JPH0648007A - 孔版印刷方法および製版印刷装置 - Google Patents

孔版印刷方法および製版印刷装置

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JPH0648007A
JPH0648007A JP7705493A JP7705493A JPH0648007A JP H0648007 A JPH0648007 A JP H0648007A JP 7705493 A JP7705493 A JP 7705493A JP 7705493 A JP7705493 A JP 7705493A JP H0648007 A JPH0648007 A JP H0648007A
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stencil sheet
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Takakuni Hasegawa
貴訓 長谷川
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Riso Kagaku Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 難しい位置決め作業等を必要とすることなく
高精度の重ね刷りを簡便に行うことができるようにする
こと。 【構成】 一つの孔版原紙Sの複数箇所の各々に予め定
義された相対位置関係をもって孔版A、B、Cを製版
し、孔版原紙Sと印刷用紙Pとを相対変位させ、孔版原
紙Sの各孔版A、B、Cにより孔版印刷を印刷用紙Pの
同一領域に重ね刷り式に行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、孔版印刷方法および製
版印刷装置に関し、特に重ね刷り印刷を行う孔版印刷方
法および製版印刷装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】フルカラー印刷等の多色印刷に於いて
は、シアン、マゼンタ、イエローの如く、色分解された
各色による印刷のための原版を複数個製作し、この各原
版により同一の被印刷物に対して印刷を繰り返すことに
より、即ち重ね刷りすることにより行われる。
【0003】多色印刷を孔版印刷装置により重ね刷り式
に行う場合は、各色による印刷のための孔版を各孔版原
紙に製版し、この孔版原紙を一つずつ孔版印刷装置に取
り付け、各孔版原紙による孔版印刷が完了する度に孔版
印刷装置に取り付ける孔版原紙を取り替えることにより
行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の如き重ね刷りに
於いては、各孔版原紙による孔版印刷が印刷用紙等の各
被印刷物の同一領域に行われる必要があり、さもないと
印刷画像にずれが生じ、適正な印刷物が得られない。
【0005】各孔版原紙による孔版印刷が印刷用紙等の
各被印刷物の同一領域に行われるためには、孔版印刷時
に於ける各孔版原紙の孔版に対する被印刷物の位置決め
精度、即ち被印刷物の孔版印刷装置に対するセッティン
グ精度はもとより、孔版が各孔版原紙の所定位置に製版
され、また各孔版原紙が孔版印刷装置の原紙取付部に厳
格に位置決めされて取り付けられる必要がある。
【0006】しかし、これらの位置決め作業は、一般家
庭、事務所等に使用される如き押圧式等の簡易方式の孔
版印刷装置に於いては相当難しいものになり、重ね刷り
精度は上述の如き各位置決め誤差が重畳することにより
低下するから、従来の孔版印刷装置では適正な重ね刷り
を行うことが困難である。
【0007】本発明は、従来の孔版印刷装置を用いた重
ね刷りに於ける上述の如き問題点に着目してなされたも
のであり、難しい位置決め作業等を必要とすることなく
高精度の重ね刷りを簡便に行うことができる孔版印刷方
法およびこの孔版印刷方法の実施に使用する製版印刷装
置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の如き目的は、本発
明によれば、一つの孔版原紙の複数箇所の各々に予め定
義された相対位置関係をもって孔版を製版し、前記孔版
原紙と被印刷物とを相対変位させ、前記孔版原紙の各孔
版により孔版印刷を被印刷物の同一領域に重ね刷り式に
行うことを特徴とする孔版印刷方法によって達成され
る。
【0009】また上述の如き目的を達成するため、本発
明による製版印刷装置は、孔版原紙支持部材と、前記孔
版原紙支持部材より支持された孔版原紙の複数箇所の各
々に予め定義された相対位置関係をもって孔版を製版す
る製版装置と、前記孔版原紙の各孔版に対応する位置に
被印刷物が位置するよう前記孔版原紙と被印刷物とを相
対変位させる移動装置と、前記孔版原紙の各孔版により
前記被印刷物に対して孔版印刷を行う孔版印刷装置とを
有していることを特徴としている。
【0010】本発明による孔版印刷方法および製版印刷
装置は、液状の印刷インキを使用する孔版印刷、粉体イ
ンキ、即ちトナーを使用する孔版印刷の何れにも適用さ
れ、これら孔版印刷方法および製版印刷装置における孔
版印刷画像の形成は、加圧転写法、静電転写法の何れに
