JPH0650070A - 光導入型ルーバー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 光の熱を低減して室内の所定位置に光を導入
できるようにした光導入型ルーバーを提供すること。 【構成】 内外二重ガラスによって外部と室内を仕切
り、この二重ガラス内に熱吸収ガラスと反射ミラーとの
二層構造のルーバーを横又は縦に傾斜して光の熱を吸収
した光を室内に導入する光導入型ルーバー。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は光導入型ルーバー、特に
内外二重ガラス内にルーバーを設けた光導入型ルーバー
に関する。

【０００２】

【従来の技術】現在用いられているルーバーとしては、
太陽光をキャッチしてある日時における太陽光の仰角や
方向に応じてこれを自動的に閉じるようにしたブライン
ドシステムがあり、また内外二重ガラス内にブラインド
を入れ、内部を換気するようにしたものが知られてい
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術におけるブラインドでは光を遮断するものの室
内に光を導入できなかった。また、窓から透過してくる
光による採光には奥行に限界があり、かつ窓際のみが明
るすぎるといった光の分布にムラがあった。さらに、換
気はしているものの自然光の大部分が室内に入り室内空
調に負荷が大きくなるといった欠点があった。

【０００４】本発明は、これらの欠点を解消せんとする
ものであり、その目的とするところは室内に入った光熱
によって生じる室内空調の負荷を感じ、かつ光を室内に
十分導入できる光導入型ルーバーを提供せんとする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的に鑑
みてなされたものであり、その要旨は内外二重ガラスに
よって外部と室内を仕切り、二重ガラス内に横又は縦方
向に傾斜して光を室内に導入するルーバーであって、該
ルーバー面を熱吸収ガラスと反射ミラーとの二層構造に
することにより、二重ガラス内で熱吸収をすると共に熱
を除去した光を室内に導入する光導入型ルーバーにあ
る。

【０００６】また、別の発明としては、上記発明のルー
バーの傾斜角を、従来技術としての予めコンピュータに
入力されているある日時における太陽の仰角と方向とに
したがってルーバーを作動する技術を利用して、ルーバ
ーからの反射光を室内の決められた位置に光が反射され
るようにすることもできる。

【０００７】

【作用】本発明では、熱吸収ガラスと反射ミラーとを組
み合せたルーバーを使用することにより光を天井に導び
き間接的に室内奥深く光を照射することができる。ま
た、熱線吸収ガラスを使用していることにより、光中の
熱成分を室内へ進入させることを防ぎ、したがって室内
空調負荷が軽減される。さらに、ある日時の太陽角度と
方向を予めコンピュータに入力しているので、これに伴
って天井面のどの位置に光を入れるかを自動的に変更す
ることもできる。

【０００８】

【実施例】本発明の好ましい実施例を添付図面に基づい
て説明する。

【０００９】図１は本発明装置全体の概略図であり、図
２は図１における横型ルーバーをコンピュータによって
制御する状態の説明図であり、図３は縦型ルーバーの平
面図である。

【００１０】外部１と室内２との間に、上下の外壁５，
６に内側と外側の内外二重ガラス３，４がサッシ（図示
せず）等によって嵌め込まれている。二重ガラス内に
は、コンピュータ８によって制御される上壁５内のパル
スモーターによって上下されるワイヤ９（通常ロープが
左右共に２本であるが図面上は左右各１本のみ記載）に
よって横に並設された多数のルーバー１０の斜角を調整
可能に配置する。このルーバーは、図３に示すように外
壁１１に対して、縦に並設した縦型ルーバー１２を設け
てもよい。また、上記パルスモーター７はその軸１３を
左右に回転することでルーバー１０，１２の斜角を内方
又は外方にする。さらに、下外壁に排気口１４を設け、
上外壁に吸気口１５を設けることにより、二重ガラス内
を下方から上方に換気している。

【００１１】特に、本発明の特徴とするところは二重ガ
ラス内のルーバー１０，１２の構造を、上面を熱線吸収
ガラス１６とし下面を反射ミラー１７としたことにあ
る。

【００１２】しかして、上記構成からなる本発明の光導
入ルーバーの動作を以下に説明する。

【００１３】まず、予めコンピュータであるパソコン８
に決められた日時における太陽運行（仰角や方向）と二
重ガラスとしての建物窓面のデータを入力しておき、反
射ミラー１７の角度によって使用者の要出する位置（室
内の日当りとして変動する場合と植物を育成するために
変動しない場合がある。）に光が導びかれるようにして
おく。ルーバー１０，１２はパルスモータ７によって角
度を変更するが、ルーバーのある角度位置において外部
１から入光してきた光がルーバーに当り、この際ルーバ
ーの熱吸収ガラス１６によって熱が吸収され、吸収され
た熱は排気口１４から吸気口１５への換気によって外部
に排出するか、床や壁暖その他熱交換器等に利用するこ
ともできる。一方、ルーバー１０，１２に当った光は反
射ミラー１７によって反射され、制御されたルーバーの
角度にしたがって室内に入光し、天井１７や壁に当てて
間接照明のようなかたちで光を照射する。

【００１４】なお、この照射位置は天井１８に限られ
ず、隔壁１９を隔てた隣室２０等に直接又は間接照明す
ることもできる。

【００１５】

【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば熱吸
収ガラスと反射ミラーを組み合せたルーバーを用いるこ
とにより、熱負荷を室内に持ち込むことなく光を室内奥
へ導入することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明装置である光導入型ルーバーの全体概略
図である。

【図２】図１におけるルーバーをコンピュータとモータ
ーによって制御する構造を表わす説明図である。

【図３】縦型ルーバーの横断面図である。

【符号の説明】

１ 外部 ２ 室内 ３ 外ガラス ４ 内ガラス ７ モーター ８ コンピュータ １０，１２ ルーバー １６ 熱吸収ガラス １７ 反射ミラー

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 内外二重ガラスによって外部と室内を仕
   切り、二重ガラス内に横又は縦方向に傾斜して光を室内
   に導入するルーバーであって、 該ルーバー面を熱吸収ガラスと反射ミラーとの二層構造
   にすることにより、二重ガラス内で熱吸収をすると共に
   熱を除去した光を室内に導入する光導入型ルーバー。
2. 【請求項２】 前記ルーバーの傾斜角を、予めコンピュ
   ータに入力されているある日時における太陽の仰角と方
   向とにしたがって室内の決められた位置に光が反射され
   るように設けた請求項１記載の光導入型ルーバー。