JPH0650249U - 車載バッテリの空冷装置 - Google Patents

車載バッテリの空冷装置

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JPH0650249U
JPH0650249U JP090394U JP9039492U JPH0650249U JP H0650249 U JPH0650249 U JP H0650249U JP 090394 U JP090394 U JP 090394U JP 9039492 U JP9039492 U JP 9039492U JP H0650249 U JPH0650249 U JP H0650249U
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temperature
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▲龍▼介 阿部
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Subaru Corp
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Fuji Jukogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両の通常走行中は勿論のこと渋滞走行中や
停車中にもラジエータの放熱効果を損なうことなく車載
バッテリを空冷でき、車載バッテリを適温範囲に維持し
てその機能確保と寿命延命とを図ることができる車載バ
ッテリの空冷装置を提供する。 【構成】 冷却風の吸入口5bと排出口5cとを有し、
かつ車載バッテリ1を収容してその周面との間に所定の
冷却風流通クリアランス4を形成する遮熱ボックス5を
設け、上記吸入口5bは車両の走行風による正圧発生部
位に臨ませ、上記排出口5cはラジエータファン3の送
風による負圧発生部位に臨ませる。そして車両の走行中
は走行風による正圧が吸入口5bに作用し、ラジエータ
ファン3の作動時にはその送風による負圧が排出口5c
に及ぶことで冷却風が冷却風流通クリアランス4を流通
して車載バッテリ1を空冷する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、車両のエンジンルーム内に搭載された車載バッテリを車両の運転中 適宜空冷することでその温度を適温範囲に維持し、もって車載バッテリの寿命を 延命するようにした車載バッテリの空冷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、車両に搭載されるバッテリの寿命は使用雰囲気温度に大きく左右され る。例えばSAE充放電試験による対温度寿命試験によれば、使用雰囲気温度が 40℃で最も寿命が長く、60℃以上または20℃以下では寿命が大幅に低下す る(図4参照)。
【0003】 ところで、このような車載バッテリが搭載される車両のエンジンルーム内は、 近年、高密度化する傾向にあり、これに伴いエンジンルーム内の雰囲気温度も高 温化する傾向にある。もっとも、車両走行中には走行風がエンジンルーム内を流 通するので、常時エンジンルーム内が高温となる訳ではないが、夏場の市街地等 での低速走行時や、渋滞路でのノロノロ運転時、あるいは長時間のアイドリング 運転時においては、エンジンルーム内の雰囲気温度はかなりの高温に達する。そ してこのような状況下では、車載バッテリ自体もかなり温度上昇し、充電不良等 の種々のトラブルが発生したり、寿命が大幅に低下するという問題が多発してい る。
【0004】 そこで従来は、図5(a)に示すように車載バッテリaの周面に遮熱カバーb を設置したり、あるいは図5(b)に示すように車載バッテリaを遮熱ボックス c内に収容してエンジンルーム内の熱的影響を極力排除することで、前記問題に 対処していた。また、エンジンルーム内に配設されるバッテリの前方であってラ ジエータの側方に、開閉体で開閉される開口部を設け、バッテリの液温が所定温 度以上の高温状態のとき、上記開閉体を開いてバッテリを走行風により空冷する ような対策も提案されている(実開昭62−26760号公報参照)。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、車載バッテリが設置されるエンジンルーム内の雰囲気温度は、車両 の渋滞走行時などにおいて100℃近くにも達することから、従来の遮熱カバー bや遮熱ボックスcによる対策では、車載バッテリaの寿命延命に大きな期待が 持てないのが実状である。
