JPH0647141B2 - 鋳型材料 - Google Patents

鋳型材料

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JPH0647141B2 JP20429286A JP20429286A JPH0647141B2 JP H0647141 B2 JPH0647141 B2 JP H0647141B2 JP 20429286 A JP20429286 A JP 20429286A JP 20429286 A JP20429286 A JP 20429286A JP H0647141 B2 JPH0647141 B2 JP H0647141B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、鋳造用鋳型の主型および中子を成型する際に
用いるシェル鋳型材料に関する。更に詳しくは、鋳造の
加熱の際に発生する煙およびホルムアルデヒド等の刺激
臭、異臭、有毒性のガス(以下、刺激性ガスという)の
発生量が少ないシェル鋳型材料に関するものである。
〔従来の技術およびその問題点〕
鋳造用鋳型の主型および中子(以下、単に鋳型とする)
の製造方法としては、従来よりフェノール樹脂等の合成
樹脂が熱によって硬化する性質を砂型の硬化に利用した
シェルモールド法が多く採用されている。それは、この
シェルモールド法により成型された鋳型を用いて製造し
た場合、極めて寸法精度の高い美麗な鋳肌を持った鋳物
が製造できるからである。このシェルモールド法に用い
られる鋳型材料としては、珪砂等の砂粒にフェノール樹
脂等の熱硬化性樹脂を被覆した樹脂被覆鋳物砂(コーテ
ッドサンド)が一般的に使用に供されている。
しかし、この樹脂被覆鋳物砂を原料として鋳型を成型す
る場合、例えばコーティング工程及び成型工程等の加熱
の際に、ホルムアルデヒド、フェノール、アンモニア等
の刺激性ガスが発生し、問題となっている。また、得ら
れた鋳型を用いて鋳造する場合、例えば注湯工程におけ
る加熱の際に上記刺激性ガスが発生し、問題となってい
る。これにより、鋳物工場内の作業環境を悪化させる原
因になっており、また他方では、この鋳物工場から発生
する種々の刺激性ガスの低減に莫大な設備費用を必要と
し、しかも必ずしも十分といえずその対策が強く切望さ
れている。
従来より、これらの不具合を解決する方法として、樹脂
被覆鋳物砂の被覆用樹脂として不飽和ポリエステル樹脂
を用いた鋳型材料が提案されている(特開昭51−80
234号公報、特開昭56−59560号公報)。
しかしながら、この不飽和ポリエステル樹脂被覆鋳物砂
は、フェノール樹脂被覆鋳物砂を用いた場合に比較して
刺激性ガスの発生が減少するものの、鋳型の成型性が悪
いという問題があった。
また、前記した従来の樹脂被覆鋳物砂を用いた場合に
は、鋳造後の鋳型の崩壊性が十分ではないという問題を
有している。即ち、鋳造温度が高い鋳鉄等の鋳造の場合
には比較的良好な鋳型崩壊性を示すものの、アルミニウ
ムやマグネシウム等およびそれらの合金の如く比較的鋳
造温度の低い場合には鋳型崩壊性が悪く、従って鋳込み
後の砂落とし、特に中子の排出に手間がかかるという不
具合である。
これは、鉄系金属の場合には注湯時のシェル鋳型の内部
温度が800〜1000℃であるため、結合材に用いら
れているフェノール樹脂等の熱硬化性樹脂が高温に曝さ
れてほとんど熱分解することにより、注湯およびそれに
続く凝固後のシェル鋳型の強度が自然に低下するので、
鋳造後にシェル中子を鋳物より取り出すことが容易であ
る。しかし、アルミニウム等の低融点金属の鋳造の場合
には、注湯時のシェル鋳型の内部温度が300〜400
