JPH0649314A - 水添ブロック共重合体エラストマー組成物 - Google Patents

水添ブロック共重合体エラストマー組成物

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JPH0649314A
JPH0649314A JP20652592A JP20652592A JPH0649314A JP H0649314 A JPH0649314 A JP H0649314A JP 20652592 A JP20652592 A JP 20652592A JP 20652592 A JP20652592 A JP 20652592A JP H0649314 A JPH0649314 A JP H0649314A
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pts
copolymer
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JP20652592A
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Motoyoshi Tsujimoto
素芳 辻本
Shigeru Oda
茂 小田
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記成分a〜fを溶融混練してペレット化し
たエアバッグカバー用水添ブロック共重合体エラストマ
ー組成物である。(a)ポリスチレンー水素添加された
ポリブタジエンーポリスチレン等の水添ブロック共重合
体でスプリング硬度(JIS K6301)が99以下のもの10
0重量部に対して、(b)パラフィン系オイル10〜3
00重量部(c)ポリオレフィン系樹脂でビカット軟化
点温度が100℃以上のもの5〜100重量部、(d)
ポリスチレン樹脂5〜100重量部、(e)ポリフェニ
レンエーテル樹脂5〜 50重量部、及び(f)エチレ
ン−α・オレフィン共重合体ゴム及びまたはエチレン−
α・オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴムのうちガラ
ス転移点が−30℃以下のもの5〜100重量部 【効果】 成形されたエアバッグカバーは−40℃〜9
0℃間におけるエアバッグ展開時に開裂部以外に亀裂が
生じたりカバーが飛散すること無しに良好なエアバッグ
の展開が得られる。また、耐光老化性、耐熱老化性が良
好なため、長期信頼性に優れ、成形加工性が良好であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車などの安全装置
として用いられるエアバッグシステムのエアバッグカバ
ーにおいて、エアバッグの展開性、展開時の耐飛散性に
優れた水添ブロック共重合体エラストマー組成物に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、エアバッグカバーは中に補強用ナ
イロン系ネットを入れたウレタンが使用されている。エ
アバッグカバーは内部に折り畳まれて収納されたエアバ
ッグの膨張展開によって、補強用ナイロン系ネットのな
い薄肉部で破裂するようになっている。しかし、このよ
うなエアバッグカバーは補強用ナイロン系ネットがない
と薄肉の開裂部以外に亀裂が生じたり、カバーが飛散す
る。また、エアバッグカバー成形時、補強用ネットの位
置合わせに時間がかかり、また補強用ナイロン系ネット
の位置ズレによる不良率が高い。ウレタンRIM成形に
よる生産の低さなどが欠点であった。また、補強用ナイ
ロン系ネットをいれない熱可塑性樹脂によるエアバッグ
カバーも数多く検討されたが、硬度が40〜90という
自動車内装部品として人間が不愉快に感じない柔らかさ
で温度−40℃〜90℃において確実にエアバッグが展
開し、エアバッグ展開時にエアバッグカバーが開裂部以
外に亀裂を生じたり、破片が絶対飛散しないことは非常
に困難であるため、温度−40℃〜90℃におけるエア
バッグの展開性、展開時の耐飛散性に優れた硬度40〜
90であるエアバッグカバーは開発されていないのが現
状である。一方、特開平4−28738ような熱可塑性
樹脂組成物が提案されているが、該発明は成形品やシー
ト等として利用できる熱可塑性樹脂組成物に関するもの
であり、該組成物をエアバッグカバー材として適用した
場合、硬度が99以上であるばかりでなく、温度−40
℃〜90℃におけるエアバッグの展開性、展開時の耐飛
散性に劣っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来の自動車
などの安全装置として用いられるエアバッグシステムの
エアバッグカバーではできなかった補強用ナイロン系ネ