【0006】 また、前記公報記載の従来技術では、バッテリを空冷できるのは走行風が充分 に得られる車両の通常走行中に限られ、車両の渋滞走行中や停車中にはバッテリ を空冷することができない。しかも、バッテリの空冷中には多量の走行風がエン ジンルーム内に流入するので、ラジエータ背面側の気圧が上昇してラジエータ前 面側の気圧との差が小さくなり、ラジエータを通過する冷却風の流量が減少して ラジエータの放熱効果を著しく損なうという問題もある。
【0007】 そこで本考案は、車両の通常走行中は勿論のこと渋滞走行中や停車中にもラジ エータの放熱効果を損なうことなく車載バッテリを空冷でき、車載バッテリを適 温範囲に維持してその機能確保と寿命延命とを図ることができる車載バッテリの 空冷装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため本考案は、冷却風の吸入口と排出口とを有し、かつ車 載バッテリを収容してその周面との間に所定の冷却風流通クリアランスを形成す る遮熱ボックスを設け、上記吸入口は車両の走行風による正圧発生部位に臨ませ 、上記排出口はラジエータファンの送風による負圧発生部位に臨ませたことを基 本的手段としている。
【0009】 また、上記吸入口から排出口に至る冷却風通路の途中に、通路開閉用のシャッ タを設けたことを手段としている。
【0010】 ここで上記シャッタは、冷却風通路内の温度に応じて形状を変化する形状記憶 合金部材を操作部材として所定温度以下では閉じ、所定温度以上では開く感温開 閉式シャッタとし、または、車載バッテリの液温を検出する液温検出器の検出信 号に応じて所定温度以下では閉じ、所定温度以上では開く電磁開閉式シャッタと し、あるいは、手動により任意に開閉される手動開閉式シャッタとしたことを手 段としている。
【0011】
【作用】
前記基本的手段を採用した車載バッテリの空冷装置は、車載バッテリが受ける エンジン放射熱等の熱的影響を遮熱ボックスが常時遮断している。そして車両走 行中は冷却風の吸入口に正圧が作用し、ラジエータファンの作動時には冷却風の 排出口に負圧が作用することで、冷却風が遮熱ボックスと車載バッテリとの間の 冷却風流通クリアランスを流通して車載バッテリを空冷する。
【0012】 また、上記吸入口から排出口に至る冷却風通路の途中に通路開閉用のシャッタ を設けた場合、シャッタが開くと車載バッテリが空冷され、シャッタが閉じると 車載バッテリの空冷が停止される。
【0013】 ここで、シャッタが前記感温開閉式シャッタであれば、冷却風通路内の温度が 所定温度以上となるとシャッタが開いて車載バッテリが空冷され、冷却風通路内 の温度が所定温度以下となるとシャッタが閉じて車載バッテリの空冷が停止され る。
【0014】 また、シャッタが前記電磁開閉式シャッタであれば、車載バッテリの液温が所 定温度以上となるとシャッタが開いて車載バッテリが空冷され、液温が所定温度 以下となるとシャッタが閉じて車載バッテリの空冷が停止される。
【0015】 さらに、シャッタが手動開閉式シャッタであれば、これを任意に開くことで車 載バッテリが空冷され、これを任意に閉じることで車載バッテリの空冷が停止さ れる。
【0016】
【実施例】
以下、本考案の一実施例を添付の図面に基いて具体的に説明する。 本考案の一実施例を示す図1において、符号1は車両のエンジンルーム内の適 所に配設される車載バッテリを示し、符号2はエンジンルームの前部に配設され たラジエータを示し、また符号3はラジエータ2の背面側に配設されたラジエー タファンを示している。
