JPH064897B2 - 高純度、高クロム合金の製造方法 - Google Patents
高純度、高クロム合金の製造方法Info
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- JPH064897B2 JPH064897B2 JP5717589A JP5717589A JPH064897B2 JP H064897 B2 JPH064897 B2 JP H064897B2 JP 5717589 A JP5717589 A JP 5717589A JP 5717589 A JP5717589 A JP 5717589A JP H064897 B2 JPH064897 B2 JP H064897B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は合金の添加金属として用いられる高純度でク
ロム含有率の高いクロム合金の製造方法に関する。
ロム含有率の高いクロム合金の製造方法に関する。
[従来の技術] 高純度の含クロム合金(Cr65%以上)は、ニッケル
基、鉄ニッケル基、コバルト基などのスーパーアロイ分
野で、主要成分のクロム源として添加され、耐食性また
は強度の向上に必要不可欠のものである。また、溶接
棒、粉末冶金の分野では粉末状の添加剤として鉄、ニッ
ケルの粉末と混合されて多量に使用されている。
基、鉄ニッケル基、コバルト基などのスーパーアロイ分
野で、主要成分のクロム源として添加され、耐食性また
は強度の向上に必要不可欠のものである。また、溶接
棒、粉末冶金の分野では粉末状の添加剤として鉄、ニッ
ケルの粉末と混合されて多量に使用されている。
従来の高クロム低炭素フェロクロムの製造方法として
は、大別すると(a)ペラン法、(b)スウーデン法、
(c)多段ペラン法、(d)その他が挙げられる。
は、大別すると(a)ペラン法、(b)スウーデン法、
(c)多段ペラン法、(d)その他が挙げられる。
このうち、(a),(b)法は電気炉を用いて多量に生
産できる経済的な方法として知られている。また、
(c)法はクロム鉱石の1次スラグを溶解後、弱還元条
件で脱鉄し、最後に強還元して低炭素フェロクロムを得
る方法で、85%〜90%の高いCr成分のものが得ら
れる。さらに、(d)その他の方法としてアルミテルミ
ット法が考えられる。
産できる経済的な方法として知られている。また、
(c)法はクロム鉱石の1次スラグを溶解後、弱還元条
件で脱鉄し、最後に強還元して低炭素フェロクロムを得
る方法で、85%〜90%の高いCr成分のものが得ら
れる。さらに、(d)その他の方法としてアルミテルミ
ット法が考えられる。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、前記(a)ペラン法、(b)スウーデン
法では、原料として経済的に入手できるクロム鉱石はF
eを多量に含むため、得られる低炭素フェロクロムのC
r成分は72%が上限である。(c)多段ペラン法は、
高いCr成分のものが得られる反面、製造工程で高融点
の溶融金属の取り扱いに問題があり、また多量に発生す
るCr含有量の低い低炭素フェロクロムの処理が必要と
なり、さらにSi,O,N等の不純物が多い等の欠点が
ある。さらに、(d)アルミテルミット法では[Al]
の混入が避けられず、また原料として使用する酸化クロ
ムや反応助剤が高価であるなどの問題がある。
法では、原料として経済的に入手できるクロム鉱石はF
eを多量に含むため、得られる低炭素フェロクロムのC
r成分は72%が上限である。(c)多段ペラン法は、
高いCr成分のものが得られる反面、製造工程で高融点
の溶融金属の取り扱いに問題があり、また多量に発生す
るCr含有量の低い低炭素フェロクロムの処理が必要と
なり、さらにSi,O,N等の不純物が多い等の欠点が
ある。さらに、(d)アルミテルミット法では[Al]
の混入が避けられず、また原料として使用する酸化クロ
ムや反応助剤が高価であるなどの問題がある。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、上記の難
