JPH0648987U - 進入するワークに面圧を負荷する装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 木材プレート、ゴム長尺材、プラスチック長
尺材等進入するワークに面圧を負荷する装置の提供。 【構成】 少くとも１つの回転するプレスベルト１がワ
ーク５に接して押圧可能である。作業圧はプレスベルト
１の作業区分上で加熱可能な押圧プレート３によって構
築されており、その際押圧プレート３の領域内には、互
いに距離を置いて配置されて押圧プレート３とプレスベ
ルト１との結合された、プレスベルトの全幅に亘って延
びている転動体４が設けられており、該転動体は、閉鎖
された転動路上を押圧プレートの出口から入口の方に戻
されている。転動体４に潤滑手段を供給するため押圧プ
レート３内に、長さの亘って延びかつ配設された通路１
１が設けられている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、木材材料プレート、ゴム長尺物、プラスチック長尺物又はその類似 品等のような、進入するワークに面圧を負荷する装置であって、少くとも１つの 回転するプレスベルトがワークに接して押圧可能であり、かつ作業圧はプレスベ ルトの作業区分上で加熱可能な押圧プレートによって負荷可能であり、また押圧 プレートの領域内には、互いに間隔を置いて配置されて押圧プレートとそれに配 設されたプレスベルトの作業区分とに摩擦結合された、プレスベルトの全幅に亘 って延びている転動体が設けられており、該転動体は、閉鎖された転動路上を押 圧プレートの出口から押圧プレートの入口の方に戻されている形式のものに関す る。

【０００２】

【従来の技術】

この種の装置は既に公知であり（ドイツ国特許出願公開公報第３９１４１０９ 号明細書）、この場合にあっては、プレスベルトの進入側の変向ドラムと押圧プ レートとの間の進入領域内の、各プレスベルトの被プレス物から離反した側部上 に、潤滑手段分配装置が設けられており、該分配装置の１部は、配設されたプレ スベルトに対し開放されており、その他の部分は、周辺に対し閉鎖されている潤 滑手段のための分配室を有している。その際プレスベルトによって受容された潤 滑手段は、閉鎖された転動路上を案内されている転動体に供給される。

【０００３】 更に、複式プレスベルトの進入領域内に、潤滑手段即ち潤滑油が潤滑条片を貫 通して供給されているものも公知である。

【０００４】 これらの潤滑手段は、複式プレスベルトの申し分のない運転を保証するために 、その潤滑特性がプレスの出口まで維持されていなければならない。

【０００５】 複式ベルトプレスが３５０℃までの高い運転温度にある場合には、潤滑油の軽 量成分の蒸発が発生し、ひいては粘性の変化が発生する。プレス長さの増加につ れて潤滑油の残渣とコークス化とが増加し、そのためより長い長さのプレスの際 には申し分のない潤滑が達成されなくなる。

【０００６】 残渣又は蒸発の形式によって失われる潤滑油の損耗を補償するため、たとえ複 式プレスベルトの入口領域に最適な摩擦作用のために必要な量よりも多量の潤滑 油を供給しても、より長さの長いプレスベルトの出口部分には充分な潤滑フィル ムが形成されない。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

本考案の課題は、冒頭で述べた形式の装置を改良して、閉鎖された転動路上を 案内されて押圧プレートの周りを循環している転動体に対し、より長い長さのプ レスベルトの場合でも押圧プレートの全領域に亘って、良好な潤滑が達成できる ようにすることにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本考案では、転動体に潤滑手段を供給するため押圧プレート内に、押圧プレー トの長さに亘って分割されかつ配設されたプレスベルトの作業区分に角度を成し て延びている通路が設けられていることによって、上記課題を解決することがで きた。

【０００９】

【考案の効果】

潤滑手段を供給するための通路は、プレスベルトの作業区分から離反した押圧 プレートの境界面における転動体の転動を決して邪魔するようなことはない。通 路は、例えば孔として、ノズルを備えた孔として形成可能であって、押圧プレー トの分配溝内に開口しており、該分配溝は転動体に向って開放されている。

【００１０】 押圧プレート内に設けられた通路によって、複式プレスベルトの任意の部分に 目的とする潤滑フィルムを構築することができる。

【００１１】 潤滑手段が通路に別個の潤滑ユニットから供給されている限り、プレスベルト の出口に向って低下するように選択されている潤滑手段の粘性が規則正しく減少 するため、柔らかくなった潤滑手段残渣が先行する潤滑装置によって再び解離せ しめられ、それによって潤滑手段の一定の粘性がプレスベルトの全長に亘って保 たれるようになる。

【００１２】

【実施例】

本考案の実施例を図面に図示し、次にこれを詳細に説明する。

【００１３】 図１及び図２に図示の複式プレスベルト装置は、プレスベルト１を有し、該ベ ルト１は、薄鋼板から製作可能で、変向ローラ２の周りに案内されている。変向 ローラ２はプレスベルトのフレームに回転可能に支承されており、そのフレーム 内には上方及び下方の押圧プレート３が配置されている。

