JPH0648776A - 透明酸化物膜および赤外線反射性ガラスの製造方法 - Google Patents
透明酸化物膜および赤外線反射性ガラスの製造方法Info
- Publication number
- JPH0648776A JPH0648776A JP7271892A JP7271892A JPH0648776A JP H0648776 A JPH0648776 A JP H0648776A JP 7271892 A JP7271892 A JP 7271892A JP 7271892 A JP7271892 A JP 7271892A JP H0648776 A JPH0648776 A JP H0648776A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- aluminum
- titanium
- glass
- oxide film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C17/00—Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating
- C03C17/22—Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with other inorganic material
- C03C17/23—Oxides
- C03C17/25—Oxides by deposition from the liquid phase
- C03C17/256—Coating containing TiO2
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C17/00—Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating
- C03C17/34—Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with at least two coatings having different compositions
- C03C17/3411—Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with at least two coatings having different compositions with at least two coatings of inorganic materials
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C2217/00—Coatings on glass
- C03C2217/20—Materials for coating a single layer on glass
- C03C2217/21—Oxides
- C03C2217/212—TiO2
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C2217/00—Coatings on glass
- C03C2217/20—Materials for coating a single layer on glass
- C03C2217/21—Oxides
- C03C2217/214—Al2O3
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C2217/00—Coatings on glass
- C03C2217/20—Materials for coating a single layer on glass
- C03C2217/21—Oxides
- C03C2217/23—Mixtures
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Geochemistry & Mineralogy (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Surface Treatment Of Glass (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】ガラス上の赤外線反射膜の光彩(色むら)を防
止するために、3つのキレート配位子が配位したAl錯
体と、2つ以上のキレート配位子が配位したTi錯体と
を含む薬液を、500〜650℃に加熱したガラス板上
にスプレーすることによってAlとTiの酸化物からな
る下層膜をガラス上に形成する。 【効果】成膜速度が速いために板ガラス製造ライン中に
成膜過程を組み込むことができ、光彩のない赤外線反射
性ガラスの生産効率の飛躍的な向上が期待できる。
止するために、3つのキレート配位子が配位したAl錯
体と、2つ以上のキレート配位子が配位したTi錯体と
を含む薬液を、500〜650℃に加熱したガラス板上
にスプレーすることによってAlとTiの酸化物からな
る下層膜をガラス上に形成する。 【効果】成膜速度が速いために板ガラス製造ライン中に
成膜過程を組み込むことができ、光彩のない赤外線反射
性ガラスの生産効率の飛躍的な向上が期待できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はガラスの表面に赤外線反
射性の膜を形成するにあたって、基板ガラスからのアル
カリのマイグレーション防止および赤外線反射膜の光彩
(色むら)を実質的に減少させ得る下層膜の製造方法と
して有用な透明酸化物膜の製造方法に関するものであ
る。
射性の膜を形成するにあたって、基板ガラスからのアル
カリのマイグレーション防止および赤外線反射膜の光彩
(色むら)を実質的に減少させ得る下層膜の製造方法と
して有用な透明酸化物膜の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】酸化錫、酸化インジウムなどの透明導電
膜は赤外線を反射する性質を有しているために、これら
の膜を表面に形成したガラスは断熱性が高く、建材用窓
ガラスとして有用である。しかしながら、これらの膜は
その反射光が著しい光彩を示すために用途が限定されて
きた。特公昭63−39535号は、これらの膜の光彩
を実質的に減少させるために、適当な下層を赤外線反射
膜の下に形成させることを提案しており、下層の有する
べき好ましい特性として、屈折率1.7〜1.8、膜厚
64〜80nmであることを挙げている。
膜は赤外線を反射する性質を有しているために、これら
の膜を表面に形成したガラスは断熱性が高く、建材用窓
ガラスとして有用である。しかしながら、これらの膜は
その反射光が著しい光彩を示すために用途が限定されて
きた。特公昭63−39535号は、これらの膜の光彩
を実質的に減少させるために、適当な下層を赤外線反射
膜の下に形成させることを提案しており、下層の有する
べき好ましい特性として、屈折率1.7〜1.8、膜厚
64〜80nmであることを挙げている。
【0003】これらの特性を満足する下層として、様々
なものが提案されている。たとえば、特公昭63−39
535号ではシランガスと酸素源の化合物、窒素源の化
合物との反応によって形成される酸化窒化珪素膜が提案
されているし、特開平1−201046号ではシランガ
スと不飽和炭化水素、二酸化炭素の反応により形成され
る酸化炭化珪素が提案されている。
なものが提案されている。たとえば、特公昭63−39
535号ではシランガスと酸素源の化合物、窒素源の化
合物との反応によって形成される酸化窒化珪素膜が提案
されているし、特開平1−201046号ではシランガ
スと不飽和炭化水素、二酸化炭素の反応により形成され
る酸化炭化珪素が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の下層膜はいずれも気相反応蒸着法によっているため
