JPH0648319Y2 - 瓦焼成治具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 産業上の利用分野 本考案は焼成台車の棚板に立設する瓦を支持するための
支持ピンの抜落ちを防止した瓦焼成治具に関するもので
ある。

従来の技術 従来、瓦の焼成は焼成台車をトンネル炉内を通過させる
ことにて行っており、その際に多数個の瓦を載置する棚
板に貫通孔を貫設し、該貫通孔を焼成台車に設ける支持
台の載置面に対応配置して棚板を載置し、その貫通孔よ
り若干小径に形成したセラミック製からなる円柱状の支
持ピンを棚板の貫通孔に挿入し、該支持ピンを支持台の
載置面に当接した状態にて立設し、棚板上に載置する瓦
の倒伏を防止しているも、然しながら焼成台車の移動中
における振動にて棚板の貫通孔が支持台の載置面よりズ
レて支持ピンが抜け落ちることにより、瓦の倒伏が起こ
ると共に、コンクリート等の床面に支持ピンが落下する
ため、支持ピンが割れたり、欠けたりして損傷し、長期
間使用することが出来ない欠点を有していた。

考案が解決しようとする課題 本考案は棚板からの支持ピンの抜落ちを防止して瓦の損
傷を防止すると共に、支持ピン自体の損傷防止を図って
長期使用を可能とする瓦焼成治具を提供せんとするもの
である。

〔考案の構成〕

課題を解決するための手段 本考案はかかる点に鑑み、棚板の所定位置に貫通孔を貫
設し、該貫通孔を焼成台車に設ける支持台の載置面に対
応配置して棚板を載置し、一方、別体にて貫通孔内径よ
り小径にて形成したセラミツク製からなる支持ピンに貫
通孔内径より拡径状にストッパーを膨出形成し、前記貫
通孔に支持ピンを挿入立設した瓦焼成治具を提供して上
記欠点を解消せんとしたものである。

作用 本考案にあっては、支持台の載置面に載置される棚板が
焼成台車の移動中における振動により、棚板の貫通孔が
ズレた場合、棚板に立設する支持ピンのストッパーが貫
通孔内径より拡径状に形成されているため、かかるスト
ッパーにて係止し抜落ちを防止すると共に、支持ピンと
貫通孔との間に隙間を設け熱膨張時の干渉を無くする。

実施例 以下本考案の一実施例を図面に基づいて説明すると、 １、1aはセラミツク製からなる角柱状に形成する棚板で
あり、該棚板１、1aの所定位置に上面２、2aから下面
３、3aに渉って貫通孔４、4aを貫設し、該貫通孔４、4a
を焼成台車（図示せず）に設ける支持台５、5aの載置面
６、6aに対応配置して載置している。

７、7aはアルミナ、ジルコニア等の耐火物セラミツク製
からなる支持ピンであり、該支持ピン７、7aは貫通孔
４、4aの内径より小径なる多角柱状或いは円柱状に形成
すると共に、その外周面の棚板１、1aの厚みより高い位
置に貫通孔４、4aの内径より拡径状にストッパー８、8a
…を膨出形成している。

又、支持ピン７、7aの製造方法について、多角柱状にあ
ってはプレス成形にてストッパー８、8a…を一体成形す
ることが好ましく、又円柱状にあってはプレス成形によ
ると金型の損傷が激しいため、押出成形にて形成し、し
かる後別体にて成形したストッパー８、8a…を結合させ
て製造することが出来る。

尚、支持ピン７、7aの材質、形状、又はストッパー８、
8a…の配置位置、形状等は上記のものに限定されず、要
するにストッパー８、8a…にて支持ピン７、7a自体が貫
通孔４、4aから抜落ちない程度に突出していれば良い。

次に本考案に係る瓦焼成治具の作用について説明する
と、 支持台５、5aの載置面６、6aに載置される棚板１、1aが
焼成台車の移動中における振動により、棚板１、1aの貫
通孔４、4aが第２図の状態から位置がズレて第３図の状
態になった場合であっても、棚板１、1aに立設する支持
ピン７、7aのストッパー８、8a…が貫通孔４、4a内径よ
り拡径状に形成されているため、かかるストッパー８、
8a…にて係止し抜落ちを防止すると共に、支持ピン７、
7aと貫通孔４、4aとの間に隙間が設けられるため、熱膨
張時の干渉が無くなるのである。

〔考案の効果〕

要するに本考案は、棚板１、1aの所定位置に貫通孔４、
4aを貫設し、該貫通孔４、4aを焼成台車に設ける支持台
５、5aの載置面６、6aに対応配置して棚板１、1aを載置
し、一方、別体にて貫通孔４、4a内径より小径にて形成
したセラミツク製からなる支持ピン７、7aに貫通孔４、
4a内径より拡径状にストッパー８、8a…を膨出形成し、
前記貫通孔４、4aに支持ピン７、7aを挿入立設したの
で、支持ピン７、7aと貫通孔４、4aとの間に隙間が設け
られるため、熱膨張時の干渉が無くなることにより、支
持ピン７、7a、棚板１、1aの破損を防止でき、又焼成台
車の移動中による振動にて、棚板１、1aの貫通孔４、4a
が支持台５、5aの載置面６、6aよりズレても、ストッパ
ー８、8a…にて支持ピン７、7aの下方への抜落ちを防止
することにより、棚板１、1a上に載置する瓦Ｗの倒伏に
よる損傷を防止出来ると共に、支持ピン７、7aが床面に
落下しないため、支持ピン７、7a自体の損傷の防止が図
られ長期間にわたって使用することが出来、又棚板１、
1aの上面２、2a及び下面３、3aの両面を瓦Ｗの載置面と
して使用することが出来る等その実用的効果甚だ大なる
ものである。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示すものにして、 第１図は本考案に係る瓦焼成治具の斜視図、第２図は同
上要部断面図、第３図は同上要部断面図、第４図は支持
ピンの斜視図である。 １、1a棚板、４、4a貫通孔 ５、5a支持台、６、6a載置面 ７、7a支持ピン、８、8a…ストッパー

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】棚板の所定位置に貫通孔を貫設し、該貫通
   孔を焼成台車に設ける支持台の載置面に対応配置して棚
   板を載置し、一方、別体にて貫通孔内径より小径にて形
   成したセラミツク製からなる支持ピンに貫通孔内径より
   拡径状にストッパーを膨出形成し、前記貫通孔に支持ピ
   ンを挿入立設したことを特徴とする瓦焼成治具。