JPH0650067Y2 - キャッシュレジスタのドロワー装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、キャッシュレジスタに係り、丸棒状に包装さ
れた硬貨をドロワーの出没により開封するドロワー装置
に関する。

［従来の技術］ スーパーストア等で釣銭に用いる各種の硬貨は、通常、
金融機関等で、例えば、100枚単位に紙若しくは合成樹
脂フィルム等で丸棒状に包装したものが多く用いられ
る。これらの包装は、運搬等の取扱い中に破損しないよ
うに、手で少々捻ったり曲げたりした位では破れないよ
うになっている。このため、このような硬貨を釣銭等に
使用する場合には、カッター等で包装を破るか、あるい
は包装された硬貨を什器等の角に打ちつける等して包装
を破らねば開封できず、包装が簡単に破れない、若しく
は破れたとき硬貨が散らばる、あるいは、打ちつけた什
器の角に傷がつく等の問題を有していた。

［考案が解決しようとする課題］ 本考案は、釣銭等に使用する丸棒状に包装した硬貨を、
キャッシュレジスタのドロワーの所定の位置に載置すれ
ば、通常のドロワーの出没により、自動的に硬貨の包装
が開封されるキャッシュレジスタのドロワー装置を提供
するものである。

［課題を解決するための手段］ 本考案は、上記の課題を解決するため、外箱と、この外
箱内に出没自在に収納されるドロワーとで構成されたキ
ャッシュレジスタの金銭収納部において、底面部に硬貨
を載置するための凹部を設けたドロワーの硬貨収納部
と、この硬貨収納部の凹部に穿設したスリット孔と、外
箱の内部で前記スリット孔の下部の所定位置に設けたカ
ッターと、このカッターを所定の方向に駆動するための
電磁回路と、ドロワーの下底面に設けられ、前記電磁回
路の電源をオン・オフするための作動片を有するスイッ
チと、ドロワーを所定位置に出没したとき前記スイッチ
の作動片を作動させるための外箱の下部に設けた突起と
で構成したキャッシュレジスタのドロワー装置を提供す
るものである。

［作用］ 以上のように構成したので、本考案によるキャッシュレ
ジスタのドロワー装置においては、丸棒状に包装された
硬貨をドロワーの硬貨収納部の所定位置に載置し、ドロ
ワーを出没すれば、硬貨の包装は自動的に切断され開封
される。

［実施例］ 以下、図面に基づいて本考案による実施例を詳細に説明
する。

第１図は本考案によるキャッシュレジスタのドロワー装
置の一実施例の斜視図、第２図は同キャッシュレジスタ
のドロワー装置の一実施例の硬貨収納部の底部の一部切
取り要部斜視図、第３図は同キャッシュレジスタのドロ
ワー装置の一実施例の要部断面図である。第１図におい
て、１はキャッシュレジスタの本体、２は金銭収納部の
外箱で、この外箱上にキャッシュレジスタの本体１が載
置される。３は金銭収納部のドロワーで、外箱２に出没
自在に収納される。４は硬貨収納部（複数）で、これら
硬貨収納部４の底面部には、第２図に示す如く、丸棒状
に包装された硬貨を載置するための凹部５が設けられ、
この凹部５の中ほどにスリット孔６を穿設してある。

また、第３図において、７はカッター、８はカッター７
に接合した軟鉄等の金属片、９は金属片８を電磁的に駆
動するための電磁回路で、電磁回路９は通電により磁界
を発生し金属片８を矢印ロの方向に駆動する。金属片８
が駆動されることにより、この金属片８に接合している
カッター７が矢印ロの方向に駆動され、カッター７の先
端が硬貨収納部４の内側に底面部に穿設したスリット孔
６より突出し、硬貨10に接触し、包装を切断する。な
お、電磁回路９が無通電のとき、カッター７および金属
片８は自重によって矢印ロの逆方向に落下し、カッター
７の先端は硬貨収納部４より離れる。11はスイッチで、
ドロワー３の下底面に設けられ、オンしたとき直流電源
Ｂよりの電流を電磁回路９に供給する。12はスイッチ11
をオン・オフさせるための作動ボタンである。13は作動
片で、スイッチ11に設けられ、先端が外箱２の下部に設
けられた突起14上にあるとき、スイッチ11の作動ボタン
12を押し、スイッチ11をオンする。15はカッター７の上
下動をガイドする片部で、外箱２の下部に設けてある。
なお、カッター７は各硬貨収納部毎に設けられ、それぞ
れで硬貨の包装を切断する。

