JPH0649497B2 - 易開口性罐蓋 - Google Patents
易開口性罐蓋Info
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- JPH0649497B2 JPH0649497B2 JP62187644A JP18764487A JPH0649497B2 JP H0649497 B2 JPH0649497 B2 JP H0649497B2 JP 62187644 A JP62187644 A JP 62187644A JP 18764487 A JP18764487 A JP 18764487A JP H0649497 B2 JPH0649497 B2 JP H0649497B2
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- opening
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、易開口性罐蓋に関するもので、より詳細に
は、罐内圧やその変化に伴なう罐蓋のパネル変形にかか
わらず、罐蓋に対する開口用タブの接着構造が強固に維
持され、その結果として開口用タブの離脱のおそれなし
に開口を容易に行い得る易開口性罐蓋に関する。
は、罐内圧やその変化に伴なう罐蓋のパネル変形にかか
わらず、罐蓋に対する開口用タブの接着構造が強固に維
持され、その結果として開口用タブの離脱のおそれなし
に開口を容易に行い得る易開口性罐蓋に関する。
(従来の技術) 従来、罐詰製品に用いる易開口性罐蓋(イージイ・オー
ブン・エンド)としては、スコア(部分切断線)により
区画された開口用部分を備え、この開口用部分にリベッ
トを形成し、このリベットにより開口用タブを固着し、
このタブを引張ることにより、スコアが破断されて開口
用部分が取外されるようにしたものが広く使用されてい
る。
ブン・エンド)としては、スコア(部分切断線)により
区画された開口用部分を備え、この開口用部分にリベッ
トを形成し、このリベットにより開口用タブを固着し、
このタブを引張ることにより、スコアが破断されて開口
用部分が取外されるようにしたものが広く使用されてい
る。
このリベット固着型の罐蓋では、用いる金属素材がアル
ミニウムのような加工性に優れた素材に限定されるが、
テイン・フリー・スチール(TFS)のような表面処理鋼板
から成る蓋に易開口性機構を導入するために、罐蓋の開
口用部分に開口用タブを接着剤を介して接合することも
既に提案されており、本発明者等の提案にかかる特開昭
61−60447号公報には、 「周囲に、罐胴フランジとの間に巻締されるシーリング
コンパウンド塗布部を有し且つその内方に易開封性機構
を備えた易開封性罐蓋において、 プライマー塗装したクロメート表面処理鋼板から成る蓋
材に、開口すべき部分を区画するスコアを該鋼板の厚み
方向の途中に達するように設け、 開封用タブを、その押裂き用先端がほぼスコア上に位置
するように、該蓋材の開口すべき部分に、アミド反復単
位及び/又はエステル反復単位から成る熱可塑性接着剤
による接着支点を介して、下記式 W≧K・d.σB・t2 式中、Kは値4Kg-1の定数であり、dはスコアから接着
支点迄の距離(mm)を表わし、σBは前記クロメート処
理鋼板の引張り強さ(Kg/mm2)を表わし、tは蓋材の
スコア残厚(mm)を表わし、Wはスコアから距離dでの
接着剤層の巾(mm)を表わす、 を満足する巾で設けたことを特徴とする易開封性罐
蓋。」 が記載されている。
ミニウムのような加工性に優れた素材に限定されるが、
テイン・フリー・スチール(TFS)のような表面処理鋼板
から成る蓋に易開口性機構を導入するために、罐蓋の開
口用部分に開口用タブを接着剤を介して接合することも
既に提案されており、本発明者等の提案にかかる特開昭
61−60447号公報には、 「周囲に、罐胴フランジとの間に巻締されるシーリング
コンパウンド塗布部を有し且つその内方に易開封性機構
を備えた易開封性罐蓋において、 プライマー塗装したクロメート表面処理鋼板から成る蓋
材に、開口すべき部分を区画するスコアを該鋼板の厚み
方向の途中に達するように設け、 開封用タブを、その押裂き用先端がほぼスコア上に位置
するように、該蓋材の開口すべき部分に、アミド反復単
位及び/又はエステル反復単位から成る熱可塑性接着剤
による接着支点を介して、下記式 W≧K・d.σB・t2 式中、Kは値4Kg-1の定数であり、dはスコアから接着
支点迄の距離(mm)を表わし、σBは前記クロメート処
理鋼板の引張り強さ(Kg/mm2)を表わし、tは蓋材の
スコア残厚(mm)を表わし、Wはスコアから距離dでの
接着剤層の巾(mm)を表わす、 を満足する巾で設けたことを特徴とする易開封性罐
蓋。」 が記載されている。
(発明が解決しようとする問題点) 上記先行技術の易開口性蓋は、易開口性、耐腐食性及び
耐圧変形の組合せに優れたものではあるが、この蓋を罐
胴のフランジに巻締して、罐詰製品とした場合、開口用
タブの接着強度に関して一つの重大な問題を生じること
がわかった。
耐圧変形の組合せに優れたものではあるが、この蓋を罐
胴のフランジに巻締して、罐詰製品とした場合、開口用
タブの接着強度に関して一つの重大な問題を生じること
がわかった。
一般に、罐詰の状態において、罐蓋は罐内外圧の差、例
えば罐詰加熱殺菌時における内圧の上昇或いは罐内容物
の自生圧力等により必らずパネル変形を受ける。ここ
で、パネル変形とは、パネルの周辺部が固定されている
が、パネルの中心部がその垂直軸方向に膨出する変形を
意味する。
えば罐詰加熱殺菌時における内圧の上昇或いは罐内容物
の自生圧力等により必らずパネル変形を受ける。ここ
で、パネル変形とは、パネルの周辺部が固定されている
が、パネルの中心部がその垂直軸方向に膨出する変形を
意味する。
開口用タブ接着型の易開口性蓋において前述したパネル
変形が生ずると、剛性のある開口用タブの接着部分がこ
のパネル変形に追従することができず、従って接着構造
部にはその周辺から部分的な剥離が進行する。そのた
め、開口用タブの接着力が低下して開口時にタブの離脱
を生じ、正常に開口できないという問題を生じるのであ
る。
変形が生ずると、剛性のある開口用タブの接着部分がこ
のパネル変形に追従することができず、従って接着構造
部にはその周辺から部分的な剥離が進行する。そのた
め、開口用タブの接着力が低下して開口時にタブの離脱
を生じ、正常に開口できないという問題を生じるのであ
る。
従って、本発明の目的は、罐内圧やその変化に伴なう罐
蓋のパネル変形、特に罐容器に内容物が充填されたこと
による内圧変化や、内容物を充填後、加熱殺菌工程での
容器内圧変化によるパネル変形が生じた場合にも、罐蓋
に対する開口用タブの接着構造が部分的な剥離の進行な
しに強固に維持され、その結果として、開口用タブの離
脱のおそれなしに開口を容易に行い得る易開口性罐蓋を
提供するにある。
蓋のパネル変形、特に罐容器に内容物が充填されたこと
による内圧変化や、内容物を充填後、加熱殺菌工程での
容器内圧変化によるパネル変形が生じた場合にも、罐蓋
に対する開口用タブの接着構造が部分的な剥離の進行な
しに強固に維持され、その結果として、開口用タブの離
脱のおそれなしに開口を容易に行い得る易開口性罐蓋を
提供するにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明によれば、金属板から成る蓋材、該蓋材の開口す
べき部分を区画する、金属板の厚み方向の途中に達する
ように設けられたスコア、押裂き用先端と把持部とを有
する開口用タブ、前記開口すべき部分に且つスコアに近
接して周状の段差、溝或いはビード等の変形防止用リブ
を介して設けられたパネル変形から独立な開口用タブ取
付部、開口用タブに、押裂き用先端側に位置する付け根
と、把持部側に位置するほぼU字形の切目とで規定され
るように設けられ、しかも付け根の平坦度(d) が±50
μmよりも小さい支点部分、及び押裂き用先端とスコア
とがほぼ重なり合う位置関係で開口用タブ取付部と支点
部分とを接着する接着剤層から成ることを特徴とする易
開口性蓋が提供される。
べき部分を区画する、金属板の厚み方向の途中に達する
ように設けられたスコア、押裂き用先端と把持部とを有
する開口用タブ、前記開口すべき部分に且つスコアに近
接して周状の段差、溝或いはビード等の変形防止用リブ
を介して設けられたパネル変形から独立な開口用タブ取
