JPH0648981B2 - 新規なジヒドロ葉酸還元酵素及び改変ジヒドロ葉酸還元酵素遺伝子 - Google Patents

新規なジヒドロ葉酸還元酵素及び改変ジヒドロ葉酸還元酵素遺伝子

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JPH0648981B2
JPH0648981B2 JP3336236A JP33623691A JPH0648981B2 JP H0648981 B2 JPH0648981 B2 JP H0648981B2 JP 3336236 A JP3336236 A JP 3336236A JP 33623691 A JP33623691 A JP 33623691A JP H0648981 B2 JPH0648981 B2 JP H0648981B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、固定化酵素の製造に用
いられる新規な酵素及びそれを生産するための、改変さ
れた大腸菌由来の遺伝子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、バイオテクノロジーの進展に伴
い、固定化酵素や固定化微生物を素子とするバイオリア
クターによる有用物質を生産するシステムは急速な発展
を遂げ、例えばアミノ酸、有機酸、核酸関連物質、糖
質、化学薬品、医薬品などの製造、あるいは食品の製造
・加工、アルコールやメタンなどのエネルギー物質の生
産、さらには分析・計測分野、医療分野、環境浄化分野
などにおいて利用されはじめている。
【0003】このバイオリアクターは、酵素又微生物を
固定化し、その生体触媒としての反応特性を利用する化
学反応システムであって、従来の化学反応触媒を使用す
る反応に比べて、(1)常温、常圧の穏和な条件下で反
応が行われる、(2)反応特異性が高く、特定の物質し
か産生しない、(3)構造特異性や立体特異性の物質が
得られる、(4)省エネルギー性である、などの特徴を
有している。
【0004】このようなバイオリアクターの素子として
用いられる固定化酵素を得るための酵素の固定化方法と
しては、従来担体結合法、架橋法及び包括法などが主に
用いられているが、これらの方法はそれぞれ長所及び短
所を有しており、必ずしも十分に満足しうる方法とはい
えない。
【0005】例えば、前記担体結合法は、その結合様式
により、物理的吸着やイオン結合などによる非共有結合
型固定化法と化学的反応による共有結合型固定化法に大
別することができる。しかしながら、非共有結合型固定
化法は、担体と酵素タンパク質との結合力が弱いため
に、得られた固定化酵素の利用範囲が制限されるのを免
れないし、一方、共有結合型固定化法は、酵素タンパク
質のアミノ酸側鎖の化学的反応性を利用しているため、
結合については極めて安定であるものの、新たな化学結
合を形成させることにより、酵素タンパク質を失活させ
るおそれがある上、酵素タンパク質中には同種のアミノ
酸側鎖(例えば、リジンのアミノ基、アスパラギン酸及
びグルタミン酸のカルボキシル基など)があり、このも
のが固定化反応に関与するために、固定化部位を制御す
ることが極めて困難であるなどの欠点を有している。
【0006】また、架橋法による固定化法においては、
前記の共有結合型固定化法と同様に架橋部位を制御する
ことは極めて困難であるという欠点がある。さらに、包
括法による固定化法は、このような欠点はないものの、
包括に用いられるゲルを作成するための条件が使用する
酵素タンパク質にとってか酷であるため、破壊されるお
それがある上、酵素の反応基質や生成物の包括ゲルへの
透過についても配慮しなければならない。
【0007】他方、酵素タンパク質のカルボキシ末端側
に短いアミノ酸配列を導入しても、酵素の機能はほとん
ど影響を受けないことが知られている〔特開平1−14
4992号公報、「メソッズ・イン・エンザイモロジー
(Methodsin Enzymology)」、第
185巻、第129ページ(1990年)〕。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、カルボキシ
末端側に固定用担体と容易に結合しうる残基を有する酵
