JPH0646316Y2 - 粉砕抽出装置 - Google Patents

粉砕抽出装置

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JPH0646316Y2
JPH0646316Y2 JP1989004840U JP484089U JPH0646316Y2 JP H0646316 Y2 JPH0646316 Y2 JP H0646316Y2 JP 1989004840 U JP1989004840 U JP 1989004840U JP 484089 U JP484089 U JP 484089U JP H0646316 Y2 JPH0646316 Y2 JP H0646316Y2
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Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
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【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、被抽出物の浸漬粉砕ないし煮沸抽出までを行
える粉砕抽出装置に係り、豆腐や豆乳およびおから等を
家庭で手軽に製造する装置として利用できる。
〔従来の技術〕
従来より、豆腐や豆乳、おからといった大豆加工食品
は、わが国の日常的な食品として旧くから愛好されてい
るほか、その高い栄養価や消化の良さから健康食品とし
て注目されており、近年では海外での需要も拡大してい
る。
ここで、前述の豆腐は豆乳ににがり等の凝固剤を加えて
固めたものであり、おからは豆乳製造の副産物として得
られるものである。大豆加工食品の基本となるのは大豆
の有効成分を抽出した豆乳である。
この豆乳の製造にあたっては、まず、生大豆を水中に浸
漬して軟化させておき、この浸漬大豆を細かく粉砕して
大豆と水との混合物(呉)を作り、この呉を入れた容器
を直接加熱あるいは高温の水蒸気の吹き込みにより粉砕
大豆を煮沸し、その有効成分を水分中に溶出させて煮沸
された呉を生成する。ここで得られた呉は、豆乳中に大
豆の繊維質残滓などの固形分(おから)が混合した状態
であり、これらの混合物から豆乳を分離する必要があ
る。このために、煮沸された呉を木綿等の濾布で包んで
プレス装置等により圧搾濾過、あるいは遠心分離器を用
いることがなされている。
〔考案が解決しようとする課題〕
ところで、近年では、できたての食品や添加物のない食
品に対する嗜好が強くなり、豆乳やおから、あるいは豆
腐についても家庭において手軽に製造したいという要求
がある。
このため、従来の製造方法を小規模化して簡易製造器と
して適用することも考えられる。しかし、通常の家庭で
消費される豆乳やおから等は一般的な商業用の製造に比
べて著しく少量であり、商用の大規模設備で用いられる
抽出容器や分離装置を単純に小型化することは困難であ
る。
例えば、小型の抽出容器は大きな容器に比べて熱効率が
悪いうえ、加熱を一様にすることができない。また、従
来方法で豆乳とおからとの分離に用いられるプレス装置
や遠心分離器は、機構的に複雑となることが避けられ
ず、家庭用の簡易製造器に適用するにはコスト的に無理
があった。
さらに、特に小規模生産の場合、大量生産のような連続
処理が不可能であり、大豆の粉砕、豆乳の抽出およびお
からの分離等の作業を、手順を追って逐次進めることが
避けられない。特に、8〜12時間を必要とする大豆の浸
漬処理は、別工程として人手による行うことが避けられ
なかった。
従って、家庭用の簡易製造器に適用するには、このよう
な作業や手順の煩雑さを解消する必要があり、大豆の浸
漬、粉砕から有効成分の抽出、およびおからの分離に到
る一連の処理を自動的に連続実行でき、かつ豆腐を製造
する際にはにがり等の凝固剤の注入までも連続実行でき