より行われてもよく、静電転写法による孔版印刷は一般
に静電孔版印刷法と云われているものである。
【0011】
【作用】上述の如き構成によれば、一つの孔版原紙に複
数箇所の各々に予め定義された相対位置関係をもって孔
版が製版され、これにより孔版原紙自体が各孔版の担体
となって一枚の孔版原紙に於ける各孔版の相互の位置関
係が絶対的に決まり、孔版原紙が製版位置より孔版印刷
位置へ移動しても、この孔版原紙の各孔版の相対位置関
係が変動することがない。従って孔版印刷位置にて孔版
原紙に於ける一つの孔版の位置が決まれば、これを基準
して他の孔版の位置も自ずと誤差を含むことなく確実に
決まり、この各孔版による重ね刷り精度は各孔版に対す
る被印刷物の位置決め精度のみにより決まるようにな
る。
【0012】
【実施例】以下に添付の図を参照して本発明を実施例に
ついて詳細に説明する。
【0013】図1〜図4は本発明による製版印刷装置の
一実施例を示している。製版印刷装置は、製版装置1と
孔版印刷装置3とを含んでおり、この製版印刷装置に於
いては、ロール軸5に取り付けられた原紙ロールRによ
る連続シート状の感熱穿孔性の孔版原紙Sがロール軸5
と巻取り軸7との間に案内ローラ9、11、13、15
に案内されて製版装置1と孔版印刷装置3とを横切って
延在し、案内ローラ11と13との間に所定の長さに亘
って水平に展開している。
【0014】感熱穿孔性の孔版原紙Sは、熱可塑性樹脂
フィルムと和紙あるいは合成繊維などによる多孔性支持
シート体との貼り合わせ重合体により構成されたもので
あってよく、熱可塑性樹脂フィルムに孔版画像を感熱穿
孔式に形成される。
【0015】巻取り軸7は、モータ17により回転駆動
されるようになっており、回転駆動されることにより孔
版原紙Sを軸周りに巻取る。
【0016】また案内ローラ13は、ばね19によるテ
ンションローラを兼ねており、孔版原紙Sに所定のテン
ションを与えている。
【0017】孔版原紙Sの延在経路、特にその水平展開
部の途中には一対の原紙送りローラ21が設けられてい
る。原紙送りローラ21は、モータ23により回転駆動
され、孔版原紙Sを所定の速度にて、また製版装置1に
よる製版動作に同期して副走査方向へ移送する。モータ
23にはロータリエンコーダ24が取り付けられてお
り、ロータリエンコーダ24は、モータ23のフィード
バック制御のために原紙送りローラ21の回転量、換言
すれば原紙送りローラ21による孔版原紙Sの副走査方
向の移送量を監視する。
【0018】製版装置1は、孔版原紙Sの水平展開部に
て孔版原紙Sを幅方向に横切る方向に、即ち主走査方向
に長く、孔版原紙Sを上下に挟んで互いに対向するサー
マルヘッド25とプラテンローラ27とを有している。
サーマルヘッド25は、孔版原紙Sにドットマトリック
ス式に穿孔を行って製版を行うものであり、複数個の点
状発熱体26を主走査方向に微細ピッチをもって一列
に、或は千鳥配列にて有しており、この実施例に於いて
は点状発熱体26による製版作用領域が符号25a、2
5b、25cにより示されている如く、主走査方向に三
個に分割され、各製版作用領域25a、25b、25c
が各々孔版原紙Sの複数箇所の各々に個別に孔版を製版
する。
【0019】この場合、孔版原紙Sの複数箇所に製版さ
れる各孔版の副走査方向の相対位置はサーマルヘッド2
5の各製版作用領域25a、25b、25cの物理的に
固定の相対配置位置により一義的に決まることになる。
これによりサーマルヘッド25は各製版作用領域25
a、25b、25cにより孔版原紙Sの複数箇所の各々
に予め定義された相対位置関係をもって孔版を製版する
ことになる。
【0020】尚、孔版原紙Sの副走査方向の移送量制御
は、原紙送りローラ21に代えてプラテンローラ27の
回転量制御により行われてもよい。
【0021】孔版印刷装置3は、孔版原紙Sの水平展開
部にて製版装置1より巻取り軸7の側に配置され、孔版
原紙Sの上方に孔版原紙Sの上面に対向配置されたイン
キパッド部材29と、孔版原紙Sの下方に孔版原紙Sの
下面に対向配置された平板状のプレスプレート部材31
とを有している。
【0022】インキパッド部材29は印刷インキを含浸
保持する平板状の含浸層33を下向きに有している。含
浸層33は、サーマルヘッド25の各製版作用領域25
a、25b、25cに対応して主走査方向に三つのイン
キ含浸領域33a、33b、33c(図4参照)に区分
され、例えばフルカラー印刷のために、インキ含浸領域
33aはイエロー色の印刷インキを含浸保有し、インキ
含浸領域33bはマゼンタ色の印刷インキを含浸保有
し、インキ含浸領域33cはシアン色の印刷インキを含
浸保有する。
【0023】プレスプレート部材31は、ソレノイド等
による上下動アクチュエータ35により上下動可能に支
持され、図2に示されている如く、孔版原紙Sの下面よ
り離れた降下位置と、孔版原紙Sをインキパッド部材2
9に押し付ける上昇位置との間に、上下動する。
【0024】プレスプレート部材31上には、主走査方
向に、換言すれば孔版原紙Sの幅方向に印刷用紙Pが延
在している。印刷用紙Pは、連続紙であり、孔版原紙S
の幅方向の両側に配置されたロール軸37と上下一対の
