JPH0650108B2 - 水力プラント自動監視装置 - Google Patents

水力プラント自動監視装置

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JPH0650108B2
JPH0650108B2 JP61002169A JP216986A JPH0650108B2 JP H0650108 B2 JPH0650108 B2 JP H0650108B2 JP 61002169 A JP61002169 A JP 61002169A JP 216986 A JP216986 A JP 216986A JP H0650108 B2 JPH0650108 B2 JP H0650108B2
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
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  • Control Of Water Turbines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の技術分野] 本発明は発電や揚水等を行なう水車やポンプ水車等の水
力機械の異常を監視する水力プラント自動監視装置に関
する。
[発明の技術的背景とその問題点] 一般に、水車やポンプ水車等の水力機械、特に高落差・
大容量の水力機械においては機器が高速,高圧力および
高応力に耐え、しかも軸振れや振動にも十分に耐えうる
ことが要求される。従って、ランナやランナコーン等の
回転部については、点検,保守に際して各部の異常が発
生していないかどうか厳重にチェックする必要がある。
もし、ランナコーンが脱落する等の異常を来たした場合
には、ランナ出口部の旋回流れにより渦が極度に大きく
なり、この渦による水力損失が著しく増大し、効率が低
下する。また、ドラフトチューブに騒音や振動が発生
し、軸振れが大きくなると共に、時にはランナシール部
のかじり、ランナの損傷、あるいはメタル部の焼付き等
の二次的な異常を来たし、重大事故を招来するおそれが
生じる。
しかし、従来の水力機械ではランナやランナコーンの異
常を監視する装置が設けられていなかったため、ランナ
やランナコーンの点検は目視による外観検査に頼らざる
を得なかった。
また、ランナやランナコーンを目視検査するためには、
検査の都度、圧力室圧を抜水しなければならず、点検に
要する時間と経費が大きなものとなるため、余り頻繁に
実施することはできない。このため、次の点検時迄の期
間が長くなり、その間にランナやランナコーンに異常が
発生してもこれを発見することができない。また、従来
の目視検査方法では、ランナコーンの経年変化によるア
ンバランス等、静止状態での目視点検では検出できない
異常には対応することができなかった。
一方、このランナやランナコーン等水力機械の異常を目
視によらず監視するには、水力機械の上カバーやドラフ
トチューブに検出器を取付け、実際に運転中の水力機械
のランナコーンの異常を、その上カバーの振動およびド
ラフトチューブの水圧脈動によって検出することや、ラ
ンナの異常を軸振れ,水圧脈動によって検出することが
考えられる。これを今、第5図を参照して具体的に説明
する。
第5図は検出センサーを取付けたポンプ水車の要部を示
す縦断面図で、上カバー1および下カバー2からなるラン
ナ室の外周にはガイドベーン3が円環状に配列されてい
る。ランナ室内に配置したランナ4には主軸5を介して発
電電動機(図示せず)が連結されており、また、ランナ室
の下端にはドラフトチューブ6が固着されている。上カ
バー1には主軸5まわりに、ランナ室の水が外部へ流出す
るのを防止する主軸封水装置7と、主軸5の振れ回りを制
御するためのガイド軸受装置(図示せず)が配置されてい
る。
また、ランナ4のランナクラウン8と上カバー1の間は中
間シール部9によってランナ内側背圧室10と、ランナ外
側背圧室11に2分割されている。この場合、中間シール
部9はランナバンド12側の出口シール部13の径と同一と
され、ランナバンド12と下カバー2との間に形成される