【００１４】 押圧プレートとプレスベルトの配設された作業区分との間には、間隔を置いて 転動体４が設けられており、該転動体４は、連鎖体、ローラロッド、管又はロー ラストランドとして形成可能であり、これらは軸ロッド９を有し、その上にロー ラ列が配置されている。押圧プレート３によって生成された圧縮力は、これらの 転動体を介してプレスベルト１の作業区分上に伝達される。ワーク５は、プレス ベルトを貫通して案内されており、かつワーク５には面圧が負荷されている。

【００１５】 転動体４は、互いに結合部なしでも、又は例えばチエンのようなフレキシブル な手段によって結合されていても宜いが、図２に鎖線で示唆されているように、 プレスフレーム内の閉鎖転動路６上を案内されている。つまり転動体４は、押圧 プレート３の出口端部７から入口端部８へと戻されている。

【００１６】 図１から判るように、転動体４は押圧プレート３の領域内で、押圧プレートの 内方に位置する境界面１０とプレスベルト１の作業区分とに接して転動している 。

【００１７】 転動体４のこの案内面には潤滑フィルムが設けられており、該潤滑フィルムは 、潤滑手段により、有利には潤滑油により構築されて通路１１を貫通して供給さ れており、該通路１１は、押圧プレート３内に設けられ、かつ押圧プレートの長 さに亘り分離されて配置されている。

【００１８】 図示の実施例では、通路は隣接して位置するプレスベルト１の作業区分に直角 状に延びている。しかし通路は、上記の作業区分に別の角度を成して配置されて いても宜い。

【００１９】 通路１１は、押圧プレートの寸法が大きい場合、この押圧プレートの幅に亘っ て分配されて設けられており、かつ分配溝１２に開口している。この分配溝１２ は、送り方向に対し直角状又は任意の角度に配向可能である。

【００２０】 また通路１１の出口端部をノズルとして形成することも可能である。

【００２１】 図２に基く実施例にあっては、押圧プレート３に制御可能な別個の潤滑ユニッ ト１３が装備されているため、種々の粘性の潤滑手段を潤滑ユニットを介して供 給することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図２に基く複式プレスベルト機の領域Ｉの拡大
図である。

【図２】複式プレスベルト機の垂直断面の概略図であ
る。

【符号の説明】

１ プレスベルト ２ 変向ローラ ３ 押圧プレート ４ 転動体 ５ ワーク ６ 転動路 ７ 出口端部 ８ 入口端部 ９ 軸ロッド １０ 境界面 １１ 通路 １２ 分配溝 １３ 潤滑ユニット

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 木材材料プレート、ゴム長尺物、プラス
   チック長尺物又はその類似品等のような、進入するワー
   クに面圧を負荷する装置であって、少くとも１つの回転
   するプレスベルトがワークに接して押圧可能であり、か
   つ作業圧はプレスベルトの作業区分上で加熱可能な押圧
   プレートによって負荷可能であり、また押圧プレートの
   領域内には、互いに間隔を置いて配置されて押圧プレー
   トとそれに配設されたプレスベルトの作業区分とに摩擦
   結合された、プレスベルトの全幅に亘って延びている転
   動体が設けられており、該転動体は、閉鎖された転動路
   上を押圧プレートの出口から押圧プレートの入口の方に
   戻されている形式のものにおいて、転動体（４）に潤滑
   手段を供給するため押圧プレート（３）内に、押圧プレ
   ート（３）の長さに亘って分割されかつ配設されたプレ
   スベルト（１）の作業区分に角度を成して延びている通
   路（１１）が設けられていることを特徴とする、進入す
   るワークに面圧を負荷する装置。
2. 【請求項２】 通路（１１）が、押圧プレート（３）
   の、被プレス物（５）の搬送方向に対し横方向に延びて
   いる分配溝（１２）内に開口していることを特徴とす
   る、請求項１記載の装置。
3. 【請求項３】 分配溝（１２）が進入方向に対し傾斜し
   て配置されていることを特徴とする、請求項２記載の装
   置。
4. 【請求項４】 通路（１１）が潤滑手段の出口端部にノ
   ズルを装備していることを特徴とする、請求項１から３
   までのいづれか１項記載の装置。
5. 【請求項５】 潤滑手段を供給するための通路（１１）
   が、押圧プレート（３）の長さに亘ってだけでなく、幅
   に亘っても分配されて配置されていることを特徴とす
   る、請求項１から４までのいずれか１項記載の装置。
6. 【請求項６】 別個に制御可能な潤滑ユニット（１３）
   が、押圧プレート（３）の長さに亘り分割されて設けら
   れていることを特徴とする、請求項１から５までのいづ
   れか１項記載の装置。