用紙送りローラ39との間に水平に展開され、孔版原紙
Sの下方を主走査方向に横切って延在している。用紙送
りローラ39は、モータ41により回転駆動され、印刷
用紙Pを孔版原紙Sの幅方向へ移送する。モータ41に
はロータリエンコーダ42が取り付けられており、ロー
タリエンコーダ42は、用紙送りローラ39の回転量、
換言すれば用紙送りローラ39による印刷用紙Pの移送
量を監視する。
【0025】用紙送りローラ39より孔版原紙Sの側の
印刷用紙移送路の上方には印刷用紙P上にて印刷画像を
形成している印刷インキの乾燥を行うヒータ45が配置
されている。
【0026】また印刷用紙移送路には用紙送りローラ3
9により送り出される印刷用紙Pの裁断を行うカッタ4
7が設けられている。
【0027】本発明による孔版印刷方法は以下の如く実
施される。先ず製版のために、サーマルヘッド25の各
製版作用領域25a、25b、25cが製版信号を入力
する。これにより各製版作用領域25a、25b、25
cの各点状発熱体26が選択的に発熱動作して孔版原紙
Sにドットマトリックス式に穿孔を行い、この動作に同
期してモータ23により原紙送りローラ21が回転駆動
され、孔版原紙Sが副走査方向へ所定速度にて移送され
る。これにより孔版原紙Sの主走査方向の三箇所に各々
孔版A、B、Cが走査式に製版される。
【0028】製版作用領域25a、25b、25cの各
々に与える製版信号は、フルカラー印刷のために色分解
されたイエロー、マゼンタ、シアンによる各印刷画像の
形成のためのものであってよく、製版作用領域25aは
イエローの印刷画像の形成のための製版を、製版作用領
域25bはマゼンタの印刷画像の形成のための製版を、
製版作用領域25cはシアンの印刷画像の形成のための
製版を各々行う。従って、この場合、孔版Aはイエロー
の画像形成のための孔版に、孔版Bはマゼンタの画像形
成のための孔版に、孔版Cはシアンの画像形成のための
孔版に各々製版される。
【0029】孔版Aは製版作用領域25aにより、孔版
Bは製版作用領域25bにより、孔版Cは製版作用領域
25cにより各々製版され、これら孔版A、B、Cの副
走査方向の相対位置は、製版作用領域25a、25b、
25cの物理的に固定の副走査方向の相対位置により一
義的に決まり、製版作用領域25a、25b、25cの
相対的な配置位置より予め定義されたものになる。
【0030】従って一つの孔版Aの位置が決まれば、こ
れを基準して他の孔版B、Cの副走査方向の位置も自ず
と誤差を含むことなく確実に決まることになる。
【0031】尚、原紙送りローラ21による孔版原紙S
の移送に伴いモータ17により巻取り軸7が回転駆動さ
れて孔版原紙Sの巻取りが行われ、孔版原紙Sがたるむ
ことが回避される。
【0032】製版が完了すると、原紙送りローラ21お
よび巻取り軸7により、孔版A、B、Cがインキパッド
部材29の真下に位置する孔版印刷位置にまで、孔版原
紙Sが副走査方向に移送される。この孔版原紙Sの副走
査方向の移送量は、ロータリエンコーダ24により検出
されるモータ23の回転量より監視され、ロータリエン
コーダ24により検出されるモータ23の回転量に基づ
いて原紙送りローラ21の回転がフィードバック式に制
御されることにより、孔版原紙Sの孔版A、B、Cの孔
版印刷位置に対する位置決めが正確にさなれる。
【0033】尚、孔版原紙Sの移送時はプレスプレート
部材31は降下位置にあり、プレスプレート部材31が
孔版原紙Sの移送を妨げることはない。
【0034】孔版原紙Sの孔版A、B、Cを孔版印刷位
置に移送することが完了すると、次に上下動アクチュエ
ータ35によりプレスプレート部材31が上昇し、プレ
スプレート部材31上の印刷用紙Pが孔版原紙Sの下面
に押し付けられ、更にプレート部材31が上昇すること
により孔版原紙Sの孔版A、B、Cの上面がインキパッ
ド部材29に押し付けられるようになる。
【0035】これにより含浸層33のインキ含浸領域3
3aが含浸しているイエロー色の印刷インキが孔版Aの
穿孔部を通過してインキ含浸領域33aに対応する位置
にある印刷用紙Pに転移し、イエロー色の印刷インキに
よる印刷画像が印刷用紙Pに押圧転写式に形成され、イ
ンキ含浸領域33bが含浸しているマゼンタ色の印刷イ
ンキが孔版Bの穿孔部を通過してインキ含浸領域33b
に対応する位置にある印刷用紙Pに転移し、マゼンタ色
の印刷インキによる印刷画像が印刷用紙Pに押圧転写式
に形成され、インキ含浸領域33cが含浸しているシア
ン色の印刷インキが孔版Cの穿孔部を通過してインキ含
浸領域33cに対応する位置にある印刷用紙Pに転移
し、シアン色の印刷インキによる印刷画像が印刷用紙P
に押圧転写式に形成され、各々色の孔版印刷が行われ
る。
【0036】上述の如き一回の孔版印刷が完了すると、
上下動アクチュエータ35によりプレスプレート部材3
1が降下し、この降下に伴って印刷用紙Pが孔版原紙S
より離れる。
【0037】次に用紙送りローラ39により印刷用紙P
が孔版A、B、Cの主走査方向の一ピッチ分だけ孔版原
紙Sの主走査方向に移送される。この印刷用紙Pの主走
査方向の移送量はロータリエンコーダ42により検出さ
れるモータ41の回転量より監視され、ロータリエンコ