℃と低温であるためシェル鋳型中の熱硬化性樹脂の分解
が不十分となり、鋳造後もかなりの強度を有しているの
で崩壊性が悪く、特に複雑な形状ではシェル中子を鋳物
より取り出すことが著しく困難となる等の不具合が生じ
る。従って、この様な場合、鋳造後に鋳型を焼成炉等を
通して長時間500℃程度の温度に加熱・保持して崩壊
させる砂焼き工程を要し、手間がかかり生産性を悪くす
る上に、エネルギー消費が大きく省エネルギーの観点か
らも問題であった。
そこで、本発明者等は、これら従来の問題点を解決すべ
く鋭意研究し、各種の系統的実験を行った結果、本発明
を成すに至ったものである。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、鋳造用鋳型を成型する場合、またはそ
れら鋳型を用いて鋳造を行った場合の加熱の際に発生す
る煙および/又は刺激性ガスの発生量が少ないシェル鋳
型材料を提供するにある。
また、本発明の他の目的は、鋳型の成型性がよく、アル
ミニウム鋳物やマグネシウム鋳物等の如く比較的鋳造温
度の低い場合でも鋳造後の鋳型崩壊性が十分な鋳型材料
を提供するにある。
〔発明の構成〕
本発明のシェル鋳型材料は、熱硬化性樹脂を被覆した鋳
物砂と、活性炭,活性アルミナ,シリカゲル,クリスト
バル石,活性白土,ゼオライトの少なくとも一種以上の
多孔性物質とからなることを特徴とするものである。
以下に、本発明の構成をより詳細に説明する。
本発明のシェル鋳型材料における熱硬化性樹脂を被覆し
た鋳物砂は、該材料の基材としての鋳物砂の表面に、粘
結材としての熱硬化性樹脂を被覆してなるものである。
ここで、鋳物砂は、シェル鋳型の基材をなす耐火性の砂
状物質であり、具体的には珪砂、ジルコン砂、クロマイ
ト砂、オリビン砂、海砂、川砂、岩石を破砕して作った
砂等であり、それら一種類または二種類以上の混合物を
用いる。この鋳物砂は、流動性、充填性、じん性、熱膨
張性、凝固速度等を考慮して適宜な形状、大きさ、種類
のものを選択する。この鋳物砂の粒形は、丸形または押
角形等の球形様のものであることが好ましい。それは、
この場合には、砂の流動性がよく、比較的少量の樹脂で
高い型強度が得られ易く、また、鋳型の通気性を良好な
らしめるからである。
また、熱硬化性樹脂は、シェル鋳型材料の基材としての
鋳物砂及び多孔性物質を相互に結合し、所定の鋳型形状
に造形する機能を有する粘結材であり、具体的には、フ
ェノール・フォルムアルデヒド樹脂、フェノール・フル
フラール樹脂等のノボラック系フェノール樹脂、レゾル
シン・フォルムアルデヒド、アンモニアレゾール樹脂等
のレゾール型フェノール樹脂等を用いている。
鋳物砂への樹脂の被覆は、ホットコート法、ドライホッ
トコート法、セミホットコート法、コールドコート法、
粉末溶剤法等の常法により、必要に応じて適宜添加剤を
加えて行う。
ここで、樹脂の配合量は1〜10wt%であることが好ま
しい。この配合量は、その目的は、多孔性物質および添
加剤の添加量、製造条件により異なるが、大略、鋳物砂
および珪砂である場合には2〜6wt%、ジルコン砂を用
いた場合には2〜4wt%がよい。
また、該樹脂被覆鋳物砂の粒径は、50μm〜1mmであ
ることが好ましい。
次に、多孔性物質は、活性炭,活性アルミナ,シリカゲ
ル,クリストバル石,活性白土,ゼオライトの少なくと
も一種または二種以上の混合物である。この多孔性物質
は、2〜250Åの細孔を多数有し、比表面積が50m2
/g以上の多孔質であるため、物理的吸着能力に非常に
優れている。
このうち、活性炭は、比表面積が400〜2000m2
gと大変大きく、ヤシ殻炭、素灰等の植物質のもの、石
