JPH0649060A - 5−アミノ−7−(5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン−5−イル)キノリン−3−カルボン酸誘導体 - Google Patents

5−アミノ−7−(5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン−5−イル)キノリン−3−カルボン酸誘導体

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JPH0649060A
JPH0649060A JP21666692A JP21666692A JPH0649060A JP H0649060 A JPH0649060 A JP H0649060A JP 21666692 A JP21666692 A JP 21666692A JP 21666692 A JP21666692 A JP 21666692A JP H0649060 A JPH0649060 A JP H0649060A
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JP
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amino
azaspiro
carboxylic acid
heptan
acid
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JP21666692A
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English (en)
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Yasuo Ito
安夫 伊藤
Hideo Kato
日出男 加藤
Shingo Yasuda
信吾 安田
Noriyuki Kato
典幸 加戸
Toshihiko Yoshida
敏彦 吉田
Masayuki Ueshima
雅之 上嶋
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Abbott Japan Co Ltd
Original Assignee
Hokuriku Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】次の一般式 【化1】 (式中、R1 は水素原子又は低級アルキル基を、R2
水素原子,低級アルキル基,低級アルカノイル基,ハロ
ゲノ低級アルカノイル基又はエステル型保護基を、R3
は水素原子又は低級アルキル基を、R4 は水素原子又は
ハロゲン原子を表す。)で示される5−アミノ−7−
(5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン−5−イル)キノ
リン−3−カルボン酸誘導体。 【効果】これらの化合物は抗菌剤等として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は優れた抗菌作用,抗腫瘍
作用及び抗エイズウィルス作用を有し、抗菌剤,抗腫瘍
剤及びエイズ治療剤として有用である新規な5−アミノ
−7−(5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン−5−イ
ル)キノリン−3−カルボン酸誘導体及びその薬理学的
に許容しうる塩に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本発明に係わる、7位に5−アザスピロ
〔2,4〕ヘプチル基,5位にアミノ基を同時に有する
キノリン−3−カルボン酸誘導体はこれまで全く知られ
ていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ピリドンカルボン酸系
合成抗菌剤は、ノルフロキサシンの発見以来、画期的な
進歩を遂げ、その適応症が尿路感染症にとどまらず多種
の感染症に拡大されるに至り、数多くのピリドンカルボ
ン酸系合成抗菌剤が臨床に供されるようになった。
【0004】しかしながら、近年臨床の場では、これら
薬剤に対して非感受性菌が増加しつつあり、しかも副作
用としてある種の抗炎症剤との併用により痙攣を誘発す
る化合物や光毒性を有する化合物も知られてきている。
又、ピリドンカルボン酸系合成抗菌剤の中には、吸収率
が低い為に、強いin vitro抗菌力を持つにもかかわら
ず、期待された程のin vivo 抗菌力あるいは臨床効果を
示さない化合物も認められる。
【0005】これらのことから、既存の合成抗菌剤が完
成された薬物であるとは言い難く、臨床から単離された
非感受性菌に効力を有し、安全性も高くかつ優れたin v
