JPH0648118Y2 - 二段ターボエンジンのターボチャージャ配設構造 - Google Patents

二段ターボエンジンのターボチャージャ配設構造

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JPH0648118Y2
JPH0648118Y2 JP1988135427U JP13542788U JPH0648118Y2 JP H0648118 Y2 JPH0648118 Y2 JP H0648118Y2 JP 1988135427 U JP1988135427 U JP 1988135427U JP 13542788 U JP13542788 U JP 13542788U JP H0648118 Y2 JPH0648118 Y2 JP H0648118Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、二基のターボチャージャを直列的に接続して
二段に亘って過給を行わせるようにした二段ターボエン
ジンのターボチャージャ配設構造に関する。
〔従来の技術〕
モジュラーパルス型の排気マニホルドを用いた二段ター
ボエンジンが実開昭59-1833号公報に開示されている。
この公報の装置を示す第6図を参照すると、エンジン10
1の後方に高圧段ターボチャージャ104、さらに後方に低
圧段ターボチャージャ105が配設され、排気マニホルド1
03から高圧段タービン106Aを迂回するバイパス通路110
には排気バイパス弁113が介挿されている。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記公報の構造のようにエンジン長手方
向にエンジン101、低圧段及び高圧段ターボチャージャ1
04,105の総てを略一直線上に並べて配置することは、実
際に車両にこのような二段ターボエンジンを搭載する上
で次に述べる如くの不都合を伴う。すなわち、エンジン
ルーム内の寸法はボディのデザインなどから当初から大
きく制限される場合が多く、二基のターボチャージャ10
4,105をこのように配置することは実際上極めて困難と
なる。また、このようなターボチャージャの配置上、低
圧段タービン106Bに至る排気バイパス通路110が必然的
に長くなる。ところが、このバイパス通路110が長くな
ると、エンジンから排出された排気ガスの動的エネルギ
が減衰し易く、従って排気エネルギを有効に使って過給
を行う観点から得策でない。
以上の点に鑑み本考案においては、エンジンルーム内の
限られたスペース内に二基のターボチャージャを無理な
く収容できると共に、いずれのターボチャージャも排気
マニホルドに近接配置できるために排気エネルギを無駄
なく有効に利用して過給を行うことが可能である、車両
搭載上及び過給効率上優れた二段ターボエンジンのター
ボチャージャ配設構造を提供することを課題とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決するために、本考案によれば、機関の各
気筒の排気ポートを接続するモジュラーパルス型排気マ
ニホルドを設け、該モジュラーパルス型排気マニホルド
の端部に設けた第1の集合開口部を高圧段ターボチャー
ジャのタービン排気入口に接続し、前記モジュラーパル
ス型排気マニホルドの中央側に設けた第2の集合開口部
を排気バイパス弁を介して低圧段ターボチャージャのタ
ービン排気入口に接続し、前記高圧段ターボチャージャ
排気タービンの排気出口を前記バイパス弁と並列に前記
低圧段ターボチャージャのタービン排気入口に接続する
とともに、機関の低速運転領域では前記バイパス弁を閉
弁し、機関の高速運転領域では前記バイパス弁を全開
し、上記の中間の速度の運転領域では、前記高圧段と低
圧段のターボチャージャの過給圧に応じた中間開度にバ
イパス弁を制御するバイパス弁駆動装置を設けたことを
特徴とする二段ターボエンジンのターボチャージャ配設
構造が提供される。
〔作用〕
モジュラーパルス型排気マニホルドの端部に設けた第1
