JPH0646959B2 - 新規ポリペプチドおよびその用途 - Google Patents

新規ポリペプチドおよびその用途

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JPH0646959B2
JPH0646959B2 JP58215168A JP21516883A JPH0646959B2 JP H0646959 B2 JPH0646959 B2 JP H0646959B2 JP 58215168 A JP58215168 A JP 58215168A JP 21516883 A JP21516883 A JP 21516883A JP H0646959 B2 JPH0646959 B2 JP H0646959B2
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    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/68Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving proteins, peptides or amino acids
    • G01N33/6863Cytokines, i.e. immune system proteins modifying a biological response such as cell growth proliferation or differentiation, e.g. TNF, CNF, GM-CSF, lymphotoxin, MIF or their receptors
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、モノクローナル抗体およびその用途に関す
る。
ケーラーとミルスタインにより開発され(ネイチャー,
第256巻,495頁,1975年)、近年盛んになっ
て来たハイブリドーマを用いたモノクローナル抗体の製
造法は、各々の抗原決定基に対し、単一特異性を示す抗
体が得られることや、粗精製標品に対して得られた抗体
について吸収操作を必要としないことなどのすぐれた特
徴をもっている。またこの他に、抗体取得という面から
も、ハイブリドーマの腹水化により、高力価の抗体が、
自由に、多量に、しかも常に均質な標品を再現性よく得
られるなど多くの利点がある。この様な意味からハイブ
リドーマによるモノクローナル抗体取得の手法は、多方
面にわたってその有用性が高く評価されている。また、
その使い方も単に抗原検出にとどまらず、抗体カラム作
製を通じて、微量成分の精製に用いたり〔ネイチャー,
285,446−450,(1980年)〕、更には、
診断薬,治療薬への応用〔ヨーロピアン ジヤーナル
オブ イムノロジー,,94−96,(1979)〕
も展開されている。
ヒトのインターフェロン(IFN)には、抗体的に異な
るα,β,γ型の少くとも3種のタイプが存在すること
が知られている〔ネーチャー,286,110,(19
80)〕。γ型インターフェロン(IFN−γ)につい
ては、マイトージエンや抗原刺激によって、主としてT
リンパ球から産生されることが判っており、別名免疫イ
ンターフェロン(I−IFN)とも呼ばれている〔ザ
インターフェロン システム,スプリンガー社,ニュー
ヨーク,11頁−26頁,1979年〕。IFN−γは
生体内で、種々の免疫反応にともなって産生されること
が予想され、免疫調節に重要な役割を果たしていると考
えられている。また、IFN−γの性質としては、α型
インターフェロン(IFN−α)やβ型インターフェロ
ン(IFN−β)と抗原性が異なることや、誘起剤の種
類が異なることの他に、酸や熱に対する安定性が悪いこ
となども判っている〔ザ インターフェロン システ
ム,スプリンガー社,ニューヨーク,11頁−26頁,
(1979)〕。
一般的にIFNは、生体の産生する抗ウイルス作用をも
つものとして定義されているが、この他に多くの生物活
性をもつことが証明されており、特に抗腫瘍効果を有す
る点で注目されている〔ブラッド,55,711−72
1,(1980);同誌,55,875−884,(1
980)〕。
腫瘍の増殖を抑制する方法として、腫瘍細胞の増殖を直
接抑制する方法と、宿主の免疫反応を介して、間接的に
腫瘍を抑制する方法が考えられ、後者の場合、例えばナ
チュラルキラー細胞(NK)や、マクロファージの活性
化、或いはキラーT細胞の活性化などが考えられる。実
際、IFNには直接作用の他に、この様な種々の免疫増
強活性があることが証明されている〔バイオケミカ エ
ト バイオフイジカ アクタ,516,231−24
7,(1978)〕。IFN−γはインビトロでのこれ
ら抗腫瘍につながる各種の活性、およびインビボに於け
る抗腫瘍活性が、IFN−αやIFN−βに比べ遥かに
高いことから、その重要性が強く指摘されている〔セル
ラーイムノロジー,49,390−394,(198
0)〕。
然しながら、インビトロで誘導されるIFN−γの力価
は一般に低いことや適切なIFN−γ産生株細胞がほと
んどないこと、さらに熱や酸に対する安定性が悪いため
精製がむつかしいことなどのためにIFN−γの大量生
産および精製はIFN−αやIFN−βに比べ大幅に遅
れている。
最近、天然のIFN−γが単一に出来たという報告があ
るが(プロシジング オブ ナショナル アカデミー
オブ サイエンス,79,1820−1824,(19
82)〕、活性の回収が大変悪く、より効果的な精製法
が待望されている。
一方最近に至り、ヒトIFN−γ遺伝子のクローニング
が報告され、少くともIFN−γの一種として、146
個のアミノ酸から成る約17キロダルトンの分子種が、
大腸菌で作られる様になった〔ネーチャー,295,5
03−508,(1982);ヌクレイック アシッズ
リサーチ,10,2487−2501,1982)〕
ので、遺伝子組み換え法を用いたIFN−γの大量生産
が期待出来る様になったが、抗体を用いない通常の精製
法で単一化することは大変な困難が予想される。
この様な視点から、各種のIFN−γに対するモノクロ
ーナル抗体を得ることは、分子種間の対応をつけるのに
重要なだけでなく、天然の、或いは遺伝子組み換え法に
よる大腸菌などで作らせたIFN−γを精製する上に極
めて強力な武器となる。最近に至り、天然のIFN−γ
に対するモノクローナル抗体の取得が報告され〔ネーチ
ャー,296,258−259,(1982);ザ エン
ボジャーナル,,1527−1530,(1983)〕。後
者の報告では該抗体が天然のIFN−γの精製や定量に
用いられることが報告されたが、遺伝子組み換え法によ
り得られたIFN−γに対するモノクローナル抗体を取
得することは、遺伝子組み換え法により作られたIFN
−γをより効率よく精製したり、より感度よく検出した
りする上に極めて重要である。また、モノクローナル抗
体を用いてIFN−γを精製したり検出する上におい
て、その抗体がペプチドのどの部分を認識しているかを
認め、認識部位の異なる複数のモノクローナル抗体を取
得し、それらを目的に応じて使い分けることができれ
ば、その応用価値は急増する。上述した報告において
は、得られたモノクローナル抗体がIFN−γのどの部
分を認識しているかは全く不明である。ごく最近に至
り、IFN−γのN末端1番目から20番目迄のアミノ
酸配列に相当する合成ペプチドに対する抗体の取得が報
告〔ジャーナル オブ イムノロジー,129,235
7−2359(1982)〕されたが、報告による抗体
は兎で作製されたポリクローナル抗体である。ポリクロ
ーナル抗体に比べ、モノクローナル抗体は供給面(抗原
認識部位,抗体価,親和性等に関して、常に一定のもの
を随時、多量に供給し得る)ですぐれているのみなら
ず、IFN−γの精製、検出等の応用面でも結果の再現
性が遥かに高く有効である。
本発明者らは、製造遺伝子のヌクレオチド配列から推定
されたヒトIFN−γのアミノ酸配列に関する報告〔ヌ
クレイック アシッズ リサーチ10,2487−25
01(1982)〕をもとに、そのアミノ酸配列のN末
端側の部分構造を有する式 (式中、ZはPyro GluまたはGlnを示す。)で表わされ
るポリペプチド(以下、「ポリペプチド(I)と称する
こともある。)を化学的に合成し、さらにキャリヤー蛋
白と化学結合させ蛋白複合体とした。
ここで得られたポリペプチドまたは蛋白複合体で哺乳動
物を免疫し、取り出したリンパ球と同種または異種のリ
ンパ球様細胞株とを細胞融合によりハイブリドーマと
し、これをクローン化した。
ここで得られたハイブリドーマを哺乳動物に接種し、モ
ノクローナル抗体を生成蓄積せしめ、これを採取して前
記のポリペプチドに対するモノクローナル抗体を製造し
た。
さらに、ここで得られるモノクローナル抗体を利用し、
粗ヒトIFN−γ含有物からヒトIFN−γを精製する
方法およびラジオイムノアッセイ(RIA)法ならびに
エンザイムイムノアッセイ(EIA)法によりヒトIF
N−γを検出する方法を確立し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、(1)ポリペプチド(I)に対する
モノクローナル抗体,(2)ポリペプチド(I)に対する
モノクローナル抗体を用いて精製することを特徴とする
ヒトγ型インターフェロンまたは(および)そのC末端
部分を欠くフラグメントの精製法,および(3)ポリペプ
チド(I)に対するモノクローナル抗体を用いることを
特徴とするラジオイムノアッセイ法またはエンザイムイ
ムノアッセイ法によるヒトγ型インターフェロンまたは
(および)そのC末端部分を欠くフラグメントの検出法
である。
当該ポリペプチドは、ペプチド合成の常套手段で製造し
うる。固相合成法,液相合成法のいずれによってもよい
が、液相合成法が有利な場合が多い。このようなペプチ