点を解消し、クローム含有率70〜95%の高純度、高
クロム合金の製造方法を提供しようとするものである。
点を解消し、クローム含有率70〜95%の高純度、高
クロム合金の製造方法を提供しようとするものである。
[問題点を解決するための手段、作用] 本発明による高純度、高クロム合金の製造方法は、低炭
素フェロクロムを固体窒化法により窒化して窒化フェロ
クロムを得る第1の工程と、前記窒化フェロクロムを1
mm以下の粒度として、酸処理により脱鉄する第2の工程
と、脱鉄され前記窒化フェクロムを真空加熱して脱窒す
る第3の工程を有する方法であって、前記第2の工程の
酸処理は、破砕されて1mm以下の粒度とされた窒化フェ
ロクロムの粒子が酸溶液の中で、全体が浮遊するように
攪拌、混合すること、および酸溶液を連続的に添加して
反応させることを含むものである。
素フェロクロムを固体窒化法により窒化して窒化フェロ
クロムを得る第1の工程と、前記窒化フェロクロムを1
mm以下の粒度として、酸処理により脱鉄する第2の工程
と、脱鉄され前記窒化フェクロムを真空加熱して脱窒す
る第3の工程を有する方法であって、前記第2の工程の
酸処理は、破砕されて1mm以下の粒度とされた窒化フェ
ロクロムの粒子が酸溶液の中で、全体が浮遊するように
攪拌、混合すること、および酸溶液を連続的に添加して
反応させることを含むものである。
第1の工程における固体窒化法は、気密容器の中に低炭
素フェロクロムを入れ、前記容器内を窒素雰囲気として
加熱して行われる。第1の工程で得られる窒化フェロク
ロムは、Crが85〜95%の窒化物相とFe,Si,
Coおよび5〜20%のCrを含む金属相の2相からな
っている。第2の工程では酸処理により前記金属相に含
まれるFe,Si,P,S,Ni,Co,Mn等の不純
物が除去される。また第2の工程では、粒度を1mm以下
として、全粒子が酸溶液の中で浮遊するように攪拌しな
がら脱鉄を行うので脱鉄時間が短縮され、さらに硫酸を
連続的に添加するもので、クロムの歩留を向上すること
ができる。第3の工程では、酸処理された前記窒化フェ
ロクロムを真空中で加熱することにより、下記の反応に
より脱窒されるとともに、その他のC,O等の不純物成
分が除去される。
素フェロクロムを入れ、前記容器内を窒素雰囲気として
加熱して行われる。第1の工程で得られる窒化フェロク
ロムは、Crが85〜95%の窒化物相とFe,Si,
Coおよび5〜20%のCrを含む金属相の2相からな
っている。第2の工程では酸処理により前記金属相に含
まれるFe,Si,P,S,Ni,Co,Mn等の不純
物が除去される。また第2の工程では、粒度を1mm以下
として、全粒子が酸溶液の中で浮遊するように攪拌しな
がら脱鉄を行うので脱鉄時間が短縮され、さらに硫酸を
連続的に添加するもので、クロムの歩留を向上すること
ができる。第3の工程では、酸処理された前記窒化フェ
ロクロムを真空中で加熱することにより、下記の反応に
より脱窒されるとともに、その他のC,O等の不純物成
分が除去される。
Cr2N(s)→ 2Cr(s)+1/2N2(g)、 C(s)+O(s)→CO(g)、 上記の式で、(s)は固体、(g)は気体を表す。
[実施例] 本実施例においては、原料となる低炭素フェロクロム
は、Cr,50%以上、C,1%以下のものが使用され
る。Crが50%未満では酸処理で除去するFeの量が
多くなって効率が悪く、Cが1%を越えると窒化が円滑
に進まない。前記低炭素フェロクロムは、機械的に破砕
して5mm以下の粒度にされ、これを真空加熱炉を用いて
固体窒化法により窒化される。このとき、真空加熱炉
は、真空度を0.1Torr以下、温度を1000℃〜13
00℃として、窒素ガスが導入され、窒化が行われれる 脱鉄の工程においては、この窒化フェロクロムを1mm以
下に破砕して酸処理することにより、前記金属相は大部
分除去され、窒化物相だけが回収される。酸処理された
窒化物は、温度1150〜1350℃で真空加熱するこ
とにより脱窒されてCrの含有率が70%〜95%の高
クロム含有合金が塊状で得られる。このときの酸処理お
よび脱窒の工程で、C,N,O,Si,Co等が低減さ
