JPH0646673Y2 - 圧胴の切替交換装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案はグラビヤ印刷機等の印刷機の版胴に押圧する圧
胴の種類に適した切替及び圧胴の交換を行う圧胴切替交
換装置に関する。

［従来の技術］ 従来グラビヤ印刷機で紙、フイルム等の上に印刷を行う
とき、フイルムの種類或いは幅の大小により押圧する圧
胴は適した圧胴に取替えることが望ましい。そのため異
なった種類の圧胴を複数箇支持盤に回動自在に配して支
持させ、必要に応じて切替えるようにした装置を本件出
願人が出願し、実公昭46-33366号公報として公知となっ
ている。

［考案が解決しようとする問題点］ 前記実公昭46-33366号公報の支持盤に配した複数の圧胴
は、支持盤に設けた放射状の案内溝に、圧胴を軸受けし
た軸受部材を摺動可能に嵌め、この軸受部材が抜け落ち
ないようにボルト等の止手段で係止している。従って支
持盤に取付ける際及び取外す時狭い場所での作業のため
不便で、かつ面倒であった。

［問題点を解決するための手段］ 本考案は斯様な実情に鑑み、この問題である着脱の簡易
化を目的に提供するもので、即ち軸受盤に軸承された軸
で回転する支持盤に等間隔に放射状の案内溝と、案内溝
には圧胴軸受けを挿脱する位置と、版胴に向けて圧胴を
押圧する位置を位置決めする位置に位置決め片を複数配
し、また支持盤の外周には一部を除いて受け止め環体を
配し、環体の一部を切開した開口部から圧胴を軸支する
軸受けを前記案内溝に向けて挿入する。一方案内溝に嵌
着した圧胴は支持盤により前記環体に沿って回動させ順
次案内溝に配装交換し、更に支持盤に配した前記圧胴
を、被印刷物の種類に適応させて回動させて切替え版胴
と対応させると係止して押圧するようにしたものであ
る。

［実施例］ 次に本考案に係る圧胴切替交換装置の一実施例を図面に
基いて具体的に説明する。

１は機体で、この機体１の内側左右には、夫々対応させ
た一対の案内部材２を設け、この案内部材２に摺嵌され
た軸受盤４を、上部に設けたシリンダー３からのロッド
3aに連結して設けてある。また、左右の軸受盤４には、
両端支持盤５に固定した軸16を玉軸受け4aを介して回転
可能に軸支している。

支持盤５には、外周に３等分した位置、即ち120°間隔
の位置に外周縁から中心に向けて後記圧胴６の軸に設け
た軸受け6aが嵌まる案内溝7,7,7を設け、この案内溝７
には縁部に、前記軸受け6aを挾持する突出片7aを設けて
圧胴６が左右に移動できないようにしてある。支持盤５
の内側の縁部に圧胴６の着脱時と、圧胴６の押圧位置を
位置決めする位置決め片８を前記案内溝７に関連させて
適応するよう等分位置に設けてある。

位置決め片８は、前記したように圧胴６の着脱位置と、
押圧位置にシリンダ９からのストッパーピン10がシリン
ダ９内のバネ（図示しない）の付勢で、位置決め片８に
設けた孔11或いは11aに嵌まり位置が設定される。また
圧胴６が回動する時にはストッパーピン10はシリンダ９
によりバネに抗して引上げ孔から抜き取るようにしてあ
る。

支持盤５は補強板5aを添わせて取付けると共に補強板5a
間には３本の補強リブ5bを渡してある。

また支持盤５の外周には僅かな間隙をおいて環体12を囲
繞させて配し、取付けて案内溝７内に嵌めた圧胴６の軸
受6aの離脱を防止している。更に環体12は圧胴６の挿着
位置と、軸受盤４が昇降する軸受盤４の挿通部分は切欠
12a,12bされている。