炭系や石油系原料から製造される鉱物質のものとがあ
り、それぞれアンモニア(NH)、二酸化炭素(CO
)、シアン(HCN)等の吸着に特に優れた効果があ
る。
また、活性アルミナは、水和アルミナを高温に加熱して
得られたものであり、α−アルミナになる途中の段階の
中間アルミナで、比表面積が50〜400m2/gある。
この中間アルミナは、無水アルミナともいい、この中に
はρ、χ、η、γ、δ、θ、κのアルミナやベーマイト
等が含まれる。
また、シリカゲルは、二酸化珪素を主成分とする非晶質
の珪酸物質である。このシリカゲルは、比表面積が約2
00〜800m2/gであり、水蒸気、アンモニア等のガ
スをはじめ種々の物質に対する吸着に優れている。この
シリカゲルは、青色シリカゲルの様に塩化コバルトを含
有するなどしているものでもよい。
また、クリストバル石は、珪藻土が火山のマグマに焼か
れてできた酸化鉱物で、二酸化珪素を主成分とする。比
表面積が、約100〜200m2/gあり、アンモニアや
硫化水素等の吸着に優れている。
また、活性白土は、酸処理を施して活性を強めた白土で
ある。比表面積は約100〜350m2/gあり、吸着
能、脱色能、触媒能に優れている。
また、ゼオライトは比表面積が100〜800m2/gあ
り、吸着能、触媒能に優れた鉱物である。このゼオライ
トは天然に産するものでも合成のものでもよい。
これら多孔性物質は、粉末状、粒状あるいは板状のいず
れの形で用いてもよいが、多孔性物質の有する細孔が残
留する程度がよく、熱硬化性樹脂を被覆した鋳物砂と混
合する場合は通気性等を考慮に入れて50μm〜1mmの
範囲であることが好ましい。また適当な大きさの多孔性
物質にあらかじめ熱硬化性樹脂を被覆し、シェル鋳型の
強度をあげてもよい。さらに多孔性物質と該鋳物砂を混
合するだけでなく、シェル鋳型を成型したあとに塗型と
して鋳型表面に塗布しても本発明にかかる効果は得られ
る。このときの多孔性物質の大きさは500μm以下が
好ましい。
本発明のシェル鋳型材料が、熱硬化性樹脂を被覆した鋳
物砂と上記多孔性物質とから成るものである。
ここで、熱硬化性樹脂を被覆した鋳物砂(樹脂被覆鋳物
砂)と多孔性物質との混合割合は、樹脂被覆鋳物砂10
0重量部に対して多孔性物質が0.5〜45重量部であ
ることが好ましい。これは、該割合は0.5重量部未満
の場合には、シェル鋳型を成型する場合に発生する煙お
よび刺激性ガスの発生量を十分に低減せしめることが難
しいからである。また、多孔性物質の混合量が45重量
部を越える場合には、シェル鋳型の成型が難しくなるか
らである。この混合量が、1〜10重量部である場合に
は、本発明の効果をより一層奏し得るのでより好まし
い。
また本発明のシェル鋳型材料は、該材料の優れた性能を
損なわない程度に他の添加剤を適宜添加・混合すること
ができる。具体的には、鋳型製造工程における樹脂の硬
化促進または鋳込工程における樹脂の熱分解の促進を目
的として酸化亜鉛、酸化鉄、酸化マンガン、酸化チタン
等の金属酸化物およびヘキサメチレンテトラミン等が、
鋳造後の型の崩壊性を改良するものとして樹脂中のハロ
ゲン系物質等が、鋳込時の型張りを防ぐものとして鋼
球、バラス、珪砂等の充填材が、製品鋳肌の確保のため
に石炭粉、ピッチ粉、コークス粉、黒鉛粉末、ギルソナ
イト等の可燃性揮発物質が、珪砂等鋳造砂の表面に均一
に樹脂を被覆するためにケロシン等の湿潤材がある。こ
れらの添加剤はその目的に応じ、樹脂中に含まれてもよ
いし、または鋳物砂に樹脂を被覆する際に、更にはシェ
ル鋳型材料を混合調整する際等、適宜の時期に混合す
る。
本発明のシェル鋳型材料の代表的な調整方法を簡単に示