ivo抗菌力を有する合成抗菌剤の開発が強く望まれてい
た。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前述の事
情を鑑み鋭意研究した結果、本発明に係わる新規な5−
アミノ−7−(5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン−5
−イル)キノリン−3−カルボン酸誘導体がこれらの課
題を解決した優れた化合物であることを見い出した。さ
らに、これら化合物は優れた抗腫瘍活性及び抗エイズウ
ィルス活性を有することをも見い出し、本発明を完成さ
せた。
【0007】即ち、本発明は次の一般式(I)
【化2】 (式中、R1 は水素原子又は低級アルキル基を、R2
水素原子,低級アルキル基,低級アルカノイル基,ハロ
ゲノ低級アルカノイル基又はエステル型保護基を、R3
は水素原子又は低級アルキル基を、R4 は水素原子又は
ハロゲン原子を表す。)で示される5−アミノ−7−
(5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン−5−イル)キノ
リン−3−カルボン酸誘導体及びその薬理学的に許容し
うる塩に関するものである。
【0008】本発明の前記一般式(I)中、R1,R2
びR3 で示される低級アルキル基としては、例えば、メ
チル基,エチル基,n-プロピル基,イソプロピル基,n-
ブチル基,イソブチル基,sec-ブチル基,tert- ブチル
基等が挙げられ、R2 で示される低級アルカノイル基と
しては、例えば、ホルミル基,アセチル基,プロパノイ
ル基,ブチロイル基,トリメチルアセチル基等が、ハロ
ゲノ低級アルカノイル基としては、例えば、フルオロア
セチル基,ジフルオロアセチル基,トリフルオロアセチ
ル基,クロロアセチル基,ジクロロアセチル基,トリク
ロロアセチル基等が、エステル型保護基としては、例え
ば、ベンジルオキシカルボニル基,エトキシカルボニル
基,メトキシカルボニル基,tert- ブトキシカルボニル
基等が挙げられ、R4 で示されるハロゲン原子として
は、例えば、フッ素原子,塩素原子,臭素原子,ヨウ素
原子等が挙げられる。
【0009】本発明の前記一般式(I)で示される化合
物は、所望に応じて薬理学的に許容しうる塩に変換する
ことも、又は生成した塩から塩基又は酸を遊離させるこ
ともできる。
【0010】本発明の前記一般式(I)で示される化合
物の薬理学的に許容しうる塩としては、酸付加塩又はア
ルカリ付加塩が挙げられ、酸付加塩としては、例えば、
塩酸,臭化水素酸,ヨウ化水素酸,硝酸,硫酸,燐酸等
の鉱酸塩、あるいは、酢酸,マレイン酸,フマル酸,ク
エン酸,シュウ酸,リンゴ酸,メタンスルホン酸,p-ト
ルエンスルホン酸,マンデル酸,10- カンファースルホ
ン酸,酒石酸等の有機酸塩等が、アルカリ付加塩として
は、例えば、ナトリウム,カリウム,カルシウム,銀,
亜鉛,鉛,アンモニウム等の無機アルカリ塩、あるい
は、エタノールアミン,N,N−ジアルキルエタノール
アミン等の有機塩基の塩等が挙げられる。
【0011】本発明の前記一般式(I)で示される化合
物は、不斉炭素原子を有しており、光学異性体が存在し
得るが、本発明にはこれら異性体及びその混合物も包含
される。
【0012】本発明の5−アミノ−7−(5−アザスピ
ロ〔2,4〕ヘプタン−5−イル)キノリン−3−カル
ボン酸誘導体の好ましい態様としては、下記の化合物を
挙げることができるが、本発明はこれらの例に限定され
ることはない。 (1)5−アミノ−7−(7−アミノ−5−アザスピロ
〔2,4〕ヘプタン−5−イル)−1−シクロプロピル
−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリ
ン−3−カルボン酸 (2)5−アミノ−7−(7−アミノ−5−アザスピロ
〔2,4〕ヘプタン−5−イル)−1−シクロプロピル
−6,8−ジフルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ
キノリン−3−カルボン酸 (3)5−アミノ−7−(7−アミノ−5−アザスピロ
〔2,4〕ヘプタン−5−イル)−8−クロロ−1−シ
クロプロピル−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−
オキソキノリン−3−カルボン酸 (4)5−アミノ−7−((S)−7−アミノ−5−ア
ザスピロ〔2,4〕ヘプタン−5−イル)−1−シクロ
プロピル−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキ
ソキノリン−3−カルボン酸 (5)5−アミノ−7−((S)−7−アミノ−5−ア
ザスピロ〔2,4〕ヘプタン−5−イル)−1−シクロ
プロピル−6,8−ジフルオロ−1,4−ジヒドロ−4