の集合開口部を、高圧段ターボチャージャのタービン排
気入口に接続したため、各気筒から排出された排気の脈
動(動的エネルギ)が減衰することなく高圧段ターボチ
ャージャに流入する。
一方、モジュラーパルス型排気マニホルドの中央側に設
けた第2の集合開口部を、排気バイパス弁を介して低圧
段ターボチャージャのタービン排気入口に接続するとと
もに、機関の低速運転領域ではバイパス弁を閉弁し、機
関の高速運転領域ではバイパス弁を全開し、中間の速度
の運転領域では、前記高圧段と低圧段のターボチャージ
ャの過給圧に応じた中間開度にバイパス弁を制御するこ
とにより、それぞれのターボチャージャの特性に応じ
て、機関低速及び高速運転領域ではそれぞれ高圧段ター
ボチャージャと低圧段ターボチャージャの一方を使用し
た一段過給、中間の運転領域では両方のターボチャージ
ャを使用した二段過給が行われる。
また、排気マニホルドの端部と中央側とに二基のターボ
チャージャを接続したことから二基のターボチャージャ
が極めてコンパクトに配置される。
〔実施例〕
以下図示実施例に基づき本考案を説明する。
第1図は本考案に係る二段ターボエンジンのターボチャ
ージャ配設構造の一実施例の分解斜視図であり、第2図
はこの構造を上方より見た図である。エンジン1の側部
には排気ポートから出てくる排気ガスを一ヶ所に集める
排気マニホルド2が取付けられる。この排気マニホルド
2はいわゆるモジュラーパルス型のマニホルドであり、
第3図にこのマニホルド2の排気ガス流れ方向に沿う断
面図を示す。
一般に多シリンダエンジンにおいて、独立した排気管を
備えることはスペースや重量上難しく、いくつかのシリ
ンダを共通のマニホルドでつなぐのが普通であるが、共
通マニホルドを用いる場合、他のシリンダの影響を受け
て出力が低下し易い。この影響は特に低速域において顕
著である。
このような排気の干渉に対しては、各シリンダから排気
マニホルドに至る各分岐管の流路長さを異ならしめて排
気時期の重なりをなくすようにするのが一般的であり、
このため、排気マニホルドのこれら分岐管は三次元的に
複雑に曲がりくねったものとなりがちである。このよう
な複雑形状の一般的な排気マニホルドと同等の性能を有
しながら極めてコンパクトな形状にし得るのがモジュラ
ーパルス型マニホルドの特徴である。ここで、第3図を
参照すると、この排気マニホルド2は各シリンダからの
排気ガスが流路2aに合流する部分2b〜2eがそれぞれ狭く
なっており、このため、排気ガスが各シリンダから効果
的に吸い出され、排気干渉が少なく、各シリンダからの
排気の動的エネルギの減衰が少ないという効果を有す
る。
この排気マニホルド2のエンジン後方側の一端側には第
1の集合開口部が設けられ、この部分には小容量の高圧
段ターボチャージャ3の排気タービン4が直接取付けら
れる。排気マニホルド2の中央側には第2の集合開口部
が設けられ、この部分には排気バイパス弁5が直接取付
けられる。図示排気バイパス弁5はいわゆるバタフライ
弁であり、排気ガス流れ方向に直角に設けた軸を中心に
円板形の弁体が回転することにより開閉を行うものであ
る。この軸は外部に突出し、リンク機構(詳細に図示せ
ず)を介して排気バイパス弁駆動装置6に連結されてい
る。排気バイパス弁駆動装置6は排気マニホルド2下方
側のエンジンのシリンダブロックに直接取付けられる。
従ってエンジンから熱害を被らないように排気バイパス
弁駆動装置6は例えば耐熱性のある構成部品で形成され
ていることが好ましい。この駆動装置6は過給圧などの
正圧、バキュームタンクなどからの負圧、あるいは両方
を利用する圧力作動式のアクチュエータで構成されるの
が一般的であり、それらの詳細は後述する。
排気バイパス弁5には、排気マニホルド2と共にこの排
気バイパス弁5を挟み込むように、排気バイパス導管を
構成する異形管継手7が取付けられる。この短い異形管
継手7は内部で連通する3つの開口部を有し、1つの開
口部は前述の如く排気バイパス弁5出口側に接続され、
他の1つの開口部は高圧段排気タービン4出口側に接続