ーダ42により検出されるモータ41の回転量に基づい
て用紙送りローラ39の回転がフィードバック式に制御
されることにより、印刷用紙Pの前記一ピッチ分の移送
が正確に行われることになる。
【0038】上述の如く印刷用紙Pが孔版A、B、Cの
主走査方向の一ピッチ分だけ孔版原紙Sの主走査方向に
移送されると、印刷用紙Pのマゼンタ色の印刷インキに
よる印刷画像領域がイエロー色の印刷インキによるイン
キ含浸領域33aの真下に位置し、またシアン色の印刷
インキによる印刷画像領域がマゼンタ色の印刷インキに
よるインキ含浸領域33bの真下に位置するようにな
る。この状態にて再び上下動アクチュエータ35により
プレスプレート部材31が上昇されることにより、孔版
原紙Sの孔版A、B、Cの上面がインキパッド部材29
に再び押し付けられるようになる。
【0039】これにより含浸層33のインキ含浸領域3
3aが含浸しているイエロー色の印刷インキが孔版Aの
穿孔部を通過してインキ含浸領域33aに対応する位置
にある印刷用紙Pに転移し、インキ含浸領域33bが含
浸しているマゼンタ色の印刷インキが孔版Bの穿孔部を
通過してインキ含浸領域33bに対応する位置にある印
刷用紙Pに転移し、インキ含浸領域33cが含浸してい
るシアン色の印刷インキが孔版Cの穿孔部を通過してイ
ンキ含浸領域33cに対応する位置にある印刷用紙Pに
転移し、各々各色の孔版印刷が押圧転写式に行われる。
【0040】上述の如き動作が繰り返されることによ
り、印刷用紙Pの同一箇所にイエロー色の印刷インキに
よる印刷画像とマゼンタ色の印刷インキによる印刷画像
とシアン色の印刷インキによる印刷画像とが重ね刷りさ
れ、印刷用紙Pにフルカラーの孔版印刷がなされる。
【0041】一回の孔版印刷が完了する度に印刷用紙P
が孔版A、B、Cの主走査方向の一ピッチ分だけ孔版原
紙Sの主走査方向に移送されることにより、印刷を終え
た印刷用紙Pは孔版原紙Sの下方位置より側方へ送り出
され、ヒータ45の真下に位置するようになる。これに
より印刷用紙P上にて印刷画像を形成している印刷イン
キの乾燥が行われる。この後に用紙送りローラ39によ
り印刷用紙Pが所定量移送され、カッタ47が駆動され
ることにより、印刷用紙Pの裁断が行われ、印刷済み部
分の切り離しが行われる。
【0042】図5〜図7は本発明による製版印刷装置の
他の実施例を示している。尚、図5〜図7に於て、図1
〜図4に対応する部分は図1〜図4に付した符号と同一
の符号により示されている。この実施例に於いては、イ
ンキパッド部材29に代えてインキローラ51により孔
版印刷が行われるように構成されている。インキローラ
51は、孔版原紙Sの主走査方向に延在するローラ支持
軸53によってヨーク形状のブラケット55より回転可
能に支持されている。ブラケット55は枢軸57により
上下動アクチュエータ59のプランジャ61に枢動連結
されている。
【0043】上下動アクチュエータ59はスライダ63
より支持されており、スライダ63は、孔版原紙Sの上
方を主走査方向に水平に延在するガイドバー65に摺動
可能に嵌合し、ガイドバー65により案内されて孔版原
紙Sの上方を主走査方向に往復動し得る。
【0044】スライダ63には送りナット67が形成さ
れており、送りナット67にはガイドバー65と平行に
設けられた送りねじ69が螺合している。送りねじ69
は、モータ71により回転駆動され、回転することによ
りスライダ63を孔版原紙Sの主走査方向に往復駆動す
る。
【0045】上下動アクチュエータ59は、インキロー
ラ51を、図5に示されている如く孔版原紙Sの上面よ
り引き離した上昇位置と、図6に示されている如く孔版
原紙Sの上面に押し付ける降下位置との間に、上下動す
る。
【0046】インキローラ51は印刷インキを含浸保有
する含浸材料により構成され、サーマルヘッド25の各
製版作用領域25a、25b、25cに対応して主走査
方向に三つのインキ含浸領域51a、51b、51c
(図7参照)に区分され、この場合もフルカラー画像形
成のために、インキ含浸領域51aはイエロー色の印刷
インキを含浸保有し、インキ含浸領域51bはマゼンタ
色の印刷インキを含浸保有し、インキ含浸領域51cは
シアン色の印刷インキを含浸保有する。
【0047】プレスプレート部材31は、図示されてい
る如く、孔版原紙Sの下面より離れた位置に固定配置さ
れ、プレスプレート部材31上には、上述の実施例と同
様に孔版原紙Sの幅方向に印刷用紙Pが延在している。
【0048】この実施例に於いては、製版は上述の実施
例と同様にサーマルヘッド25により行われ、孔版原紙
Sの主走査方向の三箇所に各々孔版A、B、Cが製版さ
れる。この場合も製版作用領域25a、25b、25c
の各々に与える製版信号は、フルカラー画像形成のため
に色分解されたイエロー、マゼンタ、シアンによる各印
刷画像の形成のためのものであってよく、製版作用領域
25aはイエローの印刷画像の形成のための製版を、製
版作用領域25bはマゼンタの印刷画像の形成のための
製版を、製版作用領域25cはシアンの印刷画像の形成
のための製版を各々行い、孔版Aはイエローの画像形成
のための孔版に、孔版Bはマゼンタの画像形成のための
孔版に、孔版Cはシアンの画像形成のための孔版に各々