次に、本考案によるキャッシュレジスタのドロワー装置
の動作を説明する。まず、ドロワー３を矢印イと逆の方
向に引き出し、開封すべき丸棒状に包装された硬貨10
を、硬貨収納部４の凹部５に丸棒の側面がスリット孔６
に接するように載置する。この硬貨10の上に、通常の使
用に供するためのバラの硬貨を置く。このとき、作動片
13の先端は外箱２底部の突起14上から外れており、従っ
て、スイッチ11はオフしているので、電磁回路９には磁
界は発生せず、カッター７と金属片８とは自重で矢印ロ
の逆の方向に降下しており、カッター７は硬貨10に接触
しない。さて、ドロワー３を矢印イの方向に外箱２内に
収納する。この収納にてカッター７がスリット孔６の位
置に来たとき、作動片13が突起14に乗り上げ、作動ボタ
ン12が押され、スイッチ11はオンする。このオンによ
り、直流電源Ｂよりの電流はスイッチ11を介して電磁回
路９に流れて磁界を発生し、この磁界により金属片８は
矢印ロの方向に駆動され、この金属片８に接合してい
る。カッター７の先端がスリット孔６より硬貨収納部４
内に突出し、硬貨10の下面に接触する。カッター７がス
リット孔６の位置にある間、スイッチ11をオンするよう
に、前記突起14の大きさおよび取付け位置を適宜に選定
することにより、ドロワー３の出没の繰り返しによっ
て、硬貨10の包装はカッター７にて徐々に切断される。
ドロワー３が外箱２に完全に収納れた状態では、作動片
13は突起14から外れるので、スイッチ11はオフとなり、
不要な電流が電磁回路９に流入するのを防止している。
また、カッター７の先端は、ドロワー３を引き出したと
きにはスリット孔６より上には出ないので、硬貨収納部
４に手を入れても何らの危険も生じない。また、包装さ
れた硬貨10の上にバラの硬貨を置いて使用するものであ
るから、硬貨10はバラの硬貨の重みで押さえられてカッ
ター７による切断がされやすく、バラの硬貨がなくなる
頃には包装された硬貨10の包装は略切断され、後は手で
捻るだけで開封される。

［考案の効果］ 以上のように構成したので、本考案によるキャッシュレ
ジスタのドロワー装置においては、釣銭等に使用するた
めの丸棒状に包装された硬貨を、硬貨収納部に載置しド
ロワーを出没するならば、硬貨の包装はカッターで切断
され、後は手で軽く捻るだけで硬貨の包装を開封でき
る。従って、釣銭がなくなる前に、包装された硬貨を予
めドロワーの所定位置に載置しておけば、包装された硬
貨をたやすく開封することができ、包装の開封のために
硬貨を打ちつける必要がないので周囲の什器等に傷を付
けることもなく、また、開封により硬貨が散らばること
がない等の利点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるキャッシュレジスタのドロワー装
置の一実施例の斜視図、第２図は同キャッシュレジスタ
のドロワー装置の硬貨収納部の底面部の一部切取り要部
斜視図、第３図は同キャッシュレジスタのドロワー装置
の一実施例の要部断面図である。 図中、１はキャッシュレジスタの本体、２は金銭収納部
の外箱、３は同ドロワー、４は硬貨収納部、５は凹部、
６はスリット孔、７はカッター、８は金属片、９は電磁
回路、10は丸棒状に包装された硬貨、11はスイッチ、12
は作動ボタン、13は作動片、14は突起、Ｂは直流電源で
ある。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】外箱と、この外箱内に出没自在に収納され
   るドロワーとで構成されたキャッシュレジスタの金銭収
   納部において、底面部に硬貨を載置するための凹部を設
   けたドロワーの硬貨収納部と、この硬貨収納部の凹部に
   穿設したスリット孔と、外箱の内部で前記スリット孔の
   下部の所定位置に設けたカッターと、このカッターを所
   定の方向に駆動するための電磁回路と、ドロワーの下底
   面に設けられ、前記電磁回路の電源をオン・オフするた
   めの作動片を有するスイッチと、ドロワーを所定位置に
   出没したとき前記スイッチの作動片を作動させるための
   外箱の下部に設けた突起とで構成したことを特徴とする
   キャッシュレジスタのドロワー装置。