ットを必要としない熱可塑性樹脂によるJISK630
1のスプリング硬さ(硬度)40〜90のエアバッグカ
バーを得んとして研究した結果、水添ブロック共重合体
組成物を主成分として使用し、低温側の展開性はf成分
のエチレン−α・オレフィン共重合体ゴム及びまたはエ
チレン−α・オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴムの
うちガラス転移点が−30℃以下のものを添加アロイ化
することによって改善し、高温側の展開性はポリフェニ
レンエーテルを添加アロイ化することによって改善する
と言った配合設計思想で、−40℃〜90℃という特に
広い温度範囲でのエアバッグの展開性、展開時の耐飛散
性に優れたエアバッグカバーを得ることができ、この知
見に基づき種々の研究を進めて本発明を完成するに至っ
たものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、下記成分
a〜fを溶融混練してペレット化したエアバッグカバー
用水添ブロック共重合体エラストマー組成物である。 (a)少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体とする末端重合体ブロックA と、少なくとも1個の共役ジエン化合物を主体とする中間重合体ブロック Bとからなるブロック共重合体を水素添加して得られる水添ブロック共重 合体でスプリング硬度(JIS K6301)が99以下のもの 100重量部 (b)パラフィン系オイル 10〜300重量部 (c)ポリオレフィン系樹脂でビカット軟化点温度が100℃以上のもの 5〜100重量部 (d)ポリスチレン樹脂 5〜100重量部 (e)結合単位
【0005】
【化2】
【0006】 (ここで、R1,R2,R3、及びR4はそれぞれ、水素、ハロゲン、炭化水 素基からなる群から選択されるものである)からなり、還元粘度(0.5 g/dlクロロホルム溶液、30℃測定)が0.15〜0.70の範囲に あるホモ重合体及びまたは共重合体であるポリフェニレンエーテル樹脂 5〜 50重量部 (f)エチレン−α・オレフィン共重合体ゴム及びまたはエチレン−α・オレフ ィン−非共役ジエン共重合体ゴムのうちガラス転移点が−30℃以下のも の 5〜100重量部
【0007】本発明で用いられる水添ブロック共重合体
は、少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体とする
末端重合体ブロックAと、少なくとも1個の共役ジエン
化合物を主体とする中間重合体ブロックBとからなるブ
ロック共重合体を水素添加して得られるものであり、下
記一般式で示される構造を有するビニル芳香族化合物−
共役ジエン化合物ブロック共重合体の水素添加されたも
のである。 A−(B−A)n 1≦n≦5 この水添ブロック共重合体は、水添ブロック共重合体エ
ラストマー組成物を得るためには硬度99以下、好適に
は90以下のものを使用する必要があるので、ビニル芳
香族化合物を5〜50重量%、好ましくは10〜40重
量%含み、さらにブロック構造について言及すると、ビ
ニル芳香族化合物を主体とする末端重合体Aが、ビニル
芳香族化合物重合体ブロックまたは、ビニル芳香族化合
物を50重量%を越え好ましくは70重量%以上含有す
るビニル芳香族化合物と水素添加された共役ジエン化合
物との共重合体ブロックの構造を有しており、そしてさ
らに、水素添加された共役ジエン化合物を主体とする中
間重合体ブロックBが、水素添加された共役ジエン化合
物重合体ブロック、または水素添加された共役ジエン化
合物を50重量%を越え好ましくは70重量%以上含有
する水素添加された共役ジエン化合物とビニル芳香族化
合物との共重合体ブロックの構造を有するものである。
また、ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロック
及び水素添加された共役ジエン化合物を主体とする重合
体ブロックがそれぞれ2個以上ある場合は、各重合体ブ
ロックはそれぞれが同一構造でもよく、異なる構造であ
っても良い。
【0008】水添ブロック共重合体を構成するビニル芳
香族化合物としては、例えばスチレン、α−メチルスチ
レン、ビニルトルエン、p−第3ブチルスチレン等のう
ちから1種または2種以上が選択でき、中でもスチレン
が好ましい。また水素添加された共役ジエン化合物を構
成する水添前の共役ジエン化合物としては、例えばブタ
ジエン、イソプレン、2.3−ジメチル−1.3−ブタ
ジエン等のうちから1種または2種以上が選ばれ、中で
もブタジエン、イソプレン及びこれらの組み合わせが好
ましい。また、本発明で用いる水添ブロック共重合体の