され、残りの1つの開口部は上方側に位置する大容量の
低圧段ターボチャージャ8の排気タービン9に接続され
る。なお、異形管継手7内部の排気ガス流路はいずれも
出来る限り短くなるように、この継手7を形成すること
が望ましい。
ここで排気バイパス弁5の作動について簡単に説明する
と、エンジン低速域においては排気ガス量が全体的に少
なく、この少ない量の排気ガスのエネルギを有効に利用
するには、容量の小さい高圧段ターボチャージャ3を使
用して排気の脈動を有効に利用した過給を行うことが最
も効果的である。従って、排気バイパス弁5は全閉状態
に維持される。
次いで低速域から中・高速域にかけては、排気ガス量が
増加し低圧段ターボチャージャ8が本来の過給を徐々に
行い始めるため、高圧段ターボチャージャ3による過給
圧が目標過給圧となったらその過給圧を維持し得るよう
に排気バイパス弁5が徐々に開弁される。
そして低圧段ターボチャージャ8による過給圧がこの目
標過給圧に達したときに、排気バイパス弁5を一気に全
開とし実質的な過給機能を高圧段ターボチャージャ3か
ら低圧段ターボチャージャ8に移行させる。すなわち、
排気バイパス弁5が全開になると、排気マニホルド2内
の排気ガスは高圧段タービン4を迂回し、排気バイパス
弁5及び異形管継手7を通って低圧段排気タービン9に
流れるために高圧段ターボチャージャ3は非作動状態と
なる。このとき、高圧段ターボチャージャ3のコンプレ
ッサを迂回する吸気バイパス通路(図示せず)に設けた
図示しない吸気バイパス弁を全開にすることにより、高
圧段ターボチャージャ3は完全に非過給状態となり二段
過給から一段過給への切り替えが確実に行われる。
このように、排気バイパス弁5は二段ターボエンジンの
過給圧制御上及び過給切替え上極めて重要な役目を果た
すため、この排気バイパス弁5を精度良く駆動制御する
必要があるが、排気バイパス弁5を排気マニホルド2に
直結し、排気バイパス弁駆動装置6を排気マニホルド2
下方側のシリンダブロック側壁に直接取付けたので、エ
ンジンに応動して排気バイパス弁5等が揺れ動いても同
様に排気バイパス弁駆動装置6も動くため排気バイパス
弁5と同駆動装置6との相対位置関係を常に一定に維持
できる結果、排気バイパス弁5の弁開度制御を高精度な
ものとすることが可能となる。また、エンジンのシリン
ダブロックにこの駆動装置6を直接取付けるため、支持
剛性上及び耐久性上優れ、そして排気マニホルドに取付
ける場合と異なり、排気マニホルドに重量的な負担を特
に及ぼすこともない。また、エンジンルーム内はエンジ
ンや補機類が所狭しと配置され空きスペースは極小であ
るが、排気マニホルド下方側はエンジンからの放熱やエ
ンジンの振動などの理由から元来空間的余裕が多少ある
場所であり、従って排気バイパス弁駆動装置6をこの排
気マニホルド下方側に配置したことはエンジンルーム内
の空きスペースを巧みに利用したスペース効率上極めて
優れたものと言うことができる。
以上説明した、排気バイパス弁5の制御精度向上や同駆
動装置6等の取付け剛性・耐久性の向上などは本実施例
の副次的効果であり、本実施例により得られる真の効果
は、先ず第1に過給効率の向上である。すなわち、高圧
段ターボチャージャ3及び低圧段ターボチャージャ8を
排気マニホルド2に極めて近接配置できその排気ガス流
路の長さを出来る限り短くできるため、排気エネルギを
無駄なく極めて有効的に活用でき、これにより過給効率
が全般的に向上する。
そして、第2に二段ターボシステムの実車両への搭載性
の向上である。本実施例の構造により、極めてコンパク
トに二段ターボシステムを構成でき、実車両への搭載性
が著しく向上する。
なお、先に触れた排気バイパス弁駆動装置6について詳
細に説明すると、前述の如く高圧段ターボチャージャ3
による過給圧が所定値以下のときは排気バイパス弁5を
全閉状態に維持し、この過給圧が所定値となると排気バ
イパス弁5を徐々に開き、低圧段ターボチャージャ8に
よる過給圧が所定値に達した過給切替え時には排気バイ
パス弁5を全開状態にする、というように排気バイパス
