JPH0645727Y2 - 液体粘性ダンパー - Google Patents

液体粘性ダンパー

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JPH0645727Y2
JPH0645727Y2 JP1989100976U JP10097689U JPH0645727Y2 JP H0645727 Y2 JPH0645727 Y2 JP H0645727Y2 JP 1989100976 U JP1989100976 U JP 1989100976U JP 10097689 U JP10097689 U JP 10097689U JP H0645727 Y2 JPH0645727 Y2 JP H0645727Y2
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F15/00Suppression of vibrations in systems; Means or arrangements for avoiding or reducing out-of-balance forces, e.g. due to motion
    • F16F15/10Suppression of vibrations in rotating systems by making use of members moving with the system
    • F16F15/16Suppression of vibrations in rotating systems by making use of members moving with the system using a fluid or pasty material
    • F16F15/161Suppression of vibrations in rotating systems by making use of members moving with the system using a fluid or pasty material characterised by the fluid damping devices, e.g. passages, orifices

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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は機関のフライホイールとミッション入力軸とを
連結するねじり振動ダンパーとして、あるいは自動車の
クラッチのダンパーディスクとして用いられるダンパー
に関し、特にヒステリシストルクを液体の粘性により発
生させる液体粘性ダンパーに関する。
(従来技術) この種ダンパーは一般に、ハブ側のフランジと、該フラ
ンジの両側及び外周側を覆って上記フランジを収納する
フライホイール側のサイドプレート体を備え、フランジ
とサイドプレート体の間にねじりトルク発生用のダンパ
ー機構を備え、そして第5図のようにフランジ2の外方
端部に切欠き20を形成して、該切欠き20とサイドプレー
ト体内面で形成される液体室(28、29)内に液体を注入
し、サイドプレート体3の内面に、上記液体室(28、2
9)内に突出して液体室を回転方向前後の分室28、29に
区画する突起27を形成すると共に両分室28、29を連通す
る主チョークA1を形成している。
またヒステリシストルクを例えば2段に変化させるため
に切欠き20の途中に段部60を形成し、フランジ2に対し
てサイドプレート体3が例えば第5図の状態から回転方
向R側にθ1、あるいは回転方向Rと逆方向にθ2ねじ
れた時にチョークA1の隙間がd1からd2に変化し、第6図
のようにヒステリシストルクがH1からH2に増加するよう
になっている。
ところがこのようにフランジ2に対するサイドプレート
体3のねじり角のみでヒステリシストルクが変化するよ
うに構成していると、ねじり角の大きい範囲で情況に応
じて小さいヒステリシストルクH2を発生することはでき
ず、またねじり角の小さい範囲で情況に応じて大きなヒ
ステリシストルクを発生させることはできない。
(考案の目的) 本考案の目的は、ねじり角の範囲にかかわらず、例えば
燃焼変動時のような小さな作動角に対しては小さな粘性
力が働き、車体の振動を伴なう大きな作動角に対しては
大きな粘性力が働くようにして、燃焼変動と車体振動を
相対立することなく対策できるようにすることである。
(目的を達成するための技術的手段) 上記目的を達成するために本考案は、ハブ側のフランジ
と、該フランジの両側及び外周側を覆って上記フランジ
