JPH0650115A - 可変バルブタイミング機構付き動弁系構造 - Google Patents

可変バルブタイミング機構付き動弁系構造

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JPH0650115A
JPH0650115A JP4205475A JP20547592A JPH0650115A JP H0650115 A JPH0650115 A JP H0650115A JP 4205475 A JP4205475 A JP 4205475A JP 20547592 A JP20547592 A JP 20547592A JP H0650115 A JPH0650115 A JP H0650115A
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JP
Japan
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valve
rocker arm
cam
high speed
low speed
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JP4205475A
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Shinichi Murata
真一 村田
Masahiko Kubo
雅彦 久保
Hirobumi Azuma
博文 東
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Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、可変バルブタイミング機構付き動
弁系構造に関し、煩雑なメンテナンスを要することなく
バルブクリアランスを適正な状態に保持できるようにす
ることを目的とする。 【構成】 エンジンにそなえられた吸気弁又は排気弁3
の開閉駆動タイミングを変更しうる可変バルブタイミン
グ機構9を、弁3に当接する弁駆動アーム14と、低速
用カムと、高速用カム13と、駆動伝達部材15と、低
速用カムから弁駆動アーム14への低速用駆動伝達状態
と高速用カムから弁駆動アーム14への高速用駆動伝達
状態とに切り換える切換機構17とから構成し、弁駆動
アーム14の吸気弁又は排気弁3への当接部にエレファ
ントフット構造Eが設けられるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンにそなえられ
た吸気弁や排気弁等をクランクシャフトの回転に対応し
て開閉駆動する動弁系に関し、特に、可変バルブタイミ
ング機構をそなえた動弁系構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車等に用いられるOHC(オ
ーバーヘッドカムシャフト)式エンジンにおいて、吸気
バルブや排気バルブを開閉する動弁系を操作してこれら
の吸排バルブの開閉タイミングを変更するようにした装
置が開発されている。
【0003】このような装置(即ち、可変バルブタイミ
ング機構)では、例えばカムシャフトに高速用カムと低
速用カムとを装備して、これらの高速用カムと低速用カ
ムとのうちのいずれかを選択して使用することで、運転
状態に対応した吸排バルブの開閉タイミングを得られる
ようになっている。なお、高速用カムは、高速運転に対
応した開閉タイミングをえることのできるカムプロフィ
ルをそなえ、低速用カムは、低速運転に対応した開閉タ
イミングを得ることのできるカムプロフィルをそなえて
いる。
【0004】このような高速用カムと低速用カムとの選
択機構として、ロッカアーム式カム装置では、ロッカア
ームを相互に連結したり、連結を解除したりすることに
より、高速用カムによりバルブを駆動したり、低速用カ
ムによりバルブを駆動したりして、運転状態に対応した
吸排バルブの開閉タイミングを得ることが行なわれてい
る。
【0005】例えば、図19〜21はかかる高速用カム
と低速用カムとの選択機構を示すものである。図19に
示すように、この機構では、カム102,103,10
2′とバルブ101,101との間に、ロッカアーム1
04,105,104′が介装されている。
【0006】ここでは、カム102,102′は低速用
カムとして、カム103は高速用カムとしてそれぞれ形
成され、ロッカアーム104,104′がカム102,
102′により駆動される低速用ロッカアームとして、
ロッカアーム105がカム103により駆動される高速
用ロッカアームとしてそれぞれ構成されている。ロッカ
アーム104,105,104′は、ロッカシャフト1
06に枢支されており、カム102,103,102′
のカムリフトによりロッカシャフト106を中心とする
揺動を行なうようになっている。
【0007】そして、低速用ロッカアーム104,10
4′と高速用ロッカアーム105とが、ピストン10
7,108及びストッパ109により、相互に連結され
るか又は連結を解除されるように構成されている。つま
り、図20,21に示すように、ピストン107,10
8及びストッパ109は、この順に直列に接触しながら
ロッカアーム104,105,104′に同軸上に位置
するように形成されたシリンダ104a,105a,1
04′a内に収納されるようになっている。そして、ロ
ッカシャフト106及びロッカアーム104′内に形成
された油通路106a,104′bからシリンダ104
a′内の端部の空間に油を供給することにより、ピスト
ン107,108及びストッパ109を前進駆動して、
低速用ロッカアーム104,104′と高速用ロッカア
ーム105とを結合し、油を排出することによりリター
ンスプリング110の作用でピストン107,108及
びストッパ109を後退させて低速用ロッカアーム10
4,104′と高速用ロッカアーム105との結合を解
除するようになっている。
【0008】なお、符号111はロッカアーム105を
上方に付勢するリターンスプリングである。このような
構成により、低速運転時には、図20に示すように、シ
リンダ104a′内の端部の空間から油を排出すること
で、ピストン107,108及びストッパ109がリタ
ーンスプリング110により図中右方へ駆動され、ピス
トン107がロッカアーム104′内に、ピストン10
8がロッカアーム103内に、ストッパ109がロッカ
アーム104内にそれぞれ移動した状態になって、高速
用ロッカアーム105と低速用ロッカアーム104,1
04′とが相互に切り離される。
【0009】これにより、低速用カム102のカムプロ
フィルが有効になる。一方、高速運転時には、図21に
示すように、シリンダ104a′内の端部の空間に油が
供給され、ピストン107,108及びストッパ109
が油圧により図中左方へ駆動される。この結果、ピスト
ン107、108が低速用ロッカアーム104,10
4′と高速用ロッカアーム105とをそれぞれ連結した
状態になる。
【0010】そして、高速用カム103のカムリフトは
低速用速用カム102,102′のカムリフトより大き
いため、低速用カム102,102′は空振り状態にな
って、高速用カム103による運転が行なわれる。しか
しながら、このような従来の構造では、次のような不具
合がある。
【0011】すなわち、ロッカアーム104,10
4′,105の連結時には、ピストン107がピストン
108を押し、ピストン108がストッパ109を押す
という2段階の作動が必要である。この際、ピストン1
07の先端の周縁部がロッカアーム105に衝突したり
はじき返されたり、ピストン108の先端周縁部がロッ
カアーム104に衝突したりはじき返されたりする。
【0012】また、ピストン108がはじき返される
と、その反動でピストン107も戻され、もう一度トラ
イすることになる。これは、被駆動体に往復動を行なわ
せるアーム部材を相互に連結するため発生する不具合で
あり、ロッカアーム104,104′,105の連結が
スムーズに行なえず、さらに、ピストン107,108
の先端等は摩耗しやすい。
【0013】加えて、上述の連結機構は、揺動端側に装
備されているため、動弁系の重量が大きくなるととも
に、ローラベアリングの採用も不可能である。そこで、
2つのピストン107,108を通じて3つの部材(ロ
ッカアーム104,104′,105)を結合又は結合
を解除するという複雑な構造をより単純なものに改善す
るとともに、連結機構を揺動中心寄りに装備するように
改善した可変バルブタイミング機構付き動弁系構造が考
えられた。
【0014】つまり、図22〜27に示すように、低速
運転用のカムプロフィルをそなえた低速カム3a′と、
高速運転用のカムプロフィルをそなえた駆動部材として
の高速カム3b′とが並列に配設されている。なお、低
速運転用及び高速運転用の各カムプロフィルの特性は、
図24に曲線3a′,3b′で示すようになっている。
【0015】一方、カムシャフトと並行に配設されたロ
ッカシャフト(アームシャフト)9′には、低速カム3
a′に駆動されるプライマリロッカアーム4′と高速カ
ム3b′に駆動されるセカンダリロッカアーム13′と
が並列に配設されている。プライマリロッカアーム4′
は、アームシャフト9′に対して自由に回転しうるよう