【0017】 前記車載バッテリ1は、例えば排気量3000ccクラスの車両に搭載される JIS80D26型のものであって、縦17cm、横26cm、高さ20cmの ものである。そしてこの車載バッテリ1は、上面の電解液注入部1a及びターミ ナル部1b,1bのみを露出した状態で遮熱ボックス5内に収容されており、車 載バッテリ1の周面と遮熱ボックス5の周壁との間には約1cm幅の冷却風流通 クリアランス4(容積約2リットル)が形成されている。
【0018】 前記遮熱ボックス5の周壁において、例えばエンジンルームの前方側に向く前 部壁5aには、その下隅部に位置して冷却風の吸入口5bが筒状に突設され、ま たこの下隅部と対角をなす上隅部に位置して冷却風の排出口5cが筒状に突設さ れている。そしてこれらの吸入口5bと排出口5cとを分離するように、遮熱ボ ックス5の前部壁5a側の冷却風流通クリアランス4内には、スポンジ製の仕切 り部材6が設置されている。
【0019】 前記遮熱ボックス5の下隅部に突設された冷却風の吸入口5bには吸入パイプ 7が接続され、この吸入パイプ7の先端開口部は、車両のバンパ下部やワイパカ ウル部等の車両走行風による正圧発生部位に臨んでいる。また、遮熱ボックス5 の上隅部に突設された冷却風の排出口5cには排出パイプ8が接続され、この排 出パイプ8の先端開口部は、前記ラジエータファン3の背面側に設置された後面 開放のボックス状の吸出金具9に接続されている。
【0020】 ここで、前記遮熱ボックス5の前部壁5aにおいて、排出口5cが突設される 部位は台状に外方に膨出しており、その内面には図2にも示すように感温開閉式 シャッタ10がねじ止めなどの適宜の手段で固定されている。
【0021】 前記感温開閉式シャッタ10は、排出口5cに対面する開口を有するベースプ レート10aと、このベースプレート10aに沿って上下に摺動自在に支持され て上記排出口5cを開閉するシャッタ部材10bと、このシャッタ部材10b上 の係合突起10cに一端部が長孔係合して中間部が上記ベースプレート10aに 回動自在に支持されたレバー10dとを有するもので、レバー10dの他端部と ベースプレート10aとの間には、上記シャッタ部材10bを閉方向に付勢する バイアスバネ10eおよびシャッタ部材10bを開方向に付勢する操作バネ10 fが対向配置してそれぞれ張設されている。
【0022】 前記操作バネ10fは、形状記憶合金製のものであり、例えば車載バッテリ1 の適温である40℃を境にしてそれ以下では伸張状態にあってバイアスバネ10 eのバネ力に負け、40℃以上では収縮してバイアスバネ10eのバネ力に抗し てシャッタ部材10bを開くようになっている。
【0023】 次に、このように構成された一実施例につき、その作用を説明する。 まず、車両の運転中、車載バッテリ1は遮熱ボックス5内に収容されているこ とで常時エンジン放射熱等から遮熱されており、エンジンルーム内の雰囲気温度 より低い状態に維持される。
【0024】 ここで、車両の走行中、外気温が低い寒冷地や寒冷時であって低温の走行風が エンジンルーム内に流入し、あるいは車両の高速走行時であって大量の走行風が エンジンルーム内に流入する場合は、エンジンルーム内の雰囲気温度も比較的に 低いので、遮熱ボックス5と車載バッテリ1との間の冷却風流通クリアランス4 内の温度は40℃以下に保たれる場合もある。 そしてこのような場合は、感温開閉式シャッタ10の操作バネ10fが伸張状 態にあることから、シャッタ部材10bはバイアスバネ10eの付勢を受けるレ バー10dを介して閉状態に保持され、排出口5cを閉塞している。 そこで、車両走行風による正圧が吸入パイプ7の先端開口部に作用しても、冷 却風は冷却風流通クリアランス4内を流通することがない。 従って、車載バッテリ1の空冷は行われず、車載バッテリ1が不要に温度低下 してオーバクール状態となることが未然に防止される。