に、装置コストがかかることに加え、成膜速度が遅く、
十分な膜厚を得るためには長い蒸着時間が必要であると
いう問題点があった。
の下層膜はいずれも気相反応蒸着法によっているため
に、装置コストがかかることに加え、成膜速度が遅く、
十分な膜厚を得るためには長い蒸着時間が必要であると
いう問題点があった。
【0005】本発明は従来技術が有していた前述の問題
点を解消しようとするものであり、気相反応蒸着法に比
べ数倍から数十倍の成膜速度を有するスプレーコート法
によって下層膜を形成する方法を新規に提供することを
目的とするものである。
点を解消しようとするものであり、気相反応蒸着法に比
べ数倍から数十倍の成膜速度を有するスプレーコート法
によって下層膜を形成する方法を新規に提供することを
目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の問題点を
解決すべくなされたものであり、下層膜の形成方法とし
て有用な、透明酸化物膜の製造方法、即ち、3つのキレ
ート配位子がアルミニウムに配位したアルミニウム錯体
と、2つ以上のキレート配位子がチタンに配位したチタ
ン錯体とを含む薬液を加熱したガラス板上に塗布するこ
とにより、アルミニウムとチタンを含む酸化物を主成分
とする透明酸化物膜を形成することを特徴とする透明酸
化物膜の製造方法を提供するものである。
解決すべくなされたものであり、下層膜の形成方法とし
て有用な、透明酸化物膜の製造方法、即ち、3つのキレ
ート配位子がアルミニウムに配位したアルミニウム錯体
と、2つ以上のキレート配位子がチタンに配位したチタ
ン錯体とを含む薬液を加熱したガラス板上に塗布するこ
とにより、アルミニウムとチタンを含む酸化物を主成分
とする透明酸化物膜を形成することを特徴とする透明酸
化物膜の製造方法を提供するものである。
【0007】本発明はまた、3つのキレート配位子がア
ルミニウムに配位したアルミニウム錯体と、2つ以上の
キレート配位子がチタンに配位したチタン錯体とを含む
薬液をガラス板上に塗布した後加熱することにより、ア
ルミニウムとチタンを含む酸化物を主成分とする透明酸
化物膜を形成することを特徴とする透明酸化物膜の製造
方法を提供するものである。
ルミニウムに配位したアルミニウム錯体と、2つ以上の
キレート配位子がチタンに配位したチタン錯体とを含む
薬液をガラス板上に塗布した後加熱することにより、ア
ルミニウムとチタンを含む酸化物を主成分とする透明酸
化物膜を形成することを特徴とする透明酸化物膜の製造
方法を提供するものである。
【0008】アルミニウムに配位するキレート配位子お
よびチタンに配位するキレート配位子としては、アセチ
ルアセトン、トリフルオロアセチルアセトン、ベンゾイ
ルアセトン、ヘキサフルオロアセトン、ベンゾイルトリ
フルオロアセチルアセトン、ジベンゾイルメタンなどの
β−ジケトン配位子、アセト酢酸メチルエステル、アセ
ト酢酸エチルエステル、アセト酢酸ブチルエステルなど
のβ−ケトエステル配位子が適切である。これらの配位
子は単独で使用してもよいし、複数を混合して使用して
もよい。
よびチタンに配位するキレート配位子としては、アセチ
ルアセトン、トリフルオロアセチルアセトン、ベンゾイ
ルアセトン、ヘキサフルオロアセトン、ベンゾイルトリ
フルオロアセチルアセトン、ジベンゾイルメタンなどの
β−ジケトン配位子、アセト酢酸メチルエステル、アセ
ト酢酸エチルエステル、アセト酢酸ブチルエステルなど
のβ−ケトエステル配位子が適切である。これらの配位
子は単独で使用してもよいし、複数を混合して使用して
もよい。
【0009】また、アルミニウムは溶液中では通常6配
位であるが、本発明におけるアルミニウム錯体は、薬液
中では、3つのキレート配位子(同一配位子である必要
はない)が配位した形、例えば
位であるが、本発明におけるアルミニウム錯体は、薬液
中では、3つのキレート配位子(同一配位子である必要
はない)が配位した形、例えば
【0010】
【化1】
【0011】のような、すなわちアルコキシ基が直接ア
ルミニウムと結合していない形で存在することが重要で
ある。アルコキシ基が直接アルミニウムと結合している
と、熱安定性が劣るためにスプレーされた液が加熱され
た基板ガラス上に到着する前に分解されてしまい、Al
2 O3 の着膜効率が著しく低下してしまう。このため、
TiO2 が過剰な膜となってしまい、屈折率が所望の値
より高くなってしまう。また、薬液の寿命も短くなって
しまう。
ルミニウムと結合していない形で存在することが重要で
ある。アルコキシ基が直接アルミニウムと結合している
と、熱安定性が劣るためにスプレーされた液が加熱され
た基板ガラス上に到着する前に分解されてしまい、Al
2 O3 の着膜効率が著しく低下してしまう。このため、
TiO2 が過剰な膜となってしまい、屈折率が所望の値
より高くなってしまう。また、薬液の寿命も短くなって
しまう。
【0012】また、チタン錯体については、キレート配
位子が2つ以上(同一配位子である必要はない)配位し
ていることが重要である。キレート配位子が配位してい
ないものやキレート配位子1つのものでは熱安定性が劣
るために前述のように着膜効率に悪影響を及ぼし、また
得られる透明酸化物膜の屈折率が所望の値より低いもの
となるおそれがある。また得られる膜の性状も著しく悪
化し、着膜した部分が白濁してしまうおそれがある。ま
た薬液の寿命も劣る。
位子が2つ以上(同一配位子である必要はない)配位し
ていることが重要である。キレート配位子が配位してい
ないものやキレート配位子1つのものでは熱安定性が劣
るために前述のように着膜効率に悪影響を及ぼし、また
得られる透明酸化物膜の屈折率が所望の値より低いもの
となるおそれがある。また得られる膜の性状も著しく悪
化し、着膜した部分が白濁してしまうおそれがある。ま
た薬液の寿命も劣る。
【0013】また、得られる膜が赤外線反射膜(例え
ば、酸化錫や酸化インジウムを主成分とする膜(いずれ
も屈折率約2.0)が挙げられる)の光彩を実質的に減
少させるための下層膜としての特性、すなわち屈折率
1.7〜1.8を有するようにするためには、薬液中の
アルミニウムとチタンの存在比は酸化物換算重量比でT
iO2 /Al2 O3 =15/85以上30/70以下で
なくてはならない。存在比がこれ未満では得られる膜の
屈折率は1.8を超えてしまい、またこれを超える存在
比では1.7に達しないために赤外線反射膜の光彩の減
少に寄与しなくなってしまう。
ば、酸化錫や酸化インジウムを主成分とする膜(いずれ
も屈折率約2.0)が挙げられる)の光彩を実質的に減
少させるための下層膜としての特性、すなわち屈折率
1.7〜1.8を有するようにするためには、薬液中の
アルミニウムとチタンの存在比は酸化物換算重量比でT
iO2 /Al2 O3 =15/85以上30/70以下で
なくてはならない。存在比がこれ未満では得られる膜の
屈折率は1.8を超えてしまい、またこれを超える存在
比では1.7に達しないために赤外線反射膜の光彩の減
少に寄与しなくなってしまう。
【0014】本発明における薬液の溶剤としては、アル
コール、脂肪族系炭化水素、芳香族系有機酸エステル
等、通常の有機溶媒が使用できる。これらの溶剤は単独
で用いてもよいし、また混合溶剤として用いてもよい。
コール、脂肪族系炭化水素、芳香族系有機酸エステル
等、通常の有機溶媒が使用できる。これらの溶剤は単独
で用いてもよいし、また混合溶剤として用いてもよい。
【0015】また、薬液中の固形分濃度は、塗布(スプ
レー)する条件にもよるが、1重量%〜10重量%が比
較的好ましい。固形分が1重量%未満では成膜速度の点
で不利となるし、10重量%超では膜の性状が悪化しや
すくなり、また薬液の寿命も短くなる。
レー)する条件にもよるが、1重量%〜10重量%が比
較的好ましい。固形分が1重量%未満では成膜速度の点
で不利となるし、10重量%超では膜の性状が悪化しや
すくなり、また薬液の寿命も短くなる。
【0016】また、薬液を塗布するときの基材となるガ