ドの合成の手段は、たとえば、“The Peptides”第1巻
(1966),Schroder and Lubke著,Academic Pres
s,New York,U.S.A.あるいは“ペプチド合成”,泉屋ら
著,丸善株式会社(1975),あるいは“生化学実験
講座,第1巻,207頁−400頁”矢島治明著,東京
化学同人株式会社(1977年)に記載されており、た
とえば、アジド法,クロライド法,酸無水物法,混合酸
無水物法,DCC法,活性エステル法,ウッドワード試
薬Kを用いる方法,カルボジイミダゾール法,酸化還元
法,DCC/アデイテイブ(例、HONB,HOBt,HOSu)法
などがあげられる。
ポリペプチド(I)は、いずれも保護されていてもよ
い。(a)ポリペプチドの一部に相当する反応性カルボキ
シル基を有する原料と、(b)ポリペプチド(I)の残部
に相当する反応性アミノ基を有する原料をペプチド合成
の常套手段で縮合させ、生成する縮合物が保護基を有す
る場合、その保護基を常套手段で脱離させることにより
製造しうる。
原料の反応に関与すべきでない官能基の保護および保護
基、ならびにその保護基の脱離、反応に関与する官能基
の活性化などもまた公知のものあるいは手段から適宜選
択しうる。
原料のアミノ基の保護基としては、たとえばカルボベン
ゾキシ,t−ブチルオキシカルボニル,t−アミルオキ
シカルボニル,イソボルニルオキシカルボニル,p−メ
トキシベンジルオキシカルボニル,2−クロル−ベンジ
ルオキシカルボニル,アダマンチルオキシカルボニル,
トリフルオロアセチル,フタリル,ホルミル,O−ニト
ロフェニルスルフェニル,ジフェニルホスフイノチオイ
ル,4−メトキシ−2,3,6−トリメチルベンゼンス
ルホニルなどがあげられる。カルボキシル基の保護基と
しては、たとえばアルキルエステル(例、メチル,エチ
ル,プロピル,ブチル,t−ブチルなどのエステル
基),ベンジルエステル基,p−ニトロベンジルエステ
ル基,p−メトキシベンジルエステル基,p−クロルペ
ンジルエステル基,ベンズヒドリルエステル基,カルボ
ベンゾキシヒドラジド基,t−ブチルオキシカルボニル
ヒドラジド基,トリチルヒドラジド基などがあげられ
る。
原料のカルボキシル基の活性化されたものとしては、た
とえば対応する酸無水物,アジド,活性エステル(ペン
タクロロフェノール,p−ニトロフェノール,N−ハイ
ドロキシサクシンイミド,N−ハイドロキシベンズトリ
アゾール,N−ハイドロキシ−5−ノルボルネン−2,
3−ジカルボキシイミドなどとのエステル)などがあげ
られる。ペプチド結合形成反応は脱水剤(例、ジシクロ
ヘキシカルボジイミド,カルボジイミダゾール等のカル
ボジイミド試薬)の存在下に実施しうる場合がある。
本ペプチド縮合反応は溶媒の存在下に行うことができ
る。溶媒としては、ペプチド縮合反応に使用しうること
が知られているものから適宜選択されうる。たとえば無
水または含水のジメチルホルムアミド,ジメチルスルホ
キサイド,ピリジン,クロロホルム,ジオキサン,ジク
ロルメタン,テトラハイドロフラン,酢酸エチル,N−
メチルピロリドンあるいはこれらの適宜の混合物などが
あげられる。
反応温度はペプチド結合形成反応に使用されうることが
知られている範囲から適宜選択され、通常約−40℃−
約60℃、好ましくは約−20℃−約0℃の範囲から適
宜選択される。
本縮合反応終了後、生成物が保護基を有している場合、
それは常法により離脱できる。かかる常法としては、た
とえば還元的方法(例、パラジウム黒等の触媒を用いる
水素添加,液体アンモニア中金属ナトリウムによる還
元),アシドリシス(例、トリフルオロ酢酸,フッ化水
素,メタンスルホン酸あるいは、チオアニソール等の含
硫化合物の存在下、上記の酸あるいは、その混合物によ
るアシドリシス)などがあげられる。
上記のようにして製造された本発明のペプチドは、反応
終了後混合物から、通常のペプチドの分離手段,抽出,
分配,カラムクロマトクラフィーなどにより採取でき
る。
ポリペプチドの蛋白複合体に関し、キヤリヤー蛋白の種
類およびキヤリヤーとハプテン(この場合ペプチド)と
の混合比は、キヤリヤーにカプリングさせて免疫したハ
プテンに対して抗体が効率よく出来れば、どの様なもの
をどの様な比率でカプリングさせてもよいが、例えばヒ
ト又は牛血清アルブミンや牛サイログロブリンあるいは
ヘモシアニン等を重量比でハプテン1に対し0.1〜2
0、好ましくは1〜5の割合でカプルさせる方法が用い
られる。
また、ハプテンとキヤリヤーのカプリングには、種々の
縮合剤を用いることが出来るが、グルタルアルデヒドや
カルボジイミド等が好都合に用いられる。
ポリペプチド(I)または蛋白複合体を用いて免疫する
に際し、免疫する哺乳動物は羊,山羊,兎,モルモッ
ト,ラット,マウス等の実験動物が使われるが、モノク
ローナル抗体を得るためには、ラット,マウスが好まし
い。免疫方法は、例えばマウスを免疫する場合、皮下,
腹腔内,静脈内,筋肉内,皮内等のいずれのルートから
でも可能であるが、主として皮下,腹腔内,静脈内に
(とりわけ皮下)注入するのが好ましい。また、接種間
隔,接種量等も可変度は高く、種々の方法が可能である
が、例えば2週間隔で2〜8回接種し、最終免疫後、1
〜5日、好ましくは2〜4日後の脾細胞を用いる方法が
よく用いられる。接種量は1回にペプチド量として、マ
ウス当り0.1μg以上、好ましくは10μg〜300
μg用いることが望ましい。又、脾臓を摘出する場合は
その前に、部分採血を行い、血中の抗体価の上昇を確認
した上で、リンパ球源として脾臓細胞を用いる融合実験
を行うことが望ましい。
又、免疫の方法として、ポリペプチド(I)または蛋白
複合体で哺乳動物を免疫する方法について述べたが、例
えばIFN−γ、好ましくは遺伝子組み換え法により大
腸菌を用いて作製したIFN−γ(以後rIFN−γと
記す)を精製し、精製rIFN−γをまず接種した後、
上記ポリペプチド(I)または蛋白複合体で哺乳動物を
免疫するか、又はその逆にポリペプチド(I)又は蛋白
複合体で免疫した後、精製rIFN−γを哺乳動物に追
加接種することもできる。該免疫方法の中、rIFN−
γを接種した後、ポリペプチド(I)又は蛋白複合体で
免疫する当発明による免疫方法は、前者単独で免疫する
方法に比べ、特定のポリペプチド部分を認識する抗体を
取得する上でとりわけ効率がよい。この方法は単にIF
N−γとその特定のペプチド部分との関係だけでなく、
他の分子についてもその特定部位を認識する抗体を取得
したい場合の有効な免疫方法として応用可能である。
上記リンパ球とリンパ球様細胞株との細胞融合は、例え
ば免疫したマウスのリンパ球(とりわけ脾臓細胞由来の
もの)をヒポキサンチン−グアニン−ホスホリボシルト
ランスフェラーゼ欠損(HGRRT-)や、チミジンキナーゼ
欠損(TK)の様なマーカーを持った適切な同種また
は異種(好ましくは同種)のミエローマ等の、リンパ球
様細胞株との間で融合させる。融合には、センダイウイ
ルス,ポリエチングリコール(PEG)等の融合剤が用
いられる。もちろんジメチルスルホキシド(DMSO)
その他の融合促進剤を加えることも可能である。PEG
の重合度は、ふつう1000〜6000,時間は0.5
〜30分,濃度は10%〜80%等が用いられるが、好
ましい条件の一例として、PEG6000を35〜55
%で4〜10分処理することにより、効率よく融合させ
ることが出来る。融合細胞は、ヒポキサンチン−アミノ
プテリン−チミジン培地〔HAT培地;ネイチャー,
56,495−497,(1975)〕等を用いて、選択的に
増殖させることが出来る。
マウスの血清や増殖して来た細胞の培養上清は、目的と
する抗体産生があるか否かについてスクリーニングを行
うことができるが、抗体価のスクリーニングは次の様に
行うことが出来る。即ち、RIA法またはEIA法等の
方法で調べることが出来るが、これらの方法についても
種々の変法が可能である。好ましい測定法の一例とし
て、EIAを用いる方法について述べる。固相にrIF
N−γ又はポリペプチド(I)を常法に従って固定(例
えば96穴のマイクロタイタープレートを固相として用
いるとマルチスキャン等を用いた迅速な測定が可能とな
り有利である)させておき、これに測定したい培養上清
や、マウスの血清を加え、一定時間、定温(以下4〜4
0℃を示す)で反応させる。この後、反応物をよく洗っ
た後、酵素で標識した抗マウス抗体(山羊,兎などのポ
リクローナル抗体に例えばホースラディッシュペルオキ
シダーゼ等の酵素を結合したものを市販品として入手出
来る)を加え、一定時間、定温で反応させる。反応物を
よく洗った後、酵素基質を加え、一定時間,定温で反応
させ、その後、生成発色物を吸光度または螢光度等で測
定することが出来る。
選択培地で増殖を示し、かつrIFN−γへの結合能や
免疫に用いたペプチドに対する抗体活性のみられたウエ
ルの細胞は、限界稀釈法等によりクローニングを行うこ
とが望ましい。クローン化された細胞の上清について同
様のスクリーニングを行い抗体価の高いウエルの細胞を
増やすことにより、免疫したペプチドと反応性を示すモ
ノクローナル抗体産生ハイブリドーマクローンが得られ
る。
これらクローンの産生する抗体が天然のIFN−γ(例
えばヒト末梢血リンパ球からレクチンとホルボールエス
テル等で誘導したもの;以後nIFN−γと記す)およ
びrIFN−γを吸収する能力について生物活性を用い
て調べることができる。その方法として有利に用いられ
る一例を次に述べるが、もちろん種々の変法も可能であ
る。例えばウサギ抗マウスイムノグロブリン抗体をセル
ロースビーズ等の抗体に常法に従いカプリングさせてお
き、これに測定したいハイブリドーマ上清またはマウス
の血清を加え、一定時間、定温で反応させる。この後反
応物をよく洗い一定量のIFN−γを加える。IFN−
γとして、例えばnIFN−γやrIFN−γを加えた
後、一定時間,定温で反応させ、反応上清中に含まれる