素特にジヒドロ葉酸還元酵素及びそれを生産するように
改変された遺伝子を提供することを目的としてなされた
ものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、固定用担
体と容易に結合しうる残基を有する酵素について種々研
究を重ねた結果、この残基としてはシステイン残基が適
していること及びこのような酵素が大腸菌由来のジヒド
ロ葉酸還元酵素遺伝子の3′末端側を改変したものを用
いれば容易に生産しうることを見出し、この知見に基づ
いて本発明をなすに至った。
【0010】すなわち、本発明は、式
【化3】 (式中のAlaはアラニン、Argはアルギニン、As
nはアスパラギン、Aspはアスパラギン酸、Cysは
システイン、Glnはグルタミン、Gluはグルタミン
酸、Glyはグリシン、Hisはヒスチジン、Ileは
イソロイシン、Leuはロイシン、Lysはリジン、M
etはメチオニン、Pheはフェニルアラニン、Pro
はプロリン、Serはセリン、Thrはスレオニン、T
rpはトリプトファン、Tyrはチロシン、Valはバ
リンのアミノ酸単位を示し、またアミノ酸配列における
番号は、ジヒドロ葉酸還元酵素1番目のアミノ酸である
メチオニンから起算したものである)で示されるアミノ
酸配列を有する、カルボキシ末端にシステイン残基をも
つジヒドロ葉酸還元酵素及び大腸菌由来のジヒドロ葉酸
還元酵素遺伝子の3′末端側を改変することにより得ら
れ、式
【化4】 (式中のAはアデニン、Tはチミン、Gはグアニン、C
はシトシンであり、塩基配列の番号はジヒドロ葉酸還元
酵素を暗号化するDNA配列中1番目のアミノ酸である
メチオニンのコードATGのAを1番として数えたもの
である)で表わされるDNA配列を有する改変ジヒドロ
葉酸還元酵素遺伝子を提供するものである。
【0011】本発明の改変ジヒドロ葉酸還元酵素は、そ
の酵素タンパク質のカルボキシ末端側にシステイン残基
をカルボキシ末端とする数個のアミノ酸残基から成るア
ミノ酸配列が導入されたものであり、その導入は、例え
ば遺伝子組換え法によって行うことができる。
【0012】この遺伝子組換え法においては、所望の酵
素タンパク質を暗号化する遺伝子DNAを用いて、該酵
素タンパク質のカルボキシ末端部分を暗号化する配列部
分を化学合成DNAで置き換えることにより、カルボキ
シ末端がシステイン残基となるように短いアミノ酸配列
が導入された改変酵素タンパク質を暗号化する遺伝子D
NAを作成したのち、これを発現用プラスミドなどのベ
クターに組込んで発現ベクターを構築し、次いで大腸菌
などの宿主に導入して発現させ、宿主菌体から改変酵素
タンパク質を分離精製することにより、目的の改変酵素
タンパク質を作成することができる。
【0013】このようにして得た酵素は、前記化3で示
されるアミノ酸配列を有する165個のアミノ酸残基か
ら成る酵素タンパク質であり、補酵素NADPH存在下
にジヒドロ葉酸を還元してテトラヒドロ葉酸を生成する
反応を触媒する。野生型のジヒドロ葉酸還元酵素は15
9個のアミノ酸残基から成り、152番目のアミノ酸残
基がシステイン残基であることを除けば上記配列の1か
ら159番目までの配列と全く同一の配列である。
【0014】本発明の改変ジヒドロ葉酸還元酵素中に
は、2個のシステイン残基が存在するが(85番目と1
65番目)、そのメルカプト基の反応性は全く異なって
おり、中性(pH7.0)、室温(15〜30℃)で
の、5,5′‐ジチオビス(2‐ニトロ安息香酸)を用
いたチオール‐ジスルフィド交換反応では、85番目の
システイン残基では全く反応しないのに対して、165
番目のシステイン残基では迅速に反応し約数分でその反
応を完結する。また、野生型ジヒドロ葉酸還元酵素中に
も、2個のシステイン残基が存在するが(85番目と1
52番目)、そのメルカプト基の反応性は低く、同様な
反応条件で85番目のシステイン残基では全く不活性で
あり、152番目のシステイン残基における反応性は、
改変ジヒドロ葉酸還元酵素165番目のシステイン残基
における反応性の数分の1である。
【0015】次に、この改変ジヒドロ葉酸還元酵素を発
現するための遺伝子としては、大腸菌由来のものが用い
られる。この大腸菌由来の遺伝子は、本発明者らによ