ラス板の温度は、500℃〜650℃が好ましい。65
0℃より高い温度ではガラス板が変形しやすくなるし、
また着膜効率が低下する。また500℃より低い温度で
は透明性などの膜の性状が悪化するし、膜屈折率も所望
の値が得られなくなる。あるいはまた、薬液を塗布した
後かかる温度に加熱してもよい。
ラス板の温度は、500℃〜650℃が好ましい。65
0℃より高い温度ではガラス板が変形しやすくなるし、
また着膜効率が低下する。また500℃より低い温度で
は透明性などの膜の性状が悪化するし、膜屈折率も所望
の値が得られなくなる。あるいはまた、薬液を塗布した
後かかる温度に加熱してもよい。
【0017】本発明による方法で形成した下層膜として
の透明酸化物膜の上には、フッ素あるいはアンチモン含
有酸化錫や、錫含有酸化インジウムなどの赤外線反射性
の導電膜(これらの膜はいずれも屈折率約2.0)を形
成することができるが、スプレーコートによってこれら
の膜を形成する方法は特に限定されない。スプレーコー
トによってこれらの膜を形成するための基板温度は、公
知の方法では通常500℃以下であり、本発明では下層
膜はこれより高い温度で成膜されるために、下層膜を形
成した後のガラス基板を再加熱することなくそのまま赤
外線反射膜を形成させることができる。
の透明酸化物膜の上には、フッ素あるいはアンチモン含
有酸化錫や、錫含有酸化インジウムなどの赤外線反射性
の導電膜(これらの膜はいずれも屈折率約2.0)を形
成することができるが、スプレーコートによってこれら
の膜を形成する方法は特に限定されない。スプレーコー
トによってこれらの膜を形成するための基板温度は、公
知の方法では通常500℃以下であり、本発明では下層
膜はこれより高い温度で成膜されるために、下層膜を形
成した後のガラス基板を再加熱することなくそのまま赤
外線反射膜を形成させることができる。
【0018】本発明における下層膜の製造方法は、成膜
速度が速いために、板ガラス製造のライン中にも組み込
むことが可能である。すなわち、フロートバスから流出
してきた徐冷過程の板ガラスにオンラインで本発明の薬
液をスプレーし、さらにその後、徐冷槽でスプレーなど
公知の方法によって酸化錫などの赤外線反射膜を形成す
ることも可能となるのである。この、オンラインでの徐
冷中の膜製造は、成膜速度の速い本発明の製造方法によ
って可能になるものであり、成膜速度の遅い特公昭63
−39535号などに記載の反応蒸着法では、ガラス板
の流出速度を下げるなどの工夫をしなくてはならず、生
産効率の低下を招くおそれがある。
速度が速いために、板ガラス製造のライン中にも組み込
むことが可能である。すなわち、フロートバスから流出
してきた徐冷過程の板ガラスにオンラインで本発明の薬
液をスプレーし、さらにその後、徐冷槽でスプレーなど
公知の方法によって酸化錫などの赤外線反射膜を形成す
ることも可能となるのである。この、オンラインでの徐
冷中の膜製造は、成膜速度の速い本発明の製造方法によ
って可能になるものであり、成膜速度の遅い特公昭63
−39535号などに記載の反応蒸着法では、ガラス板
の流出速度を下げるなどの工夫をしなくてはならず、生
産効率の低下を招くおそれがある。
【0019】また、特開平1−201046号で提案さ
れているフロートバス内での気相反応蒸着法に比較して
装置コストが大幅に節約でき、また装置の保守といった
点でも有利であるという利点も有している。
れているフロートバス内での気相反応蒸着法に比較して
装置コストが大幅に節約でき、また装置の保守といった
点でも有利であるという利点も有している。
【0020】
【実施例】以下に実施例により本発明を具体的に説明す
るが本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
るが本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0021】<実施例1>Al(O−iC3 H7 )2
(C6 H9 O3 )(ジイソプロポキシアルミニウムエチ
ルアセトアセテート:川研ファインケミカル(株)製、
商品名ALCH)100gにアセチルアセトン36.6
g,エチルアセトアセテート47.4gを加え、撹拌し
て反応させてAl(C5 H7 O2 )(C6 H9 O3 )2
のイソプロパノール溶液を得た(A液)。
(C6 H9 O3 )(ジイソプロポキシアルミニウムエチ
ルアセトアセテート:川研ファインケミカル(株)製、
商品名ALCH)100gにアセチルアセトン36.6
g,エチルアセトアセテート47.4gを加え、撹拌し
て反応させてAl(C5 H7 O2 )(C6 H9 O3 )2
のイソプロパノール溶液を得た(A液)。
【0022】Ti(O−iC3 H7 )2 (C5 H7 O2
)2 (ジイソプロポキシチタンジアセチルアセトネー
ト:三菱瓦斯化学(株)製、商品名TAA)(B液とす
る。)11.6gに、前述のA液を107g加え、酢酸
エチル138gで希釈して噴霧薬液とした。この薬液
を、550℃に加熱した100mm角の板ガラス(ソー
ダライムシリケートガラス)に噴霧空気圧2.0kg/
cm2 で3秒間コートし、下層膜を得た。
)2 (ジイソプロポキシチタンジアセチルアセトネー
ト:三菱瓦斯化学(株)製、商品名TAA)(B液とす
る。)11.6gに、前述のA液を107g加え、酢酸
エチル138gで希釈して噴霧薬液とした。この薬液
を、550℃に加熱した100mm角の板ガラス(ソー
ダライムシリケートガラス)に噴霧空気圧2.0kg/
cm2 で3秒間コートし、下層膜を得た。
【0023】<実施例2〜7>実施例1に示すA液とB
液とを、表1に示す組成比、溶媒、固形分となるように
混合して噴霧薬液とし、表1に示す噴霧条件でコートし
て下層膜を得た。
液とを、表1に示す組成比、溶媒、固形分となるように
混合して噴霧薬液とし、表1に示す噴霧条件でコートし
て下層膜を得た。
【0024】<実施例8>酢酸エチル107.8g中に
B液12.5gとアセチルアセトン5.15gを加え、
加熱反応させてTi(C5 H7 O2 )4 の酢酸エチル溶
液を得、それにA液を81g加えて噴霧薬液とした。こ
の薬液を600℃に加熱した100mm角の板ガラス
(ソーダライムシリケートガラス)に噴霧空気圧1.0
kg/cm2で3秒間コートし、下層膜を得た。
B液12.5gとアセチルアセトン5.15gを加え、
加熱反応させてTi(C5 H7 O2 )4 の酢酸エチル溶
液を得、それにA液を81g加えて噴霧薬液とした。こ
の薬液を600℃に加熱した100mm角の板ガラス
(ソーダライムシリケートガラス)に噴霧空気圧1.0
kg/cm2で3秒間コートし、下層膜を得た。
【0025】<実施例9>酢酸エチル106.3g中に
B液12.5gとエチルアセトアセテート6.7gを加
え、加熱反応させてTi(C5 H7 O2 )2 (C6 H9
O3 )2 の酢酸エチル溶液を得、それにA液を81g加
えて噴霧薬液とした。この薬液を用いて実施例8と同じ
条件でスプレーコートを行い、下層膜を得た。
B液12.5gとエチルアセトアセテート6.7gを加
え、加熱反応させてTi(C5 H7 O2 )2 (C6 H9
O3 )2 の酢酸エチル溶液を得、それにA液を81g加
えて噴霧薬液とした。この薬液を用いて実施例8と同じ
条件でスプレーコートを行い、下層膜を得た。
【0026】<実施例10>Al(O−iC3 H7 )2
(C6 H9 O3 )100gにエチルアセトアセテート9
5gを加え、反応させてAl(C6 H9 O3 )3 を得
た。この液にB液を36.3g、酢酸エチル368gを
加えて噴霧薬液とした。この薬液を用いて実施例8と同
じ条件でスプレーコートを行い、下層膜を得た。
(C6 H9 O3 )100gにエチルアセトアセテート9
5gを加え、反応させてAl(C6 H9 O3 )3 を得
た。この液にB液を36.3g、酢酸エチル368gを
加えて噴霧薬液とした。この薬液を用いて実施例8と同
じ条件でスプレーコートを行い、下層膜を得た。