IFN−γの活性を測定する。この様にして目的とする
抗体のIFN−γ活性の吸収能を測定することが出来
る。
次に、これらクローンの産生する抗体が、rIFN−γ
やnIFN−γのもつ抗ウイルス作用(以後AVAと略
す)を中和する能力があるか否かを調べることもでき
る。中和活性のある抗体の取得は、該抗体が直接生物活
性に関連した部位を認識していることになるので、IF
N−γを含むサンプルから、IFN−γを精製したり、
EIA法やRIA法を用いて定量したりする上に於て、
極めて重要である。抗体の中和活性は例えば次の様にし
て測ることができる。即ち、一定量のIFN−γに対し
て大過剰量の抗体を加え、一定時間、一定温度で反応さ
せた後、反応物を後述するAVAにて測定することがで
きる。
このようにしてクローン化されたハイブリドーマは、液
体培地中または哺乳動物の腹腔内で増殖させる。例え
ば、液体培地たとえばRPMI−1640に0.1〜4
0%の牛血清を加えた培地等で2〜10日間、好ましく
は3〜5日間培養することにより、培養液から該モノク
ローナル抗体を得ることができるが、この他にマウス等
の適切な哺乳動物の腹腔内に接種し、細胞を増殖させ、
腹水を採取することにより、細胞培養上清よりも遥かに
高力価の抗体を、多量に効率よく取得することが出来
る。このためには、例えばマウスの場合、ミネラルオイ
ル等を前もって接種したBALB/C等のマウスに1×
10〜1×10個、好ましくは5×10〜2×1
個のハイブリドーマを腹腔内等に接種し、7〜20
日後、好ましくは10〜14日後に腹水液等を採取す
る。腹水に生成蓄積した抗体は、例えば硫安分画、DE
AE−セルロースカラムクロマト等により、容易にモノ
クローナル抗体を純粋な免疫クロブリンとして単離する
ことが出来る。
本発明のモノクローナル抗体は、下記の性状をする。
(1) ポリペプチド(I)と結合する。
(2) IFN−γ分子およびそのC末端部分を欠くフラ
グメントと結合し、IFN−αやIFN−βとは結合し
ない。
(3) IFN−γの生物学的活性を中和する。
(4) オクタロニー法による検定によりIgG1のサブ
クラスの抗体に属する。
(5) SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動におい
て、標準免疫グロブリンのH鎖およびL鎖に完全に一致
する2本のバンドのみを示す。
なお本モノクローナル抗体は安全に製造,使用保管する
ことができる。
本発明により得られるモノクローナル抗体は、EIA法
〔イムノケミストリー,15,429−436(197
6)〕或いはRIA法〔サイエンス,158,1570
−1572(1967)〕を活用することにより、生体
中の、或いは試験管内での微量のIFN−γの検出に用
いることが出来ることの他に、たとえば抗体カラムを作
製することにより、今迄大変困難とされていた天然の、
或いは遺伝子組みかえにより作られるIFN−γを、非
常に効率良く精製するのに使用することができる。
当発明において得られたモノクローナル抗体をIFN−
γの定量に用いる場合、例えば当抗体とIFN−γを含
む資料とを一定時間,定温で反応させた後,予め固相に
固定したIFN−γに上記反応物を加え一定時間,定温
で反応させ洗った後、酵素標識した抗マウス抗体を加え
反応させ、更に酵素基質を加え一定時間反応させマルチ
スキャンを用いた色素量の定量を行うことにより関接的
にIFN−γ量を測定するいわゆるELISA(エンザ
イム リンクド イムノソルベントアッセイ)法等によ
る測定が可能である。
又、これらのモノクローナル抗体はIFN−γのN末端
部分を認識する抗体であるので、例えばこれらの抗体と
別個に、IFN−γのC末端部分を認識する抗体を用い
て、これら各々の抗体を第1抗体,第2抗体として用
い、第1抗体を固相に固定し、これに測定したいIFN
−γを含む試料を加え、一定時間,定温で反応させよく
洗った後、例えば酵素標識した第2抗体を加え、一定時
間,定温で反応させ、さらに酵素基質を加えて一定時間
反応させた後、マルチスキャン等を用い比色法により定
量する、いわゆるサンドウィッチ法による定量が可能と
なり、この場合、N末,C末の両末端部分を含む完全分
子のみを測定することができる。この方法によれば、例
えば大腸菌等で作らせたIFN−γ等がプロテアーゼ等
による分解を部分的に受けていた場合にも完全分子のみ
を測定することができるので大変有利に用いることがで
きる。例えば、合成C末端ペプチドで免疫したマウス脾
臓細胞とリンパ球様細胞株との細胞融合によりC末端ペ
プチドを認識する抗体を取得し〔特願昭58−1760
91号(出願日,昭和58年9月22日)明細書(特開
昭59−80646)号公報参照〕、当発明の抗体と組
み合わせて有利に用いることができる。もちろん第2抗
体として、C末端部分以外の認識部位を有する別なモノ
クローナル抗体や、ポリクローナル抗体なども目的に応
じて有利に使い分けることができる。
これらの反応において、酵素標識抗体の代りに125Iな
どのラジオアイトープ標識抗体を用いたRIAによる定
量法も可能であるし、また個々の反応ステップについて
は種々の変法はもちろん可能であり、当発明に記載した
方法に限定されるものではない。
また本発明において得られるモノクローナル抗体を用い
てIFN−γを効率よく精製することができる。該モノ
クローナル抗体はしかるべき担体に化学的に結合させ、
カラムに充填し抗体カラムとして有利に使用できる。
抗体カラムの作製は、例えばハイブリドーマを接種した
腹水等から純粋に精製した本発明のモノクローナル抗体
を適切な担体とカプリングさせることにより、以下の様
な方法でできる。
用いる担体は、カプリングの後にIFN−γが特異的に
効率よく吸着され、その後適切な溶出が可能なものであ
ればどの様なものでもよいが、一例として蛋白の一級ア
ミンが結合し易い様に活性化されたアガロースゲルビー
ズ、例えばアフイゲル−10(バイオラド社製)などが
以下に述べる様な方法で好都合に用いられる。アフイゲ
ル−10と抗体との反応は、0.001〜1M、好まし
くは0.1Mのバイカーボネート等の緩衝液中で反応を
行なう。反応条件は0゜〜20℃,10分〜24時間、
種々のpHが可能であるが、好ましくは4℃、4時間,
pH3〜10の条件が用いられる。混合するアフイゲル
−10の抗体の量比は、アフイゲル1mlに対し抗体量が
約50mg位迄は多ければ多い程多くの抗体がつくので、
この範囲内でいくらでもよいが、結合効率およびアフイ
ニテイカラムクロマトグラフィーにおける精製効率を考
慮して10〜30mgの抗体が好都合に用いられる。この
様にしてできた抗体−担体結合物は、反応に用いた緩衝
液でよく洗った後、数日放置するか、もしくは最終濃度
0.05Mのエタノールアミン・塩酸を加え4℃で1時
間反応させる等の方法により、残存する未反応の活性基
をブロックした後、適切なカラムにつめることにより、
抗体カラムとして使用できる。
上記した抗体カラムで精製するに際しては、たとえばヒ
ト免疫インターフェロン蛋白質含有資料を中性附近の緩
衝液、たとえばリン酸緩衝液やトリス・塩酸緩衝液に溶
解して抗体カラムに吸着させる。次にカラムを同じ緩衝
液で洗浄したのち、IFN−γを溶出する。溶出液とし
ては、例えばグアニジン塩(塩酸塩,硫酸塩など)や尿
素等のたん白変性剤を含む溶液,チオシアン化カリなど
カオトロピックイオンを含む溶液,弱酸性溶液たとえば
酢酸溶液,ポリエチレングリコールを含む溶液,資料に
くらべ抗体に、より結合し易いペプチドを含む溶液,高
濃度塩溶液などおよびこれらの組み合せた溶液などが用
いられ、ヒトIFN−γの分解をあまり促進しないもの
が好ましい。
カラム溶出液は、常法により緩衝液で中和する。必要に
より再度上記の抗体カラムによる精製操作を行なうこと
ができる。
ここで得られるヒトIFN−γ蛋白質溶液は透析に付
し、必要によりこれを凍結乾燥により粉末とすることが
できる。凍結乾燥に際しては、ソルビトール,マンニト
ール,デキストロース,マルトース,グリセロースなど
の安定剤を加えることができる。
該抗体カラムを用いれば、IFN−γをコードする塩基
配列を含有する形質転換体等を用いるIFN−γを製
造,精製する際に生成するC末端部分を欠いた15K,
16K,17Kスピーシーズなど各種IFN−γフラグ
メントやこれらフラグメントを複数含有する組成物〔カ
ポン,D.J.ら,第3回 アニュアル インターナショナ
ル コングレス フォア インターフェロン リサーチ
(1982),マイアミ,フロリダ;米国特許出願第
534,038号(出願日,1983年9月20日)明
細書(米国特許第4,604,284号公報)および米
国特許出願第533,876号(出願日,1983年9
月20日)明細書参照〕の精製も有利に実施することが
できる。
本発明のポリペプチド(I)は、ヒトIFN−γアミノ
酸配列のN末端側に存在するシステインを含有しないも
のである。したがって、当該ペプチドを用いた免疫処理
により製造されるモノクローナル抗体は、システインに
対する認識能を有しないことを特徴とするものである。
そもそもIFN−γは通常の存在状態では、1位のシス
テインおよび3位のシステインによりS−S結合で多量
化しているので、システインに対する認識能を有するモ
ノクローナル抗体のこの能力はかかるIFN−γの精
製,検出には寄与し得ない。
本発明のモノクローナル抗体は、かかる不要な結合能を
有しないものであり、この特性のために、有利にIFN
−γ単量体,多量体およびIFN−γのC末端部を欠く
各種フラグメントの精製,検出に用いることができる。
すなわち同時に混存する他のシステイン含有蛋白質や蛋
白分解物と結合しないため、上記の精製,検出におい
て、正確、有利に使用することができる。
本願明細書中記載したウイルス活性測定は、ヒト羊膜由
来WISH細胞に対する水泡性口内炎ウイルス(VS