り、すでにクローンニングが行われており、また、ジヒ
ドロ葉酸還元酵素遺伝子DNAが組込まれた発現ベクタ
ーも作成されている(特公平1−48756号公報)。
さらにこれを改変したジヒドロ葉酸還元酵素遺伝子DN
Aが組込まれた発現ベクターも作成されている(特開昭
63−267276号公報、特開平1−252289号
公報)。したがって、これらの公知の技術を利用するこ
とにより、大腸菌由来のジヒドロ葉酸還元酵素遺伝子か
らカルボキシ末端がシステイン残基である改変ジヒドロ
葉酸還元酵素を暗号化する改変ジヒドロ葉酸還元酵素遺
伝子DNAが組込まれた発現ベクターを容易に構築する
ことができる。
【0016】本発明の改変ジヒドロ葉酸還元酵素遺伝子
は前記化4で示されるDNA配列を有しているが、この
配列の末端は、制限酵素BgIIIの認識切断部位を有
し、任意のベクターに組み込むことが可能である。改変
ジヒドロ葉酸還元酵素遺伝子を含む発現プラスミドpC
YS1は、E.Coli菌体中に安定に保持され、pC
YS1を含有するE.Coliは、微工研にFERM
BP‐3600として寄託されている。そして、このプ
ラスミドを用いることにより、次のようにして、前記し
た改変ジヒドロ葉酸還元酵素が容易に得ることができ
る。
【0017】一般に、形質転換された微生物に、外来タ
ンパク質遺伝子を効率よく発現させ、目的とするタンパ
ク質を量産させるには、該外来タンパク質遺伝子の転写
効率や翻訳効率を高めたり、該外来タンパク質遺伝子の
コピー数を多くすることが必要である。そして該外来遺
伝子の転写効率を高めるために、一般に外来タンパク質
遺伝子の上流に強力なプロモーターを結合させることが
行われている。したがって、前記発現ベクターは、改変
ジヒドロ葉酸還元酵素遺伝子DNAの上流に適当なプロ
モーターを結合したものが好ましい。また、この発現ベ
クターは、宿主微生物に導入するが、この発現ベクター
が導入された微生物の選択は、通常該ベクターの薬剤耐
性マーカーに基づく選択培地で該微生物を培養して生育
する微生物を選ぶことにより行われるので、該発現ベク
ターには薬剤耐性遺伝子DNAも組込まれているのが望
ましい。
【0018】次に、このようにして得られた発現ベクタ
ーは、大腸菌などの宿主微生物に公知の方法によって導
入し、宿主微生物を形質転換させて、所望の改変ジヒド
ロ葉酸還元酵素を産生する形質転換微生物を作出する。
宿主微生物の発現ベクター導入の有無についての選択
は、前記したように、ベクターの薬剤耐性マーカーに基
づく選択培地で微生物を培養して生育する微生物を選択
すればよい。
【0019】この形質転換微生物の作出は、例えば化学
合成法により得られた2本の23ヌクレオチド5′-GATC
CTGGGTGGCTGTTAAC-3′及び5′-TCGACTTAACAGCCACCGAC-
3′(ただし、式中のA、T、G及びCは前記と同じ意
味をもつ)から成るDNAをアニールさせ、一方プラス
ミドpMEK2(特開平1−252289号公報参照、
ジヒドロ葉酸還元酵素‐メチオニンエンケファリン融合
タンパク質を暗号化する遺伝子DNA、プロモーター、
トリメトプリム耐性及びアンピシリン耐性遺伝子DNA
などを含有)に適当な制限酵素を作用させて切断し、D
NA断片を得、このDNA断片と前記のアニールさせた
化学合成DNAとをT4DNAリガーゼを用いて結合さ
せたのち、これを形質転換法に従ってエシエリヒア・コ
リ(以下E.Coliと略記する)に導入し、次いでア
ンピシリンナトリウム及びトリメトプリムを含む栄養寒
天培地を用いて、形質転換株を選択した。
【0020】このようにして作出された形質転換株はカ
ルボキシ末端がシステイン残基である改変ジヒドロ葉酸
還元酵素を大量に産生することを確認するとともに、こ
の形質転換株から公知の方法により、図1に示す制限酵
素切断地図を有するプラスミドpCYS1を調製する。
【0021】このpCYS1は、プラスミドpMEK2
(特開平1−252289号公報)のBamHIとXh
oI部位の間の配列を、前記した二本鎖DNAで置き換
えることにより作出される。このpCYS1は4637
塩基対から成り、宿主にアンピシリン耐性及びトリメト
プリム耐性を付与する。図1の制限酵素切断地図に、そ
れぞれの遺伝子の位置が示されており、図中Ampで示