に枢着されているが、ロック機構Rによってアームシャ
フト9′と一体回転しうるようにもなっている。
【0016】また、プライマリロッカアーム4′のアー
ム部分には、ローラベアリング(ベアリング付きロー
ラ)5′を装着されたシャフト6′がそなえられてお
り、このローラベアリング5′の上部が低速カム3a′
に係合している。つまり、プライマリロッカアーム4′
は、ローラベアリング5′及びシャフト6′を介して低
速カム3a′から駆動力を受けるようになっている。
【0017】プライマリロッカアーム4′の先端部に
は、適当に位置調整されてナット8′により固定された
アジャストスクリュー7′が装着されており、このアジ
ャストスクリュー7′の下端面には、被駆動体としての
バルブ1′のバルブステム上端1a′が係合している。
このバルブステム上端1a′はバルブスプリング2′に
より図26中における右斜め上方へ付勢されている。
【0018】したがって、低速カム3a′の回転によっ
てプライマリロッカアーム4′の先端部が図22中の上
下方向に揺動され、アジャストスクリュー7′を通じて
バルブ1′が上下に駆動されるようになっている。一
方、セカンダリロッカアーム13′のアーム部分には、
ローラベアリング(ベアリング付きローラ)15′を装
着されたシャフト14′がそなえられており、このロー
ラベアリング15′の上部が高速カム3b′に係合して
いる。つまり、セカンダリロッカアーム13′は、ロー
ラベアリング15′及びシャフト14′を介して高速カ
ム3b′から駆動力を受けるようになっている。
【0019】このセカンダリロッカアーム13′もロッ
カシャフト9′に枢支されているが、両者間に介装され
た半月型キー12′によって、セカンダリロッカアーム
13′がロッカシャフト9′と常に一体回転するように
固定されている。また、セカンダリロッカアーム13′
の揺動端側下端面(つまり、ローラベアリング15の下
面)は、支持ばね(ロストモーションスプリング)16
a′付きのピストン16′を介しシリンダヘッド17′
に支承されており、支持ばね16a′の付勢力がセカン
ダリロッカアーム13′の揺動時の復帰力として作用す
るようになっている。
【0020】したがって、高速カム3b′が回転する
と、セカンダリロッカアーム13′の揺動と同時に常に
ロッカシャフト9′が反復回転するようになっている。
ところで、前述のロック機構Rは次のように構成されて
いる。つまり、図22に示すように、ロッカシャフト
9′のプライマリロッカアーム4′の枢支部には、シャ
フト9′の半径方向に延在するピン孔9b′が形成され
ており、このピン孔9b′にロックピン10′が遊挿さ
れている。
【0021】ロックピン10′は、ピン駆動機構Pによ
りロッカシャフト9′から外方へ突出可能になってお
り、ロッカアーム4′のロッカシャフト9′への枢支部
内周には、ロックピン10′の突出時にこのロックピン
10′が嵌合しうるピンロック孔4a′が形成されてい
る。ところで、ロックピン10′のピン駆動機構Pは次
のように構成される。すなわち、ロッカシャフト9′の
中央部にその軸心線に沿い延在する油圧通路9a′が設
けられるとともに、ロックピン10′の中央部外周には
油溝10a′が形成され、油溝10a′からロックピン
10′の後端へ連通する油圧供給孔10b′がロックピ
ン10′の外周面から軸心部に設けられており、油圧通
路9a′の油圧が、油溝10a′,油圧供給孔10b′
を介してロックピン10′の後端側へ供給されるように
なっている。
【0022】また、ロックピン10′の後端部外周には
大径部10c′が形成され、ピン孔9b′には大径部1
0c′が摺動する大径孔部とロックピン10′上部が摺
動する小径孔部とが形成されている。そして、ピン孔9
b′の小径孔部から大径孔部へ至る段部とロックピン1
0′の大径部10c′の段部との間には、スプリング1
1′が介装されており、ロックピン10′を後端側へ付
勢している。
【0023】これにより、油圧通路9a′から油圧が供
給されないときは、ロックピン10′はその後端側へ駆
動され、その後端の曲面状端面がプライマリロッカアー
ム4′のロッカシャフト挿通孔4b′内周面に係合する
か又は極めて接近する状態となり、ロックピン10′は
その先端がロッカシャフト9′の外周面から内方へ引っ
込んだ状態となって、プライマリロッカアーム4′がロ
ッカシャフト9′に固定されない状態になる。
【0024】一方、油圧通路9a′から油圧が供給され
ると、油圧はロックピン10′の後端側へ供給され、ロ
ックピン10′における大径部10c′の先端側と後端
側との受圧面積の差による差圧に起因してロックピン1
0′の駆動力が作用し、この駆動力がスプリング11′
の付勢力を超えるようになって、ロックピン10′はプ
ライマリロッカアーム4′のピンロック孔4a′へ進入
する。
【0025】これにより、ロックピン10′とピンロッ
ク孔4a′とが嵌合し、プライマリロッカアーム4′と
ロッカシャフト9′とが固定され、プライマリロッカア
ーム4′はロッカシャフト9′と一体的に揺動する。な
お、プライマリロッカアーム4′のロッカシャフト9′
の軸方向位置は、スナップリング19′及びスラストス
プリング18′により保持される。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般に、動
弁系では、ロッカアームと弁とのクリアランス(バルブ
クリアランス)が広がると、ロッカアームがカムのベー
ス円と接触する位相状態のとき、ロッカアームがカムと
弁との間でバタつき易くなり、騒音の原因となったり、
ロッカアームとカムとの当接部や、ロッカアームと弁と
の当接部の磨耗損傷の原因となったりする。
【0027】特に、上述のような可変バルブタイミング
機構付き動弁系では、このバルブクリアランスが広がる
と、ロッカアームがカムのベース円と接触する位相状態
のとき、2つのロッカアーム(例えばロッカアーム10
4(又は104′)とロッカアーム105、又は、プラ
イマリロッカアーム4′とセカンダリロッカアーム1
3′)の回転位相が合致しなくなる。このため、ピスト
ン(又はプランジャ)が嵌入動作をスムースに行なえな
くなり、可変バルブタイミング機構によるバルブタイミ
ングの切換を適切に行ないにくくなるという課題があ
る。
【0028】ロッカアームと弁とのクリアランス調整の
手段としては、ロッカアーム側にアジャストスクリュー
を装着する手段が広く用いられている。つまり、アジャ
ストスクリューのロッカアーム側への螺合状態を調整し
ながらアジャストスクリューの先端の弁当接部の位置を
調整して、クリアランス調整を行なうのである。しか
し、このアジャストスクリューによる調整では、アジャ
ストスクリューの弁当接部と弁との接触が、点接触にな
ってしまうので、この接触部の磨耗が生じやすい。この
ため、エンジンの使用過程で接触部の磨耗状態に合わせ
て、アジャストスクリューによる調整を行なわなければ
ならず、煩雑なメンテナンスを要してしまうという課題
がある。
【0029】本発明はこのような課題に鑑みて提案され
たもので、煩雑なメンテナンスを要することなくバルブ
クリアランスを適正な状態に保持できるようにした、可
変バルブタイミング機構付き動弁系構造を提供すること
を目的とする。
【0030】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明の可変バルブタイミング機構付き動弁系構造
は、エンジンにそなえられた吸気弁又は排気弁を開閉駆
動する動弁系において、上記の吸気弁又は排気弁の開閉
駆動タイミングを変更しうる可変バルブタイミング機構
をそなえ、該可変バルブタイミング機構が、上記の吸気
弁又は排気弁を駆動する弁駆動アームと、低速時バルブ
タイミング用のカムプロフィルをそなえ該エンジンのク
ランクシャフトの回転に対応して回動する低速用カム
と、高速時バルブタイミング用のカムプロフィルをそな
え該クランクシャフトの回転に対応して回動する高速用
カムと、該低速用カム又は該高速用カムの動きを該弁駆
動アームへ伝達する駆動伝達部材と、該駆動伝達部材に
付設されて該低速用カムから該弁駆動アームへの低速用
駆動伝達状態と該高速用カムから該弁駆動アームへの高
速用駆動伝達状態とに切り換える切換機構とをそなえて
構成され、上記弁駆動アームの上記の吸気弁又は排気弁
への当接部にエレファントフット構造が設けられている
ことを特徴としている。
【0031】また、好ましくは、請求項2記載のよう
に、上記弁駆動アームの上記の吸気弁又は排気弁への当
接部に、バルブクリアランスを調整しうるアジャストス
クリューが設置されて、該アジャストスクリューに、上
記エレファントフット構造が設けられるように構成す
る。さらに、好ましくは、請求項3記載のように、上記
エレファントフット構造が、上記弁駆動アーム側に設け
られた第1の当接部材と、該第1の当接部材と上記の吸
気弁又は排気弁のステム端部との間に配設された第2の
当接部材とをそなえ、上記第1の当接部材に凸状曲面が
設けら、上記第2の当接部材に凹状曲面が設けられて、
該凸状曲面と該凹状曲面とが線接触するとともに、該第
2の当接部材と該ステム端部とが面接触するように構成
されるように構成する。
【0032】
【作用】上述の請求項1記載の本発明の可変バルブタイ
ミング機構付き動弁系構造では、エンジンのクランクシ