【0027】<実施例11>Al(O−secC4 H9
)3 50gにエチルアセトアセテート52.8g,ア
セチルアセトン20.3gを加えてAl(C5 H7 O2
)(C6 H9 O3 )2のsec−ブタノール溶液とし
た。この溶液とB液とを表1に示す組成比となるように
酢酸エチル中に溶解させ、噴霧薬液とした。この薬液を
用いて実施例8と同じ条件でスプレーコートを行い、下
層膜を得た。
)3 50gにエチルアセトアセテート52.8g,ア
セチルアセトン20.3gを加えてAl(C5 H7 O2
)(C6 H9 O3 )2のsec−ブタノール溶液とし
た。この溶液とB液とを表1に示す組成比となるように
酢酸エチル中に溶解させ、噴霧薬液とした。この薬液を
用いて実施例8と同じ条件でスプレーコートを行い、下
層膜を得た。
【0028】<比較例1および2>実施例1に示すA液
とB液とを表1に示す組成比となるように混合した以外
は実施例1と同様に行った。
とB液とを表1に示す組成比となるように混合した以外
は実施例1と同様に行った。
【0029】<比較例3>Al(OC3 H7 )2 (C6
H9 O3 )100gにB液28.2gを加え、酢酸エチ
ル337gで希釈して噴霧薬液とした。この薬液を用い
て実施例1と同じ条件でスプレーコートを行い、下層膜
を得た。
H9 O3 )100gにB液28.2gを加え、酢酸エチ
ル337gで希釈して噴霧薬液とした。この薬液を用い
て実施例1と同じ条件でスプレーコートを行い、下層膜
を得た。
【0030】<比較例4>A液100gに酢酸エチル1
44g、Ti(OC3 H7 )4 9.0gを加えて噴霧薬
液とし、実施例1と同じ条件でスプレーコートを行って
下層膜を得た。
44g、Ti(OC3 H7 )4 9.0gを加えて噴霧薬
液とし、実施例1と同じ条件でスプレーコートを行って
下層膜を得た。
【0031】以上の実施例および比較例における薬液の
構成および薬液噴霧の条件について表1に示す。また、
以上の実施例および比較例で形成された下層膜単層の膜
厚、屈折率を測定した結果を表2に示す。
構成および薬液噴霧の条件について表1に示す。また、
以上の実施例および比較例で形成された下層膜単層の膜
厚、屈折率を測定した結果を表2に示す。
【0032】また、各下層膜上に、四塩化錫170gと
フッ化アンモニウム20gを含み、溶媒として水および
メタノールを含み、固形分10重量%の液を、基板温度
500℃でスプレーコート(噴霧時間は15秒×3回、
計45秒とした)して、赤外線反射性の透明導電膜とし
てのフッ素ドープ酸化錫膜(膜厚250nm、屈折率
2.0)を形成し、赤外線反射性ガラスを製造した。こ
の2層膜からなる赤外線反射性ガラスの表面抵抗値、彩
度値(JIS Z−8721)を表2に示す。
フッ化アンモニウム20gを含み、溶媒として水および
メタノールを含み、固形分10重量%の液を、基板温度
500℃でスプレーコート(噴霧時間は15秒×3回、
計45秒とした)して、赤外線反射性の透明導電膜とし
てのフッ素ドープ酸化錫膜(膜厚250nm、屈折率
2.0)を形成し、赤外線反射性ガラスを製造した。こ
の2層膜からなる赤外線反射性ガラスの表面抵抗値、彩
度値(JIS Z−8721)を表2に示す。
【0033】なお、赤外線反射性ガラスについては、下
層膜の効果を示すために比較対象として下層膜のついて
いないものと、下層膜として屈折率1.46、膜厚10
0nmのSiO2 膜をつけたものについても評価を行
い、それぞれ比較例5および比較例6とする。
層膜の効果を示すために比較対象として下層膜のついて
いないものと、下層膜として屈折率1.46、膜厚10
0nmのSiO2 膜をつけたものについても評価を行
い、それぞれ比較例5および比較例6とする。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】表2より本発明の下層膜によって赤外線反
射性ガラスの光彩が大幅に低減されたことがわかる。ま
た、赤外線反射性の透明導電膜の抵抗が低いことから本
発明の下層膜は、ガラス基板からのアルカリ金属の拡散
防止性能も有することがわかる。
射性ガラスの光彩が大幅に低減されたことがわかる。ま
た、赤外線反射性の透明導電膜の抵抗が低いことから本
発明の下層膜は、ガラス基板からのアルカリ金属の拡散
防止性能も有することがわかる。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば成膜速度の速いスプレー
コート法によって下層膜が形成できるために板ガラス製
造ラインの徐冷過程中に下層膜を形成することができ、
また続けて赤外線反射膜を形成することも可能となるた
めに、オンラインでの生産が困難な従来からの気相反応
蒸着法による製造に比べて赤外線反射性ガラスの生産効
率が飛躍的に向上する。またフロートバス内での気相反
応蒸着法に比較して装置コストや装置の保守といった点
で大幅に有利であり、工業的な価値は非常に高い。
コート法によって下層膜が形成できるために板ガラス製
造ラインの徐冷過程中に下層膜を形成することができ、
また続けて赤外線反射膜を形成することも可能となるた
めに、オンラインでの生産が困難な従来からの気相反応
蒸着法による製造に比べて赤外線反射性ガラスの生産効
率が飛躍的に向上する。またフロートバス内での気相反
応蒸着法に比較して装置コストや装置の保守といった点
で大幅に有利であり、工業的な価値は非常に高い。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年9月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項4
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はガラスの表面に赤外線反
射性の膜を形成するにあたって、基板ガラスからのアル
カリのマイグレーション防止および赤外線反射膜の光彩
(色むら)を実質的に減少させ得る下層膜の製造方法と
して有用な透明酸化物膜の製造方法に関するものであ
る。
射性の膜を形成するにあたって、基板ガラスからのアル
カリのマイグレーション防止および赤外線反射膜の光彩
(色むら)を実質的に減少させ得る下層膜の製造方法と
して有用な透明酸化物膜の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】酸化錫、酸化インジウムなどの透明導電
膜は赤外線を反射する性質を有しているために、これら
の膜を表面に形成したガラスは断熱性が高く、建材用窓
ガラスとして有用である。しかしながら、これらの膜は
その反射光が著しい光彩を示すために用途が限定されて
きた。特公昭63−39535号は、これらの膜の光彩
を実質的に減少させるために、適当な下層を赤外線反射
膜の下に形成させることを提案しており、下層の有する
べき好ましい特性として、屈折率1.7〜1.8、膜厚
64〜80nmであることを挙げている。
膜は赤外線を反射する性質を有しているために、これら
の膜を表面に形成したガラスは断熱性が高く、建材用窓
ガラスとして有用である。しかしながら、これらの膜は
その反射光が著しい光彩を示すために用途が限定されて
きた。特公昭63−39535号は、これらの膜の光彩
を実質的に減少させるために、適当な下層を赤外線反射
膜の下に形成させることを提案しており、下層の有する
べき好ましい特性として、屈折率1.7〜1.8、膜厚
64〜80nmであることを挙げている。
【0003】これらの特性を満足する下層として、様々
なものが提案されている。たとえば、特公昭63−39
535号ではシランガスと酸素源の化合物、窒素源の化
合物との反応によって形成される酸化窒化珪素膜が提案
されているし、特開平1−201046号ではシランガ
スと不飽和炭化水素、二酸化炭素の反応により形成され
る酸化炭化珪素が提案されている。
なものが提案されている。たとえば、特公昭63−39
535号ではシランガスと酸素源の化合物、窒素源の化