したのがアンピシリン耐性遺伝子の位置であり、DHF
Rで示した部位がトリメトプリム耐性を与えるジヒドロ
葉酸還元酵素の遺伝子の部位である。前記のBgIII
部位にはさまれた改変ジヒドロ葉酸還元酵素遺伝子部位
は、図中では黒く塗りつぶした矢印で表わされている。
oriはプラスミドの複製に必要な部位、pは改変ジヒ
ドロ葉酸還元酵素遺伝子の高効率発現に必要なプロモー
ターの位置を示している。
【0022】このプラスミドpCYS1の制限酵素Bg
IIIによる切断によって得られる約700ヌクレオチ
ド長のDNAについて、公知の方法により塩基配列を決
定し、目的の化学合成DNAが正しく組込まれているこ
とを確認し、さらにこの決定したDNAの塩基配列か
ら、改変ジヒドロ葉酸還元酵素のアミノ酸配列を決定し
た。
【0023】次に発現プラスミドベクターpCYS1が
導入された形質転換E.Coli(微工研菌寄FERM
BP‐3600)の培養は、該E.Coliの生育に
必要な炭素源や窒素源などの栄養源及び無機成分などを
含む培地中において行うことができる。
【0024】該炭素源としては、例えばグルコース、デ
ンプン、ショ糖、モラッセ、デキストリンなどが、窒素
源としては、例えばペプトン、肉エキス、カゼイン加水
分解物、コーンスチープリカー、硝酸塩、アンモニウム
塩などが、無機成分としては、例えばナトリウム、カリ
ウム、カルシウム、マグネシウム、コバルト、亜鉛、マ
ンガン、鉄などの陽イオンや塩素、硫酸、リン酸などの
陰イオンを含む塩が挙げられる。
【0025】培養の形態は液体培養が好ましく、工業的
には深部通気かくはん培養を行うのが有利である。培養
温度はE.Coliが生育し、改変ジヒドロ葉酸還元酵
素が生産される範囲で適宜選ばれるが、通常20〜40
℃の範囲の温度で選ばれる。培養時間は条件により左右
されるが、酵素が最高収量に達する時間を見計らって適
当な時期に培養を終了すればよい。
【0026】このようにして得られた培養物は、ろ過又
は遠心分離などの手段により菌体を回収し、次いでこの
菌体をボールミルや超音波による機械的破砕方法やリゾ
チームなどの酵素的破砕方法で破砕し、必要に応じてキ
レート剤や界面活性剤を添加して改変ジヒドロ葉酸還元
酵素を可溶化して分離採取し、精製すればよい。精製方
法については、例えば改変ジヒドロ葉酸還元酵素含有溶
液を減圧濃縮、膜濃縮、硫安や硫酸ナトリウムなどでの
塩析処理、メタノールやエタノール、アセトンなどの親
水性有機溶媒での分別沈殿などの手段を適宜選択し、組
み合わせて沈殿を得たのち、さらにこの改変ジヒドロ葉
酸還元酵素を含有する沈殿物を、必要に応じて、水又は
緩衝液に溶解し、透析膜にて透析して、より低分子量の
不純物を除去してもよく、また、吸着剤やゲルろ過剤な
どによるイオン交換クロマトグラフィー、サイズ分離ゲ
ルクロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフ
ィー、疎水性相互作用クロマトグラフィーなどにより精
製してもよい。これらの精製方法は1種用いてもよい
し、2種以上を組み合わせて用いてもよく、あるいは1
種以上の精製方法を繰り返して用いてもよい。
【0027】本発明のジヒドロ葉酸還元酵素は、そのカ
ルボキシ末端のシステイン残基のメルカプト基の反応を
利用して、固定化担体に該酵素タンパク質を結合させ固
定化させることができる。このシステイン残基のメルカ
プト基は、穏和な条件で特異的に共有結合を作ることが
できる〔「生物化学実験法8、SH基の化学修飾」学会
出版センター刊行(1978年)〕。特にチオール‐ジ
スルフィド交換反応は、システイン残基に特有のもので
あり、他のアミノ酸側鎖では起こらない。また、メルカ
プト基は、金属イオン(特に、水銀イオン)と結合して
メルカプチドを生成するし、ハロゲン化アルキルを含む
化合物は、メルカプト基を穏和な条件でアルキル化す
る。さらに、N‐エチルマレイミドなどを代表とする容
易に分極可能な二重結合をもつ化合物と付加化合物を形
成する。このような反応は、pHなどの条件を適当に選
択することによりメルカプト基に対して特異的にひき起
こすことができる。これらの反応を利用して、酵素タン
パク質のカルボキシ末端に導入されたシステイン残基の