14は圧胴６の着脱時の誘導片で、前記環体12の切欠12a
と関連させてある。

［作用］ 本考案は前記の構成により明らかなように機体１の案内
部材２に摺嵌した軸受盤４に軸受された支持盤５を手動
等適宜の手段で回動し、支持盤５に設けた第１の位置決
め片８の孔11aにシリンダ９からのストッパーピン10が
対応してバネの付勢で嵌まると、支持盤５に設けた第１
案内溝７が環体12の切欠12aを介して誘導片14と対応で
きるようになり誘導片14に並べた圧胴６は、誘導片14に
誘導され第１案内溝７内に切欠12aを通して軸受6aは嵌
まる。この時軸受6aは案内溝７の両側に設けた突出する
突出片7aで挾持された状態で嵌まり保持される。この保
持されたまま支持盤５を回動すると保持された軸受6aは
外周に設けた環体12により遮られて保持状態を保ち、更
に第２の位置決め片８、第３の位置決め片８と位置決め
位置で停止、第２案内溝７、第３案内溝７と順次支持盤
５に圧胴６を配装して保持される。

また印刷時に所望の例えば第１案内溝７に嵌着した圧胴
６を使用したい時には、第１案内溝７の圧胴６を支持盤
５を適宜の手段により回動して版胴１と対応させると共
に第２位置決め片８に設けた孔11にシリンダ９からのス
トッパーピン10をバネの付勢で嵌めて係止して、支持盤
５の移動を防ぎ、この係止状態でシリンダ３を動作し圧
胴６を版胴13に押圧する。この時圧胴６の押圧基準面は
案内溝７によって安定した押圧がなされる。また圧胴６
を切替る時にはシリンダ９を動作させてバネに抗してピ
ン10を孔11から抜出して切替え回動できるようにする。

［効果］ 本考案は上述のように、機体に設けた案内部材に摺嵌し
てシリンダに連結させた軸受盤に、複数の案内溝と、案
内溝に圧胴軸受けを挿脱する位置と、圧胴を版胴に向け
て押圧する位置を位置決めをする位置決め片を複数配し
た支持盤を軸支し、更に支持盤の外周には、前記圧胴着
脱位置と前記軸受盤の通る位置に設けた切欠を除いて環
体を囲繞し、また前記支持盤の上部には、支持盤に設け
た位置決め片の孔と係離するピンを備えたシリンダを設
けたもので、支持盤の外周には一部を除いて環体を囲繞
した事で圧胴は支持盤の案内溝に嵌めるだけで離脱は防
止できる。従って止め具を用いるような煩わしさがなく
簡単である。また支持盤には位置決め片を設けてシリン
ダからのピンで係止するため正確な位置での圧胴の押
圧、また着脱ができ、また交換する時の押圧時には外周
の案内溝の高精度円弧側を押圧基準面とするため押圧は
一定である等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る圧胴切替交換装置の一実施例を示し
たもので、第１図は一部の縦断正面図、第２図は第１図
のＸ−Ｘ線の側面図である。 １……機体、２……案内部材、３……シリンダー、3a…
…ロッド、４……軸受盤、4a……玉軸受、５……支持
盤、６……圧胴、6a……軸受け、７……案内溝、7a……
突出片、８……位置決め片、９……シリンダー、10……
ストッパーピン、11,11a……孔、12……環体、12a,12b
……切欠、13……版胴、14……誘導片

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】機体に設けた案内部材に摺嵌してシリンダ
   に連結させた軸受盤に、複数の案内溝と、この案内溝に
   圧胴軸受けを挿脱する位置と、圧胴を版胴に向けて押圧
   する位置を位置決めする位置に位置決め片を複数配した
   支持盤を軸受けし、更に支持盤の外周には、前記圧胴着
   脱位置と、前記軸受盤の通る位置に設けた切欠を除いて
   環体を囲繞し、また前記支持盤の上部には、支持盤に設
   けた位置決め片の孔と係離するピンを備えたシリンダを
   設け、前記ピンにより圧胴交換時及び圧胴押圧時に係止
   する事を特徴とした圧胴切替交換装置。