る装置が望まれていた。
本考案の目的は、浸漬および粉砕ないし煮沸抽出等の一
連の処理が自動的に連続実行できるとともに、家庭等で
手軽に利用できる粉砕抽出装置を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本考案は、粉砕大豆等の被抽出物およ豆乳等の抽出液の
混合物が少量ならば、濾過フィルタ等を介して抽出液を
負圧吸引することでおから等の固形分の分離が十分にで
き、かつ抽出用の液体である熱水等の供給および抽出液
の回収には、それぞれ密閉容器内での抽出用の液体の加
熱蒸発による圧力上昇および当該容器内での蒸気の凝縮
による減圧が利用できるという知見に基づいてなされた
ものである。
すなわち、本考案は、抽出用の液体を収容して密閉され
る圧力容器と、圧力容器内の液体を加熱する加熱手段
と、被抽出物および浸漬用の液体を収容する抽出容器
と、抽出容器内の被抽出物を粉砕する粉砕手段と、抽出
容器の底部近傍に形成された連通用開口と、連通用開口
を圧力容器内の底面近傍に連通させる連通管と、連通用
開口を通過する液体から固形分を濾過する濾過手段と、
連通用開口を閉鎖して浸漬用の液体を抽出容器内に保持
する開閉可能な弁機構とを設けて粉砕抽出装置を構成し
たものである。
ここで、連通管を連通用開口に連通させる場合、連通用
開口を覆うように抽出容器の外面に連結される密閉可能
な連通容器も設け、この連通容器の底面近傍に連通管の
端部開口を接続する構成などが採用できる。この際、連
通用開口に付随される濾過手段および弁機構の一部は連
通容器内に収容すればよい。
また、圧力容器内には回収容器を設け、所定量の抽出用
の液体を収容しておき、回収容器の外部に加圧用に十分
な量の液体を収容しておいてもよい。この場合、連通管
の開口は抽出用の液体を収容する回収容器の底面近傍に
配置すればよい。
さらに、豆腐の凝固までを自動実行する場合など、圧力
容器または回収容器の内部ににがり等の凝固剤を注入す
る凝固剤注入手段を設けてもよく、あるいは、注入され
た凝固剤を抽出液である豆乳と均一に混合させるため
に、圧力容器または回収容器の内部を攪拌する攪拌手段
を設けてもよい。
〔作用〕
このように構成された本考案においては、圧力容器内に
抽出用の液体を入れて密閉しておき、抽出容器には適当
量の浸漬用の液体とともに被抽出物を入れておく。この
際弁機構を閉じておくことにより、浸漬用の液体は連通
用開口からの流出を禁止され、被抽出物とともに抽出容
器内に保持される。このように被抽出物が液体に浸漬さ
れた状態で所定時間維持することにより、被抽出物は粉
砕し易いように軟化される。このため、粉砕手段を起動
すれば、抽出に適した粉かな状態へと効率よく粉砕され
る。
また、加熱手段で圧力容器内の液体を加熱することによ
り、蒸気の蒸発に伴って当該容器内の圧力が上昇し、連
通管を通して加熱された抽出用液体が圧送供給される。
この状態で弁機構を開くことにより、連通管からの高温
液体が連通用開口を通して抽出容器内に送られ、粉砕さ
れた被抽出物と混合されて加熱抽出が行われる。なお、
圧力容器内の連通管の開口は圧力容器内の底面近傍に配
置されており、圧力容器内の抽出用液体は略全量が送り
出される。
ここで、圧力容器内の液面が連通管の開口まで低下した
際には、当該容器内に充満した高温の蒸気が抽出容器内
に供給され、被抽出物と抽出用液体との混合物の内部を
気泡となって上昇し、この蒸気により攪拌およびさらな
る加熱が行われ、被抽出物の有効成分は液体中に効率よ
く抽出される。また、粉砕手段を適宜低速で動作させる
ことによっても攪拌が行われる。
さらに、加熱手段を停止することにより、冷却に伴って
圧力容器内の蒸気が凝縮して当該容器内は減圧され、抽
出容器内の抽出液は連通用開口および連通管を通して圧
力容器へと負圧吸引されて回収される。ここで、連通用
開口を通過する際、濾過手段により抽出液は濾過され、