れて高純度のものとすることができる。
は、Cr,50%以上、C,1%以下のものが使用され
る。Crが50%未満では酸処理で除去するFeの量が
多くなって効率が悪く、Cが1%を越えると窒化が円滑
に進まない。前記低炭素フェロクロムは、機械的に破砕
して5mm以下の粒度にされ、これを真空加熱炉を用いて
固体窒化法により窒化される。このとき、真空加熱炉
は、真空度を0.1Torr以下、温度を1000℃〜13
00℃として、窒素ガスが導入され、窒化が行われれる 脱鉄の工程においては、この窒化フェロクロムを1mm以
下に破砕して酸処理することにより、前記金属相は大部
分除去され、窒化物相だけが回収される。酸処理された
窒化物は、温度1150〜1350℃で真空加熱するこ
とにより脱窒されてCrの含有率が70%〜95%の高
クロム含有合金が塊状で得られる。このときの酸処理お
よび脱窒の工程で、C,N,O,Si,Co等が低減さ
れて高純度のものとすることができる。
試験1: 上記脱鉄の工程について攪拌方式および窒化フェロクロ
ムの粒度の影響を検討した結果について添付の図面およ
び第1表乃至第3表を参照しながら説明する。
ムの粒度の影響を検討した結果について添付の図面およ
び第1表乃至第3表を参照しながら説明する。
第1図、第2図は、実施例1、2に対応する酸処理の工
程の攪拌方式を示す図で、第1図は強攪拌方式、第2図
は循環方式を示す。第3図、第4図はそれぞれ比較例
1、2に対応する図である。第1図乃至第4図で、1は
酸溶液2と破砕された窒化フェロクロム3を保持する反
応容器、4、5は容器内を攪拌する回転羽根、第2図の
6、7はそれぞれ酸溶液を循環するポンプ、循環用パイ
プである。
程の攪拌方式を示す図で、第1図は強攪拌方式、第2図
は循環方式を示す。第3図、第4図はそれぞれ比較例
1、2に対応する図である。第1図乃至第4図で、1は
酸溶液2と破砕された窒化フェロクロム3を保持する反
応容器、4、5は容器内を攪拌する回転羽根、第2図の
6、7はそれぞれ酸溶液を循環するポンプ、循環用パイ
プである。
第1図の実施例1は大きな回転羽根で、回転数を多くし
て強攪拌した例、第2図の実施例2は酸溶液と窒化フェ
ロクロムのスラリーを循環しながら攪拌した例、第3図
の比較例1は回転羽根の回転数を少なくして攪拌した
例、第4図の比較例2は攪拌を全く行わなかった例であ
る。第1表には後に説明する本実施例の1つの好ましい
具体例で、表中(1)乃至(4)はそれぞれ、(1)原
料とした低炭素フェロクロム、(2)第1の工程で窒化
された窒化フェロクロム、(3)第2の工程による酸処
理後の窒化クロムおよび(4)第3の工程による脱窒後
の高純度、高クロム合金の成分を示すものであるが、試
験1の第2の工程では第1表−(2)に示す成分の窒化
フェロクロムを用いた。
て強攪拌した例、第2図の実施例2は酸溶液と窒化フェ
ロクロムのスラリーを循環しながら攪拌した例、第3図
の比較例1は回転羽根の回転数を少なくして攪拌した
例、第4図の比較例2は攪拌を全く行わなかった例であ
る。第1表には後に説明する本実施例の1つの好ましい
具体例で、表中(1)乃至(4)はそれぞれ、(1)原
料とした低炭素フェロクロム、(2)第1の工程で窒化
された窒化フェロクロム、(3)第2の工程による酸処
理後の窒化クロムおよび(4)第3の工程による脱窒後
の高純度、高クロム合金の成分を示すものであるが、試
験1の第2の工程では第1表−(2)に示す成分の窒化
フェロクロムを用いた。
上記第1表−(2)に示した成分の窒化フェロクロムを
破砕して、第2表に示す3種類の粒度分布について試験
を行つた。この3種類の分布を以下、第2表で示すよう
に、−3mm、−1mm、−0.15mmとして表すことにする。
破砕して、第2表に示す3種類の粒度分布について試験
を行つた。この3種類の分布を以下、第2表で示すよう
に、−3mm、−1mm、−0.15mmとして表すことにする。
第3表は実施例1、2及び比較例1、2に対応して、第
2表に示す粒度分布の窒化フェロクロムについて酸処理
を行つた結果で、クロム歩留、製品中のCr/(Cr+
