JPH064782U - 予告板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 昼夜兼用でき、遠距離からの識別性を向上さ
せることができる工事予告板等の予告板を提供すること
を目的とする。 【構成】 裏面彫刻透明樹脂板８の裏面に文字の部分が
朱色の朱色塗装彫刻文字１１で形成されており、その輪
郭部分には、断面Ｖ字状の溝１２が形成されている。裏
面彫刻透明樹脂板８の表面側には前面カバー９が配置さ
れており、この前面カバー９には、前記朱色塗装彫刻文
字１１の文字の形状に対応した形状の文字切抜き部１３
が形成されている。光源用ＬＥＤ１０からの光は、裏面
彫刻透明樹脂板８内で導光機能により伝達され、朱色塗
装彫刻文字１１と溝１２の部分で乱反射され、文字切抜
き部１３を介して外部に発光する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は予告板に係り、特に工事安全を確保する工事予告の標識として、昼夜 兼用、トラック取付等可搬型の工事予告板に好適な予告板に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の装置は、透明樹脂又はガラス等を導光板として、上下左右の全 周又は片側から光を加え、前記透明樹脂又はガラスに表面彫刻又は表面塗装され た文字で光が乱射することを利用した標識の工事予告板として知られている。 このような工事予告板は、横方向からの照光する構造上、文字での発光量が少 ない。このため、文字の発光が識別可能なように外光を遮光する目的で着色半透 明樹脂又はガラス等を表面彫刻又は表面塗装された透明樹脂又はガラス等の前面 に組合わせていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、従来の工事予告板の場合、昼間用として、文字と文字以外の地 （背景）を前者が赤、後者を白というように、文字が浮かびあがる色組合せにす ることによって達成されるが、夜間の場合、文字の発光が前記文字以外の地（背 景）に漏れ、文字及び文字の廻りが全体に光り、特に遠距離からの識別性に於い て、文字の輪郭が区別できないようになる。

【０００４】 このように、上記した従来の予告板においては、昼間の識別又は文字輪郭の明 暗の点について配慮がされておらず、昼夜兼用や遠距離からの識別性に問題があ った。

【０００５】 本考案の目的は、上記した従来の課題を解決し、昼夜でき、遠距離からの識別 性を向上させることができる予告板を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記した目的を達成するために、本考案は、板状透明部材の裏面に文字等の形 象の領域を粗面層とし、この粗面層領域の外周縁部に沿って溝が形成され、板状 透明部材の表面側に文字等の形象に対応した領域が光透過可能な構造となってお り、この構造領域の周囲を光遮断構造とした前面カバーを設け、光源からの光の 照射時における前面カバーに形成される光遮断構造の領域の色相と前記板状透明 部材の裏面に形成される粗面層の色相が相異なるように選定したものである。

【０００７】

【作用】

文字等の形象、以下、代表的に文字として説明すると、板状透明部材の側面等 から照射された光は、全反射により板状透明部材による導光機能により伝達され 、文字部分である粗面層と溝とで乱反射される。前面カバーに形成された文字部 分である光透過可能な構造の部分を透過し、文字の発光として表示される。

【０００８】 板状透明部材の裏面に形成された文字部分の粗面層および溝以外からの発光は 、前面カバーに形成された光遮断構造により遮光される。また、溝の部分では、 光がより多く反射し、文字の輪郭が強調され、また、前面カバーに形成される文 字以外の光遮断構造の領域の色相と板状透明部材の裏面に形成される文字部分の 粗面層の色相が相異なり、文字等の形象が浮かび上がる色相の組み合わせとなる ように選定されば、文字と文字以外の差異がより顕著となる。

【０００９】 そして、夜間は文字の発光以外の光漏れが遮光され、文字部のみの発光となる 。また、昼間は、文字の発光なしでも文字の色は前面カバーの切抜き部等の光透 過可能の構造から見え、この文字と前面カバーとの色組合せによって文字が浮い て見えるように動作する。したがって、この予告板は、昼夜兼用で遠距離からの 識別性が向上する。

【００１０】

【実施例】

以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。図１は本考案の予告板の一 実施例を示す正面図、図２は図１の平面図、図３は図１の側面図、図４は図１の Ａ−Ａ線断面図である。

【００１１】 図１〜図３において、工事予告板本体１は、単数又は複数の文字からなる表示 文字板２と、文字を点滅させる点滅回路３と、可倒式の引掛治具４と、工事予告 板本体１を固定するための固定治具５とから構成される。工事予告板本体１は、 図４の断面図に示すようにケース６とフタ７との間に裏面彫刻透明樹脂板８と、 その前面、すなわち文字表示側に配置された白色不透明前面カバー９を備えてお り、裏面彫刻透明樹脂板８の両側面にそれぞれ光源用ＬＥＤ１０が配置されてい る。

【００１２】 裏面彫刻透明樹脂板８には、文字、例えば、工事中のうち、“工”という文字 の領域からなる朱色塗装彫刻文字１１が形成されており、“工”という文字の輪 郭部には断面Ｖ字状の溝が１２が形成されている。これらの文字および溝が形成 された面に対向する裏面彫刻透明樹脂板８の前面に備えられた白色不透明前面カ バー９には、裏面彫刻透明樹脂板８に形成された文字、例えば、“工”という文 字に対応した文字切抜き部１３が形成されている。

【００１３】 ここにおいて、光源用ＬＥＤ１０からの光は、裏面彫刻透明樹脂板８内を朱色 塗装彫刻文字１１とＶ字状の溝１２まで全反射による導光機能により伝達され、 朱色塗装彫刻文字１１とＶ字状の溝１２で乱反射され、白色不透明前面カバー９ の文字切抜部１３を透過し、文字の発光として表示される。したがって、裏面彫 刻透明樹脂板８の文字である朱色塗装彫刻文字１１とＶ字状の溝１２以外の発光 は、白色不透明前面カバー９によって遮光される。

