライダー浮上距離が定常浮上状態のスライダ
ー浮上距離よりも大きくなり、起動動作直後のスライダ
ーは段階的に定常浮上状態のスライダー浮上位置に近づ
くこととなり、起動動作直後のスライダー,磁気ディス
クの接触が防止される。
【0019】また、本発明においては、磁気ヘッド素子
の形成されたスライダーが、ロードビームの先端に支持
されてなり、上記スライダーが磁気ディスクに対して非
接触で起動及び停止する浮上型磁気ヘッド装置におい
て、屈曲の度合いに応じてバネ圧が変化してロードビー
ムに負荷荷重をかける板バネと、該板バネの曲げ角度を
変化させてロードビームにかかる負荷荷重を変化させる
アクチュエータによって構成される荷重印加手段を有
し、起動停止時の負荷荷重が、定常浮上状態での負荷荷
重よりも小さくなるようにしているため、起動停止時の
スライダー浮上距離が定常浮上状態のスライダー浮上距
離よりも大きくなり、起動動作直後のスライダーは段階
的に定常浮上状態の浮上位置に近づくこととなり、起動
動作直後のスライダー,磁気ディスクの接触が防止され
る。
【0020】
【実施例】以下、本発明を適用した浮上型磁気ヘッド装
置の実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0021】先ず、ノン・コンタクト・スタート・スト
ップ型の浮上型磁気ヘッド装置の構成について説明す
る。ノン・コンタクト・スタート・ストップ型の浮上型
磁気ヘッド装置は、図1に示すように、磁気ヘッド素子
1が一主面にレール加工が施されてエア・ベアリング・
サーフェスとされているスライダー2に形成され、この
スライダー2は可とう性を有する板バネであるジンバル
3の固着部3aにて固着され、ジンバル3はやはり板バ
ネであるロードビーム4に固着部4aにて固着されてお
り、ジンバル3とロードビーム4によってサスペンショ
ン5を形成している。なお、ロードビーム4の自由端に
はピボット4bが設けられている。さらにロードビーム
4はアクチュエータアーム6の下面の固着部6aにて取
り付けられ、磁気ディスク7表面に平行な面内を径方向
に移動する。
【0022】ここで、スライダー2に形成された磁気ヘ
ッド素子1が情報の記録再生を行っていない状態を図2
に示す。前述のように、磁気ヘッド素子1の形成された
スライダー2はサスペンション5に固着され、これらは
アクチュエータアーム6に固着され、磁気ディスク7表
面に平行な面内を径方向に移動する。図中に示すよう
に、磁気ヘッド素子1の形成されたスライダー2が情報
の記録再生を行っていない状態においては、スライダー
2を支持するサスペンション5は、棒状または傾斜面を
有する板状(本実施例においては、棒状)等の支持体8
によって支持されており、磁気ヘッド素子1の形成され
たスライダー2は磁気ディスク7表面より所定の高さ
(所定のスライダー浮上距離よりも大)を有して支持さ
れている。
【0023】スライダー2に形成された磁気ヘッド素子
1が磁気ディスク7に対して情報の記録再生を行う場合
(起動時)には、スライダー2を支持するサスペンショ
ン5は支持体8上をスライドして移動し、図1に示すよ
うに支持体8から離脱し、スライダー2は磁気ディスク
7の回転によって発生する空気流による浮力によって支
持され、磁気ディスク7上に浮上する。そして、磁気ヘ
ッド素子1の形成されたスライダー2は所定の浮上距離
を保ちながら、所定の記録トラックへ移動し情報の記録
再生を行う。また、停止時には、スライダー2を支持す
るサスペンション5は支持体8上に戻り、支持体8によ
って支持されるものである。
【0024】この時、本実施例の浮上型磁気ヘッド装置
においては、図1に示すように、ロードビーム4の上面
4cに屈曲部を有する板バネ10が配設されており、ア
クチュエータアーム6の上面6bにアクチュエータ9が
設けられ、該アクチュエータ9の先端部と板バネ10の
自由端が接した状態となっている。そして、上記アクチ
ュエータ9は図1中矢印M1 のように前後動し、これに
接する板バネ10は屈曲部を中心に図1中矢印M2 のよ
うに動き、その曲げ角度θが変化する。上記板バネ10
においては、曲げ角度θの変化に応じて板バネ10のバ
ネ圧が変化するため、板バネ10のバネ圧の変化によっ
てロードビーム4への負荷荷重が変化する。すなわち、
図3に示すように、板バネ10の曲げ角度θの変化によ
ってロードビーム4の負荷荷重Wが変化し、曲げ角度θ
が大きいほど、ロードビーム4の負荷荷重Wも大きくな
る。
【0025】よって、本実施例の浮上型磁気ヘッド装置
においては、アクチュエータアーム6に設けられたアク
チュエータ9によってサスペンション5を構成するロー
ドビーム4に設けられた屈曲部を有する板バネ10の曲
げ角度を変化させ、該板バネ10のバネ圧を変化させる
ことによりロードビーム4に対する負荷荷重を変化さ