V)の細胞変性効果防止試験によった。
なおここでIFNの活性としてのU/ml(ユニット/m
l)の出し方は以下の様に行った。ユニットの確定した
国際標準IFN−αと白血球由来の粗IFN−γをヒト
羊膜由来FL細胞株に対するVSVの細胞変性効果防止
試験を用いて測定し、その力価の比較から白血球由来粗
IFN−γの力価を決定しIFN−γの標準品とした。
目的とする資料中のIFN−γの力価算定のためには、
常にこの標準IFN−γを並べて前述のWISH−VS
Vの系でアッセイを行い、その比率から力価を算出し
た。
また本願明細書中IFN−γのC末端部分を欠くフラグ
メントとは、例えば成熟型IFN−γ分子のN末端アミ
ノ酸から131番目までのアミノ酸残基を含み132番
目以降のいずれかの部分で切断された前記の15K,1
6Kおよび17Kスピシーズやその他各種のポリペプチ
ドを意味する。
本願明細書において、アミノ酸,ペプチド,保護基,活
性基,その他に関し略号で表示する場合、それらはIU
PAC−IUB(Commission on Biological Nomenclat
ureによる略号あるいは当該分野における慣用略号に基
づくものであり、その例を次に挙げる。また、アミノ酸
などに関し光学異性体がありうる場合は、特に明示しな
ければL体を示すものとする。
DNA:デオキシリボ核酸 A:デオキシアデニル酸 T:チミジル酸 G:デオキシグアニル酸 C:デオキシシチジル酸 RNA:リボ核酸 dATP:デオキシアデノシン三リン酸 dTTP:チミジン三リン酸 dGTP:デオキシグアノシン三リン酸 dCTP:デオキシシチジン三リン酸 ATP:アデノシン三リン酸 EDTA:エチレンジアミン四酢酸 SDS:ドデシル硫酸ナトリウム Lys:リジン Asp:アスパラギン酸 Asn:アスパラギン Glu:グルタミン酸 PyroGlu:ピログルタミン酸 Gln:グルタミン Pro:プロリン His:ヒスチジン Gly:グリシン Ala:アラニン Val:バリン Leu:ロイシン Ser:セリン Tyr:チロシン Phe:フェニルアラニン Z:カルボベンゾキシ Boc:t−ブトキシカルボニル OBut:t−ブチルエステル OBzl:ベンジルエステル ONB:N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−
ジカルボキシイミドエステル DCC:N,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド WSCD・HCl:1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロ
ピル)カルボジイミド・塩酸塩 HONB:N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3
−ジカルボキシイミド HOB:N−ヒドロキシベンゾトリアゾール DCHA:ジシクロヘキシルアミン DMF:N,N′−ジメチルホルムアミド 以下、実施例および参考例により本発明をより具体的に
説明するが、本発明はこれらに制限されるものではな
い。
なお実施例において開示するマウス B ハイブリドー
マWNγ2−76.53は、パスツール研究所〔フラン
ス国パリ〕のC.N.C.M.に寄託番号No.I−257として
寄託されている。
以下の実施例において、薄層クロマトグラフィーは、メ
ルク社製シリカゲルプレート60F254を用い、下記の
展開溶媒を用いた。
Rf1:クロロホルム:メタノール:酢酸=9:1:0.
5 Rf2:クロロホルム:メタノール:水=7:3:0.5 Rf3:n−ブタノール:ピリジン:酢酸:水=30:2
0:6:24 Rf4:酢酸エチル:n−ブタノール:酢酸:水=1:
1:1:1 実施例1 (i)Z−Asn−Ala−Gly−OBu の製造 Z−Gly−OBu 8gをメタノール500mlに
溶解し、パラジウム黒を触媒として還元した(以下の接
触還元もすべてパラジウム黒を触媒とした)。触媒をろ
去し、溶媒を留去した残留物を、Z-Ala-OH 6.7g,
HONB 6.5gとともに酢酸エチルとジオキサン
(1:1)の混合溶媒300mlに溶解し、氷冷下にDC
C6.8gを加え、4時間撹拌し、さらに室温で12時
間撹拌した。析出物をろ去し、溶媒を留去した残留物を
酢酸エチル300mlに溶解し、5%NaHCO水,
0.2NHCl,水で洗い無水硫酸ナトリウムで乾燥し
たのち、溶媒を留去した。残留物をメタノール400ml
に溶解し、先と同様に還元し、Z-Asn-OH 8.0g,H
ONB 8.1gと共にDMF200mlに溶解した。氷
冷下にDCC6.8gを加え、0℃、4時間、室温16
時間撹拌した。析出物をろ去し、溶媒を留去し、残留物
をDMFとアセトニトリルより結晶としてろ取し、アセ
トニトリルで洗った。
収量8.1g(66.3%) Rf10.52 融点 189−190℃ ▲〔α〕25 D▼−29.8゜(c=0.32,メタノー
ル) 元素分析 C2130として 計算値:C,55.99;H,6.71;12.44 分析値:C,55.95;H,6.78;N,12.4
3 (ii)Z-Phe-Asn-Ala-Gly-OBut の製造 Z-Asn-Ala-Gly-OBut 4.1gをDMF200mlに溶解
し、接触還元した。触媒をろ去した溶液にZ-Phe-OH
3.3g,HONB 2.4gを加え、さらに冷却下に
DCC 2.5gを加え0℃で4時間、室温で12時間
かきまぜた。析出物をろ去し、溶媒を留去した残留物を
アセトニトリルとメタノールから結晶化し、さらにメタ
ノールで再結晶した。
収量3.82g(68.5%) Rf1 0.56 融点 210−212℃(分解) ▲〔α〕25 D▼−28.9゜(c=0.37,メタノー
ル) 元素分析 C3039として 計算値:C,60.29;H,6.58;N,11.7
2 分析値:C,59.98;H,6.39;N,11.7
3 (iii)Z-Tyr-Phe-Asn-Ala-Gly-OButの製造 Z-Phe-Asn-Ala-Gly-OBut 3.61gをDMF200ml
に溶解し接触還元した。触媒をろ去した溶液に、Z-Tyr-
OH(Z-Tyr-OH・DCHA 3.7gより調製),HONB
1.52gを加え、冷却下にDCC 1.7gを加え0
℃で4時間、室温で12時間反応した。不溶物をろ去し
溶媒を留去した残留物をアセトニトリルを加え結晶化
し、メタノールより再結晶した。
収量3.72g(73.8%) Rf10.38 融点 242−243℃(分解) ▲〔α〕25 D▼−34.7゜(c=0.28,メタノー
ル) 元素分析 C394810として 計算値:C,61.56;H,6.36;N,11.0
5 分析値:C,61.29;H,6.19;N,10.8
6 (iv)Z-Lys(Boc)-Tyr-Phe-Asn-Ala-Gly-OButの製造 Z-Tyr-Phe-Asn-Ala-Gly-OBut 1.9gをDMF100
mlに溶解し接触還元した。触媒をろ去した溶液にZ-Lys
(Boc)-OH 1.05g,HONB644mgを加え、冷却
下にDCC 652mgを加え、0℃で4時間、室温で1
2時間撹拌した。不溶物をろ去し、溶媒を留去した残留
物をアセトニトリルを加え結晶化し、メタノールより再
結晶した。
収量1.9g(76.9%) Rf10.39 融点 213℃(分解) ▲〔α〕25 D▼−34.2゜(c=0.40,メタノー
ル) 元素分析 として 計算値:C,60.16;H,6.97;N,11.2
3 分析値:C,60.26;H,6.83;N,10.7
9 (V)Z-Lys(Boc)-Lys(Boc)-Tyr-Phe-Asn-Ala-Gly-OBut
の製造 Z-Lys(Boc)-Tyr-Phe-Asn-Ala-Gly-OBut1.8gをDM
F 100mlに溶解し接触還元した。触媒をろ去した溶
液にZ−Lys(Boc)−OH762mgとHONB
433mgを加え、冷却下にDCC 454mgを加え、0
℃、4時間、室温で12時間撹拌した。不溶物をろ去し
溶媒を留去した残留物にアセトニトリルを加え粉末とし
てろ取し、メタノールで洗った。
収量1.82g(82.2%) Rf10.41 融点 >250℃ ▲〔α〕25 D▼−26.0゜(c=0.30,メタノー
ル) 元素分析 C61881610として 計算値:C,60.18;H,7.29;N,11.5
1 分析値:C,59.95;H,7.28;N,11.1
9 (vi)Boc-Asn-Leu-OBzl の製造 H-Leu-OBzl・pTSOH 7.87g,Boc-Asn-OH4.64
g,HONB5.4g,トリエチルアミン3mlをDMF
300mlに溶解し冷却下にDCC 4.54gを加え、
0℃で4時間、室温で8時間かきまぜた。析出物をろ去
し溶媒を留去して得られた残留物を酢酸エチル500ml
に溶解し、5%−NaHCO3水,0.2N HCl,水で洗
い無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し結晶を
得、アセトニトリルより再結晶した。
収量7.1g(81.5%) Rf10.76 融点 140−141℃ ▲〔α〕25 D▼−42.9゜(c=0.23,メタノー
ル) 元素分析 C2233として 計算値:C,60.67;H,7.64;N,9.65 分析値:C,60.57;H,7.33;N,9.29 (vii)Z-Glu(OBut)-Asn-Leu-OBzlの製造 Boc-Asn-Leu-OBzl 4.36gをトリフルオロ酢酸30
0mlに溶解し、10分後に溶媒を留去して得られた残留
物にエーテルを加えろ取した。乾燥ののち酢酸エチルと
ジオキサン(1:1)の混合溶媒200mlに溶解し、ト
リエチルアミン1.5mlで中和した。この溶液にZ-Glu
(OBut)-ONB(Z-Glu(OBut)-OH・DCHA5.2gより調製
したZ-Glu(OBut)-OH,HONB2.16g,DCC2.