すと以下の様である。
先ず、常法に従い鋳物砂にフェノール・ホルムアルデヒ
ド樹脂等の樹脂を被覆して得られた樹脂被覆鋳物砂を用
意する。
次に、樹脂被覆鋳物砂と多孔性物質、および必要に応じ
て適宜添加剤とを、モルタルミキサー等の混練機を用い
て多孔性物質が均一に分散する様に混合し、本発明にか
かるシェル鋳型材料を得る。
ここで、本発明にかかるシェル鋳型材料は、概念的に図
に示す如く、熱硬化性樹脂1を被覆した鋳物砂2と、多
孔性物質3を混合したものである。
次に、本発明のシェル鋳型材料を用いて成型した鋳型の
代表的一例について説明する。
即ち、鋳物を形成するためのキャビティと、該キャビテ
ィを形成するための壁とからなる鋳型において、該壁は
少なくともその一部が熱硬化性樹脂を被覆した鋳物砂と
多孔性物質と該樹脂被覆鋳物砂および多孔性物質の間に
形成される空隙部とからなり、前記樹脂被覆鋳物砂と前
記多孔性物質は互いに接合されているものである。
この鋳型は、鋳造を行う際にも、刺激性ガス発生量が少
なく、また、鋳造時の煙の発生量が少ない。更に、この
シェル鋳型を用いて鋳造を行った場合、アルミニウム鋳
物やマグネシウム鋳物等の如く比較的鋳造温度が低い場
合であっても、鋳造後の鋳型の崩壊性がよい。従って、
砂焼き工程の後工程を要しない。
ここで、キャビティとは、鋳物を製造するために注湯を
注ぎ込む空間部であり、壁によりこのキャビティが形成
されている。
また、壁は、キャビティを形成するものであり、鋳型の
本体をなす部分で、少なくともその一部が熱硬化性樹脂
を被覆した鋳物砂と多孔性物質とそれらの間に形成され
る空間部とから成る。本鋳型は、主型または中子の全部
が本発明にかかるシェル鋳型材料を用いて作製されてい
てもよいし、また鋳型の一部が該材料より作製されてい
てもよい。この材料により成る部分において、上記効果
を発揮する。
この熱硬化性樹脂被覆鋳物砂と多孔性物質は、加熱によ
り互いに接合されているが、それら自体には特に構造変
化はなく、熱硬化性樹脂被覆鋳物砂および多孔性物質の
間には適宜に空間部が形成されている。
本鋳型の代表的な製造方法を、鋳型の主型を例に挙げ簡
単に述べると、以下の様である。
先ず、所望形状のアルミニウムまたは鋳鉄、同合金製等
の金型を、200〜300℃の炉中でガスまたは電熱で
加熱した後、型離れをよくするためにシリコーン液等を
吹きつけ、金型を清浄する。
次に、この金型に本発明にかかるシェル鋳型材料を金型
の隅まで均一に入れ、シリコニット炉等で所定時間(数
分〜数10分)、所定温度(30〜450℃)に加熱・
保持した後、炉から金型をはずして鋳型を得る。
〔発明の作用および効果〕
本発明のシェル鋳型材料は、鋳型を成型する場合、刺激
臭、異臭、有毒性ガス等の刺激性ガスの発生量が少な
い。また、煙の発生量も少ない。
更に、本発明のシェル鋳型材料を用いて鋳型を成型した
場合、該型の成型性がよい。
また、本発明の鋳型材料を用いて作製した鋳型は、鋳造
を行う際にも、刺激性ガス発生量が少なく、また、鋳造
時の煙の発生量が少ない。更に、このシェル鋳型を用い
て鋳造を行った場合、アルミニウム鋳物やマグネシウム
鋳物等の如く比較的鋳造温度が低い場合であっても、鋳
造後の鋳型の崩壊性がよい。従って、砂焼き工程等の後
工程を要しない。
この様に、本発明のシェル鋳型材料がかかる効果を発揮
するメカニズムについては未だ必ずしも明らかではない
が、次の様に考えられる。
即ち、本発明のシェル鋳型材料が、熱硬化性樹脂を被覆
した基材としての鋳物砂に多孔性物質を混合してなる
が、この多孔性物質は、前記の如く比表面積が50m2
g以上と大きく、かつ2〜250Åの多数の細孔が存在