−オキソキノリン−3−カルボン酸 (6)5−アミノ−7−((S)−7−アミノ−5−ア
ザスピロ〔2,4〕ヘプタン−5−イル)−8−クロロ
−1−シクロプロピル−6−フルオロ−1,4−ジヒド
ロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸 (7)5−アミノ−7−((R)−7−アミノ−5−ア
ザスピロ〔2,4〕ヘプタン−5−イル)−1−シクロ
プロピル−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキ
ソキノリン−3−カルボン酸 (8)5−アミノ−7−((R)−7−アミノ−5−ア
ザスピロ〔2,4〕ヘプタン−5−イル)−1−シクロ
プロピル−6,8−ジフルオロ−1,4−ジヒドロ−4
−オキソキノリン−3−カルボン酸 (9)5−アミノ−7−((R)−7−アミノ−5−ア
ザスピロ〔2,4〕ヘプタン−5−イル)−8−クロロ
−1−シクロプロピル−6−フルオロ−1,4−ジヒド
ロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸 (10)5−アミノ−1−シクロプロピル−6−フルオ
ロ−1,4−ジヒドロ−7−(7−メチルアミノ−5−
アザスピロ〔2,4〕ヘプタン−5−イル)−4−オキ
ソキノリン−3−カルボン酸 (11)5−アミノ−1−シクロプロピル−6,8−ジ
フルオロ−1,4−ジヒドロ−7−(7−メチルアミノ
−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン−5−イル)−4
−オキソキノリン−3−カルボン酸 (12)5−アミノ−8−クロロ−1−シクロプロピル
−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−7−(7−メチル
アミノ−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン−5−イ
ル)−4−オキソキノリン−3−カルボン酸 (13)5−アミノ−1−シクロプロピル−6−フルオ
ロ−1,4−ジヒドロ−7−((S)−7−メチルアミ
ノ−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン−5−イル)−
4−オキソキノリン−3−カルボン酸 (14)5−アミノ−1−シクロプロピル−6,8−ジ
フルオロ−1,4−ジヒドロ−7−((S)−7−メチ
ルアミノ−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン−5−イ
ル)−4−オキソキノリン−3−カルボン酸 (15)5−アミノ−8−クロロ−1−シクロプロピル
−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−7−((S)−7
−メチルアミノ−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン−
5−イル)−4−オキソキノリン−3−カルボン酸 (16)5−アミノ−1−シクロプロピル−6−フルオ
ロ−1,4−ジヒドロ−7−((R)−7−メチルアミ
ノ−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン−5−イル)−
4−オキソキノリン−3−カルボン酸 (17)5−アミノ−1−シクロプロピル−6,8−ジ
フルオロ−1,4−ジヒドロ−7−((R)−7−メチ
ルアミノ−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン−5−イ
ル)−4−オキソキノリン−3−カルボン酸 (18)5−アミノ−8−クロロ−1−シクロプロピル
−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−7−((R)−7
−メチルアミノ−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン−
5−イル)−4−オキソキノリン−3−カルボン酸 (19)5−アミノ−1−シクロプロピル−7−(7−
ジメチルアミノ−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン−
5−イル)−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オ
キソキノリン−3−カルボン酸 (20)5−アミノ−1−シクロプロピル−7−(7−
ジメチルアミノ−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン−
5−イル)−6,8−ジフルオロ−1,4−ジヒドロ−
4−オキソキノリン−3−カルボン酸 (21)5−アミノ−8−クロロ−1−シクロプロピル
