JPH0649911B2 - 金属化合物粒子分散金属複合材料の製造方法及び装置 - Google Patents

金属化合物粒子分散金属複合材料の製造方法及び装置

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JPH0649911B2
JPH0649911B2 JP27049986A JP27049986A JPH0649911B2 JP H0649911 B2 JPH0649911 B2 JP H0649911B2 JP 27049986 A JP27049986 A JP 27049986A JP 27049986 A JP27049986 A JP 27049986A JP H0649911 B2 JPH0649911 B2 JP H0649911B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、金属化合物、即ち金属と他の元素との化合物
の粒子が分散された金属よりなる複合材料に係り、更に
詳細には金属化合物粒子分散金属複合材料の製造方法及
び装置に係る。
従来の技術 金属化合物の微粉末又はかかる微粉末が分散された金属
マトリックスよりなる複合材料の製造方法として、本願
出願人と同一の出願人の出願にかかる特開昭58−15
0427号、特開昭60−150828号、及び特開昭
60−21346号の各公報には、金属蒸気と反応ガス
との混合ガス又は金属化合物の微粒を絞り通路に通し、
その際の断熱膨張によって蒸気又は粒子を急冷させるこ
とを含む方法が記載されている。これらの方法によれ
ば、従来より公知の他の製造方法に比して粒径が非常に
小さく実質的に均一である高純度の金属化合物の微粉末
又はかかる微粉末を分散粒子とする複合材料を能率よく
低廉に製造することができる。
発明が解決しようとする問題点 しかし上述の先の提案にかかる製造方法により特に金属
炭化物の微粉末を分散粒子とする複合材料を製造する場
合には以下の如き問題が生じる。特開昭58−1504
27号公報の第3図及び第4図に示された装置又は特開
昭60−21346号公報の第1図に示された装置によ
る場合 炭素を発生する反応ガス(例えばメタン、エタン、プ
ロパン等)がガス予熱室内に於て加熱されるので、反応
ガスはガス予熱室内に於てクラッキング現象を生じて炭
素を発生する。金属蒸気発生室内に於ける化合物反応を
十分進行させるに足る反応ガスを供給すべく反応ガスの
流量を高くすると、ガス予熱室内に炭素が堆積し、最悪
の場合にはガス予熱室が栓塞され、これにより金属蒸気
発生室へ反応ガスを供給することができなくなる。
かかる問題の発生を回避すべく、金属蒸気発生室へ直
接反応ガスを供給することが考えられるが、金属蒸気発
生室内に於ける反応を十分に進行させるべく反応ガスの
流量を高くすると、金属蒸気発生室内の金属溶湯の表面
に金属炭化物の膜が形成され、そのため金属蒸気の発生
が阻害され、その結果金属化合物の微粉末の生成速度が
低下し、また下端にノズルを有する導管内に炭素や金属
化合物が堆積し、最悪の場合にはノズルが栓塞され、そ
の結果金属化合物の微粉末を分散粒子とする複合材料を
製造できなくなることがある。
特開昭58−150427号公報の第5図の装置による
場合 この場合には反応ガスが反応室26内へ供給されるの
で、上述の如き及びの問題は生じないが、この装置
の場合には金属蒸気発生室5内にて発生された金属蒸気
がノズル11を通過する際の断熱膨張によって急冷さ
れ、そのため反応室26内に導入される時点に於ては既
に比較的低い温度に低下した金属粒子となっており、ま
た金属粒子はノズル11より噴出する噴流によって非常
に速い速度にて反応室内を通過せしめられるので、反応
室26内に於て十分な化合反応を行わせることが困難で
あり、従って未反応の金属を含まない高純度の金属炭化