【0025】 一方、車両の走行中、外気温が高い夏期であって高温の走行風がエンジンルー ム内に流入する場合には、エンジンルーム内の雰囲気温度はかなり高くなり、冷 却風流通クリアランス4内の温度は40℃以上に上昇する。 そしてこのような場合は、感温開閉式シャッタ10の操作バネ10fがバイア スバネ10eに抗して収縮し、レバー10dを介してシャッタ部材10bを開く ので、冷却風の排出口5cが開放される。 そこで、車両の走行風による正圧が吸入パイプ7を介して遮熱ボックス5の吸 入口5bに作用することにより、冷却風が吸入パイプ7から遮熱ボックス5の吸 入口5bを介して遮熱ボックス5と車載バッテリ1との間の冷却風流通クリアラ ンス4(約2リットル程度の容積)中に流入し、この冷却風流通クリアランス4 内を車載バッテリ1の周面に沿って流通した後、排出口5cから排出パイプ8、 吸出金具9を介して流出するのであり、冷却風が車載バッテリ1の周囲を流通す ることで車載バッテリ1が空冷される。
【0026】 また、前述の冷却風流通による車載バッテリ1の空冷の結果、冷却風流通クリ アランス4内における感温開閉式シャッタ10の設置部分の温度が40℃以下に 低下すると、前述のように感温開閉式シャッタ10が遮熱ボックス5の排出口5 cを閉塞することで車載バッテリ1の空冷が停止される。 従って、エンジンルーム内の雰囲気温度に拘らず、車載バッテリ1の温度は適 温範囲内に収束するように制御されるのであり、車載バッテリ1の機能確保と寿 命延命とが図られる。
【0027】 また、車両の渋滞走行中であって走行風が殆どエンジンルーム内に流入しない ような場合には、エンジンルーム内の雰囲気温度は100℃程度まで上昇するこ とがあるが、この場合には冷却風流通クリアランス4内の温度も当然40℃以上 に上昇しているから、感温開閉式シャッタ10は前述のように操作バネ10fが バイアスバネ10eに抗して収縮し、レバー10dを介してシャッタ部材10b を開いており、冷却風の排出口5cが開放されている。 そしてこのような車両の渋滞走行中においては、エンジン冷却水の温度を低下 するためにラジエータファン3が作動していることから、その送風による負圧が 吸出金具9、排出パイプ8を介して遮熱ボックス5の排出口5cに作用している 。なお、上記負圧は冷却風流通クリアランス4内の約2リットル程度の空気を吸 引できればよいので、ラジエータファン3の送風による負圧で充分である。 そこで、その負圧吸引作用により冷却風が吸入パイプ7から遮熱ボックス5の 吸入口5bを介して冷却風流通クリアランス4に流入し、この冷却風流通クリア ランス4内を車載バッテリ1の周面に沿って流通した後、排出口5cから排出パ イプ8、吸出金具9を介して流出するのであり、冷却風が車載バッテリ1の周囲 を流通することで車載バッテリ1が空冷される。
【0028】 そしてこの場合も前述と同様に冷却風流通クリアランス4内における感温開閉 式シャッタ10の設置部分の温度が40℃以下に低下すれば、感温開閉式シャッ タ10が遮熱ボックス5の排出口5cを閉塞することで車載バッテリ1の空冷が 停止される。 従って、エンジンルーム内の雰囲気温度に拘らず、車載バッテリ1の温度は適 温範囲内に収束するように制御されるのであり、車載バッテリ1の機能確保と寿 命延命とが図られる。
【0029】 なお、前記実施例において、ラジエータファン3を囲むシュラウド11を合成 樹脂のブロー成形により中空状にし、この内部空間に連通する開口をラジエータ ファン3の送風による負圧発生部位に臨ませて設けると共に、前記排出パイプ8 の先端部をシュラウド11に接続してその内部空間に連通構成すれば、前記吸出 金具9の代わりとすることができる。
【0030】 また、車載バッテリ1と共に遮熱ボックス5をラジエータファン3近傍のエン ジンルーム前部に配置できる場合には、遮熱ボックス5の吸入口5bを直接に走 行風による正圧発生部位に臨ませ、また排出口5cを遮熱ボックス5の側部壁に 設けて直接ラジエータファン3の送風による負圧発生部位に臨ませることができ 、そうすることで吸入パイプ7や排出パイプ8、吸出金具9などを不要とするこ とができる。