合物との反応によって形成される酸化窒化珪素膜が提案
されているし、特開平1−201046号ではシランガ
スと不飽和炭化水素、二酸化炭素の反応により形成され
る酸化炭化珪素が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の下層膜はいずれも気相反応蒸着法によっているため
に、装置コストがかかることに加え、成膜速度が遅く、
十分な膜厚を得るためには長い蒸着時間が必要であると
いう問題点があった。
の下層膜はいずれも気相反応蒸着法によっているため
に、装置コストがかかることに加え、成膜速度が遅く、
十分な膜厚を得るためには長い蒸着時間が必要であると
いう問題点があった。
【0005】本発明は従来技術が有していた前述の問題
点を解消しようとするものであり、気相反応蒸着法に比
べ数倍から数十倍の成膜速度を有するスプレーコート法
によって下層膜を形成する方法を新規に提供することを
目的とするものである。
点を解消しようとするものであり、気相反応蒸着法に比
べ数倍から数十倍の成膜速度を有するスプレーコート法
によって下層膜を形成する方法を新規に提供することを
目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の問題点を
解決すべくなされたものであり、下層膜の形成方法とし
て有用な、透明酸化物膜の製造方法、即ち、3つのキレ
ート配位子がアルミニウムに配位したアルミニウム錯体
と、2つ以上のキレート配位子がチタンに配位したチタ
ン錯体とを含む薬液を加熱したガラス板上に塗布するこ
とにより、アルミニウムとチタンを含む酸化物を主成分
とする透明酸化物膜を形成することを特徴とする透明酸
化物膜の製造方法を提供するものである。
解決すべくなされたものであり、下層膜の形成方法とし
て有用な、透明酸化物膜の製造方法、即ち、3つのキレ
ート配位子がアルミニウムに配位したアルミニウム錯体
と、2つ以上のキレート配位子がチタンに配位したチタ
ン錯体とを含む薬液を加熱したガラス板上に塗布するこ
とにより、アルミニウムとチタンを含む酸化物を主成分
とする透明酸化物膜を形成することを特徴とする透明酸
化物膜の製造方法を提供するものである。
【0007】本発明はまた、3つのキレート配位子がア
ルミニウムに配位したアルミニウム錯体と、2つ以上の
キレート配位子がチタンに配位したチタン錯体とを含む
薬液をガラス板上に塗布した後加熱することにより、ア
ルミニウムとチタンを含む酸化物を主成分とする透明酸
化物膜を形成することを特徴とする透明酸化物膜の製造
方法を提供するものである。
ルミニウムに配位したアルミニウム錯体と、2つ以上の
キレート配位子がチタンに配位したチタン錯体とを含む
薬液をガラス板上に塗布した後加熱することにより、ア
ルミニウムとチタンを含む酸化物を主成分とする透明酸
化物膜を形成することを特徴とする透明酸化物膜の製造
方法を提供するものである。
【0008】アルミニウムに配位するキレート配位子お
よびチタンに配位するキレート配位子としては、アセチ
ルアセトン、トリフルオロアセチルアセトン、ベンゾイ
ルアセトン、ヘキサフルオロアセトン、ベンゾイルトリ
フルオロアセチルアセトン、ジベンゾイルメタンなどの
β−ジケトン配位子、アセト酢酸メチルエステル、アセ
ト酢酸エチルエステル、アセト酢酸ブチルエステルなど
のβ−ケトエステル配位子が適切である。これらの配位
子は単独で使用してもよいし、複数を混合して使用して
もよい。
よびチタンに配位するキレート配位子としては、アセチ
ルアセトン、トリフルオロアセチルアセトン、ベンゾイ
ルアセトン、ヘキサフルオロアセトン、ベンゾイルトリ
フルオロアセチルアセトン、ジベンゾイルメタンなどの
β−ジケトン配位子、アセト酢酸メチルエステル、アセ
ト酢酸エチルエステル、アセト酢酸ブチルエステルなど
のβ−ケトエステル配位子が適切である。これらの配位
子は単独で使用してもよいし、複数を混合して使用して
もよい。
【0009】また、アルミニウムは溶液中では通常6配
位であるが、本発明におけるアルミニウム錯体は、薬液
中では、3つのキレート配位子(同一配位子である必要
はない)が配位した形、例えば
位であるが、本発明におけるアルミニウム錯体は、薬液
中では、3つのキレート配位子(同一配位子である必要
はない)が配位した形、例えば
【0010】
【化1】
【0011】のような、すなわちアルコキシ基が直接ア
ルミニウムと結合していない形で存在することが重要で
ある。アルコキシ基が直接アルミニウムと結合している
と、熱安定性が劣るためにスプレーされた液が加熱され
た基板ガラス上に到着する前に分解されてしまい、Al
2 O3 の着膜効率が著しく低下してしまう。このため、
TiO2 が過剰な膜となってしまい、屈折率が所望の値
より高くなってしまう。また、薬液の寿命も短くなって
しまう。
ルミニウムと結合していない形で存在することが重要で
ある。アルコキシ基が直接アルミニウムと結合している
と、熱安定性が劣るためにスプレーされた液が加熱され
た基板ガラス上に到着する前に分解されてしまい、Al
2 O3 の着膜効率が著しく低下してしまう。このため、
TiO2 が過剰な膜となってしまい、屈折率が所望の値
より高くなってしまう。また、薬液の寿命も短くなって
しまう。
【0012】また、チタン錯体については、キレート配
位子が2つ以上(同一配位子である必要はない)配位し
ていることが重要である。キレート配位子が配位してい
ないものやキレート配位子1つのものでは熱安定性が劣
るために前述のように着膜効率に悪影響を及ぼし、また
得られる透明酸化物膜の屈折率が所望の値より低いもの
となるおそれがある。また得られる膜の性状も著しく悪
化し、着膜した部分が白濁してしまうおそれがある。ま
た薬液の寿命も劣る。
位子が2つ以上(同一配位子である必要はない)配位し
ていることが重要である。キレート配位子が配位してい
ないものやキレート配位子1つのものでは熱安定性が劣
るために前述のように着膜効率に悪影響を及ぼし、また
得られる透明酸化物膜の屈折率が所望の値より低いもの
となるおそれがある。また得られる膜の性状も著しく悪
化し、着膜した部分が白濁してしまうおそれがある。ま
た薬液の寿命も劣る。
【0013】また、得られる膜が赤外線反射膜(例え
ば、酸化錫や酸化インジウムを主成分とする膜(いずれ
も屈折率約2.0)が挙げられる)の光彩を実質的に減
少させるための下層膜としての特性、すなわち屈折率
1.7〜1.8を有するようにするためには、薬液中の
アルミニウムとチタンの存在比は酸化物換算重量比でT
iO2 /Al2 O3 =15/85以上30/70以下で
なくてはならない。存在比がこれ未満では得られる膜の
屈折率は1.8を超えてしまい、またこれを超える存在
比では1.7に達しないために赤外線反射膜の光彩の減
少に寄与しなくなってしまう。
ば、酸化錫や酸化インジウムを主成分とする膜(いずれ
も屈折率約2.0)が挙げられる)の光彩を実質的に減
少させるための下層膜としての特性、すなわち屈折率
1.7〜1.8を有するようにするためには、薬液中の
アルミニウムとチタンの存在比は酸化物換算重量比でT
iO2 /Al2 O3 =15/85以上30/70以下で
なくてはならない。存在比がこれ未満では得られる膜の
屈折率は1.8を超えてしまい、またこれを超える存在
比では1.7に達しないために赤外線反射膜の光彩の減
少に寄与しなくなってしまう。
【0014】本発明における薬液の溶剤としては、アル
コール、脂肪族系炭化水素、芳香族系有機酸エステル
等、通常の有機溶媒が使用できる。これらの溶剤は単独
で用いてもよいし、また混合溶剤として用いてもよい。
コール、脂肪族系炭化水素、芳香族系有機酸エステル
等、通常の有機溶媒が使用できる。これらの溶剤は単独
で用いてもよいし、また混合溶剤として用いてもよい。
【0015】また、薬液中の固形分濃度は、塗布(スプ
レー)する条件にもよるが、1重量%〜10重量%が比
較的好ましい。固形分が1重量%未満では成膜速度の点
