JPH0647811Y2 - 液体計量分配器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、例えば液状洗剤等を所要量計量して分配する
液体計量分配器に関する。

「従来の技術」 この種計量分配器は従来種々提供されているが、殆んど
のものは一定量を計量分配する所謂定量形であり、必要
に応じ使用量を計量するものは見当らない。また液状洗
剤の計量形容器としては、容器体の口部に装着するキャ
ップを計量カップ兼用とし、使用時にこの計量カップに
容器体内の液状洗剤を注いで計量するものが代表的であ
る。

「考案が解決しようとする課題」 上記液状洗剤の計量形容器は構造が簡単であるが、計量
の際液を外部にこぼし易く、また計量するのに少なすぎ
ると計量カップに注ぎ足しをし、多すぎるときは容器体
内に戻すことになり、所要の使用量とするための計量手
数が面倒である。

本考案は、１回の最大吸込み量を１回の最大使用量より
大きく設定した蛇腹ポンプ付き計量器を付設し、蛇腹ポ
ンプの操作で吸込み量の一部を容器内に返還することに
より簡単に必要な使用量に計量できるようにした便利な
液体計量分配器を得るにある。

「課題を解決するための手段」 本考案の液体計量分配器は、容器体１と、頂壁５中央部
を筒状に下方に垂下させて開口し、この開口筒部６下方
に吸込み弁７を設け、かつ下端開口に容器体１内下方に
垂下する吸上げパイプ８を連通取着して前記容器体１の
口頚部９に装着されたキャップ２と、透明な筒状計量部
10の下部を前記開口筒部６に挿入して下部開口を前記吸
込み弁７を介し吸上げパイプ８に連通し、上部開口を蛇
腹ポンプ11で塞いだ取外し可能な蛇腹ポンプ付き計量器
３と、前記開口筒部６または筒状計量部10下部の容器体
１内に開通する返還用窓12外面を塞ぐ弾性弁４とで構成
している。

「作用」 上記において、計量時には蛇腹ポンブ11を一杯に押込ん
で計量器３内の空気を窓12から弾性弁４を介して容器体
１内に逃し、この後ポンプ11の押込みを停止し、ポンプ
11を上方に復帰させて計量器３内を負圧化し、この負圧
化により吸込み弁７を開弁して容器体１内の液を吸上げ
パイプ８から計量器３内に吸上げる。

この後、計量部10内の液を外部から目視しながら蛇腹ポ
ンプ11を再び押込んで、計量器３内の液を加圧し、この
加圧により窓12から弾性弁４を介し液の一部を徐々に容
器体１内に戻し、この戻し量を調整し目盛りにより計量
器３内の液量を所要の使用量にする。使用量になったら
計量器３を外して例えば洗濯機の槽内に注ぎ出せばよ
い。

「実施例」 本考案の液体計量分配器は、容器体１と、頂壁５中央部
から開口筒部６を垂下したキャップ２と、前記開口筒部
６に取外し可能に挿入された透明な蛇腹ポンプ付き計量
器３と、この計量器３または前記開口筒部６の容器体１
内に開通する返還用窓12外面を塞ぐ弾性弁４とから構成
される。

第１の実施例（第１図） 容器体１は適宜の形状のものでよく、上部の口頚部９外
面にはねじ山を形成している。

キャップ２は、頂壁５中央部を筒状に下方に垂下させ開
口して開口筒部６を設け、この開口筒部６の下半部を段
形に縮径し、この縮径下半部の中間部両側に返還用窓1
2,12を開け、この窓12,12の直下部に球状の吸込み弁７
を設け、また下端開口に容器体１内下方に垂下する吸上
げパイプ８を連通取着しており、周壁13内面のねじ溝を
前記ねじ山に螺合させて容器体口頚部９外面に装着して
ある。開口筒部６の上部開口内周縁にはねじ溝が形成さ
れ、この筒状部６の縮径下端部の上端外面には係合凹条
が形成してある。尚、14は口頚部９に内嵌する環栓であ
る。