製版される。
【0049】製版が完了すると、原紙送りローラ21お
よび巻取り軸7により、孔版A、B、Cがプレスプレー
ト部材31の真上に位置する孔版印刷位置にまで孔版原
紙Sが副走査方向に移送され、これが完了すると、次に
上下動アクチュエータ59によりブラケット部材55と
共にインキローラ51が降下し、この降下によりインキ
ローラ51が孔版原紙Sをプレスプレート部材31に対
して押し付け、この押し付けによって孔版原紙Sがプレ
スプレート部材31上の印刷用紙Pと接触するようにな
る。
【0050】この状態にてモータ71により送りねじ6
9が回転駆動され、スライダ63が図にて左側のストロ
ークエンドより図にて右側のストロークエンドへ向けて
移動することにより、インキローラ51は、図6に示さ
れている如く、孔版原紙Sをプレスプレート部材31に
対して押し付けつつ孔版原紙S上を転動し、この転動に
伴って各インキ含浸領域51a、51b、51cが孔版
A、B、Cに各色の印刷インキを与えるようになり、プ
レスプレート部材31上の印刷用紙Pに対して各孔版
A、B、Cによる各色の孔版印刷が押圧転写式に行われ
る。
【0051】スライダ63が図にて右側のストロークエ
ンドに達して一回の孔版印刷が完了すると、上下動アク
チュエータ59によりブラケット部材59が上昇され、
これによりインキローラ51が孔版原紙Sより離れ、ま
た孔版原紙Sがプレスプレート部材31上の印刷用紙P
より離間する。
【0052】次に上述の実施例と同様に、ロータリエン
コーダ42により検出されるモータ41の回転量による
フィードバック制御のもとに、用紙送りローラ39によ
って印刷用紙Pが孔版A、B、Cの主走査方向の一ピッ
チ分だけ孔版原紙Sの主走査方向に移送することが行わ
れ、これにより印刷用紙Pのマゼンタ色の印刷インキに
よる印刷画像領域がイエロー色の印刷インキによるイン
キ含浸領域33aの真下に位置し、またシアン色の印刷
インキによる印刷画像領域がマゼンタ色の印刷インキに
よるインキ含浸領域33bの真下に位置するようにな
る。上述の用紙送り完了後、上下動アクチュエータ59
によりブラケット部材55と共にインキローラ51が再
降下し、この再降下によりインキローラ51が孔版原紙
Sをプレスプレート部材31に対して押し付け、この押
し付けによって孔版原紙Sが再びプレスプレート部材3
1上の印刷用紙Pと接触するようになる。
【0053】この状態にてモータ71により送りねじ6
9が逆回転駆動され、スライダ63が図にて右側のスト
ロークエンドより図にて左側のストロークエンドへ向け
て移動することにより、インキローラ51は、再び孔版
原紙Sをプレスプレート部材31に対して押し付けつつ
孔版原紙S上を転動し、この転動に伴って各インキ含浸
領域51a、51b、51cが孔版A、B、Cに各色の
印刷インキを与えるようになり、プレスプレート部材3
1上の印刷用紙Pに対して各孔版A、B、Cによる各色
の孔版印刷が押圧転写式に再度行われる。
【0054】従ってこの実施例に於いても、上述の如き
動作が繰り返されることにより、印刷用紙Pの同一箇所
にイエロー色の印刷インキによる印刷画像とマゼンタ色
の印刷インキによる印刷画像とシアン色の印刷インキに
よる印刷画像とが重ね刷りされ、印刷用紙Pにフルカラ
ーの孔版印刷がなされる。
【0055】尚、上述の実施例に於いては、孔版原紙S
に製版を行う製版作用領域25a、25b、25cが一
つのサーマルヘッド25により与えられているが、製版
作用領域25a、25b、25cは個別のサーマルヘッ
ドにより与えられてもよく、この場合は、各サーマルヘ
ッドは階段状、千鳥状に配置されて副走査方向の配置位
置が相互に異なっていてもよい。サーマルヘッドの配置
位置が副走査方向に相互に異なっていても、各サーマル
ヘッドに対する製版信号の入力タイミングが電気的に制
御されることにより、孔版原紙Sには、上述の実施例と
同様に、孔版A、B、Cが主走査方向に一列に形成され
る。
【0056】また上述の実施例に於いては、孔版A、
B、Cを孔版原紙Sの主走査方向に配列し、印刷用紙P
を孔版原紙Sの幅方向(主走査方向)に移動させること
により、各孔版A、B、Cによる重ね刷りが行われるよ
うになっているが、本発明はこれに限定されるものでは
なく、孔版A、B、Cが孔版原紙Sの副走査方向に配列
されるように製版し、印刷用紙Pを孔版原紙Sの副走査
方向に移動させることにより、各孔版A、B、Cによる
重ね刷りが行われるようになっていてもよい。
【0057】孔版A、B、Cが孔版原紙Sの副走査方向
に配列されるように製版する場合は、印刷用紙Pは固定
配置であってもよく、孔版原紙Sを印刷用紙Pに対して
副走査方向に移動させることによっても各孔版A、B、
Cによる重ね刷りが行われるようになる。この場合は、
印刷用紙Pは、孔版印刷に際して不動で、固定配置され
てよいから、単票紙に対する重ね刷りも容易に行われ得
るようになる。
【0058】図8は孔版A、B、Cの製版が孔版原紙S
の副走査方向に配列されるように行われる製版印刷装置
の実施例をその要部について示している。この実施例に
於いては、サーマルヘッド25は、孔版A、B、Cの製
版のための製版信号の入力タイミングを電気的に制御さ
