JPH0650047Y2 - スキャナ内蔵の電子機器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、上面に読取窓が形成されたバーコードスキャ
ナ等を内蔵するスキャナ内蔵の電子機器に関するもので
ある。

従来の技術 従来のスキャナ内蔵の電子機器の一例を第４図に基づい
て説明する。図示のものは、キャッシュレジスタ１であ
り、読取窓２が筐体３の上面４に形成されたバーコード
スキャナ５と手前側にレシート発行口６が形成されたレ
シートプリンタ７とを有し、奥側上部に表示部８があ
り、底部に手前側に開くドロワ９が設けられている。そ
して、前記読取窓２の周囲には、その全周を囲繞するよ
うに溝10が形成されている。そのため、水滴等が滴下し
てその上面４にたまった時に、読取窓２の周囲ではその
水が溝10に溜り、読取窓２からの侵入を防止している。

考案が解決しようとする課題 従来のバーコードスキャナ５においては、その上面４が
水平に形成されており、上面４に滴下した水が溝10に溜
まってしまい流出しないことからその水の量が多くなる
と溝10から溢れて防水効果を期待することができなくな
る。

また、溝10の幅は、デザイン的な制約によりあまり大き
くすることができず、溜まった水を拭き取ろうとしても
拭き取りにくいと云う問題がある。

課題を解決するための手段 バーコードスキャナを内蔵し上面に読取窓が形成された
筐体を設け、この筐体の上面に前記読取窓を含む一部を
側面まで連通させて他の部分より低い低表面を形成し、
この低表面に硬質のカバーを接着により気密的に固定
し、このカバーの縁部と前記低表面の段部とにより側面
にまで連通する溝を形成した。

作用 バーコードスキャナの読取窓の周辺は、商品が衝突する
ことが多くて筐体に傷が付きやすいものである。そのた
め、ステンレス鋼等の硬質のカバーを付けることが望ま
しいが、筐体の読取窓の周囲に上面より低い低表面を形
成し、この低表面にカバーを接着固定するだけで側面に
まで連通する溝を形成することができ、これにより、そ
の溝を通して水滴を筐体から流出させることができるも
のである。

実施例 本考案の一実施例を第１図乃至第３図に基づいて説明す
る。本実施例もキャッシュレジスタ11に関するもので、
底部に手前側に開くドロワ12が設けられ、このドロワ12
の上に本体13が設けられ、この本体13の奥側には上方へ
突出した二本の支柱14が設けられ、これらの支柱14によ
り支持されて表示器15及びプリンタ16が設けられてい
る。このプリンタ16はその手前側にレシート17を発行す
るレシート発行口18を有している。そして、このレシー
ト発行口18から発行されるレシート17は、後述する商品
のバーコードスキャナのための操作に影響がないように
その高さが設定されている。

ついで、前記本体13は筐体を構成するものであるが、そ
の本体13の上面19は、僅かに前方が低くなるように傾斜
しており、その上面19の手前側には、キーボード20とコ
イン受け21とが設けられている。さらに、前記上面19の
奥側には、商品コードにしたがって予め設定された単価
等を記憶したPLU（プライス・ルック・アップ）のため
の読み出しに使用するPLUキーボード22が設けられてい
る。

しかして、前記本体13の中央部には、前記上面19より低
くて側面23にまで達するように形成した低表面24が形成
されている。この低表面24には、読取窓25が形成され、
この読取窓25の下には、リブ26により支持された定置型
のバーコードスキャナ27が設けられている。

さらに、前記低表面24には、前記側面23にまで達するス
テンレス鋼等の硬質材料によるカバー28が接着剤29によ
り気密的に接着固定されている。そして、このカバー28
の縁部30及び前記低表面24と前記上面19との間に形成さ
れた段部31で前記側面23にまで連通する溝32が前記カバ
ー28の上下に形成されている。

このような構成において、バーコードが印刷されたラベ
ル等が貼着された商品を読取窓25の上に通すことによ
り、そのバーコードをバーコードスキャナ27で読み取
る。そして、キーボード20やPLUキーボード22を利用し
て各種の登録を行ってレシート17の発行を行い、ドロワ
12を開閉することで客との間での金銭の授受を行う。そ
して、商品が硬いもので本体13に衝突しても、硬質のカ
バー28により覆われているので、読取窓25の周囲に傷が
付くことが防止されている。このようにして通常の使用
がなされるが、商品が生鮮食品や冷凍食品等である場合
には、本体13の上面19に水滴が滴下することがある。こ
のような水滴が大量であっても、上面19が傾斜している
ことにより水は手前側に流れ、溝32に捕捉される。この
溝32は側面23にまで連通しているため、キーボード20や
コイン受け21の部分に達することなく本体13から流下す
る。そのため、上面19に水が付着しているような不都合
は解消される。

考案の効果 本考案は上述のように、バーコードスキャナを内蔵し上
面に読取窓が形成された筐体を設け、この筐体の上面に
前記読取窓を含む一部を側面まで連通させて他の部分よ
り低い低表面を形成し、この低表面に硬質のカバーを接
着により気密的に固定し、このカバーの縁部と前記低表
面の段部とにより側面にまで連通する溝を形成したの
で、バーコードスキャナの読取窓の周辺は、商品が衝突
することが多くて筐体に傷が付きやすいものであるが、
ステンレス鋼等の硬質のカバーにより筐体を保護するこ
とができ、また、筐体の読取窓の周囲に上面より低い低
表面を形成し、この低表面にカバーを接着固定するだけ
で側面にまで連通する溝を形成することができ、これに
より、その溝を通して水滴を筐体から流出させることが
できると云う効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す縦断側面図、第２図は
第１図のＡ矢視図を拡大した側面図、第３図は全体の斜
視図、第４図は従来の一例を示す斜視図である。 13……筐体、19……上面、23……側面、24……低表面、
25……読取部、27……バーコードスキャナ、28……カバ
ー、30……縁部、31……段部、32……溝

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】バーコードスキャナを内蔵し上面に読取窓
   が形成された筐体を設け、この筐体の上面に前記読取窓
   を含む一部を側面まで連通させて他の部分より低い低表
   面を形成し、この低表面に硬質のカバーを接着により気
   密に固定し、このカバーの縁部と前記低表面の段部とに
   より側面にまで連通する溝を形成したことを特徴とする
   スキャナ内蔵の電子機器。