物の微粉末を製造することが困難であり、従って未反応
の金属部分又は未反応の金属粒子を含まない複合材料を
製造することが困難である。
特開昭60−150828号公報の製造方法による場合 反応ガスが下室4のみへ供給される場合には上述の及
びの問題は発生しない。しかし下室4へ導入される金
属粒子は既に大きく温度低下しているので、上述の特開
昭58−150427号公報の第5図に記載された装置
の場合と同様、金属粒子と反応ガスとを速やかに反応さ
せることが困難であり、金属粒子の一部は未反応のまま
残存し、従って未反応の金属部分又は未反応の金属粒子
を含まない複合材料を製造することが困難である。また
化合反応が下室の全域に於て生起し、また生じた金属化
合物の微粉末の流速が小さいので、微粉末がマトリック
スの溶湯中に侵入する効率がきわめて悪く、そのため複
合材料を能率よく低廉に製造することができないという
問題がある。
本発明は、上述の如き先の提案にかかる金属化合物の微
粉末の製造方法を利用して、又は上述の先の提案にかか
る複合材料の製造方法により金属化合物粒子分散金属複
合材料を製造する場合に於ける上述の如き問題に鑑み、
金属化合物が金属炭化物である場合にも粒径が非常に小
さく実質的に均一である高純度の金属化合物の微粉末が
分散された金属マトリックスよりなる複合材料を能率よ
く低廉に製造することのできる方法及び装置を提供する
ことを目的としている。
問題点を解決するための手段 上述の如き目的は、本発明によれば、金属化合物を構成
すべき金属の蒸気を断熱膨張用のノズルに通しつつ前記
金属化合物を構成すべき他の元素を含む反応ガスをノズ
ルの最小断面部又はそれより上流側の位置にて前記ノズ
ル内へ導入し、前記金属蒸気と前記反応ガスとを混合す
ることにより前記金属蒸気と前記他の元素とを反応さ
せ、かくして生じた金属化合物の微粒と残留ガスとの混
合ガスを前記ノズルより噴出させ、その噴流をマトリッ
クス金属の溶湯に衝突させることを含む金属化合物粒子
分散金属複合材料の製造方法、及び金属蒸気発生室と、
複合材料製造室と、前記金属蒸気発生室を所定の温度に
加熱する手段と、前記金属蒸気発生室と前記複合材料製
造室とを連通接続し前記複合材料製造室の側の端部に断
熱膨張用のノズルを有する絞り通路手段と、前記ノズル
の最小断面部又はその上流側の位置にて前記ノズル内へ
反応ガスを供給する反応ガス供給手段と、前記ノズルよ
りの噴流を受ける位置にて前記複合材料製造室内に配置
されたマトリックス金属溶湯貯容手段と、前記複合材料
製造室内を減圧する手段とを有する金属化合物粒子分散
金属複合材料の製造装置によって達成される。
発明の作用及び効果 本発明の方法によれば、金属蒸気はその温度が比較的高
い状態にて反応ガスと混合され反応せしめられるので、
金属蒸気と金属化合物を構成すべき他の元素との化合反
応が十分に進行し、またかくして生じた金属化合物の微
粒と残留ガスとの混合ガスが断熱膨張用のノズルより噴
出せしめられ、その噴流がマトリックス金属の溶湯に衝
突せしめられるので、上述の先の提案にかかる従来の製
造方法に比して高純度の金属化合物の微粉末を分散粒子
とする複合材料を能率よく低廉に製造することができ
る。
また本発明の方法によれば、反応ガスはノズルの最小断
面部又はそれより上流側の位置にてノズル内へ導入され
るので、上述の特開昭58−150427号公報や特開
昭60−21346号公報に記載された装置の場合の如
く、反応ガスが過剰に加熱されることによりクラッキン
グを生じ、これによりノズルの内壁面等に炭素が堆積し
て、炭素がマトリックス金属の溶湯中に持込まれること
に起因する種々の問題の発生を低減することができる。
また本発明の製造装置によれば、反応ガスの供給手段は
ノズルの最小断面部又はそれよりも上流側の位置にてノ