付部、開口用タブに、押裂き用先端側に位置する付け根
と、把持部側に位置するほぼU字形の切目とで規定され
るように設けられ、しかも付け根の平坦度(d) が±50
μmよりも小さい支点部分、及び押裂き用先端とスコア
とがほぼ重なり合う位置関係で開口用タブ取付部と支点
部分とを接着する接着剤層から成ることを特徴とする易
開口性蓋が提供される。
(作用) 本発明の易開口性罐蓋は、蓋材のスコアで区画された開
口用部分に、開口用タブを接着剤層を介して接合して成
るが、この開口用部分に且つスコアに近接して、周状の
段差、溝或いはビードを介してパネル変形から独立な開
口用タブ取付部を設けることが第一の特徴である。
口用部分に、開口用タブを接着剤層を介して接合して成
るが、この開口用部分に且つスコアに近接して、周状の
段差、溝或いはビードを介してパネル変形から独立な開
口用タブ取付部を設けることが第一の特徴である。
即ち、開口用タブ取付部の周囲を完全に包囲するように
設けられた段差、溝或いはビードは、蓋材パネルに対し
て垂直方向の変形に対し補強リブ乃至は変形を抑制する
部材としての作用を示し、その結果として蓋材がパネル
変形を生じた場合にも、この段差、溝或いはビードで包
囲された領域、即ち開口用タブ取付部を、パネル変形か
ら独立な領域とすることができる。このため、本発明の
易開口性罐蓋では、開口用タブ取付部の平坦度等の状態
は、開口用タブの接着時点と実際に罐詰中に組込まれ、
パネル変形を受けている時点との間で実質上の変化がな
く、従って、開口用タブとの接着構造に引剥し力が作用
するのが防止されることになる。
設けられた段差、溝或いはビードは、蓋材パネルに対し
て垂直方向の変形に対し補強リブ乃至は変形を抑制する
部材としての作用を示し、その結果として蓋材がパネル
変形を生じた場合にも、この段差、溝或いはビードで包
囲された領域、即ち開口用タブ取付部を、パネル変形か
ら独立な領域とすることができる。このため、本発明の
易開口性罐蓋では、開口用タブ取付部の平坦度等の状態
は、開口用タブの接着時点と実際に罐詰中に組込まれ、
パネル変形を受けている時点との間で実質上の変化がな
く、従って、開口用タブとの接着構造に引剥し力が作用
するのが防止されることになる。
一方、開口用タブの支点部分(接着部分)は、押裂き用
先端側に位置する付け根と把持部側に位置するほぼU字
形の切目とで規定されるが、本発明ではこの付け根の平
坦度(d) を±50μmよりも小さくなるようにしたこと
が第二の特徴である。本明細書において、平坦度(d) と
は、付け根の両端縁を結ぶ線に対する付け根の凹凸の最
大距離(μm)を意味し、接着剤層側に突き出ている場
合にはマイナス(−)、それと反対方向に突き出ている
場合にはプラス(+)で表示するものとする。
先端側に位置する付け根と把持部側に位置するほぼU字
形の切目とで規定されるが、本発明ではこの付け根の平
坦度(d) を±50μmよりも小さくなるようにしたこと
が第二の特徴である。本明細書において、平坦度(d) と
は、付け根の両端縁を結ぶ線に対する付け根の凹凸の最
大距離(μm)を意味し、接着剤層側に突き出ている場
合にはマイナス(−)、それと反対方向に突き出ている
場合にはプラス(+)で表示するものとする。
開口時に最も強く引き剥し力が作用するのは支点部分
(接着部分)の内でも特に付け根の部分であり、この付
け根の部分の平坦度(d) を±50μmより小、より好適
には±40μmよりも小、最も好適には±30μmより
も小とすることにより、開口時における開口用タブ接着
構造の剥離を防止して、良好な開口性能を確保すること
ができる。開口用タブの付け根部分における平坦度(d)
は、付け根部分を段付け工具で折り曲げ加工し、この部
分に段差を形成させることによりコントロールすること
ができる。
(接着部分)の内でも特に付け根の部分であり、この付
け根の部分の平坦度(d) を±50μmより小、より好適
には±40μmよりも小、最も好適には±30μmより
も小とすることにより、開口時における開口用タブ接着
構造の剥離を防止して、良好な開口性能を確保すること
ができる。開口用タブの付け根部分における平坦度(d)
は、付け根部分を段付け工具で折り曲げ加工し、この部
分に段差を形成させることによりコントロールすること
ができる。
本発明によれば、蓋材の開口用部分に周状の段差、溝或
いはビードを介してパネル変形から独立な開口用タブ取
付部を設け、開口用タブの支点部分の付け根を平坦度
(d) が±50μmよりも小の平坦なものとし、この取付
部と支点部分とを接着剤を介して接合することにより、
罐詰に取付けられた状態での開口用タブの剥離強度を著
しく高いレベルに維持することができる。一例として、
平板状の開口用部分に開口用タブを接着したものが、接
合時には16Kgf の剥離強度を有し、罐詰レトルト殺菌
後には剥離強度が8Kgf 以下に低下したのに対して、周
状の段差部を介してパネル変形から独立な開口用タブ取
付部を形成し、これに開口用タブを接着したものでは、
接合時に16Kgf の剥離強度を有し、罐詰レトルト殺菌
後にも15Kgf 以上の剥離強度が維持された。
いはビードを介してパネル変形から独立な開口用タブ取
付部を設け、開口用タブの支点部分の付け根を平坦度
(d) が±50μmよりも小の平坦なものとし、この取付
部と支点部分とを接着剤を介して接合することにより、
罐詰に取付けられた状態での開口用タブの剥離強度を著
しく高いレベルに維持することができる。一例として、
平板状の開口用部分に開口用タブを接着したものが、接
合時には16Kgf の剥離強度を有し、罐詰レトルト殺菌
後には剥離強度が8Kgf 以下に低下したのに対して、周
状の段差部を介してパネル変形から独立な開口用タブ取
付部を形成し、これに開口用タブを接着したものでは、
接合時に16Kgf の剥離強度を有し、罐詰レトルト殺菌
後にも15Kgf 以上の剥離強度が維持された。
(発明の好適態様) 蓋の構造 本発明の易開口性罐蓋の上面を示す第1図、その要部の
拡大断面を示す第2図及び蓋材のみの上面を示す第3図
において、この罐蓋1は、大まかに言って、蓋材2と開
口用タブ3とから構成される。蓋材は、周状のカウンタ
ーシンク部4を介してその外周に巻締用溝部5を有して
おり、この溝部5には罐胴フランジ(図示せず)との二
重巻締に際して、これと密封係合するシーリングコンパ
ウンド層6が設けられている。カウンターシンク部4の
内方には、クッションビード7を介してパネル部8が設
けられている。このクッションビード部7はパネル部8
の内圧による変形量を可及的に少なくするように作用す
る。パネル部8にはスコア9で区画される開口すべき部
分10がある。この開口用部分10はパネル部8の大部
分と実質上一致していてもよいし、パネル部8の一部が
開口用部分であってもよい。スコア9は、第2図の拡大
図に明瞭に示される通り、金属板から成る蓋材の厚み方
向の途中に達するように設けられている。
拡大断面を示す第2図及び蓋材のみの上面を示す第3図
において、この罐蓋1は、大まかに言って、蓋材2と開
口用タブ3とから構成される。蓋材は、周状のカウンタ
ーシンク部4を介してその外周に巻締用溝部5を有して
おり、この溝部5には罐胴フランジ(図示せず)との二
重巻締に際して、これと密封係合するシーリングコンパ
ウンド層6が設けられている。カウンターシンク部4の
内方には、クッションビード7を介してパネル部8が設
けられている。このクッションビード部7はパネル部8
の内圧による変形量を可及的に少なくするように作用す
る。パネル部8にはスコア9で区画される開口すべき部
分10がある。この開口用部分10はパネル部8の大部
分と実質上一致していてもよいし、パネル部8の一部が
開口用部分であってもよい。スコア9は、第2図の拡大
図に明瞭に示される通り、金属板から成る蓋材の厚み方
向の途中に達するように設けられている。
必らずしも必要でないが、破断すべきスコア9の内側に
は、スコア9から小間隔をおいて、スコア9の深い刻設
を容易にし且つこれによりスコア9の破断による開口性
を向上させるためのサブスコア11及び間隔のリム部1
2が設けられている。
は、スコア9から小間隔をおいて、スコア9の深い刻設
を容易にし且つこれによりスコア9の破断による開口性
を向上させるためのサブスコア11及び間隔のリム部1
2が設けられている。
一方、開口用タブの上面を示す第4図及びその断面を示
す第5図において、開口用タブ3は、一方の端部に押裂