被抽出物の残滓等の固形分は抽出容器内に残留分離され
る。
従って、被抽出物として粒上の大豆を用いれば、大豆の
浸漬ないし粉砕、加熱抽出、抽出液である豆乳の回収、
固形分であるおからの分離といった各手順を順次行うこ
とができる。特に、凝固剤注入手段および攪拌手段等を
用いれば、豆乳と凝固剤との混合および攪拌までが一括
して行え、豆腐として凝固させる工程までを連続実行す
ることができ、豆腐の製造が著しく簡略化される。
また、粉砕ないし抽出および分離あるいは凝固を行う各
装置が一体化され、装置が著しく簡略かつ小型化され、
家庭における豆乳、おから、豆腐等の少量づつの製造が
手軽に行えるようになり、これにより前記目的が達成さ
れる。
〔実施例〕
以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。
第1図には、本考案に基づいて粒状の大豆から豆腐を自
動的に製造する豆腐製造装置1が示されている。この装
置1は、直方体状の本体ケース1Aの内部に、大豆の粉
砕、粉砕大豆の煮沸、豆乳の抽出、おからの分離、にが
り等の凝固剤の注入といった各処理を行うための機構を
有し、タイマー機能10aを有する制御装置10が操作パネ
ル11における設定に基づいて前記各処理を連続実行する
ように構成されている。
本体ケース1Aの図中右上には、内部に粒状の生大豆2を
収容可能な有底筒状の抽出容器20が配置され、抽出容器
20の底部21には略同径で有底筒状の連結容器22が連結さ
れており、この連通容器22は連結された抽出容器20によ
り内部を密閉されている。
抽出容器20の内部には、底部21の中央に突出するように
回転式のカッタ31が配置され、連通容器22の下方にはモ
ータ32が配置されている。モータ32の軸32Aは、連通容
器22の中心部を貫通して抽出容器20内まで延長され、ジ
ョイント33を介してカッタ31の軸31Aと連結されてい
る。ジョイント33にはドッグ式の噛み合い機構が用いら
れ、抽出容器20と連通容器22とを連結すれば自動的に各
軸31A,32A間の接続が行われ、回転力を伝達可能であ
る。モータ31は制御装置10に接続され、指令に応じてカ
ッタ32を適宜回転させて抽出容器20内の生大豆2を細か
く粉砕可能であり、これらにより粉砕手段30が構成され
ている。
抽出容器20の底部21には、粉砕手段30を一巡するように
配列された複数の連通用開口23が形成され、この連通用
開口23により抽出容器20の内部と連通容器22の内部とは
互いに連通されている。
抽出容器20の底部21と連通容器22との連結面には、濾過
手段であるフィルタ24が配置されている。このフィルタ
24は、連通用開口23に対応した円環状の濾紙等を用いた
ものであり、連通用開口23を通過する液体から固形分を
濾過可能である。
連通容器22の内部には、円環状の弁体41が昇降自在に配
置されている。この弁体41は上面を濾過手段24を介して
連通用開口23の周辺縁に密着可能とされ、図中一点鎖線
で示す移動上限位置において連通用開口23を閉鎖可能で
ある。弁体41には永久磁石42が取付られ、連通容器22の
下方には電磁石43が配置されている。電磁石43は制御装
置10に接続され、通電により永久磁石42との間に反発力
を生じ、弁体41を移動上限位置まで浮上させて連通用開
口23を閉鎖可能である。これらにより電磁式の弁機構40
が構成されている。
本体ケース1aの図中左側には、有底筒状の圧力容器50が
配置されている。圧力容器50の内部には、底面51上に小
径の回収容器52が配置され、これら圧力容器50および回
収容器52には加圧用の水3Aおよび抽出用の水3Bが収容さ
れる。また、圧力容器50の上端開口には着脱可能な蓋53
が取付られ、圧力容器50は内部を密閉されている。
圧力容器50の周囲には、電気式パネルヒータ等の加熱手
段54が配置されている。加熱手段54は制御装置10に接続
され、通電により圧力容器50内の水を加熱し、水蒸気の