数平均分子量(Mn)は5000〜1000000、好
ましくは10000〜800000、更に好ましくは3
0000〜500000の範囲であり、分子量分布Mw
/Mnは10以下である(Mw:重量平均分子量)。さ
らに水添ブロック共重合体の分子構造は、直鎖状、分岐
状、放射状或いはこれらの任意の組み合わせのいずれで
あっても良い。更に、上述のタイプの水添ブロック共重
合体の23℃における動的貯蔵弾性率G’を測定すると
5×102 MPa以下である。
【0009】本発明で用いるパラフィン系オイルは、得
られる組成物の硬度を調整し、柔軟性を与える作用を持
つ必須成分である。一般にゴムの軟化、増容、加工性向
上に用いられるプロセスオイルまたはエクステンダーオ
イルとよばれる鉱物油系ゴム用軟化剤は芳香族環、ナフ
テン環、パラフィン鎖の3者が組わさった混合物であ
り、パラフィン鎖の炭素数が全炭素数の50%以上占め
るものがパラフィン系と呼ばれ、ナフテン環炭素数が3
0から45%のものがナフテン系、芳香環炭素数が30
%を越えるものが芳香族系とされる。本発明の成分bと
して用いられるオイルは上記区分でパラフィン系のもの
が好ましく、ナフテン系、芳香族系のものは分散性、溶
解性の点で好ましくない。パラフィン系ゴム用軟化剤の
性状は37.8℃における動粘度はが20〜500cs
t、流動点が−10〜−15℃および引火点が170〜
300℃を示す成分bのパラフィン系オイルの配合量は
成分aの100重量部に対して10〜300重量部であ
り、好ましくは20〜250重量部である。300重量
部をこえた配合のものは、軟化剤のブリードアウトを生
じやすく、最終製品に粘着性を生じる恐れがあり、機械
的性質を低下せしめる。また、10部未満の配合では、
得られる組成物が樹脂組成物に近くなり、硬度が増し、
柔軟性を失う他に経済的観点からも好ましくない。
【0010】次に、本発明の成分cとして用いられてい
るポリオレフィン系樹脂は、得られる組成物の加工性、
耐熱性向上に有効であり、例えばポリエチレン、アイソ
タクチックポリプロピレンやプロピレンと他の少量のα
−オレフィンのランダムまたは及びブロック共重合体、
具体的にはポリプロピレン−エチレン共重合体、プロピ
レン−1−ヘキセン共重合体、プロピレンー4ーメチル
ー1ペンテン共重合体、及びポリ4ーメチルー1−ペン
テン、ポリブテン−1等をあげることができる。また、
ポリエチレンとポリプロピレンといったように2種以上
のポリオレフィン樹脂を組み合わせて使用しても良い。
ポリオレフィン系樹脂として、アイソタクチックポリプ
ロピレンまたはその共重合体を用いる場合のMFR(AS
TM-D-1238L条件、230℃)は0.1〜50g/10分特
に0.5〜30g/10分の範囲のものが好適に使用で
きる。また、ここでビカット軟化点温度を100℃以上
に制限したのは、それ未満の場合は耐熱性向上に効果が
ないためである。成分cの配合量は、成分a100重量
部に対し5〜100重量部であり、好ましくは10〜7
0重量部である。100重量部を越えた配合では、得ら
れるエラストマー状組成物の硬度が高くなりすぎて柔軟
性が失われ、ゴム的感触の製品が得られないばかりでな
く、高温でのゴム弾性(圧縮永久歪)が極度に悪化し、
90℃でのエアバッグ展開性が好ましくない。また、5
重量部未満の配合では、該ポリオレフィン系樹脂が未添
加の本発明の組成物と同等の加工性しか発揮できない。
【0011】次に本発明の成分dのポリスチレン樹脂
は、得られる組成物の加工性を改良するための必須成分
であり、公知のラジカル重合法、イオン性重合法で得ら
れるものが好適に使用でき、その数平均分子量は500
0〜500000、好ましくは10000〜20000
0の範囲から選択でき、分子量分布Mw/Mnは5以下
のものが好ましい。成分dの配合量は、成分a100重
量部に対し5〜100重量部であり、好ましくは10〜
70重量部である。100重量部を越えた配合では、得
られるエラストマー状組成物の硬度が高くなりすぎて柔
軟性が失われ、ゴム的感触の製品が得られないばかりで
なく、高温でのゴム弾性(圧縮永久歪)が極度に悪化し
90℃でのエアバッグ展開性が好ましくない。また、5
重量部未満の配合では、加工性の改善が発揮されず好ま
しくない。
【0010】次に本発明のe成分として用いられるポリ
フェニレンエーテル樹脂は得られる組成物の90℃での
エアバッグ展開性を改善するための必須成分であり、結
合単位
【0011】
【化3】
【0012】(ここで、R1,R2,R3及びR4はそれぞ
れ、水素、ハロゲン、炭化水素基からなる群から選択さ
れるものである)からなり、還元粘度(0.5g/dl
クロロホルム溶液、30℃測定)が0.15〜0.70
の範囲にあるものが用いられ、好ましくは0.2〜0.