ズル内へ反応ガスを供給するようになっており、また絞
り通路手段はノズル内にて十分な反応が行われることに
より生じた金属化合物の微粒を含む混合ガスを複合材料
製造室へ噴出しマトリックス金属の溶湯に衝突させるよ
う構成されているので、上述の如き本発明の製造方法の
実施を容易に且確実に実施することができる。
本発明の方法の一つの詳細な特徴によれば、反応ガスは
ノズルの内壁面より隔置された位置にてノズル内へ供給
され、これに対応して本発明の装置の一つの詳細な特徴
によれば、反応ガス供給手段はノズルの内壁面より隔置
された位置に開口を有する導管を含んでいる。かかる方
法及び装置によれば、ノズルの内壁面に開口する通路を
経てノズル内へ反応ガスが導入される場合に比して、金
属蒸気と反応ガスとの混合、従ってこれらの反応を向上
させることができ、これによりマトリックス金属中に分
散される金属化合物粒子の純度を向上させることができ
る。
本発明の装置の他の一つの詳細な特徴によれば、反応ガ
ス供給手段はノズルの内壁面より隔置された位置に開口
を有する導管であって、金属蒸気の流れ方向に見てノズ
ルの下流側開口端よりノズル内へ延在する導管を含んで
いる。かかる構成によれば、反応ガスがノズル内へ放出
される前にそれが過剰に加熱されることによりクラッキ
ングを生じ、これによりノズルの内壁面等に炭素が堆積
したり、炭素が多量にマトリックス金属の溶湯中に持込
まれることに起因する種々の問題の発生を低減すること
ができる。
本発明の装置の更に他の一つの詳細な特徴によれば、反
応ガス供給手段はノズルの内壁面より隔置された位置に
開口を有する導管であって、金属蒸気の流れ方向に見て
ノズルの下流側開口端よりノズル内へ延在する導管を含
んでおり、その開口は実質的に半径方向外方又は金属蒸
気の流れ方向に対し下流側方向へ傾斜して半径方向外方
へ延在している。かかる構成によれば、ノズル内を流れ
る金属粒子により反応ガスが吸出される所謂エジェクタ
効果によりノズル内へ反応ガスを導入することができる
ので、導管内の反応ガスの圧力を高くしなくても、従っ
てノズル内の圧力条件を乱すことなく金属蒸気と反応ガ
スとを良好に混合し、これらを良好に反応させることが
できる。
本発明の装置の更に他の一つの詳細な特徴によれば、反
応ガス供給手段はノズルの最小断面部に対するその開口
の位置を金属蒸気の流れ方向に沿って変化し得るよう構
成されている。かかる構成によれば、金属蒸気及び反応
ガスの組合せの如何や装置の運転パラメータの設定如何
によって、金属蒸気と反応ガスとの化合反応が最適に行
われるよう、ノズルの最小断面部に対する開口の位置を
容易に調節することができる。
尚本発明による方法及び装置は上述の如き先の提案にか
かる方法によっては能率よく且低廉に製造することが困
難な金属炭化物の微粉末を分散粒子とする複合材料の製
造に対し適用されるに適したものであるが、本発明の方
法及び装置は金属酸化物、金属窒化物の如き他の任意の
金属化合物の微粉末を分散粒子とする複合材料の製造に
適用されてよいものである。
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を実施例について
詳細に説明する。
実施例 第1図は本発明による複合材料製造装置の一つの実施例
を示す縦断面図、第2図は第1図に示された装置の要部
を示す拡大部分縦断面図である。
図に於て、10及び12はそれぞれアッパハウジング及
びロアハウジングを示している。アッパハウジング10
は実質的に一体の底壁14を有し軸線Aに沿って延在す
る本体16と、該本体の上端を閉ざす蓋部材18とより
なっている。またロアハウジング12は軸線Aに沿って
延在し底壁14により上端を閉ざされた本体20と、該
本体の下端を閉ざす底壁部材22とよりなっている。蓋
部材18と本体16の上端との間、底壁14と本体20