ャフトの回転に対応して低速用カム及び高速用カムが回
転し、これらの低速用カム及び高速用カムに連動して弁
駆動アームが作動する。そして、この弁駆動アームが上
記吸気弁又は排気弁に当接しながら該弁を開閉駆動す
る。
【0033】この時、切換機構を通じて低速用カムから
弁駆動アームへの低速用駆動伝達状態と高速用カムから
弁駆動部材を通じて弁駆動アームへの高速用駆動伝達状
態とのいずれかに切り換えられる。そして、弁駆動アー
ムの上記の吸気弁又は排気弁への当接部にエレファント
フット構造が設けられているので、当接部の点接触が回
避される。
【0034】また、上述の請求項2記載の本発明の可変
バルブタイミング機構付き動弁系構造では、上述の請求
項1記載の構造の動作に加えて、アジャストスクリュー
により、バルブクリアランスが調整され、エレファント
フット構造により、当接部の点接触が回避されて、最適
なバルブクリアランス状態が維持される。また、請求項
3記載のように上記エレファントフット構造を構成する
ことで、第1の当接部材と第2の当接部材とが凸状曲面
と該凹状曲面とで線接触して、第2の当接部材と弁のス
テム端部とが面接触することで、点接触が回避される。
【0035】
【実施例】以下、図面により、本発明の実施例について
説明すると、図1〜8は本発明の第1実施例としての可
変バルブタイミング機構付き動弁系構造を示すもので、
図1はその弁当接部を示す要部構成図、図2はその要部
構成を示す図であって(A)はそのカム部分をロッカア
ームから離隔させて示す斜視図であり(B)は(A)の
A−A矢視断面図であり、図3はそのエンジンへの装着
状態を示す断面図(図2の(B)のB−B矢視断面
図)、図4はそのロッカアームの上面図(図2の(A)
のC矢視図)、図5はそのロッカアームの側面図(図2
の(A)のD矢視図)、図6はそのロッカアームの断面
図(図4のE−E矢視断面図)、図7はそのロッカアー
ムの分解斜視図、図8はその動作を示す断面図(図2の
(B)に対応する断面図)、図9〜15は本発明の第2
実施例としての可変バルブタイミング機構付き動弁系構
造を示すもので、図9はその要部構成を示す図であって
(A)はそのカム部分をロッカアームから離隔させて示
す斜視図であり(B)は(A)のG−G矢視断面図であ
り、図10はそのエンジンへの装着状態を示す断面図
(図9の(B)のH−H矢視断面図)、図11はそのエ
ンジンへの装着状態を示す他の断面図(図9の(B)の
I−I矢視断面図)、図12はそのロッカアームの上面
図(図9の(A)のJ矢視図)、図13はそのロッカア
ームの側面図(図9の(A)のK矢視図)、図14はそ
のロッカアームの断面図、(図12のL−L矢視断面
図)、図15はその動作を示す断面図(図9の(B)に
対応する断面図)、図16はその動弁系の慣性特性及び
ロストモーションスプリング力特性を示す図であり、図
17は本構造を横置き型V型エンジンへ適用した例を示
すエンジンの側面図、図18はそのエンジンのシリンダ
ヘッド部分の平面図であって(A)は車体前方側バンク
について示し(B)は車体後方側バンクについて示して
いる。
【0036】まず、第1実施例について説明すると、こ
の実施例の動弁系には、図2の(A)に示すように、吸
気弁又は排気弁(以後、単に弁という)が2つ対になっ
てそなえられており、これらの弁2,3を開閉駆動すべ
く、動弁系が構成される。この動弁系は、エンジンのク
ランクシャフトの回転に対応して回動するカム12,1
3と、これらのカム12,13によって駆動されるロッ
カアーム14,15とをそなえている。
【0037】カム12,13は、いずれもエンジンのク
ランクシャフトの回転に連動して回転するカムシャフト
11に設けられており、このうちカム12は、低速時バ
ルブタイミング用のカムプロフィルをそなえた低速用カ
ムであり、カム13は、高速時バルブタイミング用のカ
ムプロフィルをそなえた高速用カムであり、互いに同一
のベース円径を有している。なお、低速用カム12及び
高速用カム13のカムプロフィルは、前述の図23の
(a)に示すようになっており、高速用カム13のカム
プロフィルが、低速用カム12のカムプロフィルを包含
するように設定されている。
【0038】ロッカアーム14,15は、いずれもロー
ラ付きロッカアームであり、ロッカアーム14は、弁
2,3に当接してこの弁2,3の開閉駆動に直接係わる
メインロッカアーム(弁駆動アーム)であり、ロッカア
ーム15は、弁2,3には当接せずにこの弁2,3の開
閉駆動に間接的に係わる駆動伝達部材としてのサブロッ
カアームである。
【0039】メインロッカアーム14は、図3(B)に
示すように、ロッカシャフト16を一体に設けられてい
る。このロッカシャフト16はエンジンのシリンダヘッ
ド1等に設けられた軸受部1Aに枢支されており、メイ
ンロッカアーム14は、ロッカシャフト16を中心に旋
回できるようになっている。このメインロッカアーム1
4には、その揺動端部14Aに、スクリュー装着部14
B,14Cが設けられており、この装着部14B,14
Cに、弁2,3のステム端部に当接するアジャストスク
リュー21,22が螺合装着される。
【0040】メインロッカアーム14の中間部には、図
2,4,6に示すように、低速用カム12に当接しうる
低速用ローラ18がそなえられている。この低速ローラ
18は、メインロッカアーム14の中間部に軸支された
軸18Aにローラベアリング18Bを介して滑らかに回
動しうるように枢支されている。一方、サブロッカアー
ム15は、図2(B)に示すように、その筒状基部15
Bにおいて、ロッカシャフト16(つまり、メインロッ
カアーム14)に対して回転できるように軸支されてお
り、その揺動端部15Aに、高速用カム13に当接しう
る高速用ローラ19をそなえている。この高速ローラ1
9も、図1〜5及び図7に示すように、サブロッカアー
ム15の揺動端部15Aに軸支された軸19Aにローラ
ベアリング19Bを介して滑らかに回動しうるように枢
支されている。
【0041】このサブロッカアーム15とロッカシャフ
ト16との間には、サブロッカアーム15がロッカシャ
フト16に対して回転自在であってメインロッカアーム
14と連係動作しないモード(非連係モード)と、サブ
ロッカアーム15がロッカシャフト16と一体回転して
メインロッカアーム14と連係動作するモード(連係モ
ード)とを切り換えうるモード切換手段(切換機構)と
して、油圧ピストン機構17が設けられている。
【0042】このモード切換手段としての油圧ピストン
機構17は、図2(B),図3に示すように、ロッカシ
ャフト16に形成されたピストン室内に、ロッカシャフ
ト16の直径方向に可動に配設されたピストン17Aを
そなえている。このピストン17Aの一端(図2
(B),図3中の下方側端部であり、以下、この端部を
基端部という)側の軸心部には凹面17Fが形成されて
おり、この凹面17Fとサブロッカアーム15の筒状基
部15Bの内周面との間に、油圧室17Gが形成されて
いる。
【0043】さらに、ピストン17Aの基端部の外周に
は、鍔状部17Hが形成され、ピストン室の内壁には段
部17Iが設けられており、これらの鍔状部17Hと段
部17Iとの間に、スプリング17Bが圧縮状態で介装
されている。したがって、このピストン17Aは、スプ
リング17Bにより基端部側へ付勢されている。また、
サブロッカアーム15の筒状基部15Bの所要の位置に
は、このピストン17Aの他端(図2(B),図3中の
上方側端部であり、以下、この端部を先端部という)が
進入しうる穴17Cが形成されている。
【0044】そして、上記の油圧室17Gへは、ロッカ
シャフト16の軸心部分に形成された油路16Aから作
動油が導かれるようになっており、油圧室17Gへ作動
油が供給されると、図8に示すように、スプリング17
Bの付勢力に抗してピストン17Aが先端部側へ駆動さ
れて、ピストン17Aの先端部が穴17Cに嵌入するよ
うになっている。一方、油圧室17Gへの作動油供給が
絶たれると、図2の(B)に示すように、スプリング1
7Bの付勢力によってピストン17Aが基端部側へ駆動
されて、ピストン17Aの先端部が穴17Cから脱する
ようになっている。
【0045】つまり、油圧室17Gへ作動油が供給され
ると、ピストン17Aの先端部の穴17Cへの嵌入によ
り、サブロッカアーム15がロッカシャフト16と一体
回転してメインロッカアーム14と連係動作するモード
(連係モード)となり、油圧室17Gへの作動油供給が
絶たれると、ピストン17Aの先端部の穴17Cからの
離脱により、サブロッカアーム15がロッカシャフト1
6に対して回転自在であってメインロッカアーム14と
連係動作しないモード(非連係モード)となるように設
定されている。
【0046】なお、凹面17F内の奥部には、チェック
ボール17Jがそなえられており、油圧室17G内の油
圧が保持されるようになっている。また、ロッカシャフ
ト16及びサブロッカアーム15の筒状基部15Bに
は、油圧室17Gへの作動油の一部を外部に漏出させて
作動油圧を所定範囲内に調整しうる油孔17Dが設けら
れている。
【0047】また、上述の油圧室17Gへの作動油の供
給は、図示しない作動油供給系を通じて行なわれるよう
になっている。この作動油供給系は、エンジン等によっ
て駆動される油圧ポンプと、この油圧ポンプで加圧され