蛇腹ポンプ付き計量器３は、下部を小径部、中間部を中
径部、上部を大径部とした筒状の計量部10の上部開口
を、常時は伸長している押込み可能な蛇腹ポンプ11で塞
ぎ、中径部外面にねじ山を形成し、大径部外面に目盛り
を刻んだもので、小、中径部を前記開口筒部６に挿入
し、中径部のねじ山を開口筒部６の上部開口のねじ溝に
螺合させて取外し可能にキャップ２に取付けてある。こ
の場合、計量部10の小径部の下端は開口筒部６の縮径下
半部の上部に液密に挿入してあり、従って計量器３は吸
込み弁７を介し吸上げパイプ８に連通する。

この蛇腹ポンプ付き計量器３は、少なくとも計量部10の
目盛りを付した大径部は透明材で形成して内部の液が目
視確認できるようにしてあり、またこの計量器３は１回
の最大吸込み量を１回の最大使用量より大きく整定して
ある。

弾性弁４は筒状のもので、前記開口筒部６の縮径下半部
外面に気密に嵌合されて窓12,12を塞いでおり、上端内
面の係合突条を当該縮径下半部上端外面の係合凹条に弾
着的に係合して固定してある。この弾性弁４は適宜の弾
性を有し、液の吸込み時には開弁しないが、蛇腹ポンプ
11の押下げで計量器３内の空気または液を加圧したとき
開弁し、これら空気または液を容器体１内に逃す。

第２の実施例（第２図） この実施例は、蛇腹ポンプ付き計量器３の計量部10下部
を別部材10aとし、この下部部材10aに返還用窓12を開け
たものである。ひの下部部材10aは係合突条15,16の係合
で計量部10に取付けられ、またこの結合両部10,10aの液
密化のために環栓17を設けている。この実施例の場合、
窓12は容器体１内に直接開通しないので、開口筒部６側
にも窓12aを開けている。

上記両実施例において、流通時の梱包等の点から蛇腹ポ
ンプ付き計量器３は取外して別添いとし、従ってキャッ
プ２の開口筒部６の上部開口を捨てキャップで閉塞させ
るようにしてもよい。また上記では収納液として液状洗
剤を想定しているが、収納液は液状洗剤に限らない。計
量して使用する液ならよく、例えばうがい薬などもその
１例である。また各部は合成樹脂材で成形製作される
が、弾性弁４はゴムを用いてもよい。

「考案の効果」 上記した如く本考案では、計量器３を蛇腹ポンプ11付き
とし、この蛇腹ポンプ11の操作で液を一杯に吸込み、こ
の後蛇腹ポンプ11の操作で吸込んだ液の一部を容器体１
内に返還しながら必要な使用量に計量するので、蛇腹ポ
ンプ11の押込み操作のみで必要な使用量を計量すること
ができて便利であり、また計量のための手数は至極簡便
である。またこの計量は、計量器３をキャップ２を介し
容器体１に取付けた状態で行なうので外部にこぼしたり
する懸念は全くない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案液体計量分配器の第１の実施例の縦断面
図、第２図は第２の実施例の縦断面図である。 １……容器体、２……キャップ ３……蛇腹ポンプ付き計量器、４……弾性弁

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】容器体１と、頂壁５中央部を筒状に下方に
   垂下させて開口し、この開口筒部６下部に吸込み弁７を
   設け、かつ下端開口に容器体１内下方に垂下する吸上げ
   パイプ８を連通取着して前記容器体１の口頚部９に装着
   されたキャップ２と、透明な筒状計量部10の下部を前記
   開口筒部６に挿入して下部開口を前記吸込み弁７を介し
   吸上げパイプ８に連通し、上部開口を蛇腹ポンプ11で塞
   いだ取外し可能な蛇腹ポンプ付き計量器３と、前記開口
   筒部６または筒状計量部10下部の容器体１内に開通する
   返還用窓12外面を塞ぐ弾性弁４とからなる液体計量分配
   器。