弁駆動装置6を介して排気バイパス弁5を開閉制御する
必要がある。
一般に車両に搭載される各種機器制御用の駆動装置は、
圧力作動式の単動アクチュエータが多く、これらは概ね
単一のばねを内蔵したリニアな動特性を有する。このた
めこの単動アクチュエータを用いて排気バイパス弁駆動
装置を構成すると、このアクチュエータのばね定数によ
り排気バイパス弁がリニアな開弁特性を有することにな
る。このため、過給切替え時に排気バイパス弁が全開と
なるようにばね定数を設定すると、排気バイパス弁が開
き始めるのが早まり(いわゆるインタセプト点が下が
る)、過給圧が全般的に下降する結果、低速域の出力が
低下するという不都合がある。一方、排気バイパス弁が
開き始めるのを遅らせる(アクチュエータのばね定数を
大きくする)すなわちインタセプト点を上げれば低速域
の出力は低下しないが、今度は過給切替え時に排気バイ
パス弁が全開とならないために高圧段ターボチャージャ
が有効作動範囲を越えて過度に回転することになり、耐
用寿命の低下、そして背圧上昇による出力低下等の不都
合が招来されてしまう。
このような問題に対しては、排気バイパス弁を駆動する
アクチュエータを例えば多段階作動自在なものとすれば
解決できる。すなわち、インタセプト点を高く維持しな
がらも過給切替え時には一気に排気バイパス弁が全開す
るように少なくとも二段階的に弁駆動速度を異ならせれ
ば良い。
以下、これを実現し得る排気バイパス弁駆動装置6の好
ましい例を幾つか記載する。
第4図はこの排気バイパス弁駆動装置6の第一の例の縦
断面図である。第1の圧力作動室61は通路11を介して高
圧段コンプレッサの出口側に連通されており、従ってこ
の過給圧P6に応じてフランジ62ひいてはこのフランジ62
に連結されたロッド63が圧縮ばね64の付勢力に打ち勝ち
ながら図では左方向に変位する。このとき耐熱性のある
例えば金属製のダイヤフラム65等により第1圧力作動室
61から気密的に隔離されたダイヤフラム室66内の空気
は、その大部分がロッド63とこれが貫通する胴部67の穴
との隙間、そして胴部67のこの穴に形成した内周溝68及
びこの内周溝から外部に延びる通路69を介して大気に開
放される。
本駆動装置6は、このような駆動構造に加えて、さらに
次のような駆動構造を有する。すなわち、第2の圧力作
動室71が設けられ、この第2圧力作動室71は通路12を介
して低圧段コンプレッサの出口側に連通される。この通
路12内には電磁式の三方弁19が介装され、例えば三方弁
19の非励磁時には第2圧力作動室71を大気開放し、励磁
時には第2圧力作動室71に低圧段コンプレッサ出口側の
過給圧P5が作用し得るようになっている。
従って、第1圧力作動室61内に所定の高圧段コンプレッ
サ出口側過給圧P6が作用しロッド63が変位してロッド63
上に設けた突起部63aが例えば図示破線位置Aに移動し
ている場合に、三方弁19が切り替わり第2圧力作動室71
に低圧段コンプレッサ出口側過給圧P5が作用すると、耐
熱性のある例えば金属製のダイヤフラム75と共にダイヤ
フラム室76を第2圧力作動室71から気密的に隔離するフ
ランジ72はロッド63上を摺動する。そして破線位置Aに
あるロッド63の突起部63aと斜面係合しさらに突起部63a
を図示破線位置Bまで移動させる、すなわちロッド63が
移動することになる。このときダイヤフラム室76内の空
気はロッド63とこれが貫通するキャップ77の穴との隙間
から大気に開放される。なお、第2圧力作動室71内の正
圧空気はその極く一部がロッド63とこれが貫通する胴部
67の穴との隙間から漏出するが、それらはロッド63を戻
し方向に作用させるダイヤフラム室66に流入する前に内
周溝68及び通路69を介して大気開放されるため特に不都
合は生じない。
以上のように、本駆動装置6によれば、第1圧力作動室
61内に高圧段コンプレッサ出口側過給圧P6を作用させる
ことにより、この圧力に応じてロッド63をリニアに移動
させることができ、従ってこのロッド63により図示しな