た作動油を所要の油圧に調整する調圧手段と、この調圧
手段で調圧された作動油を上記の油路16Aを通じて油
圧室17Gへ供給する供給状態と供給しない供給停止状
態とを切り換えうる切換弁とをそなえている。そして、
切換弁を例えばソレノイドバルブで構成して、図示しな
いコントローラによって、この切換弁を電子制御できる
ように構成することが考えられる。これにより、エンジ
ン回転数等に応じて切換弁を制御しながら、上述のサブ
ロッカアーム15の連係モードと非連係モードとを適切
に切り換えることができる。
【0048】ところで、図3に示すように、弁3(又は
2)のバルブステム6上端にはスプリングリテーナ5が
設けられ、シリンダヘッド1側にはスプリングリテーナ
7が設けられており、これらのスプリングリテーナ5,
7の間に、バルブスプリング4が介装されている。これ
により、弁3は閉鎖方向つまりバルブステム6の上端側
へ付勢されている。したがって、メインロッカアーム1
4も、このバルブスプリング4を通じてカム12側へ付
勢されており、バルブスプリング4の付勢力がメインロ
ッカアーム14の揺動時の復帰力として作用するように
なっている。
【0049】これに対して、サブロッカアーム15は、
連係モード時にはメインロッカアーム14と一体化して
バルブスプリング4の付勢力を受けるが、非連係モード
時には、これを受けないので、カム13側へ付勢する手
段を設けて、サブロッカアーム15を、カム13に追従
できるようにする必要がある。そこで、サブロッカアー
ム15には、ロストモーション機構20が設けられてい
る。
【0050】このロストモーション機構20は、図3に
示すように、シリンダヘッド1等に設けられたロストモ
ーションホルダ1Bと、このロストモーションホルダ1
Bに固定されたアウタケース20Aと、このアウタケー
ス20A内に進退自在で且つアウタケース20Aから離
脱しないように設けられたインナケース20Bと、これ
らのアウタケース20Aとインナケース20Bとの間に
介装されたスプリング20Cと、インナケース20Bの
端部に形成された当接部20Dとからなっている。そし
て、この当接部20Dに、サブロッカアーム15に設け
られたレバー部15Cが当接しており、ロストモーショ
ン機構20のスプリング20Cの付勢力によって、サブ
ロッカアーム15がカム13側に押し付けられて、カム
13に応じて所定の動きを行なうようになっている。
【0051】なお、ロストモーションスプリング20C
のバネ力は、高速用セカンダリロッカアーム15にはた
らく慣性力に対抗できるように設定されている。つま
り、高速用セカンダリロッカアーム15にはたらく慣性
力が図16に曲線a2で示すようであれば、ロストモー
ションスプリング20Cのバネ力はこれに対応して例え
ば図16に曲線b2で示すように比較的小さいものに設
定できる。
【0052】そして、この動弁系では、低速用ローラ1
8が高速用ローラ19よりも軽量な材料で形成されてい
る。つまり、高速用ローラ19が一般的な鉄系の金属材
料等で形成されるのに対して、低速用ローラ18は、セ
ラミック等の軽量で且つ所要の耐磨耗性を有する材料で
形成されている。ところで、メインロッカアーム14の
弁2,3との当接部には、アジャストスクリュー12
1,122が設けられており、このアャストスクリュー
121,122によって、メインロッカアーム14の弁
2,3とのバルブクリアランス(つまり、非連係モード
時に、メインロッカアーム14が低速用カム12を通じ
て駆動される際のメインロッカアーム14の弁2,3と
のバルブクリアランス)を、調整できるようになってい
る。
【0053】そして、アジャストスクリュー121,1
22と弁2,3との当接部には、エレファントフット構
造Eが設けられている。例えばアジャストスクリュー1
22にいつて説明すると、図1に示すように、アジャス
トスクリュー122は、スクリュー装着部14Cに螺合
するアジャストスクリュー本体(第1の当接部材)12
2Aと、アジャストスクリュー本体122Aをスクリュ
ー装着部14Cへの所定位置に固定するナット22Aと
をそなえ、アジャストスクリュー本体122Aの下端部
に、エレファントフット構造Eが設けられている。
【0054】このエレファントフット構造Eは、アジャ
ストスクリュー本体(第1の当接部材)122Aと、こ
のアジャストスクリュー本体122Aに摺接するパッド
(第2の当接部材)123と、このパッド123をアジ
ャストスクリュー本体122Aから離脱しないように拘
束するリテーナ124とから構成されている。アジャス
トスクリュー本体122Aの下部には、拡径部122B
が形成され、この拡径部122Bの下端には、曲面状突
起部122Dが形成されている。また、パッド123に
は、曲面状凹部123Aが形成されている。そして、こ
の曲面状凹部123Aと曲面状突起部122Dとは、図
1中に示すような、線125で線接触している。また、
パッド123の下面は弁3のステム6の端部と面接触し
ている。なお、リテーナ124はアジャストスクリュー
本体122Aの拡径部122Bの外周122Cに嵌合す
るように取り付けられている。
【0055】このような曲面状凹部123Aと曲面状突
起部122Dとの線接触及びパッド123と弁3との面
接触によって、接触部の磨耗が大幅に抑制されるように
なっている。アジャストスクリュー121と弁2との当
接部についても、同様に構成されているので説明を省略
する。
【0056】ところで、連係モード時に、メインロッカ
アーム14がサブロッカアーム15と一体に運動する際
のバルブクリアランスは、非連係モード時のものとは異
なるので、何らかの手段で連係モード時(即ち、高速
時)のバルブクリアランスを調整できるようにしたい。
なお、ここで考えているバルブクリアランスの調整と
は、主として組み付け時の初期調整のことである。
【0057】そこで、この動弁系構造では、高速用ロー
ラ19として外径の異なるものを複数種用意しておき、
連係モード時にメインロッカアーム14のバルブクリア
ランスが適切になるように、適切な外径のものを選択し
て、図7に示すように、サブロッカアーム15に高速用
ローラ19を組み付けるようにしている。本発明の第1
実施例としての可変バルブタイミング機構付き動弁系構
造は、上述のように構成されているので、エンジンの低
速回転時には、油圧室17G内の作動油圧を排除して、
ピストン17Aを穴17C内から離脱させる。
【0058】これにより、サブロッカアーム15がロッ
カシャフト16に対して回転自在であってメインロッカ
アーム14と連係動作しないモード(非連係モード)と
なる。そして、メインロッカアーム14は、低速用カム
12に当接して駆動される低速ローラ18を通じて、低
速用カム12の低速時バルブタイミング用のカムプロフ
ィルに応じて、駆動される。
【0059】この結果、弁2,3は、低速回転時に適し
たバルブタイミングで駆動されて、エンジンが効率よく
作動する。一方、エンジンが高速回転になると、図示し
ない油圧供給系を通じて、油圧室17G内に作動油圧を
供給して、ピストン17Aを穴17C内に嵌入させる。
これにより、サブロッカアーム15がロッカシャフト1
6と一体になってメインロッカアーム14と連係動作す
るモード(連係モード)となる。そして、メインロッカ
アーム14は、高速用カム13に当接して駆動される高
速ローラ19及びサブロッカアーム15を通じて、高速
用カム13の高速時バルブタイミング用のカムプロフィ
ルに応じて、駆動される。
【0060】この結果、弁2,3は、高速回転時に適し
たバルブタイミングで駆動されて、エンジンが効率よく
作動する。そして、この可変バルブタイミング機構付き
動弁系構造では、低速用ローラ18が低速時にも高速時
にも常時メインロッカアーム14の動弁系重量として作
用するが、この低速用ローラ18が高速用ローラ19よ
りも軽量な材料で形成されているので、低速用ローラ1
8によるメインロッカアーム14の動弁系重量の増加は
僅かなものに抑えられて、動弁系の動特性(即ち、カム
12,13のカムプロフィルに対応して適切に弁を駆動
する性能)が向上する。
【0061】したがって、弁2,3が常に適切に駆動さ
れるようになって、各気筒の燃焼室に適切なタイミング
で吸気が行なわれて、エンジン性能を向上させることで
きるようになる。また、低速用ローラ18が軽量な材料
で形成されているので、弁2,3に付設されたバルブス
プリング4系の慣性重量も軽減されて、バルブスプリン
グ4自体もよりバネ力の小さい即ちより小型軽量のもの
に設定でき、この部分のフリクションが低減されて、エ
ンジン性能を向上させることができるのである。
【0062】さらに、この動弁系構造では、連係モード
時(ここでは低速時)のバルブクリアランスはアジャス
トスクリュー121,122によって調整し、連係モー
ド時(ここでは高速時)のバルブクリアランスは高速用
ローラ19の外径選択で調整しているので、バルブクリ
アランスの初期設定を適正なものに確実且つ容易に行な
える利点がある。
【0063】そして、メインロッカアーム14,サブロ
ッカアーム15を共にローラ付きのものにしているの
で、カム12,13との接触による磨耗が極めて僅かな
ものになる。さらに、アジャストスクリュー本体122
Aの曲面状突起部122Dとパッド123の曲面状凹部