6の範囲のものが用いられる。このポリフェニレンエー
テル樹脂としては公知のものが用い得る。具体的な例と
すればポリ2,6ージメチル−1,4フェニレンエーテ
ル、2−メチル−6エチル−1,4−フェニレンエーテ
ル、2,6ージフェニル−1,4フェニレンエーテル、
2−メチル−6フェニル−1,4−フェニレンエーテ
ル、2,6ージクロロ−1,4フェニレンエーテル等が
挙げられ、また2,6−ジメチルフェノールと他のフェ
ノール類(例えば2,3,6−トリメチルフェノールや
2−メチルー6ーブチルフェノール)との共重合体のご
ときポリフェニレンエーテル共重合体も挙げられる。な
かでもポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)
エーテル、2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−
トリメチルフェノールとの共重合体が好ましく、さら
に、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エ
ーテルが好ましい。ポリ(2,6−ジメチル−1,4−
フェニレン)エーテルの場合は還元粘度(0.5g/d
lクロロホルム溶液、30℃測定)が0.15〜0.7
0の範囲にあるものが用いられ、好ましくは0.3〜
0.6の範囲のものが用いられる。成分eの配合量は、
成分a100重量部に対して5〜50重量部の範囲で好
適に選ぶことができる。成分eが50重量部超の配合で
は得られるエラストマー状組成物の硬度が高くなりすぎ
て柔軟性が失われ樹脂組成物となり、ゴム的な感触が得
られないばかりか高温でのゴム弾性が劣り、90℃での
エアバッグ展開性が好ましくない。また、成分eが5重
量部以下の配合ではポリフェニレンエーテルを添加する
効果としての90℃でのエアバッグ展開性の改善が認め
られず好ましくない。
【0013】更に、本発明のf成分として用いられるエ
チレン−α・オレフィン共重合体ゴム及びまたはエチレ
ン−α・オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴムは、−
40℃でのエアバッグ展開性を改善するための必須成分
であり、共重合体ゴムにおけるα・オレフィンは炭素数
3〜15のものが適する。非共役ジエンとしてはジシク
ロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、エチリデンノ
ルボルネン、及びメチレンノルボルネン等が使用でき
る。本発明においては入手の容易さ、耐衝撃性改良の観
点からα・オレフィンとしてはポリプロピレンが適す
る。従って、f成分としてはいわゆるEPR、EPDM
が好適となる。共重合ゴムのエチレン/α・オレフィン
比は重量比で50/50〜90/10、さらに好適には
60/40〜80/20が適する。ここで、ガラス転移
点を−30℃以下に規定したのは、それ以上のガラス転
移点を持つものは−40℃でのエアバッグ展開性を改善
できない為である。成分fの配合量は成分a100重量
部に対して5〜100重量部の範囲で好適に選ぶことが
できる。成分fが100重量部超の配合では得られるエ
ラストマー状組成物の高温でのゴム弾性が劣り90℃で
のエアバッグ展開性が好ましくないばかりか、高温時の
耐熱保形性が著しく悪化し成形物としての使用に耐えな
い。また、成分fが5重量部未満の配合では共重合体ゴ
ムを添加する効果としての−40℃でのエアバッグ展開
性の改善が認められず好ましくない。
【0014】上記した(a)〜(f)成分のほかに、本
発明の組成物はさらに必要に応じて、無機充鎮剤を配合
することも可能である。この無機充鎮剤は、増量剤とし
て製品コストの低下をはかることの利益があるばかりで
なく、品質改良(耐熱保形、難燃性付与等)に積極的効
果を付与する利点もある。無機充鎮剤としては、例えば
炭酸カルシウム、カーボンブラック、タルク、水酸化マ
グネシウム、マイカ、硫酸バリウム、天然ケイ酸、合成
けい酸(ホワイトカーボン)、酸化チタン等があり、カ
ーボンプラックとしてはチャンネルブラック、ファーネ
スブラック等が使用できる。これらの無機充填剤のうち
タルク、炭酸カルシウムおよびファーネストブラックは
経済的にも有利で好ましいものである。さらに必要に応
じて外滑剤剤、内滑剤、ヒンダードアミン系光安定剤、