を収納するフライホイール側のサイドプレート体を備
え、フランジとサイドプレート体の間にねじりトルク発
生用のダンパー機構を備え、フランジの外方端部に切欠
きを形成して、該切欠きとサイドプレート体内面で形成
される液体室内に液体を注入し、サイドプレート体の内
面に、上記液体室内に突出する突起を形成することによ
り、液体室を回転方向前後の分室に区画すると共に両分
室を連通する主チョークを形成した液体粘性ダンパーに
おいて、切欠きの底縁に、回転方向スライド可能にスラ
イダを係合し、該スライダと上記突起の間に上記主チョ
ークを形成し、スライダの回転方向両端部に上記突起に
係合可能なストッパ部を回転方向に間隔を隔てて形成
し、スライダ内に上記主チョークより流通断面積の小さ
な可動サブチョークを形成している。
(実施例) 第1図のIII-III断面を示す第3図において、出力側の
スプラインハブ1は例えばミッション入力軸にスプライ
ン嵌合すると共に外向きフランジ2を一体に備えてい
る。サイドプレート体3は内燃機関のフライホイールに
連結されており、フランジ両側のサイドプレート部5
と、フランジ2の外方端を覆う外周リング部6から構成
されており、各サイドプレート部5とフランジ2の両側
の間にはシール9が配置されている。
フランジ2には回転方向に間隔を隔てて複数の2段目用
窓孔13が形成され、該窓孔13に対応するサイドプレート
部5の部分にはそれぞれ2段目用凹部14が形成され、窓
孔13及び凹部14内には、強い2段目用コイルばね17が回
転方向圧縮自在に配置されている。
またフランジ2の内方側の部分には第2図に示すように
1段目用窓孔30が形成され、該窓孔30に対応するサイド
プレート部5の部分にはそれぞれ1段目用凹部31が形成
され、窓孔30及び凹部31内には、弱い1段目用コイルば
ね32が回転方向圧縮自在に配置されている。
第1図において上記2段目用凹部14の回転方向の長さは
2段目用窓孔13の回転方向の長さよりも長くなってお
り、機関停止時にコイルばね17の回転方向両端縁に対し
て例えば角度θ1、θ2ずつ間隔を隔てている。1段目
用窓孔30と1段目用凹部31の回転方向の長さは揃えられ
ている。
フランジ2の外周端部には回転方向に間隔を隔てて複数
の切欠き20が形成され、該切欠き20の底縁に回転方向ス
ライド可能にスライダ23が配置されている。スライダ23
の回転方向両側に外向きのストッパ部25がそれぞれ形成
されており、ストッパ部25間で形成される凹部23a内に
は、外周リング部6から内向きの突起27が突入してい
る。上記ストッパ部25、25は機関停止時においてそれぞ
れ上記突起27に対して例えば角度θ1、θ2ずつ隔てて
いる。突起27は切欠き20内の液体室を回転方向前方の第
1分室28と回転方向後方の第2分室29に区画すると共
に、スライダ23の凹部22aとの間に両分室28、29を連通
する間隔d1の主チョークA1を形成している。
スライダ23の半径方向内方部分には第2図のように切欠
き20の底縁部分を跨ぐ係合溝24が形成され、係合溝24の
両側突起部23bがフランジ2の両側面のガイド溝22に係
合し、これによりスライダ23の半径方向の位置決めをし
て、切欠き20の底縁と係合溝24の底面の間に間隔d2の可
動サブチョークA2を形成している。可動サブチョークA2
の間隔d2は前記主チョークA1の間隔d1よりも小さくなっ
ており、従ってサブチョークA2の流通断面積は主チョー
クA1の流通断面積よりも小さくて抵抗が大きく、大きな
ヒステリシストルクを発生できるようになっている。
作動を説明する。まずねじり時におけるコイルばね17、
32の作用を説明すると、フランジ2に対するサイドプレ
ート体3のねじり角が小さい場合には、弱い1段目用コ
イルばね32が圧縮されるため、第4図の例えばθ1、θ
2の範囲のようにねじり剛性は小さく、一方ねじり角が
大きくなつて第1図のサイドプレート部5の凹部14の回
転方向端縁が2段目用コイルばね17に当接した後は、強
い2段目用コイルばね17が圧縮されるため、捩り剛性は
大きくなる。
次に切欠き20内の液体によるヒステリシストルクの発生
及びその変化を説明すると、第1図のように突起27がス
ライダ23のストッパ部25に当接していない状態におい
て、フランジ2に対してサイドプレート体3が例えば回
転方向R側にねじれた場合には、切欠き20内の液体は前
側分室28から主チョークA1を及びサブ可動チョークA2を
通って後側分室29に流れる。従って抵抗が小さく、小さ
なヒステリシストルクが発生する。
ねじり角が大きくなって突起27が前側のストッパ部25に