メルカプト基のみを共有結合を介して固定化担体に結合
させることができる。なお、この際使用する固定化担体
については、システイン残基のメルカプト基と特異的に
反応する官能基を有する担体であればよく特に制限はな
いが、例えば市販のチオプロピルセファローズ6Bなど
を用いることができる。
【0028】このチオプロピルセファローズ6Bは、改
変ジヒドロ葉酸還元酵素と中性条件で混合するのみで、
チオプロピルセファローズ6B1g当り、改変ジヒドロ
葉酸還元酵素約0.3mgを固定化することができる。
【0029】このようにして固定化された改変ジヒドロ
葉酸還元酵素は活性であり、ガラスカラムに充填して酵
素反応器として用いたところ、4℃で流速10ml/分
という高流速条件でも、約500mgの少量の固定化ゲ
ルを用いるだけで酵素反応をほぼ完全に完了させること
ができ、その有効性を確認することができた。
【0030】固定化した改変ジヒドロ葉酸還元酵素の酵
素活性は、反応液〔0.05mMのジヒドロ葉酸、0.
06mMのNADPH、50mMのリン酸緩衝液(pH
7.0)〕をペリスタポンプを用いてガラスカラムに充
填して酵素反応器に連続的に送り込み、適当な時間後に
溶出した溶液を分取し、その溶液の340nmの吸光度
を測定し、カラムに通す前の溶液の340nmの吸光度
との差を算出することにより求める。この際、過剰量の
ジヒドロ葉酸還元酵素を用いて反応させたときの340
nmの吸光度の全変化を100%の転換効率として用い
る。
【0031】このような固定化方法を用いることによ
り、固定化担体と結合する部位としては酵素タンパク質
のカルボキシ末端だけに限定することが可能となり、こ
のことにより、従来の固定化方法で障害となっていた固
定化反応による酵素それ自体の活性の低下及び固定化さ
れた酵素の不均一性などを解消することができる。
【0032】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。
【0033】実施例1 ホスホアミダイト法により化学合成された2本の23ヌ
クレオチドすなわち5′-GATCCTGGGTGGCGGCTGTTAAC-3′
及び5′-TCGACTTAACAGCCGCCACCGAC-3′からなるDNA
それぞれを、約0.1ml(約0.01μgのDNAを
含んでいる)ずつ採り、これを60℃でインキュベート
することによって両DNAをアニールさせた(これをD
NA1と呼ぶ)。
【0034】pMEK2(特開平1−252289号公
報)約1μgを、BamHIとXhoIを用いて切断し
たのち、その後エタノールでDNAを沈殿させた。沈殿
したDNAを70wt%エタノールで洗ったのち、エタ
ノールを除き、減圧下に沈殿を乾燥させた。制限酵素に
よるDNAの切断などの組換えDNAに係わる各操作
は、いずれも、マニアティスらの方法〔「モレキュラル
・クローニング・エイ・ラボラトリー・マニュアル、コ
ールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー(198
2年)(Molecular Cloning A L
oboratory Manual,Cold Spr
ing Harbor Laboratory (19
82年)」〕に従って行った。切断したpMEK2断片
とDNA1をT4DNAリガーゼを用いて結合し、形質
転換法に従って、大腸菌に取り込ませた。形質転換株
を、50mg/mlのアンピシリンナトリウム及び10
mg/mlのトリメトプリムを含む栄養寒天培地(培地
11中に、2gのグルコース、1gのリン酸2カリウ
ム、5gのイーストエキス、5gのポリペプトン、15
gの寒天を含む)を用いて、アンピシリン耐性及びトリ
メトプリム耐性で選択した。さらに、得られた形質転換
株を培養し、その菌体が作る全タンパク質をSDS‐ポ
リアクリルアミドゲル電気泳動法〔「ネイチャー(Na
ture)」第227巻、第680ページ(1970
年)〕に従って分析した。分子量マーカーとしてラクト
アルブミン(分子量14,200)、トリプシンインヒ
ビター(分子量20,100)、トリプシノーゲン(分
子量24,000)、カルボニックアンヒドラーゼ(分
子量29,000)、グリセロアルデヒド3‐リン酸デ