き用先端13及び他方の端部に把持部(リング)14を
備えており、それらの間に支点部分(接着部分)15を
有している。この支点部分15は、押裂き用先端側に位
置する付け根16と、把持部側に位置するほぼU字形の
切目17とで規定される舌片の形状をしている。
す第5図において、開口用タブ3は、一方の端部に押裂
き用先端13及び他方の端部に把持部(リング)14を
備えており、それらの間に支点部分(接着部分)15を
有している。この支点部分15は、押裂き用先端側に位
置する付け根16と、把持部側に位置するほぼU字形の
切目17とで規定される舌片の形状をしている。
蓋材2と開口用タブ3とは、第1図及び第2図に示す位
置関係、即ち押裂き用先端13とスコア9とがほぼ重な
り合う位置関係で接着固定されるが、この際の接着固定
を以下に詳述するように行なう。尚、押裂き用先端はス
コアよりも0乃至1mm程度外方に突き出ていた方がスコ
アの剪断開始が容易である。
置関係、即ち押裂き用先端13とスコア9とがほぼ重な
り合う位置関係で接着固定されるが、この際の接着固定
を以下に詳述するように行なう。尚、押裂き用先端はス
コアよりも0乃至1mm程度外方に突き出ていた方がスコ
アの剪断開始が容易である。
先ず、蓋材2の開口用部分10には、スコア9に近接し
て、第2図及び第3図に最もよく示されるように、周状
の段差部等の変形防止用リブ18を介してパネル変形か
ら独立な開口用タブ取付部19を設ける。周状の段差部
18の代りに周状の溝部やビード部を設けてもよいし、
開口用タブ取付部19の面は、それ以外の開口用部分の
面と面一になっていてもよいし、また後者の面から上方
に突出していてもよいし、下方に窪んでいてもよい。
て、第2図及び第3図に最もよく示されるように、周状
の段差部等の変形防止用リブ18を介してパネル変形か
ら独立な開口用タブ取付部19を設ける。周状の段差部
18の代りに周状の溝部やビード部を設けてもよいし、
開口用タブ取付部19の面は、それ以外の開口用部分の
面と面一になっていてもよいし、また後者の面から上方
に突出していてもよいし、下方に窪んでいてもよい。
第6−A乃至6−E図は、開口用タブ取付部19の断面
形状の数例を示すものであり、第6−A図は取付部19
の変形防止用リブが段差部18aから成り、取付部19
が他の開口用部分10よりも上方に突起している例であ
り、第6−B図は取付部19の変形防止用リブが段差部
18bから成るが、取付部19が他の開口用部分10よ
りも下方に窪んでいる例であり、第6−C図は取付部1
9の変形防止用リブが溝18cから成り、取付部19が
他の開口用部分10と実質上面一である例であり、第6
−D図は取付部19の変形防止用リブがビード18dか
ら成り、やはり取付部19が他の開口用部分10と実質
上面一である例であり、第6−E図は取付部19の変形
防止用リブが溝18cとビード18dとの組合せから成
る例である。
形状の数例を示すものであり、第6−A図は取付部19
の変形防止用リブが段差部18aから成り、取付部19
が他の開口用部分10よりも上方に突起している例であ
り、第6−B図は取付部19の変形防止用リブが段差部
18bから成るが、取付部19が他の開口用部分10よ
りも下方に窪んでいる例であり、第6−C図は取付部1
9の変形防止用リブが溝18cから成り、取付部19が
他の開口用部分10と実質上面一である例であり、第6
−D図は取付部19の変形防止用リブがビード18dか
ら成り、やはり取付部19が他の開口用部分10と実質
上面一である例であり、第6−E図は取付部19の変形
防止用リブが溝18cとビード18dとの組合せから成
る例である。
開口用タブ取付部19の形状や面積は、開口用タブの剥
離が防止されるように強固な接着が行われるようなもの
であればよく、第7−A乃至7−D図は取付部19の形
状の数例を示す。即ち、第7−A図は取付部19が扇型
形状の例、第7−B図は、半円型乃至D型形状の例であ
り、第7−C図は角が丸められた四辺形の形状の例であ
り、第7−D図は円形の例である。勿論、開口用タブ取
付部19の形状及び面積は、開口用タブ3の支点部分1
5と完全に重なるか或いはこれより若干大きいものであ
るべきである。
離が防止されるように強固な接着が行われるようなもの
であればよく、第7−A乃至7−D図は取付部19の形
状の数例を示す。即ち、第7−A図は取付部19が扇型
形状の例、第7−B図は、半円型乃至D型形状の例であ
り、第7−C図は角が丸められた四辺形の形状の例であ
り、第7−D図は円形の例である。勿論、開口用タブ取
付部19の形状及び面積は、開口用タブ3の支点部分1
5と完全に重なるか或いはこれより若干大きいものであ
るべきである。
段差、溝或いはビード等の変形防止用リブ18は、高さ
(h) が0.2 乃至2.0 mm、特に0.3 乃至1.5 mmで、巾
(w)が0.2 乃至5mm、特に0.4 乃至3mmの範囲となる
ように設けられていることが取付部19にパネル変形が
及ばないようにするために重要である。また開口用タブ
取付部19の面積は一般に10乃至600mm2、特に3
0乃至300mm2で、その最大巾(押裂方向に対し直角
方向の最大寸法:w)は、下記式 W≧K・S.δB・t2……(1) 式中、Kは値4Kg-1の定数であり、Sはスコアから接着
支点迄の距離(mm)を表わし、σBは蓋材の引張り強さ
(Kg/mm2)を表わし、tは蓋材のスコア残厚(mm)を
表わし、Wはスコアから距離Sでの接着剤層の巾(mm)
を表わす、 を満足する巾で設けることが望ましい。
(h) が0.2 乃至2.0 mm、特に0.3 乃至1.5 mmで、巾
(w)が0.2 乃至5mm、特に0.4 乃至3mmの範囲となる
ように設けられていることが取付部19にパネル変形が
及ばないようにするために重要である。また開口用タブ
取付部19の面積は一般に10乃至600mm2、特に3
0乃至300mm2で、その最大巾(押裂方向に対し直角
方向の最大寸法:w)は、下記式 W≧K・S.δB・t2……(1) 式中、Kは値4Kg-1の定数であり、Sはスコアから接着
支点迄の距離(mm)を表わし、σBは蓋材の引張り強さ
(Kg/mm2)を表わし、tは蓋材のスコア残厚(mm)を
表わし、Wはスコアから距離Sでの接着剤層の巾(mm)
を表わす、 を満足する巾で設けることが望ましい。
尚、第1,2及び3図において、蓋材2のほぼ中央に、
開口用タブの把持部(リング)14に対応して、段差部
20を介して設けられた凹部21はリング14の把持を
容易にするためのものであり、この凹部21に設けられ
たデインブル22はリング14を確実に上に浮かせて、
把持の際指の挿入を容易にするためのものである。ま
た、この凹部21の外周に設けられたCビード23は蓋
成形時に発生した歪を取る役目をするものである。
開口用タブの把持部(リング)14に対応して、段差部
20を介して設けられた凹部21はリング14の把持を
容易にするためのものであり、この凹部21に設けられ
たデインブル22はリング14を確実に上に浮かせて、
把持の際指の挿入を容易にするためのものである。ま
た、この凹部21の外周に設けられたCビード23は蓋
成形時に発生した歪を取る役目をするものである。
本発明において、開口用タブ3の支点部分(接着部分)
15では、付け根16の平坦度(d) が開口時の剥離強度
を大にする上で重要であることは既に指摘した。付け根
16の平坦度を向上させるために、第4図及び第5図に
示す具体例では、U字形切目17の両端部24,24よ
りも内側に段差25の形で折れ目を入れ、この下方の折
れ目を付け根16とする。
15では、付け根16の平坦度(d) が開口時の剥離強度
を大にする上で重要であることは既に指摘した。付け根
16の平坦度を向上させるために、第4図及び第5図に
示す具体例では、U字形切目17の両端部24,24よ
りも内側に段差25の形で折れ目を入れ、この下方の折
れ目を付け根16とする。
第8−A図及び第8−B図は、支点部分15の付け根1
6の位置における巾方向断面を示したものであり、通常
の場合、第8−B図に示すようにdが(+) の反りを生じ
ているのが一般的であり、このような反りを生じている
と開口開始時の剥離力が小さくなる。本発明において
は、段差状の折れ目16を設け、この折れ目16を支点
部分の付け根とすることにより、付け根の平坦度が向上
し、開口開始時における剥離力を十分に大きくすること
ができる。
6の位置における巾方向断面を示したものであり、通常