−7−(7−ジメチルアミノ−5−アザスピロ〔2,
4〕ヘプタン−5−イル)−6−フルオロ−1,4−ジ
ヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸 (22)5−アミノ−1−シクロプロピル−7−
((S)−7−ジメチルアミノ−5−アザスピロ〔2,
4〕ヘプタン−5−イル)−6−フルオロ−1,4−ジ
ヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸 (23)5−アミノ−1−シクロプロピル−7−
((S)−7−ジメチルアミノ−5−アザスピロ〔2,
4〕ヘプタン−5−イル)−6,8−ジフルオロ−1,
4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸 (24)5−アミノ−8−クロロ−1−シクロプロピル
−7−((S)−7−ジメチルアミノ−5−アザスピロ
〔2,4〕ヘプタン−5−イル)−6−フルオロ−1,
4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸 (25)5−アミノ−1−シクロプロピル−7−
((R)−7−ジメチルアミノ−5−アザスピロ〔2,
4〕ヘプタン−5−イル)−6−フルオロ−1,4−ジ
ヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸 (26)5−アミノ−1−シクロプロピル−7−
((R)−7−ジメチルアミノ−5−アザスピロ〔2,
4〕ヘプタン−5−イル)−6,8−ジフルオロ−1,
4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸 (27)5−アミノ−8−クロロ−1−シクロプロピル
−7−((R)−7−ジメチルアミノ−5−アザスピロ
〔2,4〕ヘプタン−5−イル)−6−フルオロ−1,
4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸
【0013】本発明の前記一般式(I)で示される新規
な5−アミノ−7−(5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタ
ン−5−イル)キノリン−3−カルボン酸誘導体は下記
の方法により製造することができるが、該化合物の製造
方法はこれらの方法に限定されるわけではない。
【0014】本発明に係る化合物の製造方法の第一の様
式によれば、前記一般式(I)で示される化合物は、次
の一般式(II)
【化3】 (式中、R1 及びR4 は前述と同意義を表し、Xはハロ
ゲン原子を表す。)で示される7−ハロゲノキノリン−
3−カルボン酸誘導体と、次の一般式(III)
【化4】 (式中、R2 及びR3 は前述と同意義を表す。)で示さ
れる7−アミノ−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン誘
導体とを、溶媒中塩基の存在下又は非存在下で反応させ
ることにより製造することができる。
【0015】本製造方法において使用される溶媒として
は、反応を阻害しない限りいかなるものでもよく、例え
ば、メタノール,エタノール,n-プロパノール,イソプ
ロパノール,n-ブタノール等のアルコール系溶媒、アセ
トニトリル,N,N−ジメチルホルムアミド,N−メチ
ル−2−ピロリドン,ジメチルスルホキシド,ヘキサメ
チルホスフォリックトリアミド等の非プロトン性極性溶
媒、ベンゼン,トルエン等の芳香族炭化水素系溶媒、ピ
リジン,ピコリン,ルチジン,コリジン等の有機塩基あ
るいはこれらの混合溶媒等が挙げらる。
【0016】本製造方法において使用される塩基として
は、例えば、トリエチルアミン,ジイソプロピルエチル
アミン,1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕−7−
ウンデセン,炭酸ナトリウム,炭酸カリウム,炭酸水素
ナトリウム,炭酸水素カリウム等が挙げられ、又、反応
は氷冷下から溶媒の還流温度までの範囲で行われる。
【0017】本発明に係る化合物の製造方法の第二の様
式によれば、前記一般式(I)で示される化合物のうち
1 が水素原子である化合物は、前記一般式(I)で示
される化合物のうちR1 が低級アルキル基である化合物
を、加水分解することより製造することができる。
【0018】この加水分解はそれ自体公知の方法で、酸
又はアルカリを用いて行われ、酸性加水分解には塩酸,
硫酸等の酸を、アルカリ性加水分解には水酸化ナトリウ
ム,水酸化カリウム等のアルカリを用い、これら酸又は
アルカリは水溶液、もしくは、メタノール,エタノー
ル,n-ブタノール,sec-ブタノール,tert- ブタノール
等の有機溶媒、あるいは含水有機溶媒による溶液として
反応に用いることができ、反応は室温から溶媒の加熱還