ヒドロゲナーゼ(分子量36,000)、卵アルブミン
(分子量45,000)及び牛血清アルブミン(分子量
66,000)を含むサンプルをポリアクリルアミド濃
度の10から20%濃度勾配ゲルで泳動した。その結
果、改変ジヒドロ葉酸還元酵素を大量に発現する菌体が
約80%の頻度で得られた。
【0035】この菌体から、田中らの方法〔「ジャーナ
ル・オブ・バクテリオロジー(J.Bacteriol
ogy)」第121巻、第354ページ(1975
年)〕に従って、プラスミドを調製し、pCYS1と名
づけた。このpCYS1のBglIIによる切断によっ
て得られる約700ヌクレオチド長のDNAについて、
M13ファージを用いたジデオキシ法〔「メソッズ・イ
ン・エンザイモロジー(Mehtods in Enz
ymology)」第101巻、第20ページ(198
3年)〕に従って塩基配列を決定し、目的の化学合成D
NAが正しく組み込まれていることを確認した。また、
決定したDNA配列から、改変ジヒドロ葉酸還元酵素の
アミノ酸配列を決定した。
【0036】実施例2 (1)菌体の培養 pCYS1を含有する大腸菌の培養は、6リットルのY
T+Ap培地(培地1リットル中に、5gのNaCl、
8gのトリプトン、5gのイーストエキス及び50mg
のアンピシリンナトリウムを含む液体培地)で、37℃
で対数成長期の後期で培養した。培養した菌体は、5,
000回転/分の遠心分離により集め、培地6リットル
より湿重量約17gの菌体が得らた。
【0037】(2)菌体の破砕 培養して得られた菌体を、湿重量の2倍の緩衝液1
〔0.1mM エチレンジアミン4酢酸ナトリウム(E
DTA)を含む10mMリン酸カリウム緩衝液、pH
7.0〕に懸濁し、フレンチプレスを用いて菌体を破砕
した。菌体破砕液を5,000回転、10分間遠心分離
し、上清を得た。さらに、上清を、35,000回転、
1時間超遠心分離し、上清を得る(無細胞抽出液)。
【0038】(3)DEAE‐トヨパールカラム処理 この操作は、次のMTX結合アフィニティクロマトグラ
フィーによる精製工程の前処理の目的で行った。無細胞
抽出液を、あらかじめ0.1MのKClを含む緩衝液1
で平衡化したDEAEトヨパールカラムにかけ、0.1
MのKClを含む緩衝液1でカラムを洗い、酵素の溶出
は、0.3MのKClを含む緩衝液1を用いて行った。
溶出液を一定量ずつフラクションコレクターを用いて分
画し、分画した溶出液についてDHFR活性を測定して
酵素活性が含まれる画分を集めた。
【0039】(4)MTX結合アフィニティクロマトグ
ラフィー 上記の操作により得られた酵素液を、あらかじめ緩衝液
1で平衡化したMTX結合セファローズアフィニティカ
ラムに吸着させた。吸着後、1MのKClを含む緩衝液
2(0.1mM EDTAを含む10mMリン酸カリウ
ム緩衝液、pH8.5)で洗浄した。洗浄は、カラムか
らの溶出液の280nmの吸光度を測定し、吸光度が
0.1以下になるまで同緩衝液を流し続けた。酵素の溶
出は、1MのKClと3mMの葉酸を含む緩衝液2を用
いて行い、溶出液を一定量ずつフラクションコレクター
を用いて分画した。分画した溶出液についてDHFR活
性を測定し、酵素活性が含まれる画分を集めた。得られ
た酵素液を、緩衝液1に対して、3回透析した。
【0040】(5)DEAE‐トヨパールカラムクロマ
トグラフィー 透析した酵素液を、あらかじめ緩衝液1で平衡化したD
EAE‐トヨパールカラムに吸着させたのち、0.1M
のKClを含む緩衝液1で洗浄した。洗浄は、カラムか
らの溶出液の280nmの吸光度を測定し、吸光度が
0.01以下になるまで同緩衝液を流し続けた。酵素の
溶出は、緩衝液1を用いて0.1Mから0.3MのKC
lの直線濃度勾配を用いて行い、溶出液を一定量ずつフ
ラクションコレクターを用いて分画した。分画した溶出
液について280nmの吸光度とジヒドロ葉酸還元酵素
とを測定した。酵素活性/280nmの吸光度の値が、
一定な画分を集めた。
【0041】以上の操作により、ジヒドロ葉酸還元酵素
の高度精製均一化を、再現性良く行うことができた。精
製の際の酵素活性は、反応液〔0.05mMのジヒドロ
葉酸、0.06mMのNADPH、12mMの2‐メル
カプトエタノール、50mMのリン酸緩衝液(pH7.