Fe)および不純物であるP,Siを示す。第3表の結
果から明らかなように、粒度については1mm以下として
細かい方がCr歩留は多少低下するが、Cr含有率は増
加し、P,Siの不純物は低下する。また、攪拌の条件
は実施例1、2のように、強攪拌、または攪拌をスラリ
循環を組み合わせて、窒化フェロクロムの粒子をすべて
酸溶液中に浮遊させることが有効である。
2表に示す粒度分布の窒化フェロクロムについて酸処理
を行つた結果で、クロム歩留、製品中のCr/(Cr+
Fe)および不純物であるP,Siを示す。第3表の結
果から明らかなように、粒度については1mm以下として
細かい方がCr歩留は多少低下するが、Cr含有率は増
加し、P,Siの不純物は低下する。また、攪拌の条件
は実施例1、2のように、強攪拌、または攪拌をスラリ
循環を組み合わせて、窒化フェロクロムの粒子をすべて
酸溶液中に浮遊させることが有効である。
試験2: 試験1において、好ましい酸処理の攪拌条件および窒化
フェロクロムの粒度が明らかにされたので、この条件に
もとづいて本発明の好ましい具体例について説明する。
第1の工程の原料として、第1表−(1)の成分で、3
mm以下の粒度分布をもつ低炭素フェロクロムを用いた。
これを真空加熱炉で1150℃、24Hrの窒化処理を行
い、窒化フェロクロムを得た。第2の工程ではこの窒化
フェロクロムを破砕して1mm以下の粒度として酸処理を
行なう。酸処理前の窒化フェロクロムの成分を第1表−
(2)に示す。
フェロクロムの粒度が明らかにされたので、この条件に
もとづいて本発明の好ましい具体例について説明する。
第1の工程の原料として、第1表−(1)の成分で、3
mm以下の粒度分布をもつ低炭素フェロクロムを用いた。
これを真空加熱炉で1150℃、24Hrの窒化処理を行
い、窒化フェロクロムを得た。第2の工程ではこの窒化
フェロクロムを破砕して1mm以下の粒度として酸処理を
行なう。酸処理前の窒化フェロクロムの成分を第1表−
(2)に示す。
酸処理の反応容器は試験1の実施例1に示したもので、
強攪拌方式である。内容積100の反応容器に上昇流
タイプの羽根を有し、羽根径/タンク径=0.85で出
力0.4kw,回転数250rpmの攪拌機を用いて、水5
0、次いで上記の粒度−1.0mmの窒化フェロクロ
ム、12kgを入れて攪拌した。さらに前記反応槽に6
2.5%,H2SO4を全量で8、連続的に10Hrで
定量ポンプにより添加し、H2SO4添加開始から16
hr反応を行わせた。
強攪拌方式である。内容積100の反応容器に上昇流
タイプの羽根を有し、羽根径/タンク径=0.85で出
力0.4kw,回転数250rpmの攪拌機を用いて、水5
0、次いで上記の粒度−1.0mmの窒化フェロクロ
ム、12kgを入れて攪拌した。さらに前記反応槽に6
2.5%,H2SO4を全量で8、連続的に10Hrで
定量ポンプにより添加し、H2SO4添加開始から16
hr反応を行わせた。
この反応スラリーを濾過、水洗後、ケークとして回収
し、水40に25%NH3水を0.5加えた中で前
記反応容器中で混合、濾過した後、水洗を行って乾燥し
た。得られた乾燥物7.8kgの組成を第1表−(3)に
示した。
し、水40に25%NH3水を0.5加えた中で前
記反応容器中で混合、濾過した後、水洗を行って乾燥し
た。得られた乾燥物7.8kgの組成を第1表−(3)に
示した。
ここで、H2SO4を連続的に添加したのは、第4表の
比較例3、比較例4に示すように、最初に全量を1度に
入れてしまうと脱鉄反応においてクロムの歩留が低下す
るためで、好ましくはpH計により反応容器内の未反応
のH2SO4濃度を制御して、クロム歩留を向上させる
ことである。また、リパルプ水にNH3を添加したのは
製品中のSを低減するためである。
比較例3、比較例4に示すように、最初に全量を1度に
入れてしまうと脱鉄反応においてクロムの歩留が低下す
るためで、好ましくはpH計により反応容器内の未反応
のH2SO4濃度を制御して、クロム歩留を向上させる
ことである。また、リパルプ水にNH3を添加したのは
製品中のSを低減するためである。
上記のようにして酸処理により脱鉄された窒化フェロク