蒸発に伴って圧力容器50の内部圧力を上昇させる。な
お、圧力容器40は、加熱手段54の通電停止に続く冷却に
より、内部の水蒸気が凝縮して内部を減圧される。
圧力容器50と連通容器22とは連通管60で接続されてい
る。連通管60の一端側は、蓋53を貫通して圧力容器50内
に導入され、その先端の開口61は回収容器52の底面55に
対して僅かな間隔をおいて対向配置され、当該容器52内
の抽出用の水3B中に浸漬されている。なお、連通管60の
他端側は、連通容器22の側面に接続されており、この接
続部分の開口62は連通容器22の底面25に連続して形成さ
れている。
回収容器52の内部には、底面55に偏平で凹凸を有する円
錐状の回転子71が配置され、圧力容器50の下方にはモー
タ72が配置されている。回転子71の軸71Aおよびモータ7
2の軸72Aは、各々底面51,55を貫通して圧力容器50内へ
延長され、ジョイント73を介して連結されている。ジョ
イント73にはドッグ式の噛み合い機構が用いられ、回収
容器52を圧力容器50内にセットすれば自動的に各軸71A,
72A間の接続が行われ、回転力を伝達可能である。モー
タ71は制御装置10に接続され、指令により回転子72を適
宜回転させて回収容器52内の液体を攪拌可能であり、こ
れらにより攪拌手段70が構成されている。
圧力容器50の内部には、回収容器52の上方位置に凝固剤
容器81が配置されている。凝固剤容器81は、基端側を回
動軸82に固定され、この回動軸82は圧力容器50を貫通し
て外部に配置されたモータ83に連結されている。モータ
83は制御装置10に接続され、指令により凝固剤容器81を
一定時間回動させ、その先端側を回収容器52に向けて傾
斜させることにより、当該容器81内の凝固剤4を回収容
器52内に注入可能であり、これらにより凝固剤注入手段
80が構成されている。
このように構成された本実施例においては、次のような
手順により豆腐の製造を行う。
第2図に示すように、まず、操作パネル11から制御装置
10を起動し、弁機構40を作動させて連通用開口23を弁体
41によって閉じておく。次に、抽出容器20内に粒状の生
大豆2および浸漬用の水3を適当量入れる。ここで、弁
機構40により連通用開口23が閉じられているため、抽出
容器20内の水3は流出せずに保持され、生大豆2は水3
中に浸漬された状態で保持される。
また、圧力容器50内および回収容器52内にはそれぞれ加
圧用の水3Aおよび抽出用の水3Bを入れておく。圧力容器
40内の水3Aは加熱時に発生する水蒸気が当該容器40内の
加圧に充分な量としておく。回収容器42内の水3Bは、連
通管60の開口61からその上方に位置する水面までの間の
部分が抽出容器20内の生大豆2の有効成分の抽出に適当
な量となるように調整しておく。
さらに、凝固剤注入手段80の凝固剤注入容器81には、に
がり水溶液等の凝固剤4を適当量入れておく。
このような準備の後、制御装置10は生大豆2の浸漬に適
当な時間(8〜12時間)の経過を計時し、第3図に示す
ように、この時間が経過した時点で粉砕手段30を起動す
る。ここで、抽出容器20内の生大豆2は、水3によって
十分に浸漬されて軟化されており、回転するカッタ31に
よる所定時間の粉砕動作により細かく粉砕され、抽出容
器20内には水と細かな粉砕大豆2Aとの混合物(生呉5A)
が生成される。
また、制御装置10は加熱手段54に通電し、圧力容器50内
の加熱を行う。この加熱により、圧力容器50および回収
容器52内の水3,3Bはそれぞれ熱水3C,3Dとなるととも
に、圧力容器50内の気相部分には水蒸気3Eが発生し、こ
の水蒸気3Eの増加により圧力容器50内の圧力が上昇し、
回収容器52内の熱水3Dは加圧される。
圧力上昇に十分な時間経過後、第4図に示すように、制
御装置10は弁機構40を作動させ、弁体41を下降させて連
通用開口23を開く。弁機構40の開放に伴って、圧力容器