の場合、第8−B図に示すようにdが(+) の反りを生じ
ているのが一般的であり、このような反りを生じている
と開口開始時の剥離力が小さくなる。本発明において
は、段差状の折れ目16を設け、この折れ目16を支点
部分の付け根とすることにより、付け根の平坦度が向上
し、開口開始時における剥離力を十分に大きくすること
ができる。
この場合、明確で平坦な折れ目を形成させるという見地
からは、段差部25の切れ目両端24,24からの高さ
(h1)は0.2 乃至1.5 mm、特に0.3 乃至0.8 mm、切れ
目両端24,24からの水平方向の巾(w1)は3.0 乃
至15.0mm、特に4.0 乃至13.0mmの範囲にあることが望ま
しい。
からは、段差部25の切れ目両端24,24からの高さ
(h1)は0.2 乃至1.5 mm、特に0.3 乃至0.8 mm、切れ
目両端24,24からの水平方向の巾(w1)は3.0 乃
至15.0mm、特に4.0 乃至13.0mmの範囲にあることが望ま
しい。
かくして形成された開口用タブ3の支点部分15と蓋材
2の開口用タブ取付部19とを例えば、アミド及び/又
はエステル反復単位から成る接着剤等の接着剤層26
(第2図)を介して接合し、本発明の易開口性蓋とす
る。
2の開口用タブ取付部19とを例えば、アミド及び/又
はエステル反復単位から成る接着剤等の接着剤層26
(第2図)を介して接合し、本発明の易開口性蓋とす
る。
第1乃至3図に示した易開口性蓋1は、パネル部8の大
部分と開口用部分10とがほぼ一致するフルオープン型
のものであるが、第9図に示す通り、パネル部8の一部
に液体内容物等の注ぎ出し口(リキッドポー)とする開
口用部分10を設けることもできる。
部分と開口用部分10とがほぼ一致するフルオープン型
のものであるが、第9図に示す通り、パネル部8の一部
に液体内容物等の注ぎ出し口(リキッドポー)とする開
口用部分10を設けることもできる。
構成素材及び製法 本発明に用いる蓋材は、金属板、特に表面被覆金属板か
ら形成される。この蓋材の断面構造の一例を示す第10
図において、蓋材2は金属基体30、金属基体の外表面
となる側に施された保護被覆をも兼ねる接着プライマー
層31及び金属基体の内表面となる側に施された塗膜或
いは樹脂フイルムの内面保護層32から成る。
ら形成される。この蓋材の断面構造の一例を示す第10
図において、蓋材2は金属基体30、金属基体の外表面
となる側に施された保護被覆をも兼ねる接着プライマー
層31及び金属基体の内表面となる側に施された塗膜或
いは樹脂フイルムの内面保護層32から成る。
金属基体30としては、アルミニウム等の軽金属板も使
用し得るが、耐腐食性により優れているが、リベット加
工性に劣る表面処理鋼板、特にクロメート表面鋼板を使
用し得ることが本発明の顕著な利点である。
用し得るが、耐腐食性により優れているが、リベット加
工性に劣る表面処理鋼板、特にクロメート表面鋼板を使
用し得ることが本発明の顕著な利点である。
表面処理鋼板としては既に述べた通り、クロメート表面
処理鋼板、特に電解クロム酸処理鋼板、クロメート処理
ニッケルめっき鋼板、クロメート処理鉄・錫合金めっき
鋼板、クロメート処理錫・ニッケル合金めっき鋼板、ク
ロメート処理鉄・錫・ニッケル合金めっき鋼板、クロメ
ート処理アルミニウムめっき鋼板が好適に使用される。
処理鋼板、特に電解クロム酸処理鋼板、クロメート処理
ニッケルめっき鋼板、クロメート処理鉄・錫合金めっき
鋼板、クロメート処理錫・ニッケル合金めっき鋼板、ク
ロメート処理鉄・錫・ニッケル合金めっき鋼板、クロメ
ート処理アルミニウムめっき鋼板が好適に使用される。
電解クロム酸処理鋼板は、冷間圧延鋼板基質の上に金属
クロム層とその上の非金属クロム層から成る。鋼板基質
の厚みは、耐圧変形性と加工性及び易開封性との兼合い
により決定され、一般に0.10乃至0.40mm特に0.12乃至0.
35mmの範囲にあるのが望ましい。金属クロム層の厚み
は、耐腐食性と加工性との兼合いにより決定され、その
量は30乃至300mg/m2、特に50乃至250mg/m2
の範囲にあることが望ましい。また非金属クロム層の厚
みは、塗膜密着性や接着剥離強度に関連するものであ
り、クロム量として表わして4乃至40mg/m2、特に7
乃至30mg/m2の範囲にあることが望ましい。
クロム層とその上の非金属クロム層から成る。鋼板基質
の厚みは、耐圧変形性と加工性及び易開封性との兼合い
により決定され、一般に0.10乃至0.40mm特に0.12乃至0.
35mmの範囲にあるのが望ましい。金属クロム層の厚み
は、耐腐食性と加工性との兼合いにより決定され、その
量は30乃至300mg/m2、特に50乃至250mg/m2
の範囲にあることが望ましい。また非金属クロム層の厚
みは、塗膜密着性や接着剥離強度に関連するものであ
り、クロム量として表わして4乃至40mg/m2、特に7
乃至30mg/m2の範囲にあることが望ましい。
クロメート処理ニッケルめっき鋼板は、冷間圧延鋼板基
質の上にニッケル層とその上のクロメート層から成る。
ニッケル層の厚みは耐腐食性に関連するものであり、そ
の量は、30乃至3000mg/m2、特に100乃至10
00mg/m2の範囲にあることが望ましい。またクロメー
ト層は非金属クロム層単層又は金属クロム層を含んでい
てもよい。クロメート層の厚みは塗膜密着性や接着剥離
強度に関連するものであり、クロム量として3乃至20
0mg/m2、特に5乃至150mg/m2の範囲にあることが
望ましい。
質の上にニッケル層とその上のクロメート層から成る。
ニッケル層の厚みは耐腐食性に関連するものであり、そ
の量は、30乃至3000mg/m2、特に100乃至10
00mg/m2の範囲にあることが望ましい。またクロメー
ト層は非金属クロム層単層又は金属クロム層を含んでい
てもよい。クロメート層の厚みは塗膜密着性や接着剥離
強度に関連するものであり、クロム量として3乃至20
0mg/m2、特に5乃至150mg/m2の範囲にあることが
望ましい。
クロメート処理鉄・錫合金めっき鋼板は、冷間圧延鋼板
基質の上に鉄・錫合金層とその上のクロメート層から成
る。鉄・錫合金層の厚みは耐腐食性に関連するものであ
り、その量は錫量として30乃至800mg/m2、特に2
00乃至700mg/m2の範囲にあることが望ましい。ま
たクロメート層は非金属クロム層単層又は金属クロム層
を含んでいてもよい。クロメート層の厚みは、塗膜密着
性や接着剥離強度に関連するものでありクロム量として
3乃至200mg/m2、特に5乃至150mg/m2の範囲に
あることが望ましい。
基質の上に鉄・錫合金層とその上のクロメート層から成
る。鉄・錫合金層の厚みは耐腐食性に関連するものであ
り、その量は錫量として30乃至800mg/m2、特に2
00乃至700mg/m2の範囲にあることが望ましい。ま
たクロメート層は非金属クロム層単層又は金属クロム層
を含んでいてもよい。クロメート層の厚みは、塗膜密着
性や接着剥離強度に関連するものでありクロム量として
3乃至200mg/m2、特に5乃至150mg/m2の範囲に
あることが望ましい。
クロメート処理錫・ニッケル合金めっき鋼板は、冷間圧
延鋼板基質上に錫・ニッケル合金層とその上のクロメー
ト層から成る。錫・ニッケル合金層の厚みは耐腐食性に
関連するものであり、その量は、錫量として30乃至8
00mg/m2、特に50乃至500mg/m2にあることが望
ましい。クロメート層は非金属クロム単層又は金属クロ
ム層を含んでいてもよい。クロメート層の厚みは塗膜密
着性や接着剥離強度に関連するものであり、クロム量と
して3乃至200mg/m2、特に5乃至150mg/m2の範
囲にあることが望ましい。又、錫・ニッケル合金層に少
量の鉄、マンガン、亜鉛、モリブデン、銅等を耐食性向
上の為に添加することもできる。錫・ニッケル合金層と
鋼板の間にニッケル層又は錫層を設けることもできる。
延鋼板基質上に錫・ニッケル合金層とその上のクロメー
ト層から成る。錫・ニッケル合金層の厚みは耐腐食性に
関連するものであり、その量は、錫量として30乃至8
00mg/m2、特に50乃至500mg/m2にあることが望
ましい。クロメート層は非金属クロム単層又は金属クロ
ム層を含んでいてもよい。クロメート層の厚みは塗膜密
着性や接着剥離強度に関連するものであり、クロム量と
して3乃至200mg/m2、特に5乃至150mg/m2の範
囲にあることが望ましい。又、錫・ニッケル合金層に少
量の鉄、マンガン、亜鉛、モリブデン、銅等を耐食性向