0)〕を、1mlのキュベットとり、これに酵素液を加
え、340nmの吸光度の時間変化を測定することによ
り行った。酵素1ユニットは、上記反応条件において、
1分間に1マイクロモルのジヒドロ葉酸を還元するのに
必要な酵素量として定義した。
【0042】以上の結果を表1に示す。湿重量約17g
の菌体から、約130mgの均一に精製された改変ジヒ
ドロ葉酸還元酵素が得られた。なお表1における精製工
程は、無細胞抽出液、DEAE‐トヨパールカラム
処理、MTX結合アフィニティクロマトグラフィー及
びDEAE‐トヨパールカラムクロマトグラフィーを
表わす。
【0043】
【表1】
【0044】参考例1 改変ジヒドロ葉酸還元酵素中における、システイン残基
のメルカプト基の反応性を5,5′‐ジチオビス(2‐
ニトロ安息香酸)を用いて測定した。
【0045】緩衝液として、2.5mMのEDTAを含
む10mMリン酸カリウム緩衝液(pH8.0)を用い
た。タンパク質の濃度は0.7mg/mlであり、ま
た、5,5′‐ジチオビス(2‐ニトロ安息香酸)は2
mMの濃度、反応の温度は15℃であった。反応は5,
5′‐ジチオビス(2‐ニトロ安息香酸)を添加するこ
とにより開始し、反応に伴い遊離する5‐チオ‐2‐ニ
トロフェノールの412nmの吸光度の増加で測定し
た。その結果を図2に示す。
【0046】図2において、(1)はタンパク質として
本発明の改変ジヒドロ葉酸還元酵素〔2個のシステイン
残基(85番目と165番目)を有する〕を用いた場
合、(2)はタンパク質として野生型ジヒドロ葉酸還元
酵素〔2個のシステイン残基(85番目と152番目)
を有する〕を用いた場合、及び(3)はジヒドロ葉酸還
元酵素変異体〔DHFR(C152E)‐IQI、特開
昭63−267276号公報、1個のシステイン残基
(85番目)を有する〕を用いた場合を示す。
【0047】この図2から、本発明におけるジヒドロ葉
酸還元酵素の反応性が著しく高いこと〔曲線(1)〕、
85番目のシステイン残基はこの条件では全く反応しな
いこと〔曲線(3)〕、野生型ジヒドロ葉酸還元酵素中
の152番目のシステインの反応性が改変酵素タンパク
質中のカルボキシ末端のシステインの反応性に比べて数
分の1以下であること〔曲線(2)〕が容易に分かる。
このように、カルボキシ末端がシステイン残基である数
個のアミノ酸残基から成るアミノ酸配列を導入したこと
により、反応性の高いメルカプト基が得られた。
【0048】参考例2 固定化担体として、ファルマシア社より市販されている
チオプロピルセファローズ6Bを用いた。乾燥重量が2
8mg、52mg、108mgのそれぞれのゲルに、
0.35mg/mlの改変ジヒドロ葉酸還元酵素2ml
(2.5mMのEDTAを含む10mMリン酸カリウム
緩衝液、pH8.0、の溶液)を加え、室温で2時間放
置し、上清中の酵素活性を測定し、その減少量から固定
化された改変ジヒドロ葉酸還元酵素量を求めたところ、
チオプロピルセファローズ6Bゲル1g当り酵素タンパ
ク質約0.3mgが結合することが判明した。次に、チ
オプロピルセファローズ6B10gに改変ジヒドロ葉酸
還元酵素100mlを加え、室温で一晩反応させ、その
後ガラスフィルターを用いてゲルを分離後、2.5mM
のEDTAを含む10mMリン酸カリウム緩衝液(pH
7.0)で洗浄し、次の実験に用いた。
【0049】参考例3 参考例2で得られた固定化ゲルをガラスカラム(直径約
1.5cm)に種々の量を詰め、これにペリスタポンプ
を用いて種々の流速で完全に脱気した活性測定液〔0.