50内の水蒸気3Eの圧力により回収容器52内の熱水3Dは開
口61から連通管60内へ圧送され、連通容器22を経て抽出
容器20内へ流入する。このため、抽出容器20内の生呉5A
は熱水3Dと粉砕大豆2Aとの混合物(呉5)となり、呉5
中の粉砕大豆2Aは煮沸されてその有効成分が熱水3Dに溶
出する。
この際、制御装置10は粉砕手段30を適宜低速で動作さ
せ、抽出容器20内の呉5を攪拌させることにより、粉砕
大豆2Aの有効成分の抽出が助長される。攪拌が行われ
る。
続く加熱により、回収容器52内の熱水3Dが減少すると、
第5図に示すように、熱水3Dの水面が開口61より下方に
達した時点で気相部分の水蒸気3Eが開口61から連通管60
内に吹き抜ける。このため、連通管60からの熱水3Dの圧
送は停止され、代わって抽出容器20には高温の水蒸気3E
が供給される。この水蒸気3Eは、連通用開口23から抽出
容器20内に流入し、呉5の表面に向かって気泡3Fとなっ
て上昇する。このため、呉5内の粉砕大豆2Aは更に高温
で煮沸され、かつ呉5は気泡3Fにより攪拌されて、一層
効率よい煮沸抽出が行われる。
所定の抽出時間の経過後、第6図に示すように、呉5は
豆乳3Gと粉砕大豆2Aの繊維質残滓との混合状態となり、
制御装置10は加熱手段54への通電を停止する。加熱が停
止されると圧力容器50内は徐々に冷却され、気相部分の
水蒸気3Eは凝縮して圧力容器50内が減圧される。この減
圧により、連通管60および連通容器22を通して連通用開
口23から抽出容器20内の豆乳3Gが負圧吸引され、豆乳3G
は回収容器52内に回収される。ここで、豆乳3Gはフィル
タ24を通過して回収されるが、第7図に示すように、粉
砕大豆2Aの繊維質等の固形分はフィルタ24で濾過され、
おから2Bとして抽出容器20内に残留され、これにより豆
乳3Gとおから2Bとの分離が行われる。
所定の時間経過後、第8図に示すように、制御装置10は
凝固剤注入手段80を起動し、凝固剤容器81を傾斜させる
ことにより凝固剤4が回収容器52内の豆乳3G中に注入さ
れる。また、制御装置10は攪拌手段70を起動し、回転子
71により豆乳3Gと凝固剤4との混合物は均一に攪拌され
る。
第9図に示すように、所定時間の後、制御装置10は攪拌
手段70を停止し、さらに時間が経過すると、均一にされ
た豆乳3Gと凝固剤4との混合物は回収容器52内で凝固し
て豆腐4Aとなる。以上により回収容器52には豆腐4Aが、
また抽出容器20にはおから2Bから取り出せる状態とな
る。
このような本実施例によれば、次に示すような効果が得
られる。
すなわち、生大豆2の浸漬、粉砕、煮沸抽出、豆乳3Gの
吸引回収、おから2Bとの分離、凝固剤4の注入、攪拌混
合、および豆腐4Aの凝固までを豆腐製造装置1で連続し
て行うことができる。
特に、抽出容器20に弁機構40を設け、収容した液体を保
持できるように構成したため、タイマー機能10Aを有す
る制御装置10の併用により、生大豆2の浸漬までをも行
うことができるため、長時間を必要とする浸漬大豆の準
備をも自動化でき、豆腐4Aや豆乳3Gの製造を極めて簡単
に行うことができる。
また、各処理において操作を必要とする粉砕手段30、弁
機構40、加熱手段54、攪拌手段70、凝固剤注入手段80は
一括して制御装置10によって統合制御されるとしたた
め、生大豆2の浸漬から豆腐4Aの凝固までの一連の処理
を自動的に行うことができる。
このため、生大豆2や浸漬用の水3および凝固剤4を準
備した後、操作パネル11から制御装置10を起動すれば、
豆腐4Aの凝固に至る一連の処理は完全に自動的に行わ
れ、人手による操作を全く必要とせず、豆腐4Aの製造を
極めて手軽に行うことができる。
さらに、生大豆2の浸漬から豆腐4Aの凝固までの各処理
を豆腐製造装置1において一括して行うことができるた
め、従来のように別個の粉砕装置、抽出装置および分離
装置を順次用いる際のような移送作業を省略できる。