れることにより、孔版A、B、Cを孔版原紙Sの副走査
方向に予め定義されて相対位置関係をもって互いに隔置
して製版するよう構成されている。この場合、サーマル
ヘッド25の主走査方向の長さは一つの孔版の主走査方
向長さに相当する長さだけでよい。
【0059】孔版原紙Sの上方位置にはインキパッド装
置73が配置されている。インキパッド装置73は正三
角柱形状のパッドマウント部材75を有しており、パッ
ドマウント部材75はブラケット部材77に枢軸79に
よって回転可能に支持されている。パッドマウント部材
75の三つの面75a、75b、75cには各々にイン
キ含浸層よりなるインキパッド81、83、85が取り
付けられている。インキパッド81はイエロー色の印刷
インキを含浸保有し、インキパッド83はマゼンタ色の
印刷インキを含浸保有し、インキパッド85はシアン色
の印刷インキを含浸保有する。
【0060】パッドマウント部材75はモータを内蔵し
た分割回転駆動装置87により120度ずつ枢軸79を
中心して分割回転駆動されるようになっており、これに
よりインキパッド81、83、85の何れか一つが選択
的に孔版原紙Sの上面に対向することになる。
【0061】ブラケット部材77は、上下動アクチュエ
ータ89により上下動可能に支持され、パッドマウント
部材75を孔版原紙Sの上面より上方に引き離した上昇
位置と、パッドマウント部材75のインキパッド81、
83、85の何れかを孔版原紙Sの上面に押し付ける降
下位置との間に、上下動する。
【0062】孔版原紙Sの下方には孔版原紙Sを挟んで
インキパッド装置73と対向する位置に用紙載置台91
が固定配置されており、用紙載置台91は孔版原紙Sの
下面より少し離れた台上に単票紙Pを取り外し可能に保
持する。
【0063】この実施例に於いては、用紙載置台91の
台上に単票紙Pがセッティングされ、孔版A、B、Cを
製版された孔版原紙Sが副走査方向に位置決めピッチ移
動されることにより、孔版A、B、Cの何れか一つがイ
ンキパッド装置73の真下に位置する。
【0064】ブラケット部材77が前記上昇位置にある
状態にて分割回転駆動装置87によりパッドマウント部
材75が120度ずつ枢軸79を中心して分割回転され
ることにより、インキパッド81、83、85の何れか
一つが孔版原紙Sの上面に対向し、この状態にて上下動
アクチュエータ89によりブラケット部材77が降下さ
れ、孔版原紙Sの上面に対向しているインキパッド8
1、83、あるいは85が孔版原紙Sの上面に押し付け
られることにより、孔版原紙Sが用紙載置台91の台上
にある単票紙Pと接合し、インキパッド81、83、あ
るいは85の印刷インキが孔版A、B、あるいはCの穿
孔部を通過して用紙載置台91の台上の単票紙Pに与え
られ、孔版A、B、あるいはCによる孔版印刷が押圧転
写式に行われる。
【0065】この場合、孔版原紙Sの副走査方向の位置
決めピッチ移動によりインキパッド装置73の真下に位
置する孔版A、B、Cを変更し、またそれに応じてパッ
ドマウント部材75を120度ずつ分割回転させて孔版
原紙Sの上面に対向するインキパッド81、83、85
を変更することにより、用紙載置台91の台上の単票紙
Pに対して各色により重ね刷り、換言すれば多色刷りが
上述の実施例と同様に行われることになる。
【0066】図9は本発明による製版印刷装置を着色微
粒子による粉体インキを使用して可視画像を形成する方
式の孔版印刷装置に適用した実施例を示している。尚、
図9に於て、図8に対応する部分は図8に付した符号と
同一の符号により示されている。この実施例に於いて
は、パッドマウント部材75は孔版原紙Sの上方位置に
あって上下動アクチュエータ89により上下に駆動さ
れ、パッドマウント部材75には孔版原紙Sの上面に対
向するインキパッド81のみが固定装着されている。イ
ンキパッド81は透明な印刷インキあるいは液状接着剤
などによる粉体インキ付着剤を含浸保有している。
【0067】用紙載置台91は、リニアガイド部材93
に案内されて孔版原紙Sの下方に孔版原紙Sを挟んでパ
ッドマウント部材75と対向する粉体インキ付着剤付与
位置と、この粉体インキ付着剤付与位置より孔版A、
B、Cの配列方向に直交する方向に変位して孔版原紙S
の下方よりこれの側方へ抜け出した図にて仮想線により
示されている粉体インキ定着位置との間に、往復移動可
能になっている。
【0068】用紙載置台91の粉体インキ付着剤付与位
置と粉体インキ定着位置との間の移動経路上には粉体イ
ンキ付着剤付与位置の側よりイエロー色、マゼンタ色、
シアン色の各粉体インキを各々個別に保有して粉体イン
キを用紙載置台91上の印刷用紙(単票紙)Pに振り掛
ける粉体インキ振り掛けホッパ95、97、99と、印
刷用紙P上の余剰の粉体インキを除去するエアジェット
ノズル101と、熱定着器103とが順に配置されてい
る。
【0069】この実施例に於いては、上下動アクチュエ
ータ89によりパッドマウント部材75が降下され、孔
版原紙Sの上面に対向しているインキパッド81が孔版
原紙Sの上面に押し付けられることにより、孔版原紙S
が用紙載置台91上にある印刷用紙Pと接合し、インキ
パッド81が含浸している粉体インキ付着剤が孔版原紙
Sの孔版Aの穿孔部を通過して印刷用紙Pに転移し、印