ロムの成分は第1表−(3)に示されているが、これを
第3の工程で次のような脱窒を行う。第2の工程で得ら
れた窒化フェロクロムにカーボンブラック0.6wt%を
加えて混合し、1350℃、24Hr真空処理をおこなっ
て脱窒する。こうして第1表−(4)に示すように不純
物であるSi,P,S,Ni,Co,Mn,V,C,
O,Nがいずれも低く、Cr93.4%の高純度、クロ
ム含有率の高いクロム合金が得られる。
ロムの成分は第1表−(3)に示されているが、これを
第3の工程で次のような脱窒を行う。第2の工程で得ら
れた窒化フェロクロムにカーボンブラック0.6wt%を
加えて混合し、1350℃、24Hr真空処理をおこなっ
て脱窒する。こうして第1表−(4)に示すように不純
物であるSi,P,S,Ni,Co,Mn,V,C,
O,Nがいずれも低く、Cr93.4%の高純度、クロ
ム含有率の高いクロム合金が得られる。
この試験2の第2の工程についてさらに説明を加える。
まず、粒度については−1mm以下の粒度では細かいほ
ど、反応時間を短くすることが可能である。上記のよう
に−1mmの場合、酸処理時間が16Hrであったが、たと
えば−0.045μmでは3Hrの反応で同一の純度を得
ることが可能である。しかしながら、窒化フェロクロム
の粉砕を経済的に行うためには−1mm以下が妥当であ
る。1mmを越える粒子では反応速度が遅くなり、かつ得
られる製品中の不純物が多く好ましくない。
まず、粒度については−1mm以下の粒度では細かいほ
ど、反応時間を短くすることが可能である。上記のよう
に−1mmの場合、酸処理時間が16Hrであったが、たと
えば−0.045μmでは3Hrの反応で同一の純度を得
ることが可能である。しかしながら、窒化フェロクロム
の粉砕を経済的に行うためには−1mm以下が妥当であ
る。1mmを越える粒子では反応速度が遅くなり、かつ得
られる製品中の不純物が多く好ましくない。
一方、攪拌用の羽根を上昇流タイプの羽根としたのは本
実施例に用いる窒化フェロクロムの比重が約6と大き
く、1mmまでの粒子を効率的に低動力で攪拌するには、
この型式が好ましいからである。しかし下流量として強
攪拌しても動力は多少多く必要となるが操業には支障は
ない。
実施例に用いる窒化フェロクロムの比重が約6と大き
く、1mmまでの粒子を効率的に低動力で攪拌するには、
この型式が好ましいからである。しかし下流量として強
攪拌しても動力は多少多く必要となるが操業には支障は
ない。
[発明の効果] 本発明によれば、低炭素フェロクロムを窒化して得られ
る窒化フェロクロムを粉砕し、これを水と混合して強攪
拌しながら、連続的に酸溶液を添加して脱鉄、不純物の
除去を十分行い、その後真空脱窒するので、市販の安価
な低炭素フェロクロムからSi,P,S,Ni,Co,
Mn,C,N,O等の不純物量が少なく、Crが70〜
95%の高純度、高クロム含有合金が経済的に製造可能
である。
る窒化フェロクロムを粉砕し、これを水と混合して強攪
拌しながら、連続的に酸溶液を添加して脱鉄、不純物の
除去を十分行い、その後真空脱窒するので、市販の安価
な低炭素フェロクロムからSi,P,S,Ni,Co,
Mn,C,N,O等の不純物量が少なく、Crが70〜
95%の高純度、高クロム含有合金が経済的に製造可能
である。
第1図、第2図は本発明の実施例で、酸処理の工程のそ
れぞれ異なる攪拌方式を示す図、第3図、第4図は、前
記実施例に対してそれぞれ異なる攪拌方式の比較例を示
す図である。 1…反応容器、2…酸溶液、3…窒化フェロクロム、
4,5…回転羽根、6…循環ポンプ、7…循環用パイ
プ。
れぞれ異なる攪拌方式を示す図、第3図、第4図は、前
記実施例に対してそれぞれ異なる攪拌方式の比較例を示
す図である。 1…反応容器、2…酸溶液、3…窒化フェロクロム、
4,5…回転羽根、6…循環ポンプ、7…循環用パイ
プ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−133541(JP,A) 特開 平2−236237(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】低炭素フェロクロムを固体窒化法により窒