また、回収容器42からの熱水3Dの圧送、豆乳3Gの吸引回
収および取出しには、加熱手段50による加熱に伴う圧力
容器40内の圧力上昇及び減圧を利用するため、水3や豆
乳3Gの流通経路に機械的なポンプ等は一切不要であり、
豆腐制御装置1を小型軽量化して取扱をも容易にでき
る。
さらに、前述のような流通経路の簡素化により、使用後
の洗浄といった作業をも簡単にできるうえ、生成される
豆乳3Gや豆腐4A等を衛生的にできる。
また、豆乳3Gとおから2Bとの分離に、冷却に伴う圧力容
器40内の減圧を利用して抽出容器20内の豆乳3Gを吸引
し、フィルタ24で濾過することによりおから2Bを分離す
るとしたため、従来のような圧搾や遠心分離を行う装置
等を用いる必要がなく、この点においても装置の小型化
が可能であり、少量づつの製造にも好適である。
さらに、圧力容器50内に回収容器52を設けて内部の水3B
を他の水3Aと分離するとともに、この回収容器52内の底
面近傍に連通管60の開口61を配置したため、圧力容器50
内に水蒸気3Eを発生するための水3Aに関係なく抽出容器
20へ送られる量を設定することができるとともに、回収
される豆乳3Gが水3Aによって薄められることを防止で
き、濃度の高い豆乳3Gを取出すことができる。このた
め、良質の豆腐4Aが得られるほか、製造にあたって豆乳
3Gを濃縮する等の作業を省略できる。
このため、一般家庭などにおける豆腐4Aおよびおから2B
の少量づつの製造に最適であり、凝固剤4を用いれば豆
乳3Gの製造に利用でき、できたての豆腐4Aや豆乳3Gおよ
びおから2Bが簡単に得られる家庭用簡易製造器として最
適である。
なお、本考案は前記実施例に限定されるものではなく、
以下に示すような変形をも含むものである。
すなわち、連通用開口23は複数に限らず、一個だけであ
ってもよく、形成する位置も底面に限らず、抽出容器20
の底部21であればよい。
例えば、連通用開口23を抽出容器20の側面に形成しても
よく、この場合、前記実施例のような筒状の連結容器22
に代えて、抽出容器20の底部21の面を囲うようなドーナ
ツ状の連結容器22等を用いればよい。
ここで、連通容器22は必須ではなく、例えば抽出容器20
の底部21に仕切底を設けて二重構造とし、底面と仕切底
との間の空間で代用してもよい。この場合、連通管60は
底面と仕切底との間の部分に連結し、連通用開口23、濾
過手段および弁機構40は仕切底の下面に配置すればよ
い。
また、前記実施例においては、電磁石43は連通容器22の
下方に配置したが、抽出容器20の底部21の周囲に配置し
てもよく、永久磁石42との反発力に限らず吸引力を利用
してもよい。
さらに、弁機構40としては、前記実施例のような弁体41
に限らず、各連通用開口23に別個に弁体を設けてもよ
く、その駆動方式も磁石42,43を用いた電磁浮上式に限
らず、他の適宜な手段を採用すればよい。なお、プラン
ジャ等を用いた機械駆動式の弁機構では、外部との接続
部分などにシール等が必要となるが、前記実施例のよう
な電磁浮上式を用いれば連通容器22の外部から遠隔操作
できるためシール等を省略できる。
また、フィルタ24は抽出容器20と連通容器22との連結部
分ではなく、抽出容器20の内部底面に配置してもよく、
おから3Bの取り出し時に一体に取出すことができる。な
お、フィルタ24は濾紙に限らず、濾布あるいはスポンジ
状の多孔室のシート等の任意の材質を用いることがで
き、要するに濾過手段として連通用開口23を覆って抽出
容器20から固形分が流出しないように濾過できるもので
あればよい。
さらに、粉砕手段30は、モータ32で回転駆動されるカッ
タ31に限らず、摩擦粉砕するグラインダ等を用いた他の
構成であってもよい。
一方、前記実施例では、連通管60および連通容器22を介
して抽出容器20と圧力容器50とを連通させたが、例えば
抽出容器20の底面側に圧力容器50を連結させ、抽出容器