いリンク機構を介して排気バイパス弁5の開度が一元的
に制御される。そして、三方弁19を介して第2圧力作動
室71に正圧、例えば低圧段コンプレッサ出口側過給圧P5
を作用させることにより排気バイパス弁5の開度を二元
的に制御できる。すなわち、低圧段コンプレッサ出口側
過給圧P5が所定圧に達する前までは高圧段コンプレッサ
出口側過給圧P6に応動して排気バイパス弁5の開度を制
御し、過給圧P5が所定圧に達した時点では急速に排気バ
イパス弁5を全開させる、というような二段階的な弁制
御が可能となる。
次に、排気バイパス弁駆動装置6の第二の例について説
明する。第5図を参照すると、第1の圧力作動室81及び
第2の圧力作動室91は通路11及び12を介してそれぞれ高
圧段コンプレッサ出口側及び低圧段コンプレッサ出口側
に連通され、通路12内に三方弁19が介装される。
耐熱性のベローズ85,95により第1圧力作動室81及び第
2圧力作動室91からそれぞれ気密的に隔離されたベロー
ズ室86,96内には圧縮ばね84,94がそれぞれ配置され、ベ
ローズ85,95を図では右方向に付勢している。ベローズ8
5はフランジ82等と共にピストンロッド83に一体移動自
在に連結され、同様にベローズ95はフランジ92等と共に
ロッド93に一体移動自在に連結される。このロッド93は
図示しないリンク機構を介して排気バイパス弁5に連結
されている。
従って、第1圧力作動室81内に所定の高圧段コンプレッ
サ出口側過給圧P6が作用しピストンロッド83が移動する
と、このピストンロッド83の先端部が第2圧力作動室91
内のフランジ92に当接しこれを押圧するためロッド93も
同様に移動することとなる。このときばね84,94を共に
圧縮させるため(ばね84,94のばね定数をそれぞれk1,k2
とすると、共に圧縮させる場合、(k1+k2)のばね定数を
有するばねを圧縮するのに等しい)、排気バイパス弁5
を開閉させるには相当なる過給圧P6が必要である。ま
た、このときベローズ室86内の空気はピストンロッド83
とこれが貫通する基部87の穴との隙間から第2圧力作動
室91を通って大気開放される。同様に、ベローズ室96内
の空気はロッド93とこれが貫通する支持部97の穴との隙
間から大気開放される。
このように所定の高圧段コンプレッサ出口側過給圧P6
第1圧力作動室81に作用し、ピストンロッド83ひいては
ロッド93が所定量移動している場合に、三方弁19が切り
替わり第2圧力作動室91に低圧段コンプレッサ出口側過
給圧P5が作用すると、フランジ92、ベローズ95そしてロ
ッド93がさらに前進することになる。このとき実質的に
圧縮するのはばね定数k2のばね94のみである。また、こ
のときフランジ82、ブローズ85、そしてピストンロッド
83はロッド93の前進に対し追従して前進するが、第2圧
力作動室91内の正圧の空気がピストンロッド83とこれが
貫通する基部87の穴との隙間からベローズ室86内に流入
してピストンロッド83の戻り方向に作用するためピスト
ンロッド83は後退するようになる。しかしながら、この
動きはロッド93ひいては排気バイパス弁5の作動に影響
するものではなく、特に不都合はない。
以上のように、本駆動装置6によれば第1圧力作動室81
内に高圧段コンプレッサ出口側過給圧P6を作用させるこ
とにより、この圧力に応じてピストンロッド83ひいては
ロッド93をリニアに移動させることができ(このときの
駆動系のばね定数は(k1+k2)である)、従って排気バイ
パス弁5の開度が一元的に制御される。そして、た三方
弁19を介して第2圧力作動室91に正圧、例えば低圧段コ
ンプレッサ出口側過給圧P5を作用させることにより、ピ
ストンロッド83の動きに左右されずにロッド93をより迅
速に移動させることができる(このときの駆動系のばね
定数はk2となる)。すなわち、例えばばね94のばね定数
k2を予めばね84よりも比較的小さく設定しておくことに
より、低圧段コンプレッサ出口側過給圧P5が所定値に達
する前までは高圧段コンプレッサ出口側過給圧P6に応動