05mMのジヒドロ葉酸、0.06mMのNADPH、
1mMのEDTA、50mMのリン酸緩衝液(pH7.
0)〕を流し、流出液の340nmの吸光度を測定し、
カラム通過後の吸光度の減少量を求めた。この値を利用
して酵素反応の程度(転換率%)を算出した。なお、酵
素反応は、4℃で行った。
【0050】図3は、流速10ml/minという非常
に速い流速を用いて固定化酵素ゲルの量を変化させたと
きの、反応効率を示す。乾燥ゲル換算約0.5g以上で
はほとんど100%の効率で酵素反応が進み、非常に少
量のゲルでバイオリアクターが構成できることを示して
いる。また、それ以下では、ゲルの量に依存して反応効
率が変化し、酵素量が律速であることを示している。
【0051】図4は、乾燥ゲル換算80mgという非常
に少量の固定化酵素ゲルを用いて流速を変化させたとき
の反応効率を示す。流速の増大に伴って反応効率が低下
した。
【0052】以上の結果から、極少量の固定化酵素ゲル
を用い、10ml/minという高流速で、かつ4℃と
いう低温でも、非常に高い効率で固定化された改変ジヒ
ドロ葉酸還元酵素が働くことが分る。
【0053】
【発明の効果】本発明の共有結合型担体結合法による
と、酵素タンパク質の失活を抑え、かつ固定化部位を容
易に制御しうるので、均質で活性の高い固定化酵素を効
率よく製造することができる。
【0054】例えば、これまでジヒドロ葉酸還元酵素
は、制がん剤のロイコポリンを製造するために用いられ
ているが、これを固定することができないため、工業的
に実施することは困難であった。本発明の改変ジヒドロ
葉酸還元酵素は、容易に担体に固定しうるので、工業上
大きな意義を有している。
【0055】本発明方法で得られた固定化酵素は、各種
有用物質の生産に利用されるバイオリアクターの素子と
して好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 プラスミドpCYS1の制限酵素切断地図。
【図2】 各種酵素におけるシステイン残基のメルカプ
ト基の反応性を示すグラフ。
【図3】 固定化された改変ジヒドロ葉酸還元酵素によ
るジヒドロ葉酸還元反応における反応効率のゲル依存性
を示すグラフ。
【図4】 固定化された改変ジヒドロ葉酸還元酵素によ
るジヒドロ葉酸還元反応における反応効率の流速依存性
を示すグラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:19)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 【化1】 (式中のAlaはアラニン、Argはアルギニン、As
    nはアスパラギン、Aspはアスパラギン酸、Cysは
    システイン、Glnはグルタミン、Gluはグルタミン
    酸、Glyはグリシン、Hisはヒスチジン、Ileは
    イソロイシン、Leuはロイシン、Lysはリジン、M
    etはメチオニン、Pheはフェニルアラニン、Pro
    はプロリン、Serはセリン、Thrはスレオニン、T
    rpはトリプトファン、Tyrはチロシン、Valはバ
    リンのアミノ酸単位を示し、またアミノ酸配列における
    番号は、ジヒドロ葉酸還元酵素1番目のアミノ酸である
    メチオニンから起算したものである)で示されるアミノ
    酸配列を有する、カルボキシ末端にシステイン残基をも
    つジヒドロ葉酸還元酵素。
  2. 【請求項2】 大腸菌由来のジヒドロ葉酸還元酵素遺伝
    子の3′末端側を改変することにより得られ、式 【化2】 (式中のAはアデニン、Tはチミン、Gはグアニン、C
    はシトシンであり、塩基配列の番号はジヒドロ葉酸還元
    酵素を暗号化するDNA配列中1番目のアミノ酸である
    メチオニンのコードATGのAを1番として数えたもの
    である)で表わされるDNA配列を有する改変ジヒドロ
    葉酸還元酵素遺伝子。
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