20の底面側によって圧力容器50内を密閉させるととも
に、抽出容器20の底面に連通用開口23を設け、この開口
23自体および圧力容器50の上端開口周辺部を連通管とす
る構成なども利用できる。この場合、弁機構40やフィル
タ24等は抽出容器20の底面に配置すればよく、装置全体
をよりコンパクトにできる。
また、圧力容器50内に回収容器52を設けて加圧用の水3A
と抽出用の水3Bとを分離したが、回収容器52は省略して
もよく、圧力容器50内の熱水を加圧用および抽出用とし
て直接圧送してもよい。しかし、加圧に充分な水蒸気3E
を得るとともに、回収した豆乳3Gの濃度を維持するため
には前記実施例のように構成することが望ましい。
さらに、加熱手段54は、電気ヒータ等に限らずガスやア
ルコール等の燃料による火力加熱等を用いてもよい。ま
た、圧力容器50内を冷却する空冷ファン等の冷却手段を
設けてもよく、圧力容器50の冷却を急速にでき、減圧の
値も高くできる。
ところで、粉砕手段30、弁機構40、加熱手段54、攪拌手
段70および凝固剤注入手段80等を統合制御する制御装置
10は、抽出容器20、連通容器22、圧力容器50および回収
容器52内の有無あるいは液量、濃度等を検知するセンサ
を用いてより精密な動作時間や加熱温度等の制御を行う
ように構成してもよい。
また、前記実施例では、凝固剤注入手段80を設けて回収
容器52内に回収した豆乳3Gに凝固剤4を注入できるよう
に構成したが、豆乳製造装置として構成する場合には凝
固剤注入手段80を省略してもよい。
さらに、注入した凝固剤4を豆乳3Gと均一に混合させる
ために攪拌手段70を設けたが、この攪拌手段70も同様に
省略してもよい。
〔考案の効果〕
以上に説明したように、本考案の粉砕抽出装置によれ
ば、大豆等の有効成分の抽出ないし分離および凝固とい
った一連の処理が自動的に連続実行できるとともに、豆
乳やおからあるいは豆腐の製造を家庭等で手軽に行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例を示す断面図、第2図ないし
第9図は前記実施例による豆腐の製造手順を示す模式図
である。 1……粉砕抽出装置である豆腐製造装置、2……粒状の
生大豆、2A……粉砕大豆、2B……おから、3……浸漬用
の水、3A,3C……加熱用の水および熱水、3B,3D……抽出
用の水および熱水、3E……水蒸気、3F……気泡、3G……
豆乳、4……凝固剤、4A……豆腐、5……呉、5A……生
呉、20,21……抽出容器およびその底部、22……連通容
器、23……連通用開口、24……濾過手段であるフィル
タ、30……粉砕手段、40……弁機構、41……弁体、42,4
3……永久磁石および電磁石、50,52……圧力容器および
内部の回収容器、54……加熱手段、60,61……連通管お
よび開口、70……攪拌手段、80……凝固剤注入手段。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】抽出用の液体を収容して密閉される圧力容
    器と、圧力容器内の液体を加熱する加熱手段と、被抽出
    物および浸漬用の液体を収容する抽出容器と、抽出容器
    内の被抽出物を粉砕する粉砕手段と、抽出容器の底部近
    傍に形成された連通用開口と、連通用開口を圧力容器内
    の底面近傍に連通させる連通管と、連通用開口を通過す
    る液体から固形分を濾過する濾過手段と、連通用開口を
    閉鎖して浸漬用の液体を抽出容器内に保持する開閉可能
    な弁機構とを設けて構成されたことを特徴とする粉砕抽
    出装置。
JP1989004840U 1989-01-18 1989-01-18 粉砕抽出装置 Expired - Lifetime JPH0646316Y2 (ja)

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