する。これによりこの多孔性物質は、煙状物質、刺激性
ガス状物質を物理的に吸着または吸臭しているものと考
えられる。このシェル鋳型材料を用いて鋳型を成型した
場合、更にこの鋳型を用いて鋳造を行った場合に、この
多孔性物質の細孔の構造は破壊されることなく保持さ
れ、煙状物質および刺激性ガス状物質を効果的に吸着ま
たは吸臭し、煙および刺激性ガスの発生を低減している
ものと考えられる。また、鋳型中の多孔性物質は、鋳造
工程の加熱の際に触媒の役割を果たし、有毒性ガスの分
解および刺激臭・異臭成分の分解をし、また樹脂の熱分
解を促進して鋳型の結合を弱くするため、鋳込後の崩壊
性を良好にしているものと思われる。
〔実施例〕
以下に、本発明の実施例を説明する。
実施例1. 樹脂被覆鋳物砂と各種の多孔性物質を用いシェル鋳型材
料を製造した後、該材料をもちいてシェル鋳型を成型
し、鋳込みによる性能評価試験を行った。
先ず、市販の樹脂被覆鋳物砂(珪砂100重量部、フェ
ノール樹脂2.9重量部:粒度6号:(株)瓢屋製)1
03重量部と第1表に示す多孔性物質(ヤシ殻活性炭、
石炭系活性炭、活性アルミナ、シリカゲル、クリストバ
ル石、活性白土およびゼオライト〕1、2、5および1
0重量部をそれぞれモルタルミキサーに入れ、5〜10
分間混合して本発明にかかるシェル鋳型材料を得た。
(試料番号1〜17)。
次に、このシェル鋳型材料を、200℃の鉄製金型に入
れ、該型をシリコニット炉が400℃に2分間加熱・保
持した後、炉から取り出し金型をはずして鋳型(シェル
鋳型)を得た。ここで、金型は、内型と外型とからな
り、内型は上部直径52mm×下部直径60mmの円錐台に
直径110mm、厚さ20mmの台がついたもの、外型は外
径が90mm、上部内径71mm×下部内径79mm、高さ1
37mmの中空円筒体である。
尚、これらのシェル鋳型の成型性は良好であり、また、
シェル鋳型を成型するときの加熱の際、発煙が見られ
ず、刺激臭・異臭の発生の程度も弱かった。
次に、得られたシェル鋳型の性能評価を行うために、鋳
込みを行った。予め、750℃に溶解したアルミニウム
合金(JISAC2B)をシェル鋳型に注ぎ、鋳込後の
発煙量を目視で観察し、臭いの発生の程度を官能試験に
より行った。得られた結果を第1表に示す。尚、表中、
発煙状況は「−」は「発煙は認められない」、「△」は
「発煙あり」、「×」は「多量の発煙あり」を示す。表
より明らかの如く、本実施例にかかるものは、鋳込み後
の発煙量がなり少なく、刺激臭の発生の程度も弱かっ
た。また、鋳込み後、鋳物を取り出してから型こわしを
実施例したところ、容易に崩壊した。
比較のために、上述の樹脂被覆鋳物砂のみを用いて比較
用鋳型材料とし、これを用いて比較用鋳型を作製し(試
料番号C1)、同様の性能評価試験を行った。その結果
を、第1表に併せて示す。表より明らかの如く、比較例
の従来品にかかるものは、鋳込み後の発煙量がかなり多
く、また、刺激臭の発生の程度もかなり強いことが分か
る。尚、比較用鋳型を成型するときの加熱の際、発煙が
見られ、刺激臭・異臭の発生の程度も本発明品に比較し
て強かった。また、鋳込み後の鋳型の崩壊性も本発明品
に比較して悪かった。
以上の結果より明らかの如く、本発明にかかる鋳型材料
は、鋳型の成型および鋳造の際に発生する煙および刺激
性ガスの発生量が少なく、また、該材料を用いて作製し
た鋳型は、鋳造後の鋳型の崩壊性も良好であることが分
かる。
樹脂被覆鋳物砂と多孔性物質とを用いてシェル鋳型材料
を製造した後、該材料を用いてシェル鋳型を成型し、鋳
込による発生ガスの濃度分析を行った。
市販の樹脂被覆鋳物砂(珪砂100重量部、フェノール