27gより合成)を加え20時間撹拌した。溶媒を留去
したのち酢酸エチル300mlに抽出し5% NaHCO3水,
0.2N HCl,水で洗い無水硫酸ナトリウムで乾燥
した。溶媒を留去し残留物にアセトニトリルを加えろ取
した。
収量5.1g(78.0%) Rf10.77 融点 176−178℃ ▲〔α〕25 D▼−32.6゜(c=0.31,メタノー
ル) 元素分析 C3446として 計算値:C,62.37;H,7.08;N,8.56 分析値:C,61.68;H,7.35;N,8.39 (viii)Z-Ala-Glu(OBut)-Asn-Leu-OHの製造 Z-Glu(OBut)-Asn-Leu-OBzl4.6gをメタノール200
mlと酢酸100mlの混合溶媒に溶解し接触還元した。触
媒をろ去し溶媒を留去した残留物をトリエチルアミン
1.1mlと共に50%含水DMF 900mlに溶解し、
Z-Ala-ONB(Z-Ala-OH 1.88g,HONB 1.82
g,DCC 1.91gより合成)を加え撹拌した。1
6時間後溶媒を留去し残留物に酢酸エチルとアセトニト
リル各100mlを加えて粉末としてろ取し、アセトニト
リルで洗った。
収量3.78g(84.6%) Rf10.18 融点 213−214℃(分解) ▲〔α〕25 D▼−39.1゜(c=0.46,メタノー
ル) 元素分析 C304510として 計算値:C,56.68;H,7.14;N,11.0
2 分析値:C,56.75;H,7.18;N,11.3
1 (ix)Z-Glu(OBut)-Ala-Glu(OBut)-Asn-Leu-OH の製造 Z-Ala-Glu(OBut)-Asn-Leu-OH 3.5gをメタノール3
00mlに溶解し、接触還元した。触媒をろ去し溶媒を留
去したのち、トリエチルアミン0.825mlと共に50
%含水−DMF 500mlに溶解し、この溶液にZ-Glu
(OBut)-ONB(Z-Glu(OBut)-OH・DCHA3.42gよ
り調製したZ-Glu(OBut)-OH,HONB 1.43g,D
CC 1.5gより合成)を加え16時間撹拌した。溶
媒を留去し、酢酸1mlと共にDMF 100mlに溶解し
たのち1/3に濃縮しアセトニトリルを加え結晶化し、ア
セトニトリルより再結晶した。
収量3.8g(84.2%) Rf10.16 融点 209−210℃(分解) ▲〔α〕25 D▼−32.1゜(c=0.22,メタノー
ル) 元素分析 C396013として 計算値:C,56.06;H,7.37;N,10.2
4 分析値:C,56.36;H,7.56;N,9.94 (X)Z-Lys(Boc)-Glu(OBut)-Ala-Glu(OBut)-Asn-Leu-O
Hの製造 Z-Glu(OBut)-Ala-Glu(OBut)-Asn-Leu-OH2.46gをD
MFと酢酸(1:1)の混合溶媒300mlに溶媒し接触
還元した。触媒をろ去し溶媒を留去した残留物を、トリ
エチルアミン1.0mlとともに50%含水DMF 50
0mlに溶解し、Z-Lys(Boc)-ONB(Z-Lys(Boc)-OH1.37
g,HONB 778mg,DCC 817mgより合成)
を加え16時間反応した。溶媒を留去したのち10%酢
酸含有DMF200mlに溶解し不溶物をろ去したのち溶
媒を再び留去した。残留物にアセトニトリルを加えろ過
し、メタノールと水から再結晶した。収量2.0g(6
3.5%) Rf10.16融点 227℃(分解) ▲〔α〕25 D▼−32.5゜(c=0.31,メタノー
ル) 元素分析 として 計算値:C,56.75;H,7.72;N,10.5
9 分析値:C,56.83;H,7.56;N,10.5
6 (xi)Z−Val−Lys(Boc)−Glu(OBu
t)−Ala-Glu(OBut)-Asn-Leu-OHの製造 Z-Lys(Boc)-Glu(OBut)-Ala-Glu(OBut)-Asn-Leu-OH1.
95gをDMFと酢酸(1:1)の混合溶媒300mlに
溶媒し接触還元した。触媒をろ去し溶媒を留去した残留
物をトリエチルアミン0.6mlと共に10%−含水DM
F 300mlに溶解し、Z-Val-ONB(Z-Val-OH560mg,
HONB482mg,DCC506mgより合成)を加え1
6時間撹拌した。溶媒を留去し残留物を10%酢酸含有
DMF 200mlに溶解し不溶物をろ去したのち溶媒を
留去した。残留物にアセトニトリルを加えろ取し、メタ
ノールと水から再沈殿した。
収量1.55g(72.8%) Rf10.16 融点 237−239℃(分解) ▲〔α〕25 D▼−34.1゜(c=0.45,メタノー
ル) 元素分析 C558917として 計算値:C,57.52;H,7.81;N,10.9
8 分析値:C,57.34;H,7.87;N,10.8
7 (xii)Z-Tyr-Val-Lys(Boc)-Glu(OBut)-Ala-Glu(OBut)-
Asn-Leu-OHの製造 Z-Val-Lys(Boc)-Glu(OBut)−Ala−Glu(O
Bu)−Asn-Leu-OH1.36gを酢酸100mlに溶解
し接触還元した。触媒をろ去し溶媒を留去した残留物を
トリエチルアミン0.36mlとともにDMF350mlに
溶解し、この溶液にZ-Tyr-ONB(Z-Tyr-OH・DCHA77
5mgより調製したZ-Tyr-OH,HONB337mg,DCC
354mgより合成)を加え16時間撹拌した。溶媒を留
去し、10%酢酸含有DMF200mlに溶解し不溶物を
ろ去したのち再び溶媒を留去した。残留物にアセトニト
リルを加えろ取し、メタノールと水から再沈殿した。
収量1.21g(76.9%) Rf10.11 融点 235−237℃(分解) ▲〔α〕25 D▼−26.2゜(c=0.34,メタノー
ル) 元素分析 C64981910として 計算値:C,58.61;H,7.53;N,10.6
8 分析値:C,58.45;H,7.85;N,10.9
0 (xiii)Z-Tyr-Val-Lys(Boc)-Glu(OBut)-Ala-Glu(OBut)
-Asn-Leu-Lys(Boc)-Lys(Boc)-Tyr-Phe-Asn-Ala-Gly-OBu
tの製造 実施例1(V)で得たZ-Lys(Boc)-Lys(Boc)-Tyr-Phe-As
n-Ala-Glu-OBut609mgをDMF 50mlに溶解し接触
還元した。触媒をろ去したにZ-Tyr-Val-Lys(Boc)-Glu(O
But)-Ala-Glu(OBut)-Asn-Leu-OH 656mg,HOBt
297mgを加え溶解し、氷−食塩浴中で冷却した。冷
却下WSCD・HCl 211mg,トリエチルアミン
0.16mgを加え4℃の低温室で48時間撹拌した。溶
媒を留去し、析出物にアセトニトリルと酢酸エチルとエ
ーテル(1:1:1)の混合溶媒を加えろ取した。
収量0.8g(67.3%) Rf20.68 融点 >250℃ ▲〔α〕25 D▼+1.9゜(c=0.11,DMF) 元素分析 C1171783220として 計算値:C,59.12;H,7.55;N,11.7
9 分析値:C,59.08;H,7.40;N,11.5
0 (xiv)Boc-Glu-Asp(OBzl)-Pro-OHの製造 Boc-Asp(OBzl)-Pro-OH・DCHA3.01gより調製し
たBoc-Asp(OBzl)Pro-OHをトリフルオロ酢酸30mlに溶
解し10分後に溶媒を留去する。6N塩酸−ジオキサン
1mlを加えよくかきまぜたのちエーテルを加え沈殿を
得、ろ取した。乾燥したのち、トリエチルアミン1.5
mlと共にDMF100mlに溶解し、この溶液にBoc-Glu-
ONB(Boc-Gln-OH1.5g,HONB1.3g,DCC
1.36gより合成)を加え20時間撹拌した。溶媒を
留去し残留物にエーテルと5%NaHCO3水各100mlを加
え溶解し、水層を冷却下1N HClでpH2とし酢酸
エチル200mlで抽出し、水洗いしたのち乾燥した。溶
媒を留去し残留物をアセトニトリルより結晶化し、同じ
溶媒で再結晶した。
収量1.29g(46.9%) Rf20.23 融点 129−130℃ ▲〔α〕25 D▼−57.5゜(c=0.42,メタノー
ル) 元素分析 C2636として 計算値:C,59.92;H,6.61;N,10.2
1 分析値:C,56.80;H,6.45;N,10.0
1 (xv)PyroGlu-Asp-Pro-Tyr-Val-Lys-Glu-Ala-Glu-Asn-
Leu-Lys-Lys-Tyr-Phe-Asn-Ala-Gly-OHの製造 Z-Tyr-Val-Lys(Boc)-Glu(OBut)-Ala-Glu(OBut)-Asn-Leu
-Lys(Boc)-Lys(Boc)-Tyr-Phe-Asn-Ala-Gly-OBut178m
gを10%含水DMF300mlに溶解し接触還元した。
触媒をろ去し、溶媒を留去した残留物をBoc-Gln-Asp(OB
ut)-Pro-OH 62mg,HOB 49mgと共にN−メチ
ルピロリドン10mlに溶解し、冷却下にWSCD・HC
l34ml,トリメチルアミン0.03mlを加え20時間
反応した。溶媒を留去し残留物に水を加え沈殿を得、ろ
取乾燥した。収量145mg(69.0%) これを5%
−含水トリフルオロ酢酸15mlに溶解し室温で60分置
いたのち溶媒を留去し20%含水酢酸50mlに溶解し接
触還元した。触媒をろ去し溶媒を留去した残留物を水2
00mlに溶解し、28%アンモニア水10mlを加え30
分静置し、触媒を留去し酢酸酸性にし凍結乾燥した。こ
れを5N酢酸1mlに溶解し、同じ溶媒で充填したセファ
デックスLH−20(2×85cm)のカラムに付し展開
した。67〜96.4mlの区分を集め凍結乾燥した。こ
れをさらにTSK−LS−410のカラム(2.14×
7.5cm+2.14×30cm)を用いるHPLCで精製
し目的物を得た。収量36mg(35.3%) Rf30.27, Rf40.18 ▲〔α〕26 D▼−59.8゜(c=0.17,0.1N
−酢酸) アミノ酸分析:Lys 2.94(3),Asp 3.