側圧室14と、ランナ外側背圧室11の圧力がバランスして
水スラスト力が発生しにくいようにしてある。15はラン
ナベーン、16は入口シール部、17はランナコーンを示
す。
ここで、上カバー1のランナ内側背圧室10に相対する部
分には、円周方向に適当間隔をおいて検出センサーaが
複数個設置されており、また、ドラフトチューブ6の周
囲には検出センサーbが複数個設置されている。
上述のように構成したポンプ水車において、発電運転時
には、上池からケーシング,ステイリング(図示ぜす)
を通り、ガイドベーン3によって流量調整された水がラ
ンナ室内に流入し、ランナ4およびこれに直結された発
電電動機を回転させる。また、揚水運転時には発電電動
機によってランナ4が駆動され、下池の水をドラフトチ
ューブ6を通して吸い上げ、上池へ揚水する。
このように、上カバー1に取付けた検出センサーaにより
上カバーの振動を検出し、また、ドラフトチューブ6に
取付けた検出センサーbによりランナ4の回転による水圧
脈動を検出することができるので、これらの検出信号を
設定値と比較することにより、抜水して目視点検をしな
くとも異常の発見や異常状況を知ることが可能となる。
ところが、ポンプ水車の振動は、各ポンプ水車毎の特性
であり発電揚水,調相等の運転モードやその負荷状態に
より振動レベルが大きく異なる。
振動帯を有するポンプ水車では第6図に示すように低負
荷時に大きな振動を起こす。ただ、この振動自体はポン
プ水車の特性としては正常な特性であり異常として検出
すべきものではない。
このため、振動の異常検出レベルの決定には次の2つの
いずれかにする必要があった。1つは振動帯での異常検
出を行なわず、振動帯外では第6図に示す設定値(1)のよ
うに実際に発生する振動の最大値をもとに決めるもの、
もう1つは振動帯を含めて全ての運転状態を監視するた
め振動帯の最大振動をもとに設定値(2)を決定するもの
である。前者においては振動帯を除く監視が必要とな
り、監視範囲が限定されるという問題があり、後者は異
常検出の精度が悪くなるという問題があった。また、揚
水モード,調相モードについても振動レベルが異なるた
め同様の問題があった。このため、振動帯のような振動
の大きな個所で表われやすい異常を検出できない。ま
た、異常検出の精度が良くないため異常の初期を検出で
きず、異常が拡大するまで検出できない等の不具合があ
った。
[発明の目的] 本発明の目的は、上記問題点を解決し、振動異常を常に
精度良く検出することにより、ランナやランナコーン等
の水力機械や発電電動機の異常を早期に発見し、異常の
拡大を防止することのできる水カプラント自動監視装置
を提供することにある。
[発明の概要] 本発明は、水力プラントの振動異常の検出値を主機の運
転モードを有効電力により算出して可変とすることによ
り、振動の異常を精度良く検出し、異常状態を早期に発
見できるようにしたものである。
[発明の実施例] 第1図は本発明の一実施例に係る水力プラント自動監視
のブロック構成図を示したものである。この図におい
て、第5図に示したようにポンプ水車に取付けられた検
出センサーaによって検出された上カバーの振動検出信
号Sと、検出センサーbによって検出されたドラフトチ
ューブの水圧脈動検出信号Sはそれぞれ比較器21,22に
入力される。また、検出センサーbによって検出された
水圧脈動検出信号Sは周波数分析回路23に入力される
と同時に、記録計24に直接入力され記録される。
周波数分析回路23は水圧脈動の入力信号からランナの規
定回転数Nの1/3周波数、即ち1/3N成分信号を出力
するもので、FFT(高速フーリエ変換)回路で構成するこ
とができるほか、場合によってはローパスフィルターお
よびバンドパスフィルターを用い、不用周波数成分をカ
ットして1/3N成分のみを取り出すように構成したもの
でもよい。
周波数分析回路23の出力信号Sは比較器25に入力され
ると共に、記録計24に入力され記録される。
比較器21,22,25は予め設定された設定値と各入力信号
S1,S2,Sとを比較し、前者よりも後者の信号値が大き
くなった場合には、上カバー振動異常信号S、ドラフ
トチューブ水圧脈動異常信号S、および、水圧脈動の1