【0031】 さらに、前記実施例における感温開閉式シャッタ10は、これを電磁開閉式シ ャッタとすることができる。この電磁開閉式シャッタは、実開昭62−2676 0号公報に記載のように回路構成されて車載バッテリ1の液温を検出する従来公 知の液温検出器を備え、この液温検出器の検出信号に応じて作動する電磁アクチ ュエータがシャッタ部材を開閉駆動するもので、車載バッテリ1の液温が所定温 度(例えば40℃)以下ではシャッタ部材が排出口5cを閉じ、所定温度以上で はシャッタ部材が排出口5cを開くように構成されたものである。 この場合、車載バッテリ1の液温が所定温度以上となると電磁開閉式シャッタ により排出口5cが開かれるので、車両走行風による正圧またはラジエータファ ン3の送風による負圧の作用で冷却風が冷却風流通クリアランス4内を流通して 車載バッテリ1が空冷されると共に、車載バッテリ1の液温が所定温度(例えば 40℃)以下となると電磁開閉式シャッタにより排出口5cが閉じられるので、 車載バッテリ1の空冷が停止される。 従ってこの場合にも、外気温の高低などの変化や車両の渋滞走行、高速走行な どの運転状況の変化に拘らず、車載バッテリ1を常に適温範囲に維持することが できる。 そして特に、電磁開閉式シャッタは、冷却風流通クリアランス4内の温度では なく車載バッテリ1の液温に応じて作動するものであるから、前記感温開閉式シ ャッタ10を設けたものに較べてより正確に車載バッテリ1を適温範囲に維持す ることができる。
【0032】 また、前記実施例における感温開閉式シャッタ10は、これを従来公知の手動 開閉式シャッタとすることができる。この場合、外気温の高い夏場は手動開閉式 シャッタを任意に開くことで車載バッテリ1が空冷され、外気温の低い冬場や寒 冷地ではこれを任意に閉じることで車載バッテリ1の空冷が停止される。 従ってこの場合にも、寒冷時や寒冷地においては手動開閉式シャッタを閉じて 車載バッテリ1の空冷を停止することにより、車載バッテリ1の不要な温度低下 を防止して車載バッテリ1を適温範囲に維持することができる。 なお、夏場に手動開閉式シャッタを開き忘れても、車載バッテリ1は遮熱ボッ クス5内に収容されてエンジン放射熱等から遮熱されているので、遮熱対策が施 されていない場合のように車載バッテリ1が適温範囲を大きく超えて高温化する ことはない。 そして特に、手動開閉式シャッタは前記感温開閉式シャッタ10や電磁開閉式 シャッタに較べて構造が簡単であるから、コスト上昇を最小限に抑えられるとい う実用上の効果が得られる。
【0033】 なお、以上説明した感温開閉式シャッタ10、電磁開閉式シャッタ、手動開閉 式シャッタなどは、必ずしも遮熱ボックス5の排出口5c付近に設置する必要は なく、前記実施例における排出パイプ8の途中に設置してもよく、また遮熱ボッ クス5の吸入口5b近傍や吸入パイプ7の途中に設置してもよい。
【0034】
【考案の効果】
以上説明したとおり本考案によれば、車載バッテリが受けるエンジン放射熱等 の熱的影響を遮熱ボックスが常時遮断している。そして車両走行中は走行風によ る正圧が冷却風の吸入口に作用し、車両の渋滞走行中であってもラジエータファ ンの作動時にはその送風による負圧が冷却風の排出口に作用することで、冷却風 が遮熱ボックスと車載バッテリとの間の冷却風流通クリアランスを流通して車載 バッテリを空冷する。従って、車両の通常走行中は勿論のこと渋滞走行中や停車 中にも車載バッテリを空冷でき、車載バッテリの温度を適温範囲内に低下させて その機能確保と寿命延命とを図ることができる。
【0035】 また、上記吸入口から排出口に至る冷却風通路の途中に通路開閉用のシャッタ を設けた場合、シャッタが開くと車載バッテリが空冷され、シャッタが閉じると 車載バッテリの空冷が停止される。従って、エンジンルーム内の雰囲気温度が車 載バッテリの適温範囲より低い場合には、シャッタを閉じて車載バッテリの空冷 を停止することにより、車載バッテリの不要な温度低下を防止することができ、 寒冷時や寒冷地においても車載バッテリの温度を適温範囲内に収束するように制 御して車載バッテリの機能確保と寿命延命とを図ることができる。
【0036】 ここで、シャッタが前記感温開閉式シャッタであれば、冷却風通路内の温度が 所定温度以上となるとシャッタが開いて車載バッテリが空冷され、冷却風通路内 の温度が所定温度以下となるとシャッタが閉じて車載バッテリの空冷が停止され る。従ってこの場合には、外気温の変化や車両の運転状況の変化に拘らず車載バ ッテリの温度を自動的に適温範囲内に収束するよう制御することができる。