せ、サスペンション5の負荷荷重を変化させるものであ
り、磁気ディスク7の回転により発生する空気流の浮力
とサスペンション5の負荷荷重の釣合いによって決定さ
れるスライダー浮上距離を制御する。
【0026】上記のようなロードビーム4に形成される
板バネ10は、本実施例においては図4に示すようにス
ライダー2を支持するロードビーム4に溶接によって取
付けて形成しているが、図5に示すようにスライダー2
を支持するロードビーム4の一部を切り起こして形成し
ても良い。
【0027】また、上記のようなアクチュエータアーム
6に設けられるアクチュエーター9は、圧電素子,リニ
アモータ等の能動素子を用いる、あるいは該能動素子に
変位拡大機構を付加したものを使用すれば良く、本実施
例においては図6に示すような圧電素子に一段式変位拡
大機構を付加したアクチュエータ9を用いている。アク
チュエータ9は、圧電素子11とベース12及びアーム
13よりなるものであり、図7に示されるように、圧電
素子11とベース12が平行に配設され、これらにレバ
ー13が、一端をヒンジ15に支持されるとともにベー
ス12に接続され、中途部をヒンジ14に支持されると
ともに圧電素子11に接続され、他の一端を自由端とし
て取り付けられてなる。上記圧電素子11に電圧を印加
すると、印加電圧に応じて圧電素子11は図中矢印M1
のように上下方向に伸び縮みし、ヒンジ14を押し上
げ、レバー13はヒンジ15を中心に図中矢印M2 のよ
うに回動する。この時、レバー13のヒンジ14,15
間に相当する距離をaとし、ヒンジ14からレバー13
自由端間に相当する距離をnaとすると、圧電素子11
の上下方向の移動距離をxとした場合、レバー13の自
由端の移動距離はnxとなり、変位が拡大される。本実
施例においては、変位拡大機構として一段式変位拡大機
構を用いたが、この他に多段式変位拡大機構を用いても
良い。
【0028】さらに、本実施例の浮上型磁気ヘッド装置
を用いたシステムを形成する際には、起動停止時のサス
ペンションの負荷荷重を与える圧電素子駆動電圧V1
定常浮上状態でのサスペンションの負荷荷重を与える圧
電素子駆動電圧V2 を予め求めておき、図8に示すよう
に、起動停止及び定常浮上を指示する入力信号によって
電圧を圧電素子駆動電圧V1 及び圧電素子駆動電圧V2
に切り換えることの可能な電源16をアクチュエータ9
に接続すれば良い。この時、起動時には電源16から圧
電素子駆動電圧V1 をアクチュエータ9に印加し、スラ
イダー2の起動を行い、磁気ディスク7の回転により発
生する空気流による浮力によってスライダー2が十分に
支持された後、定常浮上を指示し、図9に示すように電
源16から圧電素子駆動電圧V2 をアクチュエータ9に
印加し、情報の記録再生を行い、再び電源16から圧電
素子駆動電圧V1 をアクチュエータ9に印加して停止す
れば良い。
【0029】また、本実施例の浮上型磁気ヘッド装置に
おいて、起動停止時の磁気ディスクの回転数を増加させ
れば、起動動作直後のスライダーを支持する磁気ディス
クの回転による空気流の浮力が増加するため、起動動作
直後のスライダー浮上距離が増加し、スライダーの磁気
ディスクへの接触をさらに防止することができる。
【0030】さらに、本実施例の浮上型磁気ヘッド装置
において、磁気ディスクとして各記録トラック間に溝部
を有する、いわゆるディスクリートトラックメディアを
用いた場合においては、各記録トラック間に溝部を有す
る領域と平面領域を有するディスクリートトラックメデ
ィアを用い、起動停止を平面領域において行えば、起動
動作直後のスライダー浮上距離が増加し、スライダーの
磁気ディスクへの接触をさらに防止することができる。
すなわち、浮上状態のスライダーは磁気ディスクの回転
による空気流の浮力によって支持されており、スライダ
ー,磁気ディスク間の距離が小さいほどスライダーは浮
力を大きく受けることとなり、溝部を有する領域と平面
領域では平面領域の方がスライダー,磁気ディスク間の
距離が小さくなるため、起動停止を平面領域において行
えば、起動動作直後のスライダーは大きく浮力を受け、
その浮上距離が増加し、スライダーの磁気ディスクへの
接触をさらに防止することができる。
【0031】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明においては、磁気ヘッド素子の形成されたスライダー
が、ロードビームの先端に支持されてなり、上記スライ
ダーが磁気ディスクに対して非接触で起動及び停止する
浮上型磁気ヘッド装置において、上記ロードビームに対
して負荷荷重をかけるための荷重印加手段を有し、起動
停止時の負荷荷重が、定常浮上状態での負荷荷重よりも
小さくなるようにしているため、起動停止時のスライダ
ー浮上距離が定常浮上状態のスライダー浮上距離よりも
大きくなり、起動動作直後のスライダーは段階的に定常