/3N成分異常信号Sが警報回路26に向けて出力され
る。
ここで、上記比較器21,22,25に予め設定される設定値の
うち、比較器22と25の設定値は一定のものであるが、比
較器21の設定値はそのときの運転モードと有効電力によ
り可変の値をとる。即ち、主機の自動運転シーケンス装
置27より出力されるそのときの主機の運転状態を表わす
運転モード信号Sと、主機の有効電力を検出する検出
センサーcから出力される有効電力検出信号Sとに基づ
いて、異常検出値算出機28は、その運転状態における振
動異常検出値Sを算出し、これを比較器21に設定す
る。
第2図はその異常検出値算出器28の構成例を示したもの
で、発電モード異常検出値特性記憶部281には発電モー
ド時の異常検出値が有効電力に応じて予め記憶されてい
る。この異常検出値は、例えば第3図に示すように発電
機の有効電力を0〜1.0.P.U.(定格)まで変化させたとき
の上カバーの振動レベルを繰り返し実測し、得られる実
振動レベルの全てより大きい目に設定して作成した図示
破線にて示す如きものである。ここで、実振動の取り得
るパターンは運転毎の変動は少なく、毎回ほぼ図示実線
のパターンをとる。この発電モード異常検出値特性記憶
部281に有効電力検出信号Sを入力することにより、対
応する異常検出値が出力される。同様にして揚水モード
異常検出値特性記憶部282には揚水モード時の異常検出
値パターンが、また、調相モード異常検出値特性記憶部
283には調相モード時の異常検出値パターンがそれぞれ
記憶されている。運転モード確認処理部284は、自動運
転シーケンス装置27より入力される運転モードSによ
りそのときの主機の運転モードを確認し、各記憶部281
〜283の出力を選択する発電モード信号S11、揚水モー
ド信号S12、調相モード信号S13をそれぞれ出力す
る。
一方、警報回路26は第4図に示すようにオア回路261とア
ンド回路262とから構成されており、これから出力され
る警報信号S15、プリアラーム信号S15,S17は第1
図の警報機29,表示機30および記録計24に入力される。
以上の構成で、自動運転シーケンス装置27より主機の運
転モード信号Sと、検出センサcより有効電力検出信号
Sを受けた異常検出値算出器28は、第2図の運転モード
確認処理部284で運転モードを確認し、対応する記憶部2
81〜283の出力の1つを選択する。例えば、運転モード
が発電モードの場合は、発電モード異常検出値特性記憶
部281 の出力が選択され、入力する有効電力検出信号S
に応じた、第3に示した異常検出値Sが比較器21に与
えられる。
比較器21は、この異常検出値Sを設定値として検出セ
ンサーaより入力される振動検出信号Sと比較する。こ
の結果、検出値が設定値より大きければ異常と判別し、
異常信号Sを出力する。
比較器22は、検出センサーbにより検出された水圧脈動
検出信号Sを予め入力されている設定値と比較し、設
定値を越えれば、異常信号Sを出力する。
検出センサーbによって検出された水圧脈動検出信号S
は、また、周波数分析回路23へ入力され、ここで1/3N
成分の検出信号Sに変換されて比較器25に入力する、
比較器25はこの検出信号Sを設定値と比較し、異常を
検出した場合には異常信号Sを出力する。
上述の検出信号S,SおよびSは記録計24に入力さ
れ、記録される。また、各比較器21,22,25からの信号4
,S,Sは警報回路26に入力される。
警報回路26は第4図に示すように構成されているので、
信号S,Sのいずれかまたは双方と、信号Sが同時に
入力されたとき、即ち、水圧脈動または1/3N成分値が
異常であり、かつ、上カバーの振動が異常の場合にはラ
ンナコーンの異常と判別し、警報信号S15を警報器29
へ送ってアラームを発生させる。また、信号Sのみ、
または信号S,Sのみが入力されたとき、即ち、上カ
バーの振動異常時または水圧脈動の異常時には各々プリ
アラームとしての信号S16,S17が出力され、表示器3
0によりプリアラーム表示およびランナコーンの異常表
示が行なわれる。
このように、本実施例では異常検出値算出器28に予め各
有効電力信号毎に実振動特性に基づく異常検出値を作成