の上端との間、本体20の下端と底壁部材22との間に
はそれぞれシール24、26、28が配置されており、
これによりアッパハウジング及びロアハウジングの内部
が大気より遮断されている。本体16及び20の側壁は
二重円筒状をなしており、それぞれ冷却水通路30及び
32を郭定している。
アッパハウジング10内にはメアンダ状のガス予熱室3
4と、該ガス予熱室と連通する金属蒸気発生室36とを
内部に有する黒鉛製のるつぼ38が配置されている。る
つぼ38の周りにはるつぼの内部を所定の温度に加熱す
るヒータ40が配置されており、るつぼ38及びヒータ
40は底壁上に配置された箱形の断熱材42内に収容さ
れている。るつぼ38の天井壁にはガス予熱室34と連
通するキャリアガス導入導管44が固定されており、る
つぼ38の底壁には金属蒸気搬送導管46が固定されて
おり、該導管の上方部分は金属蒸気発生室36内を上方
へ延在しており、導管46の下方部分は底壁14を貫通
して下方へ延在している。
図示の実施例に於ては、第2図に詳細に示されている如
く、導管46の下端には平行部を備えたのど部48aを
有する先細末広ノズル48が一体的には設けられてい
る。ノズル48はその下流側開口端48bにて複合材料
製造室50と連通している。ノズル48内には下流側開
口端48bよりのど部48aの実質的に長手方向中央の
位置まで反応ガス導入導管52が延在している。導管5
2はロアハウジング12の本体20の側壁に担持された
支持装置53により、図にて上下方向に軸線Aに沿って
位置調節可能に支持されている。導管52の先端にはキ
ャップ54が固定されている。キャップ54は円錘形の
頭部54aと実質的に円筒形の本体部54bとよりなっ
ており、本体部は周方向に互いに隔置され軸線方向に延
在する複数個のタング56を有している。各タングの半
径方向外方の面には雄ねじが形成されており、該雄ねじ
は導管52の先端の内面に形成された雌ねじと螺合して
いる。導管52の先端及びキャップの本体54bの下端
はそれぞれノズルの下流側開口端48bへ向けて開いた
切頭円錘面52b及び58を有しており、これらの切頭
円錘面により導管52とキャップ54とよりなる反応ガ
ス供給手段60の断面末広状の環状の開口62が郭定さ
れている。
ロアハウジング20の側壁の下方部には途中に開閉弁6
4を有する導管66の一端が連結されており、該導管の
他端には真空ポンプ68が接続されており、これにより
複合材料製造室50等が所定の圧力に減圧されるように
なっている。複合材料製造室50内にはノズル48の下
方に、即ちノズルよりの噴流70を受ける位置にマトリ
ックス金属の溶湯72を貯容する容器74が配置されて
いる。図示の実施例に於ては、容器74は底壁部材22
と一体に形成されており、その主要部は底壁部材より下
方へ突出している。容器74の周りには容器内を加熱し
て溶湯72を溶融状態に維持するヒータ76が配設され
ている。また溶湯72はシャフト78を介して図には示
されていないモータにより回転駆動されるプロペラ80
により撹拌されるようになっている。
次に上述の如く構成された複合材料製造装置を用いて行
われる本発明の製造方法の実施例について説明する。
まず容器74内へマトリックス金属の溶湯を導入し、ヒ
ータ76により溶湯を所定の温度に加熱し、また金属蒸
気発生室36内に金属化合物を構成すべき固体又は液体
の金属を装入し、キャリアガス導入導管よりキャリアガ
スを導入しつつ真空ポンプ68を作動させる。次いで冷
却水通路30及び32に冷却水を流しつつ、ヒータ40
に通電を行って金属蒸気発生室を所定の温度に加熱す
る。この段階に於ては金属蒸気発生室内へ装入された金
属は金属溶湯82となり、図には示されていないがその
液面より金属蒸気を発生する。次いで反応ガス供給手段
60よりノズル48内へ反応ガスを導入する。