流温度下において行われる。
【0019】本発明に係る化合物の製造方法の第三の様
式によれば、前記一般式(I)で示される化合物のう
ち、R2 が水素原子である化合物は、前記一般式(I)
で示される化合物のうちR2 が低級アルカノイル基,ハ
ロゲノ低級アルカノイル基である化合物を加水分解する
か又はR2 がエステル型保護基である化合物を無溶媒あ
るいは溶媒中カチオンスカベンジャーの存在下あるいは
非存在下、酸で処理し脱保護することより製造すること
ができる。
【0020】この加水分解はそれ自体公知の方法で、酸
又はアルカリを用いて行われ、酸性加水分解には塩酸,
硫酸等の酸を、アルカリ性加水分解には水酸化ナトリウ
ム,水酸化カリウム等のアルカリを用い、これら酸又は
アルカリは水溶液、もしくは、メタノール,エタノー
ル,n-ブタノール,sec-ブタノール,tert- ブタノール
等の有機溶媒、あるいは含水有機溶媒による溶液として
反応に用いることができ、反応は室温から溶媒の加熱還
流温度下において行われる。
【0021】又、エステル型保護基の脱保護反応におい
て使用される溶媒としては、例えば、酢酸,酢酸エチ
ル,ジオキサン,水,メタノール,エタノールあるいは
これらの混合溶媒等が挙げられ、カチオンスカベンジャ
ーとしては、例えば、アニソール,チオアニソール等が
挙げられ、酸としては、例えば、塩酸,臭化水素酸,ト
リフルオロ酢酸等が挙げられ、反応は氷冷下から室温ま
での温度範囲で行われる。
【0022】本発明に係る化合物の製造方法の第四の様
式によれば、前記一般式(I)で示される化合物のうち
2 又は/及びR3 が低級アルキル基である化合物は、
前記一般式(I)中、R2 又は/及びR3 が水素原子で
ある化合物とハロゲノ低級アルキルとを、溶媒中、塩基
の存在下又は非存在下で反応させるか、もしくは、次の
一般式(IV)
【化5】 (式中、R5 は水素原子又は低級アルキル基を表す。)
で示されるアルデヒド化合物とを、ギ酸の存在下で反応
させることにより製造することができる。
【0023】本製造方法のうちハロゲノ低級アルキルを
用いる場合の溶媒としては、例えば、N,N−ジメチル
ホルムアミド,アセトン,エタノール,テトラヒドロフ
ラン,ベンゼン,クロロホルム等が挙げられ、塩基とし
ては、例えば、トリエチルアミン,炭酸カリウム等が挙
げられる。
【0024】又、本製造方法のうちアルデヒド化合物を
用いる場合の前記一般式(IV)で示されるアルデヒド化合
物としては、ホルムアルデヒド,アセトアルデヒド,プ
ロピオンアルデヒド等が挙げられ、ホルムアルデヒドは
ホルムアルデヒド水溶液(ホルマリン)として使用する
ことが好ましく、又、アセトアルデヒド及びプロピオン
アルデヒドを使用する時は、ニトロベンゼンを溶媒とし
て用いることが好ましい。
【0025】尚、いずれの反応も室温から溶媒の還流温
度までの温度範囲で行われる。
【0026】本製造方法において、出発原料となった化
合物のうち前記一般式(II)で示される化合物は、特開昭
62−201869号,特開昭62−277362号,
特開平2−28157号,特開平2−184685号等
に開示されている公知の化合物である。
【0027】この様にして製造される前記一般式(I)
で示される新規な5−アミノ−7−(5−アザスピロ
〔2,4〕ヘプタン−5−イル)キノリン−3−カルボ
ン酸誘導体、及びその薬理学的に許容しうる塩を有効成
分とする医薬は、通常、カプセル剤,錠剤,細粒剤,顆
粒剤,散剤,シロップ剤等の経口投与剤、あるいは注射
剤,坐剤,点眼剤,眼軟膏,点耳剤又は外皮用剤として
投与される。これらの製剤は、薬理学的,製剤学的に許
容しうる添加物を加え、常法により製造できる。すなわ
ち経口剤および坐剤にあっては、賦形剤(乳糖,D-マン
ニトール,トウモロコシデンプン,結晶セルロース
等),崩壊剤(カルボキシメチルセルロース,カルボキ
シメチルセルロースカルシウム等),結合剤(ヒドロキ
シプロピルセルロース,ヒドロキシプロピルメチルセル
ロース,ポリビニルピロリドン等),滑沢剤(ステアリ
ン酸マグネシウム,タルク等),コーティング剤(ヒド
ロキシプロピルメチルセルロース,白糖,酸化チタン
等),基剤(ポリエチレングリコール,ハードファット
等)等の製剤用成分が、注射剤あるいは点眼,点耳剤に
あっては水性あるいは用時溶解型剤型を構成しうる溶解
剤ないし溶解補助剤(注射用蒸留水,生理食塩水,プロ
ピレングリコール等),pH調節剤(無機又は有機の酸あ
るいは塩基),等張化剤(食塩,ブドウ糖,グリセリン
等),安定化剤等の製剤成分が、又、眼軟膏剤,外皮用
剤にあっては、軟膏剤,クリーム剤,貼付剤として適切
な製剤成分(白色ワセリン,マクロゴール,グリセリ
ン,綿布等)が使用される。
【0028】本剤の治療患者への投与量は、患者の症状