上の為に添加することもできる。錫・ニッケル合金層と
鋼板の間にニッケル層又は錫層を設けることもできる。
クロメート処理鉄・錫・ニッケル合金めっき鋼板は、冷
間圧延鋼板基質上に鉄・錫・ニッケル合金めっき層とそ
の上のクロメート層から成る。鉄・錫・ニッケル合金め
っきの厚みは、耐腐食性に関連するものであり、その量
は錫量として10乃至800mg/m2、特に30乃至40
0mg/m2にあることが望ましい。又、クロメート層は非
金属クロム単層又は金属クロム層を含んでいてもよい。
クロメート層の厚みは塗膜密着性や接着剥離強度に関連
するものであり、クロム量として3乃至200mg/m2、
特に5乃至150mg/m2の範囲にあることが望ましい。
又、鉄・錫・ニッケル合金層に少量のマンガン、亜鉛、
モリブデン、銅等を耐食性向上の為に添加することもで
きる。
間圧延鋼板基質上に鉄・錫・ニッケル合金めっき層とそ
の上のクロメート層から成る。鉄・錫・ニッケル合金め
っきの厚みは、耐腐食性に関連するものであり、その量
は錫量として10乃至800mg/m2、特に30乃至40
0mg/m2にあることが望ましい。又、クロメート層は非
金属クロム単層又は金属クロム層を含んでいてもよい。
クロメート層の厚みは塗膜密着性や接着剥離強度に関連
するものであり、クロム量として3乃至200mg/m2、
特に5乃至150mg/m2の範囲にあることが望ましい。
又、鉄・錫・ニッケル合金層に少量のマンガン、亜鉛、
モリブデン、銅等を耐食性向上の為に添加することもで
きる。
クロメート処理アルミニウムめっき鋼板は、冷間圧延鋼
板基質上にアルミニウム層とその上にクロメート層から
成り、鋼板とアルミニウム層の間に鉄・アルミニウム合
金層を設ける場合もある。アルミニウム層の厚みは耐食
性に関連するものであり、その量は30乃至3000mg
/m2であり、特に100乃至2500mg/m2にあること
が望ましい。又、クロメート層は非金属クロム単層又は
金属クロム層を含んでいても良い。又、クロメート層が
リン酸クロメート層であってもよい。クロメート層の厚
みは塗料密着性や接着剥離強度に関連するものであり、
クロム量として3乃至200mg/m2、特に5乃至150
mg/m2の範囲にあることが望ましい。
板基質上にアルミニウム層とその上にクロメート層から
成り、鋼板とアルミニウム層の間に鉄・アルミニウム合
金層を設ける場合もある。アルミニウム層の厚みは耐食
性に関連するものであり、その量は30乃至3000mg
/m2であり、特に100乃至2500mg/m2にあること
が望ましい。又、クロメート層は非金属クロム単層又は
金属クロム層を含んでいても良い。又、クロメート層が
リン酸クロメート層であってもよい。クロメート層の厚
みは塗料密着性や接着剥離強度に関連するものであり、
クロム量として3乃至200mg/m2、特に5乃至150
mg/m2の範囲にあることが望ましい。
プライマー塗膜としては、前述した表面処理鋼板に対し
て優れた密着性を示すと共にアミド及び/又はエステル
反復単位から成る熱可塑性接着剤にも優れた接着性を示
すそれ自体公知の任意のプライマー塗料が使用される。
この塗料としては、熱硬化性或いは熱可塑性の樹脂塗
料、例えばフエノール・エポキシ塗料、アミノ・エポキ
シ塗料、エポキシ・エステル塗料等の変性エポキシ塗
料;例えば塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体部分ケン化物、塩化ビニル−酢
酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、エポキシ変性−、
エポキシアミノ変性−或いはエポキシフエノール変性−
ビニル樹脂塗料等のビニル又は変性ビニル塗料;アクリ
ル樹脂系塗料;油性塗料;アルキッド塗料;ポリエステ
ル塗料;スチレン−ブタジエン系共重合体等の合成ゴム
系塗料等が使用される。
て優れた密着性を示すと共にアミド及び/又はエステル
反復単位から成る熱可塑性接着剤にも優れた接着性を示
すそれ自体公知の任意のプライマー塗料が使用される。
この塗料としては、熱硬化性或いは熱可塑性の樹脂塗
料、例えばフエノール・エポキシ塗料、アミノ・エポキ
シ塗料、エポキシ・エステル塗料等の変性エポキシ塗
料;例えば塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体部分ケン化物、塩化ビニル−酢
酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、エポキシ変性−、
エポキシアミノ変性−或いはエポキシフエノール変性−
ビニル樹脂塗料等のビニル又は変性ビニル塗料;アクリ
ル樹脂系塗料;油性塗料;アルキッド塗料;ポリエステ
ル塗料;スチレン−ブタジエン系共重合体等の合成ゴム
系塗料等が使用される。
密着性と耐腐食性とに優れたプライマー塗料の代表的な
ものは、種々のフエノール類とホルムアルデヒドから誘
導されるレゾール型フエノール−アルデヒド樹脂と、ビ
スフエノール型エポキシ樹脂とから成るフエノール−エ
ポキシ系塗料であり、特にフエノール樹脂とエポキシ樹
脂とを90:10乃至5:95の重量比で含有する塗料
である。この塗料は更に加工性にも優れており、スコア
加工に付した場合にも、スコア加工部の耐腐食性が良好
であるという利点を有している。このタイプの塗料は、
ポリアミド系接着剤の使用に特に適している。
ものは、種々のフエノール類とホルムアルデヒドから誘
導されるレゾール型フエノール−アルデヒド樹脂と、ビ
スフエノール型エポキシ樹脂とから成るフエノール−エ
ポキシ系塗料であり、特にフエノール樹脂とエポキシ樹
脂とを90:10乃至5:95の重量比で含有する塗料
である。この塗料は更に加工性にも優れており、スコア
加工に付した場合にも、スコア加工部の耐腐食性が良好
であるという利点を有している。このタイプの塗料は、
ポリアミド系接着剤の使用に特に適している。
密着性及び耐腐食性に優れたプライマー塗料の他の代表
例は、極性基を有する塩化ビニル共重合樹脂塗料であ
る。この塗料は、カルボキシル基、酸無水物基、エポキ
シ基等の極性基を、樹脂100 g当り50乃至2000ミ
リモルの濃度で含有するものであり、アクリル酸、メタ
クリル酸、無水マレイン酸、アクリル酸又はメタクリル
酸のヒドロキシ−プロピル又はエチルエステル、グリシ
ジルアクリレート(メタクリレート)等を、必要に応じ
酢酸ビニル等の他のコモノマーと共に、塩化ビニルと共
重合させることにより得られる樹脂を含有する塗料であ
る。水酸基は共重合体中の酢酸ビニル単位をケン化する
ことによっても供給されうるし、またエポキシ基はエポ
キシ樹脂やエポキシフエノール塗料で共重合体を変性す
ることによっても供給し得る。
例は、極性基を有する塩化ビニル共重合樹脂塗料であ
る。この塗料は、カルボキシル基、酸無水物基、エポキ
シ基等の極性基を、樹脂100 g当り50乃至2000ミ
リモルの濃度で含有するものであり、アクリル酸、メタ
クリル酸、無水マレイン酸、アクリル酸又はメタクリル
酸のヒドロキシ−プロピル又はエチルエステル、グリシ
ジルアクリレート(メタクリレート)等を、必要に応じ
酢酸ビニル等の他のコモノマーと共に、塩化ビニルと共
重合させることにより得られる樹脂を含有する塗料であ
る。水酸基は共重合体中の酢酸ビニル単位をケン化する
ことによっても供給されうるし、またエポキシ基はエポ
キシ樹脂やエポキシフエノール塗料で共重合体を変性す
ることによっても供給し得る。
勿論、これらのプライマー塗膜は、単層構成でもよく、
またベースコートとトップコートとの組合せのように複
層構成であっても何等差支えない。
またベースコートとトップコートとの組合せのように複
層構成であっても何等差支えない。
プライマー塗膜の厚みは、前述した目的が達成される限
り、特に制限はないが、一般に言って、0.2 乃至30μ
m、特に1乃至20μmの範囲にあるのがよい。
り、特に制限はないが、一般に言って、0.2 乃至30μ
m、特に1乃至20μmの範囲にあるのがよい。
金属基体に対する内面保護被覆としては、前述したプラ
イマー塗膜をそのまま用いることもできるし、またそれ
自体公知の熱硬化性樹脂或いは熱可塑性樹脂から成るそ
の他の罐用内面塗料を用いることもできる。内面保護塗
膜の厚みは一般に1乃至25μm、特に3乃至20μm
の範囲にあるのが好ましい。内面塗膜の代りに、或いは
内面塗膜との組合せで樹脂フイルムを内面保護被覆とし