05(3),Glu 3.11(3),Pro 0.9
5(1),Gly 1.0(1),Ala 1.97
(2),Val 0.88(1),Leu 0.99
(1),Tyr 1.62(2),Phe 0.98
(1) (平均回収率68.1%) 実施例2 免疫原の調製 実施例1で得られたIFN−γN末(4−21)ペプチ
ド(以下IFN−γNP)とウシサイログロブリン(以
下TG)の結合は、ガロインドらの方法に準じて行なっ
た〔ホルモンメタボリックリサーチ,,241(19
76)〕。即ちIFN−γNP2.53mgをTG3.8
1mgと混合し、2mlの200mMのフォスフェートバッ
ファーを加え、氷水中でよく撹拌した。これに蒸溜水で
2.5%濃度になるよう希釈したグルタールアルデハイ
ド200μlを、1滴ずつゆっくりと加えた後、3時間
氷水中で撹拌しながら反応させた。反応後、蒸留水で透
析を充分に行ない、凍結乾燥を行なって免疫原とした。
なお、精製されたrIFN−γは特願昭58−1760
91号明細書(特開昭59−80646)号公報記載の
方法に準じて作製した。
実施例3 免疫 実施例2で得たrIFN−γを、タンパク量として30
μg,フロインドコンプリートアジュバント(FCA)
とよく混合し、7〜8週令のBALB/C雌マウスの皮
下に接種した(初回接種)。初回接種の2週後、同量の
rIFN−γをフロインドインコンプリートアジュバン
ド(FIA)とよく混合し、皮下に接種した(二次接
種)。三次・四次接種は2週間隔で二次接種と同じ方法
で行なった。五次,六次接種は、実施例2で得たIFN
−γNP−TG結合物をタンパク量として30μg,F
IAとよく混合し、皮下に2週間隔で接種した。六次接
種の二週後,rIFN−γ25μg,IFN−γNP−
TG結合物20μgを0.5mlの生理食塩水に浮遊さ
せ、静脈内に最終免疫を行なった。
実施例4 ELISA法を用いた抗体アッセイ法 実施例3の方法で免疫したマウス血清あるいは実施例5
で得られるハイブリドーマ培養上清中の抗体活性はエン
ザイム リンクド イムノソーベント アッセイ(EL
ISA)法を用いて検索した。即ち、実施例2で記載の
rIFN−γまたはIFN−γNPを15μg/mlにな
るよう0.1M重炭酸ナトリウムを含有したリン酸緩衝
液(pH8.0)に浮遊させ、96ウエルマイクロプレートの
各ウエルに100μlずつ分注し、4℃で24時間反応
させた。反応後、ウエルの余剰の結合部位をふさぐため
2%牛血清アルブミン(BSA)含有リン酸緩衝液を1
00μlずつ分注し、4℃で24時間処理し、ELIS
Aに使用するプレートを作製した。
以上のように調製したプレートに血清あるいはハイブリ
ドーマ培養上清100μlを加え、24℃で3時間反応さ
せた。反応後、生理食塩水でよく洗浄し、ホースラディ
シュベルオキシダーゼでラベルしたヤギ抗マウスイムノ
グロブリン抗体を各ウエルに100μl加え、室温で3
時間反応させた。反応終了後、各ウエルをリン酸緩衝液
でよく洗浄し、10mlの0.1Mクエン酸緩衝液に22
mgのオルソフェニレンジアミン,10μlのH
加えた酵素基質溶液100μlを各ウエルに加えて、酵
素反応を室温で15分行ない、4規定硫酸で反応を停止
させた。反応停止後、タイターテックマルチスキャン
(フロー社製)を用いて波長492nmで発色色素量を
測定し、抗体の活性を判定した。
実施例5 細胞融合および抗体のアッセイ 実施例3の最終免疫の3日後マウスの脾臓を摘出し、ス
テンレスメッシュで圧迫,過し、イーグルズ・ミニマ
ム・エッセンシャルメディウム(MEM)に浮遊させ、
脾臓細胞浮遊液を得た。細胞融合に用いる細胞として、
BALB/Cマウス由来ミエローマ細胞P3−×63,
Ag8.U1(P3U1)を用いた〔カレント トピッ
クス イン マイクロバイオロジー アンド イムノロ
ジー,81,1−7,(1978)〕。細胞融合は、原
法〔ネイチャー,256,495−497,(197
5)〕に準じて行なった。即ち、リンパ球含有脾臓細胞
およびP3U1をそれぞれ血清を含有しないMEMで3
度洗浄し、脾臓細胞とP3U1数の比率を5:1になるよう
混合して、800回転で15分間遠心を行なって細胞を
沈殿させた。上清を充分に除去した後、沈殿を軽くほぐ
し、45%ポリエチレングリコール(PEG)6000
-(コッホライト社製)を0.3ml加え、37℃温水槽
中で7分間静置して融合を行なった。融合後細胞に毎分
2mlの割合でMEMを添加し、合計12mlのMEMを加
いた後600回転15分間遠心して上清を除去した。こ
の細胞沈殿物を10%牛胎児血清を含有するRPMI1
640メディウム(RPMI1640−10FCS)に
P3U1が1ml当り2×10個になるよう浮遊し、2
4穴マルチデイシュ(リンブロ社製)に1ウエル1mlず
つ120ウエルに播種した。播種後、細胞を37℃で5
%炭酸ガスフラン器中培養した。24時間後、HAT
(ヒポキサンチン1×10-4M,アミノプリテン4×1
-7M,チミジン1.6×10-5M)を含んだPRMI
1640−10FCS培地(HAT培地)を1ウエル当
り1mlずつ添加することにより、HAT選択培養を開始
した。HAT選択培養は、培養開始3,5,7日後に旧
液を1ml捨てたあと、1mlのHAT培地を添加すること
により継続した。ハイブリドーマの増殖は、細胞融合後
10〜14日で播種した全ウエルに認められ、培養液が
黄変したとき(約1×10/ml)、上清を採取し、r
IFN−γをコートしたマイクロプレートを用いたEL
ISA法(実施例4記載)で、抗体の有無を検討した。
抗体活性は、120ウエル中15ウエルに認められた
(第1図)。
次に、得られたこれら15ウエルからの抗体のうち、I
FN−γのN末部を認識する抗体を選択するため、各々
の上清50μlと、IFN−γNPまたはIFN−γC
末(131−146)ペプチド(以下IFN−γCP)
〔特願昭58-176091号(出願日,昭和58年9月22
日)明細書(特開昭59-80646)号公報参照〕をそれぞれ
20μg/mlに調製したもの50μlとを混合し、37
℃で1時間反応させた後、この混合液中の抗体価を、上
記のELISA法で検討した。なお対照はIFN−γN
PまたはIFN−γCP溶液の代りにHAT培地を用い
た。この実験でもし、抗体がIFN−γN末部を認識す
るものならば、IFN−γNPにより抗体の活性基がマ
スクされ、マイクロプレート上のrIFN−γに結合し
ない筈である。結果は、15ウエル中いくつかのウエル
の抗体のrIFN−γへの結合がIFN−γNPによっ
て阻害されることが分り、このうちWNγ2−76では
著明に抑制された。また対照として用いたIFN−γC
末部を認識するγ3−11.1モノクローナル抗体〔特
願昭58−176091号(出願日,昭和58年9月22
日)明細書参照〕は、IFN−γCPにより著明に抑制
された(第1表)。
なお、rIFN−γ単独で過免疫したマウスの脾臓細胞
を用いた融合実験からは、IFN−γNPに結合し、か
つrIFN−γに結合する抗体を産生するハイブリドー
マを得ることができなかった。
実施例6 クローニング 実施例5で得られたWNγ2−76ハイブリドーマを、
限界希釈法によりクローニングを行なった。即ち、ハイ
ブリドーマが2個/mlになるようRPMI−20FCS
に浮遊させ、96穴マイクロプレート(ヌンク社製)に
1ウエル当り、0.1mlずつ分注した。分注する際、フ
ィーダー細胞としてBALB/Cマウスの胸腺細胞をウ
エル当り5×10個になるように加えた。このように
して、約2週間後には細胞の増殖が認められるようにな
り、上清を採取して、抗体の有無を実施例4記載のEL
ISA法で調べた。その結果、得られた71クローン中
10クローンに抗体活性を認め、これらの抗体全てが、
rIFN−γおよびIFN−γNPを認識することが分
った(第2図)。
実施例7 抗体産生ハイブリドーマの腹水化および腹水
からの抗体精製 クローニングによって得られたマウス B ハイブリド
ーマWNγ2−76.53細胞1×10個を、あらか
じめ0.5mlのミネラルオイルを腹腔内に投与しておい
たBALB/Cマウスの腹腔内に接種することにより腹
水化を行なった。ハイブリドーマを腹腔に投与して10
日後、腹水を採取した。得られた腹水7mlから、ステー
リンら〔ジャーナル オブ バイオロジカルケミストリ
ー,256,9750−9754,(1981)〕の方
法に準じてモノクローナル抗体を精製した。まず腹水か
らフイブリン様物質を除去するため10,000回転1
5分間遠心した後、リン酸緩衝液−食塩水(PBS:
8.1mM-NaH2PO4,1.5mM KH2PO4,2.7mM
KCl,137mM NaCl,pH7.2)で28
0nmの紫外部吸収(A280 )が12〜14の値を示す
濃度に希釈した。希釈後サンプルに飽和硫酸アンモニウ
ム溶液を47%の濃度になるように加え、4℃で撹拌し
ながら60分間塩析を行ない、その後遠心(10,00