で不利となるし、10重量%超では膜の性状が悪化しや
すくなり、また薬液の寿命も短くなる。
レー)する条件にもよるが、1重量%〜10重量%が比
較的好ましい。固形分が1重量%未満では成膜速度の点
で不利となるし、10重量%超では膜の性状が悪化しや
すくなり、また薬液の寿命も短くなる。
【0016】また、薬液を塗布するときの基材となるガ
ラス板の温度は、500℃〜650℃が好ましい。65
0℃より高い温度ではガラス板が変形しやすくなるし、
また着膜効率が低下する。また500℃より低い温度で
は透明性などの膜の性状が悪化するし、膜屈折率も所望
の値が得られなくなる。あるいはまた、薬液を塗布した
後かかる温度に加熱してもよい。
ラス板の温度は、500℃〜650℃が好ましい。65
0℃より高い温度ではガラス板が変形しやすくなるし、
また着膜効率が低下する。また500℃より低い温度で
は透明性などの膜の性状が悪化するし、膜屈折率も所望
の値が得られなくなる。あるいはまた、薬液を塗布した
後かかる温度に加熱してもよい。
【0017】本発明による方法で形成した下層膜として
の透明酸化物膜の上には、フッ素あるいはアンチモン含
有酸化錫や、錫含有酸化インジウムなどの赤外線反射性
の導電膜(これらの膜はいずれも屈折率約2.0)を形
成することができるが、スプレーコートによってこれら
の膜を形成する方法は特に限定されない。スプレーコー
トによってこれらの膜を形成するための基板温度は、公
知の方法では通常500℃以下であり、本発明では下層
膜はこれより高い温度で成膜されるために、下層膜を形
成した後のガラス基板を再加熱することなくそのまま赤
外線反射膜を形成させることができる。
の透明酸化物膜の上には、フッ素あるいはアンチモン含
有酸化錫や、錫含有酸化インジウムなどの赤外線反射性
の導電膜(これらの膜はいずれも屈折率約2.0)を形
成することができるが、スプレーコートによってこれら
の膜を形成する方法は特に限定されない。スプレーコー
トによってこれらの膜を形成するための基板温度は、公
知の方法では通常500℃以下であり、本発明では下層
膜はこれより高い温度で成膜されるために、下層膜を形
成した後のガラス基板を再加熱することなくそのまま赤
外線反射膜を形成させることができる。
【0018】本発明における下層膜の製造方法は、成膜
速度が速いために、板ガラス製造のライン中にも組み込
むことが可能である。すなわち、フロートバスから流出
してきた徐冷過程の板ガラスにオンラインで本発明の薬
液をスプレーし、さらにその後、徐冷槽でスプレーなど
公知の方法によって酸化錫などの赤外線反射膜を形成す
ることも可能となるのである。この、オンラインでの徐
冷中の膜製造は、成膜速度の速い本発明の製造方法によ
って可能になるものであり、成膜速度の遅い特公昭63
−39535号などに記載の反応蒸着法では、ガラス板
の流出速度を下げるなどの工夫をしなくてはならず、生
産効率の低下を招くおそれがある。
速度が速いために、板ガラス製造のライン中にも組み込
むことが可能である。すなわち、フロートバスから流出
してきた徐冷過程の板ガラスにオンラインで本発明の薬
液をスプレーし、さらにその後、徐冷槽でスプレーなど
公知の方法によって酸化錫などの赤外線反射膜を形成す
ることも可能となるのである。この、オンラインでの徐
冷中の膜製造は、成膜速度の速い本発明の製造方法によ
って可能になるものであり、成膜速度の遅い特公昭63
−39535号などに記載の反応蒸着法では、ガラス板
の流出速度を下げるなどの工夫をしなくてはならず、生
産効率の低下を招くおそれがある。
【0019】また、特開平1−201046号で提案さ
れているフロートバス内での気相反応蒸着法に比較して
装置コストが大幅に節約でき、また装置の保守といった
点でも有利であるという利点も有している。
れているフロートバス内での気相反応蒸着法に比較して
装置コストが大幅に節約でき、また装置の保守といった
点でも有利であるという利点も有している。
【0020】
【実施例】以下に実施例により本発明を具体的に説明す
るが本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
るが本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0021】<実施例1>Al(O−iC3 H7 )2
(C6 H9 O3 )(ジイソプロポキシアルミニウムエチ
ルアセトアセテート:川研ファインケミカル(株)製、
商品名ALCH)100gにアセチルアセトン36.6
g,エチルアセトアセテート47.4gを加え、撹拌し
て反応させてAl(C5 H7 O2 )(C6 H9 O3 )2
のイソプロパノール溶液を得た(A液)。
(C6 H9 O3 )(ジイソプロポキシアルミニウムエチ
ルアセトアセテート:川研ファインケミカル(株)製、
商品名ALCH)100gにアセチルアセトン36.6
g,エチルアセトアセテート47.4gを加え、撹拌し
て反応させてAl(C5 H7 O2 )(C6 H9 O3 )2
のイソプロパノール溶液を得た(A液)。
【0022】Ti(O−iC3 H7 )2 (C5 H7 O
2 )2 (ジイソプロポキシチタンジアセチルアセトネー
ト:三菱瓦斯化学(株)製、商品名TAA)(B液とす
る。)11.6gに、前述のA液を107g加え、酢酸
エチル138gで希釈して噴霧薬液とした。この薬液
を、550℃に加熱した100mm角の板ガラス(ソー
ダライムシリケートガラス)に噴霧空気圧2.0kg/
cm2 で3秒間コートし、下層膜を得た。
2 )2 (ジイソプロポキシチタンジアセチルアセトネー
ト:三菱瓦斯化学(株)製、商品名TAA)(B液とす
る。)11.6gに、前述のA液を107g加え、酢酸
エチル138gで希釈して噴霧薬液とした。この薬液
を、550℃に加熱した100mm角の板ガラス(ソー
ダライムシリケートガラス)に噴霧空気圧2.0kg/
cm2 で3秒間コートし、下層膜を得た。
【0023】<実施例2〜7>実施例1に示すA液とB
液とを、表1に示す組成比、溶媒、固形分となるように
混合して噴霧薬液とし、表1に示す噴霧条件でコートし
て下層膜を得た。
液とを、表1に示す組成比、溶媒、固形分となるように
混合して噴霧薬液とし、表1に示す噴霧条件でコートし
て下層膜を得た。
【0024】<実施例8>酢酸エチル107.8g中に
B液12.5gとアセチルアセトン5.15gを加え、
加熱反応させてTi(C5 H7 O2 )4 の酢酸エチル溶
液を得、それにA液を81g加えて噴霧薬液とした。こ
の薬液を600℃に加熱した100mm角の板ガラス
(ソーダライムシリケートガラス)に噴霧空気圧1.0
kg/cm2で3秒間コートし、下層膜を得た。
B液12.5gとアセチルアセトン5.15gを加え、
加熱反応させてTi(C5 H7 O2 )4 の酢酸エチル溶
液を得、それにA液を81g加えて噴霧薬液とした。こ
の薬液を600℃に加熱した100mm角の板ガラス
(ソーダライムシリケートガラス)に噴霧空気圧1.0
kg/cm2で3秒間コートし、下層膜を得た。
【0025】<実施例9>酢酸エチル106.3g中に
B液12.5gとエチルアセトアセテート6.7gを加
え、加熱反応させてTi(C5 H7 O2 )2 (C6 H9
O3 )2 の酢酸エチル溶液を得、それにA液を81g加
えて噴霧薬液とした。この薬液を用いて実施例8と同じ
条件でスプレーコートを行い、下層膜を得た。
B液12.5gとエチルアセトアセテート6.7gを加
え、加熱反応させてTi(C5 H7 O2 )2 (C6 H9
O3 )2 の酢酸エチル溶液を得、それにA液を81g加
えて噴霧薬液とした。この薬液を用いて実施例8と同じ
条件でスプレーコートを行い、下層膜を得た。
【0026】<実施例10>Al(O−iC3 H7 )2
(C6 H9 O3 )100gにエチルアセトアセテート9
5gを加え、反応させてAl(C6 H9 O3 )3 を得
た。この液にB液を36.3g、酢酸エチル368gを