て用いることもできる。このようなフイルムとしては、
例えば延伸乃至未延伸のポリエチレンテレフタレートフ
イルム、或いは延伸或いは未延伸のポリプロピレンフイ
ルム等を挙げることができ、このフイルムは一般に5乃
至200μm、特に10乃至50μmの厚みを有するこ
とが望ましい。フイルムの基体への貼り合わせは、それ
自体公知の接着剤や接着プライマーを用いて行うことが
できる。
イマー塗膜をそのまま用いることもできるし、またそれ
自体公知の熱硬化性樹脂或いは熱可塑性樹脂から成るそ
の他の罐用内面塗料を用いることもできる。内面保護塗
膜の厚みは一般に1乃至25μm、特に3乃至20μm
の範囲にあるのが好ましい。内面塗膜の代りに、或いは
内面塗膜との組合せで樹脂フイルムを内面保護被覆とし
て用いることもできる。このようなフイルムとしては、
例えば延伸乃至未延伸のポリエチレンテレフタレートフ
イルム、或いは延伸或いは未延伸のポリプロピレンフイ
ルム等を挙げることができ、このフイルムは一般に5乃
至200μm、特に10乃至50μmの厚みを有するこ
とが望ましい。フイルムの基体への貼り合わせは、それ
自体公知の接着剤や接着プライマーを用いて行うことが
できる。
開口用タブは、罐蓋を構成するテイン・フリー表面処理
鋼板から形成されていてもよいし、またアルミニウム或
いはアルミニウム合金のような軽金属板から形成されて
いてもよい。また十分な剛性を有するものであれば、プ
ラスチック材料から形成されたものであってもよい。
鋼板から形成されていてもよいし、またアルミニウム或
いはアルミニウム合金のような軽金属板から形成されて
いてもよい。また十分な剛性を有するものであれば、プ
ラスチック材料から形成されたものであってもよい。
熱可塑性接着剤として用いるアミド反復単位及び/又は
エステル反復単位含有樹脂としては、融点或いは軟化点
が50乃至300℃、特に80乃至270℃の範囲にあ
るホモ乃至コポリアミド、コポリエステル或いはこれら
の2種以上のブレンド物が使用される。
エステル反復単位含有樹脂としては、融点或いは軟化点
が50乃至300℃、特に80乃至270℃の範囲にあ
るホモ乃至コポリアミド、コポリエステル或いはこれら
の2種以上のブレンド物が使用される。
ホモ−乃至コポリアミドとしては、炭素数100 当りのア
ミド反復単位の数が4乃至14、特に5乃至12の範囲
にあるような脂肪族ホモ−乃至コポリアミドが適当であ
り、特にコポリアミドの場合アミド反復単位の少なくと
も3モル%以上が主たるアミド反復単位と異なるアミド
反復単位から成ることが好適である。その適当なものの
例は、これに限定されないが、ナイロン13、ナイロン
12、ナイロン11、ナイロン6−12、ナイロン12
/ナイロン6、ナイロン12/ナイロン10/ナイロン
6−12あるいはダイマー酸ベースのポリアミド類等で
ある。
ミド反復単位の数が4乃至14、特に5乃至12の範囲
にあるような脂肪族ホモ−乃至コポリアミドが適当であ
り、特にコポリアミドの場合アミド反復単位の少なくと
も3モル%以上が主たるアミド反復単位と異なるアミド
反復単位から成ることが好適である。その適当なものの
例は、これに限定されないが、ナイロン13、ナイロン
12、ナイロン11、ナイロン6−12、ナイロン12
/ナイロン6、ナイロン12/ナイロン10/ナイロン
6−12あるいはダイマー酸ベースのポリアミド類等で
ある。
コポリエステルとしては、全エステル単位中の3乃至7
0モル%が主たるエステル反復単位と異なるエステル反
復単位から成るコポリエステルであり、例えば、これに
限定されないが、ポリエチレン・テレフタレート/イソ
フタレート、ポリテトラメチレン・テレフタレート/イ
ソフタレート、ポリエチレン・テレフタレート/アジペ
ート、ポリテトラメチレン・テレフタレート/アジペー
ト、ポリテトラメチレン/エチレン・テレフタレート/
ドデカノエート等を挙げることができる。
0モル%が主たるエステル反復単位と異なるエステル反
復単位から成るコポリエステルであり、例えば、これに
限定されないが、ポリエチレン・テレフタレート/イソ
フタレート、ポリテトラメチレン・テレフタレート/イ
ソフタレート、ポリエチレン・テレフタレート/アジペ
ート、ポリテトラメチレン・テレフタレート/アジペー
ト、ポリテトラメチレン/エチレン・テレフタレート/
ドデカノエート等を挙げることができる。
勿論、これらの接着剤は、フイルムを形成するに足る分
子量を有するべきであり、ポリアミド同志、コポリエス
テル同志、或いはポリアミドとコポリエステルとのブレ
ンド物であってよく、更に改質等の目的で、他の樹脂例
えばアイオノマー、キシレン樹脂、エポキシ樹脂等がブ
レンドされていても何等差支えない。また更にこれらの
接着剤には充填剤、熱安定剤、酸化防止剤、造核剤、顔
料、可塑剤、滑剤等のそれ自体周知の配合剤を公知の処
方に従って配合することができる。
子量を有するべきであり、ポリアミド同志、コポリエス
テル同志、或いはポリアミドとコポリエステルとのブレ
ンド物であってよく、更に改質等の目的で、他の樹脂例
えばアイオノマー、キシレン樹脂、エポキシ樹脂等がブ
レンドされていても何等差支えない。また更にこれらの
接着剤には充填剤、熱安定剤、酸化防止剤、造核剤、顔
料、可塑剤、滑剤等のそれ自体周知の配合剤を公知の処
方に従って配合することができる。
本発明の易開封性罐蓋を製造するに当っては、先ず前述
した表面鋼板等に、プライマー塗料等を有機溶媒溶液、
水性分散液又は水溶液の形で、スプレー塗料、ローラコ
ート、浸漬塗装、静電塗装、電気泳動塗装等の手段で施
こし、塗膜を乾燥乃至は焼付けにより形成させる。ま
た、内面にフイルムを被覆させる場合には、フイルムを
接着剤又は接着プライマーを介してラミネートする。
した表面鋼板等に、プライマー塗料等を有機溶媒溶液、
水性分散液又は水溶液の形で、スプレー塗料、ローラコ
ート、浸漬塗装、静電塗装、電気泳動塗装等の手段で施
こし、塗膜を乾燥乃至は焼付けにより形成させる。ま
た、内面にフイルムを被覆させる場合には、フイルムを
接着剤又は接着プライマーを介してラミネートする。
この塗装板を、所定の罐蓋のサイズに打抜き、プレス成
形により所定の形状の罐蓋に成形し、これと同時に或い
は別工程で、スコア加工を行う。スコア加工は、スコア
部における残留厚みが、素板厚の1/8乃至1/2で且
つ絶対的厚みが0.2 乃至0.9 mm、特に0.3 乃至0.8 mmの
範囲となるようなものであることが望ましい。
形により所定の形状の罐蓋に成形し、これと同時に或い
は別工程で、スコア加工を行う。スコア加工は、スコア
部における残留厚みが、素板厚の1/8乃至1/2で且
つ絶対的厚みが0.2 乃至0.9 mm、特に0.3 乃至0.8 mmの
範囲となるようなものであることが望ましい。
このスコア加工に先立って、或いはスコア加工後に、罐
蓋の周状溝部に、スチレン−ブタジエンゴムラテックス
のような合成ゴムラテックス、粘着付与剤及び充填剤か
らシーリングコンパウンド組成物を施こし、乾燥してコ
ンパウンド層とする。
蓋の周状溝部に、スチレン−ブタジエンゴムラテックス
のような合成ゴムラテックス、粘着付与剤及び充填剤か
らシーリングコンパウンド組成物を施こし、乾燥してコ
ンパウンド層とする。
別に製造された開口用タブの支点部分に、前述した熱可
塑性接着剤の層を設けるか、或いは罐蓋の開口用タブ取
付部に熱可塑性接着剤の層を設ける。勿論、これらの両
方を行なうこともできる。接着剤層の形成は、所定のサ
イズに切断した接着剤フイルムを施こす以外に、接着剤
を粉体、溶融体、懸濁液或いは溶液の形で施こす等の任
意の手法で行うことができる。接着剤樹脂層の厚みは、
3乃至150μm、特に10乃至100μmの範囲にあ
ることが適当である。
塑性接着剤の層を設けるか、或いは罐蓋の開口用タブ取
付部に熱可塑性接着剤の層を設ける。勿論、これらの両
方を行なうこともできる。接着剤層の形成は、所定のサ
イズに切断した接着剤フイルムを施こす以外に、接着剤
を粉体、溶融体、懸濁液或いは溶液の形で施こす等の任
意の手法で行うことができる。接着剤樹脂層の厚みは、
3乃至150μm、特に10乃至100μmの範囲にあ
ることが適当である。
次いで、開口用タブを罐蓋上に位置決めし、タブの支点
部分と罐蓋との間に位置する熱可塑性樹脂を溶融させ、
次いで冷却固化させて、両者の接着を完結させる。
部分と罐蓋との間に位置する熱可塑性樹脂を溶融させ、
次いで冷却固化させて、両者の接着を完結させる。