0回転,15分間)を行なって沈澱物を得た。沈澱物を
50mM NaCl含有20mMトリス緩衝溶液(pH
7.9)に溶遊し、同溶液2に対して透析を行なっ
た。2時間後、2の新しい同じ透析液に換え、さらに
15時間透析を行なった。透析後、沈澱を除去するため
10,000回転15分間遠心を行ない、上清をA280
の値が20〜30の濃度になるように調整した。このサ
ンプルを充分量の50mM−NaCl含有トリス緩衝溶
液で順化した13mlのDEAEセルロースカラム(ワッ
トマンDE52)にかけ、50mM NaCl 含有トリ
ス緩衝溶液でよく洗った後、50mM−500mM N
aClを含む同緩衝液の濃度勾配塩溶液を用いて1.5
ml/分の流出速度で分画を行なって素通り分画を濃縮
し、モノクローナル抗体WNγ2−76.53を得た。
抗体の純度の確認にはラエムリらの方法〔ネイチャー,
227,680−685,(1970)〕に準じてSDS−ポ
リアクリルアミドゲル電気泳動を用いた。すなわち硫安
塩析し、DEAEセルロースカラムで素通りした分画
を、2−メルカプトエタノールで還元を行ない10%S
DSゲル,180ボルト,2.5時間泳動を行なった。
その結果、分子量約52キロダルトン前後にH鎖,約2
8キロダルトン前後にL鎖の2つのバンドが認められた
(第3図)。
実施例8 モノクローナル抗体のIFN−γに対する結
合能および中和能 実施例7で精製されたモノクローナル抗体WNγ2−7
6.53が、IFN−γに結合し、かつ中和する能力が
あるかどうかを次の方法で検討した。
結合能:ウサギ抗マウスIgG抗体を結合させた3%セ
ルロース溶液500μlに精製した抗体を500μl
(約25μgの抗体含有)加え、4℃で24時間反応さ
せた。反応後セルロースを生理食塩水でよく洗浄し、1
100U/mlのIFN−γを加え、4℃で24時間反応
させ、上清中のIFN活性を測定した。IFN−γサン
プルとして、実施例2記載のrIFN−γおよびヒト末
梢血リンパ球をコンカナバリンA40μg/mlと12−
0−テトラデカノイル−ホルボール−13−アセテート
15ng/mlで刺激して72時間後採取した上清(nI
FN−γ)を用いた。また対照として500μlのIF
N−α(ナマルバ細胞をセンダイウイルス10HAユニ
ットで刺激して48時間後の培養上清で550U/mlの
IFN−αを含む),500μlのIFN−β(リー・
バイオモレギュラー・リサーチラボラトリーズ社から購
入したもの1100U/mlのIFN−βを含む)を用い
た。IFN活性の測定は、マイクロプレートを用いた細
胞変性効果(CPE)リーディング法で測定した〔アプ
ライド マイクロバイオロジー,16,1706−17
07,(1968)〕。すなわち、96穴マイクロプレ
ート(ヌンク社製)全てのウエルに50μlのMEMを
入れ、最初のウエルにIFNサンプルを50μl加え
て、連続的に2倍希釈を行なった。このようにした各ウ
エルに、WISH細胞を20%FCS含有MEMに1ml
当り4×10個になるよう調整した細胞浮遊液50μ
lを加え、24時間,37℃,炭酸ガスフラン器で培養
した。培養後、水泡性口内炎ウイルス(ニュージャーシ
ー株)を2000TCID50(テイツシューカルチュア
インフェクテイングドーズ50)になるようMEMで調
整し、その50μlを各々のウエルに加え、37℃,炭
酸ガスフラン器内で培養した。約35時間後、IFNサ
ンプルを加えていないウエルの細胞が100%CPEを
起こした時点で、各ウエルのCPEを顕微鏡で観察し、
50%のCPEを起こしているウエルのIFN−サンプ
ルの希釈数の逆数をもってIFNの力価とした。
中和能:上記の2種のIFN−γ(nIFN−γ,rI
FN−γ),IFN−αおよびIFN−β(力価は何れ
も上記と同じ)それぞれ500μlに、精製した抗体5
00μl(約25μgの抗体含有)を加え、4℃で24
時間反応させた。反応後反応液中のIFN活性をCPE
リーディング法で測定した。
以上の試験から、WNγ2−76.53モノクローナル
抗体は、rIFN−γの約90%,nIFN−γの約6
0%を結合させた(第2表)。また当抗体は、rIFN
−γの約90%,nIFN−γの約60%を中和した
(第3表)。一方IFN−α,βに対しては、結合能も
中和能も示さなかった(第2,3表)。
実施例9 モノクローナル抗体のサブクラス WNγ2−76.53モノクローナル抗体のサブクラス
は、実施例7の方法で精製した抗体とウサギ抗マウスI
gG1,G2a,G2b,G3抗体(マイルス社)との
寒天内沈降反応(イムノロジカルメソット ゲル ディ
フュージョンテクニック ブラックウエルオックスフォ
ード 1964年)で検討した。結果は、モノクローナ
ル抗体とウサギ抗マウスIgG1抗体との間に著名な1
つのバンドが認められ、他の抗マウスIgG抗体との間
には、バンドの形成はみられなかった(第4表)。従っ
て当モノクローナル抗体は、IgG1サブクラスに属す
るものであることが判明した。
実施例10 本発明のモノクローナル抗体を用いたIFN
−γの定量 (i)競合法 WNγ2−76.53モノクローナル抗体に対する資料
中のIFN−γと固相に固定されたrIFN−γとの競
合による定量法 実施例4に記載の方法でrIFN−γを結合させたプレ
ートに、最大量結合する抗体の約50%量の抗体を含む
100μlの抗体(WNγ2−76.53)溶液と種々
の濃度(7,28,111,445,1.8×10
7×10,2.9×10,1×10,4.5×1
U/ml)に調製したrIFN−γを37℃で1時間
反応させた混合液を加え、室温で3時間反応させた。反
応後、生理食塩水でよく洗浄し、ホースラディッシュペ
ルオキシダーゼ(HRP)でラベルした抗マウスIgG
抗体を100μl加え室温で反応させた。反応終了後、
ウエルを生理食塩水でよく洗い、実施例4記載の方法で
酵素反応を行ない色素量をタイターテックマルチスキャ
ンで定量した。第4図は、その結果を示したもので本法
を用いることにより、約10〜5×10U/ml濃度の
IFN−γが定量可能であった。
(ii)サンドウィッチ法 得られたIFN−γN末端部を認識するモノクローナル
抗体WNγ2−76.53と実施例5記載のIFN−γ
C末端部を認識するモノクローナル抗体γ3−11.1
を用いたサンドイッチ法によるIFN−γの定量を試み
た。即ち、WNγ2−76.53抗体を15μg/mlに
なるよう0.1M重炭酸ナトリウムを含有したリン酸緩
衝液(pH8.0)に浮遊させ、この100μlを96
ウエルマイクロプレートの各ウエルに分注し、4℃で2
4時間反応させた。反応後、ウエルの余剰の結合部位を
ふさぐため2%BSA含有リン酸緩衝液を100μlず
つ分注し、4℃で24時間処理した。以上のように処理
したプレートに、種々の濃度(7.2×10,1.8
×10,4.5×10,1.1×10,28,7
U/ml)に調整したrIFN−γを加え、室温で3時間
反応させた。反応後、生理食塩水でよく洗浄し、ナカネ
らの方法〔ザ ジャーナル オブ ヒストケミストリー
アンド サイトケミストリー,22,1084−10
91,(1974)〕を用いてHRPでラベルしたγ3
−11.1抗体を100μl加え、室温で3時間反応さ
せた。反応終了後、ウエルを生理食塩水でよく洗った
後、以下実施例4記載と同様の方法で酵素反応を行な
い、色素量をマルチスキャンで定量した。第5図は、そ
の標準曲線を示したもので、この様にしてIFN−γの
定量が可能であることが判明した。
実施例11 抗体カラムの調製 実施例7の要領で精製された素通り分画のモノクローナ
ル抗体37ml(66mg)を4℃で0.1M NaHCO3
0.15M NaCl(pH7.9)に対して一晩透析
を行った。一方、アフイゲル−10(バイオ・ラド社)
12mlをグラスフイルターを用いて充分水洗を行った
後、0.1M NaHCO3(pH 8.3)に浮遊させ前記
抗体とを混合し、4℃で5時間、ゆっくり撹拌しながら
反応させた。その後、グラスフイルターを用いて0.1
M NaHCO3−0.15M NaCl(pH8.3)でよ
く洗浄した。反応させたゲルに0.1Mエタノールアミ
ン-0.15M NaCl(pH8.0)を25ml加え、4
℃,1時間撹拌し、残存するかも知れない未反応の活性
基をブロックした。その後ゲルをPBSでよく洗浄し、
0.1%NaH3を含むPBS25mlに懸濁し、4℃で保存
した。加えた抗体量と回収された液中の抗体量から、
ゲル1ml当り5.0mgの抗体が結合していることが判明
した。この様にして得た反応物をカラムに充め、抗体カ
ラムとして使用した。
実施例12 本発明のモノクローナル抗体を用いたrIF
N−γの精製 E.coli RR1/pRK248cIts,pRC2
31/IFN−γ〔特願昭58−49681号(出願
日,昭和58年3月23日)明細書(特開昭58−18
9197号公報)参照〕の凍結保存菌体1gを7M塩酸
グアニジンを含む0.05Mホウ酸緩衝液(pH7.