123Aとの線接触及びパッド123と弁3との面接触
によって、この部分の点接触が回避されて、接触部の磨
耗が大幅に抑制される。
【0064】このような磨耗低減により、バルブクリア
ランスの経時変化もほとんど無視できるようになり、メ
ンテナンスフリーの状態で、動弁系の良好な作動を維持
できる。つまり、各ロッカアーム14,15がカム1
2,13のベース円と接触する位相状態のとき、2つの
ロッカアーム14,15の回転位相が確実に合致して、
ピストン17が嵌入動作をスムースに行なえ、可変バル
ブタイミング機構によるバルブタイミングの切換を適切
に行なえる。
【0065】また、上述のごとく高速用ローラ19の外
径選択でバルブクリアランスを調整しており、高速用ロ
ーラ19として外径の異なるものを複数種用意する必要
があって、この分だけ高速用ローラ19の製造コストが
上昇し易い。しかし、高速用ローラ19については、比
較的安価に製造しうる鉄系等の金属材料で形成されるの
で、コスト上昇は小さなものに抑えられる。一方、低速
用ローラ18は、比較的高価なセラミック等の材料で形
成されるが、低速用ローラ18については一種類だけ用
意しておけばよいので、この低速用ローラ18に関する
コストの増加も抑えられる。
【0066】次に、第2実施例について説明すると、こ
の実施例の動弁系にも、図9の(A)に示すように、吸
気弁又は排気弁(以後、単に弁という)が2つ対になっ
てそなえられており、これらの弁2,3を開閉駆動すべ
く、動弁系が構成される。この動弁系は、第1実施例の
ものに、休筒機能を加えたものであり、エンジンのクラ
ンクシャフトの回転に対応して回動するカム12,13
と、これらのカム12,13によって駆動されるロッカ
アーム26,15とをそなえているが、これらのロッカ
アーム26,15は共に弁2,3には当接しないでこの
弁2,3の開閉駆動に間接的に係わるサブロッカアーム
である。そして、これらのサブロッカアーム26,15
の他に、弁2,3のステム端部に当接し弁2,3の開閉
駆動に直接係わるメインロッカアーム24が設けられて
いる。
【0067】カム12,13は、第1実施例と同様に、
いずれもエンジンのクランクシャフトの回転に連動して
回転するカムシャフト11に設けられており、このうち
カム12は、低速時バルブタイミング用のカムプロフィ
ルをそなえた低速用カムであり、カム13は、高速時バ
ルブタイミング用のカムプロフィルをそなえた高速用カ
ムである。
【0068】メインロッカアーム24は、図9(B),
図14に示すように、ロッカシャフト16を一体に設け
られている。このロッカシャフト16はエンジンのシリ
ンダヘッド1等に設けられた軸受部1Aに枢支されてお
り、メインロッカアーム24は、ロッカシャフト16を
中心に旋回できるようになっている。このメインロッカ
アーム24には、その揺動端部24Aに、スクリュー装
着部24B,24Cが設けられており、この装着部24
B,24Cに、弁2,3のステム端部に当接するアジャ
ストスクリュー21,22が螺合装着される。
【0069】サブロッカアーム26,15は、いずれも
ローラ付きロッカアームであり、サブロッカアーム26
は、図9(B)に示すように、その筒状基部26Bにお
いて、ロッカシャフト16(つまり、メインロッカアー
ム24)に対して回転できるように軸支されており、そ
の揺動端部26Aに、図9,11,12に示すように、
低速用カム12に当接しうる低速用ローラ18がそなえ
られている。この低速ローラ18は、揺動端部26Aに
軸支された軸18Aにローラベアリング18Bを介して
滑らかに回動しうるように枢支されている。
【0070】一方、サブロッカアーム15は、第1実施
例のものとほぼ同様に構成されており、図9(B)に示
すように、その筒状基部15Bにおいて、ロッカシャフ
ト16(つまり、メインロッカアーム24)に対して回
転できるように軸支されており、その揺動端部15A
に、高速用カム13に当接しうる高速用ローラ19をそ
なえている。この高速ローラ19も、図9,10及び図
12,13に示すように、サブロッカアーム15の揺動
端部15Aに軸支された軸19Aにローラベアリング1
9Bを介して滑らかに回動しうるように枢支されてい
る。
【0071】これらのサブロッカアーム26,15とロ
ッカシャフト16との間には、サブロッカアーム26,
15がロッカシャフト16に対して回転自在であってメ
インロッカアーム24と連係動作しないモード(非連係
モード)と、サブロッカアーム26,15がロッカシャ
フト16と一体回転してメインロッカアーム24と連係
動作するモード(連係モード)とを切り換えうるモード
切換手段として、油圧ピストン機構27,17が設けら
れている。
【0072】このうちサブロッカアーム15についてそ
なえられる油圧ピストン機構17は、前述の第1実施例
のものとほぼ同様に構成される。つまり、図9(B),
図10に示すように、ロッカシャフト16に形成された
ピストン室内に、ロッカシャフト16の直径方向に可動
に配設されたピストン17Aをそなえている。このピス
トン17Aの一端(図9(B),図10中の下方側端部
であり、以下、この端部を基端部という)側の軸心部に
は凹面17Fが形成されており、この凹面17Fとサブ
ロッカアーム15の筒状基部15Bの内周面との間に、
油圧室17Gが形成されている。
【0073】さらに、ピストン17Aの基端部の外周に
は、鍔状部17Hが形成され、ピストン室の内壁には段
部17Iが設けられており、これらの鍔状部17Hと段
部17Iとの間に、スプリング17Bが圧縮状態で介装
されている。したがって、このピストン17Aは、スプ
リング17Bにより基端部側へ付勢されている。また、
サブロッカアーム15の筒状基部15Bの所要の位置に
は、このピストン17Aの他端(図9(B),図10中
の上方側端部であり、以下、この端部を先端部という)
が進入しうる穴17Cが形成されている。
【0074】そして、上記の油圧室17Gへは、ロッカ
シャフト16の軸心部分に形成された油路16Aから作
動油が導かれるようになっており、油圧室17Gへ作動
油が供給されると、図15に示すように、スプリング1
7Bの付勢力に抗してピストン17Aが先端部側へ駆動
され、ピストン17Aの先端部が穴17Cに嵌入し一
方、油圧室17Gへの作動油供給が絶たれると、図9の
(B)に示すように、スプリング17Bの付勢力によっ
てピストン17Aが基端部側へ駆動され、ピストン17
Aの先端部が穴17Cから脱するようになっている。
【0075】つまり、油圧室17Gへ作動油が供給され
ると、ピストン17Aの先端部の穴17Cへの嵌入によ
り、サブロッカアーム15がロッカシャフト16と一体
回転してメインロッカアーム14と連係動作するモード
(連係モード)となり、油圧室17Gへの作動油供給が
絶たれると、ピストン17Aの先端部の穴17Cからの
離脱により、サブロッカアーム15がロッカシャフト1
6に対して回転自在であってメインロッカアーム14と
連係動作しないモード(非連係モード)となるように設
定されている。
【0076】なお、凹面17F内の奥部には、チェック
ボール17Jがそなえられており、油圧室17G内の油
圧が保持されるようになっている。また、ロッカシャフ
ト16及びサブロッカアーム15の筒状基部15Bに
は、油圧室17Gへの作動油の一部を外部に漏出させて
作動油圧を所定範囲内に調整しうる油孔17Dが設けら
れている。
【0077】また、サブロッカアーム26についてそな
えられる油圧ピストン機構27は、図9(B),図11
に示すように、ロッカシャフト16に形成されたピスト
ン室内に、ロッカシャフト16の直径方向に可動に配設
されたピストン27Aをそなえている。このピストン2
7Aの一端(図9(B),図11中の下方側端部であ
り、以下、この端部を基端部という)側の軸心部には、
凹部27Fが形成されており、この凹面27Fとサブロ
ッカアーム26の筒状基部26Bの内周面との間に、ス
プリング27Bが圧縮状態で介装されている。したがっ
て、このピストン27Aは、スプリング27Bにより他
端(図9(B),図10中の上方側端部であり、以下、
この端部を先端部という)側へ付勢されている。
【0078】そして、サブロッカアーム26の筒状基部
26Bの内周面のうち、ピストン27Aの先端部側に
は、穴26Dが形成されており、この穴26Dの内壁と
ピストン27Aの先端部との間に、油圧室27Gが形成
されている。この穴26D内にはピストン27Aの先端
部が進入できるようになっており、また、サブロッカア
ーム15の筒状基部15Bの所要の位置には、このピス
トン27Aの他端(図9(B),図10中の上方側端部
であり、以下、この端部を先端部という)が進入しうる
穴27Cが形成されている。
【0079】そして、上記の油圧室27Gへは、ロッカ
シャフト16の軸心部分に形成された油路16Bから作
動油が導かれるようになっており、油圧室27Gへ作動
油が供給されると、図15に示すように、スプリング2
7Bの付勢力に抗してピストン27Aが基端部側へ駆動
され、ピストン27Aの先端部が穴27Cから離脱し
て、一方、油圧室27Gへの作動油供給が絶たれると、
図9の(B)に示すように、スプリング27Bの付勢力
によってピストン27Aが先端部側へ駆動され、ピスト
ン27Aの先端部が穴27Cに嵌入するようになってい
る。