尚、用いる接着剤は、アミド及び/又はエステル反復単
位を有する熱可塑性接着剤に限定されず、シアン化ビニ
リデン等の瞬間接着剤やエポキシ系接着剤などの熱硬化
性接着剤をも使用し得ることは勿論である。
位を有する熱可塑性接着剤に限定されず、シアン化ビニ
リデン等の瞬間接着剤やエポキシ系接着剤などの熱硬化
性接着剤をも使用し得ることは勿論である。
(発明の効果) 本発明によれば、蓋に周状の変形防止用リブで包囲され
た開口用タブ取付部を設けて、この部分を蓋のパネル変
形から独立な部分とすると共に、開口用タブの支点部分
(接着部分)の内、開口時に最も剥離力が集中し易い付
け根部の平坦度を向上させ、両者を接着剤層を介して接
合したことにより、罐詰としたときのパネル変形にもか
かわらず、両者の接着構造が部分的な剥離の進行なしに
強固に維持され、開口用タブの離脱のおそれなしに、開
口を確実に且つ容易に行なうことが可能となった。
た開口用タブ取付部を設けて、この部分を蓋のパネル変
形から独立な部分とすると共に、開口用タブの支点部分
(接着部分)の内、開口時に最も剥離力が集中し易い付
け根部の平坦度を向上させ、両者を接着剤層を介して接
合したことにより、罐詰としたときのパネル変形にもか
かわらず、両者の接着構造が部分的な剥離の進行なしに
強固に維持され、開口用タブの離脱のおそれなしに、開
口を確実に且つ容易に行なうことが可能となった。
実施例 下記実施例、比較例の中、開口性試験、加熱殺菌処理後
の開口性試験は、次の様に行なった。
の開口性試験は、次の様に行なった。
1.開口性試験 易開口性蓋をそのままの状態でタブを引き起こしスコア
部の一部に切れ目を入れ、引き続き、タブを上方へ引く
ことによりスコア部を全面に亘り切断し蓋の全面開口を
行なう。試験蓋数100個で、全ての蓋で全面開口が出
来たものを(○)、開口途中で、開口用タブの接着剥離
が生じ、蓋の全面開口できなかった蓋が1枚以上発生し
た場合(×)とした。
部の一部に切れ目を入れ、引き続き、タブを上方へ引く
ことによりスコア部を全面に亘り切断し蓋の全面開口を
行なう。試験蓋数100個で、全ての蓋で全面開口が出
来たものを(○)、開口途中で、開口用タブの接着剥離
が生じ、蓋の全面開口できなかった蓋が1枚以上発生し
た場合(×)とした。
2.加熱殺菌処理後の開口性試験 易開口性蓋を、常法に従ってツナ油漬を充填したツナ3
号罐に巻締め、116℃で90分間の加熱殺菌処理を行
ない、冷却後、1の開口性試験と同様に評価を行なっ
た。
号罐に巻締め、116℃で90分間の加熱殺菌処理を行
ない、冷却後、1の開口性試験と同様に評価を行なっ
た。
3.貯蔵試験蓋の開口性試験 易開口性蓋を、常法に従ってトマトジュースを熱間充填
した350ml入りの罐に巻締め、室温で1年間の貯蔵試
験を行ないその後、1の開口性試験と同様に評価を行な
った。
した350ml入りの罐に巻締め、室温で1年間の貯蔵試
験を行ないその後、1の開口性試験と同様に評価を行な
った。
実施例1 板厚0.2 mmの電解クロム酸処理鋼板の片面にエポキシ−
フェノール系塗料を乾燥後の厚さが5μmになる様に塗
布し、210℃で10分間乾燥焼付を行なった。次い
で、他面にビニルオルガノゾル系塗料を乾燥後の厚さが
10μmになる様に塗布し200℃で10分間乾燥焼付
を行なった。
フェノール系塗料を乾燥後の厚さが5μmになる様に塗
布し、210℃で10分間乾燥焼付を行なった。次い
で、他面にビニルオルガノゾル系塗料を乾燥後の厚さが
10μmになる様に塗布し200℃で10分間乾燥焼付
を行なった。
この塗装電解クロム酸処理鋼板をプレスを用いて、エポ
キシ−フェノール塗膜が蓋外面になる様に蓋成形を行な
い、次いでカール部に常法によりシーリングコンパウン
ドを塗布乾燥した。次に、蓋の外面側に直径58mmの円
状でスコア残厚が45μmになる様にスコア加工を行な
い第3図に示す形状の211径の蓋材を作製した。この
蓋材は蓋外面側へ0.3 mmの周状の段差を介して蓋パネル
変形から独立な開口用タブ取付部を設けてある。
キシ−フェノール塗膜が蓋外面になる様に蓋成形を行な
い、次いでカール部に常法によりシーリングコンパウン
ドを塗布乾燥した。次に、蓋の外面側に直径58mmの円
状でスコア残厚が45μmになる様にスコア加工を行な
い第3図に示す形状の211径の蓋材を作製した。この
蓋材は蓋外面側へ0.3 mmの周状の段差を介して蓋パネル
変形から独立な開口用タブ取付部を設けてある。
一方、板厚0.46mmのアルミニウム板の両面にエポキシ−
フェノール系塗料を乾燥後の厚さが5μmになる様に塗
布し260℃で1分間の乾燥焼付を行なった。この塗装
アルミニウム板をプレスを用いて第4図に示す様な開口
用タブを作製した。この開口用タブは、付け根が押裂き
用先端側に位置し、U字形の切目が把持部側に位置し、
且つ支点部分の付け根側の平坦度が48μmになるよう
に、付け根部33を第12図に示すような工具で再加工
して0.4 mmの高さの段差状折目を設けた。
フェノール系塗料を乾燥後の厚さが5μmになる様に塗
布し260℃で1分間の乾燥焼付を行なった。この塗装
アルミニウム板をプレスを用いて第4図に示す様な開口
用タブを作製した。この開口用タブは、付け根が押裂き
用先端側に位置し、U字形の切目が把持部側に位置し、
且つ支点部分の付け根側の平坦度が48μmになるよう
に、付け根部33を第12図に示すような工具で再加工
して0.4 mmの高さの段差状折目を設けた。
この様にして得た蓋材と開口用タブをタブ取付部におい
てナイロン系フイルム状接着剤を用いて、220℃で接
着し、第1図、第2図に示す構造の易開口性蓋を作製し
た。
てナイロン系フイルム状接着剤を用いて、220℃で接
着し、第1図、第2図に示す構造の易開口性蓋を作製し
た。
こうして得た、易開口性蓋について、開口性試験、加熱
殺菌後の開口性試験を行なった。その結果を表1に示
す。
殺菌後の開口性試験を行なった。その結果を表1に示
す。
実施例2〜9 実施例2〜9は、開口用タブ取付部を設けるための周状
の段差の高さと開口用タブ付け根の平坦度を表1に示す
様に変更した以外は、実施例1と同様にして易開口性蓋
を作製し、実施例1と同様の各種試験を行なった。その
結果を表1に示す。
の段差の高さと開口用タブ付け根の平坦度を表1に示す
様に変更した以外は、実施例1と同様にして易開口性蓋
を作製し、実施例1と同様の各種試験を行なった。その
結果を表1に示す。
比較例1〜4 比較例1〜4は、開口用タブ取付部を設けるための周状
の段差を表1に示す様に変更し、更に、開口用タブの付
け根に段差状折目を設けず、タブ付け根の平坦度を表1
に示す様に変更した以外は、実施例1と同様にして易開
口性蓋を作製し、実施例1と同様の各種試験を行なっ
た。その結果を表1に示す。
の段差を表1に示す様に変更し、更に、開口用タブの付
け根に段差状折目を設けず、タブ付け根の平坦度を表1
に示す様に変更した以外は、実施例1と同様にして易開
口性蓋を作製し、実施例1と同様の各種試験を行なっ
た。その結果を表1に示す。
比較例5,6 比較例5,6は、パネル変形から独立な開口用取付部を
設けず、開口用タブの付け根に段差状折目を設け、開口
用タブ付け根の平坦度を表1に示す様に変更する以外は
実施例と同様にして易開口性蓋を作製し、実施例1と同
様の各種試験を行なった。その結果を表1に示す。
設けず、開口用タブの付け根に段差状折目を設け、開口
用タブ付け根の平坦度を表1に示す様に変更する以外は
実施例と同様にして易開口性蓋を作製し、実施例1と同
様の各種試験を行なった。その結果を表1に示す。
実施例10 板厚0.3 mmの電解クロム酸処理鋼板の両面にエポキシ−
フェノール系塗料を乾燥後の厚さが5μmになる様に塗
布し、210℃で10分間乾燥焼付を行なった。
フェノール系塗料を乾燥後の厚さが5μmになる様に塗
布し、210℃で10分間乾燥焼付を行なった。
この塗装電解クロム酸処理鋼板をプレスを用いて、蓋成
形を行ない、次いでカール部に常法によりシーリングコ
ンパウンドを塗布乾燥した。次に蓋の外面側に第9図に
示す表円状の、スコア残厚が80μmになる様にスコア
加工を行ない第9図に示す様な形状の211径の蓋材を
作製した。この蓋材は蓋外面側へ0.3 mmの周状の段差を
介して蓋パネル変形から独立な開口用タブ取付部を設け
てある。
形を行ない、次いでカール部に常法によりシーリングコ
ンパウンドを塗布乾燥した。次に蓋の外面側に第9図に
示す表円状の、スコア残厚が80μmになる様にスコア