刷用紙Pに粉体インキ付着剤による画像が孔版原紙Sに
転写形成される。
【0070】この後にリニアガイド部材93に案内され
て用紙載置台91が粉体インキ定着位置へ移動する過程
にて、先ず粉体インキ振り掛けホッパ95よりイエロー
色の粉体インキが用紙載置台91上の印刷用紙P上に振
り掛けられ、この粉体インキが印刷用紙P上の粉体イン
キ付着剤による画像に付着して可視画像を形成し、そし
てエアジェットノズル101により印刷用紙P上にエア
が吹き付けられることにより印刷用紙P上の余剰の粉体
インキが吹き飛ばし除去される。この後に用紙載置台9
1上の印刷用紙Pが熱定着器103の下方を通過するこ
とにより印刷用紙P上の粉体インキ付着剤による画像に
付着したイエロー色の粉体インキによる可視画像が熱定
着される。
【0071】この熱定着完了後に用紙載置台91が粉体
インキ付着剤付与位置に戻され、また孔版原紙Sの副走
査方向の移動によりインキパッド装置73の真下に位置
する孔版が孔版Aより孔版Bへ変更され、この孔版Bに
ついて孔版Aによる場合と同等の孔版印刷動作が行われ
ることによりマゼンタ色の粉体インキによる可視画像が
同一の印刷用紙P上に形成され、この後に孔版が更に孔
版Bより孔版Cへ変更され、この孔版Cについても孔版
Aによる場合と同等の孔版印刷動作が行われることによ
りシアン色の粉体インキによる可視画像が同一の印刷用
紙P上に形成され、多色刷りが行われる。
【0072】従って、この実施例に於いても、孔版原紙
Sに各孔版A、B、Cが上述の実施例と同様に製版され
ていることにより、上述の実施例と同等の重ね刷り印刷
が行われる。
【0073】印刷用紙P上の余剰の粉体インキの除去
は、吹き飛ばし以外に、吸引により行われても、印刷用
紙Pに振動を与えることにより行われても、印刷用紙P
を表裏反転させて自由落下により行われてもよい。
【0074】図10は本発明による製版印刷装置を静電
孔版印刷法により可視画像を形成する方式の孔版印刷装
置に適用した実施例を示している。尚、図10に於て、
図7に対応する部分は図7に付した符号と同一の符号に
より示されている。この実施例に於いては、スライダ6
3にインキローラ51に代えて磁気ブラシなどによるト
ナーブラシ105が孔版原紙Sの上面に摺接する態様に
て吊り下げ装着されている。トナーブラシ105は、サ
ーマルヘッド25の各製版作用領域25a、25b、2
5cに対応して主走査方向に三つのトナー保持領域10
5a、105b、105cに区分され、トナー保持領域
105aはイエロー色のトナーを保持し、トナー保持領
域105bはマゼンタ色のトナーを保持し、トナー保持
領域105cはシアン色のトナーを保持している。
【0075】孔版原紙Sを挟んでトナーブラシ105と
対向する印刷用紙Pの下方位置にはプレスプレート部材
31に代えて対向電極板107が固定配置されており、
この対向電極板107上に印刷用紙Pが摺接載置され
る。
【0076】この実施例にて使用される孔版原紙Sは、
熱可塑性樹脂フィルムと金属繊維などによる導電性多孔
支持シート体との貼り合わせ重合体により構成されたも
のであり、導電性多孔支持シート体の側を上面として配
置され、この導電性多孔支持シート体にトナーブラシ1
05が摺接する。尚、この孔版原紙Sに於いても、下側
の熱可塑性樹脂フィルムに孔版画像を感熱穿孔式に形成
される。
【0077】孔版原紙Sの導電性多孔支持シート体には
電極板109が導通関係にて摺接しており、この電極板
109と対向電極板107とに電源111により所定の
電圧が印加されている。
【0078】この場合、電源111のプラス電極が電極
板109に導通接続され、電源111のマイナス電極が
対向電極板107に導通接続されており、これによりト
ナーブラシ105の各トナー保持領域105a、105
b、105cの電気的に中和しているトナーは、孔版原
紙Sの導電性多孔支持シート体に接触することによって
負電荷をなくして正電荷のみを帯びたトナーになり、孔
版原紙Sの導電性多孔支持シート体と対向電極板107
との間に作用している電場に従って孔版原紙Sの熱可塑
性樹脂フィルムの孔版部を通過して対向電極板107上
の印刷用紙Pに転移し、トナー像を形成する。このトナ
ー像は印刷用紙Pが孔版A、B、Cの主走査方向へ移動
されることによりヒータ45に熱定着されればよい。
【0079】この実施例に於いても、図7に示された実
施例と同様に孔版原紙Sに各孔版A、B、Cが同様に製
版され、一回の孔版印刷が完了する度に印刷用紙Pが孔
版A、B、Cの主走査方向の一ピッチ分だけ孔版原紙S
の主走査方向に移送されることにより、上述の実施例と
同等の重ね刷り印刷が静電孔版印刷法により行われる。
【0080】静電孔版印刷のための電場形成は、図11
に示されている如く、絶縁支持されたトナーブラシ10
5と対向電極板107とに電源111により所定の電圧
を印加することにより行われてもよい。
【0081】この場合は、孔版原紙Sは多孔支持シート
体と熱可塑性樹脂フィルムとの重合体による導電性多孔
支持シート体を使用しない通常の孔版原紙であってよ
い。
【0082】これらの静電孔版印刷法による孔版印刷
は、印刷用紙Pと孔版原紙Sとが接触しない非接触、無