この場合金属溶湯82より発生した金属蒸気は金属蒸気
発生室内にてキャリアガスと混合され、該混合ガスは実
質的に温度低下することなく導管46を経てノズル48
内へ流入し、反応ガス供給手段60を経てノズル内へ導
入された反応ガスと混合され、これにより金属蒸気と反
応ガスとが反応して高温の金属化合物の微粒となり、か
かる微粒を含む混合ガスはノズルの下流側開口端48b
より噴流70となって噴出し、ノズルを通過する際の断
熱膨張によって急冷される。かくして生じた金属化合物
の微粉末を含む噴流70は溶湯72に衝突し、これによ
り微粉末が溶湯中に侵入し、微粉末と溶湯とがプロペラ
80により均一に撹拌混合される。
尚この場合、キャリアガスの流量、反応ガスの流量、各
室内の圧力等を調節することにより、生成する金属化合
物の微粉末の大きさを変化させることができ、また金属
蒸気発生室内の温度や反応ガスの流量等を調節すること
により、金属化合物の微粉末の単位時間当りの生成量を
変化させることができる。
次に第1図に示された複合材料製造装置を用いて行われ
た本発明の製造方法の幾つかの具体例について説明す
る。
具体例1 金属溶湯82としてケイ素溶湯を選定し、マトリックス
金属の溶湯として純アルミニウムの溶湯を選定し、キャ
リアガスとしてアルゴンを選定し、反応ガスとしてメタ
ンガスを選定し、下記の表1に示された条件にて第1図
及び第2図に示された装置を運転することにより、炭化
ケイ素の微粉末が分散された純アルミニウムよりなる複
合材料を製造した。
表 1 Si溶湯の温度: 2000℃ アルゴンの流量: 1l/min CHガスの流量: 20l/min 金属蒸気発生室の圧力: 8Torr 複合材料製造室の圧力: 2Torr その結果純アルミニウムの溶湯中に平均粒径約400Å
の炭化ケイ素微粉末を約55g/hrの速度にて捕集する
ことができ、前述の特開昭60−21346号公報に記
載された方法の場合に比して、微粉末の体積率が同一で
ある複合材料の製造速度を約2〜3倍に向上させること
ができた。また炭素の蓄積等による装置の運転上の障害
が生じることなく約100時間に亙り複合材料の製造を
行うことができた。
具体例2 金属溶湯82及びマトリックス金属の溶湯として純アル
ミニウム溶湯を選定し、キャリアガスとしてアルゴンを
選定し、反応ガスとしてメタンガスを選定し、下記の表
2に示された条件にて第1図及び第2図に示された装置
を運転することにより、炭化アルミニウムの微粉末が分
散された純アルミニウムよりなる複合材料を製造した。
表 2 Al溶湯の温度: 1800℃ アルゴンの流量: 1l/min CHガスの流量: 25l/min 金属蒸気発生室の圧力: 9Torr 複合材料製造室の圧力: 3Torr その結果純アルミニウムの溶湯中に平均粒径約400Å
の炭化アルミニウムの微粉末を約60g/hrの速度にて
捕集することができ、前述の特開昭60−21346号
公報に記載された方法の場合に比して、微粉末の体積率
が同一である複合材料の製造速度を約3〜4倍に向上さ
せることができた。また炭素の蓄積等による装置の運転
上の障害が生じることなく約100時間に亙り複合材料
の製造を行うことができた。
尚上述の実施例に於ては、ノズル48は先細末広ノズル
であるが、導管46の下端に設けられるノズルは例えば
先細ノズルであってもよい。また反応ガス供給手段によ
る反応ガスの吹出し方向は図示の実施例の如くノズルの
下流側開口端へ向けて傾斜した半径方向外方又は半径方
向外方であることが好ましいが、金属蒸気の流れ方向に
見て上流側方向へ傾斜した半径方向外方であってもよ
い。この場合には導管52内へ金属粒子が侵入すること
を防止する手段が導管の先端より上流側の位置に配置さ
れる。
以上に於ては本発明を特定の実施例及び幾つかの具体例
について詳細に説明したが、本発明はこれらの実施例及