加工を行ない第9図に示す様な形状の211径の蓋材を
作製した。この蓋材は蓋外面側へ0.3 mmの周状の段差を
介して蓋パネル変形から独立な開口用タブ取付部を設け
てある。
一方、板厚0.46mmのアルミニウム板の両面にエポキシフ
ェノール系塗料を乾燥後の厚さが5μmになる様に塗布
し260℃で1分間の乾燥焼付を行なった。この塗布ア
ルミニウム板をプレスを用いて第9図に示す様な開口用
タブを作製した。この開口用タブは、付け根が押し裂き
用先端側に位置し、U字形の切れ目が把持部側に位置
し、且つ支点部分の付け根側の平坦度が20μmであっ
た。
ェノール系塗料を乾燥後の厚さが5μmになる様に塗布
し260℃で1分間の乾燥焼付を行なった。この塗布ア
ルミニウム板をプレスを用いて第9図に示す様な開口用
タブを作製した。この開口用タブは、付け根が押し裂き
用先端側に位置し、U字形の切れ目が把持部側に位置
し、且つ支点部分の付け根側の平坦度が20μmであっ
た。
この様にして得た蓋材と開口用タブを取付部においてナ
イロン系フィルム状接着剤を用いて220℃で接着し、
第9図に示す構造の易開口性蓋を作製した。
イロン系フィルム状接着剤を用いて220℃で接着し、
第9図に示す構造の易開口性蓋を作製した。
こうして得た易開口性蓋について、開口性試験、貯蔵試
験、蓋の開口性試験を行なった。その結果を表2に示
す。
験、蓋の開口性試験を行なった。その結果を表2に示
す。
比較例7 比較例7は、タブとして、第11図に示す様な押裂用先
端のないタブを用いる以外は、実施例10と同様にして
蓋を作製し、実施例10と同様の試験を行なった。結果
を表2を示す。
端のないタブを用いる以外は、実施例10と同様にして
蓋を作製し、実施例10と同様の試験を行なった。結果
を表2を示す。
実施例1〜10、比較例1〜7から、変形防止用リブを
介してパネル変形から独立な開口用タブ取付部を設ける
こと、開口用タブの付け根の平坦度が50μmよりも小
さい支点部分を設けること、及び開口用タブとして押裂
き用先端を有することを同時に満足して初めて、加熱殺
菌処理や長期間の貯蔵後も安定した開口が出来る易開口
性蓋となることが判る。
介してパネル変形から独立な開口用タブ取付部を設ける
こと、開口用タブの付け根の平坦度が50μmよりも小
さい支点部分を設けること、及び開口用タブとして押裂
き用先端を有することを同時に満足して初めて、加熱殺
菌処理や長期間の貯蔵後も安定した開口が出来る易開口
性蓋となることが判る。
第1図は、本発明の易開口性罐蓋の上面図、 第2図は、本発明の易開口性罐蓋の要部の拡大断面図、 第3図は、蓋材の上面図、 第4図は、開口用タブの上面図、 第5図は、開口用タブの断面図、 第6−A乃至6−E図は、開口用タブ取付部の断面形状
の数例を示すものであり、 第7−A乃至7−D図は、取付部の形状の数例を示すも
のであり、 第8−A及び8−B図は、支点部分の付け根の位置にお
ける巾方向の断面図、 第9図は、易開口性罐蓋の一例を示す上面図、 第10図は、蓋材の断面構造の一例を示すものであり、 第11図は、押裂用先端のないタブを用いた罐蓋の一例
を示すものであり、 第12図は、付け根部の再加工に用いる工具を示す。 1……罐蓋、2……蓋材、3……開口用タブ、4……カ
ウンターシンク部、5……巻締用溝部、6……シーリン
グコンパウンド層、7……クッションビート部、8……
パネル部、9……スコア、10……開口用部分、11…
…サブスコア、12……リム部、13……押裂用先端、
14……把持部、15……支点部分、16……付け根、
17……U字形切目、18……段差、19……開口用タ
ブ取付部、30……金属基体、31……接着プライマー
層、32……内面保護層。
の数例を示すものであり、 第7−A乃至7−D図は、取付部の形状の数例を示すも
のであり、 第8−A及び8−B図は、支点部分の付け根の位置にお
ける巾方向の断面図、 第9図は、易開口性罐蓋の一例を示す上面図、 第10図は、蓋材の断面構造の一例を示すものであり、 第11図は、押裂用先端のないタブを用いた罐蓋の一例
を示すものであり、 第12図は、付け根部の再加工に用いる工具を示す。 1……罐蓋、2……蓋材、3……開口用タブ、4……カ
ウンターシンク部、5……巻締用溝部、6……シーリン
グコンパウンド層、7……クッションビート部、8……
パネル部、9……スコア、10……開口用部分、11…
…サブスコア、12……リム部、13……押裂用先端、
14……把持部、15……支点部分、16……付け根、
17……U字形切目、18……段差、19……開口用タ
ブ取付部、30……金属基体、31……接着プライマー
層、32……内面保護層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−60447(JP,A) 実開 昭62−62629(JP,U)
Claims (3)
- 【請求項1】金属板から成る蓋材、 該蓋材の開口すべき部分を区画する、金属板の厚み方向
の途中に達するように設けられたスコア、 押裂き用先端と把持部とを有する開口用タブ、前記開口
すべき部分に且つスコアに近接して周状の段差、溝或い
はビード等の変形防止用リブを介して設けられたパネル
変形から独立な開口用タブ取付部、 開口用タブに、押裂き用先端側に位置する付け根と、把
持部側に位置するほぼU字形の切目とで規定されるよう
に設けられ、しかも付け根の平坦度(d) が±50μmよ
りも小さい支点部分、及び 押裂き用先端とスコアとがほぼ重なり合う位置関係で開
口用タブ取付部と支点部分とを接着する接着剤層 から成ることを特徴とする易開口性蓋。 - 【請求項2】開口用タブの前記付け根には、支点部分の
付け根の平坦度を維持するための段差が形成されている
ことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の易開口性
蓋。 - 【請求項3】開口用タブの付け根は、U字形切目の両端
部より内側に形成された段差状折目であることを特徴と
する特許請求の範囲第1項記載の易開口性蓋。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62187644A JPH0649497B2 (ja) | 1987-07-29 | 1987-07-29 | 易開口性罐蓋 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62187644A JPH0649497B2 (ja) | 1987-07-29 | 1987-07-29 | 易開口性罐蓋 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6437350A JPS6437350A (en) | 1989-02-08 |
JPH0649497B2 true JPH0649497B2 (ja) | 1994-06-29 |
Family
ID=16209723
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62187644A Expired - Lifetime JPH0649497B2 (ja) | 1987-07-29 | 1987-07-29 | 易開口性罐蓋 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0649497B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN205702211U (zh) * | 2016-02-23 | 2016-11-23 | 孙建锋 | 易撕盖生产线 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6160447A (ja) * | 1984-08-28 | 1986-03-28 | 東洋製罐株式会社 | 易開封性罐蓋 |
JPS6262629U (ja) * | 1985-10-08 | 1987-04-18 |
-
1987
- 1987-07-29 JP JP62187644A patent/JPH0649497B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6437350A (en) | 1989-02-08 |
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