加えて噴霧薬液とした。この薬液を用いて実施例8と同
じ条件でスプレーコートを行い、下層膜を得た。
(C6 H9 O3 )100gにエチルアセトアセテート9
5gを加え、反応させてAl(C6 H9 O3 )3 を得
た。この液にB液を36.3g、酢酸エチル368gを
加えて噴霧薬液とした。この薬液を用いて実施例8と同
じ条件でスプレーコートを行い、下層膜を得た。
【0027】<実施例11>Al(O−secC4 H
9 )3 50gにエチルアセトアセテート52.8g,ア
セチルアセトン20.3gを加えてAl(C5 H7 O
2 )(C6 H9 O3 )2のsec−ブタノール溶液とし
た。この溶液とB液とを表1に示す組成比となるように
酢酸エチル中に溶解させ、噴霧薬液とした。この薬液を
用いて実施例8と同じ条件でスプレーコートを行い、下
層膜を得た。
9 )3 50gにエチルアセトアセテート52.8g,ア
セチルアセトン20.3gを加えてAl(C5 H7 O
2 )(C6 H9 O3 )2のsec−ブタノール溶液とし
た。この溶液とB液とを表1に示す組成比となるように
酢酸エチル中に溶解させ、噴霧薬液とした。この薬液を
用いて実施例8と同じ条件でスプレーコートを行い、下
層膜を得た。
【0028】<比較例1および2>実施例1に示すA液
とB液とを表1に示す組成比となるように混合した以外
は実施例1と同様に行った。
とB液とを表1に示す組成比となるように混合した以外
は実施例1と同様に行った。
【0029】<比較例3>Al(OC3 H7 )2 (C6
H9 O3 )100gにB液28.2gを加え、酢酸エチ
ル337gで希釈して噴霧薬液とした。この薬液を用い
て実施例1と同じ条件でスプレーコートを行い、下層膜
を得た。
H9 O3 )100gにB液28.2gを加え、酢酸エチ
ル337gで希釈して噴霧薬液とした。この薬液を用い
て実施例1と同じ条件でスプレーコートを行い、下層膜
を得た。
【0030】<比較例4>A液100gに酢酸エチル1
44g、Ti(OC3 H7 )4 9.0gを加えて噴霧薬
液とし、実施例1と同じ条件でスプレーコートを行って
下層膜を得た。
44g、Ti(OC3 H7 )4 9.0gを加えて噴霧薬
液とし、実施例1と同じ条件でスプレーコートを行って
下層膜を得た。
【0031】以上の実施例および比較例における薬液の
構成および薬液噴霧の条件について表1に示す。また、
以上の実施例および比較例で形成された下層膜単層の膜
厚、屈折率を測定した結果を表2に示す。
構成および薬液噴霧の条件について表1に示す。また、
以上の実施例および比較例で形成された下層膜単層の膜
厚、屈折率を測定した結果を表2に示す。
【0032】また、各下層膜上に、四塩化錫170gと
フッ化アンモニウム20gを含み、溶媒として水および
メタノールを含み、固形分10重量%の液を、基板温度
500℃でスプレーコート(噴霧時間は15秒×3回、
計45秒とした)して、赤外線反射性の透明導電膜とし
てのフッ素ドープ酸化錫膜(膜厚250nm、屈折率
2.0)を形成し、赤外線反射性ガラスを製造した。こ
の2層膜からなる赤外線反射性ガラスの表面抵抗値、彩
度値(JIS Z−8721)を表2に示す。
フッ化アンモニウム20gを含み、溶媒として水および
メタノールを含み、固形分10重量%の液を、基板温度
500℃でスプレーコート(噴霧時間は15秒×3回、
計45秒とした)して、赤外線反射性の透明導電膜とし
てのフッ素ドープ酸化錫膜(膜厚250nm、屈折率
2.0)を形成し、赤外線反射性ガラスを製造した。こ
の2層膜からなる赤外線反射性ガラスの表面抵抗値、彩
度値(JIS Z−8721)を表2に示す。
【0033】なお、赤外線反射性ガラスについては、下
層膜の効果を示すために比較対象として下層膜のついて
いないものと、下層膜として屈折率1.46、膜厚10
0nmのSiO2 膜をつけたものについても評価を行
い、それぞれ比較例5および比較例6とする。
層膜の効果を示すために比較対象として下層膜のついて
いないものと、下層膜として屈折率1.46、膜厚10
0nmのSiO2 膜をつけたものについても評価を行
い、それぞれ比較例5および比較例6とする。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】表2より本発明の下層膜によって赤外線反
射性ガラスの光彩が大幅に低減されたことがわかる。ま
た、赤外線反射性の透明導電膜の抵抗が低いことから本
発明の下層膜は、ガラス基板からのアルカリ金属の拡散
防止性能も有することがわかる。
射性ガラスの光彩が大幅に低減されたことがわかる。ま
た、赤外線反射性の透明導電膜の抵抗が低いことから本
発明の下層膜は、ガラス基板からのアルカリ金属の拡散
防止性能も有することがわかる。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば成膜速度の速いスプレー
コート法によって下層膜が形成できるために板ガラス製
造ラインの徐冷過程中に下層膜を形成することができ、
また続けて赤外線反射膜を形成することも可能となるた
めに、オンラインでの生産が困難な従来からの気相反応
蒸着法による製造に比べて赤外線反射性ガラスの生産効
率が飛躍的に向上する。またフロートバス内での気相反
応蒸着法に比較して装置コストや装置の保守といった点
で大幅に有利であり、工業的な価値は非常に高い。
コート法によって下層膜が形成できるために板ガラス製
造ラインの徐冷過程中に下層膜を形成することができ、
また続けて赤外線反射膜を形成することも可能となるた
めに、オンラインでの生産が困難な従来からの気相反応
蒸着法による製造に比べて赤外線反射性ガラスの生産効
率が飛躍的に向上する。またフロートバス内での気相反
応蒸着法に比較して装置コストや装置の保守といった点
で大幅に有利であり、工業的な価値は非常に高い。
Claims (7)
- 【請求項1】3つのキレート配位子がアルミニウムに配
位したアルミニウム錯体と、2つ以上のキレート配位子
がチタンに配位したチタン錯体とを含む薬液を加熱した
ガラス板上に塗布することにより、アルミニウムとチタ
ンを含む酸化物を主成分とする透明酸化物膜を形成する
ことを特徴とする透明酸化物膜の製造方法。 - 【請求項2】3つのキレート配位子がアルミニウムに配
位したアルミニウム錯体と、2つ以上のキレート配位子
がチタンに配位したチタン錯体とを含む薬液をガラス板
上に塗布した後加熱することにより、アルミニウムとチ
タンを含む酸化物を主成分とする透明酸化物膜を形成す
ることを特徴とする透明酸化物膜の製造方法。 - 【請求項3】ガラス板上に、請求項1または2の製造方
法により透明酸化物膜を下層膜として形成し、その上に
赤外線反射性の透明導電膜を形成することを特徴とする
赤外線反射性ガラスの製造方法。 - 【請求項4】透明酸化物膜を下層膜として形成する際に
用いる薬液中のチタン錯体とアルミニウム錯体の割合
が、酸化物換算重量比で、TiO2 /Al2 O3 が15
/85から30/70の範囲内であることを特徴とする
請求項3の赤外線反射性ガラスの製造方法。 - 【請求項5】請求項1または2の製造方法により形成さ
れた透明酸化物膜。 - 【請求項6】請求項3または4の製造方法により形成さ
れた赤外線反射性ガラス。 - 【請求項7】下層膜の屈折率は1.7〜1.8、下層膜
の膜厚は64〜80nmであることを特徴とする請求項
6の赤外線反射性ガラス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7271892A JPH0648776A (ja) | 1992-02-21 | 1992-02-21 | 透明酸化物膜および赤外線反射性ガラスの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7271892A JPH0648776A (ja) | 1992-02-21 | 1992-02-21 | 透明酸化物膜および赤外線反射性ガラスの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0648776A true JPH0648776A (ja) | 1994-02-22 |