ヒンダードフェノール系酸化防止剤、着色剤、シリコン
オイル等を添加しても良い。本発明の組成物を製造する
方法としては、通常の樹脂組成物、ゴム組成物の製造に
用いられる一般的な全ての方法を採用出来る。基本的に
は機械的溶融混練方法であり、これ等には単軸押出機、
二軸押出機、バンバリーミキサー、各種ニーダー、ブラ
ベンダー、ロール等が用いられる。この際、各成分の添
加順序には制限がなく、例えば、全成分をヘンシェルミ
キサー、ブレンダー等の混合機で予備混合し上記の混練
機で溶融混練したり、任意の成分を予備混合しマスター
バッチ的に溶融混練し、さらに残りの成分を添加し溶融
混練する等の添加方法を採用できる。また、この際溶融
混練する温度は180℃〜300℃のなかから好適に選
ぶことが出来る。ここで得られた水添ブロック共重合体
組成物はさらにエアバッグカバーの金型を備えた射出成
形機に供給し短時間で射出成形しエアバッグカバーを得
ることが出来る。また、射出成形品の不要なバリ、ラン
ナー部、およびスプール部は本発明の組成物が熱可塑性
であるため、リサイクル成形が可能であり、再度エアバ
ッグカバーの素材として利用出来る長所を持つ。以下、
本発明を実施例によって更に詳細に説明するが、本発明
は、これら実施例に限定されるものではない。
【0015】
【実施例】以下に示す実施例及び比較例において配合し
た各成分は以下の通りである。 <成分a>ポリスチレン−水素添加されたポリブタジエ
ン−ポリスチレンの構造を有し、結合スチレン量30%
の旭化成製タフテックH1041 [硬度:86] <成分b>出光興産製ダイアナプロセスオイルPW−3
80[パラフィン系プロセスオイル、動粘度:381.
6cst(40℃)、30.1(100℃)、平均分子
量746、環分析値:CA=0%、CN=27%、CP=
73%] <成分c>旭化成製ポリスチレン樹脂、スタイロン68
5 [MFR(200℃)=3g/10分] <成分d>住友化学製ポリプロピレン樹脂、H501 [MFR(230℃)=3.5g/10分 ビカット軟
化点温度:154℃] <成分e(1)>ポリフェニレンエーテル樹脂として、
ポリ(2、6ージーメチルー1、4ーフェニレン)エー
テル<還元粘度:0.31>を合成し、成分e(1)と
した。 <成分e(2)>ポリフェニレンエーテル樹脂として、
2、3、6−トリメチルフェノールを5%含む2、6−
ジメチルフェノールから、2、6ージメチルーフェノー
ル/2、3、6−トリメチルフェノール共重合体<還元
粘度:0.54>を合成し、成分e(2)とした。 <成分f(1)>日本合成ゴム製エチレンープロピレン
共重合体ゴムEP07P[プロピレン含量:25重量%
MFR(230℃)=0.7g/10分 Tg:−38
℃] <成分f(2)>日本合成ゴム製エチレンープロピレン
−エチリデンノルボルネン共重合体ゴムEP57P[プ
ロピレン含量:28重量% MFR(230℃)=0.4
g/10分 ヨウ素価:15.0 Tg:−40℃」
【0016】《実施例1〜6及び比較例1〜6》表1に
示した配合割合のものを十分ドライブレンドした後、二
軸混練機を用いて樹脂温260〜275℃になるような
条件で溶融混練し押し出しペレタイズ化した。このペレ
ットを使用して以下の評価を行った。 (1) 硬度(JIS K6301):プレスシートを作成
し測定した。 (2) 外観:射出成形機により、エアバッグカバーの開裂
部の厚み0.5mm、エアバッグカバーの開裂部以外の
厚み2〜5mmのエアバッグカバーの成形品を作製し、
目視にてフローマーク、艶等の外観を観察をし、良好な
ものを○、やや不良なものを△、不良なものを×とし
た。 (3) 耐熱保形性:このエアバッグカバー成形品を温度9
0℃の環境で耐熱保形性試験を行った。24時間後保形
性が良好でへたり等を生じていないものを○、へたり等
を生じたものを×とした。 (4) 展開試験:このエアバッグカバー成形品を環境温度
90℃、23℃及び−40℃でエアバッグ展開試験を行
った。エアバッグカバーの開裂部より良好に展開したも
のを○、エアバッグカバーの開裂部以外に亀裂を生じた
り、カバーが飛散したもの、エアバッグが良好に展開し
なかったものを×とした。 その結果を表1及び表2に示した。この結果から、本発
明で得られた組成物を成形したエアバッグカバーは、硬