にもよるが、通常成人の場合、一日量として、経口投与
で10〜1000mg程度、非経口投与で1〜500mg程
度である。
【0029】
【実施例】以下、本発明を実施例によって説明するが、
本発明はこれらの例に限定されるものではない。
【0030】実施例1 5−アミノ−1−シクロプロピル−6,8−ジフルオロ
−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−(7−トリフル
オロアセチルアミノ−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタ
ン−5−イル)キノリン−3−カルボン酸 5−アミノ−1−シクロプロピル−6,7,8−トリフ
ルオロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸1.00
g,7−トリフルオロアセチルアミノ−5−アザスピロ
〔2,4〕ヘプタン塩酸塩0.82g及び1,8−ジア
ザビシクロ〔5,4−0〕−7−ウンデセン1.12g
のアセトニトリル20mlの混合物を2時間加熱還流し
た。反応液を減圧濃縮し、残渣に水50mlを加え、攪拌
下10%塩酸水でpH3とした。析出結晶を吸引濾取し、
淡黄色結晶1.27gを得た。N,N−ジメチルホルム
アミドより再結晶し、融点278〜282℃(分解)の
黄色針状晶を得た。 元素分析値 C21195 4 4 理論値 C, 51.86; H, 3.94; N, 11.52 実験値 C, 51.84; H, 3.91; N, 11.51
【0031】実施例2 5−アミノ−7−(7−アミノ−5−アザスピロ〔2,
4〕ヘプタン−5−イル)−1−シクロプロピル−6,
8−ジフルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリ
ン−3−カルボン酸 5−アミノ−1−シクロプロピル−6,8−ジフルオロ
−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−7−(7−トリフル
オロアセチルアミノ−5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタ
ン−5−イル)キノリン−3−カルボン酸1.00g,
水酸化カリウム0.68g及び水7mlの混合物を3時間
室温攪拌した。反応液を10%塩酸でpH8とし、析出結
晶を吸引濾取した。10%水酸化ナトリウム水溶液に溶
解し、自然濾過後、10%塩酸でpH8とした。析出結晶
を吸引濾取し、融点235〜239℃(分解)の淡黄色
結晶0.35gを得た。 元素分析値 C19202 4 3 ・1/4H2 O 理論値 C, 57.79; H, 5.23; N, 14.19 実験値 C, 57.54; H, 4.96; N, 14.02
【0032】この様にして製造される前記一般式(I)
で示される新規な5−アミノ−7−(5−アザスピロ
〔2,4〕ヘプタン−5−イル)キノリン−3−カルボ
ン酸誘導体及びその薬理学的に許容しうる塩は、優れた
抗菌作用を有し、また抗腫瘍作用及び抗エイズウィルス
作用を持つことから医薬として極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 209:00 215:00) 7019−4C (72)発明者 上嶋 雅之 福井県武生市三ツ俣町16−2

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の一般式 【化1】 (式中、R1 は水素原子又は低級アルキル基を、R2
    水素原子,低級アルキル基,低級アルカノイル基,ハロ
    ゲノ低級アルカノイル基又はエステル型保護基を、R3
    は水素原子又は低級アルキル基を、R4 は水素原子又は
    ハロゲン原子を表す。)で示される5−アミノ−7−
    (5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン−5−イル)キノ
    リン−3−カルボン酸誘導体及びその薬理学的に許容し
    うる塩。
JP21666692A 1992-07-23 1992-07-23 5−アミノ−7−(5−アザスピロ〔2,4〕ヘプタン−5−イル)キノリン−3−カルボン酸誘導体 Pending JPH0649060A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999000393A1 (en) * 1997-06-26 1999-01-07 Dong Wha Pharmaceutical Industrial Co., Ltd. Quinolone carboxylic acid derivatives

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