して排気バイパス弁5の開度を制御し、過給圧P5が所定
圧に達した時点では急速に排気バイパス弁5を全開させ
る、というように前記第1の例の駆動装置と同様な二段
階的な弁制御が可能となる。
以上説明したように排気バイパス弁駆動装置6は複動的
な動きが必要とされ得るために構造が複雑となり大型
化、高重量化しがちである。しかしながら本実施例の取
付け構造により、このような駆動装置6の高重量化にも
十分対応できる。
なお、これら排気バイパス弁駆動装置6はエンジンシリ
ンダブロックに直結するため、その熱害を避ける観点か
ら、耐熱性のある部品で構成されるべきであるが、水
冷、空冷などの機構を組込んだ一般的なアクチュエータ
(図示せず)で構成することもできる。
〔考案の効果〕
本考案によれば、モジュラーパルス型排気マニホルドの
端部の集合開口部を高圧段ターボチャージャに接続し、
上記マニホルドの中央側集合開口部をバイパス弁を介し
て低圧段ターボチャージャに接続し、機関の低速運転領
域では上記バイパス弁を閉弁し、機関の高速運転領域で
は上記バイパス弁を全開し、上記の中間の速度の運転領
域では、高圧段と低圧段のターボチャージャの過給圧に
応じた中間開度に上記バイパス弁を制御するようにした
ことにより、機関低速運転時には排気の動的エネルギを
有効に利用した小容量の高圧段ターボチャージャによる
一段過給を、機関高速運転時には大容量の低圧段ターボ
チャージャによる一段過給を、また、中間の速度領域で
は両方のターボチャージャを使用した二段過給を行うこ
とができ、機関の全運転領域において排気エネルギを有
効に利用した効率的な過給が可能になる効果が得られ
る。また、上述のように排気マニホルドの端部と中央部
とに二基のターボチャージャを接続するため、ターボチ
ャージャのコンパクトな配置が可能になり車両への搭載
性が向上する効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る二段ターボエンジンのターボチャ
ージャ配設構造の一実施例の分解斜視図、 第2図は第1図の配設構造を上方より見た図、 第3図は排気マニホルドの排気ガス流れ方向に沿う縦断
面図、 第4図は排気バイパス弁駆動装置の第1の例を示す図、 第5図は排気バイパス弁駆動装置の第2例を示す図、 第6図は従来の二段ターボエンジンの構造を示す図であ
る。 1……エンジン、2……排気マニホルド、 3……高圧段ターボチャージャ、 5……排気バイパス弁、 6……排気バイパス弁駆動装置、 7……異形管継手、8……低圧段ターボチャージャ。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】機関の各気筒の排気ポートを接続するモジ
    ュラーパルス型排気マニホルドを設け、該モジュラーパ
    ルス型排気マニホルドの端部に設けた第1の集合開口部
    を高圧段ターボチャージャのタービン排気入口に接続
    し、前記モジュラーパルス型排気マニホルドの中央側に
    設けた第2の集合開口部を排気バイパス弁を介して低圧
    段ターボチャージャのタービン排気入口に接続し、前記
    高圧段ターボチャージャ排気タービンの排気出口を前記
    バイパス弁と並列に前記低圧段ターボチャージャのター
    ビン排気入口に接続するとともに、機関の低速運転領域
    では前記バイパス弁を閉弁し、機関の高速運転領域では
    前記バイパス弁を全開し、上記の中間の速度の運転領域
    では、前記高圧段と低圧段のターボチャージャの過給圧
    に応じた中間開度にバイパス弁を制御するバイパス弁駆
    動装置を設けたことを特徴とする二段ターボエンジンの
    ターボチャージャ配設構造。
JP1988135427U 1988-10-19 1988-10-19 二段ターボエンジンのターボチャージャ配設構造 Expired - Lifetime JPH0648118Y2 (ja)

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