2)3mlに懸濁し、4℃で1時間撹拌した。得られた懸
濁液を10,000×gで20分間遠心分離して上清3
mlを得た。得られた上清3mlに0.14M NaClお
よび0.003M KCl を含む0.01Mリン酸緩
衝液(pH7.4)207mlを加えて上清を希釈した。
この希釈液を10,000×g,10分間遠心分離して
不溶物を除いたのち、実施例11で得た抗体カラム(W
γ2−76.53,カラム容積8ml)にかけた。0.
5M塩酸グアニジンを含む0.02Mリン酸緩衝液(p
H7.0)24mlでカラムを洗浄した。ついで、2.0
M塩酸グアニジンを含む0.02Mリン酸緩衝液(pH
7.0)20mlでカラムからrIFN−γを溶出し、r
IFN−γを含む溶出液10mlを得た(蛋白量5.3m
g,比活性3.2×10U/mg)。この溶出液をSD
S−ポリアクリルアミドゲル電気泳動にかけた結果、標
品として用いた成熟型rIFN−γ〔18K rIFN
−γ;米国特許出願第534040号(出願日,198
3年9月20日)明細書(米国特許第4,681,93
0号公報)参照〕と同じ移動度を示す位置に蛋白のバン
ドが検出された。なお、他に蛋白のバンドはほとんど認
められなかった。
実施例13 モノクローナル抗体を用いた15KrIFN
−γの精製 E.coli RR1/pRK248cIts,pRC2
31/IFN−γ〔特願昭58−49681号(出願
日,昭和58年3月23日)明細書(特開昭58−18
9197号公報)参照〕の凍結保存菌体25gを10%
シュクロース,0.2M NaCl,10mM EDT
A,10mMスペルミジンおよび2mMフェニルメチル
スルフォニルフルオライドを含む0.05M Tris
−HCl(pH7.6)250mlに懸濁し、均一な懸濁
液となった時点でリゾチーム50mgを添加して4℃で1
時間撹拌した後、37℃で5分間保温し、これを更に0
℃で40秒間超音波破砕器で処理した。この溶菌液を2
8,000×gで30分間遠心分離して上清250mlを
得た。この上清に1mM EDTAおよび0.15M
NaClを含む。0.02M Tris−HCl(pH
7.6)(TEN)500mlを加えて上清を希釈したの
ち、この希釈液を実施例11で得た抗体カラム40mlに
かけた。TEN120mlでカラムを洗浄したのち、さら
に1.0M NaClおよび0.1%Tween20を含む
0.02M Tris−HCl(pH7.0)120ml
で洗浄した。ついで、2M塩酸グアニジンを含む0.0
5M Tris−HCl120mlで抗ウイルス活性を有
するポリペプチド画分60mlを溶出した。(蛋白量1
3.3mg,比活性2.7×106U/mg)該画分を還元
条件 SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動により
分析した結果、分子量約16,000および約15,0
00付近に2本の主要蛋白バンドが、分子量約18,0
00および約17,000付近にうすい蛋白のバンドが
それぞれ検出された。該画分に5倍量(v/v)のエタ
ノールを添加し4℃で16時間放置後、析出した蛋白を
遠心分離により集め、少量の2%SDS,10%グリセ
ロールおよび2%ジチオスレイトールを含む0.062
5M Tris−HCl(pH6.8)に溶解した。こ
の溶解度を常法に従って調製用SDSポリアクリルアミ
ドゲル電気泳動(12.5%ゲル,厚さ3mm)にかけ
た。一枚のスラブゲル当り約0.4mgの蛋白量をかけて
電気泳動した。電気泳動後、ゲルを0.1%クマシーブ
リリアントブル−R−250により染色し分子量約1
5,000付近に泳動した蛋白のバンドをカミソリで切
り出したのち、細かくくだいて0.05%SDS溶液
(pH7.4)に懸濁させた。この懸濁液を4℃で48
時間撹拌したのち、紙過により得られた液に9倍
量(v/v)のエタノールを添加した。生じた沈澱を遠
心分離により集めて、少量の0.1%SDS溶液に溶解
した(蛋白量1.3mg,比活性1.0×10U/m
g)。該溶液を還元条件下のSDS−ポリアクリルアミ
ドゲル電気泳動により分析したところ、標品として用い
た15KrIFN−γフラグメント〔米国特許出願第5
34038号(出願日,1983年9月20日)明細書
(米国特許第4,604,284号公報)参照〕と同じ
移動度を示す位置(分子量約15,000に相当する位
置)に1本の蛋白のバンドが検出された。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例5に記載したハイブリドーマ上清のrI
FN−γとの結合能測定の結果を、第2図は実施例6に
記載したIFN−γNPに対する抗体産生ハイブリドー
マ各クローンの産生する抗体の活性比較の結果を、第3
図は実施例7で得られた精製モノクローナル抗体WNγ
2−76.53のSDS−ポリアクリルアミドゲル電気
泳動の結果を、第4図は実施例10(i)の本発明モノ
クローナル抗体を用いる競合法によるIFN−γの定量
の結果を、第5図は実施例10(ii)の2種のモノクロ
ーナル抗体を用いるサンドウィッチ法によるIFN−γ
定量の結果を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 15/06 G01N 33/53 P 8310−2J (C12P 21/08 C12R 1:91) (56)参考文献 Nucleic Acids Rese arch,10(8),2487−2501(1982) Journal of Immunol ogy,129(6),2357−2359(1982) Nature,256,495−497(1975)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (式中、ZはPyro Glu またはGlnを示す。)で表わされ
    るポリペプチドに対するモノクローナル抗体。
  2. 【請求項2】ヒトγ型インターフェロンおよびそのC末
    端部分を欠くフラグメントと結合する特許請求の範囲第
    1項記載のモノクローナル抗体。
  3. 【請求項3】粗製のヒトγ型インターフェロンまたは
    (および)そのC末端部分を欠くフラグメントを、式 (式中、ZはPyro Glu または Gln を示す。)で表わさ
    れるポリペプチドに対するモノクローナル抗体を用いて
    精製することを特徴とするヒトγ型インターフェロンま
    たは(および)そのC末端部分を欠くフラグメントの精
    製法。
  4. 【請求項4】抗体として式 (式中、ZはPyro Glu または Gln を示す。)で表わさ
    れるポリペプチドに対するモノクローナル抗体を用いる
    ことを特徴とするラジオイムノアッセイ法またはエンザ
    イムイミイムノアッセイ法によるヒトγ型インターフェ
    ロンまたは(および)そのC末端部分を欠くフラグメン
    トの検出法。
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Non-Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JournalofImmunology,129(6),2357−2359(1982)
Nature,256,495−497(1975)
NucleicAcidsResearch,10(8),2487−2501(1982)

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