化して窒化フェロクロムを得る第1の工程と、前記窒化
フェロクロムを1mm以下の粒度として、酸処理により脱
鉄する第2の工程と、 脱鉄された前記窒化フェロクロムを真空加熱して脱窒す
る第3の工程を有する方法であって、前記第2の工程の
酸処理は、破砕された窒化フェロクロムが酸溶液の中で
全体が浮遊するように攪拌、混合すること、および酸溶
液を連続的に添加して反応させることを含む高純度、高
クロム合金の製造方法。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5717589A JPH064897B2 (ja) | 1989-03-09 | 1989-03-09 | 高純度、高クロム合金の製造方法 |
US07/428,582 US5123957A (en) | 1988-11-11 | 1989-10-30 | Method for manufacturing low carbon ferrochrome with high chromium content |
DE89120889T DE68909009T2 (de) | 1988-11-11 | 1989-11-10 | Verfahren zur Herstellung von Ferrochrom mit niedrigem Kohlenstoffgehalt und hohem Chromgehalt. |
CA002002790A CA2002790A1 (en) | 1988-11-11 | 1989-11-10 | Method for manufacturing low carbon ferrochrome with high chromium content |
EP89120889A EP0371299B1 (en) | 1988-11-11 | 1989-11-10 | Method for manufacturing low carbon ferrochrome with high chromium content |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5717589A JPH064897B2 (ja) | 1989-03-09 | 1989-03-09 | 高純度、高クロム合金の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02236238A JPH02236238A (ja) | 1990-09-19 |
JPH064897B2 true JPH064897B2 (ja) | 1994-01-19 |
Family
ID=13048198
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5717589A Expired - Lifetime JPH064897B2 (ja) | 1988-11-11 | 1989-03-09 | 高純度、高クロム合金の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH064897B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04235229A (ja) * | 1991-01-07 | 1992-08-24 | Japan Metals & Chem Co Ltd | 高純度金属クロムの製造方法 |
JP3338701B2 (ja) | 2000-03-07 | 2002-10-28 | 日本鋼管株式会社 | クロム含有金属の製造方法 |
-
1989
- 1989-03-09 JP JP5717589A patent/JPH064897B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02236238A (ja) | 1990-09-19 |
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