当接すると主チョークA1が閉じ状態になると共にスライ
ダ23は突起27と一緒に回転方向Rの前方に移動し、前側
分室28の流体は可動サブチョークA2のみを通って後側分
室29に流れ、抵抗が大きく、大きなヒステリシストルク
を発生する。
サイドプレート体3が上記のように前方にねじれた後、
後方に戻る場合には、戻り始めた直後から突起27とスラ
イダ23の前側ストッパ部25は離れて主チョークA1が開
き、θ1+θ2の区間の間は主チョークA1及び可動サブ
チョークA2を通って後側分室29から前側分室28に液体は
流れ、小さなヒステリシストルクを発生する。
またフランジ2に対してサイドプレート体3が一定角ね
じれた状態で例えば燃焼変動により小さな変動が生じて
も、突起27はストッパ部25間内で振動することになり、
主チョークA1が開いているので小さなヒステリシストル
クを維持できる。
即ちヒステリシストルクの変化の時点は、フランジ2に
対するサイドプレート体3の絶対的なねじり角で決まる
のではなく、可動スライダ23と突起27との位置関係によ
ってヒステリシストルクの大きさが決定される。
(別の実施例) (1)図示の実施例ではねじりトルク発生用にコイルば
ねを利用したダンパーに適用しているが、ねじりトルク
発生用にも液体粘性を利用したダンパーにも適用でき
る。
(2)3段のねじり特性を有するダンパーに利用するこ
ともできる。
(考案の効果) 以上説明したよう本考案は、フランジ2の切欠き20の底
縁に、回転方向スライド可能にスライダ23を係合し、該
スライダ23とサイドプレート体3の内向き突起27の間に
主チョークA1を形成し、スライダ23の回転方向両端部に
上記突起27に係合可能なストッパ部25を回転方向に間隔
を隔てて形成し、スライダ23内に上記主チョークA1より
流通断面積の小さな可動チョークA2を形成しているの
で、フランジ2に対するサイドプレート体3のねじり角
に拘らず、可動スライダ23に対する突起27の位置によっ
てヒステリシストルクが変化することになり、例えば燃
焼変動時のような小さな作動角に対しては主チョークA1
が開いていることにより小さな粘性力が働き、ヒステリ
シストルクを小さく抑えることができる。
一方車体の振動を伴なう大きな作動角に対しては突起27
とストッパ部25が当接して、可動サブチョークA2のみが
作用することにより大きな粘性力が働き、ヒステリシス
トルクが大きくなる。
従って燃焼変動や車体振動のように異なる変動に対して
相対立することなく、それらの変動等を効果的に吸収で
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案を適用した液体粘性ダンパーを、軸心と
直角な面で切断した断面図(第2図のI−I断面図)、
第2図は第1図のII-II断面図、第3図は第1図のIII-I
II断面図、第4図は本考案を適用した場合のねじり特性
線図、第5図は従来例の第1図と同じ部分の断面図、第
6図は従来例のねじり特性線図である。1……ハブ、2
……フランジ、3……サイドプレート体、5……サイド
プレート部、17、32……2段目用コイルばね、1段目用
コイルばね(ダンパー機構の一例)、20……切欠き、23
……スライダ、25……ストッパ部、27……突起、28、29
……液体分室、A1……主チョーク、A2……サブ可動チョ
ーク

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハブ側のフランジと、該フランジの両側及
    び外周側を覆って上記フランジを収納するフライホイー
    ル側のサイドプレート体を備え、フランジとサイドプレ
    ート体の間にねじりトルク発生用のダンパー機構を備
    え、フランジの外方端部に切欠きを形成して、該切欠き
    とサイドプレート体内面で形成される液体室内に液体を
    注入し、サイドプレート体の内面に、上記液体室内に突
    出する突起を形成することにより、液体室を回転方向前
    後の分室に区画すると共に両分室を連通する主チョーク
    を形成した液体粘性ダンパーにおいて、切欠きの底縁
    に、回転方向スライド可能にスライダを係合し、該スラ
    イダと上記突起の間に上記主チョークを形成し、スライ
    ダの回転方向両端部に上記突起に係合可能なストッパ部
    を回転方向に間隔を隔てて形成し、スライダ内に上記主
    チョークより流通断面積の小さな可動サブチョークを形
    成したことを特徴とする液体粘性ダンパー。
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