記憶しておき、これを主機運転時の有効電力信号に応じ
て取り出し、設定値として比較器21で検出センサーaの
検出値と比較し、上カバーの振動異常を検出するように
したので、振動帯を含めて全ての負荷帯における振動異
常の検出を高精度に行なうことができる。これにより、
ランナやランナコーン等の水圧機械を抜水することな
く、常時監視し、異常を高精度に検出することが可能と
なる。
尚、上実施例では、運転モードとして発電モード,揚水
モード,調相モードの3つの例について示したが、これ
らの運転モードを更に起動モードと停止モードに分けガ
イドベーン開度を加味して異常検出値を算出するように
してもよい。
また、発電専用プラントでは運転モードを起動モードと
停止モードとし、検出センサーとしてガイドベーン開度
検出器を設け、異常検出値特性としてガイドベーン開度
と起動モード,停止モードより異常検出値を算出するも
のを設けることにより、主機の起動から停止までの全て
の運転状態において、振動の異常を検出することが可能
となる。また、以上の処理はハード,ソフトいずれによ
っても実現し得ることは言う迄もない。
[発明の効果] 以上説明したように本発明によれば、運転状態に応じて
振動の異常検出値を決定するようにしたので、常時精度
の良い振動異常検出が可能となる。
この結果、水力機械や発電電動機の異常を早期に発見
し、異常の拡大を防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係る水力プラント自動監視
装置の構成図、第2図は第1図の異常検出値算出器の詳細
ブロック図、第3図は第1図の振動異常検出動作説明図、
第4図は第1図の警報回路の詳細ブロック図、第5図は水
力機械に検出センサーを取付けた状態を示す断面図、第
6図は異常検出値を一定とした場合の振動異常検出動作
説明図である。 21,22,25……比較器、23……周波数分析回路、24……記
録計、26……警報回路、27……自動運転シーケンス装
置、28……異常検出値算出器、29……警報器、30……表
示器、281 ……発電モード異常検出値特性記憶部、282
……揚水モード異常検出値特性記憶部、283 ……調相モ
ード異常検出値特性記憶部、284 ……運転モード確認処
理部。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水力プラントの主機の振動異常を検出する
    水力プラント自動監視装置において、有効電力を検出す
    るセンサーと、このセンサーから出力される有効電力検
    出信号とそのときの運転モードに応じて主機の振動異常
    検出を行なう振動異常検出値を算出する振動異常検出値
    算出手段と、主機の振動を検出するセンサーと、このセ
    ンサーから出力される振動検出信号を前記振動異常検出
    値と比較し振動異常信号を出力する比較手段とを備えて
    いることを特徴とする水力プラント自動監視装置。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項記載において、前記
    振動異常検出値算出手段は運転モードに応じた有効電力
    をパラメータとして各振動異常検出値を記憶している記
    憶手段と、その記憶している振動異常検出値を運転モー
    ドと有効電力とに応じて出力する出力手段とからなるこ
    とを特徴とする水力プラント自動監視装置。
  3. 【請求項3】水力プラントの主機の異常を検出する水力
    プラント自動監視装置において、ガイドベーン開度を検
    出するセンサーと、このセンサーから出力されるガイド
    ベーン開度信号に応じて主機の振動異常検出を行なう振
    動異常検出値を算出する振動異常検出値算出手段と、主
    機の振動を検出するセンサーと、このセンサーから出力
    される振動検出信号を前記振動異常検出値と比較し振動
    異常信号を出力する比較手段とを備えていることを特徴
    とする水力プラント自動監視装置。
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