樹脂2.9重量部:粒度6号:(株)瓢屋製)103重
量部に対し、第2表に示す多孔性物質(ヤシ殻活性炭、
石炭系活性炭、活性アルミナおよびクリストバル石)5
重量部をモルタルミキサーに入れ、5〜10分間混合し
て本発明にかかる4種類のシェル鋳型材料を得た(試料
番号18〜21)。次に、このシェル鋳型材料を、実施
例1と同様の金型に入れ、該型をシリコニット炉で40
0℃に2分間加熱、保持して炉から取り出し、金型を外
して鋳型(シェル鋳型)を得た。
次に、得られたシェル鋳型の発生ガスの分析を行った。
発生ガスの濃度分析は発生ガス取り出し口を持つ内径4
00mm×深さ460mmの円筒状の密閉容器内に750℃
に溶解したアルミニウム合金(JIS AC2B)を注
いだシェル鋳型を入れ、鋳込後30分経過してから密閉
容器内の発生ガスを捕集して行った。アンモニア(NH
)の濃度分析は北川式ガス検知管(光明理化学工業
(株)製)を用いて1分間に100mの発生ガスを吸
引することにより行った。その結果を第2表に示す。同
表より明らかの如く、本実施例にかかるものはアンモニ
ア(NH)の濃度が低いことがわかる。
また、発生ガス中のフェノール(COH)および
クレゾール(CO)の濃度分析は密閉容器内の発
生ガスを吸引ポンプで1取り出してフェノール類をテ
ナックスGC管に捕集し、ガスクロマトグラフィで判定
した。その結果を第2表に示す。同表より明らかの如
く、本実施例にかかるものはフェノール(C
H)およびクレゾール(CO)の発生量が少ない
ことが分かる。
さらに発生ガス中のホルムアルデヒド(HCHO)の濃
度分析は密閉容器内の発生ガスを吸引ポンプで10取
り出してアルデヒド類を2−4ジニトロフェニルヒドラ
ジンの塩酸溶液中に捕集し、生成したヒドラゾンをクロ
ロホルムで抽出後、ヒドラゾンのクロロホルム濃縮液を
ガスクロマトグラフィで判定することにより行った。そ
の結果を第2表に示す。同表より明らかの如く、試料番
号18を除き本実施例にかかるものはホルムアルデヒド
(HCHO)の発生量が少ないことが分かる。
比較のために、上述の樹脂被覆鋳物砂のみ用いて比較用
鋳型材料とし、これを用いて比較用鋳型を作製し、(試
料番号C2)、同様に発生ガス濃度を検出した。その結
果を、第2表に併せて示す。同表より明らかの如く、比
較例の従来品にかかるものは、刺激臭の発生の程度がか
なり強いことが分かる。
【図面の簡単な説明】
図は、本発明にかかるシェル鋳型材料の概念図である。 1……熱硬化性樹脂 2……鋳物砂 3……多孔性物質
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 宏明 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 上垣外 修己 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 審査官 木村 孔一

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱硬化性樹脂を被覆した鋳物砂と、活性
    炭,活性アルミナ,シリカゲル,クリストバル石,活性
    白土,ゼオライトの少なくとも一種以上の多孔性物質と
    からなることを特徴とするシェル鋳型材料。
  2. 【請求項2】多孔性物質の混合割合が、熱硬化性樹脂を
    被覆した鋳物砂100重量部に対して0.5〜45重量
    部であることを特徴とする特許請求の範囲第(1)項記載
    のシェル鋳型材料。
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