Family
ID=13497419
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7271892A Withdrawn JPH0648776A (ja) | 1992-02-21 | 1992-02-21 | 透明酸化物膜および赤外線反射性ガラスの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0648776A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7760424B2 (en) | 2006-06-22 | 2010-07-20 | Toyoda Gosei Co., Ltd. | Infrared reflecting device |
US8009351B2 (en) | 2007-07-13 | 2011-08-30 | Toyoda Gosei, Co., Ltd. | Infrared reflective member, and infrared reflective device and method of making same |
WO2011155543A1 (ja) * | 2010-06-11 | 2011-12-15 | 旭硝子株式会社 | 酸化アルミニウム含有酸化ケイ素膜付ガラス基板の製造方法 |
WO2011155545A1 (ja) * | 2010-06-11 | 2011-12-15 | 旭硝子株式会社 | 無機微粒子含有酸化ケイ素膜付ガラス基板の製造方法 |
-
1992
- 1992-02-21 JP JP7271892A patent/JPH0648776A/ja not_active Withdrawn
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7760424B2 (en) | 2006-06-22 | 2010-07-20 | Toyoda Gosei Co., Ltd. | Infrared reflecting device |
US8009351B2 (en) | 2007-07-13 | 2011-08-30 | Toyoda Gosei, Co., Ltd. | Infrared reflective member, and infrared reflective device and method of making same |
WO2011155543A1 (ja) * | 2010-06-11 | 2011-12-15 | 旭硝子株式会社 | 酸化アルミニウム含有酸化ケイ素膜付ガラス基板の製造方法 |
WO2011155545A1 (ja) * | 2010-06-11 | 2011-12-15 | 旭硝子株式会社 | 無機微粒子含有酸化ケイ素膜付ガラス基板の製造方法 |
CN102933518A (zh) * | 2010-06-11 | 2013-02-13 | 旭硝子株式会社 | 带含无机微粒的氧化硅膜的玻璃基板的制造方法 |
JPWO2011155543A1 (ja) * | 2010-06-11 | 2013-08-01 | 旭硝子株式会社 | 酸化アルミニウム含有酸化ケイ素膜付ガラス基板の製造方法 |
JPWO2011155545A1 (ja) * | 2010-06-11 | 2013-08-01 | 旭硝子株式会社 | 無機微粒子含有酸化ケイ素膜付ガラス基板の製造方法 |
US8973403B2 (en) | 2010-06-11 | 2015-03-10 | Asahi Glass Company, Limited | Process for producing glass substrate provided with aluminum oxide-containing silicon oxide film |
US8978416B2 (en) | 2010-06-11 | 2015-03-17 | Asahi Glass Company, Limited | Process for producing glass substrate provided with inorganic fine particle-containing silicon oxide film |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6416890B1 (en) | Solar control coated glass | |
RU2127231C1 (ru) | Остекление и способ его получения | |
US6387517B1 (en) | Inorganic polymer material with tantalic acid anhydride base, in particular with high refractive index, mechanically abrasionproof, method of manufacture, optical materials comprising such material | |
US4188452A (en) | Heat-reflecting glass pane | |
US6180188B1 (en) | Method for preparing a multilayer optical material with crosslinking-densifying by ultraviolet radiation | |
JP4441741B2 (ja) | 高い反射率を有する被覆基体 | |
KR101078948B1 (ko) | 광촉매 박막, 광촉매 박막의 형성방법 및 광촉매 박막 피복 제품 | |
JP2007121786A (ja) | コーティング液の製造方法、およびそのコーティング液を用いた反射防止膜の製造方法 | |
JPH0648776A (ja) | 透明酸化物膜および赤外線反射性ガラスの製造方法 | |
JPH04265253A (ja) | 被覆ガラス及びその製造法 | |
JPH10202776A (ja) | 透明積層体及びその製法 | |
CN1128770C (zh) | 具有高反射率的太阳控制涂层基体 | |
EP0400796B1 (en) | Anti-reflective coating comprising light metal fluorides | |
JPH1149532A (ja) | 低反射ガラス物品およびその製造方法 | |
JPH10236847A (ja) | 光学薄膜、その形成用組成物およびそれを用いた紫外線吸収熱線反射ガラス | |
JP3889221B2 (ja) | Ito透明導電膜形成用塗布液および透明導電膜の形成方法 | |
JPH0217496B2 (ja) | ||
JPH08337438A (ja) | 紫外線吸収被膜形成用中間層組成物及び紫外線吸収ガラス | |
JP3391972B2 (ja) | 成膜法 | |
JP2946569B2 (ja) | 高耐熱性高屈折率複合酸化物薄膜形成用組成物 | |
US20080050569A1 (en) | Coated substrate with high reflectance | |
JPH0474568A (ja) | 低反射帯電防止膜及びその製造方法、及びその用途 | |
JPH05345638A (ja) | 紫外線吸収ガラスおよびその製造方法 | |
JP2002121480A (ja) | コーティング組成物 | |
JPH09194235A (ja) | 紫外線遮断機能を有するコーティング被膜とその形成方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990518 |