度40〜90であり、しかも−40℃〜90℃のエアバ
ッグ展開性に優れていることがわかる。
【0017】
【0018】
【0019】
【発明の効果】本発明の組成物により成形したエアバッ
グカバーは−40℃〜90℃間におけるエアバッグ展開
時に開裂部以外に亀裂が生じたりカバーが飛散すること
無しに良好なエアバッグの展開が得られる。また、耐光
老化性、耐熱老化性が良好なため、長期信頼性に優れて
いる。しかも従来のウレタンと補強用ナイロンネットに
較べ、良好な成形加工性がある、良好な生産性がある、
色合わせが簡単である、コストが安価である等利用価値
は非常に大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 25/04 LDX 9166−4J LED 9166−4J 71/12 LQP 9167−4J 91/00 LSJ 7415−4J

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記成分a〜fからなる水添ブロック共
    重合体エラストマー組成物。 (a)少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体とする末端重合体ブロックA と、少なくとも1個の共役ジエン化合物を主体とする中間重合体ブロック Bとからなるブロック共重合体を水素添加して得られる水添ブロック共重 合体でスプリング硬度(JIS K6301) が99以下のもの 100重量部 (b)パラフィン系オイル 10〜300重量部 (c)ポリオレフィン系樹脂でビカット軟化点温度が100℃以上のもの 5〜100重量部 (d)ポリスチレン樹脂 5〜100重量部 (e)結合単位 【化1】 (ここで、R1,R2,R3、及びR4はそれぞれ、水素、ハロゲン、炭化水 素基からなる群から選択されるものである)からなり、還元粘度(0.5 g/dlクロロホルム溶液、30℃測定)が0.15〜0.70の範囲に あるホモ重合体及びまたは共重合体であるポリフェニレンエーテル樹脂 5〜 50重量部 (f)エチレン−α・オレフィン共重合体ゴム及びまたはエチレン−α・オレフ ィン−非共役ジエン共重合体ゴムのうちガラス転移点が−30℃以下のも の 5〜100重量部
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JP20652592A Pending JPH0649314A (ja) 1992-08-03 1992-08-03 水添ブロック共重合体エラストマー組成物

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JP (1) JPH0649314A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0699519A3 (en) * 1994-08-30 1998-04-22 Shell Internationale Researchmaatschappij B.V. Co moulded multi-layer polymer blend system, and shaped articles derived therefrom
JP2016037555A (ja) * 2014-08-07 2016-03-22 旭化成ケミカルズ株式会社 ベトツキがなく長期保存性に優れた混合物、その混合方法及びその混合物を溶融混練する、熱可塑性樹脂組成物の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0699519A3 (en) * 1994-08-30 1998-04-22 Shell Internationale Researchmaatschappij B.V. Co moulded multi-layer polymer blend system, and shaped articles derived therefrom
JP2016037555A (ja) * 2014-08-07 2016-03-22 旭化成ケミカルズ株式会社 ベトツキがなく長期保存性に優れた混合物、その混合方法及びその混合物を溶融混練する、熱可塑性樹脂組成物の製造方法

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