び具体例に限定されるものではなく、本発明の範囲内に
て他の種々の実施例が可能であることは当業者にとって
明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による複合材料製造装置の一つの実施例
を示す縦断面図、第2図は第1図に示された装置の要部
を示す拡大部分縦断面図である。 10……アッパハウジング,12……ロアハウジング,
14……底壁,16……本体,18……蓋部材,20…
…本体,22……底壁部材,24、26、28……ツー
ル,30、32……冷却水通路,34……ガス予熱室,
36……金属蒸気発生室,38……るつぼ,40……ヒ
ータ,42……断熱材,44……キャリアガス導入導
管,46……金属蒸気搬送導管,48……先細末広ノズ
ル,48a……のど部,48b……下流側開口端,50
……複合材料製造室,52……反応ガス導入導管,54
……キャップ,56……タング,58……切頭円錘面,
60……反応ガス供給手段,62……開口,64……開
閉弁,66……導管,68……真空ポンプ,70……噴
流,72……マトリックス金属の溶湯,74……容器,
76……ヒータ,78……シャフト,80……プロペ
ラ,82……金属溶湯

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属化合物を構成すべき金属の蒸気を断熱
    膨張用のノズルに通しつつ前記金属化合物を構成すべき
    他の元素を含む反応ガスをノズルの最小断面部又はそれ
    より上流側の位置にて前記ノズル内へ導入し、前記金属
    蒸気と前記反応ガスとを混合することにより前記金属蒸
    気と前記他の元素とを反応させ、かくして生じた金属化
    合物の微粒と残留ガスとの混合ガスを前記ノズルより噴
    出させ、その噴流をマトリックス金属の溶湯に衝突させ
    ることを含む金属化合物粒子分散金属複合材料の製造方
    法。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項の金属化合物粒子分
    散金属複合材料の製造方法に於て、前記反応ガスは前記
    ノズルの内壁面より隔置された位置にて前記ノズル内へ
    導入されることを特徴とする金属化合物粒子分散金属複
    合材料の製造方法。
  3. 【請求項3】金属蒸気発生室と、複合材料製造室と、前
    記金属蒸気発生室を所定の温度に加熱する手段と、前記
    金属蒸気発生室と前記複合材料製造室とを連通接続し前
    記複合材料製造室の側の端部に断熱膨張用のノズルを有
    する絞り通路手段と、前記ノズルの最小断面部又はその
    上流側の位置にて前記ノズル内へ反応ガスを供給する反
    応ガス供給手段と、前記ノズルよりの噴流を受ける位置
    にて前記複合材料製造室内に配置されたマトリックス金
    属溶湯貯容手段と、前記複合材料製造室内を減圧する手
    段とを有する金属化合物粒子分散金属複合材料の製造装
    置。
  4. 【請求項4】特許請求の範囲第3項の金属化合物粒子分
    散金属複合材料の製造装置於て、前記反応ガス供給手段
    は前記ノズルの内壁面より隔置された位置に開口を有す
    る導管を含んでいることを特徴とする金属化合物粒子分
    散金属複合材料の製造装置。
  5. 【請求項5】特許請求の範囲第4項の金属化合物粒子分
    散金属複合材料の製造装置に於て、前記導管は前記ノズ
    ル内を流れる金属蒸気の流れ方向に見て前記ノズルの下
    流側開口端より前記ノズル内へ延在していることを特徴
    とする金属化合物粒子分散金属複合材料の製造装置。
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