【0080】つまり、油圧室27Gへ作動油が供給され
ると、ピストン27Aの先端部の穴27Cへの嵌入によ
り、サブロッカアーム26がロッカシャフト16に対し
て回転自在であってメインロッカアーム24と連係動作
しないモード(非連係モード)となり、油圧室27Gへ
の作動油供給が絶たれると、ピストン27Aの先端部の
穴27Cからの離脱により、サブロッカアーム26がロ
ッカシャフト16と一体回転してメインロッカアーム2
4と連係動作するモード(連係モード)となるように設
定されている。
【0081】なお、凹面27F内の奥部にも、チェック
ボール27Jがそなえられており、油圧室27G内の油
圧が保持されるようになっている。また、ロッカシャフ
ト16及びサブロッカアーム26の筒状基部26Bに
は、油圧室27Gへの作動油の一部を外部に漏出させて
作動油圧を所定範囲内に調整しうる油孔27Dが設けら
れている。
【0082】そして、上述の油圧室17G,27Gへの
作動油の供給は、図示しない作動油供給系を通じて行な
われるようになっている。この作動油供給系は、エンジ
ン等によって駆動される油圧ポンプと、この油圧ポンプ
で加圧された作動油を所要の油圧に調整する調圧手段
と、この調圧手段で調圧された作動油を上記の油路16
A,16Bを通じて油圧室17G,27Gへ供給する供
給状態と供給しない供給停止状態とをそれぞれ独立して
切り換えうる切換弁とをそなえている。そして、切換弁
を例えばソレノイドバルブで構成して、図示しないコン
トローラによって、この切換弁を電子制御できるように
構成することが考えられる。これにより、エンジン回転
数等に応じて切換弁を制御しながら、上述のサブロッカ
アーム15,26の連係モードと非連係モードとを適切
に切り換えることができる。
【0083】なお、図10に示すように、弁3のバルブ
ステム6上端にはスプリングリテーナ5が設けられ、シ
リンダヘッド1側にはスプリングリテーナ7が設けられ
ており、これらのスプリングリテーナ5,7の間に、バ
ルブスプリング4が介装されている。これにより、弁3
は閉鎖方向つまりバルブステム6の上端側へ付勢されて
いる。したがって、メインロッカアーム14も、このバ
ルブスプリング4を通じてカム12側へ付勢されてお
り、バルブスプリング4の付勢力がメインロッカアーム
14の揺動時の復帰力として作用するようになってい
る。
【0084】また、サブロッカアーム26,15を、カ
ム12,13に追従させるために、第1実施例のものと
同様なロストモーション機構20がそれぞれ設けられて
いる。特に、ここでは、低速用のサブロッカアーム26
にも高速用のサブロッカアーム15にも同一のロストモ
ーション機構20が設置されている。この点について
は、後で詳述する。
【0085】また、この動弁系でも、低速用ローラ18
が高速用ローラ19よりも軽量な材料で形成されてい
る。つまり、高速用ローラ19が一般的な鉄系の金属材
料等で形成されるのに対して、低速用ローラ18は、セ
ラミック等の軽量で且つ所要の耐磨耗性を有する材料で
形成されている。ところで、低速用のサブロッカアーム
26にも高速用のサブロッカアーム15にも同一のロス
トモーション機構20を設置するのは、以下の理由によ
る。
【0086】前述のように、サブロッカアーム26,1
5のうち、低速側のサブロッカアーム26のロストモー
ション機構20は、バルブの駆動モードが高速用駆動モ
ードに切り換わってからの高速回転域でロストモーショ
ン作用を要求されるが、この低速用のサブロッカアーム
26にはたらく慣性力は、速度に応じて大きくなり、ま
た低速用カム12の弁開角の狭いカムプロフィルに起因
しても大きくなる。このため、一般的には、ロストモー
ション機構20のロストモーションスプリング20Cの
バネ力もこれをカバーできるように大きく設定する必要
がある。
【0087】つまり、一般的には、低速用サブロッカア
ーム26の慣性力(図16の曲線a1参照)は、高速用
サブロッカアーム15の慣性力(図16の曲線a2参
照)に比べて大きくなり、それぞれに最低限要求される
ロストモーションスプリング力も低速用のもの(図16
の直線b1参照)は、高速用のもの(図16の直線b2
参照)よりも大きいものが要求される。
【0088】しかしながら、このサブロッカアーム26
に設けられた低速用ローラ18は、高速用のサブロッカ
アーム15に設けられた高速用ローラ19よりも軽量な
材料で形成されているので、この分だけサブロッカアー
ム26の重量が低減されて、サブロッカアーム26の慣
性力が低減する。つまり、このサブロッカアーム26で
は、低速用ローラ18の軽量分だけ慣性力が低減して、
図16における曲線a3のような慣性力特性になる。
【0089】したがって、低速用のサブロッカアーム2
6に最低限要求されるロストモーションスプリング力
は、図16中に直線b3で示すようになり、従来のもの
(図16の直線b1参照)よりも小さくなって、高速用
のもの(図16の直線b2参照)に近いものになる。こ
のため、この直線b3で示すような特性のロストモーシ
ョンスプリング力を高速用のサブロッカアーム15に設
定しても、高速側に加わるロストモーションスプリング
力の過剰分は極めて僅かなものになる。したがって、低
速用のサブロッカアーム26にも高速用のサブロッカア
ーム15にも同一のロストモーション機構20を設置し
ても、大きなロスを招くことはない。
【0090】むしろ、このように両サブロッカアーム2
6に同一のロストモーション機構20を設置することに
より、部品の共用化によるコスト低減や、ロストモーシ
ョン機構20の誤った組み付け(誤組み)の回避等の大
きな利点を期待できる。ところで、メインロッカアーム
24の弁2,3とのバルブクリアランスは、アジャスト
スクリュー121,122によって調整できるが、この
調整は、メインロッカアーム24が低速用のサブロッカ
アーム26と連係するが高速用のサブロッカアーム15
とは連係しない低速モードの際に合わせて行なってい
る。
【0091】そして、アジャストスクリュー121,1
22と弁2,3との当接部にも、エレファントフット構
造Eが設けられている。例えばアジャストスクリュー1
22にいつて説明すると、図1に示すように、アジャス
トスクリュー122は、スクリュー装着部14Cに螺合
するアジャストスクリュー本体122Aと、アジャスト
スクリュー本体122Aをスクリュー装着部14Cへの
所定位置に固定するナット22Aとをそなえ、アジャス
トスクリュー本体122Aの下端部に、エレファントフ
ット構造Eが設けられている。
【0092】このエレファントフット構造Eは、アジャ
ストスクリュー本体122Aと、このアジャストスクリ
ュー本体122Aに摺接するパッド123と、このパッ
ド123をアジャストスクリュー本体122Aから離脱
しないように拘束するリテーナ124とから構成されて
いる。アジャストスクリュー本体122Aの下部には、
拡径部122Bが形成され、この拡径部122Bの下端
には、曲面状突起部122Dが形成されている。また、
パッド123には、曲面状凹部123Aが形成されてい
る。そして、この曲面状凹部123Aと曲面状突起部1
22Dとは、図1中に示すような、線125で線接触し
ている。また、パッド123の下面は弁3のステム6端
部と面接触している。
【0093】このような曲面状凹部123Aと曲面状突
起部122Dとの線接触及びパッド123と弁3との面
接触によって、接触部の磨耗が大幅に抑制されるように
なっている。アジャストスクリュー121と弁2との当
接部についても、同様に構成されているので説明を省略
する。
【0094】一方、メインロッカアーム24が低速用の
サブロッカアーム26とは連係しないで高速用のサブロ
ッカアーム15と連係する高速モードの際には、メイン
ロッカアーム24のバルブクリアランスは、低速モード
時のものとは異なるので、何らかの手段で連係モード時
(即ち、高速時)のバルブクリアランスを調整(主とし
て組み付け時の初期調整)できるようにしたい。
【0095】そこで、この動弁系構造では、高速用ロー
ラ19として外径の異なるものを複数種用意しておき、
高速モード時にメインロッカアーム24のバルブクリア
ランスが適切になるように、適切な外径のものを選択し
て、サブロッカアーム15に高速用ローラ19を組み付
けるようにしている(図7参照)。本発明の第2実施例
としての可変バルブタイミング機構付き動弁系構造は、
上述のように構成されているので、エンジンの低速回転
時には、油圧室17G,27G内の作動油圧をいずれも
排除して、ピストン17Aを穴17C内から離脱させ、
ピストン27Aを穴27C内に嵌入させる。
【0096】これにより、高速用のサブロッカアーム1
5がロッカシャフト16に対して回転自在であってメイ
ンロッカアーム24と連係動作しないモード(非連係モ
ード)となり、低速用のサブロッカアーム26がロッカ
シャフト16と一体になってメインロッカアーム24と
連係動作するモード(連係モード)となる。つまり、メ
インロッカアーム24は、低速用カム12に当接して駆
動される低速ローラ18及び低速用サブロッカアーム2
6を通じて、低速用カム12の低速時バルブタイミング
用のカムプロフィルに応じて、駆動される。
【0097】この結果、弁2,3は、低速回転時に適し
たバルブタイミングで駆動されて、エンジンが効率よく