【0037】 また、シャッタが前記電磁開閉式シャッタであれば、車載バッテリの液温が所 定温度以上となるとシャッタが開いて車載バッテリが空冷され、液温が所定温度 以下となるとシャッタが閉じて車載バッテリの空冷が停止される。従ってこの場 合にも、外気温の変化や車両の運転状況の変化に拘らず車載バッテリの温度を自 動的に適温範囲内に収束するように制御することができ、特に、前記感温開閉式 シャッタを設けたものに較べてより正確に車載バッテリの温度を制御することが できる。
【0038】 さらに、シャッタが手動開閉式シャッタであれば、これを任意に開くことで車 載バッテリが空冷され、これを任意に閉じることで車載バッテリの空冷が停止さ れる。従って、寒冷時や寒冷地においては手動開閉式シャッタを閉じて車載バッ テリの空冷を停止することにより車載バッテリの不要な温度低下を防止してオー バクール状態を回避することができ、車載バッテリの温度を適温範囲内に収束す るように制御して車載バッテリの機能確保と寿命延命とを図ることができる。そ して特に、手動開閉式シャッタは感温開閉式シャッタや電磁開閉式シャッタに較 べて構造が簡単であり、コスト上昇を抑えて適用することができるという実用上 の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す斜視図である。
【図2】一実施例における感温開閉式シャッタの配設状
態を示す部分断面図である。
【図3】一実施例における感温開閉式シャッタの構造を
示す正面図である。
【図4】一般的な車載バッテリの寿命を使用雰囲気温度
との関係で表したグラフである。
【図5】(a),(b)は車載バッテリの機能確保、寿
命延命対策としてのそれぞれ異なる従来例を示す斜視図
である。
【符号の説明】
1 車載バッテリ 1a 電解液注入部 1b ターミナル部 2 ラジエータ 3 ラジエータファン 4 冷却風流通クリアランス 5 遮熱ボックス 5a 前部壁 5b 吸入口 5c 排出口 6 仕切り部材 7 吸入パイプ 8 排出パイプ 9 吸出金具 10 感温開閉式シャッタ 10a ベースプレート 10b シャッタ部材 10c 係合突起 10d レバー 10e バイアスバネ 10f 操作バネ 11 シュラウド

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷却風の吸入口と排出口とを有し、かつ
    車載バッテリを収容してその周面との間に所定の冷却風
    流通クリアランスを形成する遮熱ボックスを設け、上記
    吸入口は車両の走行風による正圧発生部位に臨ませ、上
    記排出口はラジエータファンの送風による負圧発生部位
    に臨ませたことを特徴とする車載バッテリの空冷装置。
  2. 【請求項2】 上記吸入口から排出口に至る冷却風通路
    の途中に、通路開閉用のシャッタを設けたことを特徴と
    する請求項1記載の車載バッテリの空冷装置。
  3. 【請求項3】 上記シャッタは、冷却風通路内の温度に
    応じて形状を変化する形状記憶合金部材を操作部材とし
    て所定温度以下では閉じ、所定温度以上では開く感温開
    閉式シャッタとしたことを特徴とする請求項2記載の車
    載バッテリの空冷装置。
  4. 【請求項4】 上記シャッタは、車載バッテリの液温を
    検出する液温検出器の検出信号に応じて所定温度以下で
    は閉じ、所定温度以上では開く電磁開閉式シャッタとし
    たことを特徴とする請求項2記載の車載バッテリの空冷
    装置。
  5. 【請求項5】 上記シャッタは、手動により任意に開閉
    される手動開閉式シャッタとしたことを特徴とする請求
    項2記載の車載バッテリの空冷装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004047363A (ja) * 2002-07-15 2004-02-12 Sanyo Electric Co Ltd 車両用の電源装置
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