圧にて行われるから、本発明方法に於ける如く、印刷用
紙Pの同一箇所に繰り返しの孔版印刷を行う重ね刷り印
刷において、印刷用紙Pに先に形成された印刷画像が次
の画像形成時に崩されることがないと云う利点がある。
【0083】本発明による孔版印刷方法および製版印刷
装置は、上述の静電孔版印刷法以外に、特公昭48−1
8342号公報に示されている如き静電孔版印刷法も適
用される。
【0084】尚、上述の何れの実施例に於いても、シア
ン、マゼンタ、イエローの三色によりフルカラー印刷を
行ったが、このフルカラー印刷は、上述の三色に加えて
墨色(黒色)を含む四色により行われてもよく、この場
合は、各色の画像形成のために、サーマルヘッド25に
より一つの孔版原紙に四つの孔版が形成されればよい。
【0085】また上述の如き複数個の孔版による重ね刷
りはカラー印刷に限られることはなく、これは例えば写
真モードの画像と文字画像との同一色画像の組合せによ
る単色印刷、あるいは多色印刷等に用いられてもよい。
【0086】
【発明の効果】以上の説明から理解される如く、本発明
による孔版印刷方法、或は製版印刷装置によれば、一つ
の孔版原紙に複数箇所の各々に予め定義された相対位置
関係をもって孔版が製版され、これにより孔版原紙自体
が各孔版の担体となって一枚の孔版原紙に於ける各孔版
の相互の位置関係が絶対的に決まり、孔版原紙が製版位
置より孔版印刷位置へ移動しても、この孔版原紙の各孔
版の相対位置関係が変動することがなく、これにより孔
版印刷位置にて孔版原紙に於ける一つの孔版の位置が決
まれば、これを基準して他の孔版の位置も自ずと誤差を
含むことなく確実に決まり、この各孔版による重ね刷り
精度は各孔版に対する被印刷物の位置決め精度のみによ
り決まるようになるから、難しい位置決め作業等を必要
とすることなく高精度の重ね刷りが簡便に行われ得るよ
うになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による製版印刷装置の第一実施例を示す
斜視図。
【図2】本発明による製版印刷装置の第一実施例を製版
状態時について示す側面図。
【図3】本発明による製版印刷装置の第一実施例を孔版
印刷状態時について示す側面図。
【図4】本発明による製版印刷装置の第一実施例の孔版
印刷部を示す平面図。
【図5】本発明による製版印刷装置の第二実施例を製版
状態時について示す側面図。
【図6】本発明による製版印刷装置の第二実施例を孔版
印刷状態時について示す側面図。
【図7】本発明による製版印刷装置の第二実施例をその
要部について示す斜視図。
【図8】本発明による製版印刷装置の第三実施例をその
要部について示す斜視図。
【図9】本発明による製版印刷装置の第四実施例をその
要部について示す斜視図。
【図10】本発明による製版印刷装置の第五実施例をそ
の要部について示す斜視図。
【図11】本発明による製版印刷装置の第六実施例をそ
の要部について示す斜視図。
【符号の説明】
1 製版装置 3 孔版印刷装置 21 原紙送りローラ 25 サーマルベッド 29 インキパッド部材 31 プレスプレート部材 33a インキ含浸領域 33b インキ含浸領域 33c インキ含浸領域 35 上下動アクチュエータ 39 用紙送りローラ 45 ヒータ 47 カッタ47 51 インキローラ 51a インキ含浸領域 51c インキ含浸領域 51c インキ含浸領域 59 上下動アクチュエータ 63 スライダ 65 ガイドバー 67 送りナット 69 送りねじ 73 インキパッド装置 75 パッドマウント部材 81 インキパッド 83 インキパッド 85 インキパッド 87 分割回転駆動装置 89 上下動アクチュエータ 91 用紙載置台 101 エアジェットノズル 103 熱定着器 105 トナーブラシ 109 対向電極板 A 孔版 B 孔版 C 孔版 P 印刷用紙 R 原紙ロール S 孔版原紙

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一つの孔版原紙の複数箇所の各々に予め
    定義された相対位置関係をもって孔版を製版し、前記孔
    版原紙と被印刷物とを相対変位させ、前記孔版原紙の各
    孔版により孔版印刷を被印刷物の同一領域に重ね刷り式
    に行うことを特徴とする孔版印刷方法。
  2. 【請求項2】 孔版原紙支持部材と、前記孔版原紙支持
    部材より支持された孔版原紙の複数箇所の各々に予め定
    義された相対位置関係をもって孔版を製版する製版装置
    と、前記孔版原紙の各孔版に対応する位置に被印刷物が
    位置するよう前記孔版原紙と被印刷物とを相対変位させ
    る移動装置と、前記孔版原紙の各孔版により前記被印刷
    物に対して孔版印刷を行う孔版印刷装置とを有している
    ことを特徴する製版印刷装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014217872A (ja) * 2013-05-10 2014-11-20 スターテクノ株式会社 連続シート切断装置

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