作動する。一方、エンジンが高速回転になると、図示し
ない油圧供給系を通じて、油圧室17G,27G内に作
動油圧をいずれも供給して、ピストン17Aを穴17C
内に嵌入させ、ピストン27Aを穴27C内から離脱さ
せる。
【0098】これにより、高速用のサブロッカアーム1
5がロッカシャフト16と一体になってメインロッカア
ーム24と連係動作するモード(連係モード)となり、
低速用のサブロッカアーム26がロッカシャフト16に
対して回転自在であってメインロッカアーム24と連係
動作しないモード(非連係モード)となる。つまり、メ
インロッカアーム24は、高速用カム13に当接して駆
動される高速ローラ19及び高速用サブロッカアーム1
5を通じて、高速用カム13の高速時バルブタイミング
用のカムプロフィルに応じて、駆動される。
【0099】この結果、弁2,3は、高速回転時に適し
たバルブタイミングで駆動されて、エンジンが効率よく
作動する。さらに、極低速時等のエンジン出力の要求が
極少ないときには、図示しない油圧供給系を通じて、油
圧室27G内に作動油圧を供給して、油圧室17G内の
作動油圧を排出して、ピストン17Aを穴17C内から
離脱させるとともに、ピストン27Aを穴27C内から
離脱させる。
【0100】これにより、高速用のサブロッカアーム1
5も低速用のサブロッカアーム26もロッカシャフト1
6に対して回転自在であってメインロッカアーム24と
連係動作しないモード(非連係モード)となる。この結
果、メインロッカアーム24は、カム12,13からの
駆動力を受けないようになり、米2,3が開弁しないで
燃焼を行なわないモード(休筒モード)となって、エン
ジンの出力が抑えられるとともに燃料の消費が抑制され
る。
【0101】そして、この可変バルブタイミング機構付
き動弁系構造では、低速用ローラ18が高速用ローラ1
9よりも軽量な材料で形成されているので、この分だけ
低速用サブロッカアーム26の重量が低減されて、この
サブロッカアーム26の慣性力が低減する。したがっ
て、低速用のサブロッカアーム26に最低限要求される
ロストモーションスプリング力は、図16中に直線b3
で示すようになり、従来のもの(図16の直線b1参
照)よりも小さくなって、高速用のもの(図16の直線
b2参照)に近いものになり、この部分のフリクション
が低減されて、エンジン性能を向上させることができる
のである。
【0102】また、この実施例では、低速用のサブロッ
カアーム26と高速用のサブロッカアーム15とに同一
のロストモーション機構20を設置しているが、この設
定でも、上述の理由から、高速用のサブロッカアーム1
5に大きなフリクションロスを招くことはなく、却っ
て、部品の共用化によるコスト低減や、ロストモーショ
ン機構20の誤った組み付け(誤組み)の回避等の大き
な利点を得ることができる。
【0103】勿論、このように低速用ローラ18が高速
用ローラ19よりも軽量な材料で形成されているので、
低速用ローラ18によるメインロッカアーム24の動弁
系重量の増加は僅かなものに抑えられて、動弁系の動特
性(即ち、カム12,13のカムプロフィルに対応して
適切に弁を駆動する性能)が向上する。したがって、弁
2,3が常に適切に駆動されるようになって、各気筒の
燃焼室に適切なタイミングで吸気が行なわれて、エンジ
ン性能を向上させることできるようになる。
【0104】さらに、この動弁系構造でも、低速モード
時のバルブクリアランスはアジャストスクリュー12
1,122によって調整し、高速モード時のバルブクリ
アランスは高速用ローラ19の外径選択で調整している
ので、バルブクリアランスの初期設定を適正なものに確
実且つ容易に行なえる利点がある。そして、メインロッ
カアーム26,サブロッカアーム15を共にローラ付き
のものにしているので、カム12,13との接触による
磨耗が極めて僅かなものになる。
【0105】さらに、アジャストスクリュー本体122
Aの曲面状突起部122Dとパッド123の曲面状凹部
123Aとの線接触及びパッド123と弁3との面接触
によって、接触部の磨耗が大幅に抑制される。このよう
な磨耗低減により、バルブクリアランスの経時変化もほ
とんど無視できるようになり、メンテナンスフリーの状
態で、動弁系の良好な作動を維持できる。
【0106】つまり、各ロッカアーム26,15がカム
12,13のベース円と接触する位相状態のとき、2つ
のロッカアーム26,15の回転位相が確実に合致し
て、ピストン17が嵌入動作をスムースに行なえ、可変
バルブタイミング機構によるバルブタイミングの切換を
適切に行なえるのである。また、上述のごとく高速用ロ
ーラ19の外径選択でバルブクリアランスを調整してお
り、高速用ローラ19として外径の異なるものを複数種
用意する必要があって、この分だけ高速用ローラ19の
製造コストが上昇し易い。しかし、高速用ローラ19に
ついては、比較的安価に製造しうる鉄系等の金属材料で
形成されるので、コスト上昇は小さなものに抑えられ
る。一方、低速用ローラ18は、比較的高価なセラミッ
ク等の材料で形成されるが、低速用ローラ18について
は一種類だけ用意しておけばよいので、この低速用ロー
ラ18に関するコストの増加も抑えられる。
【0107】なお、上述のような種類の異なる動弁機構
を組み合わせてエンジンに設置することが考えられる。
例えば図17,図18に示すように、車両に横置きされ
たV型エンジン8の各バンク(気筒列)8A,8B毎に
それぞれ異なるタイプの動弁機構を配設する。つまり、
このV型エンジン8の車両の前方側のバンク8Aの各気
筒には、休筒機構付き可変バルブタイミング機構9をそ
れぞれ設け、また、車両の後方側のバンク8Bの各気筒
には、休筒機構なしの可変バルブタイミング機構10を
それぞれ設ける。
【0108】なお、図17において、37はこのエンジ
ン8の吸気系であり、エンジン8の吸気は、各気筒とも
両バンク間の谷間側から行なわれるようになっており、
吸気はサージタンク37Aから吸気管37Bを通じて各
気筒内へ取り入れられるようになっている。サージタン
ク37Aは、車両後方側のバンク8Bの上方に設けられ
ており、各バンク8A,8Bの吸気ポート37Cに接続
された吸気管37Bは、エンジン8の上方で車両後方側
へ屈曲してサージタンク37Aに接続されている。
【0109】したがって、サージタンク37A及び吸気
管37Bを含む吸気系37がエンジン8の上部にオーバ
ハングして配設されており、休筒機構なしの可変バルブ
タイミング機構が設けられた車両後方側のバンク8Bの
シリンダヘッド1の上部にサージタンク37Aが配設さ
れている。勿論、各動弁系には、エレファントフット構
造E付きのアジャストスクリュー121,122を設け
ている。
【0110】このように組み合わせて構成することで、
吸気通路を確保しながら、構造が複雑になる休筒機構を
そなえたバンク8Aの動弁系9の整備性を保つことがで
きる利点が付加される。なお、モード切換手段の構造や
メインロッカアーム及びサブロッカアームの構造等は、
この実施例のものに限定されるものではない。
【0111】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1に記載の
可変バルブタイミング機構付き動弁系構造によれば、エ
ンジンにそなえられた吸気弁又は排気弁を開閉駆動する
動弁系において、上記の吸気弁又は排気弁の開閉駆動タ
イミングを変更しうる可変バルブタイミング機構をそな
え、該可変バルブタイミング機構が、上記の吸気弁又は
排気弁を駆動する弁駆動アームと、低速時バルブタイミ
ング用のカムプロフィルをそなえ該エンジンのクランク
シャフトの回転に対応して回動する低速用カムと、高速
時バルブタイミング用のカムプロフィルをそなえ該クラ
ンクシャフトの回転に対応して回動する高速用カムと、
該低速用カム又は該高速用カムの動きを該弁駆動アーム
へ伝達する駆動伝達部材と、該駆動伝達部材に付設され
て該低速用カムから該弁駆動アームへの低速用駆動伝達
状態と該高速用カムから該弁駆動アームへの高速用駆動
伝達状態とに切り換える切換機構とをそなえて構成さ
れ、上記弁駆動アームの上記の吸気弁又は排気弁への当
接部にエレファントフット構造が設けられるという構成
により、バルブクリアランスの経時変化がほとんど無視
できるように低減されて、メンテナンスフリーの状態
で、動弁系の良好な作動を維持できるようになる利点が
ある。
【0112】また、請求項2に記載のように、上記弁駆
動アームの上記の吸気弁又は排気弁への当接部に、バル
ブクリアランスを調整しうるアジャストスクリューが設
置されて、該アジャストスクリューに、上記エレファン
トフット構造が設けられるように構成することにより、
動弁系の組み立て時に、バルブクリアランスを調整でき
るようにしながら、バルブクリアランスの経時変化を低
減して、メンテナンスフリーの状態で、動弁系の良好な
作動を維持できる利点がある。
【0113】さらに、請求項3に記載のように、上記エ
レファントフット構造が、上記弁駆動アーム側に設けら
れた第1の当接部材と、該第1の当接部材と上記の吸気
弁又は排気弁のステム端部との間に配設された第2の当
接部材とをそなえ、上記第1の当接部材に凸状曲面が設
けら、上記第2の当接部材に凹状曲面が設けられて、該
凸状曲面と該凹状曲面とが線接触するとともに、該第2