浮上状態のスライダー浮上位置に近づくため、起動動作
直後のスライダー,磁気ディスクの接触によるこれらの
損傷が防止され、磁気ヘッド素子,スライダー及び磁気
ディスクの製品寿命を向上させることが可能である。
【0032】また、本発明においては、磁気ヘッド素子
の形成されたスライダーが、ロードビームの先端に支持
されてなり、上記スライダーが磁気ディスクに対して非
接触で起動及び停止する浮上型磁気ヘッド装置におい
て、屈曲の度合いに応じてバネ圧が変化してロードビー
ムに負荷荷重をかける板バネと、該板バネの曲げ角度を
変化させてロードビームにかかる負荷荷重を変化させる
アクチュエータによって構成される荷重印加手段を有
し、起動停止時の負荷荷重が、定常浮上状態での負荷荷
重よりも小さくなるようにしているため、起動停止時の
スライダー浮上距離が定常浮上状態のスライダー浮上距
離よりも大きくなり、起動動作直後のスライダーは段階
的に定常浮上状態のスライダー浮上位置に近づくため、
起動動作直後のスライダー,磁気ディスクの接触が防止
され、磁気ヘッド素子,スライダー及び磁気ディスクの
製品寿命を向上させることが可能である。
【0033】さらには、本発明の浮上型磁気ヘッド装置
においては、磁気ヘッド素子の形成されたスライダーの
起動及び停止を磁気ディスクに対して非接触で行うた
め、非常に高い耐久性を有する。よって、ラップトッ
プ,ノートブックタイプパソコン等のような起動停止時
に外乱の強い小型機種にスライダー浮上距離がサブミク
ロンレベルの低浮上スライダーの搭載を可能とすること
ができ、非常に工業的価値が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したノン・コンタクト・スタート
・ストップ型の浮上型磁気ヘッド装置の構成を示す側面
図である。
【図2】本発明を適用したノン・コンタクト・スタート
・ストップ型の浮上型磁気ヘッド装置の構成を示す平面
図である。
【図3】板バネの曲げ角度θとロードビームの負荷荷重
の関係を示す図である。
【図4】本発明を適用したノン・コンタクト・スタート
・ストップ型の浮上型磁気ヘッド装置の板バネの形成方
法の一例を示す斜視図である。
【図5】本発明を適用したノン・コンタクト・スタート
・ストップ型の浮上型磁気ヘッド装置の板バネの形成方
法の他の例を示す斜視図である。
【図6】本発明を適用したノン・コンタクト・スタート
・ストップ型の浮上型磁気ヘッド装置のアクチュエータ
周辺部を示す上面図である。
【図7】本発明を適用したノン・コンタクト・スタート
・ストップ型の浮上型磁気ヘッド装置のアクチュエータ
を示す拡大図である。
【図8】本発明を適用したノン・コンタクト・スタート
・ストップ型の浮上型磁気ヘッド装置を用いたシステム
の起動停止時を示す模式図である。
【図9】本発明を適用したノン・コンタクト・スタート
・ストップ型の浮上型磁気ヘッド装置を用いたシステム
の定常浮上時を示す模式図である。
【符号の説明】
2・・・・スライダー 4・・・・ロードビーム 5・・・・サスペンション 6・・・・アクチュエーターアーム 7・・・・磁気ディスク 8・・・・支持体 9・・・・アクチュエータ 10・・・板バネ 11・・・圧電素子 12・・・ベース 13・・・アーム

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気ヘッド素子の形成されたスライダー
    が、ロードビームの先端に支持されてなり、上記スライ
    ダーが磁気ディスクに対して非接触で起動及び停止する
    浮上型磁気ヘッド装置において、 上記ロードビームに対して負荷荷重をかけるための荷重
    印加手段を有し、起動停止時の負荷荷重が、定常浮上状
    態での負荷荷重よりも小さくなるようにしたことを特徴
    とする浮上型磁気ヘッド装置。
  2. 【請求項2】 荷重印加手段が、屈曲の度合いに応じて
    バネ圧が変化してロードビームに負荷荷重をかける板バ
    ネと、該板バネの曲げ角度を変化させてロードビームに
    かかる負荷荷重を変化させるアクチュエータによって構
    成される請求項1記載の浮上型磁気ヘッド装置。
JP16150392A 1992-06-19 1992-06-19 浮上型磁気ヘッド装置 Expired - Fee Related JP3289316B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0284414A2 (en) * 1987-03-27 1988-09-28 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Exposure apparatus

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