【００１４】 また、朱色塗装彫刻文字１１より深くＶ字カットされたＶ字状の溝１２が光源 用ＬＥＤ１０の光をより多く反射するため、朱色塗装彫刻文字１１の輪郭が強調 されることになり、文字と文字以外での明暗が明確となり、遠距離からの識別性 がよい。更に点滅回路３によって文字を全文字同時又は順次点滅させる機能をも っており、本考案の工事予告板そのものを遠くから発見及び識別し易くすること ができる。

【００１５】 また、朱色塗装彫刻文字１１と白色不透明前面カバー９が、前記朱色塗装彫刻 文字１１が浮きでる色組合せであるため、昼間での文字識別性がよい。よって昼 夜兼用の工事予告板として機能する。次に工事予告板本体１に取付された引掛治 具４と固定治具５によって、簡単にトラック等の荷台のリアパネルに引掛けるこ とが出来る。更に、引掛治具４は、可倒式となっており、収納・移動が容易であ る。

【００１６】 前記した実施例においては、板状透明部材として、透明樹脂の例を示したが、 樹脂の代わりにガラス、その他の透明部材を使用することができる。また、前記 した実施例においては、特に予告用の形象として文字の例を示したが、文字以外 の例えば、図形等のマークであってもよい。

【００１７】 また、前記した実施例においては、前面カバーに形成される光透過可能な構造 の例として着色不透明板の文字切抜き部を示したが、透明板で文字以外を着色、 塗装又はカッティングシート等を貼り付けることでも同じ効果が挙げられる。し たがって、この場合、光透過可能な構造の部分が透明板の部位であり、光遮断構 造の部分が着色、塗装又はカッティングシートの部位に相当することになる。

【００１８】 さらに文字等の形象の外周縁部に形成される溝としては、Ｖ字状の溝が最適で あるが、光源から板状透明部材内を伝達される光を部分的に顕著に乱反射する形 状であれば，特にその形状に制約はなく、例えば、断面四角状、断面Ｕ状等の溝 でも差し支えない。

【００１９】 次に前記した実施例においては、文字等の形象の部分を朱色等の着色した塗装 層としている。塗装層の場合、その表面はマクロ的には粗面形状となっており、 光が乱反射される。したがって、塗装以外でも板状透明部材の裏面における文字 等の形象の部分を粗面加工したものでもよい。また、前記した実施例においては 、文字の部分を朱色とし、前面カバーの背景の部分を白色とした色組み合わせと したが、要は、光源からの光を照射したときに両者の色相が顕著に異なり、文字 等の形象が浮かび上がるようなる組み合わせとすればよい。

【００２０】 また、光源はＬＥＤの実施例を示したが、ＬＥＤ以外の光源として、ケイ光燈 、冷陰極管、白熱電球等でも同じ効果が挙げられる。本考案は、昼夜兼用の工事 予告板としての実施例を示したが、工事以外の予告板、店頭用の看板にも適用す ることができる。

【００２１】

【考案の効果】

以上のように本考案の予告板によれば、文字等の形象とそれ以外の部分の区別 が識別しやすく、また文字等の形象の輪郭が強調される結果、昼夜を問わず、し かも遠距離からも文字等の形象を認識できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の予告板の一実施例を示す正面図であ
る。

【図２】図１の平面図である。

【図３】図１の側面図である。

【図４】図１のＡ−Ａ線断面図である。

【符号の説明】

１ 工事予告板本体 ２ 表示文字板 ３ 点滅回路 ４ 引掛治具 ５ 固定治具 ６ ケース ７ フタ ８ 裏面彫刻透明樹脂板 ９ 前面カバー １０ 光源用ＬＥＤ １１ 朱色塗装彫刻文字 １２ 溝 １３ 文字切抜き部

Claims (8)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 板状透明部材の裏面に文字等の形象の領
   域を粗面層とし、該粗面層領域の外周縁部に沿って溝が
   形成されていると共に、板状透明部材の表面側に前記文
   字等の形象に対応した領域が光透過可能な構造となって
   おり、該構造領域の周囲を光遮断構造とした前面カバー
   を設け、光源からの光の照射時における前記前面カバー
   に形成される光遮断構造の領域の色相と前記板状透明部
   材の裏面に形成される粗面層の色相が相異なるように選
   定されていることを特徴とする予告板。
2. 【請求項２】 前記板状透明部材が、透明樹脂板からな
   ることを特徴とする請求項１の予告板。
3. 【請求項３】 前記前面カバーが、不透明板からなり、
   前記前面カバーに形成される光透過可能な構造が、前記
   不透明板に形成された切抜き部からなることを特徴とす
   る請求項１の予告板。
4. 【請求項４】 前記前面カバーが、透明板からなり、前
   記前面カバーに形成される光遮断構造が、前記透明板の
   表面に施される着色、塗装、シート等による実質的な光
   不透過な層で形成され、前記前面カバーに形成される光
   透過可能な構造が前記光不透過の層以外の領域からなる
   ことを特徴とする請求項１の予告板。
5. 【請求項５】 前記板状透明部材の裏面に形成される粗
   面層が、着色塗装層からなることを特徴とする請求項１
   の予告板。
6. 【請求項６】 前記板状透明部材の裏面に形成される溝
   が断面Ｖ字状からなることを特徴とする請求項１の予告
   板。
7. 【請求項７】 前記文字等の形象を全数同時点滅、又は
   順次点滅するための点滅回路を備えたことを特徴とする
   請求項１の予告板。
8. 【請求項８】 前記着色塗装層が、蛍光塗装層からなる
   ことを特徴とする請求項５の予告板。