の当接部材と該ステム端部とが面接触するように構成さ
れることにより、アジャストスクリューによるバルブク
リアランスを調整を行なっても、弁駆動アーム側と弁と
の点接触が、常に確実に回避されて、動弁系の良好な作
動を維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例としての可変バルブタイミ
ング機構付き動弁系構造の弁当接部を示す要部構成図で
る。
【図2】本発明の第1実施例としての可変バルブタイミ
ング機構付き動弁系構造を示す要部構成図であって、
(A)はそのカム部分をロッカアームから離隔させて示
す斜視図であり(B)は(A)のA−A矢視断面図であ
る。
【図3】本発明の第1実施例としての可変バルブタイミ
ング機構付き動弁系構造を示す断面図(図2の(B)の
B−B矢視断面図)である。
【図4】本発明の第1実施例としての可変バルブタイミ
ング機構付き動弁系構造のロッカアームの上面図(図2
の(A)のC矢視図)である。
【図5】本発明の第1実施例としての可変バルブタイミ
ング機構付き動弁系構造のロッカアームの側面図(図2
の(A)のD矢視図)である。
【図6】本発明の第1実施例としての可変バルブタイミ
ング機構付き動弁系構造のロッカアームの断面図(図4
のE−E矢視断面図)である。
【図7】本発明の第1実施例としての可変バルブタイミ
ング機構付き動弁系構造のロッカアームの分解斜視図で
ある。
【図8】本発明の第1実施例としての可変バルブタイミ
ング機構付き動弁系構造の動作を示す断面図(図2の
(B)に対応する断面図)である。
【図9】本発明の第2実施例としての可変バルブタイミ
ング機構付き動弁系構造を示す要部構成図であって、
(A)はそのカム部分をロッカアームから離隔させて示
す斜視図であり(B)は(A)のG−G矢視断面図であ
る。
【図10】本発明の第2実施例としての可変バルブタイ
ミング機構付き動弁系構造を示す断面図(図9の(B)
のH−H矢視断面図)である。
【図11】本発明の第2実施例としての可変バルブタイ
ミング機構付き動弁系構造を示す断面図(図9の(B)
のI−I矢視断面図)である。
【図12】本発明の第2実施例としての可変バルブタイ
ミング機構付き動弁系構造のロッカアームの上面図(図
9の(A)のJ矢視図)である。
【図13】本発明の第2実施例としての可変バルブタイ
ミング機構付き動弁系構造のロッカアームの側面図(図
9の(A)のK矢視図)である。
【図14】本発明の第2実施例としての可変バルブタイ
ミング機構付き動弁系構造のロッカアームの断面図(図
12のL−L矢視断面図)である。
【図15】本発明の第2実施例としての可変バルブタイ
ミング機構付き動弁系構造の動作を示す断面図(図9の
(B)に対応する断面図)である。
【図16】本発明の第1及び第2実施例としての可変バ
ルブタイミング機構付き動弁系構造の動弁系の慣性特性
及びロストモーションスプリング力特性を示す図(ロス
トモーション圧縮高さに応じた慣性特性及びスプリング
力特性を示すグラフ)である。
【図17】本発明の第1及び第2実施例としての可変バ
ルブタイミング機構付き動弁系構造のエンジンへの装着
例を示す模式図であってエンジンの設置状態を車両横方
向からみた模式図である。
【図18】本発明の第1及び第2実施例としての可変バ
ルブタイミング機構付き動弁系構造のエンジンへの装着
例を示す模式図であって、(A)は図17におけるM矢
視図,(B)は図17におけるN矢視図である。
【図19】従来の可変バルブタイミング機構付き動弁系
構造を示す斜視図である。
【図20】従来の可変バルブタイミング機構付き動弁系
構造の動作を示すロッカアーム部分の断面図である。
【図21】従来の可変バルブタイミング機構付き動弁系
構造の動作を示すロッカアーム部分の断面図である。
【図22】本発明の案出過程で提案された可変バルブタ
イミング機構付き動弁系構造を示す要部断面図である。
【図23】本発明の案出過程で提案された可変バルブタ
イミング機構付き動弁系構造のカム部分を示す側面図で
ある。
【図24】本発明の案出過程で提案された可変バルブタ
イミング機構付き動弁系構造のカムプロフィルを示す図
である。
【図25】本発明の案出過程で提案された可変バルブタ
イミング機構付き動弁系構造の動作特性を示す図であ
る。
【図26】本発明の案出過程で提案された可変バルブタ
イミング機構付き動弁系構造を示す縦断面図である。
【図27】本発明の案出過程で提案された可変バルブタ
イミング機構付き動弁系構造を示す要部断面図である。
【符号の説明】
1 シリンダヘッド 1A 軸受部 1B ロストモーションホルダ 2,3 吸気弁又は排気弁(弁) 4 バルブスプリング 5,7 スプリングリテーナ 6 バルブステム 11 カムシャフト 12 低速用カム 13 高速用カム 14 メインロッカアーム(弁駆動アーム) 14A 揺動端部 14B,14C スクリュー装着部 15 駆動伝達部材としてのサブロッカアーム 15A 揺動端部 15B 筒状基部 15C レバー部 16 ロッカシャフト 16A 油路 17 モード切換手段(切換機構)としての油圧ピスト
ン機構 17A ピストン 17B スプリング 17C 穴 17D 油孔 17F 凹面 17G 油圧室 17H 鍔状部 17I 段部 17J チェックボール 18 低速用ローラ 18A 軸 18B ローラベアリング 19 高速用ローラ 19A 軸 19B ローラベアリング 20 ロストモーション機構 20A アウタケース 20B インナケース 20C スプリング 20D 当接部 22A ナット 24 メインロッカアーム 24A 揺動端部 24B,24C スクリュー装着部 26 ロッカアーム(弁駆動アーム) 26B 筒状基部 26A 揺動端部 27 モード切換手段としての油圧ピストン機構 27A ピストン 27B スプリング 27C 穴 27D 油孔 27F 凹面 27G 油圧室 27H 鍔状部 27I 段部 27J チェックボール 121,122 アジャストスクリュー 122A アジャストスクリュー本体(第1の当接部
材) 122B 拡径部 122C 拡径部外周 122D 曲面状突起部 123 パッド(第2の当接部材) 123A 曲面状凹部 124 リテーナ 125 接触線 E エレファントフット構造

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンにそなえられた吸気弁又は排気
    弁を開閉駆動する動弁系において、上記の吸気弁又は排
    気弁の開閉駆動タイミングを変更しうる可変バルブタイ
    ミング機構をそなえ、該可変バルブタイミング機構が、
    上記の吸気弁又は排気弁を駆動する弁駆動アームと、低
    速時バルブタイミング用のカムプロフィルをそなえ該エ
    ンジンのクランクシャフトの回転に対応して回動する低
    速用カムと、高速時バルブタイミング用のカムプロフィ
    ルをそなえ該クランクシャフトの回転に対応して回動す
    る高速用カムと、該低速用カム又は該高速用カムの動き
    を該弁駆動アームへ伝達する駆動伝達部材と、該駆動伝
    達部材に付設されて該低速用カムから該弁駆動アームへ
    の低速用駆動伝達状態と該高速用カムから該弁駆動アー
    ムへの高速用駆動伝達状態とに切り換える切換機構とを
    そなえて構成され、上記弁駆動アームの上記の吸気弁又
    は排気弁への当接部にエレファントフット構造が設けら
    れていることを特徴とする、可変バルブタイミング機構
    付き動弁系構造。
  2. 【請求項2】 上記弁駆動アームの上記の吸気弁又は排
    気弁への当接部に、バルブクリアランスを調整しうるア
    ジャストスクリューが設置されて、該アジャストスクリ
    ューに、上記エレファントフット構造が設けられている
    ことを特徴とする、請求項1記載の可変バルブタイミン
    グ機構付き動弁系構造。
  3. 【請求項3】 上記エレファントフット構造が、上記弁
    駆動アーム側に設けられた第1の当接部材と、該第1の
    当接部材と上記の吸気弁又は排気弁のステム端部との間
    に配設された第2の当接部材とをそなえ、上記第1の当
    接部材に凸状曲面が設けら、上記第2の当接部材に凹状
    曲面が設けられて、該凸状曲面と該凹状曲面とが線接触
    するとともに、該第2の当接部材と該ステム端部とが面
    接触するように構成されていることを特徴とする、請求
    項1又は2記載の可変バルブタイミング機構付き動弁系
    構造。
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AU33169/93A AU658048B2 (en) 1992-03-06 1993-02-18 Connector with press-fit terminal pins
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DE69305894T DE69305894T2 (de) 1992-02-28 1993-02-25 Ventilantrieb für eine Brennkraftmaschine
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